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中村重信

LV3「犬の家庭教師」

中村重信著/WAVE出版/1300円

犬の家庭教師―間違いだらけのしつけ方
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副題は「間違いだらけのしつけ方」。この本を読んで、ボクは世の中に蔓延するアルファ・シンドローム(権勢症候群)理論から脱した。ありがたく思っている。

家で犬を飼い始めて、しつけの本をいろいろ買った。そこに共通して書かれているのは「犬のリーダーになれ」ということ。ほとんどすべての本がそのしつけ法で書かれている。
曰く、「犬は狼と同じく群れで生活する動物だからリーダー願望がある(自分がリーダーになろうとする)。そういう権勢欲をアルファ・シンドロームという。そうさせてはいけない。飼い主がリーダーにならないといけない」と。で、すべてのしつけが「犬をリーダーにさせない」という発想で説かれているのだ。例えば、餌を催促して鳴くのも犬がリーダーとして飼い主に命令していることになるから良くない、ドアから先に犬を出すのもリーダーと勘違いするから良くない、などとなる。最初は素直に読んでいたボクも「ホントか?」と疑問を持ちはじめていた。だいたい、動物王国で10数頭飼いに接しているが、群れる犬もいるが群れない犬もいた。リーダー願望を持っている犬ばかりではないと思うぞ。狼とは違うんじゃないか?

この本は「そういう考えでしつけが出来る犬はそれでいい」と断りながらも、世界を席巻しているアルファ・シンドローム理論に真っ向から反論している。犬に支配性などない。だいたい狼と違って、人間に親しみを感じて近寄ってきた動物である。狼と一緒にできない。犬に負けまいと飼い主ががんばるから関係が悪くなる。だいたいこの理論だと人間の赤ちゃんがお腹すいたと泣くのも親に対する命令となる。人間も群れで生活するがアルファ・シンドロームなのか?

リーダーになろうと厳しく飼い主がしつけた犬は恐怖から服従しているだけ。道を少しそれると反抗的な犬になる。著者の主張は明快でわかりやすい。しかも謙虚。この本がなかったら、ずっとボクは犬に上から押しつけるコミュニケーションをしていただろう。犬を飼っている人は必読かもしれない。

2003年01月01日(水) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:実用・ホビー

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