バレエ

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シルヴィ・ギエム・オン・ステージ2007

2007年12月08日(土) 18:13:17

撮影で東京に来ているTEAM NACSの森崎くんを誘って、ギエムのバレエ公演に行ってきた。席は4階といまひとつだったが、それでもギエムは1年に1回観ておきたい。

バレエというよりモダン・ダンスの色合いが濃い公演だった。ボクが見たのはAプロで、「白鳥の湖 第二幕」「ステッピング・ストーンズ」「優しい嘘」「Push」の4演目。このうち二つ目だけは東京バレエ団のみ。あとはギエムが出演した。「白鳥」と「優しい嘘」はお馴染みのニコラ・ル・リッシュと。最後の「Push」はラッセル・マリファントという、その演目を振付をした人と。

全体に実に短い演目ばかりで、「白鳥」がまず20分。休憩15分。「ステッピング…」が20分。「優しい嘘」が5分弱。そして20分の休憩があって、最後の「Push」が30分弱。なんだか、美味しいんだけど物足りない懐石料理のような公演だったな。

ギエムの「白鳥」は一度は観たかった演目だけど、実に優雅&余裕たっぷり&超安定のすごさを思い知らされつつ、可憐さとか浮遊感とかが少し足りなかった。二幕最後の歓喜の舞は、アナニアシビリは「あ、浮かぶ!」という瞬間があったが、ギエムはちょっと重い感じ。
ううむ、それにしても短く端折りすぎ! と思いつつ「ステッピング…」の眠さを耐え抜いて(だって、音楽がジョン・ケージなんだよ!)、「優しい嘘」に移ったが、これはすごかった。たった5分弱のモダン・ダンスとはいえ、内容の濃さたるや呆然とするレベル。あぁいったいどこで体重を支えているのだ、と鳥肌たちつつ陶然とするダンス。この5分のためにお金を払っても惜しくない。このダンスの裏側にギエムの数十年の練習時間が塗り込められている。それを1万円弱で観られれば安いもんだ。

最後の「Push」を観て森崎くんは「キダム入ってましたね」と言っていたが、ボクは山海塾も入っていた気がした。いい振付なんだけど、どんどん内に閉じていき、最後まで開放されないダンス。美しいけど、なんというかプログラムで言ったら2番目に持ってくるタイプのダンスだったかも。開放して締めて欲しかったな。
とか思って今確認したら、去年観たときもこの「Push」をやっていた。マッシモ・ムッルと。道理で既視感があったわけだ。でもって2番目だった(笑) やっぱそうだよなー。去年はこのあと「ボレロ」をやったんだよなぁ。それに比べるとちょっとプログラムがもうひとつだった印象。

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ニーナ・アナニアシヴィリ「ドン・キホーテ」観劇

2007年07月28日(土) 10:05:26

月曜の「白鳥の湖」に引き続き、グルジア国立バレエ東京公演。昨日は「ドン・キホーテ」。
白鳥があまりにも素晴らしかったので、昨日もニーナ目当て。ニーナのキトリ。いったいどんな感動が待ち受けているのかとワクワクして行ったのだが、結果的に言うと昨晩はアンドレイ・ウヴァーロフ・ナイトだった。

おいおい、いままで観たウヴァーロフは一体なんだったんだよ、というくらい出来が良くノリノリ。明るくて大らかで高くて安定していて、まったく文句の付け所がない。第三幕のグラン・パ・ド・ドゥは特に圧巻。ニーナを片手リフトしたまま5歩歩くし(笑)。なによりも全身で喜びを表現していて良かった。なんかイイコトあったのか?

ドンキでは二年前に観たABTのホセ・カレーニョがめちゃくちゃ印象に残っていて、ジュリー・ケントとのペアはメリハリも決めもよくて素晴らしかったのだけど、昨晩のニーナとウヴァーロフのペアはまた全然違うキトリとバジルだった。なんというか優雅で柔らかくて善意溢れる明るいカップル。ケントとカレーニョが気っぷのいいフラメンコ・ダンスだとすると、ニーナとウヴァーロフは育ちのいい社交ダンスかな。どっちかというと前者の方がこの演目に合っているとは思うけど、もう全然世界観が違うので比較するものでもないなぁ。

お目当てのニーナはまさに「眼福」と言った感じで、白鳥ほどの感動はなかったものの、なんつうか同じ空気を吸わせていただいているだけで光栄、みたいな(笑) 一分一秒を惜しんで目を皿にしたよ。多少ミスもあったけど、技術を超えた表現力は相変わらず素晴らしい。キトリはひたすら明るいキャラなので、陰と陽の幅を見せられない分、白鳥より印象が劣ってしまったという感じかも。

白鳥のときは相当感心したグルジア国立バレエの面々だけど、昨晩はわりとバラバラで惜しかった。メルセデスやボレロは良かったけど。
それにしても白鳥に続いてのアレクセイ・ファジェーチェフ版。これがどうも気に入らない。昨晩のはファジェーチェフ版にニーナが手を入れたものだったようだけど、なんか順番が変だし、ない場面もちょっとあったし(家出の場面とかナイフの間をメルセデスが踊る場面とか好きな場面も少し違った)、白鳥と同様に違和感があった。良かったのは狂言自殺の場面とか、全員でポワントしながら両手を上げて拍手を強要するように盛り上がったラストシーンかなぁ。あ、ド頭でドン・キホーテが旅に出る説明をアニメで済ませちゃったのも良かった。プロローグはいつもかったるいので。

白鳥と違って大ハッピーエンドなせいか、カーテンコールもやたら明るくて楽しかった。
もともとサービス精神旺盛なニーナ・アナニアシヴィリ。以前もカーテン前でアチュード(?)のバランスを長時間してくれたことがあったけど、今回もいろいろ見せてくれた。カーテン前には7〜8回出てきてくれ、途中から二度もリフト(男性が女性を頭上に持ち上げるやつ)で高々と登場。舞台ギリギリ前でリフトやるって怖いと思うけど、ウヴァーロフもノリノリだったからなぁ。三度目のリフトはあるのか、と拍手を続けていたら、次はニーナが愛娘(2歳?)の手を引いて出てきた。会場中の女性達が「キャー!」と叫ぶ(笑)

あぁ楽しかった。おとといやったアンヘル・コレーラのバジルも観たかったな。自分の少ない経験の中ではホセ・カレーニョがベスト・バジルだけど、昨晩のウヴァ・バジルが実に良かったので、他の人と見比べてみたい気分。わりとキトリに注目していたけど、ドンキって実はバジルを観る演目なのかもしれない、とちょっと思った。

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ニーナ・アナニアシヴィリ「白鳥の湖」観劇

2007年07月23日(月) 6:47:37

いきなりだが、あと100回観たい。観たいったら観たい。
個人的にはそのくらい琴線に触れた。彼女が踊っている間「このまま一生終わるな。時間よ止まれ」と何度思ったか。幕間も終演後も呆然。どうやって家に帰ってきたか覚えていないバレエも初めて。

ニーナ・アナニアシヴィリが踊る「白鳥の湖」は、2003年10月にモスクワで観ている。
ボリショイと久しぶりに踊った夜で(相手役はフィーリン)、ニーナ自身ノリノリでものすごいダンスだった。第一幕第二場ラストの歓喜の踊りなど本当に白鳥になって飛びそうだった。というか少し浮き上がっていたかも。そのくらいなダンスで感動の嵐だった。観客もノリノリで、ボクにとって生まれて初めてバレエの真の魅力を知った夜だったかもしれない。

あれから4年。出産してカムバックしたばかりの44歳。彼女の表現力はもうひとつ違う次元に行った気がする。年齢的には引退間際という感じだが、表現力的には若い時の数倍すごいんじゃないかな(想像)。
まぁ相変わらず可憐すぎるオディールだったり、例のまるで骨がないように滑らかな羽ばたきなんかは逆にやりすぎっぽい部分もあるのだけど、ひとつひとつの演技に余裕があり、どこにもチカラが入っていない。指揮者が煽りまくるアップテンポなパートでもすごくゆっくり踊っているように見える。そして決まるところは見事に決まる。どの瞬間を切り取っても静止画的に美しい。なんだよこれ、どうなってるんだよこれ、とか心の中でつぶやきながら観ていた。鳥肌が何度も立った。

ギエムを観る時も「ギエムだけ踊ってない」と思ったけど、ニーナも踊ってない。踊るという次元を越えて「表現」している。「素晴らしい踊り」だと観客に思わせてしまう踊りはまだたいしたことないのかも、とか実感させる。足先から指先まで完璧な表現力。すべての動きで「伝えたい気持ち」が自然に伝わってくるバレエを初めて観たかも。一幕と二幕のラストでは泣いてしまった。伝わりすぎて。あと、一幕の白鳥と王子の出会いの場面とか二幕のヴァリエーションでも泣けた。美しすぎて。そんなに涙もろい方ではないのに。

って、読者を置き去りにして突っ走ってスマン。

ええと、ニーナ以外も良かったです。グルジア国立バレエが来たのだけど、彼女はここの芸術監督に就任していて、そのせいか、コール・ド・バレエ(群舞)からソリストまでみんな踊りが優しかった。固い部分がなく、ニュアンスの表現がよく出来ていたと思う。彼女の影響と指導なんだろうな。あと衣装がとても良かったかな。

相手役(ジークフリート王子)はボリショイのアンドレイ・ウヴァーロフ。ボンダレンコ教室出身なので岩田さんの同窓。ジャンプも高く、安定したダンスで良かったかも。
台本・振付はアレクセイ・ファジェーチェフ版で、現代のバレエ・カンパニーの練習風景から始まる演出なんだけど、この演出だと道化師が出ないのでそれが寂しい。んでもってあまり好きな演出でもない。全部夢の中ってさぁ…。まぁコンパクトでわかりやすい「白鳥」だったけど。
踊りでは、ロットバルト役のイラクリ・バフターゼ、そしてスペインの踊りの4人が秀逸だった。あとは一幕の青い服の子かな。どうでもいいけど三羽の白鳥の真中の人が男に見えて仕方なかった(笑)

あぁそれにしてもイイモノを観た。こんなイイモノが海を越えてあっちからわざわざ電車で数十分のところまで来てくれるというのは幸せすぎるなぁ。こういうのが定期的に来るということにおいては東京は恵まれている。感謝。

さて。27日には「ドン・キホーテ」を取ってある。
今度は彼女のキトリを観られるかと考えただけで泣きそうだ(笑)

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数日入院〜 バレエ「ルジマトフのすべて 2007」

2007年07月03日(火) 6:21:54

娘のお見舞いメール、たくさんありがとうございます。お医者さんからもいろいろサジェスチョン・メール、心強いです。入院当初は虫垂炎の疑いが強かったのだけど、どうもその可能性は薄れ、いまは急性胃腸炎が一番疑わしい感じ。でも「ハッキリとはわからない」というのが現状で、引き続き絶食&安静で入院してます(子供のお腹の病気は判断が難しいらしい)。熱もまだ高いし、最低でも4,5日は入院みたい。そんなんで出られたらラッキーだけど。とにかくいまは医師の判断待ち。

とりあえず緊急手術はなくなったので、眠い目をこすりながら会社に行ってデスクの引越(そんな日に限って引越…)をし、仕事をどんどん前倒しでこなして、夜は半分以上諦めてかけていたバレエ「ルジマトフのすべて2007」公演を観に東京フォーラムCホールへ。
前から楽しみにしていた公演だったが、娘の具合次第では無理だと諦めていた(当たり前)。でも昨日今日でどうのということでもないようなので、行かせてもらった。

なぜ楽しみにしていたかというと、我らが岩田守弘さんの振付作品を、あのファルフ・ルジマトフが踊ると聞いていたから。そう、岩田さんは踊るだけでなく振付も始めたのである。「阿修羅」という和風のモダンダンス。岩田さんは今回来日できなかったのだが、岩田さんの作品ならちゃんと観ておきたい。

3部構成で、いろんな演目のハイライトを集めたガラ公演。ざっと書いてみると、

第1部
 「ドンキホーテ」よりグラン・パ・ド・ドゥ
    エレーナ・エフセーエワ
    ミハイル・シヴァコフ
 「シェヘラザード」よりアダージョ
    ユリア・マハリナ
    ファルフ・ルジマトフ
 「マラキ」
    イーゴリ・コルプ
 「白鳥の湖」より黒鳥のグラン・パ・ド・ドゥ
    ヴィクトリア・クテポワ
    アルチョム・プハチョフ
 「牧神の午後」
    ユリア・マハリナ
    ファルフ・ルジマトフ
第2部
 「道」
    ユリア・マハリナ
 「海賊」よりパ・ド・ドゥ
    イリーナ・ペレン
    イーゴリ・コルプ
 「阿修羅」
    ファルフ・ルジマトフ
第3部
 「ブレリア」
    ロサリオ・カストロ・ロメロ
    リカルド・カストロ・ロメロ
    ホセ・カストロ・ロメロ
 「ボレロ」
    ファルフ・ルジマトフ
    ロサリオ・カストロ・ロメロ
    リカルド・カストロ・ロメロ他

この中の「阿修羅」が岩田さん振付の新作。
ステージが赤くなって「動」の部分が強くなる以前を、もうちょっと「静」で押した方が良かったかなぁとは思いつつ、とてもよく考えられた作品で良かった。想いが伝わってきた。ルジマトフも相当チカラが入った踊り。彼は東洋風の動きがあまり似合わないところがあって(足が長すぎるのかも)、そこがちょっと難。でも観られて満足。岩田さんの振付をもっともっと観てみたい。

他には、ドンキを踊ったエレーナ・エフセーエワが(多少無表情なサイボーグ状態だったけど)安定度抜群。サンクトペテルブルグで観て以来親近感を持っているイリーナ・ペレンは、4年前に観たときは「ペレンちゃん♪」って感じだったのに、いまは「ペレン奥様!」って感じになっていた。イーゴリ・コルプもなかなか良い。

あと、第3部のフラメンコ風味「ボレロ」は圧巻だった。ルジマトフって必要以上にクールでいまひとつ好きになれないんだけど、これは良かった。でもギエム様みたいに泣けはしなかったけど…。リカルド・カストロ・ロメロの振付はGOOD。


終演後、すばやく電車に飛び乗り、面会終了ギリギリに病院に滑り込む(21時50分)。
娘は元気そうだった。iPodでスキマスイッチを聴いていた。ボクの顔を見てニッコリ。大部屋なので周りの人に気を遣って超小声でコソコソとくだらない雑談。30分くらいコソコソして(時間オーバーやん)、「あしたまた朝7時にくるよ」と約束して、帰る。痛いだろうし寂しいだろうし退屈だろう。でも誰でも通る道ではある。ファイト。

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岩田さんと「眞由膳」

2006年07月26日(水) 8:43:55

世界トップのボリショイ・バレエ団で第一ソリストをやっている岩田守弘さん。ボリショイにおける唯一の日本人ダンサー。野球でいったら野茂かイチローかというくらいすごい人なのに日本では全く無名。数年前に彼と知りあって以来、なによりも彼の人柄の良さに惹かれ、個人的に彼のマネージャーというか応援団東京支部長(本部は岡山:岡山に彼の最大の理解者がいる)を買って出ているのだが、昨晩は短期来日中の彼と、彼をTV番組とつなげてくれた人と西麻布「眞由膳」で会食。

今回、彼が出演する番組は関西ローカルの「セカイノ・ドコカ・デ」。
読売テレビで日曜の夜9時54分〜10時まで。「行列ができる法律相談所」のあとの6分である。8月6日(日)から数週にわたってオンエアされるらしい。ロシアでの彼の日常をロケで撮ったもので、改築中のボリショイ劇場にも潜入しているらしい。関西の方はぜひ見て下さいね。

「眞由膳」は二回目。前回ご飯まで行き着けなかったので、今回は〆の鮎ご飯までしっかり食べた。味噌汁のリクエストがきくので、昨晩は熟考の末「なすとミョウガの赤出し、ちょっと濃いめ」をオーダー。嗚呼大好きです茄子茗荷。じゃがいもとタマネギという組み合わせも好き。シンプルにシジミも好きだけど。どちらにしても濃いめの赤出しが好み。口の中を濃いめの赤出しの匂いでぷんぷんさせて歩く帰り道も好き(笑)。

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半永久的に

2006年05月15日(月) 8:27:23

お腹はなんとか治った模様だが、内臓が疲弊したのか昨日は一日だるく、寝てばかりいた。
やったことと言えば娘と一緒に母の日の買い物に行ったことくらい。二度寝、三度寝であっという間に夜ごはん。夜ごはん後、蜂に襲われる芋虫のようにのたうちながら〆切だった原稿をひとつ書き、送る。それがやっと。まだ他にも〆切があったのだがこれは謝って今晩やるしかない。うー。

そういえば、先週、岩田さんに東京文化会館の楽屋に入れてもらった。
ボリショイ劇場やガルニエ宮の楽屋と比べてわりと広めで良かったが、面白かったのは出演者たちのサインの数々。舞台袖の広い空間に、過去のいろんな演目の出演者たちが寄せ書きをしたポスターがいっぱい貼られているのである。まるで美術館のようだ。
サインはポスターをはみ出し、コンクリのぶっとい柱や壁にまで及んでいる。中にはあんな高い場所にどうやって書いたのだと不思議になるような位置にもサインはある。バレエに限らず、オペラ、クラシックなど、過去のいろんな演目に出演したビッグ・ネームたちが出演中のテンションそのままに書きなぐったサインの数々…。これ、このまま空間まるごと半永久的に保存してほしいな。

半永久的といえば、昨日買い物に出かけたときに「スメルキラー」なるものを衝動買いしてしまった。
半永久的に脱臭してくれるという脱臭物体(?)。「金属に水を接触させるだけで臭いの分子を分解し、原子の状態にさせるという斬新な発想による消臭メカニズム」だそうである。手に付いた臭いもこの金属に触れると取れ、口臭もこれを口に入れて舌に接触させれば取れるという(マジか)。口臭用にスティック状のものも売っている。説明はココが詳しかった。でもイマイチわからん。
以前、通販の雑誌か何かで見たことはあったが、実物をはじめて触った。果たして効果はいかほどのものか。またレポートします。

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ボリショイ・バレエ「ファラオの娘」

2006年05月13日(土) 9:54:21

昨晩はボリショイ・バレエ「ファラオの娘」観劇。
この演目、ボリショイのパリのオペラ座(ガルニエ)公演ですでに2回観ており、わりとおなじみ(日本では初演)。しかもそのうち1回は舞台袖という幸せな体験。ザハロワがボクの前1mで待機して舞台に出ていく(!)。そういう思い出深い演目でもある。

が、実はあまり「ファラオの娘」は好きではない。どうしても子供だましっぽい印象を持ってしまう。衣装は素晴らしいし群舞も計算されていてホゥとため息が出るほど美しいのだが、熱いものが全く伝わってこないのだ。
昨晩もそう。「ラ・バヤデール」のときあれだけ輝いたアレクサンドロワもなんかノリ切っていない。フィーリンもどうにも中途半端(もともといっぱいいっぱいの人だと思っているのだけど)。「ラ・バヤデール」の熱い舞台を観た後だとどうしても見劣りしてしまう。グラチョーワ効果とかもあったのだろうけど、やっぱり演目そのものの魅力だろうなぁ。ボクには合わないようだ。

岩田守弘さんは猿の役。パリの時も猿だった。特に見せどころもない役で、彼も日本公演で猿をやることを嫌がっていたが、昨晩は足首の捻挫の痛みが酷かったらしいので半分ホッとしていた模様。ジャンプのある役はとても無理だったようなので。 でもこの猿、振り付けをもっと派手にしたらわりと面白い役なのになぁといつも惜しく思う。

主要キャストは
ファラオの娘:マリーヤ・アレクサンドロワ
ウィルソン卿:セルゲイ・フィーリン
ジョン・ブル:デニス・メドヴェージェフ(良い!)
ラムゼ   :アナスタシア・ヤツェンコ
漁師の妻にエカテリーナ・シプリナ。猿が岩田守弘。黒人奴隷がアレクサンドル・ペトゥホフ(好き)。

まぁ舞台はともかく、面白かったのは客席のケンカ(笑)。
第二幕と三幕の幕間で「あなた、ぺちゃくちゃと私語がうるさすぎます!」「あら、あなただってブラボー言い過ぎですよ!」と女性同士のケンカが始まったのだ。私語はボクの席までは届いてこなかったが、彼女のブラボーはそれはもう耳障りなほど(ボクのすぐ後ろの席だった)。とにかくどんな演技でもブラボーを発する。それも舞台まではとても届かないであろう中途半端な大声で。これが耳障り。応援のつもりなのだろうけど拍手のタイミングで100%ブラボーするのはいかがなものか。
ちゅうか、日本人にブラボーは似合わない。どうしても借り物感が漂う。似合うとしたらギリギリ「ブラボーという叫び」だ。感動を演者に伝えるための記号として要所で叫ぶなら分かる。が、中途半端な大きさで毎回ブラボーを言うくらいだったら「素晴らし〜」とか日本語で感嘆した方がまだ自然。

あげくケンカの後でブラボー女は「パリオペに比べてボリショイを見に来る客は客層が悪い」とか隣の友人にぶつくさ文句を言いだした。あのなー…。つか、客層を云々するならそのファッションをなんとかしろ。ものすごくセンスの悪い普段着で来るなよと私は言いたい。女版アキバ系。あ、そうか、ブラボーはアキバで言う「萌え〜」なのか。

終演後、楽屋口前で岩田さんとハグ。夏での再開を約束して別れる。ロシアという東洋人が生きにくいアウェイで孤独にがんばっている彼を見るとなんか涙ぐんでしまう。

ちなみに岩田さん曰く「ボリショイのみんなは本当に日本が好き。海外公演で一番人気があるのは日本。み〜んな行きたがる。理由はたぶん買い物」だそうです(笑)。とりあえずモノの豊富さからでも日本を好きになってくれるのは、嫌われるよりはずっといいな。

p.s.
水下痢はなんとか持ちました。心配(からかい)メールをありがとう。ちなみに昨日のさなメモを読み直してみたら時制が変だったのでちょっと修正。

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ボリショイ・バレエ「ラ・バヤデール」

2006年05月05日(金) 18:57:52

圧倒的な舞台だった。完成度がめちゃ高い。最後はスタンディングオベーションだった。

終演後いっしょにご飯に行った岩田守弘さんも「今晩の舞台はすごかった」と言っていた。観客が舞台をどんどん煽っていき、演者は相当ノリノリだったそうである。グラチョーワ(ニキヤ)の出来も異様によかった。片足で立つバランスも完璧で長時間(岩田さん曰く「本人も、アレ?立てちゃった、と思ってるんじゃないでしょうか。舞台袖でもみんなでオオ〜と囃してました」とのこと)。

グラチョーワはモスクワのボリショイ劇場の稽古場(岩田さんに特別に入れてもらった)で見たことがあるのだが、素顔&稽古着の彼女は相当ふてぶてしく女王然としていて近寄れないほど怖かった。いやマジで怖いの。でも第一幕の彼女は「これがあのふてぶてしくて怖いグラチョーワ?」と目をこするほど可憐。実際18歳くらいに見えたしなぁ。素晴らしい演技力。靴音もまるでしない滑らかさ。さすがである。

岩田さんが言うには「グラチョーワが出ると何故かいい舞台になる。みんなすごく引っ張られる」とのこと。ある種のカリスマ性か。今回も主役級から端役に至るまで本当に隙のない出来。ネポロージニー(ソロル)も大きな演技で良かったし(情けないプリンス役は地?)、アレクサンドロワ(ガムザッティ)も抜群だったし、第三幕の影の王国での群舞は完璧だった。いやぁあの群舞の美しさったら…。

特にニキヤとガムザッティの闘いの場面は圧巻。手に汗握るふたりの闘い。思わず舞台に引き込まれる。アレクサンドロワって以前より凄みを増した気がする。個性的な顔と長い首で背の低いグラチョーワを攻め立てるのである。こわっ。でもうますぎ。

個人的にはモスクワで観たときにお気に入りになったボロティン(太鼓の踊り)が見られたのも満足。この辺の熱いノリはボリショイならでは。壺の踊りのレベツカヤもとても良かった。韓国人のジュ・ユン・ペ(ボリショイの東洋人は岩田さんと彼女だけ)ものびのびと踊っていたな。

そしてもちろん岩田守弘のゴールデン・アイドル。
実は開演前に電話をもらったときに「以前の捻挫が再発して痛い」と聞いていたのでドキドキして登場を待っていたのだが、踊り始めるとレベルがひとつ違う安定感を見せつけ、ただただ美しかった。ここまで軸がぶれない人はボリショイでも他にはいない。偶像役なのでクールな踊りだったが、高いジャンプと安定した回転で拍手喝采をもらっていた。

日本の観客はとかく客観的な拍手をしがちだが、この夜に限ってはまるでモスクワにいるようだった。岩田さんもビックリしていて「本当にモスクワのボリショイで踊ってるようでした。昨晩やマチネのお客さんとは全然違った」と言っていた。岩田さんの時だけ凄かったのではない。グラチョーワやアレクサンドロワに対しての万雷の拍手やブラボーの声の多さ。すごい熱気を感じたなぁ。まぁ「連休中にわざわざ来る」&「ザハーロワではなくグラチョーワを選ぶ」客たちだもの、いわゆる「濃い」んでしょうね。

キャストを一応まとめておくと

ニキヤ:ナデジダ・グラチョーワ
ガムザッティ:マリーヤ・アレクサンドロワ
ソロル:ウラジーミル・ネポロージニー
太鼓の踊り:アナスタシア・ヤツェンコ、ヴィタリー・ビクティミロフ、アンドレイ・ボロティン
黄金の偶像:岩田守弘
壺の踊り:アンナ・レベツカヤ

「黄金の偶像のメイクはモスクワで観たときはもっとキンキラキンだったけど?」と岩田さんに聞いたら「金粉をもってくる量が少なすぎて薄めて使ったんです」と。メイク係のミスらしい(笑)。

終演後、興奮しつつ岩田さんとメシ。GW中であいてる店が少なかったが、なんとか銀座「マルディグラ」に滑り込む。シャンパンとワイン。うまし。


※ボクはロシアで初めてバレエを見たこともあって、ロシア語読みで刷り込まれてしまっていて、グラチョーワはグラチョーバ、アレクサンドロワはアレクサンドロバ、ラ・バヤデールはバヤデルカとか書きがちなのだけど、今回は日本で流通している書き方にしました。5/3のメモにいくつかご指摘いただきましたが、あれはなんつうかロシア語読みなのです※

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岩田さん出演

2006年05月03日(水) 10:54:18

書きわすれたので追記。

本日夜から東京でボリショイ・バレエ団の公演があり、今晩と明晩は岩田守弘さんも出演する。演目は「バヤデルカ(ラ・バヤデール)」。もちろんゴールデン・アイドル役で出る(←こう書くとジャリタレ系に見えるなぁ。黄金の偶像が踊るという短いが見せ場の有名な踊り)。
バヤデルカはボリショイらしさがよく出たとてもいい演目だし、岩田さんもはまり役なので、ご興味がある方は是非に(当日券もあると思う)。なお、「バヤデルカ」ではこの二日しか出ないらしい。後半の「ファラオの娘」でも出るが、あまりいい役ではない。日本であの素晴らしい「白鳥の道化役」とか見せて欲しいのに。

「バヤデルカ」はモスクワで一度観て、実に気に入っている演目。あのときはグラチョーバだった(ゴールデンアイドルは岩田さん)。ボクは明日行くが、今から実に楽しみ。好きなグラチョーバとアレクサンドロバが出る(アラーシュも観たかった)。

あ、観劇は遠近両用より普通の眼鏡の方がいいのかな? うーん…どうしよう。両方持っていくか。

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ギエム「最後のボレロ」

2005年11月22日(火) 8:02:06

うぎゃぎゃと焦るくらい仕事がまた切羽詰まってきた。でもそういう時こそ、うひょひょとしなやかにこなしたいもの。とかなんとか言い訳して夜早めに無理矢理仕事を切り上げ、東京文化会館へ。今晩ははずせない。何と言ってもギエム様である。公演タイトルは「シルヴィ・ギエム 最後のボレロ」。仰々しいがそういうことらしい。

ボクが観たのはBプロで、まず東京バレエ団でバランシン振付の「テーマとヴァリエーション」。次にシルヴィ・ギエムとマッシモ・ムッルの「Push」(ラッセル・マリファント振付)。そして東京バレエ団でモーリス・ベジャール振付の「春の祭典」。最後にギエムでベジャール振付の「ボレロ」。
バランシンのを除けば(除くのかよ)どれもなかなか。ベジャールってやっぱりいいなぁとか思ったし、ギエムの「Push」も瞠目のパフォーマンス。「春の祭典」も意外と良かった。井脇幸江の名前を覚えたし、大嶋正樹もなかなかよい。

でもでも! なによりラストの「ボレロ」が凄すぎた!
ストーリーも何もないただの踊りで泣いたのは初めてかも。涙がじわりゾロリ。ラヴェルの曲のパワーを越え、違う世界へ連れてってくれた。表現力というより伝達力。心に直接届く踊り。シャーマン降臨。参ったな。

あまりに凄い瞬間芸術を観たせいか、オシャレでぬるい店になど行く気もおこらず、B級でイキオイと活気のある店を選んで深夜メシ。瞬間燃焼系。それにしても翌朝である今でも感動がありありと再現できる。ギエムはその踊りでボクの中の何かをエクスパンドしてくれる。これが12000円とは安い安い。

お金を払う価値ありといえば、来年5月のボリショイ日本公演を会場優先予約していたので買ってしまった。ザハーロワは避けてグラチョーワ中心買い。アレクサンドローワとアラシュも買い。岩田さんが来日メンバーに入るのを祈りつつ。

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純粋な応援と、ささやかな信念と。

2005年08月06日(土) 9:58:39

昨晩は「第15回 日本バレエフェスティバル」を新国立劇場で観劇。
いろんな演目をいろんな人が踊るガラ公演。日本からは、酒井はなとか草刈民代とか志賀三佐枝(引退公演行ったのに、アレはなんだったのだ?)とか山本隆之とか。海外からはザハロワとかゼレンスキーとかチェルネンコとかマドヴィエンコとかラカッラとか、そしてイワタ・モリヒロとか。
印象的だったのは酒井はな(素晴らしい!)。ラカッラ。マドヴィエンコ。そしてもちろん岩田守弘。ゴパックを踊ったのだが、その高さ、速さ、切れ味、表現力…ずば抜けていたと思うのはエコ贔屓かしら。でもね、他のスターたちを圧倒する拍手大喝采。体感上10組中一番の大喝采だった気がするの(酒井はなと西島千博、ラカッラとS・ピエールの時も凄かったけど)。

いつも応援している人がとてもいいダンスをし、満場から拍手大喝采を受けると、なんか自分まで誇らしくなる。純粋なる応援。そして高揚。人生を振り返ってみても本当に「純粋」な応援って実はとても少ないものなのだ。自我のためでも打算のためでも快感陶酔のためでもない純粋な応援。これを続けられるのは彼の素晴らしい人柄のせいもある。ボクもいつの日か純粋に人から応援される人になれるだろうか…(いや、いまのままでは、なれまい…)


広島原爆から60年。
当時20歳だった人がもう80歳ということ。こうして原爆の生き証人がどんどん減っていき、これから徐々に、国家や権力者などにより「原爆の巧妙な正当化」が行われていくのだろう。歴史とはそういうものだ。

でも、いままでの人類が持っていなかったツールをボクたちは手にしている。国家や権力者がコントロールできないネットというワールドワイドな抵抗装置&記録媒体。そういうツールを持っているものとして、ネット世代の我々(40代も入れてくれ)は、世界を改善するという意思をもっと強く持つべきなのだろう。いや、ブログとかで政治的発言をしようとかそういうことではなく、発信しつづけることで身の回りの何かが少しずつ改善されていくというささやかな信念みたいなもの。それがワールドワイドで集まったら強大でポジティブでサスティナブルなパワーとなるはず。
そういう意思をどこかに感じるサイト(ブログ)が好きだし、尊敬するし、ボクも死ぬまでそれをしつづけようと思っている。

と、原爆体験者の涙をテレビで見ながら。


岩田守弘の言葉。明日発売の婦人画報より。

「世界中の35歳の中で僕ほど努力したものはいないと胸を張って言えるんだ」

彼の晴れ晴れとしたさわやかな笑顔の秘密だな。これがあるから応援したくなるんだな。

振り返って、自分は胸を張って言えるのか。言いたいのか。言えるようになりたいのか。
ボクは……いまは全然言えない。相当遠い。でもせっかく生を受けたからには、ちゃんと胸を張って言えるように生きたい。もう44年もぼんやり生きてしまった。

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バレヲタ会で声枯れた

2005年08月04日(木) 7:25:07

昨晩は岩田守弘さんをバレエヲタクたちに会わせる会。単なるヲタではなく、様々なルートやメディアをお持ちの方ばかりなので、何かしら「実る」とよいなぁと思いつつ。西麻布の一軒家(一日一組)レストランにて。
めちゃくちゃ濃い話題が飛び交い、異様な盛り上がり。バレエ・ファンの裾野を広げるためにどうすればいいかという激論にもなり、大声出し過ぎて声枯れた。貸し切りレストランで良かったぁ。うるさすぎ。つか、なんでバレエのためにこんな熱くなってるんだオレ、みたいな。たった3年前なら「バレエ? 興味ないし」って感じだったくせに…。だんだんマジでバレヲタになりはじめてる? あるバレエムックの記事もオファーされたし(笑)。

ところで、発売されたばかりの婦人画報に岩田さん大きく載ってます。242ページから約10ページも! いつもさなメモに書かれる岩田守弘ってどんな人?って疑問をお持ちの方、書店でぜひご覧ください。これも去年の交流の成果のひとつです。

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ABT 「ドン・キホーテ」観劇

2005年07月30日(土) 8:29:29

アメリカン・バレエ・シアター(ABT)の「ドン・キホーテ」を観てきた。
予想を超えて実に楽しく素晴らしい舞台。個人技も素晴らしかったが、全体に「客を喜ばせよう」とする態度がヒシヒシ伝わってくる熱さが良い。もともとドンキ自体が熱い演目でもあるのだが、なんというか底が抜けている。いいなぁ。ヨーロッパ系バレエに比べると「芸術の香り < エンタメの香り」かな。さすがアメリカ。NYで観たニューヨーク・シティ・バレエではそんなこと感じなかったから、役者の違い以上にバレエ団の方向性や団風みたいのもあるのかもしれない。

それはともかく、ボクの頭の中にホセ・カレーニョというダンサーの名前がしっかり刻まれたぞ。昨晩は彼が飛び抜けてすごかった。名前からしてラテン系なので、なんとなくドン・キホーテ系スペインダンス表現に向いている部分もあるとは思うが、全くブレない回転、優雅な決めポーズ、ジャンプの着地も回転の締めもゆっくりフェイドさせるあの感じ、どれをとっても超絶だった。というか、彼は何をやらせても余裕があった。すごいヤツ。ぜひまた観たい。

キャストは
キトリ:ジュリー・ケント
バジル:ホセ・マヌエル・カレーニョ
メルセデス:ヴェロニカ・パールト
闘牛士:ゲンナジー・サヴァリエフ
森の精の女王:ミシェル・ワイルズ
キューピッド:サラ・レーン
花売り娘:ユリコ・カジヤ
     ミスティー・コープランド
ジプシー:ルチアーナ・パリス
     エルマン・コルネホ

ジュリー・ケントもとっても良かった。決めポーズがわりとボクの中の琴線に触れる。ちょっとした背筋と手のバランスみたいなものなのだけど、この違いは意外と大事。好きなダンサーは決めポーズが好ましいものである。ファン化。

ABTはスター集団とも言われていて、他にもスターがいっぱいいる。他の演目もいろいろ観てみたいと強く思ったが、来日公演も昨晩がラスト。あぁもっと早く行っていれば!

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岩田バレエスクールの発表会を見学

2005年07月25日(月) 6:52:54

おとといの地震について「阪神大震災はやっぱりもっと揺れましたか」とある方から聞かれたが、えーとですね、震度7なら娘の部屋になんか突っ走れません。その場で体勢保つのが精一杯。都内でおとといの揺れを経験された方は、あの3〜4倍揺れると思ってください(想像できんと思うけど)。まぁ経験者はオーバー目に言うということを差し引いても、とりあえず全く動けないのが震度7です。ええ、揺れ始めたら1cmも動けませんので。

日曜は夕方から岩田バレエスクール25周年発表会を娘と母と観てきた(優子は出張中)。
岩田守弘さんのお父さんがやっているバレエスクールの発表会。いわゆるピアノ発表会と同じノリである。岩田守弘さんも踊る、というのが見に行った動機だが、いや〜行って良かった。ロイヤルやオペラ座やボリショイなんかを見慣れた目にはレベル的に相当低く感じるものの(比べたら可哀想だが)、子供たちのダンスから丁寧に数時間観ていくと、世界トップクラスの人々の技術がいかに優れているかが改めてわかると同時に、世界トップの人々もこうやって階段を上ってきたのだということが肌感覚でわかる。それが面白かった。
岩田さんの踊りは図抜けていた。でも、彼が天才なのではなく、彼が数万時間余計にそれだけ努力したということだ。他の人との差がきちんきちんとした努力なのだと理解できる。それが予想外に面白く、また、子供たちや若手にエールを送りたい気持ちにもなる。がんばれ。岩田守弘を抜かせ。拍手で必死に伝える。

5時間ほどやった発表会のラストは主要メンバーによる「白鳥の湖」だったのだが、岩田さんが踊った道化役はもとより、岩田さんのお姉さんである岩田唯起子さんの二幕ラストの歓喜の踊りがとても良かった。この踊りについてはボリショイで踊ったアナニアシビリの今にも飛び立ちそうな踊りが眼底に残って離れないが、それとはまた違う味のあるいいダンスだった。

終演後、六本木の「龍坊」で編集者の方々とメシ。翌日にプレゼンがいくつもあるのに、思わず葉ニンニクなど食べてしまい、今朝は口が臭い。困ったな…。

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バレエ「エトワール・ガラ」

2005年07月23日(土) 9:46:57

オーチャードホールでバレエ「エトワール・ガラ」を観てきた。
エトワールというのはパリ・オペラ座バレエ団の花形(もしくは星:エトワール)ダンサーのこと。エトワール数名を中心とした若手がいろんな演目を短く踊るガラ公演。Bプロはわりとクラシックな選曲なのだが、昨晩はAプロで、前衛系モダンダンスも多く、おもろかった。というか、エレキギターが出てきたり、突然マイク持って歌い出したりの実験的な作品(「パレンテーズ1」)などもあり、意表をつかれたな。

帰って調べたら、このエトワール、いわゆるプリンシパル(一番階級が上のダンサー)ではなく、オペラ座総裁が芸術監督の推薦を元に任命するものらしく、プリンシパルである必要も団員である必要もない名誉階級。殿堂入りダンサー、みたいなものらしい。オペラ座の実際の最上級ダンサーはプルミエ・ダンスール(女性はプリミエール・ダンスーズ)と呼ばれている。ルグリなど、エトワールに任命されたときまだプルミエにもなっていなかったという。どういう基準なのだろう。昨晩もエトワールではないけどプルミエというダンサーが数名踊っていた。格下かと思って観ていてゴメンなさい。

演目の中ではジェレミー・ベランガールが踊った「リーベン・ラインズ」、マリ=アニエス・ジロとガエル・ランビオットが踊った「イン・ザ・ミドル・サムホワット・エレヴェイテッド」。マリ=アニエス・ジロとイリ・ブベニチェクが踊った「身近な距離」、エレオノラ・アバニャートとジェレミー・ベランガールが踊った「カジミールの色」、シルヴィア・アッツォーニとイリ・ブベニチェクが踊った「マーラー交響曲第3番」などが印象に残っている。特にジェレミー・ベランガールの一人舞台が妙に強く脳みそに。あ、「白鳥」や「椿姫」を踊ったルシア・ラカッラも悪くなかったけど、なんか押し出しが弱いダンサーだったな…。

最後の演目が終わり、エンディング。映画のエピローグ的手法を使ってオムニバスをガシッと一点にまとめあげていたのは上手。若々しくて微笑ましかった。

でもこうやってガラ公演を観ると、やっぱり筋があるバレエの方が楽しく感じる。ダンス技術よりもストーリーをどう演じるかの方にボクは興味を感じるようだ。「演技>ダンス」指向。超絶技巧はダンスのために使うのではなく、演技のために使ってほしい。

終演後、仕事に戻る。各方面に電話電話電話。せっかくのバレエの印象があっという間に霧散し、どす黒い固まりが胸に宿る。心底疲れ切って家にたどり着き、深夜の夜メシ。深呼吸の必要。

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ギエム様「マノン」

2005年07月17日(日) 22:51:56

英国ロイヤル・バレエの「マノン」を観てきた。シルヴィ・ギエム主演。ギエム様〜。

ケネス・マクミランの振付が(ちょっと空中戦を使いすぎな気もするが)実に素晴らしく、とっても堪能。素晴らすぃ。いままで観た演目(「椿姫」「田園の出来事」「三人姉妹」)はギエムのダンスだけが突出していたのだが、今回はちゃんとギエムが駒になって機能していた印象。いいバランス。美しいリフト。複雑な空中戦。すべてに印象的。でもまぁやっぱギエムの存在感は凄まじい。空中で止まったりするし。落ちる速度も他の人と違うし。なんつうか、彼女だけ踊っていないように見えるのはナゼなんだろう。

「田園の出来事」で若家庭教師役をやったマッシモ・ムッルがまた相手役。彼のリフトは安定感が抜群。雑伎団ばりのウルトラCも安心して観ていられる。「三人姉妹」での素晴らしい演技がまだ目の裏に残っているアンソニー・ダウエルがムッシュGMというエロオヤジ役。めちゃうまい。レスコー役のティアゴ・ソアレスも良かった。それぞれのダンスと演出が見事にバランス取れていて、バレエ全体としてなかなか秀逸な出来だったと思う。

実は花火師活動とダブルブッキングしてしまっていて(打ち上げ日だったのだ)、迷いに迷ったのだがいろいろあってギエム様を選んだ。花火は準備だけ軽く手伝いに行き、一年ぶりに花火師仲間にお会いした。あぁ3号玉あげたかったなぁ…。ギエムじゃなかったら花火に行ったのだけど。

ということで、岩田さんも来日したし、またバレエ濃度が高まりそうである。おととしモスクワ旅行に行くまではバレエにここまでハマるとは思ってもみなかった。それを言ったら花火師もそうだけど。

人生って思わぬ方向に展開するものであるな。

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岩田守弘さん来日

2005年07月16日(土) 14:48:12

ボリショイ劇場の第一ソリスト、岩田守弘さんが来日した。
8/25まで日本にいる。個人的に夏の恒例行事になった感もあるが、これから約1ヶ月、東京における個人マネージャー役である♪ なにしろ岩田守弘普及委員会関東支部長(別名:パシリ)を自認していますので(関西本部長は吉田さん)。今年もいろんな人を紹介して、いろんなメディアに載せたいぞ。去年は婦人画報や料理王国やTBSラジオ、東京FMなどへの出演が叶った。今年もいろいろなんとかしたい。

え?岩田さんをいまいち知らない?
まぁ無理もない。まだ日本では無名に近いが、世界トップのバレエ団であるモスクワのボリショイ劇場で、日本人で唯一踊っているトップダンサー。第一ソリスト。ロシアは東洋人が生きにくい国のひとつだと思うが、そういうアウェイで世界トップをキープしていることを考えると、イチローやマツイに匹敵するスター・ジャパニーズ・プレイヤーである。
数々の賞に輝いたという経歴がすごいというよりも、ボクがこの目で見て、あまりにキレイで安定した踊りに驚愕したことが応援のキッカケ。こういう「誇れる日本人」はもっと日本で知られるべきなのだ。

ちゅうことで、これから1ヶ月、マネージャー業も始まる(もちろん無給)。体調整えないとね。

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マシュー・ボーン「愛と幻想のシルフィード」

2005年07月09日(土) 17:55:20

今週は様々な企画やプレゼンがあって相当疲れたらしく、金曜夜は帰宅してからの記憶なし。気がついたら朝の5時。リビングのフローリングの上で床寝していた。靴下すら脱いでいないでやんの。こんなの生まれて初めて。週末は本格執筆にかかる予定だったが、とりあえず自分が想像以上に疲れているみたいなので、疲れを取ることを最優先。疲れやストレスはじわじわ積み重なるから早めの対処。

こんな忙しい週だったのに、木曜夜は無理矢理マシュー・ボーンのバレエ「愛と幻想のシルフィード」を観にひとりで東京芸術劇場中ホールへ。忙しい時こそ無理矢理予定を入れる習性なのですワタクシ。そうしないと日々が仕事オンリーになっていってしまうし。

その夜はウィル・ケンプが踊らない夜だったのだが(マシュー・ボーンのはいつも開演1時間前にならないとキャストが発表にならない)、ダブルキャストの若手くんって、少ないチャンスを生かそうと必死に演じる場合も多いので、実はそんなにガッカリしなかった。今回もジェームズ・リースがなかなかの熱演。
今年2月に観たマシュー・ボーンの「白鳥の湖」の感動には叶わなかったけど、小気味よい展開と群舞の美しさ、コミカルな演技、スピード感など、それぞれ予想を超えて面白かった。でもね、なんつうかね、短すぎ! 19時に開演して途中20分の休みを入れて20時30分には終演。これで13000円は高けーよ。もちろん芸術は時間の長さで計れる物ではないけどさ、正味1時間10分ちゅうのはどうすかねぇ。

客席は空いていたが、大好きな夏木マリが観ていた。すごく華奢で小さかった。でもオーラが違う。いつかお会いしてみたい方のひとり。
終演後たまたま劇場で会ったバレオタと新大久保やら新宿やらで飲み。だから帰って仕事しなさい!もしくはカラダ休めなさい!って感じだったのだが、まぁ流れというのもあるし。そういうもろもろがしわ寄せて、今日のダウンに繋がっている。来週はもう少しペースを落としたい(大きな案件が3つ&ほぼ毎晩予定が入っているのだが)

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ギエム様の「三人姉妹」

2005年05月07日(土) 8:28:17

昨晩はギエム様。「三人姉妹」「カルメン」「田園の出来事」の三舞台。特にアンソニー・ダウエルとニコラ・ル・リッシュを相手に踊った「三人姉妹」の素晴らしさ…。魂抜かれました。まいった。今まで観た中の一番かも。モスクワで観たニーナ渾身の「白鳥」以来の感動。ギエムってギエムって…。
男に翻弄されるときの表現など、もうバレエを超えていて、いや女優の演技をも超えていて、なんつうか、ダンスと演技が融合して別次元に行っちゃったような、いまやギエムしか出来ない孤高の芸術になっている。あぁ眼福体福。この身全身で世界トップの瞬間芸術を浴びさせてもらいました。

買ってもらった席も良かった。1階の22列。10人横くらいに藤原紀香がいて、舞台ではギエム様、休憩時間は紀香様を拝むという贅沢。周りは東京バレエ団の面々がズラリ。踊り終わった外国ダンサーとかも横に来たり。いい夜だった。帰宅してからはギエムのDVD観ながらワイン。次は7月に「マノン」であるな。

つか、バレエ好き以外引いてます? うはは。ボクもこうハマってくるとは思わなかった。悪いこと言わんから一度観てみんさい。

ところで尼崎脱線事故。マスコミは調子に乗るのやめろ。JRにはちゃんと仕事している人もたくさんいる。プロとしてきちんとボクたちを運び続けてきてくれた。世界一正確な運行を誇りに思う側面もあろう。なのになんだあの態度。やりすぎ。

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新国立劇場「眠れる森の美女」

2005年05月03日(火) 20:43:45

新国立劇場にてバレエ「眠れる森の美女」。知り合いにタダでいただいたチケットなのだが、志賀三佐枝という(ボクは知らなかったけど)バレエ界ではそこそこ有名なソリストの引退舞台でもあり、バレエ団の皆も相当気合いが入っていた模様。お相手はデニス・マトヴィエンコ。前日がザハロワとウヴァーロフだったこともあって空いていたが(だからチケットもらえた)、なかなか美しく感動的な舞台だった。全然知らなかったくせに「えー辞めるの早くない〜?」とか思う志賀三佐枝。充実している気がしたけどなぁ。なんにしろ人生を賭けた舞台はひと味違う。最後は涙を誘われた。新国立劇場バレエ団は初めて見たが、とても安定した舞台でじっくりストーリーに入り込める。グイグイ押してくる感じがあればもっといい。セットや衣装、そして生オケもなかなか。あえていえば魔女との戦いやキスの場面などがあっけなく、もうちょい盛り上げてほしかった感じ。

なんと3回の休憩を挟んで4時間近い演目だったので、終わったときは相当ヘロヘロ。でもね、移動の電車内と劇場内でちょっとヒラメキがあったのでした。今度の本の題名。あ〜これで一気に書ける。どうも題名とスタンスが決まらず書いては消し書いては消ししていたのだけど、ようやく憂いなし状態。ゴールが見えた。まだ1ページ目だけど(笑)。

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ギエム様〜!

2005年04月30日(土) 8:56:25

現在バレエ界の頂点に立つと言われるバレリーナ、シルヴィ・ギエムの公演を夫婦で観てきた。「愛の物語」のAプロで「真夏の夜の夢」と「マルグリットとアルマン」。2階の1列目ど真ん中。カジワラさんありがとう。

前座っぽく東京バレエ団が「真夏の夜の夢」を初演したのだが、前から見たかった斎藤友佳理がタイターニアをやったのでとても得した気分。彼女が書いた本「ユカリューシャ」はボクがバレエを知るきっかけのひとつだし。東京バレエ団自体にはそんなに期待してなかったが、セットもきれいだし踊りも思ったよりずっとよく「へ〜」と感心。でもそれも「マルグリットとアルマン」でギエムが出てくるまでのこと…。
初めて観たギエムは……皆が「ギエム様!」と遠い目をする意味がやっとわかった。ギエム様様やわ。彼女がすくっと立っているだけで舞台が異空間になる。ちょっと手足を動かしただけで別物ということがわかる。物語バレエだったので超絶技巧は出なかったが、もう充分お腹いっぱい。たった30分弱しか踊らなかったのに、はは〜とひれ伏す感じ。

オトコ的に言うと、ギエム様はちょっと強すぎて入り込む余地がなく、アナニアシビリの方が弱さと可憐さがあって好きである。でも、あの存在感と強さ、表現力、到達している技術の高さなど、すべてにおいてエベレスト。はぁ…美しいものを見せていただいた、と優子と首振りながら帰ってきた。優子に至っては夜に知恵熱発生。38度5分まで上がる。ギエム様おそるべし。

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なるほどね、マシュー・ボーン

2005年02月23日(水) 8:55:53

膝の力が抜けて倒れそうになるくらい疲れているのにまたまた午前1時半まで飲んでたのはだあれ。
マシュー・ボーンの「白鳥の湖」は第二幕を終わった時点で「うーん…」だったけど、三幕四幕が大変すばらしく感動的だった。なるほど自由をテーマにしたコンセプト劇だったのか。観て良かった。特にいま忙しく、普通だったらバレエなんか観に行く余裕などないのだが、無理矢理こうして出かけるといろいろ人生が広がる。ちなみにスワン役はジェイソン・パイパー。男だけの白鳥群舞はもっとぐいぐい押してくる感じをイメージしていたのだが、わりと大人しかったな。

終演後、アロマフレスカ〜アロマクラシコのスタッフが移ってきてやっているイタリアン「casa VINITALIA by Aromafresca」へ。今月8日にオープンしたばかり。原田シェフもいまはココにいるという。5500円のデギュスタシオンは深夜メシに最適。インパクトはなかったが、くつろげるいい店だった。

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第一回バレオタ会

2005年02月22日(火) 8:46:18

立ちくらみするってのに、午前2時まで飲んだヒトはだあれ。昨晩は第一回バレオタ会(バレエオタク会)にオタクじゃない立場として(ここ強調)参加したのだが、まぁ参加者の話の濃いこと濃いこと。最後はなぜかジェニファー・オニールとナタリー・ドロンとラウラ・アントネッリの話になり男たちは遠い日の青い憧れを語ったのであった。ラッキーなことに夢にジョアンナ・シムカスが出てきた。ボクとしては昨晩はジャクリーン・ビセットな気分だったのだけど。

今晩はマシュー・ボーンの「白鳥の湖」に行く。急にバレエ続き。

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真の意味でアウェイを闘っている人

2004年08月19日(木) 7:42:31


岩田守弘さんは今日まで東京で仕事して、8/22に岡山県立美術館ホールで開かれるソロ公演に出演のため、明日から岡山。そしてモスクワに帰る。またアウェイで世界トップで居続けるという孤独な闘いが始まるわけだ。がんばれ。マジで。ボクも負けないように(ホームでぬくぬくと)がんばる。

仕事も激増しているが、出版系原稿書きも激増していて、なにやらものすごい秋冬を迎えそうだ。サイトも書きたいこと書かないといけないことリニューアルしないといけない部分などが溜まりまくり。まぁものすごく充実した秋冬を送りなさいね、ということなのだが、集中力と体力とが持つかどうか。

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岩田守弘さんの「チッポリーノ」

2004年07月26日(月) 17:35:33


昨晩は新宿でウクライナ共和国ハリコフ子供バレエ劇場「チッポリーノ」東京公演を観劇。岩田守弘さんが客演していて主役のチッポリーノ役。そのジャンプの高さ。回転の安定度。抜群の演技力。改めて世界トップの実力に驚嘆。観るたびにすげ〜と感嘆する。日本人としてのみならず世界で初めて外国人としてボリショイバレエ団に入団した上に、異国で独りずっと第一ソリストを張ってるだけのことはある。それにしても昨晩の公演は良かった。去年も同演目を観ているが去年より良かった。見た顔が多かったので「配役いっしょ?」とあとで岩田さんに聞いたら「去年とまったくいっしょ」とのこと。また同じメンバーで来年も来るのかな。

公演後、岩田さんを取り囲む方々の羨望のまなざしを背中に受けながら、岩田さんと楽屋で待ち合わせて食事へ。いや、正確には「営業」だ。マネージャーとして岩田さんをいろんな雑誌に売り込むのだ。ってことで、婦人画報、ヴォーグ日本、文春などの編集者の方々に岩田さんを紹介しつつムール貝とニュージーランドワイン(恵比寿の「アオテア・ランギ」この店うまい。あたり!)。やけに盛り上がり実に楽しい晩だった。岩田さんは誰に会わせても「あんな好青年には会ったことない!」と感心してくれるお人柄の方なので、マネージャー役としてはラクチンである。

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またしてもNY出張(26)ニューヨーク・シティ・バレエ団

2004年02月26日(木) 15:31:10

めいっぱい疲れているはずなのに振り返ってみればいろいろやった1日だった。
午前中はメールで仕事して、ランチはヨーコ・オノが一時期毎日昼飯を食べに行っていたという「KAI」という店にひとりで天麩羅を食べに行き(天麩羅はあかん)、こぢんまりといい雰囲気のフリック美術館をゆっくり楽しみ、セントラルパークを10ブロック分ゆっっっくり歩いてからアッパーイーストをあちこち歩き、仕事に行って打ち合わせをし、終わった午後8時からニューヨーク・シティ・バレエ団の「Sleeping Beauty」を観に行き(アンサネッリ主演)、NY在住のメール友達と深夜の居酒屋に行って焼酎を飲み、日本人運転のイエローキャブでいろいろ話をしながらホテルに帰ってきた。そんな感じ。このごろ和食がなぜか多くなってきているな。特に望んではいないのだけど。
胸が光化学スモッグの時のように(ふるっ)やるせないのだけど、あれもやりたいこれもやりたい病は相変わらずである。NYの和食やNYのバレエやいろんなことにコメント書きたいが、とりあえず寝るです。おや〜。

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パリで岩田さんとオペラ座舞台裏ツアー

2004年01月20日(火) 18:30:49

無事帰国。
パリでは岩田守弘さんに無事に会え2日間いろんなことを語り合った。アウェイで独りで闘っている彼の、肝が据わった意見の数々が心に沁みる。ホームでぬるく闘っているボクとは姿勢が違う。

彼といっしょにオペラ座(ガルニエ宮殿)の舞台裏を見学しまくったのが今回のパリのトピックス。これって普通の人は絶対できないことだもんねぇ。上から下までなめ回すように各部屋を覗いて歩く。ボリショイバレエは20数年ぶりのオペラ座公演だそうで、行った日とその翌日は「ファラオの娘」をやっていた。1日目はザハーロワ主演(!)のそれを舞台袖緞帳すぐ裏で観せてもらう。うひょ〜ザハーロワが1m前で踊ってるよ!うは〜ペトローバが50cm横から出て行くよ!うが〜ベロゴロフツェフの汗がかかるよ!状態。舞台袖で世界トップの踊りを観るのはいろんな意味ですごい体験。その夜、公演がはねてから岩田さんとぶらぶらパリを歩いていたら至る所で主演級のボリショイ劇団員とすれ違ったのも面白かったなぁ。
翌日は翌日でオペラ座のてっぺんの円形ドーム下にある屋上稽古場で稽古見学。アレクサンドロバ(その日の主演)の稽古など観て、その後劇場関係者用カフェでご飯食べて、公演を二階正面ボックス席から観て……と、バレエ好き&関係者から嫉妬と顰蹙の目を浴びること必至の眼福体験。あ〜面白かった。パリ在住の友達夫婦と岩田さんの4人でおいしいビストロも行ったし、近代美術館でマチス三昧もしたし、カラダの疲れはかってないほどピークだけど、心の疲れはずいぶん取れた。

パリ在住のヒトから「パリも寒いですよ〜」とメールをもらっていたが、すでにプラハ肌のボクには生ぬるかった。手袋もネックウォーマーも帽子もしないで外に出られるなんて!という感動があったくらい。日本に帰ってきたら、ぬるいどころではなく暑い。温暖な国にボクたちは住んでいるのだねぇ。

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ロパートキナ「白鳥の湖」

2003年12月09日(火) 7:31:53

昨晩もマリインスキー劇場バレエ。これでバレエは今年ラスト。ロパートキナとコルスンツェフの「白鳥の湖」だ。もう全曲暗記している演目。B席4階正面。マリインスキーの白鳥は群舞に定評があるので、全体を見て取れる4階正面はなかなかいい感じ。
なるほどこれが噂の一糸乱れぬ群舞か…としばし呆然。実に美しい。これに比べるとボリショイのは群舞と呼べないなとすら。が、揃っていることに重きを置いているのか、舞台は客観的でやや冷めている感じ。押し出しの強いボリショイに比べて熱が伝わってこない。なるほどこれが芸風の違いか、と、友人が言っていたことをやっと実感した。
ロパートキナのオディール&オデットは安定度抜群だったが、内面がまるで伝わってこない。客観的で表面をなぞったような表現。まぁボクの白鳥原体験はモスクワでのアナニアシヴィリの大熱演なので、あのすごいのと比べるのも可哀想かもしれない。だってアナニアシヴィリは「あ、ホントに飛ぶかも!」「マジ浮かんでるかも!」という瞬間が確かにあったが、ロパートキナは飛ばない浮かばない。喜びの表現も哀しみの表現もワンパターン。とてもキレイではあったけど。んーこれはプリマドンナの技術の違いというよりバレエ団の芸風の違いなんだろうな。モスクワでマリインスキーから移ってきたザハロワのボリショイ・デビュー舞台観たときも「彼女、演技しないね。教科書みたい」と一緒に観たボリショイ第一ソリストの岩田さんが言ってたっけ。マリインスキーは踊りの型重視。少々崩れても気持ちを演技で伝えるというボリショイとはずいぶん違うのだ。
でも衣装もセットも実に良かったし(衣装のキレイさと言ったら!)群舞も完璧。どの踊りもキレイで気持ちよく、ボリショイで洗礼を受けてさえいなかったら、世界一の「白鳥」だと思ったと思う。目が肥えるって怖いわ ←嫌味すぎ

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ヴィシニョーワ「ロミオとジュリエット」

2003年12月07日(日) 18:34:30

マリインスキー・バレエの「ロミオとジュリエット」に行ってきた。ジュリエットは先週観たヴィシニョーワ。文句なき名演。希望に満ちたやんちゃなジュリエットと絶望した苦悩のジュリエットの演じ分けが見事。ラストなんか涙を誘われたし。
ロミオはファジェーエフの予定だったが、左腓骨筋腱炎とかでヴィクトル・バラーノフにキャスト変更。でも安定した演技とリフト。ちょい地味なロミオで華はなかったがラストの死に方とかとてもグッドだった。
マキューシオは「シンデレラ」で王子役をやったメルクーリエフが演じ、相変わらずのジャンプの高さを見せつけていた。うむ。全体に満足満足。
人気のザハーロワ公演日を避けてチケットを取ったのだが(ボリショイに移ったので来日しないと踏んだのと、ボリショイ・デビュー公演で「ジゼル」を観たけどそれほどでもなかったので)、結果的にそれが良かったようでなかなかいいキャストを堪能している。ザハーロワ、やっぱり来日しなかったし。ルジマートフも来なかった。ルジマートフとザハーロワの「白鳥」のチケット、がんばって取った人、ドンマイ…。
明日のロパートキナの「白鳥」も行く。めちゃ楽しみ。それにしても急激にバレエに入り込んじゃったなぁ。この3ヶ月で11舞台目。すべてロシア系というものの、一気にバレエ理解と目肥えが進んでいるのを実感する。

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ボリショイとキーロフ

2003年12月04日(木) 10:00:05

素敵だったけど圧倒されるような感動がなかった昨晩。もちろんブロードウェイ風振付への違和感もあるのだけど、やっぱりボリショイとキーロフ(マリインスキー)の芸風の違いと劇場自体のドライブ感の違いが大きいという自分なりの結論。
キーロフにボリショイの押し出しの強さは確かになく、優雅で綺麗で繊細な踊り。ただ思ったより細かい演技はしていたけど(もっと形式的かと想像していた)、これは新振付の要素も大きいのかもしれない。「白鳥の湖」でもうひと比べしてみよう。
劇場の違いはねぇ、要は観客の違いというか、開演前のあの「劇場全体がワクワクしてる感じ」も皆無だった。「バレエを楽しむぞ♪」ではなくて「おバレエを鑑賞するざます。」になってるんだな、なんとなく。「拍手は音楽の余韻を楽しむために曲が完全に終わってからにしてくださいますよう云々」という開演前アナウンスも不可思議。なんだよそれ。感動したら拍手すればいいじゃん。なんかつまんないよ。

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ヴィシニョーワ「シンデレラ」

2003年12月03日(水) 22:40:07

すまんすまんと会社を飛び出し、キーロフ・バレエ(マリインスキー劇場バレエ)の「シンデレラ」を観に行く。3階B席で14000円。たか〜!
ラトマンスキーの新振付で、舞台美術もコスチュームも超現代風。踊りもブロードウェイばりで、最初はかなり戸惑った。こういうテイストならブロードウェイの方が楽しい。ロシアではウケてるらしいがどうかなぁ…。でも二幕目あたりからヴィシニョーワの素晴らしい踊りでそんなこと気にならなくなってくる。いやー素晴らしい。あの軽やかさは天下一品だ。ザハロワよりずっといい。振付や演出は最後まで違和感あったが(喧嘩の場面で相撲の四股まで出てきた)、まぁこれはこれで可愛いとも言える。ヴィシニョーワとメルクーリエフの宙を舞うようなグラン・パ・ド・ドゥが観れただけでもOK。
この前行ってきたサンクトペテルブルグから来たバレエ団というのも近しい感じ。どうもいらっしゃい。ただ現地で観たボリショイ劇場やマリインスキー劇場なんかに比べると東京文化会館はどうも「エンジョイする」雰囲気に欠ける。箱は大事ね。
あとは「白鳥の湖」と「ロミオとジュリエット」を観る予定。バレエ貧乏な今月。

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ギエムすげえ

2003年10月31日(金) 17:55:35

アメリカ出張、本当は今日からだったのだけど明日からになり、今日はしこしこ月末〆切系原稿執筆。11月は〆切原稿がわりと多いのでいまから準備しとかないと。仕事も大嵐になりそうだし。
せっかく通常ローテーションに戻った「月刊おもしろ本」がこれでまた遅れだす。あーあ。座右のCDとか映画も再開の予定だったのになぁ。かなり頭と労力を使う大事な仕事が始まっちゃったので少し後回し。

息抜きにシルヴィ・ギエムのDVDを見る。参りました。降参。すげーわ。 息抜きにならん。

今夜は優子が友達とレストランに行くので、娘とふたりで外食。「牛角がいい〜」と言うのだが、どーしよーかな…。あそこもおいしいのだけど、もうひとつ上の世界をそろそろ見せて上げようかなと悩む感じ。小3じゃまだわからんかなぁ。わかるとしても贅沢かなぁ。

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ロシアで観たバレエ

2003年10月10日(金) 7:08:32

ええとね、観たバレエは以下の8つです。

●「ドンキホーテ」 アントニチェバ、ベロガロフツェフ。ペトホーフとズィブロヴァ、アラーシュが良かった。舞台装置も完璧。ブッシュ夫人とプーチン夫人が貴賓席から観劇してた。
●「バヤデルカ」 グラチョーバのニキア最高。岩田さんの黄金の偶像も最高。影の場面も美しすぎ。というか実に良い舞台だった。今回の白眉。
●「レ・シルフィード」 マチネー。オペラ「モーツアルトとサリエリ」を短くやった後の上演。これは普通。
●「無益な用心」 実にかわいらしい小品。カプソーバ、ボロチン。ペトホーフとヤーニンがとても良かった。これはボリショイ新劇場にて。
●「白鳥の湖」 アナニアシヴィリ絶好調。フィリンの王子は普通っぽ。ヤーニンの道化、アレクサンドロヴァとペトローヴァの娘たち良い。ブラボーの嵐。ラストの演出がちょっと不満。
●「ジゼル」 ザハロヴァのデビュー公演。行儀の良い演技。ツィスカリッゼは後半盛り返した。アレクサンドロヴァのミルタが良い。ロシア首相が観てた。
●「白鳥の湖」 これはサンクトペテルブルグのムソルングスキー劇場にて。ボリショイと比べると、失礼だけど学芸会クラス。ペレンのオデットは良かった。
●「真夏の夜の夢」 ミラノ・スカラ座がマリインスキー劇場に来ていたので観劇。まとまったいい舞台。パック役のステラがとても良かった。

くわしくは、また。取り急ぎ。

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「キャーーーーー!」なキャスト

2003年09月29日(月) 13:40:16

ロシアからメールがあり、見に行く日のキャストが少しわかってきた。

「バヤデルカ」のゴールデンアイドルを岩田守弘。プリマはステパネンコ。「白鳥の湖」はニーナ・アナニアシヴィリ。王子役はフィーリン。「ジゼル」はキーロフから今シーズンに来たばかりのザハーロワ。「ドンキホーテ」と「無益な用心」についてはまだ情報ないが、これだけでも、わかるヒトには「キャーーーーー!」なキャストらしいではないか! うれしいうれしい。つか、岩田さんとアナニアシヴィリしか知らないボクなのですが…。

まぁいまは「ネコに小判」ではあるのだが、帰って来る頃には「越後屋に小判」になっているはず。何事も一気にまとめてやると伸びるのだ。しかも超一流に本場で5晩連続触れることができる。うーむ。行く前から幸せな気分になってきたぞ。

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ここまで性格のいい青年をボクは他に知らない

2003年07月22日(火) 7:15:40

昨夜はバレエ(踊るヤツ)を観に行った。ウクライナ・ハリコフ子供バレエ劇場の日本公演「チッポリーノ」。そこにボリショイの第一ソリストである岩田守弘さんが特別客演していたので。
日本人で唯一人、ボリショイで活躍&第一線の大スターな彼(なにしろ第一ソリストだ)。イチローや松井よりもすごい偉業をしているわりには日本では無名。でも実際に彼のバレエを観ると毎回鳥肌が立つ。

終演後、数多のファンをさしおいて、彼を含めて7人で食事をした。光栄。会うたびに思うが、ここまで性格のいい青年をボクは他に知らない。我が身を振り返ると「汚れちまった悲しみに今日も小雪の降りかかる…」などとうたいたくなってしまうくらい、真摯で謙虚で笑顔でひたむきだ。 すばらしい。

まだ岩田守弘(いわたもりひろ)の名前を知らない人も多いと思う。でも「アウェイで独り闘っているトップランナー」のひとりとして、是非誇りにし、記憶してほしいと思う。

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