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2004年02月

LV4「葉桜の季節に君を想うということ」

歌野晶午著/文藝春秋/1857円

葉桜の季節に君を想うということ
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2004年度の「このミステリーがすごい」第1位、「本格ミステリ・ベスト10」第1位な作品。

まぁひと言で言うと「やられた!」である。
400ページ超の長編なのだが、最後の方まで読者を見事に騙してくれる。この新機軸な騙し方自体がこの本のすべてと言っていいと思う。ここまで読者を騙しきったということ自体が「ミステリー」なのだ。すばらしいと思う。

ただ、読者を騙しきることが目的なので、設定や登場人物の描き方にいろいろ制約が生まれ、いろんな不具合も生じている。一番大きいのはヒロインの心情が描き切れていないところかも。小説的に考えるとそこの書き込みがないと物語に入り込めないのだが、そこを書き込むと読者を騙す鮮やかさが欠けてしまう、というジレンマ。難しいところだ。

「これだけ引っ張ってこの騙しかよ!」と不満に思う人もいるだろうし、「このように鮮やかに騙されるのなら文句はない」という人もいるだろう。ボクはどっちかというと後者。強く印象に残る一冊となった。

2004年02月01日(日) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:ミステリー

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