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秦郁彦

LV4「現代史の対決」

秦郁彦著/文藝春秋/1810円

現代史の対決
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現代日本史の諸問題をもう一度客観的に考え直すにはうってつけの本である。

南京事件、従軍慰安婦問題、教科書論争、靖国参拝問題、夫婦別姓問題、嫌煙権問題、など、それぞれ明解な視点をわかりやすく与えてくれ、ひとつひとつ考え直させられる。
帯に「歴史を書き手の政治的信条や倫理観を裏付けるために利用したり、人を裁く行為と混同する露骨な風潮はいっこうに変わっていない。とくに歴史専門家とみなされ、教育界でも影響力を持つ人たちによるこの種の所業を、歴史家として放置できないと私は考えている」という意味のことが書いてあるが、著者のスタンスはまさにこの通り。バイアスのかからない現代史の見方を丁寧にそして勇気を持って論じてくれている。南京事件みたいに風当たりの強そうな問題でもまるで怯まず対処している。

微妙な問題が多いせいもあってか、少々展開がわかりにくい章があるのが残念(たんにボクの理解力不足ということもあるとは思うけど)。あと、客観論旨と主観印象が混じるのも、人によっては読みにくいと感じるかもしれない。でもある種の現代史テキストとして、ボクはしばらく手元において参照したいと思っている。

2003年02月01日(土) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:時事・政治・国際

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