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大槻ケンヂ
「行きそで行かないところへ行こう」

amazon3年前に出た単行本の文庫化である。題名通り行きそうで行かない場所に行ってみる旅行記である。
でも思ったよりその場所に意外性がなくてがっかり。この企画の面白さはそこにかかっているというのに! でも「行きそうで行かない場所」ではないエピソード(つまり本筋から離れたエピソード)がわりとおもしろいので許す(例えば元マネージャーに会いに行くところとか)。文体も椎名誠と東海林さだおを足して2で割ったような語り口で、視点はとても宮沢章夫ぽい。そしたら解説を宮沢章夫本人が書いていたのでびっくり。やっぱり編集者もそう思ったのね。
面白いことは面白いがよくありがちなエッセイかも。まぁオリジナリティが出る前の面白くなりかけのオーケン、という感じかな。
1997年11月01日(土) 12:00:00・リンク用URL
「ステーシー」

amazonオーケンのSF小説。というかホラーかな。
ボクはこの本、好き。
ひとつ間違えば単なる悪趣味ホラーに終わっちゃうような題材をしっかり愛が包んでいる。ちゃんと芯がある小説である。
15歳から17歳の少女達が突然死し人間を襲う屍体ステーシーとなって再生する…というストーリー。
時代におもねっているという印象がなくもないのだが、よくありがちな「設定負けSF」とはかなりレベルが違うのである。音楽という「飛躍を大切にする表現手段」の場にいる著者ならではの飛躍が随所に生きていて感心する。これからの「作家・大槻ケンヂ」にかなり期待するボクである。
1997年10月01日(水) 12:00:00・リンク用URL




