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ニューヨーク旅 総括(ミュージカル編)

2008年05月12日(月) 6:31:08

実質6日で、ミュージカル9本という目標はクリア(写真はクリックすると拡大します。去年観たのはこちら)。
他に、レストラン17軒、美術館3つ、野球1ゲーム。お会いした人9人。数字にするとそんな感じ。

ミュージカルは去年と今年の観劇旅行で計19本観たわけだが(人生全体でのべ50本くらい)、今からNYに行く方に極私的にオススメするなら、まずは「IN THE HEIGHTS」。旬だし勢いがあり素晴らしい。
ただヒスパニック系のお話しでラップやラテン音楽が中心。言葉もスペイン語が多用されるので、ミュージカルをある程度見慣れた人の方がいいかもしれない。全くの初心者には勧めにくいのも事実。英語もラップは聞き取りにくい(ボクはいずれにしても聞き取れないのであまり関係がなかったが)。

オフブロードウェイだけど、「FUERZA BRUTA」も良かったな。いかにも「NYに来ているぞ」という実感が味わえるだろう。でも濡れてもいい格好でね。
ミュージカルの完成度ではやっぱり「メリー・ポピンズ」が図抜けていると感じる。「オペラ座の怪人」はハワード・マクギリンが主演をしているうちに是非(意外とまだまだやりそうだけど)。9月に終わっちゃう「RENT」も必見。オリジナルメンバーはあまり残ってないが、意外といいキャスト。去年トニー賞を獲った「SPRING AWAKENING」や、毛色は違うけどとにかく楽しい「Avenue Q」もオススメ。日本では劇団四季がやってる「WICKED」も本場で観ておきたいし、新作だけど映画では名作「YOUNG FRANKENSTEIN」もなかなか良い。意外と「リトル・マーメイド」も良いし……

んー、きりがないので極私的オススメをタイプ別に分けてみよう。ここ数年のミュージカルから。

ミュージカル初心者には、「メリー・ポピンズ」「ヘアスプレー」「Avenue Q」「オペラ座の怪人」「WICKED」「MAMMA MIA!」の順でオススメかな。それぞれ楽しい。
ある程度観てる人が数年ぶりに行くなら、「SPRING AWAKENING」「メリー・ポピンズ」「JERSEY BOYS」「IN THE HEIGHTS」「YOUNG FRANKENSTEIN」の順でオススメ。ただ「JERSEY BOYS」はフォーシーズンスの曲をある程度知ってることが条件。
今年の新作からなら、「IN THE HEIGHTS」「YOUNG FRANKENSTEIN」「FUERZA BRUTA」「リトル・マーメイド」の順でオススメ。ボクは観てないけど「Passing Strange」も評判いいみたい。
クリエィター系の人なら「IN THE HEIGHTS」「FUERZA BRUTA」は必見。それプラス、去年のトニー賞最優秀作品賞「SPRING AWAKENING」あたりを押さえておけばそれなりにイマの息吹はわかる。あとは「Monty Python's SPAMALOT」かな。なんといってもモンティ・パイソンだし。
トニー賞の最優秀作品賞を観たい人は新しい順に「SPRING AWAKENING」「JERSEY BOYS」「Monty Python's SPAMALOT」「Avenue Q」「ヘアスプレー」です。あ、「RENT」も獲ってるか。2008年度の発表は6月15日ですね。
主演で選ぶなら、いま旬のDavid Hyde Pierceが「Curtains」で主演中(6/29で終演)。御大Harvey Fiersteinは「A Catered Affair」に出ていて脚本も彼だが、かなり地味な作品なのでファン以外には勧めない。Howard McGillinが主演中の「オペラ座の怪人」が必見なのは上述の通り。「メリー・ポピンズ」もAshley Brownが主演しているうちに是非(ちなみに、関係ないけど、ジュリー・アンドリュース主演の舞台をボクは1996年に観てます。自慢♪)。

というか、主演やキャストでガラリと作品の質が変わってしまうのがミュージカルの怖いところ。
たとえば「Monty Python's SPAMALOT」は大傑作なのだが、オリジナル・キャストが替わってしまって普通になってしまった(去年再見してガッカリした)。そういう意味では、たった今行くなら、初演メンバーがやっている「メリー・ポピンズ」「IN THE HEIGHTS」「YOUNG FRANKENSTEIN」あたりを観るといいなと思う。初演メンバーはかなり豪華にするのでお得なのだ。「IN THE HEIGHTS」なんか、モリと「初演メンバーで観られたのはラッキーですねぇ」「そうだねぇ」と話し合いながら帰ってきたくらいで。
「SPRING AWAKENING」も少し入れ替わり始めてるし、「JERSEY BOYS」は主演が替わってしまったらしい。

ちなみにチケットを買えるサイトはいろいろあるが、「ticket master」「telecharge」が代表的。ほぼすべての演目がどちらかのサイトで買えるようになっている。英語不得意な人でもなんとか取れる。前者はカードで購入して、チケットは劇場のチケット売り場(Will Call窓口)に取り置いてもらう段取り。後者はEメール添付でチケットを送ってくるので、それをプリントアウトして持って行けばオッケー(プリントアウト必)。
また、観たい演目が確実に観られるわけではないが、当日のチケットは現地「TKTS」で取れる。いま工事中で46丁目(between Broadway & 8th Ave.)のMarriott Marquis Hotelに仮の店舗を構えている。25〜50%くらいのディスカウントだが、短い旅程の人は上記サイトで予約していった方が無難。もしくは「BroadwayBox.com」「TheaterMania」みたいなディスカウント・サイトもある。

って、長くなったので、レストラン総括編は明日。

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ニューヨーク観劇旅行2008 第5日目

2008年05月07日(水) 14:41:07

朝9時すぎ。這いずるように起き出してアッパーウェストの「Barney Greengrass」へ。
ここ、何回来ただろうか。最近はNYに来たら必ずと言っていいほど来ている。スモークド・サーモン、セイヴィル、チョップドリバーなんかをベーグルに乗せて食べるユダヤ朝食。抜群のうまさ。前回これを初体験したモリも「あそこだけは再訪したい」とお気に入り。

ただ、ついさっきまで飲んでいたせいなのか胃があまり受け付けない…(泣)
体調不良や時差や寝不足もあるのだろうな。でも、絶品のスモーク物をいくつかいただいて、ベーグルも食べて満足。普通の人の朝ご飯の量は食べたか。

天気は快晴。雲ひとつない。
フリッツ美術館に行こうかと思っていたが、気を変えてセントラルパークへひとりで。
芝生が大きく広がるSheep Meadowまでテクテク歩いて、芝生に寝ころぶ。周りは水着姿の人も多い。あ〜極楽だ。途中から上半身裸になって太陽に直火焼きされながら約1時間半くらい寝ていただろうか。ぐっすりと寝込んだ。

さすがに暑くなってきて、起きてパーク内を散策。楽しいな。
そのまま地下鉄でユニオン・スクエアまで帰ってきて、近くのDIESELで買い物をし(急いで旅支度したので着るシャツが足りない)、宿に帰って仮眠。さすがに疲れてきている模様。

夜のミュージカルは今年の新作「A Catered Affair」。
ハーヴェイ・ファイアスタインが脚本&出演、というだけで見逃すわけにはいかない作品。90分の短い作品で、ダンスもなければ派手な演出も皆無で、なんというかプレイ(演劇)に音楽をつけた、といった感じ。要するに地味かつ真面目。主演のFaith Princeが見せ場たっぷりだったので、意外とトニー賞主演女優賞をもらうかもしれないな、くらいが価値かな。マジでミュージカルというよりはほとんど演劇なので、英語が不得意な人にはつらい観劇。一般の旅行者には勧めない。

終了後、待ち合わせまで時間がたっぷりあったので(だって90分で終わっちゃったし)、ロウワー・イースト・サイドのバーでひとりで飲んで待つ。ようやく待ち合わせの22時15分になり、隠れ家的レストラン「Freemans」へ。4年前からやっているとのことだが、本当に隠れ家的な立地でおもしろい。食事はアーティチョークの温かいディップとかチーズマカロニとか、アメリカ料理を少し洗練させつつ素朴さを残したパブ料理かな。よく賑わっていて楽しい。
つきあってくれたのは、NYで勤めているハギオさん(女性)と、NYの大学に勉強に来ている会社の後輩の河野夫妻。それといつもの4人。モリは風邪が治らずきつそうだ。かわいそうに。

食べている間に「深夜にうどんを食べさせる店がある」とハギオさんに教えてもらい、「UDON WEST St.Marks」へ流れる。大阪系のゆるいうどんだったけど、深夜うどんはうれしい。胃がホッとする。

明日はもう最終日。
ブルックリン・ミュージアムで村上隆の特別展示を観る、MoMaで「Take Your Time」や「Design and the Elastic Mind」の展示を観る、グッゲンハイム・ミュージアムで蔡國強の特別展を観る、マチネの「イン・ザ・ハイツ」を観る、ソワレの「リトル・マーメイド」を観る、アフターシアターに大宴会をして三軒ハシゴする。これが明日の予定。全部こなせるのかどうか。

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ニューヨーク観劇旅行2008 第4日目

2008年05月06日(火) 18:59:28

ニューヨークは「自分の人生、結局、他人からどう思われても良いのである。うむ」と再確認するのに最適な街である。

誰も他人なんか気にせず街を歩いている。
いい意味で自分勝手の寄せ集め。でもそれでいいんだということを日本に住んでいるとすぐ忘れちゃうのだ。こうやって再確認しないと知らぬうちにまた他人の目や評価を気にして生き始めるボクがいる(まぁサラリーマンって他人から評価を受ける職業なので仕方ないのだけど)。

他人の目を気にして生きるということは、他人に合わせて人生を変えるということだ。変えるのは良い。でもそれが他人の尺度なら良くない。他人の尺度は自分のオリジナルな人生にはなりえない。
いや、実に青臭い話なのだが、もうすぐ50歳の男でもまだそんなあたりに留まってウジウジ考えている。この辺、28歳のころとほとんど変わらないかもね。

早朝、ユニオン・スクエアの広場の階段に座って2時間くらいそんなことを考えていたらとても気が楽になった。やっぱり1年に1回はニューヨークに来ないとな。なんか他力本願的ではあるけれど、そんな「人生の基本」に気づかされる街である。

今日はどっ晴れ。2日前は熱燗が飲みたいくらい寒かったのに、今日は暑くなりそうだ。
昨晩は朝2時半くらいに寝たのに朝6時すぎには目覚めてしまい、二度寝しようと努力するもなんだか眠れず、天気がいいこともあってユニオンスクエアへ独りで散歩へ。
グリーンマーケットをひと通り見てから広場の階段に座り込んで街行く人を眺め、上述のようなことを考える。空はあくまで澄み渡り、空気は冷涼。街は平日の朝の賑わい。結局2時間くらいボーッとしていただろうか。ある意味至福の時間であった。

月曜はマチネがないので夜までゆっくり。月曜はソワレもほとんど休み。でもいくつかはやっている。今晩のミュージカルは見逃していた「RENT」に行く予定。もう来月で終演しちゃうんだよなぁ。最後に見られるのは良かった。

昼は「BLT Steak」。
ここ、「Peter Lugar」や「Wolfgang's」よりひょっとするといいかも。PorterHouse(2人前より)を頼んでシェアしたのだが、歯で噛むとサクサクと音がするようなレッドミートで、ボクの好み。日本の霜降信仰とは別物の美味。うまいなぁ。最初にでたパンのPopOver(うますぎ!)や付け合わせのアスパラガスなどもおいしく、Bistroを店名に冠した意味もわかる(BLT=Bistro Laurent Tourondel )。ボクの中でいきなりNYのニューヨークトップクラスに躍り出たステーキレストラン。

そのままSOHOとノリータへ買い物へ。
ツマのリクエストであるKate Spadeや、ムスメ用のカバンなどを購入。ムスメ用にはこれで何回目かの「HIGH★WAY」。いろいろ歩いて探しまくるのだが、なぜか毎回この店に落ち着くんだよなあ。相性かな。話題のBleeker St.なども歩くが、どちらかというと女子向けな店も多く、そのまま地下鉄で部屋へ帰る。

部屋で1時間ほど寝ているうちに夜の公演の時間に。
今日は月曜なのでやっている演目が少ないが、その中から「RENT」を選ぶ。
毎年のようにNYに来ているわりには「RENT」をず〜っと見逃していて、今回が初見。いやー、泣いた。映画を観て予習しておいたので筋が完璧にわかっていることもあるが、演出的には映画の数倍いいかも。あと1ヶ月で終演してしまうのだが、名作だなぁ。舞台演出も曲も演技もすべてよし。周りもみんな鼻をすすっていた。No day but Today!!

終わってから28丁目のパークとレキシントンの間まで急ぎ、「resto」というモダン・ベルギー料理の店へ。ここも旬の店であるが、もう23時で空いている。
ベルギービールが50種類揃っている店で、23:30から深夜メニューになってしまうので急いでオーダー。本日のスペシャルである豚の顔肉のサンドが印象に残っている。ビールはうまいけど、ちょっと高め。味的にはわりと素朴な店かも。

その店では、1993年くらいから7年くらいに渡りすごくお世話になった「zazou」というプロダクションの岡田ディレクターと里見プロデューサーと一緒に飲んだ。懐かしくて懐かしくてなんだかうれしい。だって戦友だもんなぁ。どれだけ厳しい仕事をみんなと完遂し、様々な精神的問題を一緒にやりすごしてきたか。久しぶりに会っても全く違和感ない。いやー仲間仲間。厳しくツッコんでも気にならないし、ツッコまれても気にならない。やはり一緒に修羅場を体験した戦友はラクチンだ。

午前1時くらいに解散。
モリが風邪気味で調子が悪く、そこで別れたが、ボクともうひとりと彼らの4人でもう一軒流れる。
二軒目は「Nao」というミッドタウンの隠れ家バー。
ナオという名前の人がやっているなら話も盛り上がりそうだが(ボクもNaoなので)、実際は違う日本人がやっている純日本人バーである。客も店員も全員ジャパニーズ。背中に紋を背負ったバーテンダーさんが作るお酒は、まだ修行中なので微妙な味なのだが、とりあえず優しい味。

岡田さんや里見さんとは拙著「明日の広告」を端緒にいろいろ話が盛り上がり(わりと真面目で前向きな話)、ふと気がついたら朝の5時。うわーと宿に帰るも、もう6時だ。NYの朝焼けがやけにキレイ。

ボクがNY1と思っている朝ご飯のレストランの予約まであと4時間ちょい。やばい。寝よう。

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ニューヨーク観劇旅行2008 第3日目

2008年05月05日(月) 21:06:59

もともと時差ボケしない方だったのだが、今回はわりと出ている。
日中眠くて仕方がない。でも今日は朝11時くらいまで寝られたのでなんとか回復。ベランダに出てみたら晴れ。天気予報はずっと雨だったが、今回は晴れ人間が揃っているのでなんとか持ち直す(非科学的)。

昼はチャイナ・タウンまで下がってベトナム料理店「Nam Son」でフォー。ミュージカル旅はどうしてもアフターシアターの深夜大食で胃が疲れるので、ちょっと胃を休めようという魂胆。
この店、4年前に行ってうまかったので皆にも勧めたのだが、今日もとてもうまかった。ガイドブック系にはまず載ってない店だが、ベトナム人などで行列になっている。GrandとBoweryの角の近くに「南山」という看板が見えるのでソコ。

その後、ソーホーのノリータのあたりに出来た「ニューミュージアム」に行く。
妹島和世(Kazuyo Sejima)、西沢立衛(Ryue Nishizawa)による前衛建築ユニットSANAAの設計によるミュージアム。外観が実に美しい。リンク先を見てもらえばわかると思う。中の展示物よりも建物が勝っている。そういえば新しいMoMAも日本人建築家だ。建築も、ファッションやマンガなどと並んで世界トップなのだなぁ、と、ちょっと誇らしい気分。

わりとあっさり見終わって、近くに出来た「WHOLE FOODS」の新店(食べ物のディスプレイはまさに先端!)を覗いていたら、いつの間にかマチネにギリギリの時間。いっそいでブロードウェイに向かう。

今日の一本目は今年の新作「Cry Baby」。15時から。
ジョン・ウォーターズ監督が若かりしジョニー・デップ主演で撮った映画の舞台化で、同じ監督の「ヘアスプレー」が舞台化に大成功しているのにあやかった感じか。とても期待したんだけど、内容的にはちょっと厳しかったかな…。海岸(?)のラブシーンやラストの締め方などはとても良かったが、全体に主演のJames SnyderやElizabeth Sanleyの歌唱力に頼っている印象。このふたりの歌は素晴らしかったんだけどな。一緒に観たモリも言っていたが、衣装がダサいのが惜しい。衣装がカッコよければ数倍よくなった舞台かも。ちょっとトニー賞には届かない感じ。

日曜はマチネとソワレ(夜公演)の時間が近い。終わって1時間後にはソワレが始まるので、少しブラブラしたあとすぐソワレ。

観たのは、今回唯一の再見である「メリー・ポピンズ」。
これ、実は去年観てとても気に入っていた演目なのだ。まぁ元々の映画が好きだということもあるが、舞台の完成度が図抜けて素晴らしい。舞台化に当代一流の才能が注ぎ込まれているのが如実にわかる出来。再見でそれを確認した。ザ・ミュージカル。隙のない名作だ。

衣装も大道具も歌唱も演技もとてもよいが、特にすごいのはやはり主演のAshley Brown。去年も瑞々しくて良かったけど、今年は演技に余裕ができた。
前日に急に取った席なのだが、1階の真ん中、前から15列目くらいの最高の席で、去年観た2階とはまた違う感動。最後にメリー・ポピンズが飛んだときは(2回目なのに)ちょっと泣くくらい感動した(笑) だって頭のすぐ上まで飛んでくるから、妙にカタルシスがあるのだ。うーん満足。

夜ご飯は例によってアフターシアター。22時くらいから「Pure Food & Wine」。アフターシアターだと選択肢が限られるが、探すと意外とあるもので、去年・今年と続けているうちに22時や23時から食べられる店をたくさん知った。

「Pure Food & Wine」は、ニューヨークで一番旬なRaw Food(最低限の加熱しかしない生の料理)系のオーガニック・レストラン。
52ドルのテイスティングコースを取ったが大アタリだった。肉・魚を一切使わず、野菜とチーズとスパイスだけで構成されている。肉厚なキノコが肉代わりな感じ。でもバラエティに富む野菜を上手に組み合わせて繊細きわまりない料理に仕上げており、実にうまい。やり過ぎも創作しすぎもなくハイセンス。いかにも「先端」だ。加熱も上手だなぁ。デザートまでおいしい。
あえて言えばインド料理やメキシコ料理の影響を受けているかな。和食の影響も少し。各皿に驚きがあり、4人してわーわー喜びながら食べた。全員テイスティングコースなのにひとりひとり違った料理を出してくれて、シェアして楽しめるのだ。ここはいい店。オススメかも。

宿に帰ったのが24時すぎ。ここ数日の中で圧倒的に早い。ネットになぜかうまく接続できず四苦八苦したが、なんとか接続成功。明日は月曜なのでマチネもなく、比較的ゆっくり。

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ニューヨーク観劇旅行2008 第1日目

2008年05月03日(土) 16:26:16

昨年に引き続き、ミュージカル旅。
年に一度のインプット三昧で、自分にとっては「勉強」の意味合いが強い旅。無理矢理にでもこういうことをしないと年齢的にどんどんインプットが減っていくので、家族にもお願いして来させてもらっている。幸い一緒に「勉強」してくれる役者・脚本家の森崎博之くん(モリ)という仲間が出来たので、これは恒例になるかもしれない。

新作ミュージカルを観る、NY最新のレストランへ行く、最先端アートに触れる。
直接は広告クリエィティブの仕事に関係ないとはいえ、こういう積み重ねってわりと大きい気がする。モリはもっと直接的に舞台の脚本の「勉強」だが、ボクは時代の先端で起きていることの「勉強」かな(←カッコつけすぎっぽいが)。ネットでは先端にいろいろ触れてはいるが、やはりリアルな肌感覚として触れるのは大事。

ということで、朝早く家を出て羽田〜関空〜デトロイト〜ニューアークと乗り継いでようやくマンハッタンへ。
わりとJALを利用することが多いボクなので、ノースウェスト航空は久しぶり。ロゴや機体デザインが好き。グレーと赤の色遣いって好きなのだ(JALも前のデザインの方が好き)。でもこのデザイン、デルタ航空と合併して消えてしまうらしい。うーん、残念!
ノースウェストは機内も快適で、思っていたよりずっと良かったかも。機内では「MAD MONEY」と「CLOVERFIELD」を観た。後者は英語版しか放映してなかったがシンプルな物語なのでまぁなんとかなるだろうと観た。カメラワークが良い。マンハッタンを活写している。これって意外と細かいリハーサルを繰り返してちゃんと撮ってるんだろうなぁ。終わり方がハリウッドっぽくなくて良い。

デトロイトで乗り継ぎ便が2時間遅れ、予定していたヤンキースタジアム「ヤンキーズ対マリナーズ」観戦が危うくなる。
というか、19時5分に試合が始まるのに19時にまだニューアーク空港にいるという非常事態。でも、タクシーで宿まで行ってそのまますぐ地下鉄で行ったら、なんとか20時すぎにはヤンキースタジアムに着いた。良かったまだ半分は観られるとホッとしたのもつかの間、「カバンを持っての入場はNGだ」と冷たく言われ、カバンを地下鉄駅前のロッカーに預けるために戻ったりしているうちに20時40分になってしまった。あぁなんということ! なんてもったいない! と、ガッカリしつつ球場に入ったらまだ5回終わりでホッ。しかもちょうど球場に入ったときに松井秀喜の打席をチラッと見ることができ、次の攻守交代でいきなりイチロー登場。しかもいきなりヒット! そのあと二盗三盗! すげー!

結局、そこからの1時間でイチローは2安打3盗塁の大活躍。マツイは空振三振だったけど、でも「こういう場所で独りがんばっているのだな」と知ることができ良かった。一打席一打席「個の実力」を試される世界を、こういう場所で積み重ねているのだな…。
7回には球場全体の「Take Me Out To The Ball Game」。これがしたかったの! でも今日のNYは寒すぎて、1時間いるのがやっと。試合開始からいたら絶対風邪をひいていたと思う。遅れてちょうど良かったか。

21時45分に球場を脱出し、超急いでユニオン・スクエアの「Daryl Roth Theatre」へ向かう。

22時30分から「FUERZA BRUTA」観劇。(※予告編
数年前に同じ劇場で観た「De La Guarda」(ビーシャ・ビーシャ)と同じカンパニーの作品。アルゼンチンのカンパニーだったかな。ビーシャ・ビーシャを観たとき泣いた記憶があり、今回も期待したが前回より良かったかも。ボーッとするくらい美しいアート性と、(水に濡れてもいいような格好をしているのなら楽しそうな)ノリが重なり合っており、多少どっちつかず感はあったものの、圧倒的に先端でカッコいい。前回を思わせる壁走りやアクリル板のウォーターパフォーマンスは圧巻。素晴らしい。こういうのを観るだけでもNYに来た意味がある。脳内に普段と違う回路が開く。

大満足の終演後、ミートパッキングディストリクト(MPD)へ流れて「Fig & Olive」でようやく夜ご飯。NY時間の24時くらい。MPDはビルにアートが次々投影されていたり。夜中なのに超繁華。もう完全に夜の主役はココなのだなぁ。
このレストラン、去年来ようと思って来れなかった店。「いま旬は地中海料理」と去年教えてもらっていたが、今年もまだまだ旬の模様。よく流行っているしオシャレ。んでもって料理も思ったより数倍おいしく、これまた満足。クロスティーニに地中海ペンネ。良い良い。ワインを4人で3本あけて盛り上がって帰る。

長い一日だった。
乗り継ぎ移動が24時間以上・ベースボール・オフブロードウェイ・地中海料理。でもどれもアタリで楽しかった。これを書いているのはNY時間の午前3時すぎ。今日はほとんど寝てないけど、眠くないなぁ。やっぱりNYからかなり元気をもらっている模様。たぶん数日でガス欠になるとは思うけど、この調子で無事に過ごせることを願う。

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Event Reminder

2008年04月30日(水) 6:56:23

ticketmasterでチケットを買うと「Event Reminder」というメールが届く。キミのイベントはもうすぐだよ!と明るく挨拶があって、そのイベントが書かれているわけなのだが、昨日それが届いた。

Hello Naoyuki. Your event is happening soon!
Young Frankenstein
When: Saturday, May 03, 2008 8:00pm
Where: Hilton Theatre 213 West 42nd Street New York

おお。ミュージカルの「ヤング・フランケンシュタイン」、そういえば予約した! ええとMay 03ね。42丁目ね。って、うわっ、5/3って今週じゃん! すぐじゃん! 月が替わるせいかそんなに近いとは思ってなかったよ。

そう、なんとあさって、5/2出発でニューヨークに行くのだった。
昨年に引き続きのミュージカル三昧。すっかりミュージカル仲間になったモリたちと。家族にも「ひとりで行くこと」を根回しして許してもらった末のイベントだった。そうまでして行くのに、なんと実感もワクワクもないことよ。50時間後には出発なのに全くそんな意識も心づもりも用意もしてないワタクシ。前日である明日もプレゼンと会食がありバタバタだ。体調もボロボロだしやること山積。ちゃんとすべて終えて出かけられるのか!?

いや「ヤング・フランケンシュタイン」より前にイベントがあるのも思い出した。
5/2、つまり出発した日の夜であると同時に到着する日の夜(日付変更線を越えるからそういうことになる)には、ヤンキー・スタジアムで「ヤンキーズ vs マリナーズ」がある。チケットを取ってある。ううむ、あさっての夜には松井対イチローを観ているのかオレ!

最悪、パスポートとカードと財布とチケットだけ握りしめて、とにかくヒコーキに乗るべし!

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今年も行けるか!? ミュージカル

2008年04月07日(月) 7:40:28

土曜日はモリが東京に来ていたので一緒に夜ご飯。
銀座「ヴィラ・モウラ」でポルトガル料理を食べた後、家に呼んでピション・ラランドの1994を飲んだ。

去年に引き続き、またモリと一緒に「ニューヨーク・ミュージカル観劇ツアー」を敢行しようと画策していて、まだ日程は本決まりではないのだが「いま、どのミュージカルが面白いのか」を資料首っ引きで調べているところ。
今年公開の中ではこの3本が良さそうだ。「In the Heights」と「A Catered Affair」と「Cry-baby」。

「In the Heights」は「Rent」と「Avenue Q」をやったプロデューサーが仕切っていて、オフブロードウェイから上がってきたもののよう。なんだか想像はつくけど、でもまず間違いなく面白そう。「A Catered Affair」はハーヴェイ・ファイアスタインの脚本・主演なので必見。絶対観る。決まり。「Cry-baby」は初代「ヘアスプレー」のジョン・ウォーターズ監督のカルト映画(当時ジョニー・デップ主演)のミュージカル化。フィフティーズの音楽がふんだんに味わえそうだし、これも決まりかな。

この3本に「Young Frankenstein」、そしてディズニーの新作「The Little Mermaid」で5本か。リバイバルの「South Pacific」(南太平洋)を入れて6本。あとはなんだろうな。どなたか、今年のトニー賞の下馬評とかに詳しい方、ヘルプ!

ま、あとは再見系もあるかな。
モリは「JERSEY BOYS」をもう一度観たいと言っていた。ボクは、んー、意外と「Mary Poppins」がもう一度観たいかも。あと、もう3回目になるけど「Avenue Q」。暗記する勢い(笑)。

調べていたら、今年の秋から公開されるミュージカルの中に「Billy Elliot」があった。これって映画の「リトルダンサー」のミュージカル化だよね。う〜観たい! 来年も行かなアカン(笑)

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三浦しをん著「仏果を得ず」

2008年04月03日(木) 8:06:18

仏果を得ずすっかり「ちりとてブログ」になりつつある昨今だが、ワールド的にとても近い本を読んだのでご紹介。三浦しをん著「仏果を得ず」(双葉社/1500円)。「ちりとてちん」が好きな方ならたぶん好き。といっても小浜家族編ではなく大阪草若一門編の方だけど。

この本は落語ではなく、文楽(人形浄瑠璃)の義太夫を題材にしている現代劇。
義太夫語りは落語「寝床」でも取り上げられるけど、その義太夫節を修行中の若者のお話である。古い芸能を伝承していこうとする若者たちが等身大で瑞々しく描かれている。毎章、テーマとなる文楽の解釈に悩みながら成長する主人公がなかなか魅力的(ある意味これも本歌取り)。知らなかった世界を楽しく知れる、という意味でも、純粋に小説としても、なかなかいい本である。

文楽は去年初めて観に(聞きに)行った。
普通初心者は人形遣いのそのリアルさに関心が向くらしいが、そのときのメモでも書いたように、ボクは最初から義太夫に目が釘付け。人形をあまり見なかったくらいである。竹本住大夫と豊竹嶋大夫。すごかったなぁ。
そういうこともあってか、この本の題材である義太夫は多少身近で、銀大夫の語りなども目に浮かぶようであるし、三味線とのやり合いなども十二分に楽しめた。義太夫語りの舞台裏を楽しく知れるのもうれしい。文楽が急激に身近になる。

とはいえ文楽をまったく知らない人でも楽しめるので大丈夫。読後、きっと文楽が観たくて観たくてたまらなくなること請け合いだ。この本は文楽ファンを急激に増やすだろうなぁ。

全体にさらりと読みやすく、多少漫画チック。というか連続ドラマっぽい(笑)。イケメンを配役すれば充分ドラマ化にも耐えうる内容。
惜しいと思うのは主人公の背景描写がさらりとしすぎている部分。「ちりとて」で言ったら小浜家族編的な部分がほとんど描かれない。その分シンプルにストーリーを楽しめるのは確かなのだが。
それと題名。読み終わってからだと「なるほど」と思うのだが、これは取っつきにくすぎる題名かも。表紙を漫画にするなど、文楽という一般ウケしにくいテーマの本を読者が手に取りやすい工夫はしてあるのに、題名が抹香臭くて一瞬「難しい本か?」と手が止まってしまう。ちょっと残念。

「ちりとて」ファン的には、「この役は加藤虎ノ介しかできん!」という、きわめて四草なキャラが重要人物として出てくるのでお楽しみに。

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クレイジー・ケン・バンド ZERO TOUR 2K8

2008年03月15日(土) 6:46:35

あるご縁があって、クレイジー・ケン・バンド(CKB)の「ZERO TOUR 2K8」のファイナル・ライブへ行ってきた。@横浜Blitz

いやぁこのご縁がなければ一生行かなかったかも。んでもってこの素晴らしさを一生知らずに生きていったかも。そのくらい嵌ったな。格好良いけど格好悪い。シリアスだけどコミック。クレバーだけど頭悪い。イマだけど昭和。王道だけど場末。すげーや。

このバランスというか両面性にどんどん吸い込まれていき、時間を忘れた。
ボクは背が高いのでこういうスタンディング・ライブは後ろのヒトを気にして中腰になり、かなりキツイのだが、途中からどうでもよくなってノッた(後ろのヒトとかスマン)。知ってる曲が「GT」「タイガー&ドラゴン」くらいしかなかったのだが、どの曲もとっくに知っていたようにしっくりくる。演奏も素晴らしく聞き飽きしない。いやぁいいわ。つか横山剣、格好良すぎ。

一応、中学2年から大学1年まで横浜の祖父母の家に預けられたので、この横浜ドメインのバンドの「横浜の匂い」はよくわかる。そういう肌感覚もあるのかもしれないが、やはり同年代というのが大きいか。横山剣は48歳。ボクは今年47歳。彼が持っている「昭和の匂い」がもうボクの心のストライク・ゾーンにビシッと嵌る。

終演後、総勢7人で関内の「青香延」へ。
いや、この店もすごい。羊肉串専門店・中国東北延辺料理と銘打っているのだが、朝鮮系中国人がやっていて独特の辛み。うめー。
一緒に行ったメンバーがこれまた超濃くて、ちょっとここでは書けないようなメンバー。一緒にいられて光栄なヒトばかり。ありがとうございました。

というか、一番感謝しないといけないのは、このプラチナ・チケットをネットに齧り付いて取ってくれたあのヒト。ありがとう。また是非。

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響子、二度目の入賞

2008年02月10日(日) 21:03:20

写真部に入って写真活動を始めたムスメの響子が、年末に応募した「第5回 Old&New 港区観光フォトコンテスト」のニューエイジ賞に入賞した。昨日港区から通知が来た。

ニューエイジ賞というは20歳以下対象の賞のようで、金賞銀賞銅賞佳作以外の特別賞。
受賞者も多いかもしれないし、まぁ海外で言ったら「ショートリスト」という程度かもしれないが、でも賞に残らないより残った方がよい。前回の「川カシャ!」努力賞はビギナーズ・ラックと思っていたが、二度目の応募でも残ったのはなかなか。しかもこれは学生限定のコンテストではない。響子もとても喜んでいる。

獲ったのは「色彩」という作品(写真はこちら)。芝の増上寺で撮ったものだ。
正直、彼女が応募した10点の中には他にもいいのがあったと思うし、この作品は「どうかなぁ」と思って出したのだが、こういうのが通るんだなぁ。こういう勘所も応募を重ねればわかってくるのだろう。

とりあえずお祝いとして前から欲しがっていた「Wii Fit」をご褒美に。
というか、いま我が家ではエクササイズと減量が流行っているのでちょうどいい。とりあえず夜はWii大会で盛り上がった。

そうそう、昼間は満劇の公演にまた行ってきた(笑)
響子と映画「EARTH」を観に行こうと画策していたのだが、満劇メンバーが昨日のさなメモを読んで「おでんのヤツとかずいぶん変わったので観に来てください」とメールしてきたので、響子とふたりで観に行った。なるほど金曜の夜は業界人が多くて客席がクール(冷たくて客観的)だったことが判明。日曜の公演は客席の空気が暖まるのも早く、みんなよく笑っていた。相変わらず気持ちがシアワセになるお芝居。響子は「眼鏡」と「献血記念日」をえらく気に入っていた。名作だよね。

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満劇2008年公演「それは秘密です」

2008年02月09日(土) 19:44:10

満員劇場御礼座2008年ひそひそ公演「それは秘密です」東京版、に行ってきた。
大阪で活動するサラリーマン劇団で、数年に一回、こうして東京に大阪のアホなお笑いを届けてくれる。

3時間たっぷり、6話のオムニバス形式。おととし大阪で一度観ている3本と、東京公演用新作3本。いや〜、こんなおもろいお芝居がわざわざ手土産持って(もれなくポッキーつき)大阪から出張してきてくれるとは、なんと贅沢なことか。しかも出てる人のほとんどはリアルに会社の先輩後輩。ボクにとってはおもろすぎて天国みたいなひとときであった。

知り合いが出ている芝居というのは客として肩が凝る。頭真っ白になってセリフ忘れないかドキドキするのだ。
実際、満劇の過去の芝居では相当ドキドキしたこともあった。座長の「ライス大」に至っては舞台デビューの時から観ていて、そのときなんぞ、もう心臓が口から飛び出そうな緊張を味わった。リアルに本人の大ボケを知っているから怖くて舞台が観られない。少しセリフを噛んだだけでドッキ〜ッと震え上がる。終演後のグッタリ感限りなし。疲労困憊。ふらふらだった。周りを見たらみんなふらふらしていた。

でも今回はびっくり。ライス大、大好演。安定感あって全くドキドキしない。見事な座長ぶり。素晴らしかった。
藤白アル子も堂島サバ吉もうまくなったなぁ。舞台を締める淀川フーヨーハイ、桂雲呑の名演は言うまでもないが、朝潮でんぷん、緑ファンタ、天王寺春雨あたりは演技に安定感が出てきて味がある。楠葉プリンも舞子わかめも心斎橋ラムネもライス兄弟も…ってキリがないけど(おわかりの通り、基本的に出身地と好きな食べ物を組み合わせて芸名になっている模様です)。
と、こうして満劇劇団員を評論できるくらいは見続けてきているが、そうなってくると、やはり芦屋キムチが出ていた頃が懐かしい。スチャラカ社員シリーズを再演してほしいけど、彼がいないと無理だもんなぁ…。

演目は第四話の『おでん屋の女』が客席的に微妙だった。
というのは、大阪だと、ライス兄弟の片割れ「ライスさとし」から滲み出てくる変な空気でたぶん笑いが取れるのだけど、東京だとああいう空気に共感する土壌がない。笑わな損、と考える大阪の客じゃないと、あの演目はつらいのかも、と観ていてちょっと思った。
あとの5つはどれも笑えて楽しい。3時間があっという間。新作もとても良い。ライスたけお大熱演の『煩悩』が特に気に入った。ただ、大阪公演で締めを飾った『続・メールフレンド』をもう一回観たかったかも。

終演後、外に出た客たちの顔はみんなニッコニコ。
業界的になかなか濃いメンバーが観に来ていたが、みんな顔が緩みきっていた。この劇団の味だなぁ。客をこういう「ド緩い顔」にさせてしまうところがこの劇団の持ち味だろう。

座長のライス大や大黒柱の淀川フーヨーハイはうちの会社の偉いさんでもある。こういう人たちが会社のトップの方にいる会社って相当いい会社だなぁ、と、厚顔にも言い切ってしまいたい。でもまぁ大阪と東京とでは別会社みたいに雰囲気違うんだけど(笑)

※日曜の夜の部はまだ空席があるようです! 当日券は劇場までお問い合わせを!(03-3791-6566)

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荒川修作 講演会「死ぬのは法律違反です」

2008年02月03日(日) 9:52:21

先週、荒川修作の講演会に行ってきた。
題して「死ぬのは法律違反です 〜死に抗する建築〜」。英語で言うと「Making Dying Illegal」。ご存じない方のために説明すると、荒川修作は芸術家・建築家・哲学家で、有名なのは養老天命反転地三鷹天命反転住宅かな。

彼の講演をちゃんと聴くのは2回目。1回目より荒川節に磨きがかかって自由自在だった。珠玉の言葉の連続。でも彼の講演は「荒川修作の言葉を受け止めようとする人には珠玉の言葉の連続に聞こえるが、荒川修作の言葉を受け止めようとしない人には支離滅裂に聞こえる」という特徴があるので、会場の他の人がどう思っていたかは知らない。「このオッサン、何言ってるか全然わかんねぇよ」というような顔で聞いている人が多かったと思う。

というか、明らかにボクは有利だ。
2年半前に彼が作った三鷹天命反転住宅の住宅内特別公開に参加している。つまり彼が訴える「死なない住宅」「生命の外在化」を体験・体感しているのだ。彼がバリアフリーの風潮に反対して言っている「負荷のない暮らしはかえって人を衰えさせます」という言葉も、体感してようやく心底理解した。あの住宅を体感しているといないとでは理解の度合いは違うだろう。

彼は言う。

ここに住めば普通に生活するだけで身体の細部のあらゆる細胞や筋肉の活性化が始まり、共同の免疫力や新しい感覚が出現し始めるのです。健康になり長寿になる。だから今までの建築や住居とは全く目的が違います。ここに住むには「使用法」があって、その通りに住まなくちゃならない。それほどプリミティブ(原始的)につくってあります。使用法がなくても使えるような家はもうつくってはいけないのです。
この言葉も、あそこに実際に行って、家の中を歩き回ったり体感したりするとよくわかるのだ。

というか、笑うなよ。
マジな話なのだが、その日、ひどい風邪をひいてその見学会に参加したのだ。で、約2時間あの家の中にいただけで見事に風邪が治っていた。いやホント。その顛末は昔のさなメモ(ココココ。写真も見られます)にも書いたが、あれには本当にビックリした。脳でなく、身体が勝手に反応したのである。

あの家はすごい。お金があったら買って住んでみたいな、とたまにぼんやり考える。人間の日常を「異化」してくれる家。毎分毎秒「異化」が起こるのは、ココロにもカラダにもとても大きな影響を与えるだろう。あの体験を元に彼の話を聞くといろんなことがよくわかる。いや、正確に言うと言葉や論旨はよくわからない。でも身体が納得する。「意味はわかんないけど『そうなんだ』と知っている」みたいな感覚。

荒川修作の素晴らしいところは、哲学に終わらせず、実践として「運動」にするところだ。
彼はいま高知に理想郷を作ろうと画策しているらしい。「それにはお金がいる」と衒いもなく訴える。なんでこういう素晴らしい哲学にみんなお金を出さないんだ、と訴え、営業する。その辺がユニークだし面白い。

身体は使い方次第で「生命」という現象を外在化できるのだ、と彼は訴える。だから「死なない」し、死ぬことはイリーガルなのだ、と。「僕たちは太陽だって作れちゃうんだよ。そんなことも知らないでみんな生きているんだ」。あぁ気持ちいいなぁ、荒川節。でも荒川さん、ボクも最近少しわかるようになりました。死なない、という意味が。まだ茫洋としてはいるけど。


彼の本「死ぬのは法律違反です」は死ぬのは法律違反です―死に抗する建築:21世紀への源流こちら

ちなみに、3年半ほど前に彼の講演を聴いて印象に残った言葉はこんなの。
「ヒトは形あるものに名前をつけたが、目や手から出た力みたいなものに名前をつけず、認めない。形あるものしか認めないから死ぬんだ。身体がなくなったと同時に死ぬんだ。でも身体がなくなっても人間は死なないんだ。それがおまえらバカは誰もわからない」

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岩田守弘ブログ、始まる

2008年01月30日(水) 12:04:34

待望の岩田守弘ブログ(正確には「岩田守弘オフィシャルファンブログ」)が始まった。
岩田さんはここでも何度も紹介しているが、ロシアのボリショイバレエ団の第一ソリスト。東洋人唯一のソリストで、ボクの尊敬する大切な親友でもある。

あの東洋差別の厳しい国で(まぁ最近は日本ブームらしいけど)、ずっと孤独にがんばっている人だ。
まだソ連の時代にロシアのバレエ学校に留学し、ソ連崩壊を目の当たりにし、ボリショイバレエ団に入って13年。日本のメディアからも特には注目されない「本当のアウェイ」で、ずっと第一線で闘ってきた人。

モスクワでボリショイバレエを観たことがあるが(一週間ぶっ続けで毎晩)、当たり前のことのようだが、舞台上で彼だけが東洋顔である。彼だけが東洋体型でもある。普通ならわざわざそんな人をキャスティングしなくてもよい。でも、彼はダントツの表現力で有無を言わせない。踊りの安定感、ジャンプの高さ、回転の精度、豊かな感情表現など、贔屓目なしで他を圧して一番だった。客もそれを知っていて彼が出てくると拍手喝采。客席で観ていて日本人であることを誇らしく思い、思わず泣きそうになった。

4年に1回しか開かれないモスクワ国際バレエコンクールで1位金賞を受賞したのも画期的。実力だけでロシア人に自分を認めさせ、第一ソリストまで上り詰め、長くその地位をキープしている。その裏にある努力と決意と孤独と不安を思うだけで、ちょっと目頭が熱くなる。でも、いまではロシア人からこよなく愛されている存在だ。先駆者で開拓者で、しかも長く第一線の現役。もっともっと日本人に知られてもいい人である。

彼のコトバで好きなものはいろいろあるが、一番好きなのはコレ。

「世界中の35歳の中で僕ほど努力したものはいないと胸を張って言えるんだ」

ここまで明朗に堂々と胸を張れるような生き方をボクはしているだろうか。
まぁ実物の彼を知らないと、ちょっと嫌みに聞こえてしまう部分もあるかもしれないが、彼は信じられないくらい素直でまっすぐだ。邪気なく前向きにこういうコトバを言える人。ボクは彼のそういうところを特に尊敬している。

ま、それはそれとして、ロシアはモスクワ、ボリショイバレエ団の第一線の現場からの日常ブログ。滅多に読めない読み物である。彼のことだから、素直で等身大の日常が届くことだろう。これから毎日楽しみだ。ネット時代って本当にありがたいね。

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ボビー・マクファーリン・スーパー・オーケストラ・コンサート

2008年01月24日(木) 9:29:16

おととい、「ボビー・マクファーリン・スーパー・オーケストラ・コンサート」に行ってきた。@すみだトリフォニーホール。
彼を知らない人はあまりいないと思うけど、コレが有名。大ヒット。最近はクラシックを振っていたりする。

昨日もちょっと書いたが、とにかく神ライブ。陶酔したなぁ。席も前から5列目で良かったこともある。あんなにいいライブなのに客席は6割の入りで終始申し訳ない気持ちだった。すみだトリフォニーホールって、ちょっと前のハンク・ジョーンズもそうだったけど、とてもいい人を呼ぶわりには客の入りが悪すぎる。宣伝が下手なのかな。音は抜群にいいホールなのに。

やった演目は

バーンスタイン:キャンディード序曲
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第5番「トルコ風」
メンデルスゾーン:交響曲第4番「イタリア」

と、わかりやすい楽曲。
ボビー・マクファーリンだから何かもっと変わったことやるかな?と思ったが、「キャンディード序曲」はとても真面目な指揮ぶり。あれ、このままずっとこんな感じ?と思ったら、モーツァルトではカデンツァ部分のアドリブでボビーらしいというか、音楽の楽しさを感じさせてくれた。
ヴァイオリン・ソロのジョセフ・リンが良い。
チャイナ服を着た坊主頭の若者(中国系)で、まぁなんつうか笑顔を絶やさないで楽しそうに演奏をするのだ。多少雑な部分もあるのだが、壮大でロマンティックなソロをやる。そしてカデンツァ。いわゆるアドリブ。トルコ風というよりケルト風で長大なアドリブをやったなぁ。第1楽章は特に印象的。

モーツァルトとメンデルスゾーンの間に「ヴォイス・パフォーマンス」があった。
一度オケを引っ込ませて、ジョセフ・リンとふたりで出てきたボビーは、彼のヴァイオリンとヴォイスでインプロビゼーションをする。うわっ。すげっ。
その後リン君とさよならして、ボビーの独壇場。奇跡のヴォイス・パフォーマンス。声も技術も磨きがかかり天国にいるようだった。クラシック・コンサートなのでなんとなく大人しくしていた観客も、あまりの凄さに3曲目くらいから熱狂しだし、4曲目の彼の動きに合わせて観客も声を出して参加するパフォーマンスでは日本人とも思えないような参加ぶり。引っ込み思案はひとりもおらず、大声を出す人多数。もう参加せざるを得ない心の震えがあるんだもん。
で、ヴォイス・パフォーマンスのラストは彼のヴォイス・アルペジオをバックに観客が「アベ・マリア」を歌うというもの。これもねぇ、大声で歌うんですよ、みんな。素晴らしい!

この辺までくると、ボビーがなぜソウル〜ジャズ〜ポップスなどを変遷して今クラシックをやっているかわかってくる。つながっているのだ。音楽の楽しさには変わりないし、一見お堅く見えるクラシックにも底抜けに楽しい部分、そして他にはない美しい部分があるのだ。それを理解させといて休憩。

休憩時間のロビーでのCD販売は黒山の人だかり。みんな感動しちゃってボビーやジョセフ・リンのCDを買う買う。感動の電話を家に入れている人もいた。

で、20分休憩後、「イタリア」である。
明るく豊かな旋律のこれはボビーが伝えたいことが実にわかりやすく入っている。あれ? 新日本フィルの演奏もずいぶん柔らかく楽しげになっている。ボビーのソロ・パフォーマンスを見て音楽の真髄を感じ、しかもリラックスしきって演奏している模様。いい!
第4楽章を終えた時は楽団員もニッコニコ。なんだか「のだめ」のSオケみたい。

熱狂のアンコールに応えて、ボビーが何か始めようとするが、オケはみな戸惑う。アンコールの曲など用意してない模様(特に今日は初日だし)。どうするのかな…。
彼はまず第2ヴァイオリンに対してトレモロをしろと指示。戸惑いつつ彼らが小刻みな演奏を始めると、急に後ろを振り向いて、他人事だと思っていた第1ヴァイオリンにも短いトレモロを指示(会場笑い)。で、ホーンセクションにも適当に指揮をつけ、会場を振り返って「チキチキチキチキ言え」と指示をして会場も歌わせ、全体がおもちゃ箱のようにぐじゃぐじゃになったところで大声でアリア調の声を出してサッと収束。ほんの1分ほどのパフォーマンスだが、またまた会場熱狂。

アンコール2曲目は、オケに向かって「ベートーベンNo.9は出来るか。最初のジャッジャンッ ジャッジャンッだけ」と英語で指示。オケは「えー、できると思うけど急に言わないでよ〜」と笑いつつ、急に指揮が始まったのでうわっと慌てて引き出す。でも1小節で指揮は収束。たった5秒。オケも含めて会場中爆笑。オケの人なんか楽しいのか感動したのか泣いている人もいた。

これでオケは引っ込み、会場も明るくなり、オシマイ、ということなのだが、観客は帰らない。拍手はなりやまず、足踏みまで出だした(日本では珍しい)。

で、ボビーが出てきてひとりでヴォイス・パフォーマンス。素晴らしい。んでもってまた会場熱狂。また出てきてパフォーマンス。素晴らしい。んでもってまた会場熱狂。3回目は通訳を従えて出てきて「んー、仕方ないから質疑応答タイムにするよー。何でも答えるから質問して」とボビー。観客はみな、席を離れてステージ前に立ち、ボビーを取り巻いていろんな質問をする。「指揮者としてオケにどんなアドバイスを?」「リラックスしろ、と。それが一番大事だ」 「ウォームアップはどのように?」「一日中歌ってるからウォームアップは必要ないんだ」 「一番好きな曲は?」「今日もやったけど『スマイル』が好きだね」……

音楽は楽しい。歌は楽しい。そして大勢で作るオケはもちろん楽しい。そして音楽が存在する生活も楽しい。始終歌えることが楽しい。どこにでも音が存在することが楽しい。ひいては「人生は楽しい」。
こんなこと、彼はこれっぽっちも言わなかったけど、びんびん伝わってきた。うん。実に楽しい。

終演後の観客たちの笑顔笑顔笑顔をここでお見せしたいくらい。
これだけ笑顔が溢れる終演後は経験がない。あ〜楽しかった。希有なるコンサートであった。

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ギンギラ太陽's 「呼ばれて東京スペシャル公演」観劇

2008年01月11日(金) 7:03:32

福岡の人気ローカル劇団「ギンギラ太陽's」の東京公演に行ってきた(@天王洲銀河劇場)。
この劇団と同じく「ローカル劇団」ということに誇りを持っている札幌の「TEAM NACS」のリーダーであるモリが、終演後「ギンギラ太陽's」のリーダー大塚ムネト氏とアフタートークをする、というのが行ったキッカケ。でも行って良かった。おもろかった。

なんつうか、ひと言で言ったら「かぶりもの劇団」なのだ。こんな感じの。
全員、かぶりもの。昨晩は「翼をくださいっ! さらばYS-11」という演目だったのだが、主役はスカイマーク・エアラインズ1号機で、ヒコーキのかぶりもの。他にYS-11はもちろん、JALやANAやJASがかぶりもので出てくるし、福岡空港第1エアターミナルや第2エアターミナル、佐賀空港、長崎空港なんかもビルのかぶりものとして出てくる。重要な役どころとして福岡の雁ノ巣飛行場(戦前)も出てくるが、これも格納庫のかぶりもの。リンガーハットやロイヤルホストも出てきて闘うのだが、これも建物のかぶりもの(笑)

ヒコーキやビルなどを擬人化して、そこに感動的なストーリーをのせていくのがこの劇団の特徴のようだ。
スカイマークの新規参入に対する大手航空会社のイジメから始まり、空港同士のいがみ合い、アジアの玄関としての地位を狙う長崎空港の陰謀、ゼロ戦を送り出した雁ノ巣飛行場の慟哭、今は海外で働く唯一の国産ヒコーキYS-11の悲しみと飛ぶ喜び…。見終わった後、確実にヒコーキ業界通(特に九州北部)になること請け合いの演劇なのだ。というか、ヒコーキ好きになるな。

その視点は斬新。かぶりものは可愛いし、役者もよい。福岡という土地にちゃんと根ざして福岡ネタで勝負しているところもよい。いい劇団だ。
東京だったら、六本木ヒルズとミッドタウンが闘ったり、表参道ヒルズが漁夫の利を狙ったり、JRと東急と東京メトロがいがみあっていたり、成田エクスプレスと京急が決闘したり、東京タワーと霞ヶ関ビルが窓際でしょんぼりしてたりしたら妙なカタルシスを覚えると思うんだけど、そういう感じ。福岡に住んでいてこれを見たら、倍は面白いだろうなぁ。

敢えて言うと、多少長い。2時間ギッシリやることもサービス精神の表れだと思うが(そういうのがヒシヒシと感じられる劇団なのだ)、あと15分短くしてテンポアップすると格段によくなる気がした。あと音楽。音楽をもうちょい下世話にしてもよかったかも。

アフタートークのモリも良かった。
普段一緒に食事とかしてるけど、考えたらトークを聞くのは初めて。上手でびっくり。自分のペースに観客を巻き込んでしまう技を持っている。モリのアフタートークつきの公演は今晩もあるそうだ。しかも14日までの公演、まだ空席がわりとあるらしい。興味ある方はゴー。福岡出身者に特にオススメ。

終演後、劇団員たちと飲みに行くというモリと別れて、ひとりで「テンダリー」へ。
絶品のサンジェルマンを飲みながら、ひとりで「明日の広告」出版祝い。本というのは、出してしまうと意外と著者は無関心になるもんなんだけど、とりあえず書店に並ぶのを見るのはうれしい。

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が〜まるちょば

2007年11月16日(金) 8:46:23

サイレント・コメディの「がーまるちょば」を観た。@笹塚ファクトリー

メールでお勧めいただいて観に行ったのだが、いや〜観てよかった。名古屋のOさん、ありがとう。
エジンバラ大道芸フェスティバルで優勝し、いまや日本より世界で有名な2人組。ほとんど日本におらず、世界で引っ張りだこのふたりである。

内容はパントマイムをコメディ系の演劇まで高めたもの。約2時間、ひと言もしゃべらないのだが、実に笑わせてくれる。だから外国人のお客さんも多かった。YouTubeにもたくさんあるが、たとえばこんなの。こういう一芸系が前半。後半は無声演劇になっていて、これまたよく出来ている。というか大笑いできる。昨晩はウェスタンの物語で、ふたりは次々と役柄を変え、長いガンマンの復讐劇を演じきる。お笑いメインで。

基本が大道芸なせいか、客イジリも上手。客とのハプニングを利用して舞台を上手に盛り上げていく。この辺、今度来日する「ブルーマン」のやり口に似ている。今回も一芸系で盛り上がっている最中に客が遅れて入ってきたのだが、芸をやめてまでそれをいじる(仕込みかもしれないが)。

「が〜まるちょば(GAMARJOBAT)」とはまたなんて覚えにくいコンビ名だけど、グルジア語で「こんにちは」らしい。覚えにくいけどいったん覚えると二度と忘れない響き。が〜まるちょば。が〜まるちょば。ツアー・サイトを見ると、まだいくつか公演がある。TBSの「R30」(11/23)にも出るらしい。

というか、次に日本に来てくれるのは一体いつだ? のレベルらしい。クリスマスの横浜公演、行こうかな。

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ニフ亭

2007年10月18日(木) 9:27:02

2002年5月にオサニチに「通勤落語」というコラムを書いたが、最近ではポッドキャストで「ニフ亭寄席」を聴いている。つまり、iTunesのポッドキャスト・ディレクトリーでニフティがやっている「ぽっどきゃすてぃんぐ落語」っちゅうやつをダウンロードして、通勤のiPodで聴いているわけですね。一度登録しておけば無料でどんどんダウンロードしてくれ、ドックに刺したiPodに自動で移してくれるので、ダウンロードしている、という作業感はゼロだけど。

それまでずっとCDを買って名人の落語を聴いていたんだけど、この「ニフ亭」は無名の若手落語家のもの。あまり若手のを聴いたことなかったこともあり、その技量の落差に最初は愕然とした。ここまで違うか。でも最近ではそれがまた微笑ましく、応援しつつ聴いている。名人のは「拝聴させていただきます」という感じだが、若手のは「くらぁ、ちゃんとしゃべりやがれ、この下手くそ!」って感じで、自分が江戸の町民になったような感じ。これが意外と楽しい。

若手同士の技量の差も面白い。最近では三遊亭好二郎なんて良かったな。二ツ目とは思えない。もう真打レベルかも。「こいつそのうち有名になるんじゃね?」なんて、先物買いっぽい楽しみも。
ニフ亭のサイトを見ると、無料公開寄席をやっているようだ。聴きに行こうかな。

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人形浄瑠璃 文楽「菅原伝授手習鑑」

2007年09月10日(月) 7:30:58

5月以来4ヶ月ぶりに文楽を聞きに行った。国立劇場小劇場。
って、そう、初めて知ったんだけど、文楽は「観る」のではなくて「聞く」んだってね(無知)。要するに太夫が語る義太夫節を聞くのが主で、人形の演劇は従なわけだ。だから太夫の位が一番高いのだとか。次が三味線弾き。人形遣いはその下に位置するらしい。

昨日は吉田玉男一周忌追善公演で「菅原伝授手習鑑」。
人形浄瑠璃の三大名作のひとつと数えられる作品で、主役である菅原道真(菅丞相)が故・吉田玉男の当たり役として有名だったので追善公演に選ばれたという。その初段と二段目を16時から20時半まで4時間半(!)かけて上演。本当は三段目と四段目が一番盛り上がるらしく、初段と二段目だけを上演することは珍しいらしい。それを聞いて「あ〜盛り上がりに欠けるのかぁ…」とちょっと心配したが(寝ちゃいそうで)、杞憂に終わった。実に面白かった。これで盛り上がりに欠けるのなら、三段目四段目はどんななんだ?

ギリークラブという会員組織で一度講義をしたことがあり、その関係でいろんな案内メールをいただけるようになったのだが、今回はその会合「和・倶楽部」に参加したカタチ。
特典として開演前に太夫から1時間弱のレクチャーが受けられる。座学形式とはいえ、間近で太夫のレクチャー、そして義太夫の一部を聞かせていただけるのはなかなか面白かった。教えてくださったのは竹本文字久太夫。町人と武士の演じ分け方なんかも教えてくれたり、「書見台はヤフオクで買った」みたいな裏話を教えてくれたりして楽しかった。で、実際にその数時間後、彼自身が舞台で義太夫節を語ってくれたわけで、なんだか妙なシズル感があったな。思わず応援したんだけど、そんなことが必要ないくらい堂々たる義太夫。今回の太夫の中で豊竹嶋大夫に次いでうまかった気がしたくらい。

さて、開演。会場はほぼ満席。
最初に書いたとおり、初段と二段目は退屈そうだったから心配したが、全くそんなことはなく、特に築地の段、東天紅の段、丞相名残の段あたりは全く飽きなかった。オモロイなぁ文楽。
太夫では、前回「通し狂言 絵本太功記」でも感心した豊竹嶋大夫がやっぱり素晴らしい。人形そっちのけで聞き惚れた。そしてレクチャーしてくださった竹本文字久太夫。素晴らしい。人形遣いでは特別出演でちょっとだけ出た吉田簑助の奴宅内がやっぱ印象的。全部持ってっちゃった感じ。あとは桐竹勘十郎の宿禰太郎も。吉田文雀の覚寿も良かったけど、相当玄人好みな感じで、ボクにはまだわかりきっていない。吉田玉男にかわって菅丞相を演じた吉田玉女もよくわからなかった。目が肥えてくるともっと渋いところを見出すのかも。

さて、文楽はこれで時代物をふたつ観たので、次は世話物を観なければ。
前回もバッタリ会った仕事仲間(着物来て格好良く観劇に来ている)と今回もバッタリ。「さとうさん、世話物はまた違う面白さよ」と頻りに勧めるし。今度はいつ行こうかな。

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東京ヴォードヴィルショー「黄昏れて、途方に暮れて」

2007年09月06日(木) 7:03:51

結局、昨日は丸一日ネットにつながらず。落ち着かないものだ。考えてみたらこれだけネットに依存して生きているのにネットへの接続ポイントをひとつしか持っていないのはわりと不安。まぁ携帯でネットできるとはいえ。ちょっと考えておこう。

昨晩は5日前に続いて劇団東京ヴォードヴィルショーを観劇。
松原敏春作/演出の「黄昏れて、途方に暮れて」。これも19年前初演の舞台の再演である。なぜか東京ヴォードヴィルショーは故・松原敏春特集をやっている模様。
出演は佐藤B作をはじめ、佐渡稔、市川勇、山口良一、たかはし等、あめくみちこ他、と、ほぼ劇団オールキャスト。佐藤B作の熱演はなかなか素晴らしかったし、あめくみちこも相変わらず良かったが、んー、正直に言って松原敏春の脚本自体がやっぱりボクには合わない。

5日前に観た「まだ見ぬ幸せ」と同じく、ストーリーが思わせぶりすぎる。
裏に深い思索が隠れて「いそう」な謎めいた展開。哲学的な深みを感じ「させそう」なセリフ。隠喩だと「思って欲しそう」な様々なシチュエーション。ボクはそういうのが嫌いらしい。だってそれって「逃げ」だもん。正面から向き合ってないんだもん。森崎くんのTEAM NACSの舞台に感動したのは、そういう「逃げ」をひとつもせず、変化球も投げず、しっかり真っ向からストライクを取りにきたからである。彼らみたいに逃げずに直球投げてこいよ。そんな印象を持った。まぁ80年代はアングラを中心にこういう脚本多かったし、一種の流行 or 正統だったのかもしれないけど。

今朝起きたら、ネットが復旧していた。あぁホッとした。さっそくいくつかの書類を送信。今日も繋がらなかったら、CD-ROMに焼いてバイク便を出す、という面倒をしないといけないところだった。

で、ネット復旧後すぐにアップルサイトを確認。
おお!
iPod touchが!

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東京ヴォードヴィルショー「まだ見ぬ幸せ」

2007年09月01日(土) 19:13:36

「関西の行った店リスト」のリニューアル、メールをいろいろありがとうございます。ボクは関西においてはとっくに過去の人なのですが(笑)、それでも古くから利用してくださっている方々が「懐かしい」と喜んでくださいました。まぁそれだけでいいや。

あれはほぼ1994年から2000年春までの行った店をラインナップしているもの。つまりボクが33歳から39歳。関西の基本的な店をだいたい巡って、そろそろ知られてない名店とか穴場店探しに重心を移そうとしていた矢先の東京転勤だったので、いま見直してもわりとベーシックな店が並んでます。でも、ある時期(とはいえ全部で14年)、関西の薄味をしっかり体験したことはボクの財産になっています。

昨晩は「劇団 東京ヴォードヴィルショー」の「まだ見ぬ幸せ」を観劇。
初演より19年、松原敏春作・演出のリバイバルもの。布施博、あめくみちこ、河西健児、中西良太の4人芝居である。松原敏春は2001年に亡くなってしまった人気脚本家。作品は多いが、有名なところではW浅野の「抱きしめたい!」とか。いわゆるトレンディドラマの雄として知られてた人。

1980年代、ポケベルに赤電話の時代のお話しで、布施博は相変わらず声が通らないのだが、大汗流しながらの熱演。ただ、やはり、思わせぶりなストーリーがどうしても古さを感じさせてしまう。お客さんの盛り上がりももうひとつ(客席もまばら)。古い関係者が多かったかも。

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ニーナ・アナニアシヴィリ「ドン・キホーテ」観劇

2007年07月28日(土) 10:05:26

月曜の「白鳥の湖」に引き続き、グルジア国立バレエ東京公演。昨日は「ドン・キホーテ」。
白鳥があまりにも素晴らしかったので、昨日もニーナ目当て。ニーナのキトリ。いったいどんな感動が待ち受けているのかとワクワクして行ったのだが、結果的に言うと昨晩はアンドレイ・ウヴァーロフ・ナイトだった。

おいおい、いままで観たウヴァーロフは一体なんだったんだよ、というくらい出来が良くノリノリ。明るくて大らかで高くて安定していて、まったく文句の付け所がない。第三幕のグラン・パ・ド・ドゥは特に圧巻。ニーナを片手リフトしたまま5歩歩くし(笑)。なによりも全身で喜びを表現していて良かった。なんかイイコトあったのか?

ドンキでは二年前に観たABTのホセ・カレーニョがめちゃくちゃ印象に残っていて、ジュリー・ケントとのペアはメリハリも決めもよくて素晴らしかったのだけど、昨晩のニーナとウヴァーロフのペアはまた全然違うキトリとバジルだった。なんというか優雅で柔らかくて善意溢れる明るいカップル。ケントとカレーニョが気っぷのいいフラメンコ・ダンスだとすると、ニーナとウヴァーロフは育ちのいい社交ダンスかな。どっちかというと前者の方がこの演目に合っているとは思うけど、もう全然世界観が違うので比較するものでもないなぁ。

お目当てのニーナはまさに「眼福」と言った感じで、白鳥ほどの感動はなかったものの、なんつうか同じ空気を吸わせていただいているだけで光栄、みたいな(笑) 一分一秒を惜しんで目を皿にしたよ。多少ミスもあったけど、技術を超えた表現力は相変わらず素晴らしい。キトリはひたすら明るいキャラなので、陰と陽の幅を見せられない分、白鳥より印象が劣ってしまったという感じかも。

白鳥のときは相当感心したグルジア国立バレエの面々だけど、昨晩はわりとバラバラで惜しかった。メルセデスやボレロは良かったけど。
それにしても白鳥に続いてのアレクセイ・ファジェーチェフ版。これがどうも気に入らない。昨晩のはファジェーチェフ版にニーナが手を入れたものだったようだけど、なんか順番が変だし、ない場面もちょっとあったし(家出の場面とかナイフの間をメルセデスが踊る場面とか好きな場面も少し違った)、白鳥と同様に違和感があった。良かったのは狂言自殺の場面とか、全員でポワントしながら両手を上げて拍手を強要するように盛り上がったラストシーンかなぁ。あ、ド頭でドン・キホーテが旅に出る説明をアニメで済ませちゃったのも良かった。プロローグはいつもかったるいので。

白鳥と違って大ハッピーエンドなせいか、カーテンコールもやたら明るくて楽しかった。
もともとサービス精神旺盛なニーナ・アナニアシヴィリ。以前もカーテン前でアチュード(?)のバランスを長時間してくれたことがあったけど、今回もいろいろ見せてくれた。カーテン前には7〜8回出てきてくれ、途中から二度もリフト(男性が女性を頭上に持ち上げるやつ)で高々と登場。舞台ギリギリ前でリフトやるって怖いと思うけど、ウヴァーロフもノリノリだったからなぁ。三度目のリフトはあるのか、と拍手を続けていたら、次はニーナが愛娘(2歳?)の手を引いて出てきた。会場中の女性達が「キャー!」と叫ぶ(笑)

あぁ楽しかった。おとといやったアンヘル・コレーラのバジルも観たかったな。自分の少ない経験の中ではホセ・カレーニョがベスト・バジルだけど、昨晩のウヴァ・バジルが実に良かったので、他の人と見比べてみたい気分。わりとキトリに注目していたけど、ドンキって実はバジルを観る演目なのかもしれない、とちょっと思った。

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ミュージカル「ヘアスプレー」観劇

2007年07月26日(木) 7:27:56

昨日から新宿伊勢丹で大沖縄展。
一日限定200個の豆腐ようと、一日限定40個のシャコ貝の豆腐よう漬け。昨日の夕刻に行ったらもう売り切れだった。これは早めに行かないとヤバイ感じ。今年も山本彩香さんが店頭に立っての販売である。ちなみに「すば」は去年は「きしもと食堂」だったが、今年は「御殿山(うどぅんやま)」が出店。食べてみたが、ボクが食べた約10年前よりうまくなっているかも。

ザザザと急いで他のブースも見て、渋谷へ。文化村オーチャードホールでブロードウェイ・ミュージカル「ヘアスプレー」を娘と観劇。本当はミュージカル仲間の森崎くんと行くはずだったが、彼はドラマ撮影が押していてNGになり、急遽娘を誘った(奥さんは仕事)。字幕付きの公演なので彼女も楽しめるだろうという目論み。

娘は渋谷が嫌いで、あの雑踏と個性的(?)な若者の渦に揉まれて超疲弊して待ち合わせ場所に現れた。会場に着くまではずっと口数少なかったのだが、会場入口で黒柳徹子や津川雅彦を目撃した途端元気に。中学生っぽいなぁ。でもうれしい気持ちはわかる。

「ヘアスプレー」は相変わらず名作。楽しかった。娘もノリノリで楽しんだ。ミュージカルの楽しさを知ってくれたかも(彼女のミュージカル初体験はNYブロードウェイでの「ライオンキング」。今回で二度目)。
ワールドツアー・キャストなので、ブロードウェイ・キャストよりも劣るとは思うが、それでもなかなかいい役者が出ていて満喫。おいしい役であるペニー役の人がもうひとつだったが(もっともっと怪演してくれないと盛り上がらない)、あとはみんな良かったな。

この演目はブロードウェイでも観ていて、そのときのペニー役はJenn Gambatese。ボクは彼女に一発で惚れたのだった。彼女のペニー役は抜群だった。いまは(もうすぐ終わる)「ターザン」でジェーン役をやっているらしい。

そのときは、太った母親役をあのHarvey Fiersteinがやっていた。彼はその役でトニー賞主演男優賞をもらったのだ。思えばすごい贅沢だったなぁ。
当日はバレンタインデイで、父親役とふたりの歌&ダンスの見せ所では「今日はバレンタインだから特別にお熱くね」とアドリブで歌って大受けしてた。彼の主演した「屋根の上のバイオリン弾き」も観たけど、まぁなんつうか超名優だ。例のカエル声を聞きたいがために舞台を見にいく人がいるくらい。

ちなみにこの「ヘアスプレー」は映画でももうすぐ公開なのだが、その映画ではジョン・トラボルタが特殊メイクでその母親役をやるという(なんと!)。
ちなみのちなみに、この「ヘアスプレー」は二度目の映画化。というか、1988年にまず映画が作られ、それを2002年にミュージカル化した、という順序。で、舞台の方は2003年にトニー賞最優秀作品賞を取っている。一度目の映画はジョン・ウォーターズ監督。しかも母親役があのディヴァイン(すげー!)。

昨日は会場がとても空いていた。
ノリのいい客たちで、最後はちゃんとスタンディングで舞台に合わせて踊ったりもしたのだが(幕間にそういう指導があり、振り付け師が舞台に出てきてラストの踊りを教えたりする)、こんなにいいミュージカルなのにガラガラなのは寂しいな。ブラックジョーク満載の演目で、NYでは会場中大笑いの連続だったのだけど、日本ではそれも通じないから笑いも少ない。それもちょっと寂しい(とはいえ字幕が出てるので、なんかきっとすげー笑えるセリフなんだろうなぁという想像はつくけど)。

終演後は、一緒に観た伊藤さんと娘と3人でご飯。オーチャードホールから近い「マヌエル」でポルトガル話でもしようと歩いて行ったのだが、夜は子供はダメと断られガックリ。すぐ前の「アロッサ」へ。わいわい話して解散。楽しかった。

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ニーナ・アナニアシヴィリ「白鳥の湖」観劇

2007年07月23日(月) 6:47:37

いきなりだが、あと100回観たい。観たいったら観たい。
個人的にはそのくらい琴線に触れた。彼女が踊っている間「このまま一生終わるな。時間よ止まれ」と何度思ったか。幕間も終演後も呆然。どうやって家に帰ってきたか覚えていないバレエも初めて。

ニーナ・アナニアシヴィリが踊る「白鳥の湖」は、2003年10月にモスクワで観ている。
ボリショイと久しぶりに踊った夜で(相手役はフィーリン)、ニーナ自身ノリノリでものすごいダンスだった。第一幕第二場ラストの歓喜の踊りなど本当に白鳥になって飛びそうだった。というか少し浮き上がっていたかも。そのくらいなダンスで感動の嵐だった。観客もノリノリで、ボクにとって生まれて初めてバレエの真の魅力を知った夜だったかもしれない。

あれから4年。出産してカムバックしたばかりの44歳。彼女の表現力はもうひとつ違う次元に行った気がする。年齢的には引退間際という感じだが、表現力的には若い時の数倍すごいんじゃないかな(想像)。
まぁ相変わらず可憐すぎるオディールだったり、例のまるで骨がないように滑らかな羽ばたきなんかは逆にやりすぎっぽい部分もあるのだけど、ひとつひとつの演技に余裕があり、どこにもチカラが入っていない。指揮者が煽りまくるアップテンポなパートでもすごくゆっくり踊っているように見える。そして決まるところは見事に決まる。どの瞬間を切り取っても静止画的に美しい。なんだよこれ、どうなってるんだよこれ、とか心の中でつぶやきながら観ていた。鳥肌が何度も立った。

ギエムを観る時も「ギエムだけ踊ってない」と思ったけど、ニーナも踊ってない。踊るという次元を越えて「表現」している。「素晴らしい踊り」だと観客に思わせてしまう踊りはまだたいしたことないのかも、とか実感させる。足先から指先まで完璧な表現力。すべての動きで「伝えたい気持ち」が自然に伝わってくるバレエを初めて観たかも。一幕と二幕のラストでは泣いてしまった。伝わりすぎて。あと、一幕の白鳥と王子の出会いの場面とか二幕のヴァリエーションでも泣けた。美しすぎて。そんなに涙もろい方ではないのに。

って、読者を置き去りにして突っ走ってスマン。

ええと、ニーナ以外も良かったです。グルジア国立バレエが来たのだけど、彼女はここの芸術監督に就任していて、そのせいか、コール・ド・バレエ(群舞)からソリストまでみんな踊りが優しかった。固い部分がなく、ニュアンスの表現がよく出来ていたと思う。彼女の影響と指導なんだろうな。あと衣装がとても良かったかな。

相手役(ジークフリート王子)はボリショイのアンドレイ・ウヴァーロフ。ボンダレンコ教室出身なので岩田さんの同窓。ジャンプも高く、安定したダンスで良かったかも。
台本・振付はアレクセイ・ファジェーチェフ版で、現代のバレエ・カンパニーの練習風景から始まる演出なんだけど、この演出だと道化師が出ないのでそれが寂しい。んでもってあまり好きな演出でもない。全部夢の中ってさぁ…。まぁコンパクトでわかりやすい「白鳥」だったけど。
踊りでは、ロットバルト役のイラクリ・バフターゼ、そしてスペインの踊りの4人が秀逸だった。あとは一幕の青い服の子かな。どうでもいいけど三羽の白鳥の真中の人が男に見えて仕方なかった(笑)

あぁそれにしてもイイモノを観た。こんなイイモノが海を越えてあっちからわざわざ電車で数十分のところまで来てくれるというのは幸せすぎるなぁ。こういうのが定期的に来るということにおいては東京は恵まれている。感謝。

さて。27日には「ドン・キホーテ」を取ってある。
今度は彼女のキトリを観られるかと考えただけで泣きそうだ(笑)

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花火大会のお知らせ

2007年07月09日(月) 6:52:17

日時:7月14日(土)夜19時半くらいから。
場所:東京都品川区東品川海浜公園(天王洲アイル)

ボクの所属する「のれそれ花火企画」による、毎年恒例になっている花火大会で、花火師免許を持っているボクも数発上げます。
見学はもちろん自由。基本的にある小学校のPTA主催なので子供たち用の演出(カウントダウンしては一発上げる、という間延び系)だけど、この花火大会は打ち上げる場所のすぐ近くで見学できるので、頭の真上ですごくでかく感じられるのが魅力。

で、今年はなんと「4号玉」も打ち上げます。
いままでの最大だった3号玉より体感的に倍くらい大きな花火だと思われます。というか、都内の小さな花火大会ではありえない大きさの玉。この花火大会は打ち上げる場所のすぐ近くで見学できるので、超でかく感じると思う。というか、間近で火を入れるのが怖くなるくらいな迫力だと思われ(いまからびびってる)。

もちろん、所轄消防、警察、公園管理事務局、都生活安全課、海上保安庁などの許可を得たちゃんとした花火大会です。去年は観客1500人くらい集まり、運営側も消防士や消防団入れて100人体制(花火師はたったの10人ほど)。ちなみに雨や強風の場合は中止もありえます。ビミョーな場合の問い合わせ先はありませんのであしからず(天気予報では微妙そう。雨が降ると事前設置のナイアガラが濡れてしまう…)。

場所はこのあたり(住所で言ったら品川区東品川3-8)。そこから右に入っていった公園の運河沿いが観客スペース。打ち上げ場所は小さい橋(アイル橋)を渡ったあたりです。打ち上げが始まったら打ち上げ場所には立ち入り禁止ですが、大会が始まる前や終了後など、来ていただければボクもいると思います(その時に寄りますが)。

お近くの方は是非お越しください。

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劇団四季「ウィキッド」観劇

2007年07月08日(日) 19:33:24

金曜の夜の話になるが、NYでミュージカル三昧をした森崎くんと「ウィキッド」を観た。
まだ初演から数週間。ようやくこなれてきたところであろうか。今回は浅利慶太氏の演出ではなく、ブロードウェイの「Wicked」スタッフによる作・演出。そういう意味で日本語完全移植版である。

イヤミな意味ではなくて、ブロードウェイで10本観てきたばかりのボクはどうしても目が肥えてしまっている。しかも「Wicked」も本場で観てきたばかり(そのときの感想はこちらに)。あちらとこちらを比べる気もないし、舞台芸術は「その時」のものなので比較するのはナンセンスだが、とはいえ不安は不安。あら探し的にならないようによく自分に言い聞かせて開演を待った。

冒頭から日本語への違和感に悩まされた。
これは「ウィキッド」の問題ではなくて、劇団四季の問題かな。そろそろその直訳調はやめたらどうだろう。特に語尾。日本人はそんな語尾で話さない。歌の部分じゃなくて会話の部分ね。というか、すべてが友近となだぎ武の「ディラン&キャサリン」に聞こえてしまう。ああいう訳し方は時代遅れだ(だからパロディにされて笑われるのだ)。訳がもっと現代的だったら数倍素晴らしくなっていたと思う。

それと、母音発声法(?)。
一語一語完璧に発音する。確かにすべてのセリフや歌詞が完璧に聴き取れた。でも、そこまでハッキリ聴き取れなくても、現代人は理解するし、コンテクストで想像できる。大きく口を開けて「ま・あ、あ・な・た、い・っ・た・い、ど・う・な・さ・っ・た・の?」みたいな発声がすべてに及ぶので聞いていて辛いし間延びする。なんか昭和時代にチェーホフを観ているような感じだった。マイクの性能もいいんだし、もっと普通に会話してほしかった。

と、最初から苦言になったが、このふたつが辛かった以外はとても良い舞台であった。

エルファバ役の濱田めぐみさん、サイコー。この人だけは会話も自然な発声で違和感なかったなぁ。期待した第一幕ラストの「Defying Gravity」はそうでもなかったが、第二幕の「No Good Deed」は圧巻。声量と迫力。素晴らしい。
グリンダ役の沼尾みゆきさんも熱演。特に第二幕の演技は良かった。彼女については昨日(土曜)の夜にNHK教育で特集していて、舞台裏や練習風景なども見られた。なるほどやっぱり母音で発声練習しているわ。これはどうかと思うなぁ…。日本の伝統的な発声法かもしれないけど。

観客はさすがにブロードウェイのような賑やかさはなく、大人しく観ていたし、拍手どころでも拍手しなかったりと、ちょっと寂しい感じ。でも逆にカーテンコールは凄まじく、10回くらい呼び出していた。ブロードウェイではカーテンコールって滅多になかったので逆に新鮮。役者はうれしいだろう。

終演後、森崎くんと「リストランティーノ・バルカ」で軽く。
軽く、と思ったのに、ビール、白ワイン、赤ワインとボトルが空き、あっという間に午前1時。帰ってからは昨日のさなメモに書いたとおりな展開。でも楽しかった。

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「つながって」見える

2007年07月05日(木) 7:08:53

月曜、火曜と観劇して、今はそれを反芻している状態。
本当は昨晩は東京芸術劇場でインバルがマーラーを振ったんだけど(しかも「巨人」!)、それは行けなかった。行きたかったなぁ、インバルのマーラー(4番だったらいろんなことキャンセルしてでも行く)。月曜バレエで火曜オペラ、水曜クラシック、ってちょっと芸術週間みたいで良かったんだけど(金曜はミュージカル行くけど)。

ま、それはそれとして、5月末にミュージカル10本固め見したせいもあるかもしれないが、バレエとオペラの見方がずいぶん変わっていて我ながらビックリした。なんか「つながって」見える。いままでは「バレエはバレエ」「オペラはオペラ」って感じで見てた。そういうものとして。でも、ミュージカルも含めて「つながって」見える。「同じ地平に」見える。少なくとも今現在は。
この状態でクラシック・コンサート行ったらこれまた「つながって」見えるかも。違った楽しみを感じられるかも。ワクワクするな。来週辺り、なにかいい演目探して行ってみたい。

最近とても金欠で(ポルトガルとNYの後なので)、なるべく観劇などを自粛しようとしてはいるのだが、逆に「いまこそ観るべきタイミング」なのかもしれない。心に水が流入してくる感じが明らかに違う。鉄は熱いうちに打たないと。

あ、そういえば、なんかワインにもそんな感じを一瞬持った。
昨晩「HV Carneros 2003」というナパのシャルドネを飲んだのだが、これが素晴らしかった。思い過ごしかもしれないけど、なんかこれも「つながって」感じられた。面白いな。

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オペラ「パレルモ・マッシモ劇場」日本公演

2007年07月04日(水) 8:30:53

んー、なんか申し訳ないくらいたくさんのお見舞いメール、ありがとうございます。
他人のガキにどうしてこんな…と思っていたら、「他人の子とは思えない」と書いてくださる方が意外といらしてビックリ。どうも10年前の響子2歳の時の「さぬきうどんツアー」の頃から最近のさなメモまでずっと読んでくださってる方にとってはそうみたい(笑)。2歳から中1ですもんね…。椎名誠さんちの岳くんのその後が気になるようなものでしょうか。いずれにしてもありがとうございます。幸せものです。

おかげさまで響子は昨日からお粥を食べられるようになりました。でもまだホンの一口二口程度。少しずつ回復するといいなぁという感じ。早朝面会したときは元気そうだったけど、でも相変わらず病名はハッキリしない。一部で胃腸炎や大腸炎が流行っているらしいので、それかも。というか、その程度だといいけど。


さて、昨晩も観劇。
連日の観劇かよ、病気の娘に冷たい父親だなぁ、とか思われそうだけど、バレエとかオペラのチケットはお高いので、なかなか捨てる気になれないっす。手術も容体急変もないので、ちょっと後ろ髪引かれつつ。

観たのは「パレルモ・マッシモ劇場」の日本公演最終日。渋谷オーチャード・ホール。

イタリアはシチリア島にある名門オペラの初来日で、昨日の演目は「カヴァレリア・ルスティカーナ」と「道化師」。ヴェリズモ(真実主義)・オペラの傑作と言われる一幕物2本。ヴェリズモというだけあって、実際にあった事件を元にしている。「カヴァレリア・ルスティカーナ」に至っては、登場人物が実際に住んでいた家や決闘した畑なども残っているという。
ついでに言うと、この「カヴァレリア・ルスティカーナ」は映画「ゴッドファーザーPart lll」でドン・マイケル・コルレオーネ(アル・パチーノ)の娘メアリー(ソフィア・コッポラ)が糾弾に倒れるシーンで印象的に流れたもの(そう言われるとそうかも)。このマッシモ劇場の正面階段が舞台だったらしい。

とかいう蘊蓄はほとんどあとから知ったもの。
字幕も出るとのことだったので、あまり先入観を入れずに心を開いて観に行った。

で、予想を遙かに超えて良かったのでした。ちょっとビックリするくらい。舞台に駆け寄って握手したくなるくらい。
わりと疲労困憊してオーチャード・ホールに辿り着いたのだけど、疲れ果てて乾いていた心にざぶざぶと水が溜まっていく感じ。すっげー。やっぱり無理してでも一流には触れ続けるべきだなぁ。

まず、オケの演奏が実によい。序曲ですでに感動させられる。そして美しい舞台セットと照明、演出。遠くから響き渡るコーラス(歌の遠近の使い方が上手だった)。陶酔するような名曲の数々。主役たちの歌のド迫力。迫真の演技。群衆の一体感。どれをとっても素晴らしい。
最終日ということもあってか、カーテン・コールではオケ・メンバーも含めて全員が舞台に上がり(総勢数百人)、全員で「グラッチェ!」「ありがとう!」と声を合わせてくれたのだけど、この親しみやすさが南イタリアの真骨頂だなぁと思わせる。そう、二本とも悲劇だったのだが、どこか底流に諦観に似た明るさが漂っていたのは南イタリア・シチリア島のオペラ劇場だからこそ、なのだろう。

一応キャストを。

パレルモ・マッシモ劇場(TEATRO MASSIMO di Palermo)
  指揮:マウリツィオ・アレーナ
  演出:ロレンツォ・マリアーニ
  装置・衣装:マウリツィオ・バロ
  パレルモ・マッシモ劇場管弦楽団・合唱団・バレエ団

 歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」
   サントゥッツァ:マリアーナ・ペンチェーヴァ
   トゥリッドゥ:フラチェスコ・アニーレ
   アルフィオ:アルベルト・マストロマリーノ
   ルチア:マリア・ホセ・トゥルッル

 歌劇「道化師」
   ネッダ:スザンナ・ブランキーニ
   カニオ:ピエロ・ジュリアッチ
   トニオ:アルベルト・マストロマリーノ
   シルヴィオ:ファビオ・プレヴィアーティ

「道化師」のカニオ役ピエロ・ジュリアッチと、ネッダ役スザンナ・ブランキーニのふたりが特に圧巻。カニオのアリア「衣装を付けろ」から劇中劇のふたりのやりとりまでの一連は凄まじかった。スザンナ・ブランキーニもスリムで可憐なのに劇場を震わすようなソプラノで良かったなぁ。

なんか、いわゆる大作オペラもいいけど、こういう小品の良さに目覚めてしまったかも。特にヴェリズモ・オペラって、どこかでリアリティがあって良い。「道化師」なんてそのリアルな話に劇中劇まで絡めてとても完成度の高い作品になっている。またヴェリズモ系が来たら観てみたい。

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2007年度トニー賞発表

2007年06月12日(火) 7:29:23

昨日はトニー賞発表。
発表寸前にブロードウェイで観まくっているので、受賞作品を推理したり、発表をドキドキ待ったりできた。これって実に楽しい。快感。次回も発表前にブロードウェイに観に行こうかな。

ミュージカル部門では「Spring Awakening」が圧勝。最優秀作品賞、最優秀演出賞、最優秀助演男優賞、最優秀振付賞、最優秀脚本賞、最優秀オリジナルスコア賞、最優秀照明賞、最優秀オーケストレーション賞の8部門獲得。他にボクが今回観た中では、David Hyde Pierceが「Curtains」で最優秀主演男優賞。「Mary Poppins」が最優秀舞台美術賞だった。どれも順当かな。最優秀主演女優賞と最優秀助演女優賞、そして最優秀衣装賞の3つを、観ていない「Grey Gardens」が獲った。

個人的には「メアリー・ポピンズ」の作品賞も少し期待したけど、でも「スプリング・アウェイクニング」の斬新さと勢いに2007年度のベスト・ミュージカル賞を与えるのはよくわかる。楽曲、演出、照明もとても印象的だった。主演男優賞も上げてもいいかもと思ったくらい。でもまぁデヴィッド・ハイド・ピアースの大ファンとしては、彼が獲って良かった。「メアリー・ポピンズ」は舞台美術がいいよねぇとモリとも話していたので、これも順当。新しさはあまりないけどいい仕事。

8部門獲った「スプリング・アウェイクニング」の感想を当日(5/27)のさなメモから抜き出しておくと、

19時からソワレで「Spring Awakening」観劇。
直訳すれば「春の目覚め」。1891年発表のドイツの古い戯曲で、検索すると例えばココとかに戯曲が載っているので、これから観られる方は筋を読んでから行かれるといいと思う。若者の性の目覚めと悲劇を描いたものだが、その過激な内容に発表当時は発禁扱いだったという。その古典をロック・ミュージカルに仕立てた新作で、6月10日に発表されるトニー賞に作品賞を始め最多11部門でノミネートされている話題作。オフ・ブロードウェイから早々にオン・ブロードウェイに上がってきた作品でもある。

オープニングから引き込まれる。
シンプルな舞台装置を演出と照明の力でものすごく魅力的に見せている。役者は最初から舞台袖の座席に座っており、出と入りが自然で場面展開がスムーズ。歌になるといきなり胸元からマイクを出してライブ形式になる演出も面白い。照明も卓越していて美しかった。前評判では過激な性描写が話題だったが、それはそれほどのものでもなく(いや、ブロードウェイでここまでやるのはやっぱり過激か)、若者たちの悩みがストレートに伝わってくる。まぁ戯曲自体が古いので性が乱れた現代とは合わない部分はあるのだが、とても魅力的な舞台で11部門ノミネーションもむべなるかな。この斬新さが評価されれば作品賞もとっちゃうかも。
ただ、個人的にはラストのまとめかたが弱いと思った。ホントにこの終わり方でいいの? 作る側も悩んだとは思うけど、アップビートで哀しみを歌っても良かった気がする。主役女性の最期もカタルシスなし。惜しい。

こんな感じ。
照明が良かった印象が強いな。あと主演男優のツバ。ツバ飛ばしまくりで歌うのだ(恣意的にではないが)。演出もとても良い。ただ脚本はどうかなぁ。もう少しやりようがあった気はする。正直、再見したいかと言われるとそうでもなかったり(ボクは。モリはもう一度観たいと言っていた)。

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YOSAKOI最終日

2007年06月11日(月) 12:55:37

日曜はYOSAKOIソーランの最終日。セミファイナルの審査の日でもあった。

午前中は朝いちから演舞を見まくる。基本的にステージよりもパレードの方が好き。踊り子を近くで見られるし、生の汗も感じられて祭り感がある。そういう意味では、一次予選を通ったチームが最後にパレードするファイナル・パレードは圧巻。今年初めての試みだけど、これは是非毎年やってほしい。このままニューヨークの五番街パレードに持って行けるレベルの楽しさと熱さがあった。

昼メシはモリと鳥辛鍋。汗を出し切るぞ、と、辛いもの。実は偏頭痛が出ていたのだが、食後ウソのように治った。鳥辛鍋で血流がよくなったおかげかも。

モリは午後7時から「よさこいファイナル生中継」の仕事があったのだが、新聞のラテ欄の当該番組欄に「森崎も感動!」とかタイトル化されており、北海道での人気の凄さにちょっと驚く。やるなぁ。

セミファイナル審査。
くわしくは書かないが、こういう審査員って初めてなので、面白かった。採点する、という目で演舞を見るとずいぶん違って見える。演舞もミュージカルも映画もCMも、本質は一緒だな。審査員席から真剣に見ているとそれが透けて見えてくる。面白い体験だった。

セミファイナルの審査後、いよいよファイナル。
これは観客の立場なので気楽にスタンド席で見守った。どのチームもなかなかうまい。去年よりずいぶんレベルが上がったというか、表現がシンプルになった気がする。今年から大道具使用禁止になり、観客の共感とか感動を審査基準にしたおかげで、踊りが全体に祭りっぽくなり、直接的に熱い気持ちが伝わってくる。

結果はちょっと意外なものだったが、ファイナルも無事に終了。例年だとここで湿っぽい歌が流れて学生運営委員会の労をねぎらうのだが、今年は大黒摩季のライブで〆だった。ステージを埋め尽くす学生運営委員会や踊り子たちの前で大黒摩季が2曲歌って、最後は「ら・ら・ら」の大合唱。

演舞も運営も天気もすばらしく、実にいい祭りだった。今年のを見ればアンチYOSAKOIな人も見直すのではないかな。

終了後、22時すぎから「SABOT」でイタリアン。
モリと、共通の友人と、初対面だけど不思議に縁がある読者さんの4人。この店、良かったなぁ。カジュアルで安くて感じがよくて、でもってとってもうまい。旬のメニュー(創作系)も実に魅力的。家の近くにこんな店があったら天国だ。

25時半くらいにホテルに帰って「まだ打ち上げやってるかなぁ、合流しようかなぁ」と、祭り関係者に電話したら、起きてはいたけど「もうバラけました」とのこと。まぁ確かに疲労困憊だろうからなぁ。すばらしい祭りをどうもありがとう。お疲れ様。

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YOSAKOIソーラン、演舞見まくり

2007年06月10日(日) 9:26:26

札幌入りは11時。開店直後の「根室花まる」(うまい回転寿司)に入ろうとしたらすでに行列で20分待ちと言われ諦める。昼飯は大通公園近くの「千寿」。地元の人に「いま札幌市街ならトップクラス」と勧められたラーメン屋。パンチのある味噌ラーメンだった。まだ小腹がすいていたので他の人に勧められた「信月」というラーメン屋まで歩いて行ってみたが午後3時からということで諦める。残念。

YOSAKOIソーランの演舞は、大通公園の北と南のパレードを中心に60本くらい見まくった。見たいチームを絞って、ついでにその前後も見る、といった見方で北へ南へ。忙しく北と南を行き来して、ほぼ見たいチームは見たかな。とはいえあと300チームくらいあるんだけど。というか、観客動員数的には過去最高になりそうな勢いらしい。めでたい。

全体に踊りのレベルが底上げされているのを感じた。今年は審査に携わっているので個々のチームの感想は書かないが、きちんと伝えたいポイントを絞っているチームが増えてきた印象。そういうチームのあとに焦点のぼけたチームがくると途端に底が割れてしまう。一生懸命さは伝わってくるだけにもったいない。感動的な演舞が2つ。感心させられた演舞が3つ(ここら辺までは世界で通用する)。お、なかなか、って感じが10くらいあった。

今日の札幌は熱射病になりそうになるくらい暑く、途中へこたれそうになるとビールを飲んでカラダを騙し、なんとか夜まで。途中、読者の方と突然会ったりもした。ありがとう。

19時までギッシリ見て、モリたちと待ち合わせてメシへ。
「ニューヨークぶり!」と握手して、ニューヨークの思い出話など。思い出っつうてもたった先週くらいのことなんだけど。いやぁよく遊んだねー、あのミュージカルはこうだったよねー、あのメシは日本のレベルと比べるとどうだったよねー、とか四方山話。行ったのは創作料理の店。凝った料理が次々出て来て舌を楽しませてくれた。でも北海道