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ニューヨーク観劇旅行2008 第7日目

2008年05月09日(金) 19:16:05

最後の朝。
ニューヨークとの関係も長く、キザに言えば「もう別れに慣れてしまった」というのが実感。また会えるかもしれないし、もう一生会えないかもしれない。でも、慣れた。特にさよならも言わずに別れる感じ。

結局ほぼ徹夜。ソファで30分ほどまどろんだあと、アメリカのきつい薬でいよいよ調子を崩してしまったモリを起こして帰る準備を始める。

そうそう、そういえば書いてなかったが、今回も去年に引き続き激安旅行なので、モリたちと合宿状態だったのだ。
モリとはツインで同じ部屋(リビングつきの広めの部屋ではあるけど)。40も半ばになって合宿旅をするとは思わなかったが、逆に言うとこういう旅がまだまだ可能な年齢であることに気づかせてもらった。そりゃ高級ホテルの旅も快適だ。でも合宿もまた楽しい。モリたちの気遣いもあると思うけど、ボク自身も昔より神経質さが抜け、楽になっている。ま、髪も抜けたけど。って関係ないけど。

ラガーディア空港からデトロイト空港、関空と乗り継いで、いま関空のレストランで書いている。
ノースウェスト航空は離着陸が安定していて安心。世界でもトップクラスに飛行技術が優れている航空会社らしいし。特徴的な赤い尾翼への賞賛を込めて「Follow The Red Tail」と言われてきたとか。知らなかったな。でもこの赤い尾翼もデルタと一緒になっちゃうと消えるんだよね…。

デトロイトから関空までの機内では爆睡。
着く4時間ほど前に目が覚めて映画を一本だけ観た。「The Bucket List」。邦題は何なのだろう。ジャック・ニコルスンとモーガン・フリーマンが、ガンで余命半年を宣告された老人同士を演じている。病室が一緒になった同士が、死ぬ前にやりたいことをリストに書き出して、それをふたりで実行していく話。映画「死ぬまでにしたい10のこと」と同じテーマではあるが、ロブ・ライナー監督なので人間の描き方がもう少しハリウッド的ステロタイプ。ただ、ボク自身も余命宣告されたらこういうことをするかもな、とは思った。具体的に何をするか、映画を観ながら数え上げたくらいである。

まぁ「明日死ぬかもわからない」という意味では、毎日余命宣告されているみたいなものではあるのだが。

タイトル・ロールを観ていたら、ファースト・アシスタント・ディレクター&共同プロデューサーにフランク・キャプラ三世の名が! フランク・キャプラの子孫がこういう映画を撮るあたりにちょっと宿命を感じる。

前もどっかで書いたが「街との別れは人生との別れによく似ている」と、いつも思う。どこかでこうやって着々と人生との別れに対する心の準備をしているのかもしれない。今回のニューヨークとの別れのさりげなさは、そういう意味で少し感慨深い。個人的にその辺への執着が減ってきているのをこのごろ感じるな(死への準備が出来つつあるということか?)。

さて、羽田へ。そろそろ搭乗。

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ニューヨーク観劇旅行2008 第6日目

2008年05月08日(木) 21:07:39

実質的な最終日。暑いくらいのドッ晴れ。
朝はやはり6時すぎに目が覚める。毎日毎日睡眠時間が短くなる。でもカラダが持っているうちはいいか。気にしないことに。

朝9時すぎに出て、ひとりでブルックリン・ミュージアム。
村上隆の回顧展をやっているのでそれを観るために。いやー村上隆っていまいちわからなかったし、どちらかというと嫌いだったけど、これだけの量と空間に浸って印象が変わった。ようやく彼のやりたいことと魅力がわかった。天井から壁から部屋がまるごと彼の作品になっていて、その空間に自分の身を置いてみると、普通一般の世界が「異化」されて感じられる。個々では異様なアートが、ある調和を見せ始める。本当のリアルワールドとは何なのかという疑問を提示されて身がすくむ感じ。

1階で浮世絵展もやっていて、歌麿や広重を観る。村上隆の二次元性と重なってまた面白かった。

急いでマンハッタンに帰ってきて、メリディアン・ホテルの「バーガー・ジョイント」でハンバーガー。ホテルのロビーの隅っこに小さく小さく表示が出ている店で、不思議な世界に紛れ込んだような店。おいしい。

これまた急いで食べて、MoMaへ。
「Design and the Elastic Mind」の展示が非常に面白かったな。キャブのIPを辿ったデジタルアートなどのあとにアナログなポロック(MoMAに来たら必ず浸る)を観て、結局デジタルもアナログも同じなのだと悟った。

で、14時からミュージカル。マチネは今年の新作「In the Heights」。

オフ・ブロードウェイから上がってきた一番勢いがある演目。
これはね・・・傑作です。
ラップやレゲエやサルサがふんだんに使われたミュージカルで、歌も踊りも初めて体験する世界。アート性にもメッセージ性にも優れている。今年のトニー賞はこれでいいのではないかなぁ。あとは「ヤング・フランケンシュタイン」に主演男優賞あげるくらいで。

マチネのあと、グッゲンハイム・ミュージアムで蔡國強の特別展を観るはずだったが、ちょうどタクシーが回送の時間なのと地下鉄ではすごい時間かかるのとであきらめて、モリたちと合流しご飯。
ミッドタウンのおしゃれなインド料理「Tamarind」。上品あっさりのインド料理でインパクトはないけど満足度は高い。

ソワレは「Little Marmeid」。ディズニーの新作だ。
子供向けの舞台を真剣に完成度高めました、という感じで好感が持てる。ちゃんと客席を大盛り上がりさせるのが立派。あえて言えば、セバスチャン役がいまいちなのと名曲「Under the Sea」の盛り上げは本当にこの程度でいいのかと疑問が残ること。それともっとバンジーを多用するかと思ったが、かかとローラー靴で終わってしまっていたのも少し残念かな。お金がかかりきっていない印象。

ソワレ後は「ミュージカル旅の打ち上げ」ということで、今回お会いしたいろんな方で来れる方をみんなお呼びして〆。
夜23時集合というとんでもない時間なのに、全部で6人も集まってくれた。店はイーストビレッジの「Momofuku Ssam Bar」。日清の安藤百福会長の名前からとっている店名らしいけど、シェフは韓国人。このS'samというのもサム=挟むの意味のサムらしい。

名物のBo Ssamに文字通り舌を巻いた。
超でかい(優に6〜8人前ある量)豚のおしり肉を葉っぱで巻いて食べるのだが、そこに生牡蠣も載せてしまう。これがうまひ。いやーまいった。

ものすごく盛り上がり、「B♭」「nao」と日本人バーをハシゴ。
最後の「nao」ではボクたちのために特製カレーライスを作ってくれる約束だったのでヨチヨチでかけたのだが、「いまからご飯を炊きます」ということで時間が異様にかかってしまった。ええと明日のヒコーキを考えると、朝7時すぎには宿を出ないといけなくて、ええと今が4時だから・・・

ということで、徹夜(笑)
寝過ごすのが不安で寝るのを諦めた。
朝から異様に動き回ったのに全く寝てないので死ぬ寸前。ヒコーキで寝よう。

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ニューヨーク観劇旅行2008 第5日目

2008年05月07日(水) 14:41:07

朝9時すぎ。這いずるように起き出してアッパーウェストの「Barney Greengrass」へ。
ここ、何回来ただろうか。最近はNYに来たら必ずと言っていいほど来ている。スモークド・サーモン、セイヴィル、チョップドリバーなんかをベーグルに乗せて食べるユダヤ朝食。抜群のうまさ。前回これを初体験したモリも「あそこだけは再訪したい」とお気に入り。

ただ、ついさっきまで飲んでいたせいなのか胃があまり受け付けない…(泣)
体調不良や時差や寝不足もあるのだろうな。でも、絶品のスモーク物をいくつかいただいて、ベーグルも食べて満足。普通の人の朝ご飯の量は食べたか。

天気は快晴。雲ひとつない。
フリッツ美術館に行こうかと思っていたが、気を変えてセントラルパークへひとりで。
芝生が大きく広がるSheep Meadowまでテクテク歩いて、芝生に寝ころぶ。周りは水着姿の人も多い。あ〜極楽だ。途中から上半身裸になって太陽に直火焼きされながら約1時間半くらい寝ていただろうか。ぐっすりと寝込んだ。

さすがに暑くなってきて、起きてパーク内を散策。楽しいな。
そのまま地下鉄でユニオン・スクエアまで帰ってきて、近くのDIESELで買い物をし(急いで旅支度したので着るシャツが足りない)、宿に帰って仮眠。さすがに疲れてきている模様。

夜のミュージカルは今年の新作「A Catered Affair」。
ハーヴェイ・ファイアスタインが脚本&出演、というだけで見逃すわけにはいかない作品。90分の短い作品で、ダンスもなければ派手な演出も皆無で、なんというかプレイ(演劇)に音楽をつけた、といった感じ。要するに地味かつ真面目。主演のFaith Princeが見せ場たっぷりだったので、意外とトニー賞主演女優賞をもらうかもしれないな、くらいが価値かな。マジでミュージカルというよりはほとんど演劇なので、英語が不得意な人にはつらい観劇。一般の旅行者には勧めない。

終了後、待ち合わせまで時間がたっぷりあったので(だって90分で終わっちゃったし)、ロウワー・イースト・サイドのバーでひとりで飲んで待つ。ようやく待ち合わせの22時15分になり、隠れ家的レストラン「Freemans」へ。4年前からやっているとのことだが、本当に隠れ家的な立地でおもしろい。食事はアーティチョークの温かいディップとかチーズマカロニとか、アメリカ料理を少し洗練させつつ素朴さを残したパブ料理かな。よく賑わっていて楽しい。
つきあってくれたのは、NYで勤めているハギオさん(女性)と、NYの大学に勉強に来ている会社の後輩の河野夫妻。それといつもの4人。モリは風邪が治らずきつそうだ。かわいそうに。

食べている間に「深夜にうどんを食べさせる店がある」とハギオさんに教えてもらい、「UDON WEST St.Marks」へ流れる。大阪系のゆるいうどんだったけど、深夜うどんはうれしい。胃がホッとする。

明日はもう最終日。
ブルックリン・ミュージアムで村上隆の特別展示を観る、MoMaで「Take Your Time」や「Design and the Elastic Mind」の展示を観る、グッゲンハイム・ミュージアムで蔡國強の特別展を観る、マチネの「イン・ザ・ハイツ」を観る、ソワレの「リトル・マーメイド」を観る、アフターシアターに大宴会をして三軒ハシゴする。これが明日の予定。全部こなせるのかどうか。

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ニューヨーク観劇旅行2008 第4日目

2008年05月06日(火) 18:59:28

ニューヨークは「自分の人生、結局、他人からどう思われても良いのである。うむ」と再確認するのに最適な街である。

誰も他人なんか気にせず街を歩いている。
いい意味で自分勝手の寄せ集め。でもそれでいいんだということを日本に住んでいるとすぐ忘れちゃうのだ。こうやって再確認しないと知らぬうちにまた他人の目や評価を気にして生き始めるボクがいる(まぁサラリーマンって他人から評価を受ける職業なので仕方ないのだけど)。

他人の目を気にして生きるということは、他人に合わせて人生を変えるということだ。変えるのは良い。でもそれが他人の尺度なら良くない。他人の尺度は自分のオリジナルな人生にはなりえない。
いや、実に青臭い話なのだが、もうすぐ50歳の男でもまだそんなあたりに留まってウジウジ考えている。この辺、28歳のころとほとんど変わらないかもね。

早朝、ユニオン・スクエアの広場の階段に座って2時間くらいそんなことを考えていたらとても気が楽になった。やっぱり1年に1回はニューヨークに来ないとな。なんか他力本願的ではあるけれど、そんな「人生の基本」に気づかされる街である。

今日はどっ晴れ。2日前は熱燗が飲みたいくらい寒かったのに、今日は暑くなりそうだ。
昨晩は朝2時半くらいに寝たのに朝6時すぎには目覚めてしまい、二度寝しようと努力するもなんだか眠れず、天気がいいこともあってユニオンスクエアへ独りで散歩へ。
グリーンマーケットをひと通り見てから広場の階段に座り込んで街行く人を眺め、上述のようなことを考える。空はあくまで澄み渡り、空気は冷涼。街は平日の朝の賑わい。結局2時間くらいボーッとしていただろうか。ある意味至福の時間であった。

月曜はマチネがないので夜までゆっくり。月曜はソワレもほとんど休み。でもいくつかはやっている。今晩のミュージカルは見逃していた「RENT」に行く予定。もう来月で終演しちゃうんだよなぁ。最後に見られるのは良かった。

昼は「BLT Steak」。
ここ、「Peter Lugar」や「Wolfgang's」よりひょっとするといいかも。PorterHouse(2人前より)を頼んでシェアしたのだが、歯で噛むとサクサクと音がするようなレッドミートで、ボクの好み。日本の霜降信仰とは別物の美味。うまいなぁ。最初にでたパンのPopOver(うますぎ!)や付け合わせのアスパラガスなどもおいしく、Bistroを店名に冠した意味もわかる(BLT=Bistro Laurent Tourondel )。ボクの中でいきなりNYのニューヨークトップクラスに躍り出たステーキレストラン。

そのままSOHOとノリータへ買い物へ。
ツマのリクエストであるKate Spadeや、ムスメ用のカバンなどを購入。ムスメ用にはこれで何回目かの「HIGH★WAY」。いろいろ歩いて探しまくるのだが、なぜか毎回この店に落ち着くんだよなあ。相性かな。話題のBleeker St.なども歩くが、どちらかというと女子向けな店も多く、そのまま地下鉄で部屋へ帰る。

部屋で1時間ほど寝ているうちに夜の公演の時間に。
今日は月曜なのでやっている演目が少ないが、その中から「RENT」を選ぶ。
毎年のようにNYに来ているわりには「RENT」をず〜っと見逃していて、今回が初見。いやー、泣いた。映画を観て予習しておいたので筋が完璧にわかっていることもあるが、演出的には映画の数倍いいかも。あと1ヶ月で終演してしまうのだが、名作だなぁ。舞台演出も曲も演技もすべてよし。周りもみんな鼻をすすっていた。No day but Today!!

終わってから28丁目のパークとレキシントンの間まで急ぎ、「resto」というモダン・ベルギー料理の店へ。ここも旬の店であるが、もう23時で空いている。
ベルギービールが50種類揃っている店で、23:30から深夜メニューになってしまうので急いでオーダー。本日のスペシャルである豚の顔肉のサンドが印象に残っている。ビールはうまいけど、ちょっと高め。味的にはわりと素朴な店かも。

その店では、1993年くらいから7年くらいに渡りすごくお世話になった「zazou」というプロダクションの岡田ディレクターと里見プロデューサーと一緒に飲んだ。懐かしくて懐かしくてなんだかうれしい。だって戦友だもんなぁ。どれだけ厳しい仕事をみんなと完遂し、様々な精神的問題を一緒にやりすごしてきたか。久しぶりに会っても全く違和感ない。いやー仲間仲間。厳しくツッコんでも気にならないし、ツッコまれても気にならない。やはり一緒に修羅場を体験した戦友はラクチンだ。

午前1時くらいに解散。
モリが風邪気味で調子が悪く、そこで別れたが、ボクともうひとりと彼らの4人でもう一軒流れる。
二軒目は「Nao」というミッドタウンの隠れ家バー。
ナオという名前の人がやっているなら話も盛り上がりそうだが(ボクもNaoなので)、実際は違う日本人がやっている純日本人バーである。客も店員も全員ジャパニーズ。背中に紋を背負ったバーテンダーさんが作るお酒は、まだ修行中なので微妙な味なのだが、とりあえず優しい味。

岡田さんや里見さんとは拙著「明日の広告」を端緒にいろいろ話が盛り上がり(わりと真面目で前向きな話)、ふと気がついたら朝の5時。うわーと宿に帰るも、もう6時だ。NYの朝焼けがやけにキレイ。

ボクがNY1と思っている朝ご飯のレストランの予約まであと4時間ちょい。やばい。寝よう。

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ニューヨーク観劇旅行2008 第3日目

2008年05月05日(月) 21:06:59

もともと時差ボケしない方だったのだが、今回はわりと出ている。
日中眠くて仕方がない。でも今日は朝11時くらいまで寝られたのでなんとか回復。ベランダに出てみたら晴れ。天気予報はずっと雨だったが、今回は晴れ人間が揃っているのでなんとか持ち直す(非科学的)。

昼はチャイナ・タウンまで下がってベトナム料理店「Nam Son」でフォー。ミュージカル旅はどうしてもアフターシアターの深夜大食で胃が疲れるので、ちょっと胃を休めようという魂胆。
この店、4年前に行ってうまかったので皆にも勧めたのだが、今日もとてもうまかった。ガイドブック系にはまず載ってない店だが、ベトナム人などで行列になっている。GrandとBoweryの角の近くに「南山」という看板が見えるのでソコ。

その後、ソーホーのノリータのあたりに出来た「ニューミュージアム」に行く。
妹島和世(Kazuyo Sejima)、西沢立衛(Ryue Nishizawa)による前衛建築ユニットSANAAの設計によるミュージアム。外観が実に美しい。リンク先を見てもらえばわかると思う。中の展示物よりも建物が勝っている。そういえば新しいMoMAも日本人建築家だ。建築も、ファッションやマンガなどと並んで世界トップなのだなぁ、と、ちょっと誇らしい気分。

わりとあっさり見終わって、近くに出来た「WHOLE FOODS」の新店(食べ物のディスプレイはまさに先端!)を覗いていたら、いつの間にかマチネにギリギリの時間。いっそいでブロードウェイに向かう。

今日の一本目は今年の新作「Cry Baby」。15時から。
ジョン・ウォーターズ監督が若かりしジョニー・デップ主演で撮った映画の舞台化で、同じ監督の「ヘアスプレー」が舞台化に大成功しているのにあやかった感じか。とても期待したんだけど、内容的にはちょっと厳しかったかな…。海岸(?)のラブシーンやラストの締め方などはとても良かったが、全体に主演のJames SnyderやElizabeth Sanleyの歌唱力に頼っている印象。このふたりの歌は素晴らしかったんだけどな。一緒に観たモリも言っていたが、衣装がダサいのが惜しい。衣装がカッコよければ数倍よくなった舞台かも。ちょっとトニー賞には届かない感じ。

日曜はマチネとソワレ(夜公演)の時間が近い。終わって1時間後にはソワレが始まるので、少しブラブラしたあとすぐソワレ。

観たのは、今回唯一の再見である「メリー・ポピンズ」。
これ、実は去年観てとても気に入っていた演目なのだ。まぁ元々の映画が好きだということもあるが、舞台の完成度が図抜けて素晴らしい。舞台化に当代一流の才能が注ぎ込まれているのが如実にわかる出来。再見でそれを確認した。ザ・ミュージカル。隙のない名作だ。

衣装も大道具も歌唱も演技もとてもよいが、特にすごいのはやはり主演のAshley Brown。去年も瑞々しくて良かったけど、今年は演技に余裕ができた。
前日に急に取った席なのだが、1階の真ん中、前から15列目くらいの最高の席で、去年観た2階とはまた違う感動。最後にメリー・ポピンズが飛んだときは(2回目なのに)ちょっと泣くくらい感動した(笑) だって頭のすぐ上まで飛んでくるから、妙にカタルシスがあるのだ。うーん満足。

夜ご飯は例によってアフターシアター。22時くらいから「Pure Food & Wine」。アフターシアターだと選択肢が限られるが、探すと意外とあるもので、去年・今年と続けているうちに22時や23時から食べられる店をたくさん知った。

「Pure Food & Wine」は、ニューヨークで一番旬なRaw Food(最低限の加熱しかしない生の料理)系のオーガニック・レストラン。
52ドルのテイスティングコースを取ったが大アタリだった。肉・魚を一切使わず、野菜とチーズとスパイスだけで構成されている。肉厚なキノコが肉代わりな感じ。でもバラエティに富む野菜を上手に組み合わせて繊細きわまりない料理に仕上げており、実にうまい。やり過ぎも創作しすぎもなくハイセンス。いかにも「先端」だ。加熱も上手だなぁ。デザートまでおいしい。
あえて言えばインド料理やメキシコ料理の影響を受けているかな。和食の影響も少し。各皿に驚きがあり、4人してわーわー喜びながら食べた。全員テイスティングコースなのにひとりひとり違った料理を出してくれて、シェアして楽しめるのだ。ここはいい店。オススメかも。

宿に帰ったのが24時すぎ。ここ数日の中で圧倒的に早い。ネットになぜかうまく接続できず四苦八苦したが、なんとか接続成功。明日は月曜なのでマチネもなく、比較的ゆっくり。

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ニューヨーク観劇旅行2008 第2日目

2008年05月04日(日) 17:20:25

朝9時すぎ起床。
ベランダに出てみたら異様に寒い。昨日も9℃だったらしい。今日はもっと寒いかも。

みんなが起きてきたので一緒にブランチへ。
「Park Avenue Spring」。このレストランは四季ごとに名前を変える。春は「Park Avenue Spring」、夏は「Park Avenue Summer」って感じに季節の名前をつけ、内装も変える。この店もアタリ。ブランチには是非オススメする。コース32ドルでちょっと高いが内容はよい。6つのパンもとても美味しいし、タイ風スープやリゾット、柔らかいフレンチトーストなど、レベル高いなぁ。

そのままマチネ(昼公演)へ。
実はこの日のマチネは予約しておらず、なにか空いているのを観ようと決めていたのだが、安売り窓口の「Tickets」に並んで空いているのを観てみたらちょうど「Mamma Mia」が35%引きで売っていたのでそれを買う。たまたま見逃していた演目なので良かった。席は2階の右端。盛り上げるのがうまい劇で、観客も激烈に踊って楽しい。これは日本とかよりアメリカで観た方がいい演目だな。観客のノリが違う。ちょっとどうかと思うくらいのノリ。

マチネが終わってから皆と別れてひとりで買い物。
ソーホーのいつも行く店をふたつ。特にいつも狙うのは310のクツ。310(サトー)の語呂合わせのみで定期的に買っているシューズメーカーである。今期のデザインの中でひとつ気に入ったものがあったので購入。購入後、ソーホーを歩いていたら日本にいるムスメより電話。何度経験しても不思議に思う。同時間、日本とNYで離れているのに街角で話が出来る現実。若い人には普通だろうが、この年代以上はやはり奇跡的なことなのだ。

ソワレ(夜公演)は20時から。「ヤング・フランケンシュタイン」。
これ、1970年代のメル・ブルックスによる名作映画のミュージカル化で、今年の新作なのだが、実に面白かった!
トニー賞獲るかもなぁ。前半が特によい。テンポと舞台転換が素晴らしい。曲もいい。役者もいい。賞を獲るにはそのナンセンス具合が唯一心配だが、「Spamalot」ですらあれだけトニー賞総なめするのだから関係ないか。これは大当たり。とてもいいミュージカルだ。

終わってから(つうかすでに約23時だけど)NY在住の友達たち(ミナさん、マドカさん、ユキさん)につきあってもらって、同行者4人とで夜ご飯。総勢7人。イーストヴィレッジの「E.U.」。ここ、パブというかアメリカのオシャレな居酒屋という感じなのだが、なかなかおいしい上に楽しい。バランスがいい感じ。リブのサンドウィッチうまし。

話は盛り上がり、午前2時すぎまでいろいろ話す。
解散したあと、4人で数ブロック先の「Pommes Frites」へ。
ここ、フライド・ポテト専門店。飲んだあと、日本だとラーメンか蕎麦だが、こちらはフライド・ポテトらしい(笑)。そのせいなのか大行列。夜中の2時すぎだよ? でもみんな並んでるよ。へー。

並んで買ってテイクアウトして部屋でみんなで食べる。大学の合宿みたい。カレーケチャップソースがうまい。揚げ具合もよろしい。というか超ジャングなのでコメントが難しいが、夜中に食べると妙にうまい系。そのうちバカ・ヨガまで始まって朝4時とは思えない運動まで。まぁ日本時間だとまだ夕方だからな。

んー、さすがに疲れた。
一日目、二日目と異様に充実したので、明日は少しペースを落とそう…。

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ニューヨーク観劇旅行2008 第1日目

2008年05月03日(土) 16:26:16

昨年に引き続き、ミュージカル旅。
年に一度のインプット三昧で、自分にとっては「勉強」の意味合いが強い旅。無理矢理にでもこういうことをしないと年齢的にどんどんインプットが減っていくので、家族にもお願いして来させてもらっている。幸い一緒に「勉強」してくれる役者・脚本家の森崎博之くん(モリ)という仲間が出来たので、これは恒例になるかもしれない。

新作ミュージカルを観る、NY最新のレストランへ行く、最先端アートに触れる。
直接は広告クリエィティブの仕事に関係ないとはいえ、こういう積み重ねってわりと大きい気がする。モリはもっと直接的に舞台の脚本の「勉強」だが、ボクは時代の先端で起きていることの「勉強」かな(←カッコつけすぎっぽいが)。ネットでは先端にいろいろ触れてはいるが、やはりリアルな肌感覚として触れるのは大事。

ということで、朝早く家を出て羽田〜関空〜デトロイト〜ニューアークと乗り継いでようやくマンハッタンへ。
わりとJALを利用することが多いボクなので、ノースウェスト航空は久しぶり。ロゴや機体デザインが好き。グレーと赤の色遣いって好きなのだ(JALも前のデザインの方が好き)。でもこのデザイン、デルタ航空と合併して消えてしまうらしい。うーん、残念!
ノースウェストは機内も快適で、思っていたよりずっと良かったかも。機内では「MAD MONEY」と「CLOVERFIELD」を観た。後者は英語版しか放映してなかったがシンプルな物語なのでまぁなんとかなるだろうと観た。カメラワークが良い。マンハッタンを活写している。これって意外と細かいリハーサルを繰り返してちゃんと撮ってるんだろうなぁ。終わり方がハリウッドっぽくなくて良い。

デトロイトで乗り継ぎ便が2時間遅れ、予定していたヤンキースタジアム「ヤンキーズ対マリナーズ」観戦が危うくなる。
というか、19時5分に試合が始まるのに19時にまだニューアーク空港にいるという非常事態。でも、タクシーで宿まで行ってそのまますぐ地下鉄で行ったら、なんとか20時すぎにはヤンキースタジアムに着いた。良かったまだ半分は観られるとホッとしたのもつかの間、「カバンを持っての入場はNGだ」と冷たく言われ、カバンを地下鉄駅前のロッカーに預けるために戻ったりしているうちに20時40分になってしまった。あぁなんということ! なんてもったいない! と、ガッカリしつつ球場に入ったらまだ5回終わりでホッ。しかもちょうど球場に入ったときに松井秀喜の打席をチラッと見ることができ、次の攻守交代でいきなりイチロー登場。しかもいきなりヒット! そのあと二盗三盗! すげー!

結局、そこからの1時間でイチローは2安打3盗塁の大活躍。マツイは空振三振だったけど、でも「こういう場所で独りがんばっているのだな」と知ることができ良かった。一打席一打席「個の実力」を試される世界を、こういう場所で積み重ねているのだな…。
7回には球場全体の「Take Me Out To The Ball Game」。これがしたかったの! でも今日のNYは寒すぎて、1時間いるのがやっと。試合開始からいたら絶対風邪をひいていたと思う。遅れてちょうど良かったか。

21時45分に球場を脱出し、超急いでユニオン・スクエアの「Daryl Roth Theatre」へ向かう。

22時30分から「FUERZA BRUTA」観劇。(※予告編
数年前に同じ劇場で観た「De La Guarda」(ビーシャ・ビーシャ)と同じカンパニーの作品。アルゼンチンのカンパニーだったかな。ビーシャ・ビーシャを観たとき泣いた記憶があり、今回も期待したが前回より良かったかも。ボーッとするくらい美しいアート性と、(水に濡れてもいいような格好をしているのなら楽しそうな)ノリが重なり合っており、多少どっちつかず感はあったものの、圧倒的に先端でカッコいい。前回を思わせる壁走りやアクリル板のウォーターパフォーマンスは圧巻。素晴らしい。こういうのを観るだけでもNYに来た意味がある。脳内に普段と違う回路が開く。

大満足の終演後、ミートパッキングディストリクト(MPD)へ流れて「Fig & Olive」でようやく夜ご飯。NY時間の24時くらい。MPDはビルにアートが次々投影されていたり。夜中なのに超繁華。もう完全に夜の主役はココなのだなぁ。
このレストラン、去年来ようと思って来れなかった店。「いま旬は地中海料理」と去年教えてもらっていたが、今年もまだまだ旬の模様。よく流行っているしオシャレ。んでもって料理も思ったより数倍おいしく、これまた満足。クロスティーニに地中海ペンネ。良い良い。ワインを4人で3本あけて盛り上がって帰る。

長い一日だった。
乗り継ぎ移動が24時間以上・ベースボール・オフブロードウェイ・地中海料理。でもどれもアタリで楽しかった。これを書いているのはNY時間の午前3時すぎ。今日はほとんど寝てないけど、眠くないなぁ。やっぱりNYからかなり元気をもらっている模様。たぶん数日でガス欠になるとは思うけど、この調子で無事に過ごせることを願う。

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実質6日でミュージカルを9本

2008年05月02日(金) 4:58:54

最後の最後までバタバタ。
夕方まで分刻みで仕事をし、プレゼンに至っては出発直前に新しいニュースが飛び込み、行きのタクシーの中でパワポを大幅に訂正して書き上げるという離れ業をし(車に酔った!)、夜は夜で会食で飲み過ぎ、家に帰ったらもうクタクタ&デロデロで翌朝からの旅の用意も出来ず。すっかり家族にもダメ人間と見放されてソファ寝。

夜中過ぎ、なんとか起き出して多少の用意。
ニューヨークは寒いらしい。でも東京はすでに夏日なので、いまさら冬支度する気にもならず。なんとかなるやろ(なるのか?)。

あぁ、ここまで用意らしい用意もせずに出かけた旅の記憶はなし。でも、そういう旅に慣れていった方が人生は楽しいな。身を軽くすれば心も軽し。荷物はしがらみと心得よ。

ということで、ニューヨークに行ってきます。実質6日でミュージカルを8本観る予定。インプット旅。今回は関空経由。ノースウェスト。ムスメにもらった手書きのお守りを握りしめて。

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Event Reminder

2008年04月30日(水) 6:56:23

ticketmasterでチケットを買うと「Event Reminder」というメールが届く。キミのイベントはもうすぐだよ!と明るく挨拶があって、そのイベントが書かれているわけなのだが、昨日それが届いた。

Hello Naoyuki. Your event is happening soon!
Young Frankenstein
When: Saturday, May 03, 2008 8:00pm
Where: Hilton Theatre 213 West 42nd Street New York

おお。ミュージカルの「ヤング・フランケンシュタイン」、そういえば予約した! ええとMay 03ね。42丁目ね。って、うわっ、5/3って今週じゃん! すぐじゃん! 月が替わるせいかそんなに近いとは思ってなかったよ。

そう、なんとあさって、5/2出発でニューヨークに行くのだった。
昨年に引き続きのミュージカル三昧。すっかりミュージカル仲間になったモリたちと。家族にも「ひとりで行くこと」を根回しして許してもらった末のイベントだった。そうまでして行くのに、なんと実感もワクワクもないことよ。50時間後には出発なのに全くそんな意識も心づもりも用意もしてないワタクシ。前日である明日もプレゼンと会食がありバタバタだ。体調もボロボロだしやること山積。ちゃんとすべて終えて出かけられるのか!?

いや「ヤング・フランケンシュタイン」より前にイベントがあるのも思い出した。
5/2、つまり出発した日の夜であると同時に到着する日の夜(日付変更線を越えるからそういうことになる)には、ヤンキー・スタジアムで「ヤンキーズ vs マリナーズ」がある。チケットを取ってある。ううむ、あさっての夜には松井対イチローを観ているのかオレ!

最悪、パスポートとカードと財布とチケットだけ握りしめて、とにかくヒコーキに乗るべし!

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旅行も変わった

2007年06月06日(水) 6:31:52

iPhoneの新しいCM。いいなぁ。CMがいいというより機能がいい。ホントにさくさく動くなら何としてでも買いたい。日本じゃ当分売らないし使えないけど。日本ももっとGSM対応してくれないかな。

今回NYに行って、風景が変わったなぁと思うのは、やはり携帯。携帯メールを打ってる人なんて2年前はほとんどいなかったのに今ではそこら中に。いわゆる写メというか、携帯で写真撮る人も格段に増えた。ただし日本は方式が違うからメーカーがほとんど参入していない。こういう先端機器分野で日本製を見かけないのは寂しい。

今回はNYで携帯を借りた。
日本から海外ローミング用の携帯を借りていく手もあったけど(番号が変わらないのと携帯メールが利用できるのが利点)、仕事の電話がジャンジャンかかってきちゃうのと、NY同士でもいちいち日本に国際電話して日本経由でNYにかけるのがイヤだったのだ。

でも、なんちゅうか、いまさらだけど、インターネットと携帯で旅行も様変わりしたなぁ。
たった2,3年前とは大違い。2,3年前はどうやってやってたんだっけ、と思い出しにくい感覚。

飛行機(今年末には完全Eチケット化するらしい)やホテルやレンタカーがネットで予約できるのはもちろん、観劇やライブやスポーツチケットも事前にワンタッチでチケット取れるし(アメリカならココココ。どちらかにお目当ての演目がある)、レストランも15分単位で予約が可能(ココ超便利)。コンシェルジュか旅行代理店の手を借りないと面倒だったことがほとんどワンタッチになってきた。
部屋に帰ってからもノートブックをネットにつなげれば翌日の予習とか経験者のブログとかを検索して読める。いまやってる美術展とかイベントもすぐわかる。現地タレコミ情報もメールでリアルタイムに入る。スカイプとかで家族の顔も普通に見られる。緊急な仕事にも対応できる。チャットやIMなんかはいつも通り時差も国境も越えるので、旅先にいる実感すらない。

当たり前のことだが、現地の友達や同行者と待ち合わせるにも携帯で実にスムーズになった。これが旅先でどれだけ心強いか。もし言葉の通じない国でトラブルにあっても、携帯さえあれば言葉が出来る友達かオフィスにかけて通訳してもらったり交渉してもらったりもできる。そのうえ携帯は時計にも目覚ましにもカメラにもなる。機種によっては地図や辞書にもなる。

あとはお財布ケータイか電子マネーが旅先で普及してくれれば、クレジットカードとの併用で両替や現金の心配もなくなる。海外宅配がもっと安くなれば荷物の苦労もなくなる。天国みたいだ。

ま、便利な大都市に限られるけど、いずれにしても旅の感覚は激変した。全部アナログでやっていたのはたった数年前なのである。んでもってとっても不便だったよなー。

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帰国 & 誕生日

2007年06月01日(金) 22:22:23

無事帰国。エコノミークラスだったが、意外にもすんなり切り抜けた自分に驚いている。普通に読書と映画と睡眠で13時間乗り、たいして疲れもせずに、腰も痛くならずに、無事帰宅。まぁ非常口前の足が伸ばせる席だったことが大きいが、それにしても元気だな、自分。

世界トップクラスのミュージカルとレストラン、そしてブティックや美術などを見回るのがどれだけ刺激になったか、その結果はもう少し後にならないと自分でも見えてこないのが普通ではあるが、今回はこの「意外なほど疲れていない自分」がすでにその証明にはなっている。刺激を受けまくって細胞が活性化されている感じ。活力充分。こういうのをリフレッシュされたと呼ぶのだなぁ。

機内で観た映画は「善き人のためのソナタ」と「Bridge to Terabithia」の二本。あとは「肩をすくめるアトラス」を読んだり、ミュージカルCDを聴きながら歌詞カード読んだり。

「善き人のためのソナタ」はずっと観たかった作品。とてもいい。ミュージカルを始め、こういう「世界最高峰レベルの芸術」に次々触れて生きていくのがどれほど贅沢か。人間が望みうる最高の生活のひとつかもしれない。ボクも46歳を迎え、ようやくそういうのを全身で受け止める準備(予習段階)が終わった感じかも。いままでなら手に余った作品とかも普通に受け入れられる素地がようやく整ってきたかも。ここからの10年はきっと楽しいなぁ。

家に帰ったら誕生日パーティが待っていた(家族3人で)。ワインを飲んですぐに酔う。やっぱり家だと酔うのが早い。さて寝よう。46歳はどんな年にしようかと、わくわく考えながら。

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NY観劇旅行7日目

2007年05月31日(木) 9:00:00

明日は朝には空港に向かうので、今日が実質的最終日。今日2本観て、目的である「ミュージカル10本」を完遂。

まぁもう十数回目のNYなので他にしたいことも特にないとはいえ、今回はミュージカルとメシしかしなかったなぁ。でも会いたい友達にはほとんど会えたし良かった。時差に苦しむこともない快調な1週間に感謝。深夜メシの連続にも関わらず耐え続けた胃腸にも。一緒に行動した森崎夫妻にも。あ、それと勝手に行かせてくれた妻子にも(妻の優子はまたひとりでフランスに行くみたいだけど)。

朝は8時に起床。風呂に入ったりなんだりしたあと10時くらいから散歩。ユニオン・スクエアのグリーン・マーケットでようやく「短髪に入れ墨のオバチャン」を見つけた(その後モリたちとスコーン購入)。

11時30分にアッパーウェストの「Barney Greengrass」でブランチ。
ここは2回目かな。古くからメールをくださっているTomoさんと会食。久しぶりの再会。モリ夫妻と4人で絶品のサーモン、スタージャン(チョウザメ)、セイブル(銀鱈)のスモーク、そしてエッグとスモークサーモンをスクランブルにしたもの、超超絶品のチョップド・リバー、そしてベーグル。と、ユダヤ人の典型的ブランチを堪能。うまうま。やっぱりここの魚のスモークは世界一かも。こんなにとろけるスモークは他にない。特に今回びっくりしたのは銀鱈のスモーク。舌の上でふわりと溶ける銀鱈。うま〜。それとチョップド・リバーも異様にうまい。これだけを食べにまた来たい。
余談だけど、いまNYで銀鱈の西京漬けが流行っているらしい。味噌漬けと呼ばれているらしいけど。そういえば「Upstairs」でも握りに何かの味噌漬けが出たな(タネはなんだったかな)。

もう1軒、ユダヤ人に人気だというデリに寄ったあと、Tomoさんと別れる。次に会えるのはいつだろう。

んでもって、今日のマチネは「Wicked」。
劇団四季でも6月から公演されるヤツ。ブロードウェイでは2004年の公開で、当然これがトニーを取ると思われていたのに予想を覆して「AvenueQ」が取った。でも「ウィキッド」はいまだに席が取れないことで有名な作品。

子供の観客が多かったけど、アメリカの子供はなかなか舞台の盛り上げ方を知っていてピーピーキャーキャーとタイミングよく騒ぐ。またそういう騒ぎ方によく似合う派手な舞台であった。席も前列の方だったので相当楽しめた。第一幕ラストの「Defying Gravity」が最高。ちょっと細目で心配したエルファバ役のJulia Murneyがとても良かった。夢見る少女であったエルファバの雰囲気を上手にだしていて好演。グリンダ役のKendra Kassebaumはガーリーな演技がなかなか。しっとりした歌はもうひとつだったけど、明るく素直なグリンダで良い。オリジナル・キャストがそれはそれはすごかったらしいのだけど、このキャストもわりといい。
ちょっと舞台装置がディズニー的すぎて、その辺もう少しオズ独特の世界観を出して欲しかったとは思うけど、席が取れない&劇団四季が取り上げるのがよくわかる良作。こりゃ楽しい。

終演後、モリたちと「劇団四季になったら、あの歌の歌詞はやっぱり『越えてーいけー、じゅーりょくぅー』とかなるのだろうか」などと話しあいながら、チェルシーマーケットへ。モリたちを案内しつつ、小腹が減ったと訴えるモリにつきあってスープを食べる。

その後ほとんどお隣のミートパッキング・ディストリクトへ。ソワレまでの時間はココでつぶすことに。いまNYで一番オシャレで先端な地区。数日前の夜に行ったが、昼にもアンテナショップ的なブランドショップを隈無く見回ることにする。やっぱオシャレ。面白い。でもグルリと一周したわりには意外と店数も少ない。もうちょっと増えて欲しいかも。

ソワレは20時から「Legally Bronde」。
数年前に機内で見た映画「キューティー・ブロンド」(邦題)のミュージカル化。なんつうか、まさに「ガーリー天国」な作品だった。ブロンド娘が彼を追って法律の世界に入り巻き起こす騒動を描いているのだが、あくまでも明るく、あくまでもピンキー。ここまで正面切ってガーリーに来られると認める。というか、素晴らしく楽しい。
まだ4月29日にグランド・オープンしたばかりの作品だが、来年のトニーのノミネートは確実な気がする(ノミネート止まりだとは思うけど)。
映画でリーズ・ウィザースプーンがやった主役のエル役はLaura Bell Bundy。とてもいい。ピンヒールでよくあそこまで踊れるなぁと感動するレベル。「スパマロット」でハーバート役など何役もこなしたChristian Borleもなかなか。彼の本質はコメディだと思うが、そこそこ真面目な役をちゃんとこなしていた。あとは犬! 生舞台で犬が二匹活躍する。ちょっとドキドキ&びっくりするよ。

ということで、今回の目的「7日で10本ミュージカル観劇」を達成!
パチパチパチ。おバカなことを真剣にやるのは楽しいな。
それにしてもここまでミュージカルに近しくなるとは思わなかったけど、だんだん役者名まで覚えるようになってきたし、CDとかも買いまくっているので、ちゃんとサイト内にコーナーを作るべきかもしれない。観たものだけでも記録するように。「PLAYBILL」も昔からずいぶん溜まっているし。毎年は無理でも数年に一回はブロードウェイに通いそうだし。

そんなことを思いながら地下鉄で移動して、NY最後のディナーを23時すぎからソーホーのメキシコ料理「La Esquina」にて。
この店、K堂さんから強く勧められた店で、アプローチが異様。地上はしょぼいメキシカン・デリなのだが、秘密のドアから地下に降りると暗くて広いレストランが広がっているのだ。入るのはデリの中の従業員専用ドアみたいなところ。ドア番なのか客なのかわかりにくい場所にごつい店員が座っており、そいつに名前を言ってドアを開けてもらい、暗い階段を降りる。そうするといきなり厨房。料理人が殺気だって働いている中を躊躇せず通りすぎると、いきなり異空間が現れる。そんなアプローチ。

なんつうか古城の地下室みたいな空間だ。地上部の小さな店からは想像できない広い空間で、大音量のロック(懐かし系が多い)がかかっている。オシャレで怪しげな人々が100人くらいとぐろを巻いている。この意外なアプローチを含めた隠れ家感がNYでは人気で、ビヨンセを始めとするセレブたちも頻繁に来ている先端な店とか。なるほどー。隠れ家&こんなシチュエーションのくせに(くせに?)料理もとても良いとか。

前回NYに来た時にお会いした萩尾さんが今日東京から帰ったばかりなのにこんな深夜に来てくれて旧交を温める。里見さんとモリ夫妻とで総勢5人。ただ、大音量なので声を張り上げて話さなければいけないのが難。ボクが明日の朝帰国するということで「打ち上げ会」的なものだったのだが、それどころではない。腹の底から声を出して叫ばないと会話が出来ない。

なるほどメキシコ料理はなかなかのもの。セビチェもタコス系もグリル系もよい。サボテンのサラダやグワバ味の豚グリルとかうまかった。深夜26時すぎまでやっているし、ここもアフターシアター、もしくは2軒目にいいかも。知らない人とか驚いてくれそうな店だ。

わいわい遊んで、26時ころ、みんなと別れる。
森崎博之夫妻ともお別れだ。7日間ありがとう。もともとボクひとりで行こうと思っていた旅行に彼らがついてきた経緯ではあったが、彼らに来てもらって旅の楽しみが倍以上になった。
マンションでの別れ際、思いがけず誕生日プレゼントをいただく。うわっ。ホントに予想してなかったので驚いた。そう、明日ヒコーキに乗ったら、機内で6月1日の誕生日を迎える。日本に着くのは誕生日当日の夕方。あぁもう二十数時間後はトウキョウか。

モリたちと名残を惜しみながら握手して別れ、部屋に帰ってパッキング。窓から見える月は満月。摩天楼のすき間にひっそりと。

今回は「全くの休暇&好き勝手旅」ということで、いつになく相当気持ちが開放されている模様。わりと毎日ハードなスケジュールなのだが、疲れがあまりない。ラクチンだ。ストレスがないんだなー。
一部の方に「ポルトガルに続いて休んで仕事は大丈夫なんですか?」と心配されたけど、実は勤続記念に長めの休みがもらえるという制度を2回に分けて利用しているので誰にはばかることなく堂々と休めるのでした。使わないともったいない有給休暇なので、家族も何も言わずに許してくれた部分があったり。家族を置いてのひとり旅ももうなかなか出来ないかもなぁ。

ミュージカルのCDを機内で聴くためにiPodに移して、とりあえず就寝。
なんだろうな、あまりに馴れすぎたNYのせいか、街への名残惜しさはない。でもあと10本くらいミュージカルを観たかったかも。続けて10本見続けた効用で、演技や歌や踊りや脚本の質の「相対化」が自分の中で出来はじめていて、いままで感心するだけだった作品への評価も変化しつつあるのを感じているからだ。今ここで離れるのは惜しいな。でも観た作品を機内を含めて帰国してからもよーく反芻して、自分の中に「ミュージカル基準レベル」を持とう。せめてそれをしないとこの10本が無駄になる。

ということで、旅はオシマイ。Life must go on!

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NY観劇旅行6日目

2007年05月30日(水) 9:00:00

朝8時起床。快晴。今回も天気に恵まれた(晴れ男!)。ちょっと前までNYは荒天で寒かったらしい。ラッキー。でもちょっと暑すぎかも。

昨晩28時まで遊んだので朝はわりとダウン気味。フェルメールは諦めて12時すぎまで部屋でダラダラ。で、13時から「Aureole」で森崎夫妻と昼ご飯。

この「オリオール」は以前から行きたかった店。ZAGATでも27点、NYミシュランでもひとつ星がついており、NYトップクラス。なかなか期待が持てる。
昼のコースは38ドル。とても落ち着いたハイソな店で、ジャケットと襟つきシャツは着ているとはいえジーンズと合わせているボクはちょっと浮き気味だったかも(それなりにお洒落な格好なのだけど)。

肝心の料理はちょっとガッカリめ。あっさり味なんだけど、単に味を薄めた感じで、すべてに焦点がぼやけている。サーモンのローストが火加減完璧だったことと、デザートの一口目がうま〜と思ったこと以外は普通。もうちょいがんばって欲しかったなぁ。でも雰囲気が良かったので許す。

その後3人で5番街のアップル・ショップへ。超オシャレ! 透明なオベリスクみたいな外観で、そこから地下に螺旋を降りていく。なんか神聖な気分になる(笑) 聖地だなぁ。ちょっと見た後、5番街を少し見て、地下鉄でチェルシーの22丁目のギャラリー街へ。

まずはチェルシー・アート・ミュージアム。
ここで、友人の知り合いである「やなぎみわ」さんの展示があるのでそれを目当てに。
これが実に良かった。Miwa Yanagiという名前、脳みそに深く深く刻まれたよ。というか今まで知らなかったのが不思議。なんだか感性が近い印象を受けた。うわー、うわー、同じこと考えてるー、とか思って、作品の前から動けなくなったり。
2フロアに渡って特集が組まれているんだけど、日本人として誇らしい気分。

思いがけない刺激を受け、ちょいと呆然としながら、他のギャラリーへ。
とはいえちょっと時間切れで、2,3まわった後ボクだけソーホーへ。3年前に地獄の撮影&編集をNYでしたときに一緒に仕事したminaさんに会いに行く。

旦那さんとソーホーにオフィスを構えていて、そこでまずはご挨拶。日本での結婚披露パーティに出席して以来。久しぶり〜。
その後「Antique Garage」というMercerにあるターキッシュ・カフェでお茶。お互い話が合うのでわっと盛り上がりあっという間に時間が経つ。「あ、やばい! そろそろ出ないとミュージカルに間に合わない!」と急いで別れたけど、ゆっくりご飯でも食べたかったね(今回は彼女のご両親がNYに来られていてボクとは予定が合わなかった)。次回はいつ会えるかなぁ。お互い元気で。

さて。今日の観劇は今年のトニー賞作品賞候補にもなっている「Curtains」。
「スパマロット」のロビン役を見てから大ファンになったデヴィット・ハイド・ピアースの主演。それだけで心が踊る。彼とまた会える!

新作なので予習もままならず、ストーリーもほとんど知らずに見たのだが、劇中劇(ミュージカル)の中で殺人がいくつも起こり、刑事役のピアースが自らミュージカルに出たりしながら事件を解決していくコメディ。わりとおバカなギャグ満載といった印象。でも歌と踊りがなかなか派手で素晴らしく、わりと満足。なんというか「古き良きミュージカル」を味わいつつ、謎解きやコメディも楽しめるお得作なのだ。日本人が考える「ザッツ・ミュージカル」に近いイメージ。明るく楽しく、何も考えずに楽しめる。
ただ、英語がわからないと謎解きのキーポイントが読み取れないので少し苦労する(ボクはいまだに謎解きがわからない:笑)。ピアースは相変わらず最高に味がある演技で魅力的。脇役もとても個性的で、どうもアメリカで有名なひとが何人も出ているみたい(拍手万雷だったし)。音楽もよく、古典的な踊りも好ましい。作品賞としては弱いと思うけど、愛すべき佳作。

終演後、22時に待ち合わせてトライベッカの「Bouley」へ。森崎夫妻と里見さんの4人。
言わずと知れたブーレー・グループの本拠地だが(以前の本拠地は一昨年行ったイタリアン「Scalini Fedeli」に居抜きでなっている)、こんだけNYに来ていて、まだ「ブーレー」本店には行ったことがなかった。これでやっと行ける。

店に入ってすぐ横の壁一面に本物のリンゴがディスプレイしてあり、その芳香が出迎えてくれる。
内装もビッグアップルを意識して、赤の天井と壁。Rがついたデザイン。照明はリンゴの種のところをデザインされている(そうですよね?と店の人に聞いたら、最初の人は違うと言って、あとでもう少し中枢的な人がでてきて「ブーレーの弟がリンゴを意識してデザインした。照明は種のデザインだ」と認めた)。
料理はモダンで美しく、なかなか満足。テイスティング・メニューというプリフィクス・コースを頼み、ワインをペアリングしてもらったが(95ドル+75ドル)、ワインのマリアージュも意表をついた選択なのに完璧でさすがだった。ケイプコッドの新イカをソテーした海の香りのする前菜からして完成度高し。うめ〜。メインの鳩はフォアグラと一緒にキャベツで包んだ一品。まぁまずいわけなし。ただこれは前菜のもう一品とともにインパクト強くはなかった。
印象に残ったのはデザート。完璧な極楽味のチョコレート・スフレ。あ、それと、温かいラズベリーのメレンゲに山羊のヨーグルトソースをかけたデザートには「米米酒」という日本酒が合わされていたのには驚いた。これがマジで完璧なるマリアージュ。それにしてもこの米米酒(こめこめしゅ)、面白い。すっきり飲める。

超期待の「ブーレー」だったが、どちらかというとバターリの「DEL POSTO」の方が印象強かったかも。皿上の美しさは「ブーレー」の方が数レベル上だけど、ちょいメインが弱い。

食べ終わって24時半。お腹一杯で二軒目に行くチカラもなく、みんなでタクシーで帰る。
そうそう、帰りに昨晩行った「Upstairs」の山田さんからお土産をもらってしまった。申し訳ない。でもありがとうございました。新しい店、がんばってください。

帰ってから会社に電話したりして仕事を少し。「Curtains」の一曲が耳について離れない。26時ころ就寝。

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NY観劇旅行5日目

2007年05月29日(火) 9:00:00

今日(28日)はアメリカの祝日。メモリアル・デイ。
朝8時に起きてちょっとだけ散歩。深夜にどっさりとイタリアンを食べたので腹ごなし。で、部屋に帰って靴下と下着を洗濯して、CD聴きながらしばしくつろぐ。今日を含めてあと丸3日で帰るんだなぁ。

昼ご飯はベトナム料理「Bao Noodles」。2nd Ave.の22と23の間。
ここも菅谷さんの紹介。お暇ならご一緒しません?と誘ってみたら来てくれた。ということで菅谷さんとはラスト飯。パパイヤサラダやフォーがうまい。懐かしい給食味のチキンカレーもいい。良店。なんだか胃袋がホッとした。

皆と別れてボンヤリ散歩。2番街を22丁目あたりからだらだらとチャイナタウンまで30ブロックくらいゆっくり歩く。
今日は美術館に行こうと思っていたけど、祝日で激混みしていそうなのでパス(月曜休みのところ多いし。チェルシーのギャラリーも休んでる)。フリック・コレクションでフェルメールを見ようと思ったけど明日の午前中に行くことにした。メトロポリタンやMoMAは今回はパス。なんとなく美術鑑賞という気分ではない(メトのフェルメールは見にいくかも)。

何の目的もない散歩だったので、そのまま近くの地下鉄に乗り、セントラルパークへ。芝生に寝転がって熟睡したろうと思ったのだ。が! なんやねん、この混雑! さすが祝日。死の賑わい。
諦めて久々のミッドタウン逍遥。ショッピングというよりひたすら散歩。「Barnes & Noble」にも数店入った。娘が「リサとガスパール」のキャラが好きなので、英語で書かれた絵本があったら買ってお土産にしようと思ったのだ(英語の勉強にもいいし)。でも置いてない。もともとフランスの絵本だからなぁ。アメリカでは受けが悪いのかも。

いい加減4時間くらい彷徨っているので、疲れて一度部屋に帰る。で、ひと休みしたあと、今晩の食事は23時からなので、それまでのつなぎに軽く鮨を食べに行く。こういう時のつなぎにファストフードの鮨は便利。胃も癒されるし。

行ったのはトライベッカの「Upstairs」。
ブーレーの本店の横にブーレー・ベーカリー&マーケットというのがあって、文字通りその2階にある、ブーレーが出したカジュアルなダイニングである。フレンチ・アメリカンを出すオープンキッチンと鮨カウンターが両立している珍しい作り。小さい店。まだ出来て2年くらいかな。話題の店でもある。平日は大行列だとか。

で、その鮨カウンターに座って短時間で数貫食べたのだった。鮨以外にもうひとつ目的があって、NY行き前にメールをくださったAさんに、この店で働いている山田さんという職人さんの話を聞いたのだ。その方にお会いしてみたいと思ったわけ。で、カウンターで聞いてみたら、目の前に立っている若い職人さんがまさにその方だった。Aさんからボクのことも聞いていてくださったようで、お互いニコニコと。もうちょっとゆっくりお話したかったが、観劇の時間が迫っているのでサササと数貫。酢飯がしっかりした鮨。胃が喜ぶ。どうやらブーレーは和食店を計画しているらしく、そっちでのご活躍も期待。

タイムズ・スクエアまで戻って「オペラ座の怪人」観劇。
四季で2回(市村ファントムと山口ファントム)、NYで1回見てるから、都合4回目。今回観る予定ではなかったが、あまりにHoward Mcgillinのファントムの評判がスゴイし、オペラ座オタクの森崎夫妻もベタ褒めするので。

で、感想はと言うと…。

ひと言。「何これ?」でした。
ええと、後ろに(驚)をつけないと。つまり、「何これ?(驚)」

参った。痺れた。泣いた。ここまで凄いとは思わなんだ。
4回目にして、ハワード・マクギリンのファントムを観て、初めてようやくファントムの本当の気持ちが理解できた感じ。弱さと繊細さをここまで表現したファントムはいなかった。怪人の狂気を表現したファントムはいたが、クリスティンへの愛のカタチと孤独の寂しさとマスクの嘆きがイマイチ伝わってこなかった。でも、マクギリンのファントムはもろもろの弱さとその反動の狂気が演技でも歌でも完璧に表現されていて、一幕のラストの屋上の場面とかですでに泣けたし、二幕のラストなんか会場中すすり泣きの嵐。あの圧倒的な演技力と声と歌。あぁ、これこそ真のファントムだ…。こんな演技だとラストの「仮面がライトの中に浮かび上がるシーン」の重要性まで違ってくる。マスクの裏に隠された嘆きの象徴として機能する。なるほど…。

2階席の隅でこれだけ圧倒されたのだから、1階席の前の方だったら死んだかも。ちなみにこの劇場、二階席が前にせり出している分、1階席の奥だと屋根裏を走るファントムの演技とか像に乗った迫真の演技とか例のシャンデリア落ちとかが見えない。これから買われる方は1階席の真中より前か2階席をお勧めします。

終演後(22時半)、ちょっと呆然としながら地下鉄に乗ってミート・パッキングの南にある「Spotted Pig」へ夜飯に。

なんつうか本当にさりげない普通のパブなんだけど、なぜか2007年NYミシュランでひとつ星がついた店。ミシュランってパブにひとつ星なんてつけないよね。そういう意味で興味がものすごくあった店なんだけど、サービスも雰囲気も内装も居酒屋的で普通。若者は立ち飲みしているし。いやまぁ料理はとてもおいしいんだけど、ひとつ星をつけるほどかなぁ。ただ、ちょっと気楽に飲みたくて、しかもおいしい料理にありつきたい時はオススメかも。アフター・シアターに利用するのならとてもいい。

ご一緒したのは、過去に何十回と撮影でお世話になっているZAZOUというプロダクションの岡田さんと里見さん。そして森崎さん。いや〜お久しぶりです〜と握手しつつ、「あれ、でも新宿でばったり会ったよね? あなたも新橋でばったり会ったよね?」とか。そう、おふたりともNY在住なのに東京で偶然ばったり会ったことがあるのだ。縁があるのかも。

岡田さんから嬉しいサプライズがあったりしながら(ありがとう!)、ぎゃーぎゃー話す。なんかこのおふたり相手だと開放されてしまう。あの頃いくたびともなく地獄の撮影とかを一緒に乗り切っている分、戦友に久しぶりに会った、みたいな気分になるのかも。

明日仕事で早い岡田さんが帰って、里見さんと森崎さんと3人でロウアー・イーストサイドの「'inoteca」というワインバーへ。「Spotted Pig」も「'inoteca」も普段は大行列な店らしいけど、祝日のド深夜はさすがにすいている。赤のスパーリングなど空けつつ、くっだらない話をえんえんと。楽しい。

ふと気がつくと28時近く。急いで帰って就寝。
あぁ明日の午前中にフェルメール見に行こうと思ったけど無理かも。

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NY観劇旅行4日目

2007年05月28日(月) 9:00:00

今日は日曜。ゴスペルを聞きに教会へ行く予定だったが、いろいろあって急遽中止に。その分ゆっくり寝られ、朝10時までグッスリ。8時間は寝た。快調。

12時にユニオン・スクエアのマンション下で菅谷さんと待ち合わせ。
おとといの夜一緒に食事した方で、今日マチネで「AvenueQ」を観ると言ったら「私も行きたい」ということになり、ついでに昼ご飯もご一緒することにしたのだった。NYに住んでいるとこういう機会でもないとミュージカルも行かないとか。それはそうかもなぁ。

森崎夫妻も含めて4人で、菅谷さんお勧めの「COOKSHOP」というレストランへ。
チェルシーの10Ave.と20th St.の角にあるこの店はとても居心地良くモダン。そしてまた料理がうまい。うまいうまい。日曜の12時でブランチメニューだったようだが、ブランチでこれなら昼や夜はいったい?と思わせる充実ぶり。オーガニックを意識した店らしく野菜が実にうまいし、肉も飼料を使わず草を食べさせたものを使っているらしい。ヘルシーでモダンでスマート。チェルシーっぽいなぁ。
パン類を始め、チキンのサラダもハンバーガーもとてもうまし。みんなで「うまいうまい」と盛り上がりながら食べる。ワインもリーズナブルに揃っているようだし、次回は夜に来たい。夜は黒板にオススメが書かれて、旬の野菜とかをチョイスして食べられるみたい。

食後、シアター・ディストリクトへ向かって「AvenueQ」観劇。2回目。
昨日の「スパマロット」での失敗が身にしみているのでわりと怖かったのだけど、これは全くパワーが落ちていなかった。「アベニューQ」最高! 席が前から5列目くらいと、前回観たときより良かったせいか、前回より感動したくらい。オリジナル・キャストは1人残っていたが、他の役者もかなり良く、マペットも自然な動きで完璧。歌もいいし超ご機嫌だ。2回目だしCDも聴きこんで行ったので一緒に歌えた。筋も英語もわりとわかりやすいのでとっても楽しめた。初見の森崎さんも菅谷さんも「面白かったぁ〜!」と。

こうなると、昨日の「スパマロット」は「役者が悪かったんだ」ということに尽きるかも。オリジナル・キャストを凌駕するような役者が出ていれば、また印象が違ったのだろう。それにしても、かえすがえす、心の底から、未練たらしく、ザンネンダ!!

完璧に満足して皆と別れ、ひとりロックフェラーセンターへ。
冬はスケートリンクになる例のカフェで、仕事でNYに駐在している中高時代の同期・山中くんと27年ぶりに再会。おお〜と握手してしゃべり始めた1分後にはまるで違和感がなくなった。同期というのは有り難いものだ。
アイツはいまどうしてる、コイツはどこで何してる、みたいな同期の噂話をしたあと、お互いの子供の話など。こんな話で盛り上がるなんて中高時代には想像もつかなかったな。「いや実際さ、アメリカの中学とかってレベル低くて、日本人が転入すると、日本で普通レベルの子でも、勉強も体育も音楽とかもほぼトップの『スーパーマン』になれるんだよ」だって。アメリカの場合、上5%くらいは宙返りしてもかなわないようなエリートで、それ以外はいきなりグググッとレベルが下がるらしい。へー。
パラソルもない直射日光のテラス席で汗をダーダーかきながら1時間半ほど話して別れる。毎日暑いなぁ。ピニャ・コラーダが身体に染み入る。

そのまままたしても劇場街に戻り、今度は19時からソワレで「Spring Awakening」観劇。
直訳すれば「春の目覚め」。1891年発表のドイツの古い戯曲で、検索すると例えばココとかに戯曲が載っているので、これから観られる方は筋を読んでから行かれるといいと思う。若者の性の目覚めと悲劇を描いたものだが、その過激な内容に発表当時は発禁扱いだったという。その古典をロック・ミュージカルに仕立てた新作で、6月10日に発表されるトニー賞に作品賞を始め最多11部門でノミネートされている話題作。オフ・ブロードウェイから早々にオン・ブロードウェイに上がってきた作品でもある。

オープニングから引き込まれる。
シンプルな舞台装置を演出と照明の力でものすごく魅力的に見せている。役者は最初から舞台袖の座席に座っており、出と入りが自然で場面展開がスムーズ。歌になるといきなり胸元からマイクを出してライブ形式になる演出も面白い。照明も卓越していて美しかった。前評判では過激な性描写が話題だったが、それはそれほどのものでもなく(いや、ブロードウェイでここまでやるのはやっぱり過激か)、若者たちの悩みがストレートに伝わってくる。まぁ戯曲自体が古いので性が乱れた現代とは合わない部分はあるのだが、とても魅力的な舞台で11部門ノミネーションもむべなるかな。この斬新さが評価されれば作品賞もとっちゃうかも。
ただ、個人的にはラストのまとめかたが弱いと思った。ホントにこの終わり方でいいの? 作る側も悩んだとは思うけど、アップビートで哀しみを歌っても良かった気がする。主役女性の最期もカタルシスなし。惜しい。

観劇後、森崎夫妻とチェルシー・マーケットの裏手にある「DEL POSTO」へ地下鉄で。
22時の予約。なんとかピッタリ間に合った。有名シェフ、マリオ・バターリとそのお母さんのリディア・バスティアニッチがチームでやっている新しい店で、2007年版のNYミシュランで二つ星を獲得したばかりの旬のリストランテ。大箱だ。

クラシックとモダンが調和したインテリアがまず素晴らしい。高い吹き抜けの天井と中二階のテラス席を優雅に組み合わせていて上品。サービスも料理もなかなか洗練されている。
奮発して120ドルのデギュスタシオンと、追加65ドルでその7皿にそれぞれグラスワインを合わせてくれるコースを選択。アーティチョークのスープ仕立て、モレル茸のロースト(ソービニヨン・ブランが完璧に合う)、春野菜のミネストラ、完璧にアルデンテなトンナレッリ(パスタ。胡椒が効いたそれにピノ・ノワールが異様にマッチング)、仔羊のロースト、レモン・ソルベ、〆のデザートであるコーヒーケーキまで隙なく構成。ワインのマリアージュはほぼ完璧。
全体に濃厚めだけど、焦点はきちんと来ていておいしい。うまうま。メインの仔羊がちょっと弱めだったけど全体に満足行くコース。これで80ドルくらいなら感動ものだけど、NYにしてはちょっと高いかな。ただ「旬の店を食べる」という意味では価値がある店。バターリってこういう上品&洗練路線じゃなかった気がするんだけど、とても完成度が高かった。

いや〜おいしかったね〜と語り合いながら帰途につく。
「COOKSHOP」「Avenue Q」「27年ぶりの同期」「Spring Awakening」「DEL POSTO」と充実した一日。贅沢だ。バチ当たり。どっかで少しアンラッキーなことをしてバランスとらなくちゃ(笑)。

帰り際、チェルシーマーケット斜向かいの「HIRO」というクラブのイベントに数百人の男子が並んでいるのを目撃。壮観。というか25時なのに何?と、列の中に日本人を見つけて聞いてみたら「毎週日曜深夜はこの店でゲイのイベントがあるのー」とのこと。あー、あなたもゲイなのね。しかしすごい行列だ。

チェルシーから歩いてユニオン・スクエアまで。
「アベニューQ」のCDを何回も聴いてから就寝。今日も楽しい一日だった。
寝る直前にネットでNewsを見てみたら、ちょっと日本を離れている間に、松岡農相が自殺したり、ZARDの坂井泉水が亡くなったりしていた。ビックリ。

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NY観劇旅行3日目

2007年05月27日(日) 9:00:00

28時に就寝したけど朝7時に目が覚めてしまい3時間睡眠。まぁいいかと潔く起きてさなメモ書いたり今日行くミュージカルを予習したり。今日はマチネが「スパマロット」でソワレが「ジャージー・ボーイズ」。2005年のトニー賞作品賞と2006年のトニー賞作品賞だ。豪華な布陣。んでもって明日のマチネで2004年のトニー賞作品賞である「アベニューQ」を再見する。濃いな。

ユニオン・スクエアの青空市、グリーンマーケットをぐるりと覗いてから11時に「Craftbar」へ。東京の後輩(NYに住んでいた)からメールで「グリーンマーケットのスコーン屋が結構お気に入りでした。が、店の名前も無いし、似たような店がたくさんあって具体的に説明しにくいのが欠点です。入れ墨した短髪のおばちゃんの店です(笑)」との情報を昨日メールでもらったので探したのだけど見つからず。惜しい。

「Craftbar」ではブランチ。
あっさりしたエッグベネディクト。日本人にも大丈夫な味。ここは一昨年の10月に行って気に入った「Craft」のディフュージョン版だ。こざっぱりしたインテリアで好ましい。

そのままタイムズ・スクエアに行き、「オペラ座の怪人」のチケット入手。28日の月曜だけ何もチケットを予約せず、現地に着いてから演目決めることにしていたのだが、月曜だしメモリアル・デイの休みもあってか休演が多く、「まぁ、見逃している『レント』かなぁ」と思っていたし、直前までそのつもりだった。でも、Howard Mcgillinのファントムがどれほどいいかを森崎夫妻から力説され、ブログなどを調べてももうそれはそれは絶賛の嵐なので、急遽観ることにしたのだ。Howard Mcgillin主演かそうでないかで「オペラ座」の筋の解釈まで変わっちゃうほどの名演らしい。楽しみ。

ぶらぶらと時間をつぶしたあと、念願の「SPAMALOT」観劇。
2005年秋にオリジナル・キャストで観て、そのあまりの良さに「これを観るためだけにNYに行こう」と今回の旅行を決心させた作品。サントラCDはほぼ暗記したくらい聴きこんである。ただ、不安なのはオリジナル・キャストはもうすでにバラバラになってしまい、デニス役の人しか残っていないこと。オリジナル・キャストがすごかったからなぁ(作品公開時は人気役者・実力役者で集客しようともくろむので、オリジナル・キャストはたいてい豪華になる)。
なんといってもエミー賞取りまくり&現在「Curtains」の主役をやっているデイヴィッド・ハイド・ピアースがいないのが痛い。脇役のロビン役で彼が出ていたこと自体が凄い。Lady of the Lake役のサラ・ラミレズは「SPAMALOT」でトニー賞助演女優賞をとったし、ハーバート役のクリスチャン・ボールも「Legally Blonde」で今年のトニー賞助演男優賞に選ばれているし、主役はティム・カリーだった。異様に贅沢なオリジナル・キャストだったのだ。みんないないよ。大丈夫かな。

で…。
不安は的中。一部演出も変わっていて(ランスロットのカミングアウトのシーンやディーバの嘆きシーン)、違和感もあったのだけど、そんなことよりも……、あぁ二線級だとやっぱりこうなっちゃうのか、と、泣きそうになりながら観ていた。
これを再見するために来たと言っても過言ではないだけに、なんだか放心状態。なんつうか昔惚れた女に無理して再会してガッカリした、みたいな。やっぱり無理して会っちゃいけないんだ。素晴らしい思い出は心の中で反芻するだけに止めておかなければいけないんだ、と強く強く反省したくらい。
というか「超実力派が余裕を持ってギャグをやるから面白い」というのを再確認したな。二線級がイッパイイッパイでやるギャグって、同じネタでもやっぱダメだよなぁ…。

相当放心していたけど、同行した森崎夫妻は(半分気を使ってくれて)「面白かった!」と喜んでくれた。周りの客もそれはそれは大笑いの大受け。ボクだけ「昔はもっと面白かった」とか贅沢なこと考えてヤな奴になっている状況。いかんいかん。マジでヤな奴。

終演後ヘルズキッチン地区を歩く。アイン・ランドの「水源」の重要場面のエリアである。ああ、なるほど、ここらへんがゲイルの、とか思いながら。

小腹がすいたので、通り掛かりの「PAM」というタイ料理店に3人で飛び込み、カレーを食べる。「なんかそろそろ辛いのが食べたい!」という森崎夫妻に「あぁそういえばそうかも」と同行した感じ。思ったよりまぁまぁの店。小洒落たタイ料理屋だけど日本酒が揃っていて、テーブルには割りばしがデフォルトで置いてある。日本食は違和感なく浸透しているな。もう特別な存在ではない感じ。

食後、これから2本観る森崎さん(彼は今日3本観る)、そしてショッピングに行く奥さんと別れ、23丁目まで24ブロック歩いて前から行きたかった「F&B」でひとりホットドッグを食べる。なんというかフレンチ系味付けでオシャレにしたホットドッグという感じ。この店の横にいま東京で異様に並ぶ店として有名な「クリスピー・クリーム」があったのだが、つぶれたみたい。こっちではもう波が終わったらしい。

で、部屋に一度帰って支度して、夜は「JERSEY BOYS」を観る。
フランキー・ヴァリ&フォー・シーズンズの歴史を、彼らの数多いヒット曲で綴るミュージカル。知ってる曲ばっかりだし、歌唱も素晴らしいし、ストーリーと会話とモノローグと曲の入り方の構成が自然で素晴らしい。セットもシンプルでよく出来ていた。でも2005年トニー作品賞を取るほどのミュージカルとは思わなかったかな。4人で始めたバンドが大成功しつつも別れ別れになっていき、終盤でひとりきりになったフランキーが「君の瞳に恋してる」を熱唱するところはちょっと涙が出たけど(ここに向かっての盛り上げはうまい!)、曲の派手さに比べて、内容は意外と真面目で地味なミュージカルという印象だった。
フランキー役のJohn Lloyd Youngが凄まじいハマリ方で、ファルセットなど完璧。フランキーに似すぎ。絶賛。トミー役のChristian Hoffも良かった。ちなみに席が後ろの方だと二階席がせり出している関係で見えない部分があるので、これから席を取る方はお早めに前の方を取った方がいいと思うです。あ、それと、フォー・シーズンズの曲をあまり知らない&英語が不得意だと、このミュージカルはつらいかも。どうもミュージシャン系スラングが多いっぽく、ヒアリング不能な場面がいっぱいあった(泣)

つか、真後ろの席にひとり座っていた日本人男子が9割方眠っていて、しかもイビキをかいていて、静かな場面とか同胞として冷や汗かいたよ。目立つ。時差で死んでいるんだろうけどイビキだけはかくな。休憩時間も寝ていて、まわりから「あいつかー」と指さされていた。ヤだなぁ…。

森崎さんが観てる演目が終わるのが24時近い予定だったので、夜中のディナーはパス。胃を休める日。明日はまた2本ミュージカルを観る。そういえば昨日会った松尾さんに今回の観劇予定を話したら、「それって何かの罰ゲームですか?」と真面目な顔で聞かれたっけ(笑)

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NY観劇旅行2日目

2007年05月26日(土) 9:00:00

朝はぐっすりと10時まで寝て7時間睡眠。いきなり時差は解消したかも。快調。

風呂入ってさなメモ書いて11時半に待ち合わせて3人でトライベッカの「Wolfgang's Steakhouse」へ。
この店は世界一のステーキと言われて有名な「Peter Luger」のヘッドウェイターが独立してマンハッタン内に作った店で、ブルックリンまで行かないとありつけないあのステーキがマンハッタン内で食べられるという、旅行者にはうれしい店なのだ。肉もその熟成もピーター・ルーガーと共通。焼き方も同じで、出し方も例のお皿を傾けて肉汁を集めてかけるやり方。実際にTボーンを食べてみて、味も相当似通っていると確認。うーん、便利な店が出来たもんだ。ちなみにミッドタウンにも店があるみたい。

Wolfgang's Saladと絶品のベーコンスライス。両方美味。ステーキはTボーン2人前を3人で分ける。うまい。やっぱTボーンならピーター・ルーガー系かも。でも10年ほど前に初めて食べたときの方が驚きはあった感じ。ステーキ系では新しくできた「Craft Steak」や「BLT」も気になる。

食後、トライベッカからソーホーまで歩き、ソーホーが初めての森崎夫妻を案内しつつ、ノリータあたりまでショッピングしながら散歩。リトルイタリーは28日のメモリアル・デイのお祭りで屋台が出ている。アメリカンな射的とかくじとか。面白い。ノリータでド派手な新しい雑貨屋を発見したりしながら3時間半ほど歩いて満喫。楽しかった。

一度部屋に帰って一休みしたあと、ブロードウェイにディズニーの新作ミュージカル「Mary Poppins」を観に行く。

これが素晴らしかった!
まぁジュリー・アンドリュース主演の映画も名作だと思うのだけど、ミュージカル化されたこの演目のチャーミングなことと言ったら! 舞台装置、舞台転換のリズム、サプライズ、そしてもちろん歌と踊り。素晴らしかったなぁ。主演のAshley Brownは、多少顔がおばさんっぽいのと演技がちょい固めなのが難なのだけど、びっくりするくらい声がジュリーに似ていて魅惑的。歌い出すと独壇場で、あの名曲の数々を新鮮に蘇らせる。子役もバート役も文句なし。サプライズはいくつも用意されてるけど、ええとね、もし2階席3階席で観るなら、舞台に向かって右側の席を取った方がいいですよ(笑)。ボクたちは2階席だったのだけど、なんつうか、もう、目の前で(以下自粛)。あ〜、ライブCD買おうっと。楽しかったなぁ。いつもはディズニーをネズミーと言って嫌っているけど、これには「さすが!」のひと言を贈ります。歌が有名曲ばかりだし映画の焼き直しなのでトニー賞作品賞は難しいかもだけど、充分それに値する出来(ノミネート4作品には入っている)。トニー賞発表目前ということもあってか、客席も異様な盛り上がりだった(連休の前の金曜日ということもあるかもだけど)。

終了後、マンハッタンで唯一かもしれない日本人イエローキャブ運転手のRioさんに電話して迎えにきてもらい、ロウアー・イーストサイドまで。お仕事で一度一緒になって以来NYに来ると要所要所で彼のタクシーに乗る。何度か夜ご飯もご一緒した。「最近どうしてたー?」とかいろいろ話しながら。

23時すぎにロウアー・イーストサイドの「Stanton Social」で夜ご飯。
ちょっとしたつながりから、「世界の台所 ニューヨークを食べ、歩く」という本を出している松尾由貴さんとそのお友達の音楽コーディネーターの菅谷さんとの初対面メシ。遅くにスイマセン。しかも店まで紹介してもらっちゃった。

で、この店がまた良かった(良かった良かったばかりでスマンが)。
小皿シェア系フュージョンで、もうエイジアン・フュージョンともフレンチ・フュージョンとも呼べない感じ。菅谷さんに言わせると「これこそいまのアメリカン」とのこと。同感。エイジアン、ジャパニーズ、イタリアン、フレンチなどのエッセンスが混ざり合って、独特のアメリカ料理にまで昇華されている。日本で言ったら「無国籍料理」となっちゃうんだけど、そういう感じの焦点のボケ方ではないんだな。料理料理の特徴をちゃんと活かしつつフュージョンさせている感じ。
オニオン・コンソメが中に入ったエスカルゴ風小籠包、神戸ビーフの小さなハンバーガー、セビチェ、カリカリのピッツァ、炭火焼きのイカのレタス包み、タコスなどが小さいポーションで多人数でシェアできるように出てくる。ワインも世界各国なかなか渋いのが揃っているし、店はオシャレだし、深夜遅くまでやっているし。そしてまたデザートがうまい。森崎さんは「なまらうまい!」と北海道弁で叫んでいた。深夜のNYに響き渡る北海道弁。でも叫びたくなるくらいうまいアツアツの自家製ドーナッツ、絶品。チョコをshotで少量飲ませるヤツもうまし。アイスもソルベも良い。大満足だなぁ。

おっと、気がつけばもう27時近く…。いつの日かの再会を誓って彼女たちと別れる。えらく盛り上がった。ありがとう。

またRioさんに迎えにきてもらって宿まで帰る。
部屋でこんなサイトとかYouTubeとかを見回って「メリー・ポピンズ」の舞台の余韻に浸る。結局28時近くまで動画を探したりいろいろしてた。次の日(3日目)は念願の(というか、このためにNYに来たと言ってもいい)「スパマロット」再見なので、早く頭を切り替えないといけないんだけど…。

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NY観劇旅行1日目

2007年05月25日(金) 9:00:00

昼12時成田発のJAL。
エコノミーとはいえ、前に座席がない席(足が伸ばせる席)だったので12時間半の地獄もなんとか耐え忍べた。結局1200ページの「肩をすくめるアトラス」を持っていったのでそればかり読む。1時間ちょいしか寝られず。機内では映画2本、「プレステージ」と「ラブソングができるまで」を観る。腰と首が痛し。

JFKについてタクシーでマンハッタンへ。
今回の宿泊はある友人の紹介でユニオン・スクエア近くのマンションの部屋を借りてもらった。部屋に入ってビックリ。広くて快適。ベランダというか庭のようなテラス付き。高層階にあるので景色もいい。ひとりではもったいないな。

荷物を置いてすぐ地下鉄でソーホーに向かい、いつも行く靴屋へ。310というブランドの靴を集めているのだが(格好いいということと、語呂合わせで310=サトウだから:笑)、それが置いてある店なのだ。今回の310の新作はイマイチ。がっかり。困ったな。いい靴を探すのがいつものNYミッションなのだけど。

ソーホーをぶらぶら散歩。暑い。30度近いかも。連休前の木曜ということもあるのか、人出も異様に多い。
2時間くらい遊んで、部屋に帰り、今回の旅の伴侶である森崎博之夫妻と合流(こんな経緯でご一緒することに)。NYはモリ(森崎氏)が2回目で奥さんが初めて。もう十数回目のボクはどちらかというとご案内役。彼らは2日前に着いていて、すでに「コーラス・ライン」と「オペラ座の怪人」を観ている。ふたりとも劇団四季の「オペラ座」を何回も観ているのだが、本場でのそれはまた違い、涙涙だったようだ。特に今回はミュージカルオタク絶賛のHoward McGillinという人が主役をやっていて、この人がまた素晴らしいらしい。んー、予定的に今回ボクは行けないのだけど、無理してでも行きたくなるほどの勧められっぷり。んー。

17時半から、すぐ近くの「ユニオン・スクエア・カフェ」で3人で早めの夕飯。
この店、10年以上ぶりだが、六本木のミッドタウンに出店したりしている。15年くらい前だとそのお洒落さも味の良さも先端っぽかったのだけど、あらためて食べてみて「他が追いついて、追い抜いてっちゃったなぁ」と実感。まぁ10年以上「他の店の目標」になっていたのが凄いけど、いま現在は普通っぽい。

ここから3人別れて、ボクは「XANADU」を観るために一人でブロードウェイへ。モリたちは別の演目。
「ザナドゥ」はちょうど昨日(5/23)からプレビュー公開されたばかりのミュージカル。オリビア・ニュートン・ジョン主演で映画化されたヤツのブロードウェイ版ね。プレビューとは本公演初演前のテスト公開で、報道とかと一緒に一般人も観られるのだ。でもその分、初演に向けて試行錯誤中ということで、舞台はこなれていない。前情報では「ローラースケーティング・ミュージカル・コメディ」ということだったので懐かしの「スターライト・エクスプレス」みたいなのかと思って行ったら、舞台はとても狭く、ローラースケートも最後の方で盛り上がるだけ。全体にそういうアクティブなものというよりも、どちらかというとお馬鹿主体のコメディでアメリカのソープドラマ的な笑いに満ちている作品。英語がわからないと半分も笑えない。でも「わかんなくてもいいやー」って感じのアメリカ的笑いばかりだった。出演者も超個性派ばかり。六本木の「バナナ・ボート」を思い出させる。オリビア・ニュートン・ジョンのヒット曲も多用して、材料はいいのだけど調理が下手という感じかなー。初演に向けて相当テコ入れしないと厳しいかも。今のままでは高校生の文化祭に毛が生えた印象。

終演後(1時間半という短さ)、モリたちと一緒に「Blue Note」へ。
JAZZに行きたいというモリのリクエストに応えたのだが、この時期どのライブハウスもロクなアーチストが来ていない。まぁビッグバンドなら無難に楽しませてくれるだろう、ということで、ブルーノートの「Dizzy Gillespie All-Star Big Band」を選んだ。ディジー・ガレスピー・トリビュートのバンドみたい。でもこれが当たりで、相当楽しかった。モリたちも楽しんでくれた模様。いつも思うけど、ジャズクラブに来てその暗い空間に実を浸すと「あぁNYに来たなぁ」と実感する。10年ほど前にマンハッタン中のジャズクラブをCMで撮影しまわったことがあったが、いまさらながら、あれって実に幸せな体験だったなぁと思い出す。

ワンセット観て、いま流行りのミート・パッキング・ディストリクト(MPD:ヴィレッジの北側、チェルシーの南)に移り、そのあまりの人出に驚きつつ(24時過ぎなのにアルタ前レベル)、「5 Ninth」の3階で一杯だけ飲んだ。この店、以前来ていたことのある隠れ家なのだが、以前よりももっと普通の店になっていた。というか、MPDの真中にありすぎて、もう隠れ家感はない。この辺、開発されすぎ(笑)

MPDからユニオン・スクエアまで深夜の街を歩き、部屋に帰る。
熱い風呂に浸かって、少し本を読んだあと27時ころ就寝。ヒコーキからこっちずっと読んでいて300ページは進んだのにまだ残り800ページもあるよ! 二段組だからなかなか進まない。

一昨日から72時間中6時間くらいしか寝ていないのに妙に元気。数日後にドドッと疲れが出ないといいな。

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「7日で10本」浸かる旅

2007年05月24日(木) 6:24:10

うーん、仕事とか、いろいろやり残しを見なかったふりして。

いまからニューヨークに行ってきます。延べ日数にすると全部で1年弱くらい行っている街なので、すっかり慣れたもんなんだけど、出張ではなくて完全に遊びって初めてなのでちょっとワクワク。

先に行った森崎博之さんからメール。もう現地に着いたらしい。
彼は10日で14本、ボクは7日で10本、ミュージカルを観る。彼はミュージカル初心者であるのだが、ブロードウェイで14本続けざまに観たら、たぶんいきなり中級者。なんでも一時に集中してやると一気に伸びる。しかも本場で浸かりきるとずいぶん違う。
ボクも超ド初心者のときにモスクワ&サンクトペテルブルグで8泊で8本バレエを観てから、なんだか急にバレエへの理解が深まった気がする。年に数本ずつ日本でちまちま観るよりも本場で一気にまとめ見をする方が絶対いい。その後の観劇態度も少し違ってきたりする。

ちゅうことで、行ってきます。
あちらでは日本の日付に合わせて更新します。たぶん。
エコノミーなので腰が心配すぎ。

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あぁホッとした

2007年05月08日(火) 8:02:07

「あのご家族はいまどこらへん?」と書いたご家族が帰国してメールをくれた。

一言... ポルトガル最高!!
ほんと、もう言葉では言い尽くせません。
フランスや、イタリアの影でひっそりと目立たない国がこんなにも素晴らしいとは〜
自己主張せず、ギラギラしていないのに、本当に心地よい風があちらこちらに吹いています。
おまけにご飯がおいしいいいいいいい〜
ちょっと、本当に癖になりそうです。
こんな冒頭の長いメール(笑)。あぁホッとした。ちょっとお世辞も入っているのかもしれないが、でもうれしい。以前にも書いたが、ボクの場合「褒めて勧めるのはドキドキする」のである。特に相手に高額なお金を使わせてしまう場合。今回はGWに家族3人なのでそりゃ新車一台分くらいは行っているだろう。ボクに直接責任はないとはいえ、やはり「よくなかった」「合わなかった」「フツ〜」では申し訳なく思う。

お勧めしたオビドスもベルモンテもアライオロスも最高だった模様。オリヴィエ亭も行ったのかぁ。あのご主人、最高だったでしょ、とかメールを読みながらニコニコ。あぁ良かった。さぬきうどん旅や沖縄旅やレストランでの食事でも「行ったけど良かった」とメールをいただくことがあるが、そういうメールは本当にホッとするしうれしい。

特にベルモンテが最高! あの、空気はいったい何なのでしょう??
今からでも又出かけて行きたいです。
『又、来る事できるかなあ?』という私に、『私が又連れて来てあげるよ』とやさしい娘が約束してくれました。
やさしい娘さん。うちの娘もそんなようなことを言ってくれていた。ポルトガルって人をそういう気持ちにさせる部分があるのかも。

そういえば、さなメモには書いたとはいえ、まだ旅行記的にまとめてはいないかも。ポルトガル旅行、まとめます(あ、関西のおいしい店もしないと!)。

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あのご家族はいまどこらへん?

2007年05月06日(日) 18:22:40

昨晩食べたものの中でも秀逸はコレコレ

作ってくれた馬田草織さんはポルトガル料理の本を書いている真っ最中。そういう意味では料理研究に一番脂が乗っている時期の料理である。さすがに旨い旨い。

ポルトガル料理って素朴で味わい深くてホントうまいんだけど、ポルトガル人って「ポルトガルは田舎じゃないもん、都会だもん」みたいなコンプレックスがある人もいるらしく、特に料理人にその傾向があって、フランス料理とかイタリア料理とかの薄っぺらいマネをしたがるらしい。つまり「田舎料理だけど、充分うまいくせに、妙にモダンに見せたがる」わけ。だからリスボンみたいな都会のレストランはたいていまずい、という式が成り立つと馬田嬢は言う。卓見かも。そのまんまで旨いのに、いろいろ工夫しちゃうわけね。

これからポルトガルに旅行する方は「モダンっぽいレストランは避ける」と覚えておいた方がいいかも。時代や流行りなんて関係ない、っていうような素朴な地元食堂を探して入った方がいい。当たりの店に入りさえすれば、日本人の口に本当に合う、うますぎる料理達が待っている。

ボクの旅行記(さなメモの、だけど)を読んで信じてくれて、今現在ポルトガルに行っている家族がいる(お会いしたことはない方々)。彼らはどんな旅行をしているかなぁ、いい旅行になっているといいなぁ、と、ちょっと責任を感じつつ、この連休、常に気にかけている。まぁ絶対ポルトガルはいいよ、という自信はあるのだけど、やっぱ趣味嗜好って人それぞれだから…(と、ちょっと言い訳ちっく)

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ブロードウェイ観劇旅行

2007年04月25日(水) 21:01:52

1月にこんなことを言っていたのだが、いろいろあって5月末に行くことに決定した。

マジで2月の受験終了後にひとりで行こうと思っていたのだが、ある友人(役者&脚本家&演出家さん)に「僕もずっとブロードウェイ観劇旅行がしたかった。もし行くなら一緒に行きたい。でも仕事が一段落する5月まで待ってくれ」と一方的に熱く誘われ、まぁそれも一興かと延期していたのであった。そしたら他にも「合流したい」という友人も数人現れ、なんとなくツアーの趣になってきていた(でも都合がつかず来れないヒトも出てきたけど)。

で、2週間ほど前に正式に行く日程を決め、現在ではその友人と「何を観るか」の調整に入っている。
というか、人気チケットは「telecharge」「ticketmaster」で押さえにかかっている。「telecharge」はEチケットが導入されたのね。便利便利♪

何観っかなぁ〜。「SPAMALOT」はまぁそれが目的なので確実に再見したい(でももうオリジナルキャストはひとりも残っていないようだ)。「Wicked」も観たいなぁ。去年のトニーを取った「Jersey Boys」やディズニーの新作「Mary Poppins」も観たい。「Legally Blonde」「Curtains」「The Color Purple」「Spring Awakening」「Edward Scissorhands」も惹かれる。「Avenue Q」も再見したいしなぁ。「A Chorus Line」の再演もなかなかいいらしい。「The Phantom of the Opera」も今歌っているHoward McGillinが最高らしい。ううむ。まぁどうせ行くならと1週間ほどの旅程にしたのだが、それでも観きれない。どうすっか。

エコノミーの安チケット+レンタルルームという最小限の予算で行くんだけど、観れば観るほどお金がかさむ。まぁケチらずガガガと観てくっか。ポルトガル後でただでさえも緊縮財政なのだが「身体が健康で気力もあるうちに(&介護とかが始まる前に)いろいろやっとけ」というご意見もいただいているので、無理してでもやることにしよ。

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「掴んでいる」感覚

2007年04月01日(日) 7:23:38

若い頃はベンチャーとかで成功してブイブイ言わせていて、あらゆる快楽に身を浸した色男だったんだけど、今は見事に落ちぶれちゃって、とはいえ酸いも甘いも噛み分けたおかげで「人生はブイブイだけではない」ということも知っていて、いい感じに肩の力が抜けてとっても魅力的になっているおじいちゃん。

ポルトガルってそんな感じだったなぁ。

それに比べると、日本は「落ちぶれつつあるのにまだブイブイの夢を捨てきれない青さ」みたいのがある。ブイブイの空しさは戦争やバブルで学んだはずなのに、もう若くもなく色男でもないのに、若造りしてギラギラがんばっちゃってる感じ。他の人の成功が妬ましくて「まだまだオレだって」ってギトギト張り合っちゃってる感じ。そんなんで格好いい中年や魅力的な老人になれるかな。醜く煮崩れなければいいけど。

別にポルトガルが老人の国っていうわけじゃないけど、なんか「自分はどうやって歳をとっていくのか」ということを何度も何度も考えさせられた国だった。頭の中がシンプルに整理されていく感じがずっとあった。フランスやイギリスや南の島で感じるそれとはまたちょっと違うベクトル。「センス良く生きつつセンスの良さを捨てる」みたいな。「人生の充実を知りつつ人生をスカスカにする」みたいな。「円を描いて円を消す」みたいな。

今、ちょっと「掴んでいる」んだよなぁ。
でもこの「掴んでいる」感覚も、東京で数日過ごすだけですぐ消えていっちゃうんだろう。なくすには惜しい。「死にたいな」と突発的に思うのはこんなとき。人生の果実を掴んだまま、スッと幕を引きたい誘惑にちょっとだけかられる。

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ポルトガル、絶賛

2007年03月31日(土) 18:40:38

さきほど、ポルトガルから帰国しました。
ポルトガルがあまりに良かったので心はとっても元気。家族もとっても元気。あの国マジで心に効いた。

それにしても、ポルトガル、これから相当人気が出ると確信。自信を持ってオススメできる。だって予想の数十倍よかったもん。

まだ観光地化されきっておらず、なんとも素朴。人口密度が低くてわさわさしてないし、日本人にはほとんど会わないし(リスボン以外ではひとりも会わなかった)、一度天下を取った後衰退した文明の哀愁があるし、人々はラテン系のくせに謙虚でストイックで気取らないし、センスは意外といいし(服装センス以外)、東洋人差別感じないし、日差しは強く晴天率も欧州一、そのうえメシは日本人の舌にばっちし。魚も豚も絶品。アローシュうますぎ。ワインもチーズもお菓子も高水準。ポウサーダの宿泊は最高だし、アレンテージョ地方はこれから(全世界的に)確実に「来る」。プロヴァンス・ブームを越えるかも。

名所旧跡や美術、買い物目当ての人には合わないけど、自然も文明もある場所でのんびり美味しい思いをしたい向きには最高だ。
ボク自身、南の島でのんびりっつうのは60歳以降で充分と思っているし、かといって伸び盛りの国は疲れるし、名所旧跡・美術を目的に旅するのも(今は)億劫なので、そういう意味ではポルトガル辺りはちょうどいい。しかも周りで行っている人がほとんどいないのもいい。妻の優子的にも「ポルトガルのワインとチーズにくわしい」というのは武器になる。娘の響子的にも普通に米英仏伊あたりにくわしいよりも少しずらしてポルトガルにくわしいのはイイと思う(世界史・日本史的にもイイし)。

ということで、家族中、マジで満足な旅行でした。
しかも、リスボンのヤマザキマリさん一家と親しくなれたので、次回は彼らのイタリアの実家に遊びに行けそうだ。思ってもみない波がまた来つつある。自然体でこの波に乗っていこう。

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ポルトガル旅行7日目 〜リスボンのモーレツ家族

2007年03月30日(金) 5:58:01

アレンテージョ地方とも今日でお別れ。
個人的には南仏プロバンスよりコートダジュールよりアレンテージョの方が好きである。ピーター・メイルはアレンテージョに住むべきだ(笑)
というか、アレンテージョは確実に「来る」。いまはまだヨーロッパでも無名っぽいらしいが、今年「アレンテージョ・ブルー」という小説が出たりしてブームの兆しはあるようである。天国みたいなところなので、まず確実に「来る」だろうな。ちなみにベストシーズンは春だそうである。夏はあまりの日差しの強さに砂漠化するとか。

部屋の窓の真ん前から上がる朝日を見ながらのんびり朝食までの時間をつぶす。
カウベルの音。ひんやりした回廊。アズレージョが見事に美しい古い教会。なぜか遠くにダチョウの放し飼いが見えたりする。今日もド快晴。実質的にポルトガル最終日である。

上質な朝食を楽しみ、アライオロスの街をちょっとだけ見学したあと、リスボンへ。
ちょうど100km。1時間弱。車を返す場所までの地図はヤマザキマリさんの旦那さんであるベッピーノが手書きのわかりやすい地図をファクスしてくれ安心。とりあえず車を返してしまい、昼からまたヤマザキマリさんにおつきあいいただいてリスボンの街とポルトガル料理の総仕上げをする予定。

ポルトガル料理は代表的なものはほとんど食べた。あとは「アローシュ・ド・パト(鴨ご飯)」と「カタプラーナ(蒸し煮鍋)くらいかなぁ。ということで、昼は前者、夜は後者をお付き合いいただくことに。どちらも米を使った印象的な料理。アローシュは本当に日本人の口に合うので、今後流行る気がする。

車を返し、今晩のホテルへ。バイシャ地区にあるおんぼろホテル。そこでマリさんと待ち合わせた。
「いやーどうもどうも」と昔からの友達みたいに盛り上がり、土産話をいろいろしつつ「カフェ・ブラジリア」の前を通り過ぎてバイロ・アルト地区に入る。ここは若者やアーチスト系が住んでいる、昔のモンマルトルみたいなところらしい。目立たないお洒落な店などがあり、時間があったらいろいろ回ってみたい場所(まだ観光客にはあまり知られていないようだ)。その中の1軒、「Tasca do Manel」(Rua da Barroca,24 Bairro Alto 1200-050 Lisboa)へ。看板も出ていない穴場ちっくな店。

地元客のみで満席になっている。いかにもうまそう。
で、実際、ここで食べたアローシュ・ド・パトが絶品だった。なんじゃこりゃ。うまー。車の運転がないので思う存分ワインを飲みつつ。一口にアローシュと言ってもいろんなパターンがあるんだなぁ。雑炊みたいなタコ・アローシュや鳩アローシュに比べて、鴨アローシュは炒飯系。ううむ、うまい。

その後、ロシオ広場前の有名な食料雑貨店「マヌエル・タヴァーレス」でお土産のポートやチーズを買い込み、ベッピーノの車でベレンの塔を案内してもらったりした後、ヤマザキマリさん宅へ。天気はよく、気温も上がり、暑いくらい。
市場の近くのアパートの3階。ここでマリさんの息子さんのデルスくんとも対面。黒澤明監督の映画「デルス・ウザーラ」から名前をとったとか(笑)。このデルスくん、日本に長く住んでいたこともあって日本語ぺらぺら。イタリア語もポルトガル語もぺらぺら。んでもってまだ12歳。すごいなぁ。響子と同じ歳ということもあって、いろいろ話してくれ、楽しかった。とってもクレバーで人懐っこい。

ここでネットにつながせてもらい、3日分の更新をザザザッと書いてアップ。
その後、漫画の元原稿を見せてもらったり、デルスくんのいろんなコレクションを見たり、双方の本にサインしあったりしたあと、みんなで夜ご飯にでかけた。