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杉浦日向子
「入浴の女王」

amazon簡単に言うと「全国銭湯巡りエッセイ」である。
銀座金沢新潟大阪…とにかく街に密着した銭湯を味わいその街のエッセンスをしっかり栄養としていく道中。文章は独特のリズム感。ここまで著者に蕩々と遊ばれちゃうとなかなか読んでいて気持ちがいい。特に酔って浸かって騒いだあげく、ふやけきった文章を書いている部分がところどころにあるのだが、これがまたいい。行間に湯気・色気まで漂ってとってもぬくもるのである。
別に「銭湯を無くすな」と声高に叫ぶことはしていないしそういうつもりもないのであろうが、読み終わったあとの「銭湯衝動」は結果的に銭湯保存に役立つだろう。
ちなみに銭湯は小学生以来行っていない。子供を共同風呂に慣らすためにもちょっと行ってみようかな、と思って調べてみたのだが…、歩いていけるところにはないようだった。減っているよねぇ。
1999年03月01日(月) 12:00:00・リンク用URL
「東京観音」

amazonアラーキーが写真を撮り、杉浦日向子が小文を書きながら東京の街の姿と観音像を巡っていく。その企画にまず拍手。
相変わらずアラーキーの視点がいいので飽きない。彼に撮られると観音様も急に人間味を持ち出すから面白い。杉浦日向子の文もいい。妙に色気がある。アラーキーに触発されている感じ。
という風に至極面白かったんだけど、この二人のそぞろ歩きであるならばもっともっと濃厚な構成でないと読んだ気がしない部分がある。もうお腹いっぱいってくらい写真と文を載せて濃厚きわまりなく構成してくれてこその二人だと思うのだが。ちょっと欲求不満が残るかも。
1998年03月01日(日) 12:00:00・リンク用URL
「ソバ屋で憩う」

amazonこの本は72軒のソバ屋を紹介した本だが、いわゆるソバ屋ガイドではない。大人のための憩の空間ガイドなのだ。
ソバを愛する人を無理やり二つに分けると「勢い余って自分で打っちゃう求道オヤジ」と「夕方4時の熱燗&蕎麦オヤジ」に分かれると思うが、この本は後者のためのみに書かれている。ボク自身は蕎麦も打つが求道家ではない。どちらかというと後者なので、なんだか共感しつつ読み終えた。
そんな楽しみを追及する人にはうってつけの本ではないだろうか。対談もよく出来ているし、セレクションも妙に納得がいく(地方の店についてはソバという料理に少し寄りすぎている感があるが)。こういう風に視点を絞ってある本って好きだなぁ。
1998年02月01日(日) 12:00:00・リンク用URL
ジャンル:食・酒




