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乙武洋匡

LV3「五体不満足」

乙武洋匡著/講談社/1600円

五体不満足
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大ベストセラー。
本屋に行くと平積みドサドサ。テレビにも出演してどこでも常に乙武スマイルで、それはそれでとっても喜ばしいことだと素直に思う。

両手両足がない著者が書いた半生記なんだけど、愚痴らない、嘆かない、ハンデを特徴と考える、みたいなプラス思考かつマイペースで生きていく様がストレートに書かれている。大学生なのに非常に文章もうまい。達意の文章だ。なのに読んでいて感じるこの違和感はなんなんだろう。なんだかピンとはりきったピアノ線みたいな危うさを感じる。がんばりすぎてない?

身障者ということで暖かく批評するのは簡単だが、本当にこの本から著者の半生が見えてくるだろうか? 
なんというか体臭・体温みたいなものが伝わってこない。内にこもりがちな身障者達へのメッセージでもあるのだろうが、ただ笑顔なだけでは「特殊な性格な例」として片づけられてしまわないとも限らない。そりゃめちゃくちゃ立派よ。立派な本人、立派な家族、立派な周囲、の例なんだけど、そこに読者側として入り込む余地がない。共感しにくい。想像はできるけど。この「想像はできる」という部分をもうちょっと書き込んでより実感をもたせてくれたら、と贅沢を思う。

1999年04月01日(木) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:自伝・評伝

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