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曽野綾子
「魂の自由人」

amazonたまに曽野綾子が読みたくなる。
真面目で平明で敬虔で、そしてあくまでも自由なその言説を、たまらなく読みたくなる。そう、彼女の魅力は何ものにもとらわれまいとするその自由な精神なのだ。などと思っていただけに、その魅力をひと言で言い切った題名の本を書店で見つけたらそりゃあ買うのである。この本は「魂の自由人」であるために、どう生きていけばいいかを著者が丁寧に説いた平明かつ有益な本である。
いわゆる「生き方を書いた本」についてはボクはわりと眉に唾つけて読むタイプなのだが、どうも曽野綾子とは相性がいいらしく、とっても共感する部分が多い。特に今回の本は、目新しい言説はないのだが、自分の不自由さに窒息しつつあった状況にもはまり、とても感じるものがあった。短いエッセイだが、熟読玩味していかにして自由を獲得するかをしっかり考えたい一冊。
2003年08月01日(金) 12:00:00・リンク用URL
「至福の境地―自分の顔、相手の顔」

amazon曾野綾子は好きだ。信頼している。
だからこそ、よけいに厳しくなってしまうのか、今回のエッセイはいつもより刺激が少なく、ちょっとがっかりだった。ところどころにさすがと思える視点があるのだが、はたと膝を打つほどのものでもないのが多い。ちょっといろんな本・連載を書きすぎているのではないだろうか。
1999年01月01日(金) 12:00:00・リンク用URL
ジャンル:エッセイ
「ほくそ笑む人々」

amazon週刊ポストに連載されている著者の「昼寝するお化け」というエッセイをまとめたものである。第3集だそうだ。週刊ポストは読まないから全然知らなかった。第1、第2集は読んでいない。
おなじみの曽野綾子節である。平明に冷静に、凝り固まっている精神をほぐしてくれる。
ただ、日本財団の理事長になってからどうしてもその「節」に嫌味が出てしまう。著者はこの「読者との乖離」に気がついていないようだ。いや、それを責めているのではない。第三者的にものを見て書く側から「実際に手を使える立場」に回ったんだから、口調・文体に変化が出るのは当然。どんどん動いてほしい、と思う。書き物すると守りに入っちゃって動きにくくなるところがあるから、たとえばエッセイとかしばらくやめたらどうだろう。
1998年09月01日(火) 12:00:00・リンク用URL
ジャンル:
「神さま、それをお望みですか」

amazon嫌な題名ではある。
著者もそれを認めている。題名に拒否感持つ人は読まなくてもいい、と開き直っている。でもボクは曾野綾子を無条件に信頼していたりするので読んだ。そうじゃなかったら読まなかったかも。
副題は「或る民間援助組織の二十五年間」。
そう、著者が主催する民間ボランティア活動の記録本。決して嫌味にならないように細心の注意を払って書いても嫌味になりがちな題材ゆえ、著者はぼやかすのを諦め、逆にそれを利用して書いているようなところがある。平明な記録に撤しつつ上手に主張を滲ませていく。その含羞が著者の真骨頂かも。ボクは嫌ではなかった。それどころか感動までしてしまった。活動にではない。なんというか人間の「ささやかさ」みたいなものに。抽象的だけど、こうとしか言い様がない。
1997年01月01日(水) 12:00:00・リンク用URL




