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イーサン・ケイニン

LV2「インターネット的」

糸井重里著/PHP新書/660円

インターネット的
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著者が人気HPの運営で得た「肌感」を文章化して、ネットの本質をやさしくひらたい言葉で語っている。
仕事でもプライベートでもインターネットの現場に身を置いているボクにとっては、旧知だったり分析済みだったりする事柄が多い内容だったが(偉そう?)、一般的にはいい本だとは思う。ちょっと尻切れトンボな感じがあるけど、これまたインターネット的でいいではないか。結果までたどり着いてない感じが。そしてそれを出版しちゃうお手軽な感じが。

ボクも6年以上HP運営をやってきているので、アタマで考えただけの人より、肌感で掴んでいることは多いと思う。そういう意味での共感は多かった。やっぱり現場の言葉は強いのだ。学者の分析言葉には飽き飽きしていたからその点はうれしかった。ボク的には「消費にどれだけクリエイティブになれるか」あたりの命題が面白かったな。他のことはわりと考えていたことに近かったが、この命題はあまり考えていなかったので。

著者は「とりあえず今はインターネット的な世界についての翻訳者という位置で楽しむもんね」と目論んでいるんだろうな。昔からその辺の「場所取り感覚」はお見事の一語に尽きる。結果としてインターネット的世界の内にいる人からも外にいる人からも嫌われず、独特の立場で楽しんでいられる。ヤルなぁ、である。

2001年10月01日(月) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:IT・ネット

LV5「宮殿泥棒」

イーサン・ケイニン著/柴田元幸訳/文藝春秋/2200円

宮殿泥棒
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柴田元幸の翻訳したものにハズレなし(彼自身のエッセイはときどきはずれるが)! 
ということで、今回もはずれなかった。中編4つ。それぞれ「普通の人」の心の動きを細かく追って、ストーリーテリング小説ともシチュエーション小説とも違うカタチでまとめあげており、実に奥深いいい出来の小説集だ。なんというか小市民的感情の動きが実に上手に描かれている。そして身につまされる。

小説の性格からいって教会の懺悔室で聞かれるような物語だが、読後感はたいへん爽やかで充実している。こういった、あまり仕掛けのないヨーロッパ映画みたいな小説をもっと読みたい。ハリウッド映画ばりに仕掛けたっぷりの本がこの頃多すぎる気がする。

1998年12月01日(火) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:小説(海外)

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