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荒木経惟
「天才アラーキー写真ノ方法」

amazonアラーキー本人の写真論については、いろんなところで著者自身書き散らしているので目新しくはない。でもこの本はそれらの中でもわりと本音が出ているなと感じるところが多かった。
写真は現実に触発された何か……、被写体と写真を撮る時間を共有する……、写真っつーのはさ生きることなんだよね……、、、たまに出てくるそのような言葉が妙に説得力をもって立ち上がってくる。
ボクは別に写真の専門家でもないので写真技術について読みたいわけではない。写真というものを通して、アラーキーの人生観を、ものの見方を、人への迫り方を、知りたいのである。著者は「写真=人生」と言っているわけで、これはアラーキーの「人生ノ方法」でもある。その点ボクの需要を完璧に満たしてくれる本であった。満足満足。
2001年09月01日(土) 12:00:00・リンク用URL
「温泉ロマンス」

amazon副題は「アラキグラフ第弐号」。
ま、率直に言って「エロ本」である。「エロ写真集」である。
ただ、文庫でこういうエロ本を出したのが新しい。しかも「知恵の森文庫」である。知恵、なのだ。いや、皮肉ではなくとてもいいことだと思う。アラーキーは芸術書でなく文庫がよく似合う。篠山紀信の文庫写真集(いわゆる激写シリーズね)はなんかキレイゴトの匂いがするが、アラーキーは文庫本来の「読み捨てでなにか悪いか」的セメノシセイがあって、とてもしっくり来る。
アラーキーの写真にあって紀信の写真にないもの、それは「ワタクシ」だ。彼は徹底的に個人的関係を被写体と結ぼうとする。そしてそれを写真にする。だから常にハメ撮りなのだ。むーん。あらゆる意味で、文庫が似合う写真集である。
2000年08月01日(火) 12:00:00・リンク用URL
ジャンル:写真集・イラスト集
「東京観音」

amazonアラーキーが写真を撮り、杉浦日向子が小文を書きながら東京の街の姿と観音像を巡っていく。その企画にまず拍手。
相変わらずアラーキーの視点がいいので飽きない。彼に撮られると観音様も急に人間味を持ち出すから面白い。杉浦日向子の文もいい。妙に色気がある。アラーキーに触発されている感じ。
という風に至極面白かったんだけど、この二人のそぞろ歩きであるならばもっともっと濃厚な構成でないと読んだ気がしない部分がある。もうお腹いっぱいってくらい写真と文を載せて濃厚きわまりなく構成してくれてこその二人だと思うのだが。ちょっと欲求不満が残るかも。
1998年03月01日(日) 12:00:00・リンク用URL
「天才になる!」

amazon天才アラーキーの初の自伝だそうだ。インタビューでまとめたアラーキーの半生である。
ボクが初めてアラーキーの写真集を買ったのは6年前の「センチメンタルな旅・冬の旅」である。
以来ちょこちょこ買い続けているくらいはファンなのだが、実はその半生など知りたいと思っていなかった。写真で十分だったのである。
しかし読んで良かったな、これは。彼がなぜ極私的生活を写真で追いまくっているのか、ちゃんと秘密が書いてある。要は「時代の奴隷にはならない」ということだったんだな(こんなこといわれても読んでいない人にはなにがなんだかわからないでしょうね。すいません)。ふーん、とかなり共感することの多かった一冊である。
この本に刺激されて、佐藤家では何度目かのアラーキー・ブームである。全集にいま取り組んでいる。これも、面白い。
1997年11月01日(土) 12:00:00・リンク用URL




