ミュージカル アーカイブ

ブレイク・エドワーズが亡くなった

2010年12月18日(土) 17:15:56

「ティファニーで朝食を」などの映画監督ブレイク・エドワーズが亡くなった。

一般的にはジュリー・アンドリュースの旦那さんと言った方が通りがいいかもしれない。
ハリウッドきってのベストカップル。亡くなったときも枕元にしっかりジュリーは付き添っていたという。40年連れ添った人を亡くすってどんな気持ちだろう。写真はデイリーメイルから転載。なんだか泣ける写真だ。

代表作は「ティファニーで朝食を」「酒とバラの日々」「ビクター/ビクトリア」「暁の出撃」「テン」あたりか。

プロへの道

2009年10月26日(月) 7:05:27

娘の通っている中学高校の学祭があり、それを見学に行ってきた。
いわゆる文化祭的な学祭で、各教室でいろんな部が発表を行う形式。娘は写真部なので写真部の教室をいの一番に見に行き、その後だいたい全部の教室を見学した。こういう展示って作るのって楽しいよね。昔を思い出しながら。

娘が特に勧めてくれたので、講堂でのダンス部の公演「ヘラクレス」も観た。約1時間の大作。
整理券が出るくらいの人気で、30分以上並んでようやく入場。満席である。まぁ女子中高生がやることだからたいしたことはないと先入観をもって見始めた。しかしこれがなかなかスゴイ。「ヘラクレス」はディズニー映画で、それを舞台用に焼き直し(音楽は映画のまま使用)、いわゆるブロードウェイ・ミュージカルみたいに作り込んであるのだが、まずダンスが予想以上に素晴らしい(振付も)。ふーん、なんかもう「出来てるじゃん」と思った。一応「プロ」として観ての印象。

もちろん児戯に等しいダンスをする子もいる。部活だもん初心者だっているだろう。でも主役級の数人はこのまま有料の舞台でも行けるのではないかと思わせる奮闘ぶり。うまいなぁ。ダンスも演技も笑顔も素晴らしい。この分野、日本でも少しずつ層が厚くなって来始めたみたい。

「肝高の阿麻和利」東京公演 @厚生年金大ホール

2009年8月21日(金) 7:30:13

amawari.jpg沖縄では有名なこの演劇(組踊=いうなれば琉球ミュージカル)「肝高の阿麻和利」も、全国的にはまだまだ無名だろう。
というか、沖縄にそこそこ詳しいボクも(本を文庫含めて3冊書いているから、そこそこ詳しいと言ってもいいよね)、実はこの舞台のことを知らなかった。「肝高の阿麻和利」。何て読むんだ?(笑)

これは「きむたか の あまわり」と読む。肝高は「心が高い」つまり「誇り高き」みたいな意味。阿麻和利は人の名前。沖縄県うるま市勝連(地図でいうとこの辺)にある勝連城10代目城主。時は約550年前、1456年ころの琉球のお話である。

この舞台のものすごさをどう説明すればいいかな。
出演者は全員、うるま市の中高生である。音楽演奏から舞踊、出演、すべて中高生である(オケピでは中高生が三線などを演奏し唄う)。もともとは勝連町教育委員会が地域おこしを目的に企画したもの。最初は「中高生の演劇?」とちょっとバカにしてたし、それは舞台が始まってからしばらくも変わらなかった。学芸会の延長線上だろ?みたいな上から目線(笑)

ミュージカル「ザ・ヒットパレード」観劇

2009年3月18日(水) 9:28:49

ミュージカル「ザ・ヒットパレード 〜ショウと私を愛した夫」を観た。@ル テアトル銀座

日本のショウビジネスを暗闇から明るい日光の元へ導き出し、虚業から実業へと価値転換したある夫婦の実話。言わずと知れた渡辺晋・美佐夫婦の物語である。いわゆるナベプロですね。彼らが日本のエンタメのために果たした役割は計り知れない。その出会いから死別まで、夢の一歩目から失意そして次の夢まで、一介のジャズマンから藍綬褒章を得るまで、を、昭和ヒット歌謡の数々に乗せて原田泰造と戸田恵子が達者に演じている。

題名はもちろん昭和の大ヒットTV番組「ザ・ヒットパレード」から来ている。
3時間にも渡る全体がその番組構成をベースに作られていて、番組と同じようにヒット曲のメドレーを歌いながら、番組「ザ・ヒットパレード」で花開いた渡辺夫妻の人生やザ・ピーナッツの栄光が綴られていく。この二重構造はとても面白いが、逆にちょっとマニアックになっていて、ストーリーに乗っていった気持ちが唐突に始まるメドレーではぐらかされた部分もあった。ストーリーに連関するようにもっと綿密にヒット歌謡が仕組まれていたら(たとえばアバの曲をストーリーと上手に組み合わせた「マンマ・ミーア」のように)もっと気持ちよかったかもしれない。

劇団四季「CATS」

2008年8月17日(日) 8:52:56

いったい何年ぶりだろう。劇団四季の「CATS」を家族で観てきた。
たしか、ニューヨークで1回、日本で劇団四季のを1回観ているお馴染みの舞台。劇団四季のは1980年代後半だったか。グリザベラ役を久野綾希子がやっていた記憶がある。そのときのラム・タム・タガー役が山口祐一郎だった気がするが、違ってるかもしれない。

つまりボクにとっては3回目の観劇なのだが、ムスメに「CATS」を観せておくのもミュージカル好きの親の義務だろうと思い(そうか?)、チケットをとった。前半終わってムスメは「ストーリーがよくわからない…」となにやら悲しげ。ボクもほとんど20年ぶりくらいに観るので場面場面を見事に忘れていた。何の予備知識もなく観ると確かに少しわかりにくいストーリーだ。

でも、休憩を挟んで後半はなかなか盛り上がり、最後はムスメもとても楽しんでいた。
久しぶりに観たキャッツだが、セットはさすがだし、ダンスもなかなか見事(ミストフェリーズ役の岩崎晋也がうまかった)。でもこんなにわかりにくいストーリーだったかなぁ。なんかグリザベラが天に昇っていくのも、昔はもっと納得出来た記憶があるのだが、今回は妙な唐突感あり。演出も(仕方ないとはいえ)やはりちょっと古く感じる。〆のネコ賛歌も蛇足っぽい。ミュージカルを代表する名作であることにかわりはないが、ここ数年ブロードウェイに通っている目で見ると全体に物足りない印象。

トニー賞授賞式2008をやっと見られた

2008年7月 6日(日) 8:46:41

友人が、見逃していた「トニー賞授賞式2008」を見せてくれた。ハルキさん、ありがとう。

さっそく見終わって、前にも増して「南太平洋」を見逃したことが悔やまれた。逆に「Passing Strange」や「ジプシー」は諦めがついた。
トニー賞ではノミネート作品の数分ほどのパフォーマンスが見られるのだが、「Passing Strange」はたぶん英語が不自由なボクにとって作品の意図がわからないタイプのものだった。新作だからストーリーもネットに転がってないし。「ジプシー」は名作なのでネットで予習とか出来たとは思うが、短いパフォーマンスを見た限りではそんなに魅力的に見えなかったな。それに比べて「南太平洋」はやはりロジャース&ハマースタインだけあって曲を聴いているだけでも楽しい。見れば良かった。

とはいえ圧巻はやはり「In The Heights」のパフォーマンス。
たった数分にエッセンスがギッシリ詰め込まれ、圧倒的な迫力で観客を魅了した。最優秀作品賞はこれだな、と、賞の発表前からわかっちゃうほどの旬の勢い。作品賞ノミネートの他3作品と同じ争いをしているようにはとても見えない(特に「ザナドゥ」はなんだ? 去年観たときも酷いと思ったが、やはり酷かった)。

2008年トニー賞発表

2008年6月19日(木) 7:17:55

病気ですっかり書くタイミングを失ったけど、日本時間の16日にブロードウェイのトニー賞が発表になりましたね。今年は9本観たボクとしては、どれが獲るのかまさに当事者気分。去年も同じようなワクワクでトニー賞を迎えたっけ。

で、トニー賞ミュージカル最優秀作品賞は「In The Heights」!

予想通りである。というか圧倒的である。観た当日、ボクも「トニー賞はこれでいいのではないかなぁ」とつぶやいている。作曲賞、振付賞、編曲賞も合わせて4部門受賞。去年の「Spring Awakening」の8部門には劣るけど、でも立派。まぁこれは旬だよなぁ。オフ・ブロードウェイからオンに上がってきた勢いがそのまま舞台に活かされていた。

トニー賞ノミネート発表

2008年5月15日(木) 7:34:25

一緒にNY観劇旅行に行ったモリから「トニー賞のノミネートが発表になりましたよ!」とメール。
去年はノミネート後(そして本戦発表前)に観劇旅行をしたのでノミネート作品を中心に観れば良かったが、今年はノミネート前だったのでまさに手探り。当たったかなぁ、どうだったかなぁ、と、ちょっとドキドキしつつサイトを見た。

予想通り「In The Heights」が強い。
最優秀ミュージカル作品賞、最優秀ミュージカル脚本賞、最優秀ミュージカル主演男優賞ほか、14部門にノミネートされた。まぁ2008年はこれに決まりじゃないかな。ノミネート直前の脂が乗りきってる頃に、オリジナル・キャストで、しかも前から5列目の真ん中でこれを観たのは相当自慢できるかも。

予想を大きく裏切ったのが「Young Frankenstein」。最優秀作品賞も最優秀作曲賞も主演男優賞もノミネートされなかった。というかほとんど黙殺に近い。去年の「Legally Bronde」みたいな黙殺のされ方。んー、腑に落ちない。ボクは大好きだけどなぁ。

ニューヨーク旅 総括(ミュージカル編)

2008年5月12日(月) 6:31:08

実質6日で、ミュージカル9本という目標はクリア(写真はクリックすると拡大します。去年観たのはこちら)。
他に、レストラン17軒、美術館3つ、野球1ゲーム。お会いした人9人。数字にするとそんな感じ。

ミュージカルは去年と今年の観劇旅行で計19本観たわけだが(人生全体でのべ50本くらい)、今からNYに行く方に極私的にオススメするなら、まずは「IN THE HEIGHTS」。旬だし勢いがあり素晴らしい。
ただヒスパニック系のお話しでラップやラテン音楽が中心。言葉もスペイン語が多用されるので、ミュージカルをある程度見慣れた人の方がいいかもしれない。全くの初心者には勧めにくいのも事実。英語もラップは聞き取りにくい(ボクはいずれにしても聞き取れないのであまり関係がなかったが)。

オフブロードウェイだけど、「FUERZA BRUTA」も良かったな。いかにも「NYに来ているぞ」という実感が味わえるだろう。でも濡れてもいい格好でね。
ミュージカルの完成度ではやっぱり「メリー・ポピンズ」が図抜けていると感じる。「オペラ座の怪人」はハワード・マクギリンが主演をしているうちに是非(意外とまだまだやりそうだけど)。9月に終わっちゃう「RENT」も必見。オリジナルメンバーはあまり残ってないが、意外といいキャスト。去年トニー賞を獲った「SPRING AWAKENING」や、毛色は違うけどとにかく楽しい「Avenue Q」もオススメ。日本では劇団四季がやってる「WICKED」も本場で観ておきたいし、新作だけど映画では名作「YOUNG FRANKENSTEIN」もなかなか良い。意外と「リトル・マーメイド」も良いし……

ニューヨーク観劇旅行2008 第6日目

2008年5月 8日(木) 21:07:39

実質的な最終日。暑いくらいのドッ晴れ。
朝はやはり6時すぎに目が覚める。毎日毎日睡眠時間が短くなる。でもカラダが持っているうちはいいか。気にしないことに。

朝9時すぎに出て、ひとりでブルックリン・ミュージアム。
村上隆の回顧展をやっているのでそれを観るために。いやー村上隆っていまいちわからなかったし、どちらかというと嫌いだったけど、これだけの量と空間に浸って印象が変わった。ようやく彼のやりたいことと魅力がわかった。天井から壁から部屋がまるごと彼の作品になっていて、その空間に自分の身を置いてみると、普通一般の世界が「異化」されて感じられる。個々では異様なアートが、ある調和を見せ始める。本当のリアルワールドとは何なのかという疑問を提示されて身がすくむ感じ。

1階で浮世絵展もやっていて、歌麿や広重を観る。村上隆の二次元性と重なってまた面白かった。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター
(株)ツナグ代表。(株)4th代表。独立行政法人「国際交流基金」理事。復興庁政策参与。公益社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。東京大学大学院非常勤講師。上智大学非常勤講師。
朝日広告賞審査員。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。
現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。
本名での著書に「明日の広告」「明日のコミュニケーション」(ともにアスキー新書)。「明日のプランニング」(講談社現代新書)
“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(光文社文庫)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。
花火師免許所持。
東京出身。東京在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園夙川芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao[a]satonao.com まで(←スパムメール防止のため、@を[a]にしてあります)。