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1996年02月

LV5「ハイペリオン」「ハイペリオンの没落」

ダン・シモンズ著/酒井昭伸訳(早川書房)

ハイペリオン
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ものすごい想像力と構成力、そして哲学にあふれた大傑作長編SF2部作。

読み終わるのが惜しくて惜しくて、という感覚は久しぶりだ。そして「負けた~」と心底思うのも…(勝つはずもないのに)。華麗なストーリー展開に唸りや嵐のような謎解きにため息し、そのうえSFファンなら思わずニヤッとしてしまう小技も随所にちりばめられていて、いやはや参った。
タイム・パラドックスの解決がなされていなかったり、時間の墓標や聖十字架の必然性がわからなかったり、と、難はいろいろあるのだが全然許せる。続編が今年出るらしいので、そこでもろもろ解決されるのかもしれない。とにかくオススメ。この本の感想だけで数千字書けそうな勢い。ぼくにとってはJ.P.ホーガンの「星を継ぐもの」以来の感動だった。

ちなみにこの2部作は「本の雑誌」の1995年best1に選ばれている。

1996年02月01日(木) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:SF

LV5「さよならバードランド」

ビル・クロウ著/村上春樹訳/新潮社/3045円

さよならバードランド―あるジャズ・ミュージシャンの回想
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副題は「あるジャズ・ミュージシャンの回想」。
村上春樹訳で和田誠の挿画が一杯入っていると言えば雰囲気わかるよね。1950年代のニューヨークで活躍したベーシストの自叙伝で、ジャズの名プレイヤー達の希少なエピソードを淡々と味のある文章で綴っている。ジャズファンにはたまらない本。ボクは読み終わってすぐCD屋に走りビ・バップ創成期のアルバムをいろいろ買い込んだ。とにかくジャズに浸りたくなるのね、この本読んでいると。

てなこと思っていたら!
この本のためのCDがVENUS RECORDから出ているではないか! おそるべし日本の音楽ビジネス業界。

ちなみに、巻末に村上春樹による超詳細レコードガイドがついていて、これだけでもお買い得。

1996年02月01日(木) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:音楽 , 自伝・評伝

LV3「昨日」

アゴタ・クリストフ著/堀茂樹訳/早川書房/1631円

昨日
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「悪童日記」シリーズで衝撃を与えた著者の待望の新作。
あの三部作のあとに書いたということで、本屋で見つけて小躍りして買って帰り仕事ほっぽりだして読んだ。

内容的に多少「悪童日記」シリーズと重なる部分はある。それもうれしかった。が、ちょっと期待が大きすぎたか…。
カポーティーやカーヴァーを思わせる冷徹な実在感はさすがだし、そぎ落とし切った文体も健在だが、異邦における孤独な設定と愛の形が前作と似ている分、ちょっと損した感じ。だって前作はそうは超えられないから、比べちゃうと少し損なのだ。

読後の孤独感と寂しさは著者特有のもの。そういう気分に浸れるだけでも買いなのだが、すこーし期待しすぎた。

1996年02月01日(木) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:小説(海外)

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