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1996年05月

LV5「岸和田少年愚連隊」「岸和田少年愚連隊-血煙り純情篇-」

中場利一著/本の雑誌社/1800円

岸和田少年愚連隊 (血煙り純情篇)
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中場利一という人が雑誌「本の雑誌」の投稿の常連ということは知っていた。ほとんど毎月投稿欄に出ていたから。
で、投稿の常連が本出してもなぁ、と半分バカにして読まずにいたのだが2冊目が出たのを機会に読んでみたらこれがアナタすごいのなんのって、めちゃくちゃおもしろい本だった。

こんなに爆笑しつつ本読んだのはいつ以来だろう、のレベル。えてして肩に力が入りがちな2冊目(血煙り純情篇)も快調にこなし、独特の岸和田文体も定着。平明かつ深遠なる大爆笑シリーズとなったのだった。部分部分、「え、このあとどうなったのだ!?」とイライラさせるところもあるのだが、そんなの差し引いても十分三ツ星級。必読。早く3作目が読みたい。

1996年05月01日(水) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:小説(日本)

LV5「ハウステンボスの挑戦」

神近義邦著/講談社/1700円

ハウステンボスの挑戦
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4月のはじめにハウステンボスを訪れたおりに、現地で売っていたこの本を軽い気持ちで買い求め軽い気持ちで読み始めたのだが、その面白さに眠れなくなり、せっかくのハウステンボスでの休日も寝不足で頭ガンガンという状態になってしまったのだった。

著者はハウステンボスを無から作り上げた人物。
村上龍曰く「夢をいかにして実現するか。すべてこの本に書いてある」と。ハウステンボスというテーマ都市に興味がない人でも十分面白く感動できる内容になっているのが立派。94年1月初版なので注文しないと手に入りにくいと思うが。

1996年05月01日(水) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:ノンフィクション , 教育・環境・福祉 ,

LV5「いまどき真っ当な料理店」

田中康夫著/ぴあ/1500円

いまどき真っ当な料理店
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「神戸震災日記」の項でも書いたが、ボクは個人的には田中康夫はそんなに好きではない。
でも、先月に続いて今月も認めざるをえない本を出してきた。帯に「日本初のミシュラン誕生」とあるのでもわかるようにこれはレストラン批評の本なのだが(厳密にいうとミシュランは覆面審査員による審査なので、面が割れている著者の審査とは立脚点が違う)、優れている点が3つある。

1.ヒモ付き褒め合い評論とは一線を画す辛口系。
2.「真っ当」度という新しい評価基準。
3.巻末の「なぜ私はこの店を評価できないか、あるいは評価するのか」というエッセイの切れ味の鋭さ。

個々のレストラン批評に対してはその立脚点も含めて反対意見はあるのだが、本としては非常によい出来だと思う。

1996年05月01日(水) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:食・酒 , 実用・ホビー

LV3「ちょっとお先に」

阿久悠著/河出書房新社/1600円

ちょっとお先に
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ご存じ天才阿久悠の最新作。
表題作以外に3作ある短編集。それぞれの書き出しやもっていき方を見ると「あぁ、やっぱりこの人は歌謡曲の作詞家なのだなぁ」と思わせる臭さがどうしても抜けないのだが、それがこの人の味といえば味。場面場面の描き方もビジュアルから先に浮かび上がってくる。

表題作はちょっと思い入れが先走っていて惜しい感じ。2作目がいい。

1996年05月01日(水) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:小説(日本)

LV3「ラブ&キッス英国」

福井ミカ著/講談社/1600円

ラブ&キッス英国―イギリスは暮らしの達人
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著者を知ってます? 実はあの伝説のロックバンド「サディスティック・ミカ・バンド」のミカなのだ。
この本は、彼女が加藤和彦と別れてイギリスのアッパーミドルに嫁に入り、そこも飛び出てあげくの果てフレンチのシェフになるまでを書いた「半生記」。

う~ん、すごい人生。
とはいえ、個々のエピソードはどれも表面的で食い足りない。おまけに英国の話を書きたいのか、自分の生き方を書きたいのか、シェフの話を書きたいのか(巻末にレシピが21も載っている)全然テーマが絞れていない。でもね、なんだか勢いがあって面白い本だった。特にアッパーミドルの生活はよく書けていると思う。英国好きのボクには特に興味深かった。

1996年05月01日(水) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:エッセイ , 自伝・評伝 , 食・酒 , 音楽 ,

LV1「天ぷら道楽」

早乙女哲哉著/講談社/1800円

天ぷら道楽
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日本橋茅場町の「みかわ」のご主人のうんちく本。というか、自慢本かな。少し自慢が過ぎる出来。

謙虚っぽい言い回しがとても嫌味になる好例かもしれない。自慢したいのなら、玉村豊男や林望の「嫌味になる一歩手前で寸止めする熟達の自慢技」を見習って欲しいかも。自慢というのは相当難しい技なのだ。
個々のエピソードは食べ好きにはなかなか面白い。特に東銀座の寿司屋「とゝや」のオヤジのエピソードが個人的には面白かった。そうか、あそこの陶器はそうだったのか。

1996年05月01日(水) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:食・酒

LV1「お金の思い出」

石坂啓著/新潮社/1250円

お金の思い出
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漫画家・石坂啓の青春記である。
切り口は一応「お金」なのだが、もっともっとお金によったお話かと思ったらそうでもない。お金を切り口にしたユニークな青春記かな、とも期待したがそうでもない。そういう意味では全体にどっちつかずでちょっと中途半端かも。

彼女の漫画では「安穏族」シリーズに好きなのが何作かあるのだが、ボクが好きなのはどれも社会派的な題材の物。ああいうの書かせるととてもうまいので、これからに期待しよ、っと。

1996年05月01日(水) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:自伝・評伝

LV0「食味形容語辞典」

大岡玲著/平凡社/1400円

食味形容語辞典
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辞典とあるけど、エッセイである。

「まったり」「キレ」「コシ」「はんなり」「玄妙」「鮮烈」……
食味を表す独特な言い回し達。それをそれぞれ解説してエッセイにしよう、という着眼点や良し。
でもそれだけかも。辞典的価値やエッセイ的面白さに欠ける出来。あえていえば南伸坊の挿絵が面白い。面白そうな表題に惹かれて買ったが、少しがっかりした。

1996年05月01日(水) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:食・酒

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