トップ > おもしろ本 > 著者別一覧 > あ > 阿久悠 >
阿久悠
「夢を食った男たち」

amazon天才・阿久悠が70年代の歌謡曲界を振り返った快作である。
副題に「スター誕生と黄金の70年代」とあるように、お化け番組「スタ誕」を軸に、花の中三トリオ、伊藤咲子や黒木真由美、岩崎宏美、ピンクレディ、そして都倉俊一をはじめとする仲間たちを描いたもので、歌謡曲という素晴らしい虚構の世界をその鋭い視点で熱く語り尽くしている。
ボクはもともとこの世界が好きだしかなり詳しい。そういう意味で特に楽しめたということもあろう。
が、ちょっと大げさに言えば、これは日本が熱かった時代を音楽で切った貴重な証言集でもあるのだ。まだ戦後という言葉が生きていた時代を、歌謡曲というジャンルがあった時代を、この本で再体験して欲しい。でもあの当時の事情をほとんど知らないヒトにはつまらないかもしれないなぁ。
1997年09月01日(月) 12:00:00・リンク用URL
「書き下ろし歌謡曲」

amazon歌謡曲をこの本のために書き下ろしているのである(もちろん作曲ではなく作詞で)。
あの天才・阿久悠が、である。しかも100曲も、である。実に新しい企画ではないか! こういう野心的な企画は大好きである。
狂喜して購入した。が、改めて「時代と共に歩けなくなってしまった歌謡曲というジャンルはいかにつらくなってしまったか」ということを確認したにとどまってしまった。すごい詞はいくつもあった。でもそれは「良く出来た詞」であってもはや「時代を先導する詞」ではない。ひょっとしたらもう言葉が時代を踊らせる時代ではないのかもしれない。そんなことを思った。
労作ではある。が、なんだかせつない一冊だった。
1997年09月01日(月) 12:00:00・リンク用URL
ジャンル:音楽





