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多田富雄

LV3「人間の行方」

多田富雄・山折哲雄著/文春ネスコ/1600円

人間の行方―二十世紀の一生、二十一世紀の一生
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副題が「二十世紀の一生、二十一世紀の一生」。
なんかPHP出版が出しそうな本である。著名な科学者と著名な宗教学者がそれぞれの立場に固執しないで腹を割って話し合った、ある種の人生論。実際含蓄に富んでいる。科学と宗教という思いっきり反対の立場にたつ識者同士だから物事の見方が多角的になり、読者にあらぬ方向の思考を強いてくれる。人生や人間や生き方を考えるいいきっかけにはなるだろう。

ただ、老練な識者同士だからこその曖昧さはある。いろいろ問題が複雑に絡み合っているとわかっている同士だからこそ、ちょっと言葉を濁しがちになってしまうのだろう。命題が無難な方向に収束してしまったり、答えを明確に出さなかったりするのは少し残念。ま、答えが出ようがない命題が多いから仕方ないのだけど。
でも、読者は彼らの「偏見」を読みたいし、彼らの「敵対論争」も読みたいのだ。いたずらにスキャンダラスにしろ、というのではなく、ある強い偏見こそ刺激的な「考えるヒント」になると思うからである。

ある書評でベタ誉めしてあったからかなり期待をして読んだが、ちょっぴり期待はずれかな。こういう議論をとっくの昔にふまえている秀逸SFとかが多いせいもあるかも。

2000年08月01日(火) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:哲学・精神世界 , 対談

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