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田辺聖子

LV3「道頓堀の雨に別れて以来なり」

田辺聖子著/中央公論社/上2400円・下2700円

道頓堀の雨に別れて以来なり〈上〉―川柳作家・岸本水府とその時代
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田辺聖子の本にここまで苦しむとは思わなかった。かれこれ3カ月かかってしまった。いや、面白すぎて3日で読み終わったという人もいるからこれは相性かも。

副題に「川柳作家・岸田水府とその時代」とあるように、岸田水府という著名な川柳作家に焦点を当てつつ、例によってのお聖さん節で話はアッチャコッチャ飛び回る。時制も場所もあったもんじゃないところが凄い。これは雑談か井戸端のうわさ話かって感じで展開するのだ。だが、そのお蔭で重層的に明治・大正・昭和が浮かび上がってくる。

しかし水府は格好いいなぁ。川柳自体も見直すこと頻り。もっともっと見直されていい立派な芸術である。

1998年10月01日(木) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:小説(日本)

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