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J・D・クリスティリアン

LV4「緋の女 スカーレット・ウーマン」

J・D・クリスティリアン著/棚橋志行訳/扶桑社ミステリー/686円

緋の女 スカーレット・ウーマン
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著者は匿名作家らしい。世界的ベストセラーを書いた人の別名なのだそうだが、かたくなに匿名を守っているのだとか。トレヴェニアンもそうだったっけ? 「イマージュ」の作者もそうだったような。まぁ匿名でいままでの自分の領域と違う世界を書きたくなる気持ちはわかる。

印象としては良くできたミステリー。全米、そして日本でも(数年前だが)絶賛されたのはよくわかる。
19世紀後半のニューヨークを舞台に、時代考証がよくされているせいだろう、リアリティ溢れた冒険に同行できるのである。スカーレット・ウーマンというのはいわゆる売春婦のことだが、舞台を女性運動黎明期に持ってきた分、別の意味も持ってきている。著者の頭の良さの勝利だろう。

難を言えば、キャラの立ちがもうひとつなのだ。もうほんの少し、体臭みたいなものが匂ってきたらかなり作品に奥行きが出ただろう。あと、ストーリーもわりと複雑。印象がちょっと分散してしまうのが惜しい。凝りすぎなのかな、ひと言で言うと。あの世界観の中でもうちょっとシンプルな物語が語られたら・・・抜群だったかも。

2000年10月01日(日) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:ミステリー

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