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2006年07月

LV5「優しい子よ」

大崎善生著/講談社/1300円

優しい子よ
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2005年の2月5日付けの日経新聞に大崎善生氏の「守られている」という長いエッセイが載っていた。
NYに在住する人からメールで教えていただくまで気がつかなかったのだが、探し出して読んでみるとそれはとても感動的なエッセイだった。筆者の奥さんである女流棋士とそのファンである不治の病に冒された少年との手紙の交流を書いたもの。ボクは会社のデスクで人目を忍んで泣いた。いまでもその日の新聞はデスクの上に乗っている。捨てられないのである。

そのエッセイが、先月末に発売になった大崎善生氏の短編集「優しい子よ」の表題作として私小説になっている。
というかこの私小説を元にあの日経エッセイが書かれたという経緯かな。ボクとしては日経のエッセイの方が抑えた筆致で好きだが、それでも家のリビングで家族に気がつかれないように泣き濡れてしまった。

ボクはいろんな愛や優しさを出し惜しみしている。心の中の密閉容器にしまい込みすぎている。照れとか損得とか自分本位とかで出しそびれてる。でもそんなのっていったい何のための人生だろう。もっともっと表出すべきなんだ。みたいな想いが読むに従って激烈に溢れてくる本である。繰り返すが日経新聞のエッセイの方がよい。その点がちょっとだけ残念であるが、心に強く残る一冊であるのは間違いない。

2006年07月01日(土) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:エッセイ

LV3「テレビCM崩壊」

ジョセフ・ジャフ著/織田浩一監修/西脇千賀子・水野さより訳/翔泳社/1680円

テレビCM崩壊 マス広告の終焉と動き始めたマーケティング2.0
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副題は「マス広告の終焉と動き始めたマーケティング2.0」。

去年、NYでの「Branded Entertainment Summit」に参加したときに講演を聞いてとても面白かったJoseph Jaffe氏の本。
その時一緒に講演を聞いていた織田浩一氏が「この本、訳して出そうと思ってるんですよ」と言っていたのをよく覚えている。とうとう出版、ということで予約し、出てすぐ読了。

ここ1,2年の、そしてこれからの広告の大変革をまとめた本で、著者独特の言い回しが多少読みにくいのだが、広告に携わるものとしては必読の一冊だろう。「崩壊する」という予言ではなく「崩壊した」という事実として語っていることを重く受け止めなければいけない。というか、これを読んで「へー」とか言っているプロがいるとしたらかなりヤバイ。書いてあることは危機意識が少しでもある人たちにとってはとても常識的なことだ。

ボク自身、トラディショナルな広告会社の"アン"トラディショナルな部署にいて、身に染みて危機感を感じているというか「背中は冷や汗でビッショリ」なのであるが、ボクは、外からではなく中からの変革を模索していきたいと思っている(間に合えば)。変化はチャンス。危機もチャンス。でもなぁ「針の穴を通すコントロールで頭をかすめるビンボールを投げないといけない」からなぁ。

2006年07月01日(土) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:IT・ネット

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