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LV1「イチローUSA語録」

デイヴィッド・シールズ編/永井淳・戸田裕之訳/集英社新書/660円

イチローUSA語録
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帯に「全米が感動! 日米二カ国語同時収録」とある。対訳付なのだ。英語の勉強にもいいかもね、と思って買った。アメリカのメディアに載った彼のコメントを、シアトル在住の作家が丹念に拾い集めた本である。

2001年のイチローは、大リーグ初挑戦にして、首位打者、MVP、新人王、盗塁王など、輝かしい戦歴を残した。アメリカでは、そこまで成功した彼の寡黙な一言一言を「サムライ・プレイヤーの深遠なる言葉」として受け取っている人が多いらしい。まぁあぁいう謙虚さはアメリカでは新鮮なのだろう。いや、もっともっと自己主張すべきところで全くそれをしない彼の言動は、新鮮を越えて理解不能なのかもしれない。

わりとガッカリさせられるのは、2001年の6月頃までのイチローの言葉しか載っていないことだ。2001年のシーズンを通しての語録じゃないと意味ないじゃん。6月頃までの語録でもアメリカでは十分面白いのだろうが、やっぱ首位打者とか取った後どういうことを言っているか、もないとねぇ。アメリカ版でなかったのなら、出版が12月であったこの日本版では付録にでも「その後のイチロー語録」として載せるべきである。付録には「2001年イチロー全打席データ」がついているが、それより語録でしょう、この本を買った読者が期待するのは。

2002年01月01日(火) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:スポーツ , ノンフィクション

LV1「白い犬とワルツを」

テリー・ケイ著/兼武進訳/新潮文庫/552円

白い犬とワルツを
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書店では店長手書き風POPが「鳥肌ものです!」とか揺れていて、現在30万部も売れていて、しかも仲代達也主演で映画化までされるらしい。話題の本である。

が、ボクにはこの本の良さがイマイチわからない。静かな気持ちにもなるし印象的な場面もあるのだが、なんだかまったく感動も涙もなく、すらっと読み終わってしまった。ねぇねぇ、この本、どこが面白いの? …なんてこと書くとこの本ファン(きっといるのだろう)から「感性がまるでないヤツ」と決めつけられてしまうのだろうけど、でも、ホントにわからないの。ねぇ、どこが面白いの? なんで売れるの? どうして映画になんかなるの?(外国ではとっくにテレビ映画になっており、NHKで放映もされたらしい)

長年連れ添った妻に先立たれた老人が主人公。妻の死後、どこからともなく現れた白い犬。でも彼の子どもたちにもその姿は見えない……なんだかなぁ。愛する妻、病気の頑固老人、彼を愛する家族たち、先立たれる悲しみ、あくまでも真っ白な犬、ひとり暮らし、お墓、犬との旅、回顧、息子の心配、信念、死、、、揃いすぎているのよ、お涙舞台の演出装置が。少なくともボクはちょっと白けた。あなたは?

2001年09月01日(土) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:小説(海外)

LV4「永遠の仔」

天童荒太著/幻冬舎/上1800円下1900円

永遠の仔〈上〉
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あまりの評判の高さに天の邪鬼になっていたんだけどやっと読んだ。
メールもたくさんいただいた。早く読め、と。こういうふうにせかされるのは初めてかも。それだけ多くの人を感動させたのですね、この本は。99年ダントツの名作と評価している書評も多いし。

で、感想は? と言われると……期待したほどではなかったかな、正直言って。
こんなふうに書くと「この本で感動しないお前の感性って!」とか言われてしまうのだろうか。

もちろんなかなかに感動はした。十分三ツ星だろう。丹念に描かれた心の傷と少年達の想い。読者の気持ちの根っこを主人公たちの心の中にしっかりと下ろさせるその筆力も見事だ。せつないしやるせないし美しい。ただ「魂を揺すぶる」的書評をたくさん読んだ後ではちょっと物足りなく思うのも事実。特に後半。うたいあげすぎている。ちょっと冗長の感がある。読者に伝わっているか心配になりすぎたのかなぁ。ラストなど特に。こうくるだろうなぁと思わせてやっぱりそういう結末なのだが、はっきり言葉にして説明しなくても読者には伝わると思う。ちょっと自己陶酔的になってしまったと思うのはボクだけ?

それと、しっかり二重三重のミステリーしているのだが、誰もこの本に複雑なプロットを望んでいない。中盤からは主人公達の魂の物語として読んでいるから、もう少し単純なミステリーにしてくれた方が良かったかもしれない。さらに「幼年期のトラウマ」という題材は少し飽き気味というのも個人的には、ある。

1999年08月01日(日) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:ミステリー

LV2「さぬきうどん全店制覇攻略本」

TJ KAGAWA/1200円

さぬきうどん全店制覇攻略本名作「恐るべきさぬきうどん」シリーズの第4作にして別巻という位置づけか。宝探しにも近い「製麺所・セルフの店・一般店」を香川県全域にわたりほとんどすべて地図に落したという労作。その苦労と情熱にはぜひとも三ツ星を差し上げたいが、なんというか、ちょっとこの企画はやめてほしかったかも。こうして詳細地図になってしまうとさぬきうどん巡りの魅力のひとつである「迷う」という部分が消えてしまうのだ。え、読まなければいいって? んー、まぁそうなんだけどねぇ…。
まぁTJ KAGAWAがやらなければどこかがいずれやっていたかもしれないから、しょうがないかな。超便利だし。ただし、お店の一覧で麺通団としてのひと言コメントをもっとしっかり載せてほしかった。

1998年11月01日(日) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:食・酒 ,

LV4「JAZZオーディオ快楽地獄ガイド」

寺島靖国著/講談社/1800円

JAZZオーディオ「快楽地獄」ガイド
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ああ、ずいぶんと冷めたはずのオーディオ熱が再燃しそうだぁ! 感想終わり(わからんて!)。

いやいや、これを読むとオーディオにのめり込むことがどれほどおそろしくも哀しいものかがよくわかります。
そのうえオーディオの奥深さ、再生芸術の凄さが臨場感を持って体感できるから「オーディオってさぁ結局ライブにはかなわないんじゃないの〜」とかほざいているオーディオ無知人間に読ませてやりたい本でもありますね。それに、なかなかオーディオの表現って難しいのによく書けているよなぁ。

ボクは著者のジャズ本をいろいろ読んでいるから彼の偏見的毒舌は笑って読めるんだけど、著者の本これが初めての人にはちょっと鼻に付くかもしれません。前半はなかなかの名著。後半はちょい散漫。前半のみで終わったなら三ツ星。

1998年08月01日(土) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:音楽

LV3「コールド・ファイア」

D・R・クーンツ著/大久保寛訳/文春文庫/上下各520円

コールド・ファイア〈上〉
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クーンツは「ウォッチャーズ」以来久しぶりに読んだ。
結論からいうとイマイチだった(クーンツにしては、だけど)。ものすごく素敵な前半と期待させる中盤と興ざめの後半を持つ。前半の素晴らしさを受けて、後半を書き直してあげたいなどと生意気にも思ったりするくらい。もうちょっと期待したのだけどなぁ。でも個々に印象的な場面はいっぱいあって楽しめたと言えば楽しめた。
ちなみに編集者による帯のコピー(「クーンツが変わった。さらに良くなった。ベストと言ってもいい!」)はオーバーすぎると思う。宮部みゆきのながーい解説はなかなか面白かった。

1997年09月01日(月) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:ミステリー

LV3「ぼくのマンガ人生」

手塚治虫著/岩波新書/660円

ぼくのマンガ人生
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天才手塚治虫の講演を編集したもの。
著者の半生を振り返った前半部も大変面白いが、それよりも子供というものの本質や今の教育への疑問、家庭のあり方に言及した後半がなかなか説得力があって目を開かされる。
特にテレビの子供たちに対する影響を述べた箇所など、参考になったなぁ。彼の漫画と同様、平易な文章でとても読みやすいし、お説教な内容もお説教臭くないところが著者の真骨頂だ。

1997年08月01日(金) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:自伝・評伝

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