食事

過去ログ一覧

不死身の宮崎優子バーテンダー

2010年08月16日(月) 9:04:21

先週の金曜に夫婦で浅草「龍園」に行った。
この日以来の訪問になるが、相変わらずとてもおいしい。シェフが現地まで行って確かめた旬の食材の味を最大限活かしたメニューの数々。この店では「おまかせ」にしてシェフが繰り出してくるあの手この手を楽しむのが一番だが、塩かに玉とか上湯チャーハンとかの定番が出てくるかどうかが賭けになるのが難(笑)

食後、もうすぐモスクワに帰ってしまう岩田守弘くん(モリ:ボリショイ・バレエの第1ソリスト)と待ち合わせ、大森のバー「テンダリー」へ。前回モリと一緒に行って、モリがすごく気に入ってくれたバーである。「また行きたい」というので夜中に待ち合わせた。

最近二軒目にあまり行かないようにしているボクなので(酒を飲み過ぎると翌日疲れるので)、「テンダリー」にも二三ヶ月来てなかったのだが、その間に大変なことが起こっていたらしい。

なんと、店長の宮崎優子さん(全日本カクテル選手権で優勝しているほどの腕前)が脳梗塞で倒れていたらしいのである(!)

彼女とボクは同い年(1961年生まれ)で、1961ヴィンテージの会みたいなものも開いたことがある仲。
でも、倒れたことは全然知らなくて、先週だったか「ようやく復帰しました!」というメールが来てはじめて「しばらくお店を休んでいたのだな」と知った感じ。で、金曜に行って、その原因が脳梗塞だったと聞いたのだった。

脳梗塞かぁ…。でも全然後遺症みたいのないですね?
「はい、おかげさまで。幸せなことに言葉も反応もほとんど通常に戻りました。ちょっとだけ左手に力が入りにくいので、シェイカーの振り方が変わったかもしれません」と宮崎さん。そして「40日で復帰できたんですよ」とも。

たった40日!
40日ってすごい!

シェイクするカクテルはなるべく別のバーテンダーに任せて、まだ1日5回ほど振るに限っている、ということだが、聞いたらその日はまだ振っていないとのことなので、アイスブレーカーを作ってもらった。相変わらず美しいシェイク姿。「全然変わらないよ?」と言ったら「でも音が少し違うんです」とのこと。あぁそういえばあの鈴の音のような宮崎さんのシェイク音とはすこーし違うかも。でも言われないとわからないレベル。

それにしても不死身だなぁ。よくぞ無事に復活された。お土産にテンダリーの団扇をもらったので、頼んで「不死身の優子」とサインをしてもらった。強力に魔を退ける団扇である。玄関に置こうかなw

翌日、新聞を読んでたら、西城秀樹の記事があった。
彼も2003年、48歳にして脳梗塞を発症したらしい。思うように言葉を発音できない障害が残り、完全復帰するまで約3年かかったという。

彼女は49歳で脳梗塞。彼は48歳で脳梗塞。そしてボクは今49歳。

……もうそんな年齢なんだなぁ。徹夜仕事とかしている場合じゃないな。いやマジで。少しはカラダをいたわることを覚えないと。

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大阪でお好み焼!

2010年07月24日(土) 7:56:35

引き続き、義父の初盆(新盆)で関西。
お盆は本当はまだなのだけど、お盆の時期に娘が短期留学で日本にいないので、全体にスケジュールを早めた。

法事は午前中に終え、親族で会食をし、午後から大阪の支社をちょっこし覗く。14年勤めた場所なのでいろいろ懐かしいし、知った顔もとても多い。

その後、来日中のバレエ・ダンサー、岩田守弘くん(ブログ)がたまたま大阪に来ているので、18時30分に待ち合わせて軽く夜ご飯へ。今回は奥さんのオリガさんも同行。彼女と会うのも久しぶりだ。

ロシア人な彼女だが「お好み焼が大好き!」とのことなので、それでは、と、ミナミの「美津の」に食べに行った。この店、おいしいのももちろんなんだけど、ミナミの必須観光スポットのすぐ近くにあるので、大阪初心者にはオススメなのである。

御堂筋でタクシーを降りて、戎橋やグリコのネオンを見、グリコマークの格好で記念写真を撮って(笑)、かに道楽看板やらくいだおれ人形を見て、小さい方のかに道楽看板を右へ。「いやー、ディズニーランドにいるみたいですねぇ」と岩田さん。オリガさんもとても喜んでくれた。というか圧倒された模様(笑)

オリガさんは鉄板テーブルにもとても喜んでくれたし、山芋焼、美津の焼、モダン焼、ねぎ焼などもそれぞれ楽しんでくれた。写真はその様子。出来上がるのを待ちわびているふたり(笑)。ニコヤカにしているふたりも載せておこう(写真)。

満足して店を出て、店のすぐ斜め前の法善寺横丁へ。本当に観光に便利な立地である。
水かけ不動に水かけて、なんばに出て地下に降り、地下鉄で梅田に行ってお別れ。モリは8月中旬まで日本にいるのでまだまだ会える。しかし彼と会うとリフレッシュするなぁ。おクスリみたいな人だ。

で、新幹線に飛び乗って深夜に東京に帰ってきた。
今日は終日「第15回 国際女性ビジネス会議」。ツイッターをテーマにした分科会(「ツイッターで動く消費と社会」)でパネリストを務める。男性も参加できるみたいだけど、とはいえ「女性会議」ゆえ、聴衆はほとんど女性だ。パネリストも、佐々木かをりさん石倉洋子さん神原弥奈子さん、と、女性である。つまり、まわりがほとんど女性という環境。……怖い(笑)

でも、ポジに考えれば、「超マイノリティ」を体験できる貴重な時間。
男性中心の古い体質の会社に勤めている女性たちは日々そういう状況にいるわけで(周りが異性だらけという意味で)、そんな気分を(想像だけでなく)実際に体験してみるのもなかなかイイコト。楽しもう。

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いつものバーから、いつものバーへ

2010年07月23日(金) 10:59:06

昨日から義父の初盆(新盆)で関西に。

大阪に行くなら、と、前から懸案だった打ち合わせを大阪でふたつほどし(成果あり!)、その後、懐かしい先輩とふたりでいつものバー「パイル・ドライバー」へ。もう引退された先輩だが、いろいろおつきあいさせていただいている。いっしょに飲むのは久しぶり。

思いもかけず懐かしい後輩も登場し、この方も登場し、いい感じに盛り上がった。あぁ関西にいるとホッとする。三代江戸っ子のクセに関西が第二の故郷になっている。最初はあんなにイヤだったのに不思議なもんだ。なんか東京にいるときと違って口がべらべら自由に動く。

皆と別れ、ひとり夙川方面へ移動。苦楽園のもうひとつのいつものバー「バーンズ」へ。

先客がいて、なんとなく話をしていたら、その方が古くからのボクのサイトの読者ということが判明。十年前くらいにメールのやりとりまでしたらしい。
そして、ツイッターに「苦楽園のバーンズにて。年に数回ここで飲むのが数少ないストレス解消。らくちんすぎ。」とかツイートしたら、それを読んでくれた方がひとり、そして閉店間際にもまたひとり、会いに来てくれた。どちらも「初めまして」の方。そして先客の方も混ざって「初めまして」の方々3人がわーわー話しだす。

25年前、24歳のボクは初めてひとりでバーンズに入り、びくびくとカウンターに座った。
バーにひとりで入ってカウンターで飲むなんてほとんど冒険だった。常連の人たちと親しくなるのに1年くらいかかった(週2回くらい通ってけど、無口かつシャイで誰とも話さなかった)。というか、典型的東京人だったので、この店のマスターにはかなりいじられた。関西人の仲間入りするために必要な通過儀礼だったから、いまではマスターに感謝しているけど、当時はちょっとうざかったかなw

その店で、25年後、逆に古参常連として、こうして「初めまして」の方々と飲んでいる自分。この景色を右斜め上45度から眺めているボクがいて「なんだか不思議だよねぇ」と語りかけてくる。そんな感じの夜。気がつけば深夜2時。

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「今日は幻があるよ」

2010年06月27日(日) 7:54:33

2ヶ月ほど前に「銀宝の天ぷら」についての記事を書いた(こちら)。

銀宝。ギンポ。ギンポウ。
別名をウミドジョウ(海泥鰌)とかカミソリ(剃刀)とか言うそうだ。それで姿形が想像つくよね。

江戸前の天ぷらとして昔から喜ばれた魚である。
江戸の前(東京湾)で捕れる、という意味でも、江戸風天ぷらのタネという意味でも珍重された。でも、最近では東京ではなかなか捕れず、能登の七尾産とか静岡産のものが多いようである。食べた店のご主人が言うには、市場に仕入れに行くと、七尾産だと「ギンポあるよ」と叫ばれ、静岡産だと「本物があるよ」と耳打ちされ、江戸前(東京産)だと「今日は幻があるよ」とこっそりささやかれる、とのことである。

旬は短い。まさしく今。5月くらいから七尾や静岡が出回り、江戸前(東京産)は6月〜7月。でも上記のように「江戸前は幻」なので、本当にめったに市場に出ないという。

さて、2ヶ月ほど前の記事で「6月、また行くよ」と書いたように、その食いしんぼの先輩と「森の」にまた行ってきた。
一応6月25日に予約を入れたのだが、その日に江戸前が入る確率は低い。なので「もし江戸前のが入ったら電話をしていただけませんでしょうか? 25日じゃなくても、なんとか行きますので」とお願いしておいたのである。そしたらちょうど25日の数日前に江戸前が入ったという電話が入った。超うれしい! まだ、以前のギンポの味が鮮烈に思い出せる状態。この状態で本場江戸前と食べ比べることが出来るとは!

本郷三丁目にある蕎麦屋「森の」は、一品メニューも日本酒の品揃えもかなりいい。神保町の「松翁」で修業したご主人が作る一品はどれもおいしい。まずは焼き茄子やら鮎の煮浸しやら江戸前穴子の煮凍やらで腹を落ち着けて、鮎酒で舌を湿らせて、準備万端。そして満を持して銀宝の天ぷらを。

いや〜、前回食べたときのような身の厚さはなかったが、香りがまるで違った!
いい意味での臭みと苦み。前回の淡白さと打って変わったエッジィな味。おー、これがギンポかー。ここまで特徴が出たものは初めて食べたなぁ。覚えとけよ、舌と鼻!

めったに食事中に写真を撮らないのだけど、店がすいていたこともあり、手に入れたばかりの iPhone4 でパチリ。いや、ほんと、ご馳走様でした。

ちなみに「森の」は夏に冷や麦もやっている。
この店の蕎麦がうまいのは前回で体験済み。なので今回は冷や麦とのハーフにしてみた。夏に冷や麦を出してくれる蕎麦屋、好きなんだよなー。そしてそういう店は決まって味もはずれない。一品などもすべておいしいことが多いのである。

「森の」の冷や麦は、コシも粘りも抜群で実にうまかった。この季節、オススメかも。

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5年ぶりの小柴のシャコ

2010年06月19日(土) 12:36:23

先々週の7日、荒木町の小さな鮨屋で小柴のシャコを食べた。江戸前のシャコを食べるのは実に久しぶりである。

江戸前(文字通り東京の前の海という意味)のシャコは小柴産が一番と昔から言われている。小柴というのは八景島シーパラダイスのすぐ近く。漁港名としては柴(しば)漁港となる。あの辺で揚がったシャコが珍重されているわけですね。

数年前、ボクは小柴と野島に小旅行した。
その模様は「寿司ネタ産地へ小旅行」で読める。鮨好きには意外とオススメの小旅行。産地の景色を具体的に知っているだけで鮨屋のカウンターが数倍楽しくなること請け合いなのだ。タネが身近になるのが一番の効用だが、他にも、「小柴のシャコです」とご主人に言われて出されたときに「あぁ、行ったことあります。港の真ん前にあるパン屋のシャコパンが意外とおいしいんですよね♪」とかニコニコ話すことが出来るとか(笑)。まぁ他にお客さんがいるときにこれをやるとわりと恥ずかしいので注意が必要だけど。

小柴のシャコ、実は乱獲の影響で5年間も禁漁になっていた。ニュースでご存じの方も多いと思う。
それが5年ぶりに復活しかけているわけですね。例によってリンク切れを避けるため、ニュースを一部引用してみる。

横浜市にある柴(しば)漁港の漁師たちが、江戸前のすしダネとして珍重される特産のシャコ漁を、5年ぶりに復活させた。漁獲量が急減し、禁漁を続けていた。「海を休ませれば、答えを返してくれる」と漁師は沖に向かう。江戸の食料庫だった東京内湾は、都市生活と隣り合わせ。環境の変化の波をうけながらも、とりすぎない漁業で生き延びようとしている。
(中略)
東京湾のシャコの大半は柴漁港に水揚げされる。小型底びき網でとるシャコ漁は、組合の稼ぎ頭。2操1休(2日海にでたら1日休む)の漁で、市場価格と資源を安定させた。だが、海からシャコが消えていく。小さなものは逃がすよう網目を大きくし、禁漁区も設けたが回復せず、海を休ませて待った。対岸の千葉・富津にも小さいシャコをとらないよう求めた。
県は4月の資源調査で「完全復活には遠い」と分析。組合は「いつでもブレーキを踏む」と決めて再開した。
(中略)
江戸前アナゴでも「とりすぎない」漁業は10年前から続いている。長い縄に塩ビ管の仕掛けをつける筒漁で、幼魚が逃げるように水抜き穴を大きくした。柴の漁師、斉田芳之さん(54)は「売りたいサイズのアナゴだけをとり、翌年の分は残す」。この漁法は神奈川県水産技術センターの元研究員清水詢道(たかみち)さん(64)が指南し、千葉、東京の漁師へも広がった。「漁師同士が連携したことに意味がある。東京湾は、ひとつなのですから」
この記事が出たのが5月29日。ボクが食べたのがその一週間半後。たぶん都内まで出回ってきた初期出荷の中のひとつをいただけたのだと思う。甘みと香りが印象的な江戸前シャコ。稀少品だと思うから味もぐぐっとよく感じる。おいしかったなー。

鮨ダネは時代とともに移り変わるし、それは仕方ないことだとは思う。
でも、シャコやアナゴ、マグロなどが高嶺の花になっていくと、鮨の魅力がどんどん減っていくのも確か。たまに楽しめればそれでいいから、これからも細く長く、死ぬまで楽しめるとよいなぁ。

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甘エビの燻製!

2010年06月18日(金) 18:54:54

先週の札幌でのこと。
一緒に行ったレストランで、ライターの小西由稀さんと鹿取みゆきさんがなにやら美味しそうな話をしていた。

鹿取「明日、余市に行くんだけど、どこかいいレストランない?」
小西「日曜日だからなぁ。あ、おいしい燻製の店がありますよ!」

そこに横から森崎博之くんが大声で「あー、あそこでしょ、あそこ! あそこはおいしいー!」と(笑)。

鹿取「おいしそうね!」
小西「レストランじゃないけど、買って車でポリポリ食べるとか」
鹿取「ポリポリ?」
小西「甘エビの燻製が絶品なんです」

「甘エビの燻製!」、と、ここで大声を上げたのはボクである(笑)

身をよじったなぁ。甘エビの燻製…。
なんでも、捕れたてでなければ出来ない燻製らしく、売ってる期間も限定されている逸品らしい。うー。でも翌日はボクはYOSAKOIソーラン祭りの審査員をやらねばならず、余市に行く暇はない。

仕方ないし、悔しくもあるから、聞かなかったことにしてスルーすることにした。
で、翌日、審査員を終えて深夜にホテルの部屋に帰ったら、フロントからのメッセージランプがチカチカと。 聞けば、なんかお届け物がある、とのことで、部屋に持ってきてもらった。

ええ、ええ。もう何が起こったかわかりますね(笑)
そう! 写真のとおり「甘エビの燻製」が届いたのでした! 不憫に思った小西さんがどこかで見つけてわざわざ持ってきてくれたのです! ありがとう小西さん!

その日は開けず、大切に東京に持って帰ってきて開けて食べたんだけど、これ、さすがにうまいや…。燻ることで甘エビのとろける甘さがなくなり、独特のほろ甘苦い感じに昇華されている。甘エビの複雑繊細な味が生のときより味わえる。地酒が合うけど白ワインなんかも意外といいかも。上品ながら適度に下品。うまし。

小西さんからの注意書きに「頭の突起(額角とひげ)を折ってから召し上がってくださいませ。流血注意(笑)!」とある。これを折らずに食べると口の中に刺さるらしい。確かに凶器である。

ちなみに売っているのは「南保留太郎商店」(北海道余市郡余市町港町88番地/0135-22-2744)。サイトを見ればわかるけど、いろんなものを燻製にして売っている。う・ま・そーー・だーー・あぁぁ。

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唇に沿って横へローリング

2010年06月16日(水) 12:09:34

昨日帰ってきた高知はお酒の飲み方が恐ろしいところである。

いわゆる「べく盃」と言って、一度手に持ったらテーブルに置けない尖ったお猪口や、底に穴が開いているので指で穴をふさがないと飲めないお猪口(これも飲み干すまでテーブルに置けない)、鼻が尖っているので同じくテーブルに置けない天狗のお猪口とか、なんとも異様な酒盃が揃っている。しかも返盃(返杯)の嵐。相手から注がれたら、自分の盃を飲み干して相手に差し出し、返盃しないといけない。それを最低でも宴会の人数分しないといけない。しかも何度もしないといけない。そりゃ潰れるわ(笑)

まぁなんというか、要するに「酒好きな県民性」ということではあるのだけど、酔わせるのが接待、みたいなところもあるかもね。とにかく客人を酔い潰さないといられないような文化。ツイッターでも「高知はとにかく飲ませられるので注意!」「変なお猪口があるので注意!」「特に高知新聞は異様に飲む社風です!」とかサジェスチョンされた。てなこともあって、一昨日の講演後、高知新聞との夜の宴会はちょっと怖かった。恐る恐るついていったワタクシ。

まぁでも県外の客人にそんなに飲ませることはないらしく、きわめて紳士的に終わったし「べく盃」も出なかった。あー良かった。でも、小さなお猪口で返盃返盃返盃と続くのは一応経験させていただいた。

5人で行ったのだが、次から次へと返盃が来る。ぐぃっぐぃっと飲んでいく。そしたら指摘された。

「いや、頭を後ろに傾けてはいかんのよ」

小さなお猪口から酒を飲むとき(高知での酒は基本的にお燗。夏でもお燗らしい)、思わずぐぃっと頭を仰け反らせるよね。ビールを飲む時みたいに。それは男としてあまり格好がよろしくない、というのが高知の美意識らしい。つまり頭を動かさず、盃を口に当ててぐぃっと盃だけを傾けるのである。そのとき少し盃を横へローリングさせると飲みやすいらしい。ある方に実演していただいた。なるほど格好いい。何度か練習したがどうしても少しこぼれるなぁ…。

唇に沿って横へローリングさせたお猪口を相手に返盃するもんだから、まぁ間接キス的に言うとそれはもうぶちゅっと濃い間接キスなわけで、それを複数人と繰り返すわけで、まぁ時間が経つともうぐっちゃぐちゃだ。でも、なんか、短時間で相手が身近にはなる。どんどん親しくなれるのである。あぁこういう無理矢理な触れあいから生まれる関係って最近薄れているよなぁ。

写真は「ときわ」という古い居酒屋でいただいた「カツオの酢〆」。
この食べ方は、カツオ好きな高知でも他の店では見たことない、と、同行者。うまかった。もう一枚、「くじらすき(鍋)」の鯨の薄造り。この鍋もとても良かった。いい店。二軒目は「ひょん」。高知市街でも一番古いのではないかと言われる建物を使った、地元の人でなければ店の存在すら気づかないようなお店。というか、中は普通の居間だった(笑)。おもしろし。

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戦友「八角弁当」

2010年05月16日(日) 18:36:30

えっ! 水了軒つぶれたの!

よくお邪魔させてもらっているこのブログで読んで始めて知って驚いて、とりあえず iPhoto のデジカメ数万枚の中から探し出してきたのが左の写真。1997年9月に新幹線内で写した水了軒の名作弁当「八角弁当」である。当時はまだ画素数低いから、なんか画面荒れてるけど。

大阪勤務時代、ボクは主にパナソニック担当のCMプランナーをやっていたのだが、撮影も編集も東京でやることが多かった(タレントも監督も東京にいるから)。なので、月30日ずっと東京ってこともあったくらい、東京出張が多かった。それも東京に行ったきりってわけじゃなくて、2日に一遍は大阪に帰るような感じで月30日東京。どんだけ往復してたんだ、って感じ。なにせ同時並行で13本CM作っていた時すらあったからね(さすがにそれは最高記録だけど)。

だから、それはもう新幹線には乗り尽くしたのであるが、そうなると食事はどうしても新幹線内が多くなる。
で、ボクのお気に入りはこの「八角弁当」だったわけ。新大阪駅で買うのは「八角弁当」、東京駅で買うのは崎陽軒の「シウマイ弁当」か大丸地下の「おべんとう公園」で売ってるお弁当。いろんな変遷を経た上で、これらが定番中の定番に落ち着いたのである。

ボクは当時、朝日新聞夕刊で「さとなおの自腹で満足!」という連載コラムを書いていたのだが(関西の店紹介なのに何故か全国版だった。のちににもまとめた)、そこでも「八角弁当」のことは書いた。ここで読める(次の回で崎陽軒も書いている)。そのくらいは好きだったし、愛してたのである。

いや、愛してたというか、戦友に近い。あの超ハードな日々を一緒に闘い抜いた戦友…。

ううーん、そうかー、もう食べられないのかー…。
ちょっとというか、かなり残念だ。見ての通り、シンプルな弁当なのだけど、揚げ物が少ないから胃がもたれない、という最大の美点があり、しかも味つけもとてもよかった。いまでも年に数回の大阪出張の帰りは当時とまったく内容が変わらない「八角弁当」が楽しみだった。うーん。もう食べられないとなると異様に食べたいなぁ。うぅ。

最近こんなことが多い。
なんとなく「ずっと変わらないんじゃないか」と思って気にも留めなかったことが、ある日、急に変わる。いよいよ一期一会感が強い年齢(or 時代)になってきた。独座観念。今日、一期一会済て、ふたゝびかへらざる事を観念す。

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その商品が纏っているコンテクストを我々は買う

2010年05月14日(金) 19:52:47

今日は朝から体調がすぐれず、会社を休んで療養することにした。打ち合わせ予定だった方々、申し訳なし。

昨晩はニッセン産業文化フォーラムというところで講演だった。聴いて下さった方々、どうもありがとうございました。演題は「コミュニケーションの未来予想図とソーシャルメディア」。

講演しつつ「なんか調子がおかしいなぁ」とは思っていた。
規定時間1時間半を20分もオーバーして、内容的には盛り沢山に話せたと思うけど、でも、なんというか、調子が悪いときって「伝える念力」みたいなものがうまく出なくて、途中で何度もしゃべり方を変えて軌道修正したりしていた。結局最後までうまく軌道にのらなかったけど、「いつもはすごく眠いんですけど、今日はまったく眠くなかったです!」とか、ありがたいお言葉も聴衆からいただけたし、なんとかなったのだろうと希望的観測(笑)

というか、このフォーラム、2年前にも講演させてもらったけど、そのときも絶不調だった。なんか申し訳なく。

で、終わってから主催者の方々と軽くご飯をいただいたが、その時はもう目があいてなかったなぁ。完全にガス欠。で、そのガス欠を甘く見て、ひとりでもう一杯行っちゃったんだよね。飲んだら癒えるのではないかというオッサン特有の甘い見通し(笑)。疲れが取れるお酒を一杯だけ飲ませて〜って、「テンダリー」へ。

疲れ果てたボクに、宮崎さんはあるエピソードを話してくれながら、サントリーオールドの水割りを作ってくれた。意外でしょう? いつもなら凝ったカクテルを飲ませてくれるところである。でもそのエピソードがまた良かったわけ(内容は秘密)。なんだか疲れが取れていくなぁ。そして20年ぶりくらいに飲むダルマも意外とうまい(若い人は知らないかもだけど、サントリーオールドの愛称はその形状からダルマという)。いいエピソードと共にということもあるけど、なかなかいい味。

結局、味ってこういうコンテクスト(文脈)なんだよね。ストーリーと呼んでもいい。レストランでも、もはやおいしさだけでなく、その店に辿り着くまでのストーリーとか、あのヒトがオススメしてくれる店だとか、そういうコンテクスト(文脈)が大切。そして全体の消費行動もどんどんそっちに移っていっている。情報洪水&成熟市場の今、商品そのものの商品力ではなくて、その商品が纏っているコンテクスト(文脈)を我々は買うんだな。いわゆるモノよりコトってヤツだ。

とか。講演内容に引きずられた考察をしつつ、一杯で帰ったのだけど、この一杯がとどめだったらしく、今朝は見事にダウンしたわけ(二日酔い、という意味ではなく、体調として)。金土日とじっくり休みます。

写真は「テンダリー」で見せてもらった、珍しい「寿屋」時代の角ビン(一番左)。そこから右へとラベルのデザインも変化していって、今は一番右だ。個人的には改悪されていっている気がするけどなぁ…。ちなみに、寿屋時代の角ビンは箱つきで紙につつまれていたらしい。その写真もどうぞ。。そして

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本物の水牛のモッツァレラが…

2010年05月06日(木) 19:20:05

先週の始めだったか、妻が残念そうな声で報告してきた。

「水牛モッツァレラを作っていたカゼイフィーチョの水牛が、口蹄疫に感染しちゃったらしいの」

カゼイフィーチョ。知らない人にはわけわからない単語なので少し解説がいるかもしれない。

正確には「カゼイフィーチョ チーロ・エスポージト」
宮崎県都農町にある牧場&チーズ製造所の名前だ。本格的な「水牛のモッツァレラ」を作っている。オーナーの竹島さんはイタリア・カンパーニャでチーズ作りと水牛の飼育などを学び、2007年に帰国して、日本で水牛飼育に最適な場所として宮崎を選んだとのこと。水牛はイタリアからは輸入出来ないのでオーストラリアからイタリア系の水牛を輸入。2010年4月時点で仔牛を含めて42頭まで増やしていたらしい。輸入も増産も相当な苦労があったと漏れ伝え聞く。

モッツァレラについては特に説明はいらないかもしれないが、少しだけ書いておこう。
イタリアンのフレッシュ・チーズの名前。白くてもちもちでとってもうまい。イタリアン・レストランなどで「カプレーゼ」としてトマトと一緒に食べたことがある方も多いと思う。本来は水牛の乳を原料とする(牛乳で代用したものもある)。水牛は飼育が難しい上に乳の量も少ないらしく、水牛のモッツァレラの方が値段が高い。

で、モッツァレラは鮮度が命なのだ。
南イタリア(モッツァレラ産地周辺)の人はその日作ったモッツァレラしか食べないそうだ。だから昔の日本の豆腐屋みたいに各町にチーズ製造所があり、毎日みんなが買いに来るらしいるらしい。そういうチーズ製造所をイタリアでは「カゼイフィーチョ」と呼ぶ。つまり、ここは「日本のカゼイフィーチョ」を目指している志高い牧場なのだ。

本場イタリア同様の新鮮な水牛モッツァレラを、日本人に提供したい。
その思いで、この「カゼイフィーチョ」では朝3時から作り始め、2時間かけて宮崎空港に持っていき、その日中に東京や大阪のレストランに届くように毎日努力されてたようである。そしてそのレストランはその夜か翌日のランチまでに使い切る。モッツァレラは冷蔵すると味が壊れてしまうらしく、保存がきかないからである。


さて。
妻はチーズ・プロフェショナル協会の理事をしているのでその筋の専門家だ。だからいち早く情報を掴んだのかもしれない。冒頭の言葉はつまりその牧場の水牛が口蹄疫に感染していることがわかったというのである。口蹄疫は伝染力が強いので、感染が確認され次第、家畜伝染病予防法に基づいて全て速やかに殺処分される。

サイトを見るとこんな言葉が載っている。

残念なお知らせがあります。

当牧場の水牛達も口蹄疫に感染しておりました。
子牛を含む、全ての水牛を家畜伝染病予防法に基づいて殺処分しなければいけません。
残念です。


この短い文章がどれほどの思いで書かれたか。

思わず涙ぐんでしまった。
苦労して水牛を輸入し、試行錯誤して日本で「本当の水牛モッツァレラ」を作り、時間との競争で毎朝発送を繰り返し、ようやく人気が出てきて生産が軌道に乗ってきた矢先のことらしい。


※追記(5/10 7時)
ここに続けて、水牛は殺処分補助金対象にはならないという話もある、という意味のことを記述したが、その後の情報で、家畜伝染病予防法第2条では水牛は指定されていないが、第2条本文(表の上の1行)の「政令で定めるその他の家畜」とは、家畜伝染病予防法施行令で規定されており、そこで口蹄疫に該当するその他の家畜は「水牛、しか、いのしし」とされているので、水牛もサポート対象になることがわかりました。家畜疾病経営維持資金融通事業でも、4/23に水牛が追加されています。なので、本文での当該部分を削除します(一応「正確な情報は収集中」と断って書いてはいるものの、どんなことから風評被害が起こらないとも限らないので)。


感染した以上、殺処分は仕方ない。そして、今回の口蹄疫騒ぎでは、「カゼイフィーチョ」だけでなく、畜産農家の多くで殺処分が行われている。ここだけが困っているわけではない。

ただ、食べることが好きな末端消費者として、おいしい本物の水牛モッツァレラを提供してくれようとしたこの牧場が、このまま身動きとれなくなっていくのを傍観しているのは忍びない。うーん、何か手はないのかな…。

いろいろ難しい問題だけど、単に「気の毒だなぁ…」で済ませたくはない。すぐには無理かもしれないが、自分ごととして、何かできることはないかどうか、考えてみたいと思っている。

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銀宝の天ぷら

2010年04月30日(金) 19:36:39

そういえば先週だったかに食べた銀宝のことをまだ書いてなかった。

銀宝。ギンポウ。ギンポ。
いろんな書き方があるけど、まぁそんなに美しくない、どちらかというと醜い魚である(写真はこことかこことか)。でもこの身が淡白で上品で滅法うまいのである。

ボクには食いしんぼの先輩がいて、毎年この時期になると電話がかかってくる。「あのさ、銀宝の天ぷら、そろそろじゃない?」

どうやらその先輩のお父さん(もう亡くなった)がまた食いしんぼだったらしく、中学生とか高校生だった彼に「銀宝はまだかな。春は銀宝だよな!」とか繰り返しつぶやき、そして毎年いろんな店に連れて食べに行ったようなのだ(なんと粋な教育ではないか!)。そういう十数年を過ごし、子供も見事に「こういう季節にはこういうものを食べるものである」ということを知っている食いしんぼに育ったわけである。そしてそれを今、ボクにしてくれている(過去ログだとこれとか。そうやって習った挙げ句ひとりでも行ってる

「でさー、今年はさ、羽田のこの蕎麦屋で天ぷら食べるのがいいかなと思うんだけど」と、彼。
昼ご飯に食べに行こうというのである。さっそく電話してみたけど閉店したのか電話が通じない。では、というのでネットを駆使して調べ、文京区本郷の「森の」という蕎麦屋を探り当てた。行ったことない店である。でもこの時季に銀宝を扱っている蕎麦屋に悪い店はない。とりあえずそこに行ってみよう!

で、ふたりでニコニコ出かけてみた。
ら、奥さんこれがなんと、絶品だったのです。
う、うまひ。実にうまひ。
ま、まいった!

と、縦読みまで入れてしまうようなうまさ(なぜ名古屋弁?)
つうかですね、身が厚い。先輩曰く「ここまで厚い身の銀宝を30年ぶりに食べた」と感激していた。店の入り口の横の生け簀に入れた銀宝は能登の七尾産。ご主人が市場の人と喧嘩してまで仕入れた上物だそうだ。

江戸前の銀宝が入荷するのは6月だとか。このご主人が仕入れる江戸前銀宝ってきっとまたうまいんだろうなぁ。もう今から楽しみである。何日に行こうかな。ちなみにこの店、蕎麦もかなりうまい。板わさなんかの一品も凝っている。お酒の品揃えもとてもいい。いい店だ。銀宝のおかげで発見できた。ありがとう銀宝。そして6月、また行くよ。

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どぅるわかしー!

2010年03月28日(日) 13:31:51

土日返上で原稿と企画書をシコシコやっていたら、那覇の「山本彩香」さんのお店に行っている酔っぱらいたちから電話が入った。

「あ、いま山本彩香〜♪ ご紹介ありがと〜! ちょうどいま『どぅるわかしー』食べてます〜。なんかツイッタ〜読んだら原稿書けてないんだって〜。がんばってね〜!」

もうホント、ボクのことは放っておいてください(泣)
というか、ボクがご紹介したのでお礼の電話ではあるのだけど、それにしても、どぅるわかしー!

と、思っていたら、可哀想に思ってくれた彩香さん、どぅるわかしーを大きなタッパーいっぱいに送ってくださった!

あぁ、彩香さん手作りのどぅるわかしーを家での普通の昼ご飯で食べられる幸せよ!!
こればかりは食べたことがある人でないと価値わからないかもしれないけど、本当の本当に絶品。あぁ幸せ。

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ふたりで荒木町の小さな鮨屋へ

2010年02月26日(金) 7:56:22

単行本の出版が延びたので、執筆に当てるつもりだった昨晩もポッカリと予定が空いた。
こんなこと滅多にないので「疲れが溜まっているから帰って寝よう」という思いもありつつ、そんな夜に限って家人が出かけていて家にご飯がないので、誰かを誘ってご飯に行くことにした。

急だしなぁ、無理だろうなぁと思いつつ、「うまい店対談」を一緒にやっている伊藤さんに電話したのが19時すぎ。まぁ99%どっかにご飯に行っている。そしたら「たまたま空いている」と言う。おおっ。なんでも、打ち合わせが長くなりそうだったので約束をキャンセルして仕事していたら、意外と打ち合わせが早く済み、ちょうど今終わって「どないしよう」と思っていたところだというのである。そりゃ縁だ。どっかへ行こう!

ということで、ふたりで荒木町の小さな鮨屋へ。
若いご主人がやっているまだ新しい店。酢飯とタネのバランスもよく、おいしかったし安かった。置いてあるお酒は喜久酔と宝剣のみ。それだけでセンスがいいのがわかるよね。店名がご主人のおばあちゃんの名前というのもほのぼのして良い。

ふたりきりで飲むなんて物凄く久しぶり。ここ数年、ボクが多忙になりすぎ、一緒に食べる機会が激減してしまったのである。昨晩は相談に乗ってもらった。背中でにらみ合う虎と龍じゃないが、オレの中でオレとオレとが闘っている(笑) まぁもう少し考えよう。

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古き常連たちの夜

2010年02月03日(水) 7:56:40

昨日から仕事で神戸に来ている。

あるクライアントと同行しての仕事であるが、ある時、そのクライアントと一緒に飲んでいて、彼が偶然ボクの昔の行きつけの店「バーンズ」の常連であったとわかり、お互いものすごくビックリしあったのである。というか、神戸は苦楽園の住宅街にある小さな古いバーの話を、東京で偶然仕事が一緒になった人と濃厚に話せるとは、なんとも不思議すぎるではないか。当然意気投合する。で、「いつか、この仕事で関西出張があった時、一緒に『バーンズ』に寄ろう!」となったのも自明の展開。それが実現した日が昨日である。

ボクがこの店に通い始めたのは1985年の年末(新入社員の年)。
そのクライアントは1984年に東京に転勤していったので、この店では見事にすれ違っている。25年前の若い彼が転勤していった1年後に新入社員のボクが居着いたわけ。でも、この店で頼むメニューまで一緒なんだな。チキンカチャトラ。これを頼む人はわりとレアである。そんなこともふたりを結びつけている。ついでに名字まで一緒だし、落語なんかの話も合うし(談志を去年一緒に聞きに行った)、なんかいろいろ共通点があるのである。

ボクと彼がふたり並んでニコニコ座っている景色を、マスターが不思議そうに眺める。
マスターも、店の雰囲気も、メニューも、置いている酒も、開店以来35年間、ほとんど変わらない店なので、すぐに昔に戻れるのが良い。というか、もう25年も前の常連(クライアント)をマスターが普通に覚えていることにもビックリだ。当然そのころの話に花が咲く。話しているうちにそのクライアントもどんどんいろんなことを思い出していき、「そうだ、25年前はあそこに○○って店があった!」とか「昔よく食べに行っていた『司』のオヤジはいまどこで何をやっているんだ!」とか、いろんな話で盛り上がる。あー楽しい。そして、ずぅっと変わらずここで店を開いてくれているマスターがいるからこういうシアワセな時間がもてるわけで、そのことに感謝。いろいろ大変だろうけど、ありがとう。そしてあと15年やって、開店50周年を盛大に祝おう(笑)

写真はこの店でボクが入れているオールドグランダッドのボトル。157本目だ。
東京に転勤してからは1年に1回くらいしか来れないので、なかなか本数は増えないが、確か関西にいた14年で150本開けたんだったかな。そんなもんか、という気もするし、異様に飲んでる気もする。ボクはこの店ではオールドグランダッドしか飲まない。舌の上で再構築できる唯一のバーボン。

ホテルは神戸に投宿した。山側の部屋。神戸は海側の景色と山側の景色の両方が楽しめる街なのだが、ボクは山側の夜景が好き。ヒトが生きている灯りが見えるのが好きである。

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新橋「トニーズバー」閉店

2009年12月29日(火) 11:10:43

名店がまたひとつ、姿を消した。

新橋「トニーズ・バー」。
昨日がラストの営業であった。25日のクリスマス、そして昨日の最終日、と、2回続けて行って別れを惜しんだ。

もともとそんなに熱心な常連ではない。
ボクがまだ大阪勤務時代、トニーさんがまだご存命の頃に5,6回、亡くなってからはここ数年で2,3回。そして今週2回。全部で10回ほどしか通っていない。30年40年通い詰めた方も多い名店なので、ここで何かを語る資格もないし、最終日にお邪魔するのも厚かましいくらいである。でも、あのウナギの寝床みたいな細長い空間とそこに漂う大人な空気、圧倒的される洋酒の量、佇まいのいい昭和なオヤジたち……、といった得難い雰囲気を味わいたくて、2回続けて飲みに行ってしまった。

この店で修行した「祇園サンボア」の中川さんもカウンターに入られていた。最終日ということで京都から駆けつけられた模様。客席は常連たちで立錐の余地もない。「オレは○年通ったんだよー」「オレなんかトニーからさぁ…」とか自慢し合っているオヤジたちが愛しい。

店内いっぱいにカウンターがのびていて、スツールもいくつか置いてあるのだけど、基本的にはスタンドバー。バックバーには数千本のボトルが所狭しと並べてある(都内随一の量)。「大声出したら出入り禁止2ヶ月、酔ってスツールから落ちたら出入り禁止3ヶ月、とか決まってたんだよー」とは横に立った常連さんの弁。そう、トニーさんは静かなことを好んだし、若い客や酔った客を嫌っていた。

亡くなったトニーさんは、本名は松下安東仁。英国人を父に持つハーフで、お顔も雰囲気も完全なイギリス紳士だった。
1952年に19歳で店を開いて、2001年(6月26日)に69歳で亡くなられるまで、スコッチを売りにずっとカウンター内に立たれ続けた。宣伝するのが嫌いで、常連さん相手のみの商売。常連が友人を連れてきて、という回転でお客さんが増えていった。ボクもあるCMディレクターに紹介されて初めて行ったっけ。まだ若かったボクは縮こまってこっそり飲んだ。周りの常連とかが「若い者の来るところではない」という目でジロリと睨んだ。大人の入り口に立ったみたいで、そんな感じも好きだった。

「トニーズバー」での最後の一杯は「ソルトレイクシティ」。
トニーさん考案のカクテルで、塩を使ったジンフィズ。すっきりしていて実にうまい。大人の味である。

昨晩一緒に行った先輩とは、6年前、銀座の名店「クール」の最終日にもご一緒させてもらった。
あのときは古川緑郎氏自身から、最後のギムレット、最後のハイボール、最後のマティニーを作ってもらい、彼の真ん前で飲ませてもらった(この日この日のさなメモ)。今回もトニーさん本人から作ってもらいたかったな(叶わぬ願いだけど)。というか、名店というのは一期一会。毎回心して味わわないと。

そういえば「テンダリー」の宮崎優子さんも客として来られていた(最終日を共有できてうれしい)。彼女のカクテルも名品。毎回心して味わおうと思う。

それにしても……、「トニーズバー」のバックバーを彩る圧倒的な量の貴重な洋酒たち、これからいったいどうするんだろう。だれか価値の分かるいい引き取り手にもらわれていくのならいいのだけど。

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ストーリーある店選び

2009年12月18日(金) 8:29:21

昨晩は久しぶりに「うまい店対談」を一緒にやっている伊藤さんとご飯した。
あと、ラーメンの大崎浩史さん、それに妙齢の女医さんと4人。この4人、たまに集まって一緒にご飯する仲で、女医さんは伊藤・大崎・佐藤を上回るほどレストランにくわしい。いやぁ、ほんと、くわしいな…。

行ったのは「エディション・コウジ・シモムラ」。
ボクが未訪だということを知り、連れて行っていただいた感じ。ボク以外は数回目。女医さんに至っては常連っぽい。なんかミシュランの二つ星獲ってるって? 知らなかった(笑)。もうね、ほんとミシュランに興味がなくて…。というかレストランガイド全般に興味を相当なくしていて、最近は一冊も買っていない。人と人とのつながりで知った店をこなしていくので精一杯というか、そっちの方が店選びにストーリーができて楽しい。そういう文脈がないとなんか楽しくない。

酔っぱらって夜中に帰ってきて、メールで教えてもらった「クリスチャン・ザ・ライオン」を見ていた。泣ける! 酔ったら特に(笑)
その後、「岡田武史氏が語る、日本代表監督の仕事とは」という講演録を読んだのだが(これもメールで教えてもらった)、一気に気が引き締まった。それにしてもなんてきつい仕事なんだ。そこに身を投げ出しただけで尊敬する。というか、とてもいい記事なので、お時間がある方は読んでみてください。

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年齢が当たらない

2009年11月19日(木) 8:29:40

昨晩は小宮山雄飛(ホフディラン)と小石原はるか(ライター)と東京右往左往(同業)と4人で立会川のディープなモツ屋で飲み。前に雄飛くんとコイシー(小石原の愛称)と3人で飲んだとき、大井町の立会川にすごくうまいモツ屋があるらしいと盛り上がり、ぜひ行こうとなって昨晩になったわけですね。東京右往左往はコイシーが連れてきた新メンバー。

行ったのは「鳥勝」。京急立会川駅からすぐのところにある焼き鳥屋である。
いやぁディープだ…。昭和初期だ。日雇い人夫時代の星一徹が飲んでいそうだ。この雰囲気、女性はちょっとびびると思う。でもちゃんとうまい。焼き鳥も焼き肉もあって鍋まである。冒頭のレバ刺からしてタダ者ではない。焼き鳥も焼き肉もうまい。煮込よし。煮込豆腐なんて量も多いし、これだけ食べに来てもいいなぁ。そんでもって超安い。ほとんどのメニューが200円300円台。鍋でも500円程度。一番高いのが焼き肉のハラミで790円だ。でも、おいしいのに誰もハラミなんか頼んでない。そういう客層ではない感じ。

で、もともとツイッターでボクと雄飛くんが知り合ったこともあって、ツイッター話を中心にわいわいとバカ話をしていたわけだけど、そのうち年齢当てクイズになった。前回雄飛くんと飲んだとき、ボクが小山薫堂の年齢当てを大はずしし、笑われたんだけど(リアル知り合いなくせにずっと若く言ってしまった。だって若く見えるよねぇ)、その続き的に、「じゃ、江國香織は何歳だ?」とか「勝間和代は?」とか「目の前にいる東京右往左往は何歳?」とか次々と出題されたのである。

ぐわっ。すべて雄飛くんに負けた。コテンパンってやつだ。
う〜。まったく当たらない。当たらないどころか大きくハズす。わりと当てるのが難しい人々ではあるのだけど、それにしてもねぇ…。まぁ雄飛くんは36歳で、自分を基準に上とか下とか推察できるというアドバンテージがある。ボクはほとんどの人が年下となる。年下ってさぁ、5歳くらいの違いが上からはよく見えにくいんだよ。

というか、少しカッコつけて言うと、ボクはあまり「ヒトを年齢で見たことがない」かも。何歳か、年上か年下かとか、ほとんど意識しないでヒトとつきあっている。いや、一応体育会系なので、昔は上下関係を相当意識してたかな。でも会社に入ってからはほとんど意識しなくなった(わりと風通しのいい会社なので)。

特にサイトを始めた15年前からは年齢意識は消滅した。
だって、よく読みに行くサイトの人もメールくれる人もツイッターで話す人も、年齢なんてまったく関係なくフラットでしょ。親しくメールやりとりしていて、相手が大学生だと後でわかったみたいなことも普通にある。オンラインゲームなんかだともっと顕著で、ずっと年下のヤツが狩やチームのリーダーをやったりもする。年齢なんかバーチャルでは意味をなくすのだ。
そんな体験と意識が(ネット歴が長いせいか)徹底的に染みついていて、相手が何歳かとかにまったく興味がなくなってしまった。ちなみに学歴とかにもまっっったく興味がない。だから周りの人の出身大学もまったく知らない。そんなのつきあいにも仕事にも関係ないし。

結局、リアルでもバーチャルでも、年齢に関係なく、楽しく話が出来る人が「友達」、だね。
昨晩会っていた3人も、ボクだけ圧倒的に年上だったけど、話はとても盛り上がったので、やっぱり「友達」だと思う。まぁあっちがどう思っているかは別にして…。あ、急に不安になってきた。どう思ってるんだろう。単なる年上のオッサンだったりして!

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ビーツのラビオリ

2009年11月17日(火) 9:27:55

あ〜、またやっちゃったよ。
気がついたらリビングのフローリングで床寝。朝4時にあまりの寒さに目が覚め、のこのことベッドへ。だっさいなぁ。

昨夜は映画「すべては海になる」の試写会に出かけ(感想は後日)、その後、友人と待ち合わせて中目黒のイタリアン「イカロ」に行った。
春くらいだったか、ここで「ビーツのラビオリ けしの実の香り」を食べ、そのおいしさに驚愕したんだけど、どうしてもそれをもう一度食べたく、メニューにあるかどうかわからないけどとりあえず出かけたんですね。そしたらあったよあった。良かったなぁ。無農薬野菜のサラダとか馬肉のタルタルとか自家製サルシッチャとかを頼んだあと、満を持してそれ。いやはや、ビーツとリコッタチーズがラビオリに包まれていて、そこにけしの実の香りがプンッと香って、とにかくうまい。ビーツがラビオリに透けててピンクがかっており、見た目にも美しい。名作だなぁ。

ただ、「ビーツのラビオリ」に辿り着くまでにワインを2本弱飲んでしまい、かなりヨッパに。食べ始めたのが22時くらいだから、まぁ空きっ腹というのもあったんだと思うけど、あんな勢いで飲んだらそりゃ床寝も仕方がないか…。

そういえば「ビーツのラビオリ」のことをリアルタイムでツイッターに書いたら「20分前まで私もイカロにいました!」という人がいてビックリ。ツイッターって時間だけでなく場所も共有するあたりが面白いな。掲示板でもそれは可能なんだけど、掲示板はコミュニティとして閉じている。ツイッターは閉じていないのがイイね。

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毎年恒例のワイン会

2009年11月14日(土) 20:28:52

毎年11月になると岡山から友人の吉田さんが仕事で上京してくる。
で、彼を迎え撃って昔の飲み仲間で集まろうというワイン会が毎年恒例であるのである。昨晩はこの会。2003年から年一回やっているからもう6年目か。仕切りはジバラン時代の盟友、光弘さん。いまは千葉の奥地に引っ越して悠々自適な生活である。毎年この日は泊まりがけで東京まで出てくる。

ワイン会に参加するのももうこの会だけ。超ワイン好きばかりの集まりであるが、マニアックな中にも品の良さがあるのがこの仲間たちの特徴。最近ではマニアックな会とか面倒くさくて参加したくないんだけど、この会はみんな小理屈述べず「うまいものはうまい」系の感想でワハハと笑ってる感じがいい。とはいえサイト上の感想とかはやっぱりマニアック(たとえば安ワイン道場師範の昨日の感想)。この辺のギャップもいいね。

レストランに各人一本ずつワインを持ち込ませていただいて飲むのだが、各人それぞれ何を持ち込むかでセンスが問われる。ボクは決まって白ワインを持ち込むんだけど、今回はフランソワ・コタのサンセール "Les Culs de Beaujeu" 2001を持ち込んだ。前年まではGerard Schuellerのリースリングとかゲベルツとかピノブランとかを持ち込んでた。白ばかり。そう、なんつうか一周して白ワインが好きになったですね。赤より白がずっと好き。このままドイツ方面に突入しそうな予感がするくらい、白を飲んでると幸せだ。

利用させていただいた日本橋のレストラン「オーグードゥジュール・メルヴェイユ」は、数年ぶりに伺ったけど、なんだかとても印象が変わってたなぁ。
いや雰囲気はまったく変わらないしシェフも変わってないようなのだけど、なんだかとってもおいしくなっていた。メリハリがついたというか、とても印象の強い料理が続いた。以前2回ほど伺ったときは、全体にキレイだけど弱々しく印象に残らない料理が多かった気がするけど、今回は印象に残りまくり(隣に座った光弘さんの奥さんもそう言っていたから、きっとシェフがひとレベル成長したのだと思う)。ズワイガニとサーモンのロール仕立てなんか、カンパリとラ・フランスの泡ソースも上手に効いていて抜群。メインの蝦夷鹿のパイ包み焼きも火入れがとてもよく、強い印象。あーおいしかった。

満足して帰ったけど、翌日(つまり今日)の講義のパワポを作ってなかったので、夜中にしこしこ作業するはめに。せっかくのおいしい料理とワインの印象がなんだか消えていってしまうよ…。でもそれも杞憂だった。丸一日経った今でもズワイガニとサーモンのロール仕立ての味とか思い出せる。やっぱり強くなってるよ料理。さすが。また行きます。

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山ウズラ

2009年10月30日(金) 5:59:10

あるレストランから「お待ちかねの山ウズラが入荷しました」とメールが昨日の朝に入り、さっそく昨晩行ってきた。前から「いいのが入荷したらご連絡を」とお願いしていたのである。

「山ウズラが入荷したら一緒に行こう」と約束していた先輩に連絡を取ったら「また急な話だねぇ。でも、ま、これも何かの縁だから無理してでも行こう」ということになり、お互いに会食があったのにその会食の前に山ウズラだけ食べにそのレストランへ行くことに。つまり前菜扱いというか、結果的にハシゴの一軒目。まぁそれも何かの縁。

この日の山ウズラは北欧産。いわゆるペルドロー・ルージュである。「ペルドロー・グリの方が稀少です」と説明を受けたが、ルージュで充分(グリの方がより濃厚は味)。素材の味がわかるよう、部位を分けてシンプルに焼いてもらった。ペルドローからとったコンソメも作ってもらい、シャンパンも飲んで、とっても贅沢な一軒目となった。

ペルドロー・ルージュ。ジビエの定番。少々お値段も張るのだが、季節ものとして一年に一回は食べておきたい(とはいえ2年ぶりだけど)。これを食べると一気に冬本番という気分になる。淡白だけど香り高くてうまいなぁ。1時間だけいてサッと食べて、それぞれに違う場所へ。こうして食いしん坊の夜は更けてゆく。

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鱈のピルピル

2009年10月29日(木) 7:16:06

2年前だったか、金沢に行ったとき、「アロス」というスペイン料理の店に行った。
金沢でスペイン料理? と最初は戸惑ったが、金沢在住の人たちがみんな勧めるので、ワイワイと一緒に出かけたのである(たしかハシゴ三軒目だったかな)。地元の大人気店のようで、とてもよく流行っていた。そして何を食べても元気でおいしい料理ばかりだった。いい店だったなぁ。シェフはバスク地方で修業したとかで、地の魚を使ったバスク料理が名物。

特に印象に残ったのは「鱈のピルピル」という料理。
これ、鱈の皮の部分のゼラチン質をオリーブオイルの中に溶け出させ、乳化させていき、見事においしいソースに昇華させるのだが、その過程で料理人は20分から30分、鍋を手でもって火から10センチくらい離し、円を描くように回し続けないといけないのである。「アロス」ではカウンターに座ったので、シェフが鍋をずぅっと回し続ける様を見ることが出来た。実に根気がいる作業。というか腱鞘炎ものだ。大変だなぁ。そして実際に食べたその料理の鮮烈だったこと! その手間がかかる作業を見続けていたことも相まって、なんだかとても記憶に残る味となった。

そのことをずぅっと覚えていて、東京でも「鱈のピルピル」を探していたのだが、昨晩ようやく巡り会った。
渋谷の「アバスク」というバスク料理の店(細かく言うとバスク地方のフランス側の料理らしい)。最近バスク料理の店って少しずつ増えていて、青山の「ローブリュー」も西麻布の「チョコ(TXOKO)」もとても好き。「アバスク」もこぢんまりと親密でとてもよいレストランだった。

で、あぁいい店だなぁと思いつつメニューを見ていたら、うわぁ「ピルピル」があるよ!
思わず声を上げたら「ピルピルを知ってる人も珍しいですね」と。いやスイマセン、本場ではなく金沢で食べただけなんですけどね。

この店のレシピは鍋を回すのではなくかき混ぜて乳化させていくパターンのようだけど(厨房からカシャカシャとかき混ぜる音がする)、いずれにしても、ようやく東京で巡り会えて良かった良かった。満を持していただいた「鱈のピルピル」、ニンニクが強く効いていてとてもうまかったっす。そうそうこの味。うれしいな。ありがとう。ごちそうさまでした。

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山本彩香、再オープン

2009年10月21日(水) 7:12:04

はからずも昨日の記事でリンクをしたが(ここ)、那覇の「琉球料理乃山本彩香」が夜の営業をやめ、いったん閉店してから約2ヶ月、今日21日から、昼の営業に絞って再オープンする。
場所も連絡先も変わらない。改装してギャラリーつきのカフェ的空間になったと聞く。メニューもランチ用に大きく様変わりするらしい。

ボクはあの店の、泡盛とともにいただく夜のコースの流れと料理群を「宝物」のように思っていて、味的にも本当に好きだった。あの店がなければ絶滅していた「昔ながらの沖縄料理」も多いし、沖縄の辻料理(花街料理)を継承している彩香さんの料理の本来の姿は「夜」にあると思っている。なので、昼のみの営業となるとちょっと勝手が違うのだけど、幸いにして「豆腐よう」や「どぅるわかしー」などの名物料理は一品として残るようだし、ランチ用に簡略化されたメニューにも彩香さんのエッセンスは必ず宿っていると思うので、食べに行くのがいまから楽しみである(いつ行けるかなぁ…)。

閉店した理由は「カラダが続かない」というものだった。
夜のみの営業だったころの彩香さんの一日はこんな感じだったらしい。朝早く起きて家で販売用の「豆腐よう」をひとつひとつ手作りして梱包し、昼すぎに作業をやめて店に出て料理の仕込みをし、3時ごろいったん家に帰ってシャワーを浴びて着替え、5時ごろまた店に出て店を開け、料理を作り、接客をこなし、夜中に店を閉めて後片付けをして、深夜にようやく家に帰るという繰り返し。
琉球文化の生き証人的な役割もある彩香さんは、それらの合間を縫って、テレビやラジオにも(ある使命感を持って)極力出演する。琉球料理の伝統を守りたい一心から、最高の琉球食材を探す旅もずっと続けている。

「そんなことしてたら倒れちゃうよ」という周りの声をはね返しながら元気に活動していた彩香さんだが、とはいえ1935年生まれである、この毎日がボディブロウのようにじわじわ堪えてくる上に、カラダだけでなくちょっとココロも弱る出来事が続き、悩みに悩んだ末、閉店を決意されたのだった。

でも、昨日の記事ではないが、閉店を発表した直後から、いままでの感謝と想いを「伝える」お客さんが激増し、感激した彩香さんはまた元気いっぱいになり、ランチに絞って再開店することを決めたのだった。そう、お客さんの声が彼女を動かしたのである。


アッコちゃんがこのライブのときに言った「忌野清志郎の葬式に4万人とか40万人とか集まったんだって? そんなのに集まれるくらいだったら、生きてるうちに来い! 生きてる矢野顕子を見に来い!」じゃないけれど、まぁ彩香さん本人に「伝える」タイミングとしてはちょっと遅い。店を閉めると決めた後にわーっと集まってもちょっとだけ遅い(忌野清志郎にしても加藤和彦にしても、死んだ後では伝わらない)。でも、伝えないよりずっとマシ。実際彼女のココロには届いた。そして再出発を決意させた。

ボクは、惜しみなく「伝える」ことをしているうちに、彩香さんと義兄弟みたいな仲になったが、そしてそういう濃いサポーターは周りにたくさんいるのだが、それでも、ボクたちの言葉だけでは彼女は再開店を決意しなかったと思う。
多くのお客さんのひと言ひと言を彩香さんは泣きながらボクに教えてくれる。「それはあなたの料理が本当に素晴らしいからなんですよ」とお伝えしても首を振って「私は当たり前のことを当たり前にやっているだけ。それなのに本当にありがたい」と言うだけである。

孤高の位置に立ち続けている人って(若くて伸び盛りなころは別にして)、謙虚に自分を見つめ直すクセがついているせいか(そうだからこそ、その位置まで行ける)、「自分の客観的価値」がわからなくなっていることが多いんだろうな。加藤和彦もそうだった。ユーミンももしかしたらそうなっちゃっているのかもしれない。

二日連続同じ〆になるけど、もっとちゃんと伝えないといけないと思う。彼ら彼女らとの距離が(ITテクノロジーによって)大幅に縮まった今だからこそ、シアワセをもらったらそれをちゃんと伝えないと。買うとか食べるとかいうだけでなく、もう一歩行動に移さないと。

そう思っている方も多いようで、昨日の記事にメールやツイッターで共感の反応をいっぱいいただいた。どうもありがとうございました。

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フリュイ・ド・メール

2009年10月15日(木) 7:13:17

昨晩、あるビストロで「フリュイ・ド・メール(Fruits de mer)」を食べた。
直訳すれば「海のフルーツ」。まぁ海産物全般を指すのだけど、メニューに載っている場合は「海の幸の盛り合わせ」な場合が多い(氷の山に盛り合わされている場合が多い)。ボクの中でのイメージは、生牡蠣やハマグリやムール貝や大小のエビなんかがレモンなどと共に氷の山に豪華に盛り合わされている感じ。たとえばこんな風

これ、フランスではほぼどのレストランでもメニューに載っている。いや、海外のレストランではかなりの確率でお目にかかることが多い。でも意外と日本でメニューにしている店は少ない。海の幸がこれだけ豊富な国なのに何でかな。生牡蠣なら生牡蠣だけのプレートになってしまう。いいのにな、これ。見た目が豪華なので「わー」とテーブルが盛り上がるし。

大学生時代にバックパッカーとしてヨーロッパ一周貧乏旅行したとき、最終地パリの北駅駅前にあったビストロで「最後だし!」と奮発した「フリュイ・ド・メール」が忘れられない。
他のテーブルでも普通にみんなオーダーしているので特別感はないのだが、学生の身としてはかなり豪華でハレヤカ。生牡蠣なんかが氷にいっぱい刺さった独特の背が高いプレートをギャルソンがニコニコ抱えてきてくれたときの、あのちょっと高揚した気分。翌日には日本に帰るという寂しさと、1ヶ月の貧乏旅のいろんな思い出と、最後まで辿り着いたという達成感とが結実したようなプレートだった。お金がなかったのでメインもデザートも頼まず、「フリュイ・ド・メール」だけを3人前オーダーして、一緒に旅をした親友とふたりで惜しみながら食べたなぁ。

そうだ、いま思い出したけど、あまりに美味しかったので近くの魚屋で売っていた生牡蠣を買って安ホテルに帰ったんだった。で、いざ食べようと思ったら、牡蠣の開け方がわからない。道具もなく、ナイフでやってみても開かず、ホテルの受付のアフリカ人に聞いても埒があかない。結局泣く泣く捨てたんだった。でも部屋の中には一晩中海の匂いが漂っていた。

後年パリに行ったとき、北駅に行ってそのビストロを探したが、見つからなかった。たしか「北駅」という名前の店だったんだけどなぁ。まぁ店名からもわかるように、きっと観光客用のしょぼい店だったのだろう。つぶれたんだと思う。でも、その後パリではいろんなレストランに行ったけど、あの店ほど鮮烈に記憶に残っている店は他にはない。

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ワインが主役なのではなく、会話が主役なワイン会

2009年09月19日(土) 18:47:34

昨日は大阪から帰ってきて会社に出て仕事をしたあと、誘われてワイン会へ。

ワイン会は30代によく参加した。第一次ワインブームだったあの頃(1990年代)、毎週のようにワイン会があったし、物珍しかったことも手伝ってボクもよく参加した。覚え始めはなんでも楽しいからね。第三世界のワインもまだ入り始めで、ワインの世界もわりかし狭かった。フランスワイン全盛の時代で、イタリアワインですらまだ輸入されているワインの種類が少なく、スペインやチリやカリフォルニアのものがようやく輸入され始めた頃のことである。

覚えるのが楽しかったから、ワインのメーリングリストにも参加していたし、フランスの畑は暗記した。日本初(?)「ボージョレー解禁チャット祭り」を主催したりもした。
ただ、ワイン・マニアが苦手で、ワイン蘊蓄をたれる人が多くなるに従ってだんだん疎遠になっていった。ワイングラスをぐるぐる回しながら「この前飲んだロマコンがさぁ」とかねちっこくつぶやく輩が嫌いなんですね。90年代後半はだんだん家飲みが多くなり、「ワイン発展途上日記」なるものもつけていた。読み返すと毎晩毎晩よく飲んでいるな。「ワインの鼻」なんていうのを買い込んで楽しんでいたのもこの頃。そんな時期を経て、いまでは「知識はソムリエに任せて、ド素人として飲む」のが好き。酒は脇役。主役は会話。お酒ってその程度でいいと思う。

てな流れで、いまではワイン蘊蓄にほとんど興味がないので、ワイン会のお誘いがあってもほとんど参加しないボクなのだけど、昨晩は「ワイン蘊蓄などしない、ただ楽しく飲める方がメンバー」ということなので、いそいそと出かけることに。
というか、沖縄で奇跡的な夜を過ごしたメンバーである小山薫堂さん、飯島奈美さんも参加してるので、あの夜の再現的に。あとは有名女子アナやカメラマン、航空会社の方など、総勢10名の会だった。

主催はひとりのおじいさま。穏やかで上品でずっと笑顔を絶やさない。場所は彼の秘密のスペース。とある素朴なビルにさりげなくあるプライベートなスペースである。

彼は趣味でワインをセラーふたつ分買い込んでいる。見せていただいたが、1901年くらいの古酒から現在の超プレミアワインまで、少しでもワインをわかる方なら卒倒するようなコレクションが数千本、大きな特製ワインセラーにしまいこまれている。メンバーみんなで「うわーうわー」と叫びながら見ていたが、最後の方にはだんだん無言に。なんというか目の毒に近いからね(笑)

で、これらのワインを「惜しげもなく」ぽんぽん開けて飲むのである。
その方、カリフォルニアワインに特にくわしいこともあって、希少かつ美味しいカリフォルニアワインが多く出された。その「比較対象ワイン」としてフランスワインも開けられるのだが、前座的にラ・ミッション・オー・ブリオンやらムートン・ロートシルトやらの古酒が開けられる贅沢さ。いつもはトリを飾るクラスのワインが一本目とか二本目とかに「ま、比較として」と出てくるのである。なんだか麻痺する(笑)。

印象的だったワインは「Araujo "Eisele" Sauvignon Blanc 2002」「Amuse Bouche 2006」「Rock Syrah 2006」「Behrens & Hitchcock 2004」「Bond "Melbury" 1999」かな。特に「Araujo」のソーヴィニヨン・ブランは絶品だったなぁ。一番お高いのは「Amuse Bouche」だって言ってたっけ。もちろん初飲み。つか、いったい何本開けたのか定かではない。

でも、フランスより美味しいと断言されるだけあって、出されたカリフォルニアワインは本当に美味しいものばかり。アタックが強いのに上品で華やか。後味もいい。フランスワインの繊細な感じも捨てがたいけど、ナパの凄さを再発見した気分だった。

料理は彼自ら作ったおいしい前菜の数々(かなり絶品。お世辞抜きで)。そして近くのレストランから届けられた焼きたてのステーキ。その後の〆に銀座有名鮨店からの職人自らの持ち込み鮨。テーブルには栓の開いたワインが摩天楼のように乱立し、途中から何がなんだかわからない状況になった。ラストは会長さん手作り(&秘蔵)の20年梅酒。この出来がまた素晴らしく何杯もおかわりしてしまった。

メンバーはとても気楽で楽しく、なんだかとっても発散したなぁ。
たまたまラベルをiPhoneで写しておいたものだけ上に書いたけど、他のワインは名前もビンテージもあんまり覚えてないや。でもいいの。ワインが主役なのではなく、会話が主役なワイン会。うん、こういうのだったらまたぜひ参加したい。

今朝はワインの酔いもまったく残っておらず、というかむしろ元気で、朝起きて50分ほど軽くジョギングをした(散歩より遅いペースのジョグ)。
あとはマックの調子さえ直れば人生に暗雲なしなのだが、そうはうまく行かない。今日もマックと格闘中。つらすぎる。この連休で書かないといけない原稿がたくさんあるんだけど、いよいよ修理に出そうと決心したところ。

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酒抜きで酔う

2009年07月09日(木) 8:20:30

昨日の「ベーコンの香り」にツッコミ多数だったので、追記をしました。
でもさ、ベーコンの魅惑的な香りって、嗅げば嗅ぐほど食べたくなっちゃうと思うんだけどな。まぁいいや。

昨晩は夜の部会(つまり宴会)があったのだけど、最近疲れや頭痛がなかなか抜けない身として「酒抜き」で参加してみた。アルコールを抜いたからって疲れが取れるわけではないけど、内臓への負担は少なくなるはず。一次会、二次会ともに冷たいウーロン茶をガブガブ。これってカラダが冷えるね(←内臓に負担かけてるじゃん)。

でも、宴会で酒抜きって生まれて初めての経験だったせいもあって、終始慣れなかった。
歓送迎会も兼ねていたので、初めてしゃべる方も多く、その方達にとっては「この人、下戸なんだ」という印象なんだろうなぁ。もしくは「肝臓痛めてるのかな」って。 そういう立ち位置、自分的には新鮮ではあるけど、ちょっと複雑。体育会系性格のせいか「飲めない」ことをどこかで恥ずかしく思ってしまう。本当は大酒飲みなんです、とか言い訳したくなってしまう。でも、みんなが飲んでるビールとか焼酎とかハイボールとか赤ワインとかは全然うらやましくない。カラダが欲していない。

そんな昨晩の収穫は「飲まなくても酔える」という下戸の人の感覚を体感できたこと。
下戸の人で、「宴席で飲まないけど、酔った感じになる」っていう人がいるけど、それについて懐疑的だったんだよね。でもホント酔える(笑)。なんか雰囲気に引きずられて、ちょっと酔った気分になる。ふわーっとした気分になる。それがおもろかった。なんとなく滑舌まで悪くなるんだよ。呂律(ろれつ)が怪しくなる。

もしかして、下戸と違ってもともとは大酒飲みなボクは、酒を飲んできた長〜い経験から、脳味噌が「酒を飲む席での自分のカラダの反応」を勝手に演じてしまうのかもしれない。こういう席ではこうなるもの、と、脳味噌が勝手に命令を出すのではないかな。動きが緩慢になり、足元もちょっとだけフラフラした。完全に酔いの症状。

ということで、ウーロン茶だけで一次会・二次会をこなし、酒抜き宴会初体験、無事終了。
夜帰ってからも書き物できるし、翌朝もラク。意外といいかも。

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好みの酢飯

2009年07月05日(日) 9:48:18

札幌から東京に帰る前においしいランチが食べたいなと思って、森崎くんに携帯メールで「札幌でどっかうまい鮨屋ないかなぁ」と聞いたら、数店上げてくれ、その中でも「鮨菜 和喜智」を特に強く勧めてくれた。

前日に予約したら運良くランチがとれたのでゴー。
札幌は鮮度重視系の鮨屋が多く、それはそれで北海道っぽくていいのだけど、ボクは酢飯とのバランスを楽しみたいタイプ。タネだけ強くてもあまりおいしいと思わない。そういう意味では北海道は「ボクの好み的には鮨不毛の地」であったのだが、ここに来てようやく一軒知ったかも。森崎くん、ありがとう。

なんといっても、この店の酢飯が好みだ。
酢加減もいいが、酢飯が口中でパラける具合が絶妙だ。口に入れると自然にほぐれ、ふわっとパラける。そして一粒一粒が(堅めに炊いてあるせいで)口中で主張する。あぁこの炊き具合も絶妙。パラけ方も絶妙。好みだなぁ。
で、それが鮨ダネと同時に口の中で溶けていく。このバランス感。あぁ幸せ。

それをご主人に伝えたら、喜んでくれ、酢飯談義になった。
東京は新橋の「しみづ」の酢飯を意識されていたのにビックリ。そしてもっとこの店が好きになった(「しみづ」の酢飯はボクのフェイバリットのひとつだし)。

「でもこの数年、『しみづ』さん、ちょっと優しい酢飯になりましたよね」とボク。
「そうなんですよ。以前より普通っぽくなったというか」
「ですよねぇ、以前はいかにも男鮨という感じだったんだけど」

あぁ、札幌でこんなマニアな話が出来るなんて(笑)。
いまの「しみづ」の酢飯も好きだが、以前のもっと力強い(タネに勝つくらいの)酢飯、好きだったなぁ。

ご主人は鮨に煮詰まると全国の鮨店を食べ歩くそうで、他にも博多の「吉冨」や「つく田」の話になったり、金沢の「弥助」や「みつ川」の話になったり…。店内で他店の話をするなんて、ちょっと品がないけれど、店も途中から貸切に近くなったし、鮨好き同士の会話ということで許してください。

元々は東京の瀬田の「寿司久」で修業したというご主人。
札幌で行く店がまた増えたかも。ご主人の「酢飯の変化」を毎年毎年食べてみたい。

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「琉球料理乃山本彩香」が閉店します

2009年06月19日(金) 8:14:10

ayaka_heiten.jpg沖縄の、いや、日本の宝がひとつ、なくなろうとしている。
那覇の琉球料理店「琉球料理乃山本彩香」が8月いっぱいで閉店する。

昨日の朝、彩香さんからうちに荷物が届き、中にはオバマのTシャツと手紙、そして丁寧に折りたたまれた二枚の新聞紙があった。琉球新報と沖縄タイムスが1枚ずつ。

オバマのTシャツは5月頭に那覇で一緒にお茶したときに山本彩香さんが着ていたのと同じもの。それイイですね、とお褒めした。あぁあれを送ってくださったんだな。でもなんで? 欲しいってねだったっけか。まぁそれはそれとしてこの新聞紙はなんだ? と見てみたら、「ご挨拶」と題して閉店のお知らせ広告が載っていた。

いそいで手紙を読む。
そこには苦渋の選択が書かれており、「事後報告おゆるし下さいませ」と結ばれていた。

山本彩香さんは今までも何度も閉店を検討していた。
一度は決心し、そのときはボクも少し継続に関わったりした。
それ以来、個人的にいろんな事情をお聞きしているので、近く閉店を考えられていることは知っていたが、こんなにすぐとは思わなかった。

数週間前の5月末にお店に行って夜遅くまでふたりで話したとき、何かをボクに伝えようとして逡巡していたことが何度かあった。
店員の由美子さんも「先生、なおさんに伝えなくていいんですか?」と耳打ちしていた。
ボクは聞こえないふりしながら「何か言いにくいことがあるんだな」と想像していたが、それが「閉店の最終決定」だとはわからなかった。ボクになんか事前に告げたらまた必死に口説かれて決心が鈍ると恐れたのかもしれない。

手紙を読んですぐ、事情を知っていそうな方に電話した。
彼は彩香さんの評伝を書き続けている人。「必然の流れ」として閉店は知っていた。でもその本当の理由まではわかりかねている感じ。続けて彩香さんにも電話しようと思ったが、とりあえず今は止めた。声を聞いちゃうとお互い乱れる。もっと落ち着いた頃に電話しよう。

携帯メールを入れた。返事に泣けた。

会社に向かってとぼとぼ歩きながら、ふと気づく。
オバマのTシャツは、あのときそれを褒められたからではなくて、「チェンジ」ということをボクに伝えるためなんだな。前向きのチェンジ。明るい未来へのチェンジ。そう、終わりは始まり。

あのお店自体は終わるが、たぶん新しいカタチで、彩香さんの「次」が始まる。
彼女が守り続けてきた昔ながらの洗練された琉球料理も必ずや伝承される。
そのチェンジしたカタチは、またここでお知らせできると思います。

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山本夏彦が行きつけだったバー

2009年06月08日(月) 8:31:18

先週、この方とふたりで飲みに行った。
落語のすごいエアチェック・コレクションを聴かせていただいたので、ではお返しに「居酒屋Jolly」にお連れしましょう、とお約束したのである(一軒目はご馳走になってしまったが)。

というのも、彼は熱烈な山本夏彦ファンなのである。
で、銀座の「居酒屋Jolly」はその山本夏彦翁が行きつけだったバー(名前は居酒屋だが、実際はバー)。毎週木曜日の夜に現れて、カウンターの左から2〜3席目に座ってチビリチビリとウイスキーを飲み、ご機嫌で市川までお帰りになったとか。

そんなエピソードを何故か知っていた同じく夏彦ファンのボクが、その夜の二軒目として彼をその店にお連れしたというわけだが、いろいろ話を伺っていると彼の方がよほど夏彦マニアで、まぁそのくわしいことくわしいこと。本もほとんど全部読んでいるという。あぁでもこの店は知らなかったわけですね(優越感)。そう、この店が彼の行きつけって知らない人多いです。ボクも偶然知ったので。

でも喜んでいただいて良かった。「聖地だなぁ」と感慨深い溜息をつかれていた。そう、あの「いろいろうるさい夏彦翁が気に入った店」というだけで、わかる人には価値があるでしょ? 店主の柴辻さん(ものすごく品がいい)からいろんなエピソードを聴きつつ深夜まで。途中から彼の美人部下さんも合流して3人で飲んだとはいえ、ふと気がつくと入れたボトルがもう1/5に。

…ここまで書いて急に不安になった。
ええとですね、山本達彦ではないですよ(笑) 時代の流れがあまりに速いので忘れちゃった人もいるかもしれない。山本夏彦。2002年に亡くなってしまった随筆家(ボクも感想を数冊書いている)。亡くなった数日後のさなメモでも短く書いているが(当時は短く書くメモだったので)、随筆家というより「昭和の説教ジジイ」に近かったかもしれない。浮ついた心に寸釘を打ち込む彼の「説教」に何度救われたことか。

というか、ほんのちょっと前までは「山本夏彦が生きていた世界」だったんだなぁ…。それが想像しにくいくらい、最近はあまりに「山本夏彦的ではない世界」である。

聖地で飲み、翌日から数冊読み返し、「山本夏彦的なもの」を少し思い出してきた。
どうしてこんなに大切なことを忘れていたのだろう。前に進んでいるように見えて着実に退歩している自分に気づいてプチ鬱。説教ジジイの新しい説教を読みたい。

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「バーンズ」同窓

2009年05月08日(金) 7:56:34

昨晩クライアントと飲んだのだが、その宣伝部長が偶然なんと「バーンズ」の元常連であった。

「バーンズ」というのはボクの関西勤務時代の行きつけのバー。
約14年間で150本のオールドグランダッドを入れた店である。いったいいくら使ったんや。頻繁に行ってた頃は週4日は入り浸っていた。

ボクがその店に通い始めたのは、確か1985年。宣伝部長がよく行っていたのは1980年〜84年。行っていた時期は重なっていないが、20代にあの空間に入り浸りマスターと長い夜を過ごしていたのは一緒。それって同窓みたいなものである。そのうえ好物にしていたそこのメニューがチキンカチャトラということも一緒であった。あの店で毎回のようにチキンカチャトラを食べる人ボクくらいかと思ってたよ。なんという偶然!

さっそく「バーンズ」のマスターに携帯メールで「こんな人、知っとる?」と聞いたら、「おうおう、○○さんやろ?」と下の名前で返信。彼もその偶然を喜んでいた。というか25年前の常連の名前をよく覚えとるな。

しかも、その後の話でわかったのだが、その宣伝部長、苦楽園口駅近くの「司」という小さな居酒屋も行きつけだったという。つ・か・さ! 久しぶりに脳味噌に蘇ったその名前! いやぁ、ボクも週1回はあそこで夜ご飯を食べてました。カキフライとかお好み焼きとか。懐かしいなぁ(いまではもう店ないけど)。

そんでもって、宣伝部長とは苗字も一緒(笑)。佐藤同士。
ほぼ初対面みたいなものなのだが、今後下の名前で呼び合うことになった(5歳以上年上の方なんですけどね)。ボクは「なおさん」と呼ばれることに(笑)。

ええとですね、必然というかなんというか、彼との関西出張が決まったのはとってもナイショだ。

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極寒長時間行列

2009年02月22日(日) 19:19:27

毎年この時季の恒例になっている「媚竈(びそう)」の澤畠夫妻との食事会を土曜日にした。
ブルゴーニュにある日本料理店のご夫妻で、冬のこの時季、食材調達なども兼ねて毎年来日する。もう4年にわたり、その時に食事をご一緒する仲である(去年はこんな感じ)。

去年はフランスの「ワインジャーナリスト協会賞2008年度グランプリ」を受賞したり、コート・ドール県で最も活躍した人(店)を称える賞「Les Cote d'oriens en lumiere」のレストラン部門で受賞したりするなど、ものすごく活躍中の彼らである。今回も無事に来日され、あちらの希望もあって「スタミナ苑」に行くことにした。

この「スタミナ苑」、個人的にも7年ぶりくらいかなぁ。久しぶりに行ったが全く変わっておらず、変わったところと言えば店の正面に店主の豪邸が建ったことくらい。

で、予約を取らないこの店、土日は16時30分開店なので、念のため1時間前の15時30分に並びに行ったのである。でもその時点で40人待ちだよ…orz ま、でもなんとか一回転目で入店できそうなので(全部で50席ほどある)、ほっとしつつ澤畠夫妻を待つことに。昨日は天気は良かったがわりと底冷えし、じぃっと立っていると寒さが身に染みる。でもまぁ1時間後にはおいしい焼肉にありつけるわけだし。

ただ、ここでボクは致命的なミスをふたつ犯した。
まず「入店時に全員揃ってないグループは、どんなに早くから並んでいようが店に入れてくれない」ということを澤畠さんに知らせていなかったこと。それと、1年に1回フランスからはるばるやってくる彼らに足立区鹿浜の遠さを教えていなかったこと。

時間は刻々と16時30分に近づく。行列はどんどん伸びる。一回転目に入れない人たちはここからあと1時間半以上待つわけなのに、それでもどんどん行列は伸びる。どんな店やねん。
たまに見回りにくる店のお兄さんに「まだ揃ってないですか、困りましたね」と言われつつ、なんとかギリギリまで待つ。あー携帯の番号も教えてなかった(3つめのミス)。どうやら店の方に「遅れます!」と焦った電話が入っていたようだけど、電話を取り次いでくれるタイプの店ではない。うー…。

結局彼らが着いたのは16時33分。3分遅れで入店できなかった(泣) 惜しい!
もうその時点で寒さは頂点に達していたんだけど、ボクもミスっているし、当然澤畠さんたちも平謝りだし、なんだか「こうして長時間並ぶのも乙」という気分になり、そのまま妙に楽しくなっちゃって親しい会話へ。寒い中で話しているうちに親しさも増したような感覚。そう、こういうハプニングこそ人を親しくさせるからね。

15時30分から2時間30分強並んでようやく入店。
そうしてありついた焼肉のうまさたるや! これは「苦労を共にした人しか共有できないおいしさ」。レバーあぶり塩、上ミノ、上ハラミ、中落とし、ミックスホルモン、テグタンスープなんかが昨日の白眉。白眉多すぎ。ただでさえもうまいのに「待ちわびた気分」が味を数倍にしているんだもん、そりゃ白眉も多くなる。

食べ終わって外に出たらまだ40人くらい並んでいた。いったい何回転するんだろう。10年以上前から焼肉の概念を変え、新鮮な内臓のうまさを広めた功績ある店がいまだに流行っているのはなんだかうれしい。毀誉褒貶ある店ではあるけど、やっぱり安いしおいしいし、意外と店員のサービスいいし、ボクは好き。

まぁでも焼肉臭くなる意味では都内随一の店ではあるなぁ(大阪の鶴橋にはもっとすごい店があるけど)。焼肉の匂いをプンプンさせて電車に乗り、上野で澤畠さんたちとお別れ。また来年のこの季節に会いましょう! 来年はどこに行こうかな。いまから楽しみ。

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定例会

2009年02月17日(火) 12:14:27

昨晩は「定例会」で会食。
定例と言ってもなかなか予定が合わず、約1年ぶりの開催。4人の食べ好きがあつまって美味しいものを食べる会である。この4人だとボクがもっとも店を知らない。そんなメンツ。怖い怖い。持ち回りで店を選ぶんだけど、自分の番は実に緊張する。今回はボクの番じゃなかったので気楽だったけど、前にボクが選んだときは少しハズしてしまった。いや、一般的にはハズレではないんだけど、みんなのレベルが高すぎて少しハズした。まったくもう怖すぎるよ。

昨晩は著名なゲストを2人お呼びして6人で。
一軒目はしゃぶしゃぶ。二軒目は隠れ家ワインバー。どちらもとても良い店だった。独立やら受賞やら結婚やらのお祝いごともあり、なごやかで楽しい会だった。それぞれの分野の大御所ばかりではあるけど、なんとなく気が合うせいかとても気楽。最近になくくつろげたかも。

このままメンバーが増えていきそうな感じ。今回お呼びできなかった方がなにやら「激怒」されているらしいので(笑)、次回は7人かな。そうなったら、放送、出版、ネット、映画、芸能、イベント、広告、と、各分野が揃う(別の意味で)もっと怖い会になる。怖いけど面白そう。今年中に開催したいけど、予定合わせるのが至難の技っぽい。

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眠いのに深夜飲み

2009年02月12日(木) 8:59:07

伊勢志摩の情報、たくさんありがとうございます。
伊勢・松阪はいっぱい教えていただきましたが、志摩が意外と少なく、店選びに苦心しております(贅沢ですが)。それと朝食にいい店も(市場の中とか)。もしご存知の方がおられましたら引き続きよろしくお願いします。

昨日は朝からずぅっと眠かったけど、仕事が間に合わなくてずぅっと企画書書いてました。
で、金沢から知り合いが上京してきていたので、22時すぎから中目黒「イカロ」でご飯。モリ(森崎博之くん)とも共通の知り合いなので、モリも途中から合流。結局深夜2時まで飲んでしまった。ねむひ。

モリはTEAM NACSの公演初日間近で、いまは稽古の真っ最中。実質あと5日しか稽古日がないそうで、ちょっとピリピリ気味。だってまだ台本が(以下口止めされ中)。
でも稽古直後だけあって滑舌が良い! 口が滑らか滑らか。あまりに明瞭な発声だったのでちょっとモリっぽくなかった(普段はどんなんや)。やっぱモリは発声不明瞭がいいなぁ。

ちなみに「TEAM NACS FILMS N43°」も札幌(2/14〜)と東京大阪(2/21〜)で上映するらしい(映画館などの情報はこちらで)。NACSファン用に作った映画の一般公開。会場はどんな反応をするのだろう。ちょっと楽しみ。ちなみにボクが観た時の感想はこちら

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8日ぶり

2009年02月06日(金) 7:49:10

先週の水曜日に飲んでから、昨日まで8日間、お酒を飲んでいない。
特に禁酒を誓ったわけではないが、仕事に追われていて飲む機会を失ったのと、体調も悪かった。風邪をひくかひかないかの境目をうろちょろしているような体調で、そういえばネズミーシーでは頭痛も酷かったっけ。

もともと家ではお酒を飲まない方である。ビールも飲まない。
20代30代は家でもたくさん飲んだ。酒棚の充実は人生の豊かさにつながると錯覚していた時期すらある。ハードリカーからリキュールまでズラ〜ッと自宅の酒棚に並べて悦に入っていたあの頃。その後ワインに凝ってワインセラーも持ったりしているが、最近は家では飲まないなぁ…。家では「常に頭をクリアにしておきたい」とか貧乏性なことを思ってしまう感じ。酔わずにいろいろやりたいことがある。

外食は相変わらずしているが、外食後に仕事や書き物をしようと思うと、どうしてもお酒を控えるようになる。そしていったん「お酒を飲まない外食」に馴れると、意外とこれはこれで快適。もちろん日本酒やワインの香りが味を倍にしてくれる料理もあるが、お茶やお水で食べることによってより鮮烈に味を感じられる料理も多い。翌朝のカラダも楽だしね。

まぁ今晩わりと飲む予定なので禁酒生活も8日止まりなのだが、副産物として8日で2キロ痩せた(笑)。
飲まないと食事量も少し減る(ボクの場合)。脂っぽいものもあまり取らなくなる。食事時間も短くなるので「もう一品食べようか!」みたいな「酔った勢いでの追加」も減ったりする。このまま飲まずに5キロくらい痩せてみたい気もするが、もう適正体重なのでこれ以上痩せなくてもいいや。ちょっと小太りの方が長生きするってどっかの研究所が発表していたし。

あぁでも8日ぶりに飲むってものすごく酔っちゃいそうだな。最近異様に忙しかったので疲れもたまっている。醜態をさらさないようにゆっくり飲もう。

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農家の台所

2009年01月26日(月) 7:36:29

モスクワじゃなくて北海道のモリが上京した(モリがふたりいるからややこしい)。
新作芝居の稽古&公演のため数ヶ月滞在するという。そんじゃま、とりあえずご飯でも食べよう!と、昨晩久しぶりに会ってきた。約3ヶ月ぶりかな。

日曜の夜なのでやっている店が少ない。
いろいろ探して、野菜大好き&アグリ・タレントの道を歩んでいるモリのために(北海道ローカルで「あぐり王国北海道」という農業番組を持っている)、恵比寿の「農家の台所 恵比寿店」を選んでみた。

いや〜、ここイイわ。
入り口は冷蔵庫状態になっており、野菜が直売されている。店内も野菜野菜野菜。契約農家の方々の巨大ポスターが選挙ポスター状になってダダダと貼られており、しかもなんと畑まで店内にある(温室状になっている)。
コースは3500円からと安価で、ユニークなのは、野菜:魚:肉の比率でコースを決めること。6:2:2とか、5:2:3とか、まず比率を決め、その比率の中で3500円〜5500円のコースを選ぶのだ。面白い。

コースにも一品にもあるが、「特選農家のサラダ」というサラダバーが白眉。
ホントに美味しそうな野菜が並んだサラダバーが取り放題。もうこれだけでお腹一杯になるんじゃないかな。珍しい野菜も多いので(ソルトリーフとか)、つい取りすぎてしまう。小松菜とか白菜とかがまずうまい。大根も3種類くらいあり、人参もうまい。コースだとおかわり1回までだけど、一品ならおかわり自由で780円。これ、採算とれているのかな。

コースも量が多く、ちゃんとおいしい。コストパフォーマンスがとても良い。ご飯に辿り着くころにはお腹一杯に。
デザートは別注文だが、苦かったり酸っぱかったりと妙に面白い(というか苦すぎだろう!というのもあった)。話題の白イチゴもあり、場も盛り上がる。

敢えて言えば、全面禁煙じゃないんだよね。中二階が喫煙可能席になっている。生野菜を扱っているのにタバコの煙がそこはかとなく漂っているのはちょっと…。
まぁくわしくは「うまい店対談」で書こうと思うが、とはいえ安くてうまくて野菜がいっぱいとれて、なんだかお得な店である。昨年11月にオープン以来、予約がとれない店として有名になっているらしい。さもありなん。モリなんか「明日また来ようかな」とか言ってたし。

もちろん今朝のトイレはズドンスルスルでした。
食物繊維とりすぎ。腸スッキリ。ありがとう、野菜!

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山奥の命

2009年01月12日(月) 10:20:51

姫路に住む友人夫妻のお父様が週末猟師をやられていて、毎年この季節になると新鮮なイノシシ肉を送ってくださる。ありがたく昨晩はボタン鍋。粉山椒をまぶしたイノシシ肉を味噌味の鍋にして、メドックの赤ワインを合わせてみた。シャトー・ラ・トゥール・サン・ボネの2000年。

同封されていたお手紙がいい。

新年早々、父がイノシシを獲ってきましたので、お送りいたします。
今シーズンは、昨年秋に台風の上陸がなかったので山の木の実が充実しているのでいい状態(美味しい脂)だろうと思っていたところ、山には餌の木の実がなくイノシシもあまりいい状態のが獲れませんでした。
天然のジビエは山の状態によって味が変わってくる、という常識的なことも、こうして都会生活を送っているとわからなくなってしまう。山の木の実の状態を想像しながらイノシシをいただく楽しさ。食卓が山に直結しているような実感。安定した食肉の切り身をスーパーや小売店で買っている毎日では決して味わえないシズル感。

山の状態を想像しながら食べていると、それをむしゃむしゃ食べながら幸せに生きていたイノシシの命を奪って栄養にしている自分たちの存在にも自然と気づく。キレイゴトを言う気はないが、生き物たちの幸せな日々を奪っているという自覚を持って毎日大切に生きなければと思う。

酔って早く寝たせいか、山のチカラが宿ったせいか、今朝はすっきり目が覚めた。
とりあえず元日以来続いている早朝勉強をやり、いまから企画書作り。今週はいろいろ仕事が立て込んでいるので、相当準備をしておかないと危ない感じ。祝日とはいえ今日は地道にがんばる日。

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喫茶店カレー

2009年01月08日(木) 7:40:04

なんか急に「喫茶店のカレーが食べたい」という欲求に駆られた。
インド風でも欧風でもタイ風でもない、あの独特の日本カレー。楕円のカレー皿で給されて隅っこに福神漬けの赤が眩しい街角カレー。ご飯がべっちゃりめでルーも水溶き片栗粉なんか入ってねっとり甘かったりする家庭カレー。紙ナプキンが巻いてあるスプーンとコップ一杯の水道水だけが脇役な、シンプルで懐かしい昭和洋食カレー。たまに昭和時代のケチャップ味ナポリタンが無性に食べたくなるのと同じように「喫茶店カレー」もたまに無性に食べたくなる。

出来ればウッディかつモルタルな昭和の喫茶店で、カウンターの椅子が木の作り付けだったりすると気分。マスターは黒のベストを着ているロマンスグレーの60代で、レジですれ違った時ほんのりブラバスの香りが漂ったりするともっと気分。デミタスカップのコレクションが棚にあったり、古いタンノイのスピーカーが隅に据え付けてあったり、山岳写真が額入りで飾ってあったりするともっともっと気分。そんな喫茶店でカレーが食べたい。

で、仕事場からとりあえず出た。そしていきなり途方に暮れた。そんな喫茶店どこにもない!

スタバはある。タリーズもある。ドトールもベローチェもエクセルシオールもある。チェーン店以外にもお洒落な「カフェ」はいろいろある。でも、昭和っぽいカレーをメニューにしていそうな「喫茶店」がない! オヤジたちが外回り中に一服するような「喫茶店」がない!

いや、近所にひとつある。
でもそこは喫煙率がスゴイのだ。一度だけ入ったことがあるが、煙で奥がよく見えない。この辺のサラリーマン愛煙家の溜まり場なのだ。んー、あそこでカレーを食べる気にはなれないなぁ…。

という流れで、いきなり昼飯難民に。
極寒のビル風が吹きすさぶ中、喫茶店がありそうな古い一角を彷徨い歩くも全然ない。飲食雑居ビルに入ってみても全然ない。んー、もう寒すぎるしカレーチェーンで済まそうか。いや専門に作られたものが食べたいのではない。雰囲気も味も全然違う。初志貫徹。喫茶店を探せ!

結局、情けないというか、屈辱的な結末に。
近くの「設計者がんばりました系複合型お洒落高層ビル」の2階に入っている「大正・昭和ロマンを疑似再現した、いかにも空間プロデューサーが裏にいそうな喫茶店」に入り、「昭和の喫茶店カレーを求める一部愛好家が泣いて喜ぶであろうことを狙って企画されたと思われる、典型的要素をすべて兼ね備えた、しかし950円とバカ高い邪道カレー」を食べてしまった。

意地が食欲に負けた。
あぁ不満だ。屈辱だ。でも結構おいしかった。orz

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「弁いち」さんのおせち

2009年01月02日(金) 8:35:33

雲もなく風もない暖かい元日。

おせちは昨年同様「弁いち」さんのをいただいた。
お重を開けると全体に茶色くて、派手で美しい料亭のおせちには見劣りするんだけど、この飾り気のなさにこそ有り難みがある。美しい既製品使いのおせちが多い中、いちから地道に丁寧に手作りしていったことが感じられる料理群。大量生産ではないからこそ出せる味が詰まっている。

「弁いち」さんは浜松にある割烹である。サイト上で1999年から長く続く板前さんの日記を、その初期の頃から毎日のように読んで、「こういう人が作る料理を食べたい」と思ったのがご縁の始まり。浜松は遠くてなかなか行けなかったが、ようやく一度だけお邪魔でき「料理って作った人を食べることなんだな」という実感を持った。あの頃から料理や料理店に対する見方が大きく変化していった。そのきっかけになった店でもある。

一軒家ではあるが、こぢんまりした店である。
そんなに広くないであろう厨房で、そんなに巨大でないであろう冷蔵庫を駆使しながら、数多くのおせち料理を一品一品丁寧に作ってくれているのが目に浮かぶ。西麻布の「眞由膳」さんもおせちをするらしいのだが、彼女によると「冷蔵庫のスペースが足りないので、店の暖房を切って、寒い厨房でダウンジャケットを着て作ります」とのこと。「弁いち」さんもそうやって作ってくれているのかもしれない。作る品数が多いから段取りとかも大変だろう。大晦日の夜ぎりぎりまでそうやって作ってくれる有り難さ。
もちろん対価は支払っているが、そういう料理人の料理って等価交換以上のものが入っている。素材費や技術料だけでない「その人の想い」みたいなもの。特におせちって、味を楽しむというよりは、そこにかけた時間とか手間とか願いとかを味わうものだ。そしてボクはこのおせちからそれが感じられる。

時間とか手間とか願いとかを味わうという意味では、家でおせちを作らなくなったのは大きな出来事かもしれない。母親たちがおせちにかけた時間とか手間とか願いとかを家族で共有する場がなくなった。お正月が「願い」の場ではなく、単なる「イベント」に変わったのはおせちを作らなくなってからだろう。

祖母が死に、その技を受け継いだはずの母も老いて「もう作るのはしんどい」と言いだし、急に途絶えた。一品二品ならまだしもお重を埋めるほどのおせちを作るのは重労働だ。数人がかかりっきりにならないと無理。妻ひとり奮闘しても難しく、そもそも彼女も年末ぎりぎりまで働いている身である。数年粘ったが、いつしか自然とおせち作りは途絶えてしまった。

中2の娘にはせめて時間・手間・願いがこもったおせちを、と、作る人そのものが感じられる「弁いち」さんのおせちをお願いしてきたが、お店のサイトで年頭に明らかにされているように、「発展的に店をスリムに」されるようである。ボクと同じく「ダウンサイジング」が今年のテーマのようですね。シュリンクするのではなく最適にしていく感じ。その辺の志向も似ていて好ましいのだけど、おせちを買えるのはこれで最後かも。

よく味わって、いただいています。
ありがとうございます。

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大阪で二日酔いだと

2008年12月13日(土) 11:27:57

昨晩遅めに大阪着。
今日の満劇、そしてボリショイのためである。観劇ハシゴ。信じられないくらいシアワセだ。

いつものバーにちょこっとだけ顔だそうと入ったら、ええとね、それから5時間くらいかな、結局ハシゴして飲むことに(笑) でもそれもシアワセ。わざわざ若手が会いに来てくれたりして、まぁ異様に買いかぶられているわけなのだけど、買いかぶられているうちが花でもある。

おかげで少し二日酔い。大阪で二日酔いだと、脊髄反射的に「きしめん あまの」の「味噌煮込みうどん辛口えのき入り大盛り」をカラダが欲する(←なぜ大阪なのに名古屋名物?)。もう堂チカにはないんだよな。ホワイティうめだまで歩いて食べに行こう。

では、味噌煮込みうどん、食べに行ってきます。「はがくれ」にハシゴする手もあるぞ(笑)

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鷹匠寿〜すだち〜奇跡のリンゴ

2008年12月06日(土) 17:57:58

浅草の野鳥料理「鷹匠 寿」には年に2回のペースで行く。
いや、ここ数年は夏のみだったかな。紹介制の店であるにも関わらず人気が出すぎて、もうジビエの季節の予約がとれない状態なのだ。そのかわり夏は比較的空いている。夏は冬に捕れた野鳥を冷凍したものが出てくる。冷凍技術も発達したので夏でも遜色なくおいしい。だから最近ではすいている夏にゆっくり行く。

昨晩は久しぶりの冬の「鷹匠 寿」。
スズメとたかぶがおいしかったな。お狩場焼きももちろん美味。いつもながらこの店は日本のジビエ料理の最高峰のひとつだと思う。たかぶに食らいつくときに、カニを食べる時みたいに全員が黙りこくったのが可笑しかった。

食べ終わってからひとり上野の東京文化会館の楽屋口まで行き、出演を終えた岩田さんが出てくるのを待って一緒にご飯。その晩にバレエを観た友人と3人で銀座「すだち」へ。ボク的にはハシゴ飯で食べ過ぎだが、楽しいので気にならず。素直で素朴で偉ぶらない彼の人柄には毎回新鮮な驚きを覚える。どうして親友でいてくれるのか不思議だ。

深夜2時前だったかに帰宅。読みかけの「奇跡のリンゴ」を読了。面白かった。というか、ひたすら反省させられることばかり。足りてないことばかり。

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ハチャメチャ食べで立ち直る

2008年11月27日(木) 7:37:35

昨日は600人規模の会議でスピーチ。
新聞大会や雑誌大会を経て、もういい加減場馴れしたからアドリブっぽく話せるのではないか、という「自分に対する淡い期待とテスト」的な考えで、あまり下準備せず臨んでみた。でも、この600人、全員我が社の部長以上、社長までのほぼすべての幹部がいる会議である。登壇した途端「ぞわぞわぞわぞわ」とアガリ虫が足下から這い上がってくる(笑) うわー、この感覚久しぶり!と楽しむ余裕はもちろんなく、しかもスピーチ冒頭で噛んでしまい、頭の中が真っ白に。「あー、何を語っているかわからなくなってきた…」と冷静に見ている自分を意識しつつ、論があっちゃこっちゃ行ってしまう。結局たいして場馴れなんかしていなかったことを確認。一歩進んで二歩下がる。

途中からさすがになんとか立ち直り、普通に展開できたが、ポイントだと思っていた論をしゃべり忘れるという残念な結果に。終わってから「話にちょっと矛盾があったよ」というご指摘も。くぅー。自分的には50点の出来かな。しばし落ち込む。

午後は社外で大きめのプレゼン。
午前中の50点を引きずらないように、とだけ自分に言い聞かせて話した。といっても、ほとんどを同僚が話してくれ、ボクは途中からのクリエーティブパートを話しただけ。このしゃべりはまぁ無難にこなせたと思うけど、質疑応答での難解な質問に柔軟に答えられず、これまたなんだか残念な感じに。

嗚呼なんとも残念な一日だったなぁ…。

ただ、夜は「断れない先輩」から急に誘われ、そーとー無理矢理な夜飯ハシゴになった。そして、文化も余韻も何もないようなそのハシゴ具合に逆に少し立ち直ったのだった。

だって1軒目で「ヒレ酒4杯」に「クジラの尾の身」に「クジラのステーキ」に「はりはり鍋」を食べて腹一杯になったのに、2軒目としてローマピザの店に行って「白ワイン3杯」に「オリーブ」に「ピザ2枚」を食べたのだよ?

はりはり鍋を食べながら「あのさー、次、たまねぎだけを使ったピザ食べに行かない? うまいんだよねー」と言われたときはさすがに仰け反った。先輩は60歳。負けた。というか、その流れのハチャメチャさにちょっと感動した。

ハチャメチャ食べは立ち直るのに最適。少なくともボクは。しかも二軒とも絶大にうまかった。昼間の残念さが遠く感じられる。落ち込みも遠く感じられる。結果的にはありがたいお誘いだった。実に助かった。

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カキフライとカスレ

2008年11月07日(金) 6:46:26

今季初めてのカキフライは「銀座キャンドル」にて。
ここではいつもチキンバスケットしか食べないのだが、カキフライの評判が高いので昨日はそれにしてみた。三陸産のでかい牡蠣が3つ。ライスをつけたら3000円くらいしてしまう(高っ)。洋食風の揚げ。全体にぬるい。あの、噛んだらジュワッと熱々の牡蠣の汁が、って感じがなく、むにゅりとぬるいだ。海の香りはするけどな〜。でもな〜……。「銀座三州屋」になるべく早く行って口直ししよう(笑)

なんか世の中が冬っぽくなったので、木のぬくもりがある暖かいビストロでカスレかシュークルートみたいなものが食べたいぞ、と、夜は久々の「ビストロ・ド・ラ・シテ」へ。

この老舗レストラン、2004年にシェフが替わり、メニューも価格も一新した。めっちゃ安くなったのだ。
で、そのコストパフォーマンスの良さを脳味噌が深く記憶していて、「安いし冬っぽいし、イーネ!」とCKB的に盛り上がって飛び込んだのだが……、メニューを見たら、アレレ高くなっている。ワインも一律「仕入れ値+500円」だったはずなのに、普通の値付けに戻っている(いやむしろ高めに戻っている)。むぅ…。サービスの関根氏は健在なのだけど、またシェフとか方針とか変えたのかな。

いや、スープ・ド・ポワソンも、ブーダン・ノワールのパートフィロー包みも、カスレもとてもうまかったし、冬っぽさも満喫したんだけど、価格帯が予想と違うって意外とダメージが大きい。というか、昨日は昼も夜も散財。オバマも勝ったしまぁいいか(関係ありません)。

帰ってからはPhotoFuniaで、自分の顔写真をアンジェリーナ・ジョリーのTシャツの上に貼ったりして遊んでました。

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ヤマ、越えた

2008年08月21日(木) 12:03:04

昨日、8月20日はある種のヤマであった。
明日、つまり22日から夏休みに突入することもあって、その前に片付けないといけない仕事のピークであったことがひとつめ。週刊文春から鈴木敏夫著「仕事道楽」の書評を頼まれたのだが、それの〆切日だったのがふたつめ。「広告批評社主の天野祐吉さんとの対談」という、業界の方なら「うわー、それ、重そう!」とわかってくださるようなプレッシャーのきつい2時間がみっつめ。鮨職人・新津武昭氏が復活して週1日だけ握っているそのカウンターに座る、という、ちょっと鮨経験上では重要な夜になりそうだったことがよっつめ。

ここ数日の仕事量も厳しかったけど、〆切も厳しかったなぁ。
だいたい書けてはいたが、出だしがどうもしっくり来ず、最後の最後まで違和感あり。で、一昨日の早朝にウンコしてるとき一行目が突然にょろにょろとひねり出された(汚い!)。やはりトイレは発想の母。それを受けて一気に書き直し、なんとなく納得のいくものになったのが昨日の早朝。はぁ〜間に合った!

天野祐吉さんとの対談は、もうここ数ヶ月の重荷で、先週あたりからは重荷過ぎて「はよ終わってくれ」と願ったほど。天野さんの新刊が冬に出るのだが、そこに収録する対談で、5人のうちの1人になぜかセレクトされたのだ。固辞しまくったのだが、企画意図・セレクト意図などを出版プロデューサーに延々口説かれ、つい受けてしまった。あぁプレッシャーきつかった。
でも案ずるより産むが易しで、なんとか2時間話し終えた。対談って慣れていないので(というか、ちゃんとしたのは初めてに近い)、なんかしゃべる部分と聞く部分のバランスが上手に取れず、途中舞い上がってしまった部分もあり、後悔はいろいろあるが、まぁこれが今の自分の実力、ということだと思う。

新津武昭氏は鮨好きの間では有名で、伝説の鮨職人ということになっている。
藤本繁蔵の数少ない弟子のひとり。銀座「きよ田」で名を上げた鮨職人。ボクは15年ほど前に一度行っている。そのときはまだ鮨カウンターに慣れていなかったこともあって異様に緊張した。いまは西麻布の「鮨 青木」の奥の個室カウンターで週に1回だけ握っている。

仕入れは青木さんで、酢飯と握りが新津さん。「仕入れをご自分でしないと握りは変わりますか?」「もうそれは大きく変わります」とおっしゃっていたから、完全に新津さんの握りというわけではない。ブランクも7年ほどあり勘も鈍っているだろう。でも「鮨の歴史として欠かせない人を(ある程度鮨経験を積んだ今)食べる」という意味では貴重な夜。

昨日はカウンターはボクと同行者のふたりのみ。しかも同行者が遅れたので、20分ほどボクは新津さんを独占し、いろんな話を聞いた。
「きよ田」開店一日目に小林秀雄が来たことや、常連だった白州次郎との初対面秘話などから始まって、毎晩80本ビールの大瓶をひとりで飲んだという話(!)、「今では減って30本になりました」という話(!!)、それでも本当に毎晩飲むのだという話(!!!)、それも早飲みで20分で20本空けるのだという話(!!!!)。いや、ビールの話だけしていたわけではなく(笑)、でもその話ですっかり打ち解け、いろんな話で盛り上がったなぁ。

同行者が来てからもニコヤカな新津さんは付かず離れず、絶妙な距離感でいろんなお話しをしてくれた。「きよ田」の記憶ではこんなに饒舌な方ではなかったはずなのだが、もう終始ニコヤカで楽しげ。裏話もいろいろ。いまや有名店になったあの店の持ち逃げ話など、ここでは書けないことも多い。「左様でございます」が口癖でどんどん話にドライブがかかる。

握りは記憶よりずいぶん優しい。藤本繁蔵の先輩弟子おふたり(鈴木さんと舘野さん)と比べるのも何だが、おふたりより突出して優しい。もっとエッジが立った鮨だった気がしたなぁ、というのが最初の印象。
酢飯が絶妙。タネとのバランスも絶妙。「伝説の鮨だから」という有り難みは置いておいて、トップクラスにおいしいとは思った。最初に赤身5貫。その後もすべて2貫ずつというスタイル。新子、新烏賊、鯛、穴子、それぞれ良い。一品一品というより全体のコース・バランスがとても良い鮨。よく出来たソナタを聞いてるような気分になった。こういう気持ちよさは鮨では希少。

でも、えーと、もし興味を持って行かれる方がいらっしゃったら、お財布だけは分厚くして行かれた方がよろしいかと。高い鮨屋はいろいろ行ったけど、2位以下を大きく引き離して断トツの新記録。ボルトの200メートル決勝みたいな感じ。まぁ多少追加で握ってももらったが…。いやぁ参った。領収書も取らず自腹で払うふたりに女将さんはちょっとびびっていた。社用の方が多いのだろう。

冬には、こういう間借りではなくて、ちゃんと復活されるとのこと。東京の鮨地図がまた賑やかになる。すごく楽しみだけど、財布が…。

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酒を控えている影響

2008年07月04日(金) 8:25:46

来週に海外出張が待ち受けているので、昨晩は約束をお断りして帰宅&早寝。今晩も会食をお断りして帰宅&早寝の予定。
どうもカラダの底の方にあるはずの「体力の貯金」みたいのを使い果たした感じなので、こうして少しずつ貯めていくつもり。あ、来週の海外出張はハワイだし、凄まじいスケジュールでもないので、海外出張中でも「体力の貯金」が出来そうだ。気分も変わるだろうし、いい循環の始まりだと期待している。


しばらく「食」から関心が遠ざかっている。
ま、もともとの関心量が高すぎるようなので、少し遠ざかってようやく普通の人程度?って感じかもしれないけど。

前にこんな状態だったのは、大学時代かなぁ。何もせずひたすら毎日ダラダラ寝ている、という生活を数ヶ月したことがあったが、あのときも「食」に興味がなく、食欲も乏しかった。そのとき以来だから25年ぶりくらい。まぁ6月はほとんどレストランに行かなかったので、食の刺激を受ける時間が圧倒的に少なかったことも影響しているだろう。それと体調悪化ももちろん。これは一番大きい。

あとは、そうだな、酒を控えているのも影響大。
酒が飲めないとなると行く店が限られてきて、「食」への関心に加速度をつけるようないくつかの名店に行くことができなくなる。「飲めないとなるとあの店に行っても面白くないしなぁ。かといってあの店に行ったらワインが欲しくなっちゃうし、あの店だとどうしても日本酒が欲しくなっちゃうし。んー、どうしよう?」みたいにどんどん選択肢が絞られていってしまい、「いま行きたい!」と思う店に行けない。そして次善、次々善の店にとぼとぼ向かうこととなる。なんか勢いつかないんだよなぁ…。

ただ、スポーツ選手とかでも、その専門分野からいったん離れてみる、という作業をして新しい視点を手に入れる人は多い。ボクの場合、普通の日常も、旅行などの非日常も、すべて「食」は関心範囲内に置いていたから、いったん離れるという作業がまったく出来てなかった。たまにこうして離れてみるのはイイコトかも。

とか。
自分のサイトのみならず、伊藤さんとやっている「うまい店対談」の方まで更新さぼっている言い訳を、拙くもしてみました。伊藤さんにはご迷惑をおかけしています。週末にはひとつ更新する予定。浅草で「純レバー炒め」という絶品C級に出会ったので、それを書こうと思ってます。

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歯と歯がぶつかる音

2008年05月27日(火) 7:01:00

カツンッ!
乾いた音がした。歯と歯がぶつかる音。いや、色っぽい話では全然なく、焼肉での話である。

まさかここまでとは想像しなかったのだ。
表面にゴマを敷き詰めて寝かしてあったシャトーブリアン。厚さ3センチに切られたフィレ肉の中心部。周りのフィレを贅沢に切り落とした赤いカタマリ。それを炭で網焼にする。目の前で店長が丁寧に焼いていく。表面のゴマは網でこそげ取られ、赤く熾った炭の上に落ちてテーブル上に香り立つ。

「ハイ、どうぞー!」
体育会系大声の店長が叫ぶ(この店は店員すべてが大声を出す教育を受けている)。
タレを少しだけつけて口に入れてみる。
ここで冒頭の「カツンッ!」である。

人間、予想というものがある。
このくらいのカタマリなら、このくらいの歯の力。
それなりに長い「肉体験」と照らし合わせ、噛み切るための力を推し量り、とはいえシャトーブリアンだからもうちょっと柔らかいかな、とか予想しながら、肉の表面に前歯を繰り出す。

そして空振りするのだ。いや、肉を噛んではいる。でも、いままでの経験をはるかに上回る柔らかさに、力を弱める暇もなく、歯と歯がいきおいよくぶつかってしまうのだ。カツンッ!

予想だにしなかった音に狼狽して思わず口を押さえる。
同行者がうひゃひゃと笑う。その仕草がおかしかったようだ。

でも、次の瞬間、同行者の口元からもカツンッと乾いた音が鳴り響き、彼も思わず口を押さえた。
そしてボクと目を合わせ、首を振りながらお互いつぶやいた。こ、これ……何?

歯で噛むとザクザクと音がするような赤身肉が好きである。
でも、ここまで想像を絶するのなら、柔らかいのもありである。いろいろ食べては来たが、ちょっと驚くクオリティだった。

この焼肉店、シャトーブリアンに限らず、食べたメニューすべてが「初めての食感」だった。食べさせ方も工夫が効いている。
あぁ参ったな、他のメニューも一品一品についてもこんな風に長く書けるよ。特にシマチョウ、タンユッケ、心臓刺身、ハネシタ鮨、上ミノ焼、その場で液体窒素で作るシャーベット…。なんだこれ、なんだこれ、と同行者たちの声がテーブル上に静かに漂う。驚くと人間って小声になるね。

店員の声はあくまでも大きく、テーブル上はどんどん小声に。
なんとも不思議な店である。

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ニューヨーク旅 総括(レストラン編)

2008年05月13日(火) 8:36:14

アメリカはまずい、というのが定説だが、少なくともニューヨークはおいしい。
おいしい上に、スターシェフたちが競い合って新コンセプトの新店を出すので、旬が次々に変わっていく。旬の地域も次々変わっていく(MPDからロゥワーイースト、ヘルズ・キッチン…)。スターシェフたちも新店の成功を請け負って見事達成したら、その店を他の人に任せて次の出店に関わる。
そういう意味ではミュージカルのオジリナル・キャスト(初演メンバー)にシステムが似ている。初演メンバーで評判をとって、ロングランを狙うのだ。そして豪華な初演メンバーは次へと移っていく。

ブロードウェイとは層の厚さも似ている。
スターシェフの次に虎視眈々と上を狙っている若いシェフが待ちかまえていて、彼らが移っていった後の店の質をきっちりキープする。数店の支店を持つチェーンでも、コンセプトだけスターシェフが作って、あとは他のシェフに任せていたりするのに、意外とどの店も素晴らしいということがよくある。ここ数年躍進している「BLTグループ」もそういった例のひとつだろう。「BLT=Bistro Laurent Tourondel 」で、Laurent Tourondel というシェフが展開しているレストランなのだが、「BLT Prime」「BLT Steak」「BLT Fish」「BLT Market」「BLT Burger」など、どの店も評判がいい。David Chang の「Momofuku」もそんな感じになってきている(「Momofuku」についてはこちらでくわしく書いた)。

日本だとシェフが変わったり手を広げたりすると途端に店の質が落ちることがよくある。少なくともボクは、支店を出した店は警戒してしばらく行かなかったりする。でもニューヨークでは飲食店ビジネスが一桁違う規模で展開されているので、その辺の事情が違うようだ。ちゃんとお金が入った店はそれなりにちゃんとおいしい。

さて。
去年と今年、いろいろ回ってみた感じだけで話すと、ヘルシーでオーガニックという大きな流れの中で、「隠れ家」と「RAW FOOD」「洗練フュージョン」の3つが旬なのかなぁ、と。

「隠れ家」は、東京では「人に知られていないしっぽりな空間」として人気だけど、NYでは「La Esquina」「Freemans」を始め、単に意外性とハプニング性が人気のようだ。特に前者「La Esquina」はびっくりしたな。知ってる人しか辿り着けない秘密の扉を開くと地下につながっていて、その広大な地下ホールには怪しい人々が大勢たむろしていて…みたいなハプニング性。こういう隠れ家がどんどん出来ていると聞く。

「RAW FOOD」は、オーガニックを基本とした「最小限しか熱をいれない料理」で、なんだか美味しくなさそうだけどさにあらず。「Pure Food & Wine」なんか舌を巻いた。「Cookshop」も良かったな(ここは厳密にはRAW FOODではないか)。ある意味、鮨ブーム、オーガニック・ブームの行き着いたカタチ。これは「先端」だと思うし、今後もしばらく旬が続きそうな分野である。日本でももっともっと流行ってもいい分野だ。純和食とはまた違う、洋食系のRAW FOOD。おいしいよ。

「洗練フュージョン」は、数十年のフュージョン・ブームが行き着いた感じ。
エイジアン・フュージョンに日本料理が加わって、そこにジャン・ジョルジュやフェラン・アドリアの洗練が足され、ヘルシーさとオーガニックさをベースに出来上がった最先端、といった印象だ。
まぁこの辺の進化は想像できる範囲内ではあるんだけど、でも日本ではあまり食べられないタイプの料理だ。今回では「Park Avenue Spring」(←季節ごとにSummerとかAutumnとか店名を変える)なんか、洗練の典型だった。ありがちだけど、ちゃんとおいしい。

フュージョンではないけど、ごちゃまぜ系「アメリカン居酒屋」みたいなのも増えた気がする。
「Spotted Pig」「The Stanton Social」「E.U.」など、パブとも違うアメリカ人の居酒屋。料理はフュージョンをもうひとつごちゃまぜにした感じ。無国籍料理とはまた違う、ニューヨーク独特のカジュアル・フュージョン。こういうのって新アメリカ料理と言ってもいいのかも。

また、現地の人に聞いたら「ここ数年は地中海料理が旬ですよ」とのことだったが、確かに「Fig & Olive」とかに集まるニューヨーカーを見ていると旬みたい。あっさりヘルシーでオーガニックという意味では全体の流れの中にある。

あ、あと、ステーキやハンバーガーのレベルがここ数年、異様に上がっている印象も受けた。
ほんと5年前とは様変わり。もう「不健康」な印象はない。ヘルシー意識が強くなってきて、店側もかなり努力したのだろうな。

って、ちょっととりとめなくなっちゃったが、この辺で。
もう少し時間が経って自分の中で寝かせるとまた違った印象になるかもしれないけど、帰ってきてすぐの総括としてはこんなとこで。

※今年行った店はまだアップしてませんが、いままで行った店はこちらにまとめてあります。

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うまいもので頭痛を霧散させる

2008年05月01日(木) 5:31:03

企画書書きの寝不足もあって偏頭痛がし、肩こりも酷かった昨日。会社のデスクに向かっていても常に目の奥の方がジンジンと痛い。ちょっとヤバイな、これは。

こういうときの対処法のひとつは「思いっきりおいしい昼飯を食べる」である。ボクの場合、それで治った過去がある(ホントかよ)。なんか悪いストレスみたいなものが出てっちゃうのかな。

電話してみたらラッキーにも席がひとつ空いていたので「鮨しみづ」。
地方の名店をいくつか回っている昨今だが、やはりここの鮨はひとレベル違う。というかボクとの相性が抜群なのだ。年々相性がよくなる気がする。数年前より柔らかく優しい握りに変化してきているが、奥の方に力強い男鮨が身を潜めていて、その酢の強さといい、パラけ方の絶妙な具合といい、Too Muchじゃない感じといい、お値段といい、食後の気持ちよさといい、ボクの中の「鮨の理想」に今一番近いかもしれない。

他の名店で食べても、それはそれで「うまいなぁ」と溜息をつくが、「鮨しみづ」で食べたときのホッとするようなしみじみするような極楽感は味わえない。相性だなぁ。いくつか名店を知っているからこそ、味の相性の存在に気がつく。相性がいい店を探し当てられたのは人生の極上のシアワセのひとつだ。そしてそのシアワセはそこそこの遍歴があってこそ、である。(←遍歴の末でないとボクはシアワセを感じられない)

これからも遍歴は重ねていくとは思うけど、この相性ばっちりが少しでも長く続きますように。
そう神様にお願いして店を出た。
あ、偏頭痛も肩こりも治らなかったです(笑)。そう甘くはないか…。

で、夜22時。
企画書を書いていたら電話。打ち合わせを兼ねて一杯飲むことになった。頭痛はひかない。痛い痛い。
行ったのは「Bar Radio」。最初はシャンパン。ボワールをちょっと垂らしてもらう。うまいなぁ。数杯飲んだあと、尾崎さんに「何かお願いします」と、カクテルを指定せずにお願いする(期待満面)。はい、と、いつもの笑顔で応えてくれて丁寧に作業しだす尾崎さん。

「はい、どうぞ。ジン・フィズです」

ジン・フィズ?
と、ちょっとはぐらかされた気分で飲み始めたが、このジン・フィズがすごかった。
あぁジン・フィズって飲み物の高みをボクはまだ知らなかったな。こんなにすごいんだ…。飲んだ瞬間、数多あるカクテルの中からジン・フィズという狭い狭いストライクを(それもチェンジアップで)狙いにきた尾崎さんの粋に気がついた。うわぁ。それにしてもジン・フィズがここまで…。うわぁ。

いや、ウソみたいな話、頭痛が霧散した。
そういうことも、ある。実際、あまり寝てないままに朝5時に起きて仕事をしているが、頭痛も肩こりも治ってしまった。うはは。

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和稔じょ

2008年04月23日(水) 6:56:31

十勝の幕別町から「和稔じょ」が届き、ステーキにして食べた。
和稔じょ。わねんじょ。ほとんどの方が知らないと思う。それも無理がない。4年前に品種登録されたばかりなのでまだ知られていないし、ほとんど流通もしていない。といっても遺伝子組み換えの新製品とか品種改良の末とかいうものではなく、偶然発見された品種を丁寧に殖やしたものらしい。

このページを見るとよくわかるが、「和稔じょ」とは毛や毛穴がほとんどない、すぺすぺの長芋なのである。ホントにすべすべでキレイ。毛がないから普通の長芋と違って皮をむかずに食べられる。その分、少しの収穫傷も目立ってしまうのが欠点らしいが、それを補って余りあるキレイさ。

で、これがうまかったのだ!
収穫した堀内農場の方によると「和稔じょは甘味があるのでそのままおろして醤油をかけて食べるか、千切りにして食べていただけたら良いと思います。あと5mmくらいの厚さのいちょう切りにしてバターで炒めたりうま煮のように煮付けたりしても良いかと思います」とのことだが、ボクたちはまずは分厚く輪切りにして照り焼きステーキにしてみた。バターで炒めたあと醤油と味醂をまわしかける。食感と中の味がよくわかる食べ方。正解。とてもうまい。ネバネバでモチモチ。甘みが深くクセになる味。中2の娘も大喜びで食べた。

収穫は11月なのだが、年を越すとまた甘味が増すと言う。
次は生で食べようと思うが、ステーキが気に入った我が家はもう1回はステーキするかな。うま煮もいいかも。磯辺焼きとかもいい。「次はああしてみよう、こうしてみよう」と食べ物で盛り上がる食卓はうれしい。

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鮨さいとう

2008年04月15日(火) 7:43:57

ある会社に出向した仲のいい同僚と鮨。
彼と、NYに学びに行った後輩との3人で「鮨部」と称していろいろ食べに行っていたが、みんなバラバラになってしまったな。でも個人的には環境がバラバラの方が好き。同じ環境で愚痴言って飲んでるより、それぞれに違った環境や価値観を報告しあった方がずっと有益だ。この夜もとても有益な話をたくさん聞けた。

行ったのは赤坂の「鮨さいとう」。
ううむ。実は評判ほど期待していなかったのだが、この店はうまいなぁ。隙なくうまい。敢えて言えば穴子と玉子がわりと普通かなと思ったが、それ以外のすべてが(昨晩は)うまかった。ご主人お若いのに素晴らしい。

夜8時半からの二回転目。ちょっとだけ早く店に着いたのだが、「まだお席の用意が出来ないので、それまでこちらで飲んでお待ちいただけますか?」と、同じビル内のバー「The King's Arm」へ誘導される。で、結果的にそこでのお勘定は店持ちになるというサービス。さりげなくこういうことが出来るのもなかなか。

バーナード・リーチのデザインによる古いバー「The King's Arm」で同僚は空きっ腹にマティーニを飲んでしまい、「鮨さいとう」に戻っていきなりハイテンション。他にあまりお客さんがいなかったこともあって飛ばし始める。ご主人も意外と多弁で、鮨業界のいろんな裏話を教えてくれた。面白し。

印象深かったのは、青柳の串、鰹の即席ヅケ、スミイカ、コハダ、ハマグリ、炙ったミル。
タネの温度と酢飯の温度を揃えているのが好ましい。意外と高級店でもタネが酢飯に比べて冷たいとか熱いとかいうことがあるものだ。じっくり人肌まで寝かせて酢飯の温度と合わせたハマグリのうまいことうまいこと。

つけ台が客側に傾いている独特のデザインの店。カウンター内の真ん中に立つご主人から五角形状に広がる店内は相当ユニークだ。6席しかない小さな店だが、なんか劇場的で面白い(ちょっと圧迫感はある)。

でも鮨はやっぱりいいな。最近ちょっとご無沙汰だったけど(直近では小倉の「もり田」で食べたのが最後)、また少し食べ始めよう。

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GRUAUD-LAROSE 1967

2008年04月13日(日) 21:05:40

昨晩は対談ブログを一緒にやっている伊藤さんたちを家に招いて食事。

というのも、伊藤さんがあるワインショップで「GRUAUD-LAROSE 1967」を見つけて、それを飲もうということになったのだった。1967は妻の優子の誕生年。それを覚えていてくれて、一緒に飲もうと買ってくれたわけ。優しすぎる。遠慮せずありがたくいただいた。

41年間寝続けたこの赤ワインは、開け立てはさすがに寝ぼけていて頼りないくらいだったが、だんだん若さを取り戻し、最後は十分力強いものとなった。うまいなぁ、1967年にボルドー地方に降った雨(笑)。

伊藤さんが「ちりとてちん」のCDを持ってきてくれたので、それを聞いたりしながら。
なんかさんざん盛り上がったんだけど、最近は飲んでから記憶がなくなることが多く、なんだかよく覚えてないや。でもワインの味だけはしっかり覚えている。ちゃっかりしてる。

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じゃがいも、たんかん、めんたいこ

2008年03月31日(月) 8:12:03

石垣島の人に北海道のじゃがいもを送っていただいた。
って、わかりにくいな。その人は石垣島に住んでいるのだが、北海道出身なので関係があるのだろう、「美味しいじゃがいも、北海道から送ります」とメールをもらい、送っていただいたのである。南の端と北の端。日本の両端の方の好意によって届いたじゃがいも。妙に感動して美味しさも数倍に感じられた。最近はモノの味の上にヒトの味が以前より深く重なって感じられるようになってきた。ありがたいな。
届いたのは見事なメークインと「インカのめざめ」。メークインはニョッキにし、インカのめざめは最初肉じゃがにして、これから丸ごと茹でるか素揚げで楽しもうと思っている。インカのめざめって美味しいよね。

遠くから届くとそれだけでも美味しいが、いま食卓にそういうのが他にもふたつある。
といってもこのふたつはお金を出して買ったのだが(当たり前)、ひとつは名護の「宮里みかん園」から届いた「たんかん」である。もう季節は終わりなのだがギリギリ最後のたんかんを買えた。で、これが素晴らしかった。ちょっと別物のたんかん。うちはたんかん好き家族なのでそこそこ食べ慣れているが、甘みと質と深さが違う感じ。濃くて優しい味がする。作っているヒトのぬくもりが感じられる味。次旬には確実に買わないと(あっという間に売り切れるほどの人気らしい)。

もうひとつは以前にも紹介した「きよ味や」のめんたいこ。きれたので追加注文したのである。
これもぬくもるなぁ。クセがなくて優しい味なのだけど一本芯が通っている。食べれば食べるほどじわじわうまさが理解できてくる。注文サイト(モバイル対応)が出来たらしいのでこちらもどうぞ。

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新玉葱ごはん

2008年03月03日(月) 7:13:34

去年の新玉葱(タマネギ)の時季、「竹慈庵なかだ」で新玉葱ごはんをいただいた
フルコースの後に十杯もおかわりしたボクもボクだが、あんなに驚異的な新玉葱ごはんを作る方も作る方である。

で、昨日。ふと「そういえば新玉葱がおいしい季節だなぁ」と思った瞬間に、鼻腔を去年のあの新玉葱ごはんの香りが駆け抜けた。うがっ。食べたいっ!

ということで、昨日の日曜、朝から「今日の夜ご飯は新玉葱ごはんにしてください。ついでに玉葱ステーキも」と、ツマにリクエストした。
「新玉葱ごはん〜? レシピは?」「んー、細切りして、そのままか炒めるかしてご飯と一緒にダシで炊き込む。たぶん」「ふーん…。いいけど。レシピをちょっと考える。で、玉葱ステーキはなぜ?」「いや、好きなので」「ふーん…」
実はちょうど先週の金曜日、月島の「1と8」で玉葱ステーキを食べて唸ったばかり。これまた無性に食べたくなったのである。

そして夜。
脇役には姫路のBさんが送ってくれた「猟師が仕留めた新鮮な鹿肉」が鎮座するという豪華な食卓。

肝心の「佐藤家特製新玉葱ごはん」だが、これがなかなかの出来。ツナと一緒に軽く炒め、ご飯に載せてダシで炊いたらしい。ボク的にはツナが余計だけど、ムスメはこの方が喜ぶかな。実際「おいしー。またやってー!」と喜んでいる。
ムスメは玉葱ステーキのうまさにもビックリしていた。椎名誠が「玉葱は天才である!」とどこかに書いていたが(彼は極貧時代に玉葱ばっかり食べて生き抜いたらしい)、ホント、玉葱って天才。裏方さんから主役まで何でもこなせ、しかも激うまい。

ということで、ここしばらくの定番になりそうである。次回は炒めないで炊き込んでみない?と提案している。コクが足りなくなるかな。

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おいしいけど、寂しい

2008年02月29日(金) 7:59:33

えらく久しぶりに「牛フィレ肉のロッシーニ風」を食べた。
ヌーベル・キュイジーヌという言葉がもてはやされた頃、つまり一般的フレンチはまだクラシックな味付けだった頃、この料理はわりとどの高級フレンチ・レストランのメニューにもあった気がする。ただし一番最後に載っていた。メイン料理の一番最後。つまり一番高い料理として。

1980年代とか、フォアグラもトリュフも今ほど流通していなかったので、牛フィレ肉のステーキの上にフォアグラとトリュフが盛大に乗っているこの料理は超高級料理だった。ボクが初めて食べたのは1990年前後だと思う。どっかのホテルのメインダイニングで、会社の先輩と一緒だった。でもあまりおいしいと思わなかった。なによりも肉がダメ。これならただのフォアグラのソテーの方がいいかも、とか生意気を思った記憶がある。まぁまともなレストランがまだ少なかった頃でもあるから仕方ないけど。

つまりあまりいい記憶がなかった料理である。でも最近クラシックな料理が食べたくて仕方ない。「メニューにはございませんが、ご用意できます。オススメです」とレストランで言われたときはなんだかうれしかった。

食べたのは、四の橋の「ラビラント」。
いや〜おいしかった。印象を180度変えてくれた。この店は焼き加減が完璧なので、料理としての完成度が抜群。というか、この料理、ちゃんと作ったら、まずくなりようがないズルイ料理なのではあるが。

まず牛フィレがうまかった。うまくてでかい。卓球のラケットくらいある。ペンホールドではなくシェイクハンドの方ね。そのくらいある牛フィレの分厚いステーキが完璧な焼き加減で焼いてあり、その上一面にこれまた分厚いフォアグラが敷き詰められている。超濃厚。そしてそこに表面が真っ黒になるほどトリュフのスライスが敷き詰められている。ステーキの熱でその香りが吹き上がり、テーブル上の男3人、思わず目を閉じて鼻に集中してしまう。端から見たら確実にキモイ。
そして口に含んだ時の味の重なり。肉もフォアグラもトリュフもどれもが主張しすぎずひとつに溶け込んでいる。みんながお互いに気を遣いながらアピールしている感じ。日本人シェフってこういう謙虚な主張しあいのバランスを取るのがフランス人よりずっと上手。お国柄!

と、まぁ至福の時だったのだけど、でも結果的には「オレも歳をとったな、ふっ」と黄昏れる結果に。
いや、量的には軽くクリアしたのだが、なんというか「うめ〜!」という喜びの手前に「身体に悪いぞ。数値が気になるぞ」というドス黒いフィルターが薄くかかっていて、無邪気に喜ぶ心を邪魔するのだ。こういう潜在意識による妨害行為はいままであまり感じたことなかっただけに、ちょっとショック(遅すぎ?)。

なるほど「おいしいものを無邪気においしいと楽しめる年代」が終わろうとしているのだな、と、なんだか実感した。こういうクラシックな料理もだんだん頼まなくなってくるんだろうなぁ。コレステロール多いものとか頼まなくなり、だんだんそのうち少食になるんだろうなぁ。まぁそれはそれで仕方ないんだけど、やっぱちょっとだけ寂しいかも。

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媚竈(びそう)のご夫妻と

2008年02月23日(土) 17:56:47

昨晩は、ブルゴーニュにある日本料理店「媚竈(びそう)」のご主人と奥様が来日したので、恒例のメシ会。もう3年ほど毎年一回ご飯をご一緒している。まだ現地のお店には行ったことないのだが、妻の優子がチーズ研修旅行のときに二度ほどお世話になっており、その関係でだんだんと親しくなり、毎年この時期にご飯をご一緒する間柄となった。ムスメは用事があったので家で留守番。優子とふたりで出かけた。

この、年に一度の来日を、彼ら澤畠夫妻は綿密にスケジューリングして、全国のおいしい店を食べ歩いている。今回も長崎「エリタージュ」だの博多「たらふくまんま」だの浜松「弁いち」だの、いろんな店で食べてきた模様。

ボクがお連れしたのは、迷いに迷った末「御田町 桃の木」
いくつかリクエストをもらっていた店がいずれも満席だったのと、こういう中国料理って意外と世界のどこ探してもないので(中国各地方を組み合わせつつ、日本の繊細さを足し算して自由自在に構成している。しかもワインが充実している)面白いかと思って。
ブルゴーニュで毎日いろんなワイン造り手と会っているご夫妻だが、この店のラインナップは意外だったようで、最初からいろんなワイン話。ボクのよく知らないビオ系の小さな造り手の話をいろいろ教えてくれた。

この店、ミシュランで星を獲ってからアラカルトでは手が回らなくなったみたいで、いまではコース中心の営業なのだが、あらかじめサイトのメニューを見て食べたい料理をリクエストすることはできる。コレとコレが食べたい、と伝えるとそれをコースに組み込んでバランスをとってくれる。というか、ここで言及したこの本によると、それこそが中国料理店でおいしいものにありつくコツでもあるわけで。

そうして始まったコースは、バラエティに富みつつバランスを考えられてあって楽しかった。
定番の「鎮江黒酢の酢豚」はもちろん、「アヒルの塩漬け卵風味かぼちゃの炒め物」「老四水煮牛肉」「上海蟹肉入りチャーハン」なんかが印象的だったな。「老四水煮牛肉」がうまかったので残り汁に麺をもらってつけ麺にして食べたりもした。澤畠夫妻も気に入ってくれた模様。

食後は4人で西麻布に移って「椿」。
二階にも店が出来ていて、そちらで。
この店は10年ぶりくらいかなぁ。澤畠夫妻と椿さんが親しいようでいろんな話をテーブルで。名物ソムリエールのイクちゃんも10年ぶりだけど相変わらずのノリだった。こういうお高いワインバーってとんと行かなくなったけど、世の中にはお金持ちが多いようで、とてもよく流行っている。

うわぁ、椿っぽい〜、と、バブル時代が懐かしくて笑ってしまうような一品(イチゴのトリュフまぶし)とピンクシャンパン。
ボクの中ではバブルの象徴のようなワインバー「椿」。でも、こうして10年以上に渡りちゃんとバブリーに継続しているのは素晴らしいな(皮肉ではなく)。

澤畠さん、また来年も是非。

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鼻の奥の方にいらっしゃるトリュフさん

2008年02月21日(木) 7:57:16

昨晩は男ふたりでちょっと贅沢な食事会をしたのだが、コースの中の「百合根トリュフまんじゅう」に唸った。
百合根まんじゅうの中に親指の先ほどのトリュフが入っており、外側にはトリュフが極細切りでふんだんにかけられている。目の前に運ばれてくる前からトリュフの香りがぶんぶんと暴力的に鼻に届く。ふんわり届くのではなく勢いよく届くのだ。例えて言うなら、蒸されてふくらんだトリュフの香りの風船が、器の上でパチンと弾けて広がったような。

話はとても盛り上がっていたのだが、器を目の前にした途端ふたりとも黙り込む。
ここまで鮮烈に香るトリュフはあまり記憶にないなぁ。「なんだよコレ」「やっべ」みたいな短く品がない言葉しか出てこない。口に入れて舌に乗せ、上顎の奥の方の空間にしばらく香りを溜め込んで楽しむ。百合根とトリュフがまた合う合う。うまひゃひゃ。

コースはド頭もトリュフ、〆もトリュフだった。
あまりそういうの好きじゃないんだけど(贅沢品はワンポイントで使ってくれる方が好き)、でも昨晩のトリュフ料理はどれも秀逸だったなぁ。
ド頭のクレソンとトリュフの和え物も良かったけど、〆のトリュフ卵かけご飯がこれがまた…。トリュフが入っているわけではなく、トリュフを入れた袋に卵を入れて密封保存して、殻を通して香りを中に移しただけのものなんだけど、卵の奥の方にトリュフがほんのり存在するその距離感がまたいい。もともと卵とトリュフって相性いいんだけど、このくらいの距離感だと主役の卵が負けてなくてちょうどいいなぁ。醤油を混ぜず、土鍋で炊いた白米にその卵のみをかけて食べる。ズズズ。うまひゃひゃひゃい。

一晩たってもまだ鼻の奥の方にトリュフさんがいらっしゃる。だから今朝は、起きてからずっと、静かにそぉっと息をしている。そぉっとな。逃げちゃわないようにな。

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きよみ

2008年02月20日(水) 8:28:54

我が家で「きよみ」が急浮上している。

まず、一昨年頃からファンになった「清見(きよみ)タンゴール」。温州みかんとトロピタオレンジを交配させた柑橘類でこれがうまい。ファンである。

次に去年から急に縁ができた「きよみ」さん。神戸在住の方で、我が家とモリがいろいろお世話になっている。この前も一緒にご飯した。

そして「ちりとてちん」の和田喜代美と和田清海。毎朝、和久井映見の「きよみぃ」を聞いている。和久井映見の「きよみぃ」の発音が好き。

そしてそして、最後の「きよみ」は博多の明太子「きよ味」。先週博多で出会った明太子である。
正確には「辛子めんたい きよ味や」。鈴木清美さんという素敵な女性が作っている手作り明太子で、無添加無着色、すべての素材を厳選して手作りしている特別な明太子。「自分の子供に食べさせられる明太子を、と作り始めた」とのことなので、手を抜いている部分がない。【追記:その後、どうやら一次加工時(きよ味やに入る以前の漁船で獲った時点)にて微量の添加物が使用されていたことがきよ味やさんの調べでわかったようです。きよ味やさんのミスではないとはいえ残念。添加物は最低限とはいえ、完全無添加ではないのでご注意を】
まぁでもそんなことはどうでもよくて、ただ単に「うまい!」。いままでいろんな明太子を食べてきたが、ちょっと別物の明太子だった。粒は大きいし、薄味ながらも辛いし、実に自然な味だし。明太子の新しいおいしさを発見した気分。添加物バリバリに慣れた方には物足りないかもしれないくらい自然で清らかな味。

ただ、この「きよ味や」の明太子、完全手作り少量生産なため、ほとんど流通していない(写真)。
ボクは鈴木清美さんのオフィスに直接伺って買わせていただいたのだが、他ではどこで買えるのかなぁ。全国発送もしてくれるみたいなので、一応連絡先載せておきます。
福岡市中央区小笹1-5-13 (株)鈴屋商会内
092-534-8240(FAX:0120-565509)
中箱(230g〜:二腹から三腹)で3500円。クール宅急便代は別途かかるようです。

ということで、「きよみ」なお話でした。
ちなみに、うちのムスメは響子(きょうこ)だが、普段は「きよ」と略して呼んだりしている。近いことは近い。

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誕生日ランチ

2008年02月02日(土) 8:54:18

昨日は伸び伸びになっていたツマの誕生日ランチ。
2月1日は中学受験のため、ムスメの通っている中学は休校。そんでは、と、3人で神楽坂「ラリアンス」に出かけた。

評判通りのいいレストラン。
でも基本はウェディング・レストランかも。まさにレストラン披露宴向けに作られたレストランなのだ。豪華なエントランス、広くお洒落なホール、高い天井、人数多いサービス陣…。ウェディング用に意識された花嫁花婿が降りてくる階段もあるし、プロジェクターやスクリーン、ピアノなどの準備も万端。ミシュランで一つ星とったレストランでの披露宴は列席者に喜ばれるだろう。そんなこんなもあって休日のウェディングの宣伝のために平日のランチを超お得にしている印象を受けた。ウェディングは儲かるし。

ウェディングにバッチシということは、記念日系にもわりとバッチシな環境ということ。
周りの席でもお誕生日会みたいのが多く、ケーキにろうそく、そして拍手と記念撮影みたいなテーブルが4つもあった(そのうちひとつがうち:笑)。

とにかくランチは超お得。
なんといっても3900円のコースがすごい。税込み・サービス料なし。ドリンクが2杯つく(食後のお茶以外に2杯。もちろんワインOK)。で、前菜・魚・肉・デザートのフルコースだ。味も盛りつけもなかなか良い。環境は抜群だしサービスもレベル高い。これでこの値段なら、そりゃ人気になるはずである。プラス550円すればデザートは「ワゴン取り放題」にもなる。プラス200円でハーブティ・ワゴンも来る。女性大喜び。
5000円のコースもお得。3900円のとの違いはアミューズとスープ、グラニテまでついて、最初からデザートがワゴンサービスなこと。もちろんドリンク2杯つきの税サ込み。ボクは食べたい料理が3900円の方にあったからそっちにしたが、この5000円もすごいお得感あるよなー。

あっという間にマダムたちの間で評判になったのだろう、広いホールはボクを除いて全員マダム系。男ひとり。まぁそういうレストランではある。ビジネス・ランチとかはあまり似合わないかも。

個人的には、この手の空間や環境にはあまり驚かないし、トキメキもない(男性だから、ということもあるだろう)。でも、料理はまぁまぁだったし、サービスはきちんとしていたし、気持ちのいいレストランだった。テーブルには「お誕生日おめでとうございます」のカードがあり、デザートに一品特別なケーキがついた(ろうそくつき)。それは退店時に箱に入れて持たせてくれた。卒がない。

あえて言うならパティシエが弱いかな。ここまで女性向き&記念日向きにしてあるなら、デザートにこそチカラを入れて驚かせて欲しいかも。おいしいのだが「こうなってくると、きっとデザートがすごいぜ」という期待はちょっと裏切られた。

その後ボクは会社へ。ツマとムスメは買い物へ。
そうそう、このレストラン、ワイン持ち込み4000円でオッケーらしいので、いいワインを持ち込んで友人たちと大勢で、という使い方も出来そうだ。その場合でも女性比率が多い方が雰囲気に馴染むけど。

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毎年恒例の新年のお祝い

2008年01月16日(水) 9:26:08

昨晩は、すっかり毎年恒例となってきた神楽坂での新年のお祝い。
1時間だけだが、お茶屋さんでご挨拶をし、金粉の入ったお酒を飲み、伝統的な正月正装をした芸者さんの踊りを見て、最後は全員で三三七拍子(三味線入り)。今年は3年目ということで、多少ビビリも抜け、回りを見回す余裕も出来た。芸者さんとの会話も楽しく盛り上がる。あぁこういうのってやっぱり年月がいるんだなぁと実感。年に一回では粋な旦那衆になるまで数十年かかってしまいそうだが、こういう遊びを知らないよりはまぁいいか。

楽しく1時間が過ぎ、次の店「弥生」へ。
去年もこの店でお会いした、出版業界の大物に今年も偶然お会いした。もうお顔を見ただけで縁起物のような方。2年連続でバッタリ会うのは素晴らしい。今年もいい年になりそうである。

3軒目はお茶屋バーに行って飲み、深夜すぎに帰宅。
昨晩はもうひとつのお楽しみが待っていたのでワクワク。そう、これまた毎年恒例の「Macworld Conference&Expo San Francisco」が日本時間の16日深夜に行われ、ジョブズの発表があったのだ。

去年はここで iPhone が発表され、世界中で話題になった。今年は開催前から「There's something in the air.」と書かれた垂れ幕で話題になっていたが、やっぱり世界最薄のノートブックだった。「MacBook Air」。最薄部わずか4ミリ。すばらしい。マックは常に期待を大きく上回ってくれるなぁ。とはいえ有線LANポートがないのは困る(別売りでUSB Ethernetアダプタがあるらしいが)。あと少々高い。でも、薄くて軽いノートブックの登場を10年以上待ち望んでいたMacファンとしては、非常に食指が動く製品だ。欲しっ。でもすでにツマ(今日が誕生日)からの却下宣言を受けてしまった。む。

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喜久酔 純米大吟醸 松下米40

2008年01月02日(水) 10:58:16

ある方にいただいた日本酒「喜久酔(きくよい)」。
静岡県藤枝市の青島酒造が作っているお酒で、ボクはまだ飲んだことなかったのだが、元日の夜、家族+父母で開けて飲んでみた。

ひと口目は「んん?」。なんか鋭利な香りが鼻に抜け、キレ味ばかりが強調された。
思い直してふた口目。急にフルーティさが広がり甘みも感じられる。キレ味はそのまま。「おぉ!なんだこれ」と優子と目を見合わせる。うまっ。優しく大らかなのにスキッとキレる。理想的な美味だ。
三口目、四口目、あぁほんのりした甘さとキレ味がバランスとれてきてさりげない味になってきた。わざとらしさがまるでない自然体の素晴らしさ。
一本空ける頃には、酔い心地に合わせていろんな顔を見せ、水のような柔軟さに収束していった。参ったな。傑作かもしれない。

この「喜久酔 純米大吟醸 松下米40」は、静岡の稲作農家松下明弘さんが、田んぼの土つくりから始めて農薬の代わりに特製の肥料を使用して育て上げた山田錦(松下米と呼んでいるみたい)を40%まで磨き上げた純米大吟醸。なんだか違う次元の酒だった。キクヨイかぁ。ちょっと他のも飲んでみよう。素晴らしい。

食事は「弁いち」さんから買ったお節。これも今年初めての注文だけど、丁寧で誠意溢れる仕事が感じられるもので、どれをとってもおいしい。だし巻き卵とか栗きんとんとか黒豆とかお煮しめとか、そういう基本的な料理に驚きがある。鳥団子やカラスミなんかにも発見がある。父母を含めた5人で一品一品に「へー」とか「ほー」とか言いながら大騒ぎで食べた。
敢えて言えば全体に色合いが乏しいのだけど、逆に発色剤とか着色剤とか全く使っていない証明でもある。作っている人の顔が見える料理はいいなぁ。工場で作っているような有名料亭のお節の数倍おいしいし安心だ。

おかげさまで元日の夜はとても充実していた。酒がうまくて食事がうまくて家族が健康なら何も言うことなし。食後の正月恒例の花札大会はムスメと父母に任せて、ほろ酔いで先に就寝。あぁ満足。とても良い第一日目であった。

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ふぐ

2007年12月30日(日) 9:41:41

12月は「ふぐ」に2軒行った。
両方とも有名店。「味満ん」と「ふぐ福治」。先に「味満ん」に行き、ここまで高いふぐを食べたのなら、その味を舌が覚えているうちに評判が同じくらい高い「ふぐ福治」に行って舌を客観的にしておこうと思ったのである。こういうのは続けて行かないとわからない。2軒ともド高い店であるが、1年に1軒ずつ経験するより、続けて経験した方が、経験を積むという意味では結局お得なのだ。と、言い訳しないといけないくらいは高い(笑)

味の感想をここで書く気はないが(というか両方ともさすがにうまかった)、客層の違いが面白かった。

「味満ん」の何に驚いたって、客の美人率の高さ。日本一高いふぐ屋と言われているだけあってみんな本命をつれてくるのかも。IT系社長に美女、芸能人と美女、みたいな組み合わせばかり。でも店はいたってカジュアルな居酒屋風趣き。このギャップが面白い。税理士に「もっとお金を使ってください」と怒られるようなお金持ちが普段使いする店なのだろうな。全体に親密なカップル多し。家族経営の店なので全体に親密な空気が漂っているのもそういう客が多い理由かも。

「福治」の方も相当カジュアル。雑居ビルの3階にあり、改装したての小料理屋って感じ。こっちは同伴客とか接待客が多い。ネクタイ族と銀座のおねえさまたちがズラリと並ぶ。自腹っぽい男同士なんてボクたちのみ(対談の伊藤さんとふたりで行った)。同じような価格帯の店なのだが、この違いはなんだろう。六本木と銀座という立地の違いもあるかもしれないが、たぶん店の雰囲気だな。「福治」もいい店なのだが、「味満ん」に漂う「ひそやかな色気」みたいなものが足りないのかも。まぁ味で勝負って感じで男ふたり客としては居心地いいんだけど。

両店ともよっぽどリッチにならない限り自腹では再訪できないし、しないかも。ふぐという山の最高峰はそれなりにわかったし。
というか、ふぐ食べるなら半分以下の値段で値段相応においしい「小やなぎ」を選ぶかも。あそこの客はバラエティに富んでいる。怪しいカップルもサラリーマンも美人さんも芸能人も小劇団系もそこそこ混じっていてホッとできる。大阪で安くてそこそこのふぐをいっぱい食べてきたせいか(大阪はふぐの消費量日本一)、高いふぐはどうも落ち着かんというのが本音。

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惑いの昼飯

2007年12月13日(木) 8:02:00

昨日、午前11時ころに銀座二丁目周辺にいた。
ちょっと早いがもうすぐ昼飯の時間だ。せっかくだからここらへんで食べよう。さて、どこ行こうかな…。思いつくのはまずカキ。「銀座三州屋」でカキフライか、「与志万」でカキ釜飯か、「小花」まで歩いてカキそばか。ほとんどお腹はカキ。カキカキ。3店を迷いつつ、でもまだ昼飯にはちょっとだけ早いので、一丁目周辺をぶらりぶらりと散歩する。お、「ニューキャッスル」でカレーという手もあったか、と店の前を通りながら思いつく。カレーもいいなぁ。あ、この横丁入って「さか田」でさぬきうどんもいいな。でも確か日比谷に移転したよなぁ。でもなんだかカレーうどんが食べたくなってきた。あぁカレーうどん! と、お腹がカキからカレーうどんに移る。カレーうどん、カレーうどん、まぁカレーそばでもいいや。蕎麦屋ってあったっけ……? ん? そうだ! カレースパゲティという手もあるか! 「ジャポネ」でインディアン!

と、食欲は思わぬ方向に展開し、有楽町駅方面に急いで引き返して銀座INS3の「ジャポネ」へ。この店は10時半からやってるからもうとっくに開いているはず。ぅうわっ、11時15分にしてすでに20人くらいの行列。でも迷わず並ぶ。この店、コンロが二口しかないので回転悪いんだよなぁ。待つこと20分。この時間が悪魔の時間で、インディアンと決めているのに、ナポリタンにしようか、バジリコにしようか、ジャポネにしようか、ジャリコにしようかとまた迷い出す。あぁでもこの店に来ると反射的にケチャップ味どろどろのナポリタンが食べたくなるんだよなぁ。昭和初期の喫茶店ナポリタン。あんなにお腹がカレーだったのに、どうしてもケチャップ味が食べたくなってきた…。

ということで、気がついたときにはナポリタンの大盛りをオーダー。カキからナポリタン。何の脈絡もない。結局何でもいいらしい…。

食べ終わって銀座でシャツ買おうと思ってぶらぶらしてたら、先々月に金沢でお会いした方にバッタリ。うわうわ偶然!と喜び合う。つか、今日の夜、金沢で会うことになっているヒトのひとりなんですけど。1日早く会っちゃった。

ということで、いまから金沢に行ってきます。冬の金沢を食べてくるです。昼は鮨。夜はその方も含めて4人で鍋。寒いかな。どんな格好で行こうかな。

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昼も夜も中国料理

2007年12月09日(日) 18:03:22

昨日、シルヴィ・ギエムを観たあと、森崎くんが24時から30時までのロケだということで、じゃぁ夜ご飯も一緒に食べようということになり、家族も呼び出して4人で「御田町 桃の木」へ。

この店は2回目だが、1回目に行ったときより数段よくなっていた。
うまかったなぁ。ボタンエビの老酒漬け。ピータンを揚げたもの。自家製干し肉と台湾A菜の炒め物。鎮江黒酢の酢豚。咸魚(ハムユイ)チャーハン。あとヤリイカの辛み揚げみたいのもうまかった。ワインも美味しいのを厳選してあるしリーズナブル。妻も子供も大満足。また家族で来よう。

森崎くんと娘は映画「Hairspray」の話題で盛り上がっている。彼は子供もいないのに子供扱いが実に上手。というか、わりと対等につきあってくれるので娘も喜ぶんだな。22時半近くまでわいわい食べ、彼はロケへ。仕事前だったのでお酒も飲めず、ちょっとかわいそうだった。しかも今から徹夜だし。

実は昼ご飯も彼と一緒に「慶楽」のラーハンだったので、昨日は昼も夜も中国料理かつチャーハンだったことになる。東京の中国料理って確実においしくなっている実感。もっと開拓しよう。台湾や香港にも行きたいなぁと、おいしい中国料理を食べた後は心底思う。

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年に一度のワイン会

2007年11月10日(土) 9:47:02

年に一回、11月くらいに岡山からお客さんを招いたワイン会がある。今年もその季節。昨晩は「ル・ジュー・ドゥ・ラシエット」にて。「オ・コション・ローズ」があったのと同じ場所なんだけど、改装してずいぶん感じが変わった。思い出がある店が跡形もないというのはやっぱり寂しい。自分の人生の大切な数時間が消しゴムで消されちゃった感じ。そういう意味でも「長く続ける志がある店」、そして「長く続いている店」がボクは好きなんだろうな。まぁいろんな事情があるだろうから責めるわけではないんだけど。

昔はワイン会って山ほど参加していて、ワイン日記もマメにつけていたのだけど、もうあまり造り手とかパーカーとかセパージュとかこの頃ほとんど興味なくなっちゃった。ワインを楽しむ最低限の知識はあると思うけど、それ以上くわしくなるつもりがあまりない。信頼できる酒屋さんやレストランに任せて楽しくおいしく飲めればそれでいい。その辺基本的に肩の力が抜けたなぁ。幸い奥さんがワインの資格を持っているので、何か困ったら彼女に聞けばいいし。

でもこのワイン会は古い知り合いばかりで、みんな異様にくわしいしよく飲んでるけどひけらかさないタイプ。気楽に参加できて良い。「どうも〜、1年ぶり〜」って感じで自然に始まる。みんな一本ずつワインを持ち込むのもこの会の特徴。ボクは昨日は「Gewurztraminer 2001 Gerard Schueller」を持ち込んだのだけど、これが我ながら絶品だった。イケムの香りなのに味はすっきり辛口。「佐藤さん、3年前も同じ造り手のリースリング持ち込みましたよね」と安師範の指摘。うわ、さすがなご記憶! あのリースリングもしみじみ良かったっけ。

光弘さんとも田舎暮らしを始めて初めて会う。野良仕事で少し痩せて顔もツヤツヤ。健康そうで何より。

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ステーキ・タルタル

2007年11月03日(土) 16:19:11

昨晩はひさびさの「モレスク」
原稿を書くために家に向かって電車に乗っていたら、ボクなんかより数倍忙しい方から「疲れ切ったのでつきあってくれ」と電話があり、そこで見捨てるほど冷たくもないので、心を切り換えて救助に向かった。まぁ2時間それにつぶしたからって挽回できないこともない。というか、しょせん原稿なのだ(と言い聞かせる)。

で、店の前まで行ったのだが、まだ7時前だったせいもあり、開店前。仕方ないからふたりで近くのフレンチ「レカイエ」のカウンターでシャンパンを飲んだ。思いも寄らない展開での思いも寄らないシャンパンは素敵だ。疲れの原因についてのポジティブな話を聞きつつ、ボクはボクで原稿原稿と張りつめていた心を解していく。アンチョビがよく合っておいしい。

「モレスク」が開店したのでサッと入り、お目当てのステーキ・タルタル。
その方はいつも具体的に「○○が食べたい」と料理名を言う方で、昨日のリクエストはそれ。前は豚肉のTボーンだったし、その前は鴨のコンフィだったし、その前の前は立ち飲み屋の怪しいステーキだった。ほとんどそれ一品をワインと共に飲み下すと「じゃ、帰ろうか」となる。たまには食べたいものを数軒ハシゴするのだが、昨日は夜8時すぎには解散となった。

おかげで気持ちが楽になり、スムーズに土日に突入。右肘の痛みゆえ止めていたプールにも今から久々に行こうと思う。少し視野が狭くなっていたことに気づかされた感じ。原稿は相変わらず難所で四苦八苦しているが、気持ちが明るくなったのでたぶん抜けられるだろう。ロシアでアウェイで闘っている方からの応援メールもよく効いた。ありがとう。

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胃安め週間、いきなり挫折

2007年10月31日(水) 7:23:24

京都金沢とわりと食べたので、今週は胃安め週間に決定していたのだが、いきなり昨日挫折した。
帰り際、ある雲の上的お偉いさんに会社の出口で遭遇。「お、帰るんか。行くか」と一見矛盾するような言葉でお誘いを受け、「あぁ胃が…、原稿が…」とハラホレヒレハレになりながらお供。関西時代の上司でもありうれしいのだが、なして今日なん?とヨレヨレしながら。

店は新橋の「そのまんま」。宮崎料理ではなく土佐料理。2人の上司も合流して計4人に。
ここはお偉いさんの行きつけみたいだが、胃が疲れてなければ相当いい店。土佐弁バリバリのお母さんがひとりで切り盛りしてるんだけど、出てくるものがイチイチうまい。基本的にメニューはなく、おまかせのみ。昨晩は目刺系を七輪で焼いておつまみにした後、カツオのハラスとチチコ(心臓)を七輪で焼いたのだが、これがうまい。んでもってウツボのお汁。だしが絶品。そうこうしていると「鍋のまま客席に出すのこの店で初めてやきに」とドドドーンと出てきたのがカツオのカシラ鍋。賄い料理をそのまんま出してみたかったとか。アウトドアで使うような大鍋がそのまんまテーブルに。でもこのカシラがうまいのなんの。ニンニクの茎とも合ってダシがめちゃうまい。なんて贅沢な賄い。

で、こういううまいもんを前にすると習慣上ガバガバ食べてしまうのだが、胃が悲鳴を上げはじめ、ふと気がつくと腹一杯に。大鍋に逆上したらしく、まるでマシンのように喰っていた。あぁ胃安め週間だったのになぁ。でもまだまだ。メインディッシュはこの後だった。鯨すき鍋。鯨のすき焼きである。またこれが美味で、げっぷげっぷ言いながら食べた。なのに、最後の最後に、残った汁に卵を溶かずに落とし、白いご飯に汁とともにぶっかけて食べるといううまうまメシが待っていたじゃないですか。こりゃマジうまい! でも胃がもうもたん。食べたけど苦しい。あぁ絶好調時に来たかった…。

この店、「店のやり方に文句は言わんとってください」とか「当店の気に入らん人は出て行ってもらいます」みたいなことが壁に貼ってあったりして超個性的。とはいえそんな気難しいタイプのお母さんではないので(というかとても明るくほがらか)、以前によっぽどイヤな目にあったのかもしれない。万人受けはしないかもしれないけど、確実にうまいもんにありつける店だなぁ。それにしても胃が満杯だ。歳を考えなさい。今日こそは超セーブするぞ。

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割烹の入り口

2007年10月27日(土) 7:40:21

京都の割烹は50歳になるまで取っておこうと思っていた。
場慣れや舌の訓練なんかはそこそこ来てるかなぁとは思うのだが、ああいう店は自分の格みたいなものが伴わないと店の雰囲気も壊すし、自分も居心地悪い。なにより若くしてそういう場所に出入りすると50、60になったときの楽しみがなくなる(笑)

で、昨日、2軒半(最後の「半」は食後に一品&飲みに伺ったから)、ひとりで有名割烹に行って、その思いを新たにした。
場慣れは大丈夫。居心地も悪くない。店側も一人前に扱ってくれる。というか料理人よりボクの方が年上だったりする。でも、もう少しだけ自分の年輪が足りない。あぁまだ数年早いな、と。ま、禁を破って周り始めてしまったので、これからも年数軒ずつ行く可能性はあるが、もうちょい早い(特にひとりでは)。

昼は端正で真面目な割烹。夜は若くて派手で驚きのある割烹。まったく違うタイプ。両方いい店だけど、どちらかというと夜の店の方が好きだったかな。
で、夜にハシゴして、ある方と古い割烹で待ち合わせて1時間だけ食べたのだが、この年季の入った板前さんは、ボクがその「若くて派手で驚きのある割烹」に行ったと言ったら「あぁ、彼はまだ若いなぁ。学芸会みたいな料理を作る。派手やけどお酒が進まへんな。その辺もう少し年がいくとわかるんやろうけどなぁ」と優しい口調で。なるほどな。ボクもまだいまはそっちの方が楽しいようだ。ようやっと割烹の入り口いうことやね。

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松茸めがね

2007年10月26日(金) 8:26:44

泊まりはグランドホテルやったんやけど(こっちに来るとすぐにエセ大阪弁に戻る)、グランドホテルって50年の歴史に幕を閉じるらしい。お化けがでるという噂もあったけど、いいホテルやったんやけどな。最後に泊まれて良かった。

ちらりと支社に表敬訪問してから京都へ。
昨日から2日間、お休みをいただいてクレア連載のための下見&食べである。でもいつものような無理はしない。締め切り近いし体調崩したくない。基本、節制。
昼はひとり祇園「竹きし」。ここはなかなか良い。釜飯なのだが、祇園にありながら敷居も高くなく程が良い。季節の釜飯を「栗とホタテ」にするか「松茸」にするか迷った末「栗とホタテ」に。しみじみする。
食後、まだ少しお腹の余裕があったので新京極まで歩いて「乙羽」の冬期限定名物「むしすし」。器ごと蒸すせいか器を持てず、食べるのに苦労する。あちち。

ホテルに帰って原稿書き。ほぼ240ページざっとは書き終わったが、ここからが大変。見直していくといろんな瑕疵が見えてきて大幅に書き直す部分とか構成自体の変更とかいろいろ出てくる。今回は食の本でもエッセイでもなく真面目な本なので慎重に慎重に。

夜は、予約が取れない代表のような割烹「祇園さゝ木」へ。
ある方がなんとか抑えた席にボクなんかをご招待してくださった(といっても割り勘だけど)。
基本と創意工夫が交差した独特なるコース。佐々木劇場と言われるのもよくわかる。佐々木さんの目の前に座らせていただいたので創っていく過程がすべて見られ楽しい楽しい。器も凄かったな。料理は、シラザ海老とホタテの上海蟹内子ソース、小カブの銀杏ソース、戻り鰹の握り、笹鰈の焼き物あたりが印象に残っている。あ、それと、丹波松茸とぐじのホイル焼きも。ホイルを開けた途端、めがねが松茸香の蒸気で曇る。あぁ松茸めがね。思わずめがねをとって、曇った部分を嗅いでしまうアホくささ。
〆はサンマご飯と栗ご飯。特にサンマご飯、最高やね。デザートのパンナコッタもよい。

食後「バー・カルバドール」へ。とてもいい隠れ家バーだ。ウンダーベルグを使って創作してくれたカクテルがよろしかった。深酒しないように気をつけて、ホテルに帰って原稿。ある箇所で詰まっている。むぅ。

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古くさくなったケーキ

2007年10月20日(土) 18:00:17

昨日、あるところで時間が中途半端にあいたので、カフェに入った。
カフェというか、ケーキ店かな。併設カフェがある感じ。その昔一世を風靡したケーキ店である。そういえばこのごろ噂を聞かないなぁ、まだあるのかなぁ、と行ってみたらまだあった。

入口でケーキを選ぶ。モンブラン系の種類が多いのはこのごろの流行だな。3人でそれぞれ違うのを選び、席につく。

ケーキが来た。よしよし、と、ひとくち。……。ん?
他のふたりの頭の上にもハテナマーク。

ボクは甘いものはあまりくわしくない。
というか、パティシエがいるレストランの、食べる人の注文があってから作るデザートが好きだし、なかなかそれに勝てないと思うのであまり行かないのだが、この店のケーキは…、ひと言で言うと「古くさい」と感じた。別にまずくはないのだけど、なんというか、一世を風靡したころのまんま。なんか1990年代の匂いがする。そこで止まっているのだ。古き良きものを守っているのならまだしも、あの頃の時代に踊ったまま、止まっている。

10年前は行列の店であった。いまはスカスカである。
きっとあまり味は変わってなくて、10年前にはこういうのを「おいしい!」と思っていた気がする。んー、なるほど、時代の味ってあるもんなんだなぁ。味が変わってなくても、それって(くわしくない人にでも)ひと口でわかられちゃうものなんだなぁ、とか。

人間もいっしょかも。成長をやめてしまった人は、5分話せばそれとわかる。
40代も中盤になると、同年代でも「おりてしまう」人が多い。以前はあんなに輝いていたのに、今はどこかでおりちゃった人。

きっと毎日の違いはほんの少しなんだろうけど、長い間にはすごい差になって現れてくる。ちょっとずつ自分を甘やかして「まぁいいや」とやってたり、以前の成功体験を反芻していたりすると、10年後が怖い。

ボクは別に時代に乗ったりしたことはないけど、40代になって自分に甘くなった気がする。成長の速度を緩めた感じ。古くさくなったケーキは、シビアにそこを突いてきた。甘いけど、痛い。

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イチボのステーキ

2007年10月05日(金) 9:28:59

昨晩は久しぶりの「北島亭」

3ヶ月前にある先輩が突然「イチボのステーキが食べたい。ガッツリ食べたい。北島亭で食べたい。佐藤予約してくれ」と言い出して、「いいっすねぇ。ガッツリ行きましょう。で、いつが空いてます?」と聞いたら「最短で空いているのが10月4日」と(笑)。お忙しい人なのだ。だから3ヶ月前に4席予約して、食材も指定して、3ヶ月間ずっと楽しみにしていた夜だったのである。

久しぶりの「北島亭」は外装も内装も変わらなかったが、サービスの人がハキハキと明るい男性になっていた。武骨だが楽しいサービスをしてくれる人。やっぱりサービスで店の印象はガラリと変わるなぁ。

料理はメニューから自由に料理を選べるタイプのコース料理。
メインだけはイチボのステーキにして、あとは4人で自由に。昨日は超定番の「生ウニとコンソメゼリー カリフラワークリームソース」と「フォアグラとアカザエビのラビオリ セップ茸のクリームソース」が特に印象に残っている。んでもって3ヶ月待ったイチボのステーキはやっぱり絶品。香りがスゴイし、火加減も絶妙だ。

冷たい前菜が2品。温かい前菜が1品。魚料理が1品(立派なのどぐろと柳鰈)。そしてイチボのステーキにデザート、と、皿数が多いし、もともと「北島亭」は一皿の量がスゴイので有名なので、パンをなるべく食べずにお腹を調整しながら食べたのだが、意外と量が少なく、最後までフツーに食べられた。
聞いたら「いろんな種類を食べていただきたいので、1皿の量を少なめにするように方針を変えました」とのこと。んー、このボクが料理を残すくらいの量を出していたあの頃のインパクトが少し減ってしまったのは残念かも。でもこれで女性でも最後まで行き着ける量になったのは確か。

終了後、東京タワーが見える隠れ家バー。
そのバーのオーナーも合流してしばし歓談。風が心地よい最高の晩だった。至極ご機嫌で帰宅。なんか運気まで回復してきたような気持ちにさせる、いい晩であった。

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おごられ酒

2007年10月04日(木) 9:25:58

昨晩は会社の後輩がおごってくれるというのでトコトコと小滝橋「多幸兵衛」まで。高田馬場周辺は久しぶりなので馬場からずっと歩いた。途中「真菜板」を通り過ぎる。行きたい店のひとつ。それにしても後輩がおごってくれるって意外とうれしいもんだ。高い店じゃないけど、気持ちがうれしい。

3人で会社の話とかいろいろ。社外の人と飲むことが多いので(なるべくそうしている)、仕事の話とか逆に新鮮だったりして。愚痴酒ではなかったが、若い人たちも閉塞感いっぱいで大変そうだ。そういえばおとといは若者雑誌の編集長と2人でランチしたが、やっぱりそういう話になった。半径5メートル以内のシアワセに向かわざるを得ない人たち。成り上がってやろうとかいうギトギトとは無縁。それは大人が作った現在の環境から来るんだろう。ま、大人たちは大人たちで閉塞感で参っているのだけど。

3人でチラリと「Amoh's Bar」によって、バカ話で盛り上がって帰宅。時計の針がてっぺん指す頃だったかな。そんな遅い時間じゃなかったしあまり酔ってもいなかったんだけど、いつの間にかリビングで床寝していいてビックリした。いや、床寝というか床座り寝。ソファを背にして床に座って寝てたからケツいてぇ。朝6時までそんな状態。あぁケツいてぇ。起きてきた妻に笑われながら寝室に退散して二度寝。あぁ二度寝ほどのシアワセは他にない。

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すっかり秋

2007年10月02日(火) 7:36:04

昨日もバッタバタで、わりと疲弊しつつ、夜。
待ち合わせて鮨屋。

今年初め頃から「飲もう」「飲みましょう」と言い合い続け、日程調整しては「あ、ごめん、延期して」「あ、その日はダメになっちゃいました」とキャンセルが続き、秋になってようやく会えた人。あぁ、でも他にもそういう関係の人が3人ほどいるな。いつになったら会えるのか。

人形町「六兵衛」。古い町に溶けこんださりげない店。なんてことない店だが、妙にくつろげる空気が漂っている。話に夢中になるにはこういう鮨屋がよい。

相も変わらずの爆裂人生。そのバイタリティと貪欲に感心しつつ、自分はすでにその世界にいないのかもしれないと溜息をつく。これは「老い」なのか、それとも「飼い慣らすことに馴れた」だけなのか。どっちだろうなぁ…。まぁ疲れているだけかもしれないが。

〆は久しぶりの「1と8」。爆裂人生の告白はさらに続く。外は冷たい雨。すっかり秋になった。

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ちゃんと遊ぶ

2007年09月20日(木) 7:27:38

昨日は2時間だけ無理矢理早退して夕方しかやっていないやきとり屋へ。
15時半から18時までしか営業していない。開店前にはもう行列。うひゃ。

おととい「Amoh's Bar」で夜中に盛り上がったのは書いたが、そのとき「明日も飲もう」という話になり、森崎くんたちも含めて4人でそんな時間から繰り出したのである。というか、夜には店を開けないといけない天羽(中高の同期)にとっては、このトリッキーな営業時間は「店を開ける前に一杯飲める、まさにオレのためにあるような店」。しかも通勤経路にあるというから、彼がこの店の常連になるのも時間の問題だ。常連になっても仕方ないくらいは旨かったし。前から行ってみたかった店だが、やはりなかなか図抜けていた。煮込み、ガツ、ハツ、子袋、シビレ、生ピーマンに塗り込むつくね、ヒモのスタミナ、キャベツサラダ、黒ビールを混ぜるカクテル…。しかも激安。雰囲気もいい。来てる客もいい。外はまだ明るい。いいなぁ…。

17時すぎにはもうすっかり出来上がり、よし!とばかり2軒目へ。
典型的なサラリーマン居酒屋(だけど名店)へゴー。この店のゆぶしのファンである。やっぱうまい。名物の腸詰めとかアリラン漬けとかのりうどんとかもらってまたまた満足。そろそろ会社帰りのサラリーマンが店に来だした。ごめんね、こんな時間にすっかり出来上がっていて。

なんとなくスウィーツが食べたいねとなり、甘い店を探して街をさまようベロベロの4人。
「こっちです!」と自信たっぷりの森崎くん(札幌在住)の先導で自信たっぷり道に迷う4人。「絶対こっちです!」自信を失わない森崎くんのディレクションでますます深みにはまっていく4人。「あと少しです!」いよいよロストの度を深め、住宅街の奥に入っていく4人。というか、札幌に住んでいる人に東京の道案内をさせた時点で死。歩き疲れた頃に一軒の日本茶バーを見つけ、そこで和風スウィーツを食べて人心地。あ〜歩き疲れた。

で、4軒目はラム酒専門店へ。
ここはコロンボというカレーがうまい。腹一杯だけど食べちゃう。珍しいラムもいろいろいただいて満足。ふと時計を見ると「オイ天羽! そろそろ開店しないといけないんじゃないの!」という時間。ベロベロだったのに「店を開ける」と思い出して背筋が伸びる天羽。さすがプロ。がんばれよ〜とみんなも解散。5時間以上遊んだなぁ。疲れたけどなんか吹っ切れた。「ちゃんと遊ぶ」って、やっぱ必要だな。

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打ち上げ

2007年09月19日(水) 12:14:07

ドラマ「受験の神様」が昨日クランクアップしたとのことで、森崎くんたちとお祝いの宴。
まずは焼肉。打ち上げは焼肉、というのはもうほとんど伝統行事みたいなものだ。場所は「正泰苑」。久しぶり。んー、なんだか高くなんない? もう少しリーズナブルな店だった記憶が。

まぁでも美味しく食べて場所を変える。
これまた久しぶりの某バー。シャッターを開けてもらって東京タワーを眺める。眺めるというか見上げる。札幌からのお客さんは当然喜ぶ。まぁこのシチュエーションは凄まじいからなぁ。ウンダーベルクで苦いカクテルを作ってもらって(そればっか)肉に疲れた胃を癒す。涼風が入ってきて気持ちよし。

〆は「Amoh's Bar」。
数日前に「宿無し」のことを書いたら「余計なことを書くな(笑)」とメールをもらい、いいタイミングだったので訪問。森崎くんもすでに何度か来て馴染みになっている模様。たまたまボクのiPodに入っていた「宿無し」をかけてもらったりしつつダラダラと飲む。

「じゃあね」と店を出るときにTOKIOの「本日、未熟者」が流れてきた。「だってドラマの後テーマじゃん!」だって。後テーマを背中に店を出る森崎くん。天羽はこのために用意してたのね(笑) サービス精神あるなぁ。

♪野望はあるか 義はあるか 情けはあるか 恥はあるか

中島みゆきの詞がこころにささる青山の夜。

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佐藤家の4球

2007年09月17日(月) 21:24:21

週末は友人夫妻が来宅。
新婚さんなので結婚のお祝いをしようという趣旨。ほんでは、と、ちゃんとしたワインを開けることに。ワイン・セラーは妻の管理なので何が置いてあるかボクもほとんど知らない。何が出てくるのかなー。

まずは「Salon 1988」。いきなり贅沢だ。
これはある方からいただいたもの。インパクトがあったのでよく覚えている。大切なお客さんのときに開けようと取っておいたもの。うむうむ。濃くて複雑な味わい。当たり前であるがこりゃいい出だしである。ど真ん中のストレート。素晴らしく印象的な球筋。

2本目は、元ピアニストのフランソワ・グリナンが有機栽培で作った「セレーヌ・ブランシュ」。
ルセットという品種。面白い。ソーヴィニヨン・ブランをちょい甘くしてクセをつけた感じ。「Salon」と張りあわず、違う方向で攻めてきた。内角高め、ボールになるシュート。これを投げておくと次の外角直球が効く。

そしてその外角直球は、ジョルジュ・ミュヌレの「リュショット・シャンベルタン 1998」。
これは数年前のボクから妻への誕生日プレゼントだ。なぜ誕生日プレゼントのワインをこういうタイミングで開けるかって? それは「ふたりだと勿体ながって開けないから」ですね。こういうときでもないと一生開けない(笑) さすがの美味。酸味がいいなぁ。ズドンッとキャッチャーミットへ。バッターは呆然と見送るしかない。美しい。

ということで、ここまでの投球内容は完璧。ツーストライク・ワンボール。押せ押せ。
で、4本目はウィニング・ショットになるはずなのだが……。1998の「バーン・オーブリオン」はちょっとその役をこなしきれなかった。惜しいなぁ。開けるのが早かったのか、外角に力弱く逃げていくカーブになっちゃったよ。残念。やっぱシュート回転の直球で内角を抉って欲しかった。でもまぁ最後の最後に逃げるカーブを投げちゃう江川卓みたいで微笑ましかったけど。詰めが甘い佐藤家らしい。

ま、それにしても、相手夫妻が完璧にワインをわかっている人たちだったので、ワインも幸せであった。また是非。

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とんかつと焼肉

2007年09月08日(土) 22:00:29

昨日はなぜか「肉」の日だった。
ボクは20代の一時期ベジタリアンをしていたくらいであるから、あまり肉を中心には食べない。なのに昼はとんかつ。夜は遅めに焼肉。なかなかハードだったな。

昼はとんかつの名店「勝漫」の職人さんが独立して開いたという「とんかつ やまいち」へ。8/20にオープンしたばかりの店である。てっきり「勝漫」のオーナーだと思っていたのだけど、雇われだったんだなぁ。
で、そろそろ辞めたいと周囲に漏らしたら「独立しろ」とせきたてられたとか。ただ、その職人さん、わりと弱気だったようで「自分なんかが独立しても成功しない」とあくまで謙虚。日本トップクラスのとんかつを揚げる人なのに謙虚すぎ。
でも常連さんをはじめ、強く勧める人が何人かいて、「勝漫」から程近い場所に店を開くに至ったと聞いた。ちなみに現在の「勝漫」は、ホテルの社員食堂で働いていた方が受け継いで揚げているとも聞いた。

いや〜やっぱうまかった。日本トップクラスに好きなとんかつかも。ご飯が少し残念だったけど、あっさりしたとんかつでいくらでも食べられそうだ。また来よう。

で、夜は広告の講義。
2時間の講義の中で、スラムダンクの事例を話したのだけど、終わってから聴いた人が寄ってきて「広告を続ける勇気が出ました」と言って泣いてくれた。普通にキャンペーン事例を話しただけだったのでちょっと戸惑ったが、なんかボクももらい泣きしそうになった。何かが伝わったのなら、うれしい。

講義後、一緒にやった方とふたりで渋谷「ぱっぷハウス」。焼肉だ。
裏メニューで豪華な食事。でも食べた量に比して高すぎる印象。うまかったけどなー。でもふたりとも「サシが嫌い」の「赤身好き」。とにかくサシが入っているのを持ってこないでくれ、と頼んだけど、裏メニューはどうしてもサシ入りばかり(まぁ単価が高いから仕方ないのだけど)。最後は内臓系。深夜なのに食い過ぎ。

ということで、しばらく肉はもういい気分。

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小浜ラーメン

2007年08月26日(日) 19:16:50

「こはま」ではなくて「おばま」ね。

名古屋で世話になったNY強制送還ダンサーENGIN#9が、「オレ、どうしても食べて欲しいラーメンがあるんすよ。送るので食べてください」とメールをくれた。故郷である舞鶴に彼が住んでいた頃よく通った小浜のラーメン屋が通販をしているというのである。「ここのラーメンだけは自信があるっす。これをさとなおさんに食べさせたいがためにツアーを考えてるくらいっす」とまで言う。

福井県の小浜かぁ。わりと思い出の地だなぁ。
20代中盤くらい。よく遊んでいた男女グループ4人で、クルマ転がして三方五湖や若狭湾に遊びに行ったことがある。楽しかったなぁ。
んでもって小浜で「一日漁師体験」というのに参加したのだ。朝5時集合で港に行き、小舟に乗って沖に出て網を取り込む作業。その日はイカの大群が捕れ、狭い甲板で漁師自らがさばいて、とれたてのキトキトを食べさせてくれるオマケつき。舌にとろんとろん、歯にきしんきしん、喉にぬらんぬらんで、もうたまらん味だった。

そんなことを思い出しながら、送ってくれた小浜ラーメンを食べた。
ボクはあまりラーメン好きではないどころか、わりとラーメンに手厳しいところがある。せっかく送ってくれたけどおいしくなかったらどう言おうかなぁ、とか、おいしくないことを前提に言い方を考えていたりした。

が!
これがなかなかうまかったのだ。妻の優子も大変気に入った模様。
まぁ通販なので現地の味とは比べものにならないだろうが、予想を上回る美味であった。麺と油に改良の余地があるとは思うものの、魚の強い香りが存分にする独特のあっさりスープは奥深い味で実に気持ちがよい。パンチがある上に飲んでいてホッとする美味。おぉ、なかなかうまいじゃん!

というか「家で食べるのにちょうどいいあっさり感」なので、外食として食べたら物足りないかもしれない。でも気に入ったので、今後の家ラーメンに採用したい。定期的に買うことにしよう。ちなみにココで買えます。東京出店も考えているらしい。

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SWING MATES CLUB K

2007年08月25日(土) 9:25:59

昨晩は久しぶりに「酒あり外食」。なんと10日ぶりである。

一軒目に行ったレストランについてはまた後日書く。いや〜うまかった。評判は聞いていたけど、ここまで繊細な料理だとは思わなかった。ほとんど和食のような清らかな純正オーストリア料理。ウィーンってこんなに美味しかったっけな?
デザート前の「クラッハー・グランクリュ」がまた絶品。ブルーチーズと貴腐ワイン(クラッハー・トロッケン・ベーレン・アウスレーゼ)を混ぜたもので、これをそのクラッハーを飲みながらいただく。当たり前だけど完璧なるマリアージュ。蜂蜜もよく合う。至福のとき。

二軒目は九段の「SWING MATES CLUB K」へ。
ここは二度目。店主の市川克美さんがギターと歌をやる小さなライブハウスなのだが、毎週金曜夜だけその娘さんである市川美絵さん(超美人)とふたりでやるのである。演目はオールディーズ中心。レパートリーが幅広く膨大。歌もギターもプロ真っ青の絶品級。ボクはオールディーズから70年代くらいまでのポップスに妙に詳しいので、ここでやるほとんどの曲を歌える。楽しすぎて泣ける。

美絵さんもお父さんも歌がうまい。演奏もうまい。見惚れつつ聞き惚れつつ共に歌いつつ。昨晩は珍しく日本語の歌もやった。「まちぶせ」「ルージュの伝言」「バスルームから愛をこめて」。あれだけのレパートリーを持ちつつ、こんな歌まで暗譜で歌えてしまう美絵さんはスゴイなぁ。しかもキーボードとアコースティック・ギターとベースをとっかえひっかえ弾きこなしながらである。

それにしても、山下久美子の「バスルームから愛をこめて」はやっぱり名曲だ。家に帰ってからもずっと頭の中で歌い続け。今朝も頭を離れない。♪おーとーこーなんてしゃぼんだま〜

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人生初!? お酒抜きで割烹

2007年08月22日(水) 9:10:37

数日前、可愛い後輩とふたりで夜ご飯に行った。
下北沢には珍しい大人な割烹。酒の肴として絶好なメニューが並ぶ。でも、後輩はクルマだったので酒が飲めない。んー、そういえばボクも夏バテ真っ最中。「よし、今晩はお酒なしにしてみよう!」と最初からウーロン茶を頼む。わりと勇気がいる初体験。

だって、割烹に限らず、夜の会食で酒を飲まなかった記憶がないのである。
人生初かも。
もちろん、ひとり飯では飲まないことも多いし、残業飯や弁当の時は飲まない。家でもお酒はあまり飲まない。運転があるときも飲まない。でも、誰かと普通に夜ご飯を食べに出て、ビール一杯すら飲まなかったのはほとんど記憶にないなぁ。今晩はビール一杯でやめておこう、とか節制した夜は記憶にあるけど、最初から最後までウーロン茶なんて、やったことあったっけか?

ヤバイことに、この店、出てくるものがいちいちおいしい。お酒に合う。
茗荷を利かせたもずく酢から始まって、焼鮭のポテトサラダ、里芋とずいきの冷鉢、いわし南蛮、いろいろ野菜の白和え。冷酒に合いそうなおばんざいがすべてきちんと焦点が来た美味。うわぁ何かの罰ゲーム?

でも、最初は違和感あったものの、途中から酒がない食事に馴れ、普通になった。
話自体もちゃんと盛り上がった。いや、盛り上がったというより、スムーズで気持ちよく、楽しい会話だった。酒が入ってない分、調子に乗ったたわごとや失言もないし、酔った頭で必死に取り繕う屁理屈もない。さわやかな頭でさわやかな会話。近くの席で飲んでいる酔っぱらいの大声会話がバカげて聞こえる(笑)。なるほど下戸の人からはいつもこういう風に見られてたんだな。

焼き物に移って、さんま塩焼きと豚の西京焼き。うまし。そして〆には、だしの効いた昆布茶漬け。これまた絶妙。どの料理も焦点が来ていて加減がいい。下北にもこんな店があるんだなぁ。しかも安い。お酒飲んでないせいもあって、ひとり4000円強。よかよか。

つか、やれば出来るじゃんオレ。お酒抜きでも会食できるじゃん。いやむしろ気持ちよかったじゃん。夜も早く帰れて楽だし、帰ってからも(酔ってないから)いろいろ出来るし、翌朝もスッキリじゃん。

もちろんこういう料理には日本酒がうまい。でも「お酒がなくても楽しく食べられる」と知ったことは自分的には大きい(気づくのオセーよ)。思えばいままで「お酒を飲むものだ」と思考停止して飲んでいたかも。お酒を飲まない自由を獲得した感じ。オーバーか。

とはいえ、フレンチやイタリアンでワインなしで食事ができるかどうかは、また別のお話である。これは勇気がいる。ワインなしのフレンチねぇ…。今度やってみよう。

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池袋「永利」

2007年07月24日(火) 5:44:21

最近行った店の中で一番印象的だったのは池袋の「永利」。
池袋に客が中国人ばっかりの店がある、とは聞いていたが、ここまでかよとビックリする中国料理店だ。7〜80人は入る店なのだが、その9割は中国人。いや9割5分か。しかも庶民系。店に入った途端クラクラするほど中国そのもの。みんながみんな甲高い声で話していて耳がわんわんしてくる。店員ももちろん中国人。日本語は一応通じるが覚束ない。

正確には「中国東北家郷料理」。
メニュー数が多く、壁に余白がないほど貼りまくってある。帰りに出前メニューをもらって帰ってきたが、出前メニューだけで201番までメニューがある。店長のオススメみたいな、壁に貼ってあるテンポラリーなものを入れると250くらいはメニューがあるかも。東北地方の料理や家庭料理が中心なので知らない料理名も多い。どれもこれもおいしそうだ。

まったく予備知識なく先輩(男)と飛び込んだのだが、ふたりで必死に勘を働かせて選んだメニューがどれもこれもアタリでうまかった。というか、勘が当たったとかいうよりメニュー全部うまいのかも。特に印象的だったのは「東北醤大骨」。豚背骨のタレ煮つけである。背骨がブロック丸ごとドドドンとテーブルに届く。そこにへばりついた肉(甘辛煮)を囓りとって食べるのだが、うわ、これうめぇ! ふと気がつくと他のテーブルもみんなこれを頼んでる。どうやら名物だったらしい。アタリアタリ。

野菜系、牛肉系、鶏肉系、羊肉系、海鮮系、豆腐系など、どれもハズレなし。量も多く、ふたりだけで来たことを後悔した。この店、4〜6人くらいで来ると天国かも。麺は麺で壁に貼ってある中から適当に頼んだのだが、見慣れぬ手打ち麺の焼きそばだった。これもおもろいなぁ。あぁやべえ。久しぶりに全メニュー制覇したくなる店かも。

値段ももちろん安い。ここでひとり3000円食べるのは大変だ(ビール飲んだら別)。超庶民派なので高級志向の人には合わないかもだけど、電車賃たった数百円で行ける中国。こりゃ楽しい。おいしいし安いし気楽だし。また行こう。

ところで豚背骨と言えば、昨晩も食べた。豚背骨煮込み鍋。ジャガイモもたっぷりほっこり。いわゆるカムジャタンか。赤坂の韓国料理店「古家庵」にて。
この鍋も絶品だったなぁ。やっぱり背骨ブロックがごろごろ入っている。豚背骨肉ってうまいなぁ。フレンチやイタリアンや和食ではあんまりお目にかかったことないけど(スープはとるけど)、ちょっと追ってみたいかも。「ローブリュー」あたりならあるかな?

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やんばる島豚

2007年07月22日(日) 15:26:48

沖縄から「やんばる島豚」が届いた。
名護の我那覇畜産の大川牧場から。琉球在来種アグーとデュロック、バークシャーの三品種を交配したもので、餌や育て方にもものすごく気を遣った高級豚だ。

これ、茹でてしゃぶしゃぶのようにして食べたんだけど、ぶっ飛んだなぁ。うますぎて。
甘くて爽やかで豚の香りもとても強い。で、その香りの奥の奥にジャスミンの香りが漂っているのだ。うみゃぁ。茹でていてもアクがほとんど出ず、出ても白いきれいなアク。なんだか美しい。

今朝はその茹で豚のスープを使って、茹で豚も贅沢に乗せて、茹で豚ラーメンにしたんだけど、これがまた絶品。あー、ここまでうまいものが食べられるなら外食する必要ないなとすらちょっと思った。

琉球の豚と言えば、このごろアグーがよく世間に出回ってはいるが、5年前だかに名護の研究者に話を聞きに行った時は「純血のアグーは沖縄全島に36頭しかいない」とのことだった。当時、純血のアグーが手に入るのは年に2回、調査用に潰す時のみだった気がする(タイミングよくいただいて、豚数種で食べ比べをしたことがある)。ま、あれから数年、急に殖やした可能性もあるが、でも、店やレストランでアグーと名乗っているのはほとんど眉唾な気がするな。純血のアグーはそんなに多産じゃないし。

ま、それはそれとして、沖縄から山本彩香さんが上京中。
伊勢丹の大沖縄展(7月25日〜30日)のためである。豆腐よう、買いに行かなくちゃ。

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CHATEAU HAUT BRION 1978

2007年07月10日(火) 9:18:18

もともと五大シャトーの中でもオー・ブリオンは特に好きなのだが、昨晩飲んだ1978年のそれは別格だった。
満開。朗々とした明るさを感じさせる開き方。完璧な状態だった。同行者(男)と目を合わせて大笑いするくらいうまいワインも久しぶり。

土っぽい湿りや長い年月閉じこもった暗さも奥の方にあるんだけど、「オレ、いま、ハイテンションだからっ!」みたいな底抜けの明るさの陰影としてバランスよく作用している。オー・ブリオンってこんなに明るいヒトだったっけ、みたいな。いろんな苦労を経た上で安定して明るくなっているヒトっているけど、そんな人格者の趣き。ひと口で飲み手の気分を明るくさせる赤ワイン。キミはすごいよ。「ちょうど今、完璧に飲み頃です」と勧めてくれたソムリエも素晴らしい。

最初は疲れた中年同士の会話だったのに、ワインのハイテンションにつられて会話も異様に盛り上がり、ふと気がつくと店に誰もいない。男ふたりで深夜1時まで5時間近くも話し続けてしまった。個室だったこともあったけど、それにしても周りの静けさに気がつけよ、という感じ。

行ったのは白金の「カンテサンス」。
「こういう食感、初めてでしょ」「こんな組み合わせ、経験したことないでしょ」「この焼き具合、すごいでしょ」みたいにヒトを驚かせて喜ぶのが好きなシェフなんだろうな。シェフのほくそ笑みを想像しながらニコニコ食べる。火の入れ具合が繊細で面白し。

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深夜飲み

2007年06月28日(木) 9:19:35

昨日も昨日で分秒刻みのバタバタ。でも夜はしっかり遊んだ。つか、飲み過ぎた。ちょっとグロッキー。

前々から決まっていた打ち上げ会でわりと飲んだあと、気まぐれでひとり流れた「Amoh's Bar」で結局5時間近く。原因はモリ。NYで一緒にミュージカル地獄(天国?)を行った彼である。先々週札幌で会ったばかりなのだが、お互いに「久しぶり感」が強く、飲み始めたらあっという間に午前3時前。あー、今日もバタバタなのに…。結局最後は店を閉めた天羽と3人でタクシー帰宅。ふと気がついたらマックの前でメールを読みながら寝ていた。ずるずると寝室に這っていったのがいつも起きる時間である朝5時すぎ。うーむ。今日は昼から天ぷらコースだし、夜は夜で深夜まで。きびしー。

ちなみに、モリこと森崎博之くんは日テレ系の「受験の神様」というドラマの収録で東京にいる。7/14からの土曜ドラマらしい。見てあげてください。

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神保町「嘉門」

2007年06月21日(木) 7:14:56

店に入ったら蚊取り線香の香りがぷ〜んとした。あえてクーラーをつけず、引き戸と窓を全開にしてある。カウンターとテーブルひとつの小さな居酒屋。全体に古びていて蚊取り線香の香りがよく似合う。メニューはおまかせ酒肴3500円のみ。日本酒は珍しいのを取り揃えているがすべて一杯500円。紹介してくださった方とカウンターの奥に座ってほぅと溜息。

ご主人ひとりでやっていて、その純朴そうな佇まいがすばらしい。ヘヘヘと笑いながら日本酒を升にこぼれるほどなみなみと注いでくれる。酒肴がまたうまい。タコ、カツオから始まって、珍しい山菜やかき揚げなど、どれも程がよく酒がよく進む。肴は主役じゃないことをよくわかっている程の良さ。でも「これ、おいしいねぇ」と会話をよく引き立てる。

こういう、いい意味で素っ気ない古い居酒屋は最近貴重になってきた。アルバイト店員もおかず、音楽もない。店は清潔だが年月なりに古びていて、それを隠そうともしていない。特別なお愛想もなく、こだわり親父的なうざさもない。実にさりげない。客はただただ居心地よく飲んでサッと席を立つ。

そこに座っているだけで、ご主人や年配の客たちが生きてきた年月が自分の中にふわりと美しく降り積もっていくような気分になれる店。こういう店が似合うようになるためにはもう少し地道な年月が必要かもしれない、とか思いながら店を出た。ご馳走様でした。

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パスタ攻め

2007年06月15日(金) 7:43:32

妻がいない生活を不憫に思ってか、メールでおいしいパスタ・ソースを教えてくれる方やおいしいパスタ・レシピを送ってくれる方がいて大感謝。今日の夜はそのパスタ・ソースでパスタを作る予定。明日はそのレシピでパスタ。あさってはもうひとつのレシピでパスタ。ということで、パスタ攻めでよろしく >響子

昨日は夜ご飯の約束が中目黒だったので、代官山ヒルサイドテラスでやっている「ポルトガル・フェア」を覗いてから行くことに。
思ったよりこぢんまりしたフェアだったが、お〜はるばるあの天国みたいな空間から来たのだね、と、よしよししたくなるような物品ばかり並ぶ。ひと通り見てから、DAOワインの試飲などもして、ほろ酔い気分で中目黒は東山の「AW Kitchen」へ。バーニャカウダとパスタで人気の店。あ、昨晩もパスタ食べちゃった!(しまった!)

食後、ひとりで「テンダリー」に流れて、一杯だけ飲んで、帰宅。23時すぎ。
娘の響子はもう寝ていたが、いま寝たばかり、という雰囲気。早くしなさい!と急かす母親がおらず、やることやったか?とチェックする父親もおらず、自由な時間を満喫していた模様(中間試験も終わったしね)。来週頭には部活を決めないといけないらしく(体験入部とかいろいろ行事があって、本格的に入部を決めるのはこれかららしい)、2つの候補で悩んでいるみたい。どうすんのかなー。部活以外に器楽活動というのもあり、そこではフレンチホルンを希望したという。渋っ。

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印度風カリーライス

2007年06月08日(金) 7:43:54

私も痩せました!というメール、ちらほら。
「実は私も2年前の春から秋にかけてBMグラサン+アルファリポ酸で半年間で65Kg→55Kgの10Kgのダイエットに成功しました。現在でもリバウンドなしで56kg台をキープしています」とか「去年トライして5キロの減量に成功しました。痩せたあとはグラだけですが、上下はあるものの体重キープしています」とか。「痩せると服の買い換えが大変」という贅沢な悩みも。

話は変わるが、今日で閉まる「印度風カリーライス」に昨日行ってきた。着いた途端目に入る大行列。50人ほどなのだが、とはいえこの店ではありえない数。ファンが多いんだなー。食べ終えて出てきても50人ほど並んでいた。回転がいいので15分ほど並べば入れる。最終日の今日も行こうかな。やっぱうまいや、ここのカレー。好き。マジでなくなるには惜しい店。60年以上この地でやってきたらしい(閉店理由は、医者から休養しろと言われたからとか)。

夜は打ち合わせの後、久しぶりに「Amoh's Bar」。高校の同級生がやってるバーである。
「お嬢さんのお祝いに」と、シャンパンをご馳走になる。そういえば半年ほど来てなかった。またちょくちょく来るわ。んでもって天羽と話しながら機嫌良く飲んでいたら携帯で先輩から呼び出しを受け、その店に行こうと外に出たらムツゴロウさんとばったり。やっぱ都会で遭遇するとビックリする。お元気そう。シュパーゲル(ドイツの白アスパラ)食べに行きましょう、みたいな立ち話をしてお別れする。もう旬が終わっちゃうな…。

目黒へ。ちょこっとだけ食べて帰ろうと思ったが、意外に盛り上がり、二軒行って酔っぱらった。考えてみれば先週の今日はまだNYにいたんだった。明日から札幌。YOSAKOIソーラン祭り。何故かセミ・ファイナルの審査員を仰せつかった(笑)。

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ニューヨークのスターシェフ

2007年06月03日(日) 21:36:27

朝早くからHoward McgillinのYouTube見てたら、妙に疲れてしまった。疲弊させられるわ、彼の演技。すごすぎて。

ええと、一応「ニューヨークの行った店リスト」更新しました。
3泊4日の旅のヤツもアップデイトした方がよいですね。余裕があったらします。明日からの仕事状況次第。

更新しながら思ったけど、ボクはDaniel Bouludをちゃんと食べてないなぁ。なぜか縁がなくて。BataliやBouleyやJean-Georgesは少しずつ開拓できているけど。シェフの顔的にはGray Kunzが好きなんだけど(物理の教授みたいな顔してる)、彼のも「Lespinasse」のランチしか食べたことない。Thomas Kellerもきちんと食べてみたいし、BLT系のLaurent Tourondelも食べてみたい。あー、シェフの系譜に沿って一度しっかりニューヨークを食べてみたい、とか、そんなことを思いながら書いてました。

しかし、ニューヨークだと有名シェフがプロデュースにまわって厨房にいなくてもなんとなく気にならないのに、日本だとシェフが厨房にいないと気になるのはなんでかな。あっちは層が厚いので、セカンドの実力が高いということもあるかもだけど。

そういえば、ポルトガルの行った店もまだ書いていない。でもいま友人に本を貸しているので(友人と共にポルトガルに旅行中)、それが帰ってこないと住所とかわからない…。それを待って書きます。それと「関西の行った店リスト」、最後の詰めをしてなる早で公開します。お待たせしてスイマセン。

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鮨と焼き鳥

2007年05月22日(火) 20:03:40

昨晩はよく食べた。

シャオヘイさん伊藤さんと美人さんと4人。
まずは鮨。広島からの刺客相手に当代トップクラスの鮨で迎え撃つ。マコガレイ、カツオ、を切ってもらった後、コハダからズズズイと玉子、巻物までフルにつまむ。酢飯がしっかりしているので腹にたまる。いや〜満足満足と言い合って、二軒目に近くの渋いバーで喉を潤す。ここは「From The Barrel」とか「Pure Malt Black Label」とか置いてあって、なかなかタイムスリップ感ある店。懐かしい味をさっと飲んで、三軒目は焼き鳥。普通にお任せで食べる。つくね2本、モツ、砂肝、ねぎ間、しいたけ、鴨。鳥スープに漬け物。なかなかの満腹感にいい感じに手が痺れてきたけど、この辺の「食い過ぎ感」は嫌いではない。四軒目はバーの名店。ギムレット、マティーニと勝負。Y御大の優しい優しいギムレットが特に目鱗。さすがな味だ。

つか、鮨と焼き鳥をハシゴしてはいけないね。鮨にも焼き鳥にも失礼。とはいえボク自身は調子が上がってきていて、もう一軒蕎麦とか行けたかも。

途中で気づいたが、ビールで始めて焼酎、ウィスキー、ビール、カクテルと飲み続けているのに、家に帰るまでオシッコ1回も行かず仕舞い。あぁよくないなぁ。膀胱にあやまりつつ。

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優しすぎるほど優しい味

2007年05月16日(水) 12:20:41

昨晩は信頼する後輩と優しい優しいベトナム料理。
いやー本当に優しい味だった。とんがったところがひとつもない。こういうのもいいなぁ。ボク的には、エスニックに「辛みや酸っぱみで元気をもらおう」とするところがあるんだけど、優しすぎるほど優しくてこんなに元気をもらったのは初めてかも。料理を作ってくれるベトナム人のお母さんも案の定優しい笑顔。笑顔がそのまんま料理に反映されたような料理だった。生活圏からはちょっと遠くにある店なんだけど、定期的に来てみたい店。

昨日書いた蛇話で、その後大丈夫だったかどうかに言及しなかったので、神戸の義父から心配の電話。すいませんすいません。ええ、大丈夫です、あなたの娘さん。昨晩も親友と飲みに行ってましたから。
というか「かわい〜と蛇に寄っていくところに衝撃をうけました」というメールも。ボクも衝撃をうけました。いったいどこがかわいいんだ?と聞いたら「あの手触りがかわい〜」と。不思議なる闇、身近にこそあり。

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武蔵小山「イリッサ」

2007年05月12日(土) 19:12:08

武蔵小山の「イリッサ」に行った。チュニジア料理店。

駅前ながらも場末っぽい飲屋街にポツンとある、手作り感漂う小さな小さなレストランで、チュニジアから来日したメリティーさんという若い女性がひとりで切り盛りしている。味もたいへん良かったが(原宿「ハンニバル・デュー」より上かも)、なによりもこのメリティーさんがいい。彼女のお人柄と夢と愛情が店の中に溢れている。料理をいただきながら、なんだか胸が熱くなった。

2004年の浜名湖花博にはチュニジア・ブースがあり、そこで料理を作るシェフを決めるためにチュニジアで料理コンテストがあったらしい。結果それはとても倍率が高いコンテストになり、100人以上の候補者が集まったという。メリティーさんはその高倍率を見事勝ち抜いて来日し、そこで料理を作り続けた後、原宿の「ハンニバル・デュー」でシェフを務め、昨年末に独立してこの店を開いたのである。腕も確かだが、なんというか、遠き異国でたったひとり、チャレンジを繰り返して着実に一歩ずつ夢を実現していっている姿に感動する。

アフリカ大陸のチュニジアから見たら、日本はファーファーイーストのちっちゃな異文化離島である。そこに女性ひとりでやって来て、小さな店を構えるに至ることがどれほどハードルが高いことか。
日本語はまだまだたどたどしく、意志の疎通は難しい。場末っぽい飲屋街のせいもあって昨晩も「酒飲ませろ」系の酔客が入店してきて大変だった。場所柄、チュニジア料理がどういうものかなんて興味もない客たちも多いだろう。でも彼女は母親に教わった家庭的チュニジア料理を毎晩ニコニコ作り続ける。

舌だけでなく、心がおいしい店だった。

年齢のせいなのか、最近料理を食べて胸が熱くなることが増えてきた。
以前は単に表面的な「うまい」「まずい」を重視して食べていた。店の背景や苦労などには敢えて目をつぶり、客にとってどうなのかだけを見ていた。それは相手をプロとして見ることでもあるし、レストラン経験を積む上で必要なステップだったとは思うが、そんな長い時期を通過して、ボクもようやく「作っている人」を食べられるようになってきたのかもしれない。

…いや、単に歳をとっただけか。歳をとるとやたら涙もろくなるって言うし。

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あのご家族はいまどこらへん?

2007年05月06日(日) 18:22:40

昨晩食べたものの中でも秀逸はコレコレ

作ってくれた馬田草織さんはポルトガル料理の本を書いている真っ最中。そういう意味では料理研究に一番脂が乗っている時期の料理である。さすがに旨い旨い。

ポルトガル料理って素朴で味わい深くてホントうまいんだけど、ポルトガル人って「ポルトガルは田舎じゃないもん、都会だもん」みたいなコンプレックスがある人もいるらしく、特に料理人にその傾向があって、フランス料理とかイタリア料理とかの薄っぺらいマネをしたがるらしい。つまり「田舎料理だけど、充分うまいくせに、妙にモダンに見せたがる」わけ。だからリスボンみたいな都会のレストランはたいていまずい、という式が成り立つと馬田嬢は言う。卓見かも。そのまんまで旨いのに、いろいろ工夫しちゃうわけね。

これからポルトガルに旅行する方は「モダンっぽいレストランは避ける」と覚えておいた方がいいかも。時代や流行りなんて関係ない、っていうような素朴な地元食堂を探して入った方がいい。当たりの店に入りさえすれば、日本人の口に本当に合う、うますぎる料理達が待っている。

ボクの旅行記(さなメモの、だけど)を読んで信じてくれて、今現在ポルトガルに行っている家族がいる(お会いしたことはない方々)。彼らはどんな旅行をしているかなぁ、いい旅行になっているといいなぁ、と、ちょっと責任を感じつつ、この連休、常に気にかけている。まぁ絶対ポルトガルはいいよ、という自信はあるのだけど、やっぱ趣味嗜好って人それぞれだから…(と、ちょっと言い訳ちっく)

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ポルトガル料理の夕べ

2007年05月05日(土) 17:12:23

昨日はガレリア座の2007年度公演「喜歌劇こうもり全3幕」を観に行く予定だったが、来客の時間をずらせず断念。去年「モンマルトルのすみれ」を観て面白かったので今年も是非にと思っていたのだが…。佐藤尚之会の佐藤尚之さん主演だったのに(と言っても全員佐藤尚之なのだが)。来年はぜひ。

あけて今日も来客。
今日は気楽なメンバーで「ポルトガル料理の夕べ」。

ポルトガルに料理修行に行っていた馬田嬢がわざわざ食材とともに家に来てくれ、ポルトガル料理をいろいろ作ってくれるのだ。ポルトガル・ワインも買ったし、いろいろ買いそろえたし、掃除もしたし、準備万端。ナガホリンと隊長も来る。鯨飲馬食のメンバーである。ちょっと怖いが、さて、そろそろ。

ちなみに「おもしろ本」を十数冊更新しております。ご興味がおありの方はどうぞ。

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甲陽園「子孫」

2007年05月01日(火) 6:13:18

「ビストロ・ボンボン」に一緒に行った後輩にいい店を教えてもらった。
「子孫」と書いて「こまご」と読む。甲陽園(兵庫県)にある料亭。以前同じ場所に「子孫」という旅館があったそうだ。その3代目が同じ場所に懐石料理店を始めた、ということらしい。まだ全体に新しいから相当手を入れて改築したのだろう。

水の打たれた敷石を進んで店に入ると、美しい着物姿の奥様(若い)が出迎えてくれ、非日常のいい時間が始まる。セパレートされた座敷ふたつにテーブル席いくつか。実に清潔簡素。ミニマルな魅力。接客も丁寧で気持ちよい。ご主人は「招福楼」で修行したらしいが、やさしく穏やかな味ながらすべてに焦点が来ていて安心して食べられる。季節に合わせた料理と器。決してインパクトの強いものではないが作っている方の心が伝わってくるような流れ。
桜の花びらを散らした桜茶から始まって、鯛の白子の酢の物、胡麻豆腐のお椀、お造り、飯蒸し、可愛い焼き物、蕗・筍・木の芽味噌がのった豆腐の炊き合わせ、鮮烈な鮭茶漬け、シャーベットに桜餅、お抹茶まで。ポイントポイントで桜の花びらが散らされ美しい。4月30日だからこのコースももうこれでラストなんだろうな。昼の5000円コースで充分満足した。今度は夜に来てみよう(東京からはちょっと遠いが)。

全体に「清々としている」という言葉がピッタリの店。ゆっくりくつろぎつつ、ピシッと気持ちが引き締まって店を出た。生き返らせていただいた感じ。ありがとうございます。

すっかり満足して東京へ帰還。今日は出社。街がすいていそうだから仕事の合間に散歩でもしたいけど、どうやら雨らしい。

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微笑みの店

2007年03月20日(火) 8:39:51

年度末のバタバタに、旅行準備のバタバタが重なってなにやら慌ただしい。

出発まであと4日。年度末最終週に個人旅行で日本にいないという離れ業をするので、仕事各方面への根回し・調整など、抜けがないかちょっとドキドキ。
旅行準備も抜けがないかいろいろチェック。チケット、ホテル、オッケー。国際免許もらったし、レンタカー予約したし、海外用ケータイも予約したし…。あ、犬をペットホテルに預ける手配しなくちゃ! 最近では昼は室内放しっぱなしのペットホテルも出てきて良くなった。なるべくそういうところへ。あ、歯医者も行っておかないと! ちょっと左の上に違和感あるしな。あ、長時間ヒコーキ乗って長時間運転するからゴッドハンドに腰をほぐしてもらっとかないと! ううむ、なにやら慌ただしい。

でも、昨晩「眞由膳」のカウンターでゆっくりほんわか食べていたらそんな気分もずいぶんほぐれた。
ここの料理は、驚きがあるものではないけれど、人を安心させ、くつろがせてくれるチカラがある。というか、まず微笑みとともに客を見て、その微笑みをキープしたまま目の前で丁寧に料理を作ってくれるご主人(真由美さん)のお人柄だろう。嫌いな言葉だけどまさに「癒される」って感じ。慌ただしさを忘れるには最適な店かもしれない(夜遅めになると混んできてわさわさしてしまうけど)。ちなみにテーブル席に座るとその魅力は味わえないのでカウンターが良い。

真由美さん、ちょっと行かない間にダイエットしたようで別人みたいに痩せていた。聞けば8キロ以上痩せたとか。でも微笑みは変わらず。あぁなんだかホントにほんわかしたな。同行者とニコニコ楽しんでいたら、あっという間に3時間半。このほんわか気分を旅行に持っていこまい。

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ゴードンのティンキャップ

2007年03月02日(金) 9:00:22

去年やった講演でお知り合いになったクライアントとのご飯のあと、ひとりで「テンダリー」へ。久しぶりだ。

宮崎さんに「なんかウンダーベルク系で」とお願いした。
札幌の「バー山崎」(切り絵をしてくれるとこだ!)のオリジナル「フライハイト」を作っていただく。スロージンも好きなので大満足。そういえば「バー山崎」の出身で湯島の「EST!」の息子さんがやっている「アトリウム」が新しく移転したので先々週に行ったなぁ、とか思いながらゆっくり飲んだ。

一杯でサッと帰ろうと思ったボクに、宮崎さんがニコニコ寄ってきて悪魔の言葉。
なんとティンキャップの「ゴードン」が手に入ったという。んー正確には知らないけど1950年代? それはすごいなぁ。ではもう一杯、と居座る。オールド・タイプの「ゴードン」は本当においしいし。

ストレートでいただいたそのまろやかさに参った。舌や鼻を刺してくる要素がひとつもない。ジンは古いからって熟成するわけではないと思うので、これはもう作り方の違いなのだろう。なんでオールド・タイプの作り方を捨てるのだろう(やっぱり経済効率かな)。効率といえば、ゴードンは新ボトルを細長いタイプに変えたようだ。これは輸送効率なんだろうなぁ。前のボトルの方が100倍いいなぁ。

そういえば、「スミノフ」が韓国製になっているんだって? ボトルの裏を見たら確かに「製造元:韓国」と書いてあった。蒸留の仕方をちょっと端折っているようで、「冷凍庫に入れたら凍るのもあるらしいです」と。凍ってしまうウオトカ…。ううむ。これも効率重視の結果なのだろうなぁ…。

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ラシェリール

2007年02月28日(水) 7:43:54

昨晩は白金(五の橋近く)にできた新しいフレンチ「ラシェリール」へ。

娘の受験お疲れさんと妻の誕生日(1ヶ月半前だけど)をやろう、と友人が段取りしてくれたのだが、ボクら家族としては、その友人の「あるお祝い」もメインの趣旨のひとつ。いやぁ、おめでとうございます。家に帰って妻が「素晴らしい人を選んだわね!」って喜んでましたよ(笑)

「ラシェリール」は、「モナリザ」で働いていたシェフが料理を作り、「ひらまつ」で働いていたマダムがサービスをする、という、なんというかそれだけでどういう方向性かわかる人にはわかる店。双方のイイトコロを上手に受け継いでいる印象。清潔で感じの良い、大人な店内。きれいだけどきちんと主張がある華やかな料理。優雅で温かい笑顔のサービス。なかなか良いかも。

仔鳩にワイルドライスを詰めてローストしたメインがうまかったなぁ。
最近では先々週だったかに「リストランテ濱崎」で食べたウズラのローストがベストに近い味だったが、ここの仔鳩もとっても印象的。焼き具合もよく、付け合わせも美味。盛りつけもとても美しい。クラシックな中に若々しさがあるいい料理だった。

場所的には焼肉「金竜山」のすぐ近く。ちょっと不便な立地が今っぽくていいけど、目の前がコンビニなのが可哀想。コンビニの蛍光灯で店内の雰囲気が壊れちゃうよなぁ。アル・ゴアが「温暖化防止のため、照明は蛍光灯に替えていこう」と提唱しているようだが、あの寂しくも不粋な灯りが地球中に広がるのだけは勘弁してくれないか。

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媚竈のご夫妻と

2007年02月19日(月) 8:09:13

第一回東京マラソンで3万人が走っているのを尻目に「ラビラント」で昼フレンチ。

ブルゴーニュはボーヌ村にある和食レストラン「媚竈(びそう)」のご夫妻(シェフとマダム)が来日されているので、我々夫婦とご一緒しましょう、ということになったのであった。お会いするのは二回目。去年の一昨日以来。毎年恒例になりそうな予感。いや〜今年も楽しかった。

「ラビラント」は特にランチコースというのはなく、昼も夜も同じメニューなので、アラカルトでばんばん食べた。12時すぎに入って17時前まで。今日も料理が良かったなぁ。うずらの黒米詰めが特に印象に残っている。ツガニのスープも良かった。白レバーも良かったなぁ。
この店は年中無休な上に昼から夜までの通し営業、そのうえ丸の内に支店だしたりしていて、普通ならレベル落ちそうなものなのだけど、逆に料理レベル・サービスレベルは上がっているんじゃないかと思わせるところがある。東京の名店のひとつになりつつあるかも。

「媚竈」のお二人はムルソー村に住んでボーヌ村の店に通っているという、ワイン好きが聞いたらぶっ飛びそうな環境。休日はブルゴーニュ中のドメーヌを歩き回っていることもあって、様々な話が聞けて楽しい。毎年、冬のこの時期は店を閉めて東南アジアから日本へと旅をされるようだが、今回も京都「なかひがし」とか浜松「弁いち」とか浅草「鷹匠寿」とか西麻布「霞町すゑとみ」とか渋谷「竹慈庵なかだ」とか、素晴らしい店選択で食べ歩いておられ(よく予約が取れたなぁ)、その話もまた面白かった。年に一回の日本なので和食ばかりを選んだみたいだけど、だんだん和食にも飽きてきて「フレンチが食べたい!」と、最終日の昨日、フレンチでの〆に我々と。今日には帰仏の途につく。

前菜もメインもチーズもデザートもがっつり食べて、ワインもソーテルヌまで飲んで、満腹満足。休日の昼としては極楽に近い。でも昼に飲むとそこから夜まで使いものにならないのが問題ではあるけどな…。昨晩もいろいろさぼってしまった。

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新玉葱ごはんを十杯

2007年02月17日(土) 8:10:35

昨晩は渋谷は松濤の一軒家割烹「竹慈庵なかだ」。

千一夜だけ営業する完全紹介制の店、というので話題でもある。昨日は壁に四七○日と書いてあった。あと470夜で店を閉める、ということみたい。

富山のフレンチ出身のご主人が作る創作和食はなかなかよく計算されていて、とってもおいしい。冒頭からホワイトアスパラを千切りしたサラダで驚かせ、レモンリゾット、新筍の姫皮スープでジャブを打ち、生フォアグラの酒粕漬けで右ストレート、生き血に潜らせた豚の薫製と田中泯さんのみんじゃがでアッパーカット、と、メリハリあるとても印象的な料理が続いた。うまいなぁ。唸るなぁ。

で、〆の「新玉葱ごはん」がまた絶品。
ご主人と話が盛り上がる同行者を横目に、女将相手に「おかわりください」「あ、おかわりを」「もう一杯お願いします」「すいません、もう一杯」「えっと、もう一杯いいですか?」「おかわり…」「すいません…」「ごめんなさい…」「まだありますか?」「…あと一杯だけいいですか?」と、食べ続け、最終的に十杯おかわりしてしまった(アホ)。まぁ小盛りではあるのだが、それにしても、ねぇ。でも遠慮しなければ15杯はいけたと思う。

ワインは持ち込みで2本飲んだが、食後に2階に上がるとまた別世界が広がっていた。
キャンドル灯して食後酒。極楽。

結局6時間くらい貸し切りでくつろいだ。そう、昨晩はボクたち男ふたりしか客がいなかったのでした。

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フランシス・アルバート

2007年02月16日(金) 12:20:47

不定期日記を始めたのはサイト開設して2年目くらいの1997年7月。
一番初めの日記は「愛しのフランシス」と題して、妙にキザっぽく書いている。今読むと文章がとても若くてイヤなのだが、でもその「フランシス・アルバート」というカクテルはあれからも折に触れ作っているし、飲んでいる。

で、先日、「バー・ラジオ」に久しぶりに行き、そのカクテルを作り出した尾崎さんの前に座る機会を得た。

「あぁ、そうですか。何十回と作ってくださったんですか。とてもシンプルなレシピですけどね、人が直線を書いてもそれぞれに違うように、やはり作る人によって違います。わたしが作るとまた全然違うと思いますよ」

なるほど。
フランク・シナトラ(本名:フランシス・アルバート)が好きだった二つの銘柄、ワイルド・ターキーとタンカレーを1:1でステアする、ただそれだけのカクテルがどの程度違ってくるのかぜひ知りたいと思い、尾崎さんにお願いした。彼はニヤッと笑い、ボクのために作り始めてくれた。なかなか光栄な瞬間である。

尾崎さんは意外と饒舌だった。
作りながら工程を一部始終教えてくれる。

「はい、ここがポイントです。ステアするときに左手をこういうカタチにするんです。そして『気』を送り込みます。そうするとおいしくなるんです」

…気ですか。
ジョークなのかマジなのか、お顔からは判断つかないが、でもそういえば「マジック・スパイス」の下村泰山さんも同じようなことを言っていたな。物を作り出す達人は共通してそのようなことを言う人が多い。わかる気もする。

さて、そんなことよりステアが止まらない。

「え、あぁ、多いでしょう。100回ではきかないくらいステアしますよ。そうすると味がまったく変わります」

とても時間をかけて作っていただいたフランシス・アルバート。
いよいよ飲ませていただく。

あぁ…こんな味になるのか…。これが本物のフランシス・アルバートなのか…。
確かにボクがいつも作っていたり、他のバーで飲んだりしたものとは「別モノ」だった。ターキーの田舎臭さとタンカレーのおしゃまさが完全に溶けあって見事にフランク・シナトラの放埒さに辿り着いている。でもどこかに孤独っぽさもあって、それが彼の本名でネーミングした由来なのかもしれない。あぁ、うまい。とってもうまい。

ワイルド・ターキーとタンカレーを1:1でステアする、ただそれだけのカクテル。
それがここまでうまくなる。ここまで深く表現できる。

きっと超シンプルな料理ほどそういうことっていっぱいあるんだろうなぁ。味って奥が深いなぁ。というか、グラスの中である人物をそのまま表現しきっちゃうってスゴイよなぁ。とか、ちょっと鳥肌立ちながら、ゆっくりゆっくり飲んだ夜だったのでした。

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「ためしてガッテン」鮨スペシャル

2007年01月04日(木) 8:38:34

昨晩、1時間半の鮨特集だっつうんでNHK「ためしてガッテン」を見ていたら、途中から「すし與兵衛」の鈴木信夫さんが出てきてほぼオンステージ。うわ〜とひっくり返って驚いた。つか、物怖じせず緊張せず、いつもの鈴木さんであった。演技もうまいうまい。握る手も震えてない(笑) 見事な男ぶり。さすが。

番組の内容はなかなか画期的で、日本人の「鮮度&素材信仰の鮨観」を壊してくれるもの(快哉!)

なにしろ「大間の最高級生まぐろ+金賞受賞のこしひかり」で握った鮨が、「スーパーの冷凍まぐろ+古米7割のブレンド米」で握った鮨に、一般人の食べ比べ投票で負ける、というところから番組が始まるのである。

で、鮨のルーツを探ったあと、科学の目を使って、酢が魚の旨みを増やし魚が米のうまみを増やす握りの技(押し寿司の秘密)、タネと酢飯が剥がれない一体感がいかに大事かという事実、優れた職人が握りの中に空洞を作っている様子をMRIで撮影して「噛むにつれて自然に酢飯がほどけ、口の中で魚とご飯が渾然一体になる」ことを検証。

そしてそして、鈴木さんが店で生魚を出さず、すべて熟成をかけたり仕事したりして握る様子を「與兵衛」店内で撮影。それがどういう効果を生むかを鈴木さん自らが説明。そしてスタジオにも鈴木さんを呼び、冷凍まぐろのヅケを握らせてゲストに食べさせ感嘆させる、という流れ(最後に大間の生マグロのヅケも握ったが)。

最終的には「鮮度とか素材とか言う前に、タネと酢飯の一体感がいかに大事か」という結論に達してガッテン!となるわけですね(サイト参照)。

うはは。
まぁいろんな鮨好きがいていいとは思うが、内容的にはまったく同感である。個人的な鮨の好みの方向性とも完全に合致している。なんか溜飲が下がる思い。さらにその方向性ではトップだと思われる「與兵衛」の鈴木さんまで出てきたのだからちょっとニコニコなのであった(わりとマニアックな選択ではあるのでNHKの担当者がちゃんとした鮨好きなのだろう)。

再放送は
 ・1月 6日(土)午前0時00分〜1時13分
 ・1月10日(水)午前1時35分〜2時48分
らしいので、見逃した方は見ると良いですよ。

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年越しアルギン会

2006年12月29日(金) 8:37:19

昨日は恒例になりつつある「年越しアルギン会」。
半ドンの仕事納め帰りに、銀座の老舗蕎麦屋「泰明庵」にて、名物ドリンクである「そば焼酎のそば湯割り」を飲みつつ、つまみ喰って蕎麦喰って今年を〆るのである。

なぜアルギン会かというと、この「そば焼酎のそば湯割り」のそば焼酎がドリンク剤の空き瓶に入って出てくるのだ。正確に言うとリポDの空き瓶っぽいのだが(ラベルが剥がされているからわからない)、誰かが「アルギンZの空き瓶」と呼んでからずっと「アルギン会」。泰明庵の机の上にアルギンの空き瓶をズラリと並べる異様さを楽しむ会となった。これをしないと年が終わった気がしない、という有様になりつつある。

回りは50代を中心としたサラリーマンたちで満杯。無事に年を終えた安心感にネクタイ緩めてズルルと蕎麦を手繰っている図がなんとも美しい。いや、もちろん個人個人は美しくないのだが、集団で見えてくると妙に美しいのである。日本はこの人達に支えられているのだなぁ、お疲れ様、ありがとう、と感謝の気持ちすら起こる(まぁ自分もサラリーマンのひとりなのだが)。

昼1時半からアルギンを飲み始めて5時半まで飲み続け。「空き瓶足りないから回収するよ〜」とか言われて、せっかくズラリと並べたアルギンは回収されちゃったよ。む〜ん、入店してくるお客さんがドリンク剤の空き瓶ズラリを見て驚く顔が楽しみなのに(笑)

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真冬のスイカ

2006年12月21日(木) 7:16:58

季節はずれ、いや、季節違いのスイカを食べた。

ある驚異的な「隠れてない隠れ家店」でデザート代わりに出たのだが(この店の感想はまた書きます)、これがまたうまかったのだ。千疋屋と同じ仕入れとご主人は言っていたが、スイカ真っ盛りの夏に食べても最上等と感じるような美味。まぁ外は寒風吹きすさび、みんなコートの襟を立てて歩いているのが見える中、ざっくり切ったスイカに汁したたらせてかぶりつく妙なシズル感も手伝ってはいると思うけど。

高知のハウスものだと言うが、こういう季節を無視した食べ物を食べるとき、「旬をないがしろにするのもなぁ」とどこかで後ろめたく思いつつ、「本当に幸せなことだなぁ」という深い感慨を覚える。

「青柳」の小山裕久氏はその著書の中でこんなことを書いている。

 八百屋の軒先に行けば一年中あらゆる野菜が溢れ、旬がなくなってさみしいということがよくいわれます。しかしそれは間違いだと思うのです。
 たとえば平成のこの時代は、暑い夏でも部屋に入れば冷房がきいて涼しく快適という暮らしがありますね。これはたぶん、昔の人にいわせればユートピアです。冬もそうです。どんなに外が吹雪いていても一歩家の中に入れば、暖房のきいた暖かい部屋がある。北国の人は雪掻きの辛さを骨身に染みて知っていますから、彼らにしてみれば、現代は天国です。
 同じように四季を通じてさまざまな野菜に出合えることも、昔を考えればパラダイス。それを旬がないと嘆くのは単なるない物ねだり。それこそ感性の欠落した人のいうことだと思います。クーラーを入れて涼風が心地よいと感じたならば、外は夏でもそれは秋の始まり。そんなふうに四季を感じることはいくらでもできるはずです。

で、「どんなところでも四季を感じることはできる。もっと言えば、瞬間瞬間が四季である」というような論につながっていくのだが、確かに季節違いのスイカは「それを食べた瞬間、ボクの中で『旬』」であった。

寒い寒い夜遅く、驚異的なコースの最後の最後に甘〜いスイカにかぶりつく。本当にパラダイスだよなぁと感じ入った次第。

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後輩と天麩羅

2006年12月20日(水) 8:54:31

昨晩は中学高校の後輩とメシ。
後輩なのだけど会ったのは初めて。ここ数年メールのやりとりをしていてなんとなくお会いすることとなった。

サイトを読んでくださっている方と会うのはわりと勇気がいる。勝手に美化されていることが多いからである。実物見てガッカリさせたら申し訳ないなぁとか気を遣う。そのうえとっても落ち着かない。相手にはサイトですべてを知られているのに自分は相手のことをほとんど知らないという不公平な状況が意外とつらい。こっちは裸なのに相手は服を着ているみたいな落ち着かなさ。モゾモゾ。さらに、わりと疲弊もする。「相手がイメージしてくれているさとなお」をどこかで無意識に演じている部分があるのだろう。やっぱり激食べした方がいいのかなぁとか(笑)。
だから帰ると肩が凝っていることが多い。自意識過剰なのかな。サイトやってるヒトならわかってくれる感覚だと思うけど。

でもまぁ今日は後輩だしな、肩の力を抜いて行こう、校風が強い学校だったのでだいたい相手の雰囲気は想像つくし、しかも相手もサイトを持っていて少しはこっちも予備知識があるし…。と、昨晩は普段より気楽に出かけたのである。意識して気楽に。

で、ある隠れ家的な穴場店に天麩羅を食べに行ったのだが、しょっぱなの素材を食べて何も考えず瞬発的に「○○ですね」と言ったらイキナリ間違えた(笑)。うわぁ。肩の力抜きすぎ。こういう時ってびみょ〜な空気が流れて困る。ヤバイと思って次の素材からはわりと緊張して味わう方向に。だって普通天麩羅にしないような素材ばかり揚げる店なんだもん。合鴨とかイチゴとか柿とか。おもしろいでしょ? でも意識してちゃんと食べないとまた間違う。結局緊張。ダメじゃん。

肩に力が入り、緊張モードから抜け出られなくなり、とはいえどっかで「気楽にしよう」という意識もあり、なんつうか途中から何しゃべってるか自分でもわからないほど脈絡なくなりすぎてしまった。まぁそういう晩もあらあな。ごめんね後輩。また行きましょう。

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流通のチカラ

2006年12月15日(金) 8:46:30

割烹「樋口」。
年内に裏を返そうと思っていたのだが、なんとか間に合った。誠実で真摯な料理。だけど客を緊張させる真面目さではなく、肩の力がホッと抜け真面目さ。この辺がこの店の真骨頂かもしれない。疲れた時に特に効く。

途中で白川(白甘鯛)が出た。ううむ。去年から今年にかけての「のどぐろ(アカムツ)」同様、はやり始めているみたいだなぁ。このところ続けて白川を食べている。
ここ数年、流通の進化と客の高級志向に伴って、地方でもめったにお目にかかりにくかった希少な高級魚が都内の割烹や居酒屋に出回るようになってきた。去年だったかフツーの居酒屋で「のどぐろ」の文字を見たときなんか驚いたもん。来年あたり白川もフツーに並び出すのかもしれない。でも東京でそれだけ消費されると、逆に地方では枯渇するんだろうなぁ。申し訳ない。というか、地方を訪問する楽しみが薄れるので、東京に流通させなくていいです(笑)

そういえば那覇から「きっぱん(橘餅)」が届いた。というかいただいた。ありがとうございます。本当においしい。
もう謝花きっぱん店でしか作っていない銘菓。二ヶ月待ち。だから観光客はなかなか手に入れにくい。東京にも流通していない。でもわざわざ那覇に行って買いたくなる希少な味のひとつである。

流通のチカラは素晴らしい(特にここ数年)。食べ物だけでなく、本もCDもクリスマス・プレゼントだって、家にいながら手軽に買える。すぐ届く。感謝感謝。
でも、わざわざその場所に行って苦労したり努力したり探し出したりしてやっと手に入れる、口に入れる、みたいな体験をしていないから、自分の幅は広がらないし、選択眼も養えない。人生もとても安易になる。まぁ、良し悪しというかなんというか。難しいところですね。

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「すし匠」〜「カルマ」

2006年12月12日(火) 12:48:32

昨日のメモ、少し追記してあります。ハシゴする人(いるのか?)のためのコツというかなんというか。

昨晩は対談相手の伊藤さんと四ツ谷「すし匠」。
数ヶ月に一回ふたりでどこかに食べに行くが、まぁいろいろ話は尽きないこって。でも意外と食とか店の話はそんなにしない。

「すし匠」は、酢飯を使い分けることで(一部鮨好きに)知られている店。基本は白酢の酢飯を使っていて、さわらの昆布締めや煮小柱、赤身のヅケとかは赤酢の酢飯で握る。赤酢は少し酢をきつめにしてある。

ボクとしては酢飯の使い分けはとても素晴らしいことだと思っている。
優れた職人は「自分の酢飯と握り方」にタネを合わせて一貫を完成させていく。でも、逆にそのタネに一番合う酢飯の状態を作り分けられれば、鮨はまた違う次元に入っていける気がするのだ。そういう意味では昨日はとっても楽しんだ。ただ、酢飯を変えることでご主人がまとめ上げたい味の方向性が多少ばらついてしまったのも事実。白と赤をわかりやすく変えすぎているのかも。その中間くらいのグラデを使ってくれるともっとまとまって良いのだがなぁ、でもそうすると多種類炊き分けないといけないので大変すぎるなぁ、とか思いながら食べていた。

いずれにしても、創意工夫に満ちた素晴らしい鮨だった。いや〜満足満足、と店を出て、白金の「カルマ」へ。その昔「リジョイ」という店で宮崎優子さんと一緒に(というか弟子として)シェイカー振っていた浅川康明さんがやっているバー。宮崎さんのドクターYを所望したら「私オリジナルのドクターもできます」とのことで、名付けてドクターYASをいただくことに(彼の名前がヤスなので)。むむ。うまし。またこれを飲みに来るね。

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満員劇場御礼座2006

2006年12月11日(月) 9:25:32

今回の大阪行の目的のひとつである「満員劇場御礼座2006年ひそひそ公演『それは秘密です』」を観てきた。
満員劇場御礼座(以下「満劇」)の公演のためだけに毎回新幹線代払って大阪に行ってもなんにも惜しくない。そのくらい良い。笑える。ほんわかする。というか好みに合っている(知りあいが出ているのもある)。でも貧乏性なので行ったら行ったでいっぱい食べたり飲んだりしちゃう、というのがこの金土日の真相である。ってどうでもいいか。

ちなみに今回もあっという間に前売り完売したらしいのでこのメモでも告知しなかったが、関西に住んでるなら是非観てほしい演劇ですね。とはいえサラリーマン集団の舞台なので不定期公演。なかなかやってくれないのが難である。

今回は全体的に本がよく出来ていた気がする。淀川フーヨーハイ、あべの金欠、心斎橋ラムネの3人の脚本があっさりとしつこめの間のギリギリのバランスで良かった。ちょっと前に観たつかこうへいの「蒲田(錦織版)」より良い(マジ)。いつものメンバーも流石なもの。客演の高瀬和彦氏もとても良かった。早く次の公演を望むです。

昨日のメシは、久しぶりに新世界を歩き回っていろいろ食べた。
通天閣の足もとをぶらぶら歩いて行き交う人を眺めているだけでなんだか元気になるなぁ。なんつうか「人間どうやっても楽しく生きていける」みたいな小さな自信を得られる。やっぱ新世界はええわ。ちなみに発見としては串カツ屋は「八重勝」が一番好きかも、ということ。例の二度漬け禁止の串カツ店がいろいろあるのだが、その中では。「だるま」とかと連続で食べてみてそう実感。

【追記】
新世界の串カツですが、「八重勝」も「だるま」も超人気店で、普通に1時間とか並ぶ世界です。
なのでボクみたいにハシゴしようと思ったら「朝10時半の開店前から『八重勝』に並んで(開店直前に行くともう座れない)、開店と同時に食べ、20分ほどバクバク食べたらすぐ『だるま』に向かい、開店前から並ぶ、という段取りを踏まないととても無理です。ちなみに「だるま」ジャンジャン横丁店なら11時開店。本店は12時開店です。ワタシも食べ比べてみる〜というメールをいただいたので、追記。

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センチメンタル・イーティング

2006年12月10日(日) 8:46:30

大阪。
思った以上に二日酔いがひどく、ヨチヨチとなんばの「千とせ」へ。
「肉吸いと卵かけ御飯〜」と心の中でイメージしつつ(肉吸いとは肉うどんのうどん抜きなのだが、意外とあの脂な感じが二日酔いの胃にイイのである)、やっとこさ辿り着いたらなんと「本日臨時休業」の貼り紙が! 
どっひぇーとぶっ飛んで、その勢いで斜め向かいにある「釜たけうどん」に入ってしまった。さぬきうどんの有名店である。おぉ、ぐっと踏み込む歯を包み込む系ムニムニうどんじゃん。なかなかうまい。入り口横に「うまひゃひゃさぬきうどん」も発見。我が本ながらなんだか懐かしい。

そのまま「なんばグランド花月」方面に歩いていくとその横で行列が。ふーん、このたこ焼き屋は入ったことなかったなぁと二日酔いも忘れて思わず並んで買ってしまう。でも正解だった。うまかった。「ワナカ」というたこ焼き屋さん。急に他のたこ焼きと食べ比べてみたくなって「会津屋」「大阪で一番おいしいたこやきくん」などで食べてみる。んー「ワナカ」の方が好きかも。
たこ焼きと言えば、大阪勤務時代に一番好きだった天満の「うまい屋」へ昨日行ってみたら火事(類焼)で店自体がなくなっていた。来春には再開するらしいが残念。あの古い雰囲気も良かったのに。

小麦粉を胃に入れたら急に調子が悪くなった(というか食べ過ぎ?)。
中崎の住宅街に友達が開いたカフェ「kitchen」に行き、水をもらって休憩。この店、以前は近くで小さく営業していたのだが、築80年の一軒家に移り、とてもオシャレでコージーなカフェに変身していた。だらだらしゃべって別れ、中崎を少し歩く。この辺オシャレな小さい店がいっぱい出来たなぁ。

ホテルに帰り昼寝。だいぶ調子が戻ったので夜ご飯食べに福島の「う越貞」(うおさだ)へ。途中、福島近辺も散歩したが、びっくりするほど今風の店が増えていた。

「う越貞」に来るのは10年ぶりくらいかなぁ…。懐かしい。一緒に行くはずの後輩が急病で救急車で運ばれたので(マジ)、ひとりカウンターで。数年前からじわじわと仕入れ先を変えているらしく、最上質の魚がズラリと並んでいる。へぇ、ずっと勉強を怠らない人なんだなぁとうれしくなる。八幡浜の白甘鯛と五島列島のくえが特に印象的。そーとー上質。うまかった。ご夫婦でやっている小さい素朴な居酒屋だけど、大阪でも最上の魚を出す一軒になっていた。また来よう。次は間人と同じくらい質がいいという津居山の松葉ガニを。

本当はその後苦楽園のいつものバーに飲みに行こうと思っていたのだが、大将が倒れて気弱になっていると聞いていたホテル阪神地下の「奴寿司」へお見舞いがてら伺うことにした。
大阪勤務時代は曽根崎新地の雑居ビルの地下の小さな店で営業していた店。知る人ぞ知るその「奴寿司」(天満の同名店とは別物)を誘致するとはホテル阪神もなかなかやるなと当時舌を巻いたものである。

谷大将とは仲良くて、いっつも冗談言いあいながらじゃれていた。というか若かったボクが鮨の食べ方や美味しさを知ったのはこの店のおかげ。カウンターでひとり食べることもここで覚えた。20代のボクにはちょうどいい敷居の低さと値段と味だったのだ。
谷大将はいまでは若手に任せて週数回しかカウンター内に立っていないらしいが、運良く今日は立っていた。最初はお互いぎこちない感じ。でも、「どうも! お久!」「……あれ? あ! あ〜!」と照れ臭く再開の挨拶を交わしているうちにだんだん昔の調子に戻ってきた。お互いの老け加減をからかいあいながら何貫か握ってもらう。あぁ懐かしい。そうだった。これが谷さんの握りの味だった。鮨リテラシーが上ってしまった今ではいろいろ思うこともあるが、それでもボクは「谷大将の手で握ってもらった鮨が好き」である。あの手でボクのために握ってくれた鮨はとても特別な味がする。

彼は倒れてもすぐ現場に復帰して元気にやっているが、確かに少し気弱になっているっぽい。「最近元気がなかったけど、佐藤さんの顔みて少し元気そうになった」と奥さん。でも握りはちゃんと元気な頃の谷さんの味だったよ。また来るから絶対握り続けてな。ちょっとセンチになりつつ店を出る。センチメンタル・イーティング。

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贅沢者

2006年12月05日(火) 12:58:03

昨晩は、とある天才とふたりで「上海蟹の老酒漬け」。
いやぁ絶品…。老酒漬けは他でも何度か食べたけど、ここのがベスト。うますぎる。この店、やっぱしっかりしているなぁ。季節にはこれからアッチではなくコッチに来よう(謎)

食い物の話を中心に話題はあっち行ったりこっち行ったり。尽きず。彼の時間を2時間も独占するとは、ボクはなんて贅沢者なんだろう。感謝。

イイトコドリみたいな超絶コースを堪能した後、彼と別れて南青山「Amoh's Bar」。
1周年も無事乗り切り、なんだか店も落ち着いてきた雰囲気。1年持つって予想以上に大変なことだと思う。青山って商売難しそうだし。これからもがんばってね。

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揚げ物モード

2006年12月02日(土) 19:08:36

先週、昼ご飯にひとりで入った新橋の「和楽」のアジフライがバリッとして妙にうまくて、また「アジフライ食べて〜」モードに入っている。年に数回来るな、アジフライ・モード。1枚しか出てこない場合、半身をしょうゆで、半身をソースで食べる。しょうゆかソースかで数年迷った末にこう落ち着いたのだ。あぁうめぇ。

やっぱり先週、久しぶりに昼を食べに行った「とんかつ まるや」がまたうまくて、同時に「とんかつ・モード」にも突入。キャベツのおかわりが+100円になっていたが、その分たっぷり盛られるのでこれも満足。とんかつにキャベツってゴールデン・コンビだなぁ。あぁうまいとんかつ腹一杯食べたい!

要するに強烈なる「揚げ物モード」に入っているわけっす。
ガツンガツンに揚げ物食べたい! そのためには2,3キロの体重増は覚悟している。というか、すぐ痩せられる自信があるので(←BMグラサンダイエット提唱者だし:笑)。あ、BMグラサンじゃなくて、BMグラだけでも「太りません」ね。どんなに食べても。少なくともボクは痩せたまま体重キープしています。興味ある方はこちらから順に読んでくださいませ。

ちなみに、我が家は揚げ物を全くしない家なので、家ではアジフライもとんかつも食べられないんだよなぁ…。どこかでアジフライ+とんかつが両方食べられるうまい店探して、両方一気食べするのが当面の夢だったりします(笑)。

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HOKKAIDOミルク村

2006年11月30日(木) 8:49:34

こっちの対談でも書いたが「HOKKAIDOミルク村」札幌店は大変面白かった。その斬新な発想と意外性、そしてみんなで「コレが合う!」「アレも合う!」と、アイスとリキュールのマリアージュをワイワイ言い合う感じがなんとも楽しい。

で、銀座店もあるとは知っていたのだが、ある夜にようやく行けた。
仕事仲間の50歳のオイチャンと45歳のボクのむさい男ふたり連れでアイスクリーム・バー(笑)。でもふたりとも年齢不詳系なので浮かなかったと思うけど(思いたい)。

オイチャンはミルク村初体験。店に入った当初は頭の上から「?」飛びまくり。「この人なんでこんなとこに連れてきたんだオーラ」出まくり。まぁ店内には70年代ファンシー文化の空気が横溢しているのでさもありなん。女性客も多いし。
でも。
セットが来てからのオイチャンの喜びようと言ったら!

「こ、これはスゴイ!」
「新しいし、面白いし、楽しい!」
「というか、おいしい! んでもって安い!」
「うちの次の部会はここ貸し切ってやりますよ!」
「これ…、なんで渋谷とか下北とか若者の街に出店しなかったんだろう? 行列の店になるのに」

銀座出店は札幌店の店長の夢だったそうだから仕方ないんだけど、若者の街に出したらホント流行ると思うなぁ。ちなみに銀座店は札幌店の娘さんがやってます。輸送費など含めてセットが1500円と札幌店より240円高いけど、セットで1時間は楽しめるのでお得(お替わりも出来るし)。昼は12時からやっているので、今度女性の部下を連れて行ってみようと思うです。昼からほんのり酔わせてみる(笑)

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「鮨 水谷」の極上

2006年11月29日(水) 8:43:26

「あれ? 大阪かどっかに転勤したのかと思ってたよ」
と開口一番に言われつつ「鮨 水谷」。水谷さんにそんな皮肉言われるくらいは間が空いた。ていうか、年一回来れるか来れないかっていうお値段だから仕方ないんです。銀座のこの店にコンスタントに通うのは(自分の中では)10年早い。

それにしてもうまかった。凄みすらあった。
銀座に開店してしばらく、多少酢飯に塩がきつすぎる時があったのだが、昨晩はそんなこと微塵も感じさせない安定感抜群の美味。ここまで高レベルで安定していると客って別の意味でくつろぎきるのね。もう真の意味での「おまかせ」になり、身も心も預けてしまっちゃう。四の五の考えず心をすべてオープンにしてまかせきる1時間。極上だった。

ぐっと柔らかく歯の侵入を許しつつ、最後に「やっぱりいや…」と静かに抵抗を試みる煮アワビ。その抵抗時にふんわりと芳香を放出する。あぁこれ。しとやかなのに奥の方から気の強さが立ち上がってくるこの感じ。歯を入れたままずっとじっとしていたくなる。

日本一のまぐろを握る彼に「今日のは、まぐろよりうまいんじゃないかと思う」と勧められた松輪の鯖。うわ。なんだこれ。これ以上脂が乗ると品がない、というギリギリのギリ。ラインのすぐ向こうに見える「下品」という文字を見ながら食べる、強烈に「上品」な握り。なんだかベルモットの瓶を横目で睨みながらジンを飲んだチャーチルを思い出すような。

世界中すべてのパティシエに食べさせて感想を聞きたい煮穴子。最近では煮穴子がうまい店も増えたが、わざとらしく柔らかかったり、どうしようもなく甘かったりする。水谷さんのはわざとらしさが微塵もない。舌の上に載せて上顎にぐぅっと押しつけてつぶすときのこの快感。なんだろうなぁ…。このバランスに辿り着くまでの長い年月を想ってしまうような穴子。特有のねっとり系の酢飯だからこそのバランスだ。無二。

いつかいい大人になった娘を連れてきて、背筋を伸ばして対峙させたい玉子。毎日食べているありふれた食材がちょっと手を入れて焼くだけでどうしてここまで輝くのか。人生の秘密がここにそのまんま入っている。心して食べられよ。

「あんまり間をあけないようにね」と釘をさされて店を出る。ひと月数千円ずつ水谷貯金しなくちゃね。
それにしても、うーん、家族を連れてくるとするとちょっとした旅行くらいはお金がかかるなぁ。でもたった1時間強とはいえ、そこらの温泉に行くよりずっと濃縮された時間がここにはある。うん、やっぱ連れてこよう。とはいえハタチそこそこで娘を連れてくるのは贅沢すぎる。せめて30歳くらいになって、多少の味覚とお金の価値を知ってから連れてきたい。いま娘が11歳だから…。うぅ。水谷さん、あと20年はやっていてくださいね。無理?

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大スズメバチの焼酎漬け

2006年11月28日(火) 6:55:40

岐阜県は瑞浪市の、とっても悪い人たちから贈り物が届いた。

過日、瑞浪市での夜、大スズメバチ(しんこ蜂)酒にやられて3日も死んだワタシに対しての挑戦状である。生まれて初めて「何も食べられない。水すらも飲めない」という状態に陥ったあの日々…。

しかもオリジナル・ラベルだよ。うぅ。悪夢が蘇る…。
ボトル全体像の写真がコレ。ラベルはコレコレを見ると全体がわかる。3つめの写真で沈んでいる大スズメバチが少し見えますね。大スズメバチを生きたまま焼酎に漬けるそうである。つまり猛毒成分が溶け出しているわけ。うぎゃ〜。精力増強に抜群に効くと言われてるらしいが、そんな精力いりませんから。というか、ボク、絶対、ハチ毒アレルギーですから! もう二度と大スズメバチ酒は飲みませんから!

うちで袋から出した瞬間、そのグロさに響子が「きゃ〜〜〜!」と叫び、集中力をなくした。勉強進まないのもアナタ方のせいですから!

とはいえ、ありがとうございました(泣)。定期的にうちに来る「隊長たち」に飲ませて生体反応を見ることにします。

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見島牛のヒレ肉

2006年11月15日(水) 8:24:30

以前食べて大変感心した「見島牛(みしまうし)」をまた食べる機会を得た。「見島牛をいただく会」とは別で。

見島牛は、孤島に純血のままで残された天然記念物の牛で、和牛のルーツと言われている。月に約1頭だけ去勢牛が食肉として市場に出る貴重なもの。その見島牛のヒレ肉となればものすごく希少なのは想像に難くない。1頭あたり少ししか取れないし。

そのヒレ肉をほぼ独占的に仕入れているレストランが都内にあって、昨晩はそこでディナー。つまり普通の人でもそのレストランに行ってオーダーすれば食べられるわけである。ふーん、もっと宣伝すればいいのに、と思いつつ、まぁ需要が増えすぎると困る部分もあるのだろう。

フレンチのコースで、見島牛はメインで出てきた。
以前にも書いたが、見島牛は農耕などに使役している牛なので、筋間線維に脂肪が霜降り状に入り込むらしい。厳しい環境と粗末な食事ゆえに細かく脂肪を溜め込むのだとか。作った霜降りではなく自然の霜降りなわけ。うまそうだよなー。

まぁそんな能書きなど関係なく、一口食べれば「何かが違う」のがすぐわかる。厚切りのステーキだったが、上品で穏やかな中にきっちりと強い香りが隠れていてうみゃい。上顎と舌で挟んでむにゅぅ〜と潰すと肉汁と香りがぶわぁ〜と口中に広がるのである。むにゅぅ〜と潰れつつ押し返してくる感じがなんともはや。柔らかいだけの肉は嫌いだが、この肉はレッドミートの強さを保持しつつとろけちゃう。あぁすまんすまん。

実際にはロースとかの方が香りも旨みも強いとは思うが、このヒレ肉のむにゅぅ〜ぶわぁ〜も捨てがたい。うぅ。書きながら腹減ってきた。見島牛の(今の良さを失わない)増産発展を祈念します。

※ちなみに、見島牛の雄とホルスタインの雌を交配した見蘭牛(けんらんぎゅう)はわりと出回っているそうです。

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朝からお腹がカキフライ

2006年11月07日(火) 6:47:03

昨日は朝からお腹がカキフライだった。
おとといの夜、広島についてのメールをある人に書いていて、その中でカキに言及したせいか、夢にカキフライが出てきたのであった。なぜかダウンタウンの松ちゃんと巨大なカキフライを食べている夢(なぜだ?)。で、起きたときにはもう胃がカキフライを欲している状態に。

午前中のミーティングをイライラ終え、よし!カキフライ、と思ったら、ちょうどタイミングよく知り合いから電話があったので一緒に「三州屋銀座店」へGO! あぁまさに「夢にまで見た」カキフライ。やっぱこの店、うまいわぁ。去年の印象よりちょっと甘い気がしたが、それでもプリプリのジュワジュワのハフハフ。うみゃ。

昼に油ものを食べると午後から眠くなるのだが、なんとかうっちゃって企画書をふたつ書き上げる。夜はある学校へ講義に。
講義後、先輩と四谷荒木町。「岩井食堂」に一瞬寄って軽く食べたあと、「いい店ないかなー」とぶらぶらしつつ通りかかったあるふぐ屋へふらり。いやなんとなく「焼きふぐ」の提灯に惹かれて「あの〜、一品で一杯とかって出来ますか?」と聞いてみたら「どうぞどうぞ」となったのだった。そういえばふぐ屋ってコースしか食べたことないけど、カウンターで一品&ひれ酒もなかなかオツ。「ぶっきり」と「焼きふぐ」と「ふぐ味噌汁」。予想以上にうまくて満足。ふぐは「てっちり」とかにするよりもこういう食べ方の方がいいかも。というか、そろそろ冬やねぇ。

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ペトリュスのコーラ割り

2006年11月03日(金) 15:04:14

昨日の話を書いていて思い出したあるエピソード(実話です)。

ある友人が仕事で上海に行き、中国人のド金持ちと親しくなったんだって。
で、ぜひウチに遊びに来い、と言われ、そのまま彼の家にお邪魔することとなったらしい。上海の富豪は桁が違う。ものすごい豪邸の応接間に座って待っていると、彼は「一緒にワインを飲みましょう」と言ってボトルとグラスとコーラを持って来た。ボトルを見るとペトリュスじゃん(世界トップクラスに高い赤ワイン)。友人はワインにくわしいので、さっとヴィンテージを見て「お、いい年じゃん、ラッキー♪」と喜んだら、ペトリュスを注いだグラスを前に中国人はこう言ったという。

「この赤ワイン、いっぱい買ったんだけど失敗したネ。渋すぎるヨ。おいしくない。でも大丈夫ネ。こうやって飲むとうまいんダ」

その中国人はコーラの栓をシュポンッと抜き、「よせ〜!」と心の中で叫ぶ友人を前に、ペトリュスを入れたグラスにとぷとぷシュワ〜ッとコーラを注ぎ、くるりと混ぜて彼の前に置いたという。

友人は言ったものである。
「いや〜、久々に参ったよ。最低の夜だった。痛んだペトなのかとも思ったけど、頼んでペトだけ飲ませてもらったらちゃんとうまいの。つーかさ、あれで渋いんだったらまずボージョレーヌーボーあたりから飲み始めて、ある程度味がわかってから高級ワインを買って欲しいよな。ワインは有限なんだから…。でもさー、日本人も20年前とかは金にモノ言わせて高級ワインをいっぱい買って無駄飲みしてたのかもなーと思ったらさー…」


いま、上海や香港で高級ワインが買いあさられていて、その余波を受けて日本でもワイン価格が異様に高騰して顰蹙をかっているのだけど、20年前とかに価値も分からず日本が高級ワインを買いあさっていたころ、こうやってヨーロッパあたりから笑われ、顰蹙をかっていたのかもしれないなー、これもいつか通った道だなぁ、とか思ったです。

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食えるうちは食っておきなはれ

2006年10月27日(金) 6:12:29

昨晩は札幌はすごい騒ぎだったでしょうね。すすきのとか。こないだ行ったばかりなのでなんだかうれしい。日ハム優勝おめでとさんです。

ところで、ちょっとショッキングなメールが飛び込んだ。
古い友人がジンマシンに苦しんでいたのだが、それが食物アレルギーへと変化し、9月から突然エビ・カニ・ピーナッツがダメになったというのだ。それどころか血液検査では問題の無かった蕎麦で一種のアナフィラキシーを起こし、「次食べたら死ぬよ」と医者に言われてしまったという。

エビ類、カニ類を食べるのはもちろん、ソースにエビが入っている可能性があるお好み焼、キムチや市販の白菜漬けも食べられない。かっぱえびせんも坂角のゆかりも食べられない。蕎麦そのものはもちろん、蕎麦も出しているうどん屋も同じ湯で茹でてる可能性があるのでダメ……。
好き嫌いがなかった友人ゆえ「食べられない辛さはすごい」と訴える。うう。わかる気がするなぁ。ある日突然「今この瞬間からエビはダメ、蕎麦もNG」とか言われたら、あのおいしさを舌が求めてノタウチマワルかも。

「あなたの牛胃も疲れておるようですが、食えるうちは食っておきなはれ」

だって。
そっかー。食事制限のある病気っていろいろあるけど、急にアレルギーになる可能性ってあまり考えてこなかったな。うん、食えるうちは食っておくけど、まず、なんでも食べられる現状に感謝しないと…。いや、ホント、シアワセです。感謝。

そういや、アナフィラキシーを検索して調べていたら「ハチ毒アレルギー」というのがあるではないですか。ボクが先々週に吐いて倒れたのって、軽度のソレではなかったのかなぁ、とちょっと思った。スズメバチ酒が一種のアレルギー反応を起こしたのではないか、と。何杯も飲んだから。だって翌朝の調子の悪さは二日酔いを越えてるし、調子が戻るのに時間がかかりすぎてるし(いまだ本調子じゃない)。

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リンガーハットはがんばっている

2006年10月26日(木) 8:23:12

長崎情報いろいろありがとうございます。目移りして困ります(笑)。

予習のためにちゃんぽんを数店食べ歩いているのだけど、わかったことは「リンガーハットはがんばってる」ということ。チェーン店ということで軽視しがちだけどちゃんとうまい。昨日は太麺皿うどんを食べたけど、なかなかのものだった。んでもってメールでもネットでもみんな「リンガーハットはちゃんとうまい」「実は一番好き」とか発言していたりするのね。長崎出身者も含めて。なるほどそういう意味ではリンガーハットをちゃんぽん・皿うどんの基準に考えて食べて行くとわかりやすいかも。

ただし、ちゃんぽん(皿うどん)はあっさり系とこってり系にわかれるようで、リンガーハットはこってり系らしい。あっさり系は現地長崎以外にあまり普及していないらしいので、あっさり系を集中的に食べてくるのも面白いかもなぁ。まぁでもまだ大量にハシゴできるほど体調が戻ってないので、厳選していくつかしか行けないと思うけど。

食べ物以外では、やっぱり「あんでるせん」のオススメがメールでありました。ここのマジック伝説は聞こえてきています。でも整理券もらう暇がないし、そんなに長時間拘束されると他の店に行けなくなる…。同じ系統では小川心平さんの「マジックシアター」。ここも行ってみたいんだよな〜。なぜか長崎はクロースアップマジックがお熱いようで。

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40代中盤だからこそ

2006年10月21日(土) 21:39:48

昨晩は新橋「荒井商店」で宴会。ペルー料理である。
胃腸にまだ自信がなかったので、おそるおそるペルービールから飲み始め(一週間ぶりの酒!)、白赤とワインを飲み、最後はラム。うん、なんとかいつもの胃腸に戻ったようだ。亀の手や腎臓などを食べても大丈夫だった。お帰りー、いつもの胃腸。
シェフはまた腕を上げたかもなぁ。美しい奥さんのサービスも気持ちよく、終電まで5時間強、みんなとっても楽しんだ。

それはそうと、今回、札幌の食べ過ぎとその後の胃腸異常でいろいろとメールをいただいた。

多くが「いい加減、年齢とか考えや」というもの。はしゃいで調子に乗った揚げ句、結果的に胃腸を痛めたわけで、なんつうかとてもお恥ずかしい。すげーお馬鹿。ご忠告はありがたくいただきます。本当にありがとうございます。

ただ、本人としては「こういう年齢だからこそ無理矢理でもいろんなことをしよう」と考えてるところがあったりする。40代中盤というのは、だんだん「新しいもの」を受け付けなくなり、時代にキャッチアップできにくくなる年齢だと思うのだ。

嗜好も固まり、食べるものもだいたい決まってくる。油断してると同じ店ばかり行くようになる。音楽も新しいものを聴かなくなる。本だって読むのにチカラがいるようなものを避けるようになる。旅するにしても価値観を揺さぶられるような場所をわざわざ選ぶようなことはしなくなる。などなど。要するに好奇心が減退し、だんだん保守的・消極的になり始める年齢なんですね。

そういう「老化」って、急にやってくるのではなくて、じわりじわりとやってくる。
20代30代では普通に持っていた好奇心も、意識して心の奥底から引き出してやらないとなかなか出てこなくなる。悪い意味で物事に驚かなくなってくる。そういうこともあって、「あえて無茶をする」「なるべく新しいことをする」「無理矢理自分に刺激を与える」「そういう状況に自分を置く」みたいなことを実はいっつも心がけていたりするのです。

もちろん「精神の老化」を「肉体の老化」が追い越したら元も子もないわけで、身体についてはみなさんがおっしゃるように気をつけていきます。でも、これからも食べ過ぎたり遊び過ぎたり無茶なものに手を出したりし続けると思います。そういうとき「あんなに注意したのに、こいつは本当にアホだ」と見捨てないで、「あぁこいつなりに老化と闘っているんだな(笑)」とか温かい目で見守ってくださるとうれしいです。今後ともよろしくお願いします。

…以上、近々懲りずに長崎で食いまくってくるための言い訳でした(笑)
 調べれば調べるほど長崎って美味しそうだ〜。

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「しみづ」でニコニコ

2006年10月11日(水) 6:21:00

昨日は疲れたので夜遅めからひとり「鮨処しみづ」
ぬる燗を友にゆっくりいただく。ここの小肌の締め具合が好き。深めに漬かった鯖も結構。ブリ、赤身、ミル、すみいか、タコ、おぼろ、沢庵巻きなど、どれも印象的。というか、ここ数回の「しみづ」は実に良い。また腕を上げたんだなぁ。なんというか口に入れるとその鮮烈さで目が覚めるような鮨になってきている。

最後に清水さんが「玉子を変えました」と言うので頼んでみたら、薄焼きになっていた。酢飯を包み込むように握ってある。つなぎをなるべく使わないでイメージに近い味の玉子焼きにすると、握ると背から割れてしまう。それをいろいろ工夫して辿り着いた「割れない玉子」だということだ。美味。最高の〆となった。

食べながら「あぁシャーワセ」とニコニコしてたら、いつの間にか疲れも霧散。ひとりでニコニコニコニコしてたので、はた目から見たら不気味なオッサンだったかも。でもおかげで不機嫌を家に持って帰らずに済んだな。うまいもの食べて、ニコニコして、ゆっくり月でも見ながら歩けば、たいていのことはオッケーだ。うん、人生の bright side ばっかり見て生きよう。

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ジャック・ローズの季節

2006年10月07日(土) 22:59:36

今日は土曜だが、表参道で講演というか講義というか。
大人しい聴衆だったが、んー少しは伝わったかなぁ。相当アジってみたのだが(アジるって死語?)。というか、ボクってネットを愛しているなぁと再確認した。そう、ネット系の表現と志の話をしたのでした。

2時間みっちりしゃべって、わりと疲れて帰途につく。
地下鉄に乗って地上に出た途端にブブブと電話。断れない方から「メシ行かないか」とのお誘い。土曜だったので一瞬焦ったが、疲れていてちょっと飲みたい気分だったので渡りに船。蒲田まで流れて先週行ったお好み焼きの「福竹」へ。その方が行きたがったのでなんとなく。でも今日はまたオバチャンの切れ味が鋭く、相当うまかった。この人はやっぱり名人だなぁ。好き嫌いが分かれる店だし、ボクも決して手放しで好きな店でもないのだが、やはりうまいものはうまい。んー、そのうち家族も連れて行こう。

二軒目は「テンダリー」へ。
入ってすぐ「グレナディン・シロップ作りました!」とにこやかに言われる。おお、もうそんな季節だなぁ。この店は自家製のそれでジャック・ローズを作ってくれるのだ。考えてみたら毎年いいタイミングで訪問する。ジャック・ローズと縁があるのかも。

なんと桃もあったので(同時期には珍しい)、ベリーニ、ジャック・ローズと続けていただく。ジャック・ローズは特に美味。口の中をグレナディンの香りでいっぱいにしつつ家に帰る。しあわせ。

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一期一会

2006年10月06日(金) 6:35:53

サイト読者の方からメールで「大阪北新地の『千成』が閉店した。ご主人が亡くなったのが理由らしい」と聞いた。とても好きな肉料理屋だったのでショック。あぁあそこで〆に食べる「煮込みぶっかけ」がもう食べられないかと思うと…。朝日新聞にも書いたし(コレ)、うまい店対談でも書いた(コレ)。好きだったのにな…。
そういえば「いもや 須田町店」もご主人が急逝して閉めた。「カレー屋nagafuchi」もご主人が急逝して閉めた(いまは別の方で復活)。好きな店の味というのは実に儚い。

同じように、恐れていることがある。
東京の大地震である。
そう、阪神大震災級の地震が東京に来たら、いったい何軒の趣深い店がつぶれてしまうことだろう。

「鳥榮」「鷹匠寿」「鳥長」「布恒更科」「三州屋銀座店」もとても危ない。「二葉鮨」も「はち巻岡田」も「蔬菜坊」「さいき」も残らないかもしれない。「スタミナ苑」「一億」はどうだろう。人形町や月島の古い店も心配だ。新橋や有楽町のガード下も危険すぎ(阪急は高架が崩れたし)。大井町の東小路も壊滅するかもしれない(「永楽」の二階で食べるときなど「いま地震が来たら確実に死ぬ」とか覚悟しながら食べている)。他にも心配な店がたくさんある。

不謹慎な話ではある。
でも、阪神大震災を神戸で体験したボクにはわりと実感が伴っている(コレとか読んで下さい)。趣ある一軒家がどれだけなくなってしまったか。一軒家だけではない。コンクリートの家とかもビルとかもたくさん横倒しになったのだ。お店も例外ではない。補強もせず無防備に建っている店が多すぎる。体験者が見れば危ないかどうかだいたいわかるのだ。もちろんお店が無事でもご主人や料理人が無事かどうかの保証もないし。

店の心配するよりもまずは我が身や家族だろうが、とはいえ古く趣ある店で食べて帰るときは毎回「次に来るまで地震がないといいなぁ」とか考えてしまう。そう、明日にもヤツは来るかもしれない。自分の命も含めて、まさに一期一会。覚悟して食べ続けたい。

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夜ハシゴに朝ハシゴに昼ハシゴ。

2006年10月03日(火) 15:06:27

今日も休暇で札幌。明日の朝一で帰る。
というか、めちゃめちゃ暖かい。10月でこんなに暖かいのって…と、住民みんな驚いてるし。

それはともかく、全国から「ボケーボケーボケー」のお言葉ありがとうございました。というか、そーとー引かれたみたい(笑)。すいませんこんな奴で。でも今日は歳を考えて、昼のハシゴはスープカレー2軒だけにとどめましたっ!(すいませんすいません)

昨晩はあれから石狩市の「金大亭」へ。
明治13年創業の石狩鍋発祥の店。頭の先から尾っぽまで鮭のすべてを調理して食べさせてくれる。すごく鄙びたところにポツンとある日本家屋。明治大正の頃から変わっていない趣がそれだけでご馳走である。数多くの鮭料理が出たが、中でもメフン塩辛、とも和え、焼白子、心臓焼き、そして鮭なべ(石狩鍋)が印象的だった。ちょうど旬なので、朝獲れの鮭。昔のお大尽とかもここでこうして楽しんだのだろうなぁと感慨を覚えながら。

終わって札幌に帰り、みなと別れてひとり「ろばた大助」へハシゴ。
鮭のフルコースの後にいかがなものか、と、少しだけ胃袋への思いやりが頭をよぎったが、気がつくとカウンターに座っていた。ししゃもの刺身とかほっけとか軽く食べつつ熱燗。こういうさりげない店はホッとする。となりでカップルがケンカしてるのを聞きながら。

ということで結局昨日は6軒。スープカレーのハシゴはキツイことを実感(当たり前)。

今朝は朝早く起きて札幌中央卸売市場へ。
場外市場ではなくマルカ(丸果)センター内にある鮨屋「鮨の魚政」へ。市場に勤めていた方オススメの店だ。お、煮きりを塗ってくれる! お、ちゃんとした酢締めだ! お、安い! とニコニコ食べる。市場鮨としてはとってもマトモ。旅行中の朝ご飯に最適だ。その後場外に行き「北のグルメ亭」で買い物。鮭やホタテやホッケを買い、東京の家に発送する。買い物してる間に親しくなった店員に「食事は! 食事は!」と勧められ、小さい丼ならまぁ、とばかりに同経営の食堂へハシゴ。「少なめで」とお願いして海鮮丼をいただく。ご飯は少なめだったが具が恐竜戦車状態。朝から腹一杯。

ところで鮭って今や「秋鮭のブランド化」が流行って知ってました?
日高漁協の「銀聖」、羅臼漁協の「羅皇(らおう)」、大樹漁協の「樹煌士(きこうし」、雄武漁協の「雄宝(ゆうほう)」とかが並んでいる。それぞれ厳しい規格があるという。んー、どれも食べてみたいが、店の人と相談して今日は「雄宝」の雄の立派なのを。ちなみに産地である雄武は「オウム」と読むんだってさ。

一度ホテルに帰って休んだ後、お昼からスープカレー探訪へ。
まずは昨日のリベンジで「イエロー」。本当は14時からのシーフードスープカレーがうまいらしいのだが、14時だともうお腹一杯で味わえないと思うので、早めに行くことにした(今回一番楽しみにしていた店なので)。濃厚さとシャープさが見事なバランスで同居している。実に完成度が高いカレー。今回のトップクラス。次に「VOYAGE(ヴォイジュ)」。姉妹店である「ピカンティ」や「XY象SA(きさ)」と迷ったが、一番推薦が多かったココへ。ここは乱暴なくらいの迫力でヒタヒタと攻めてくる。なんつうかチゲに近い印象(赤いという意味ではない)。これはこれでうまいなぁ。マジスパと同路線でありながらより濃厚。うみゃあ。

朝に食べ過ぎたのがきいて、お腹の中ご飯だらけ。「ベンベラ・ネットワーク」というスープカレーの店にも行きたかったのだが泣く泣く断念。胃をいたわることにする(もう遅いか?)。
ええと、スープカレー体験も東京で食べた3軒を含めてこれで8軒か。なるべくパターンが違う店を狙ったこともあり、いろいろ見えてきた気がする。旅行者には「イエロー」や「ヴォイジュ」タイプがいいかも。

スープカレーの店選択では特に森崎博之さんと奥様のお知恵を拝借している。いま沖縄でロケをしている彼と札幌のボクとでケータイメールがばんばん飛び交い中。おもしろ便利な時代になったものである。

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塩ジンギスカンとスープカレーと回転寿司

2006年10月02日(月) 16:24:51

昨晩は札幌で、北海道の地元タレントである森崎博之さんとその奥様と3人でご飯。
彼はボクの「うまひゃひゃさぬきうどん」で人生が変わったと言い切る不思議な方で、何度かメールのやり取りをしていて、ようやくお会いできることとなった。なるほどー。ホントにうまひゃひゃで人生が変わったとですね。著者冥利に尽きます。どうもありがとうございました。

ご一緒させていただいた「八仙」という塩ジンギスカンの店はとても美味しかった。タレがどうもくどいと思っていたジンギスカンだが、塩だと羊の味そのものが味わえてとても良い。うまいので調子にのって焼酎をかんかん飲んでいたらずいぶん酔っぱらった。二軒目は「HOKKAIDOミルク村」。つい数日前に銀座でこの店を見つけたばかり。でも銀座進出するだけあってとてもユニークでうまかった。ソフトクリームをスプーンですくい、そこにいろんなお酒を垂らして飲む(食べる?)という段取り。グラッパやらウィスキーやらどんぐりリキュールやらマールやらブランデーやら、いろんなものをオーダーしてちょこっと垂らすのである。面白いなぁ。

彼らと別れた後ホテルのバーで飲んでいたらものすごく酔っ払い、部屋に帰ってそのままソファ寝。気がついたら4時くらいで、這うようにしてベッドへ。あぁ早起きして中央卸売市場に行こうと思っていたのになぁ…。

というわけで朝ご飯は諦め(二日酔い気味)、11時からスープカレー探訪へ。休暇を取ってまでゆえ、そこそこ気合いが入っている(笑)。とはいえスープカレーは一杯でも相当腹いっぱいになるので、ハシゴはなかなかに厳しい。

一軒目の「プルプル」で食べた納豆挽肉ベジタブルカレーが弱っている胃にドカンと来て相当ダメージを受けたが、二軒目の澄川「木多郎」でなんとか復活。これはもうカレーというよりは辛いトマトスープと位置づけた方がいい感じ。もしくはボルシチの辛いのって感じ。でも完成度が高くてうまい。ご主人の味のセンスに脱帽。三軒目は南郷7丁目の「マジック・スパイス 札幌本店」を詣でる。東京支店と同じ味だった(笑)。でもまぁ本店を知ってるに越したことない。

四軒目はすすきのの「イエロー」に行こうと思っていたが、「歳を考えろボケーボケーボケー」という声がどこからか聞こえてきて断念。東西線に乗って新札幌駅に行き、プールで泳ぐことに。ここは25mが10コースもある。すいていたし、施設もキレイで素晴らしい。

800mくらいだらだら泳いで、JRで札幌駅に戻る。
札幌駅ビルにある「根室花まる」という回転寿司がおいしいらしい、と聞いていたので、おやつにちょっと入ってみる。誤解を恐れずに言えば、北海道は加工もの(料理もの)はそんなに美味しくない。素材をそのまま出してくれる方がうまいことが多いのだ。鮨もある意味仕事を期待せず、いっそのこと徹底的に北海道の新鮮な魚にこだわって出してくれていれば意外とうまいかも、と想像したのである。そしたら奥さん! うまいのうまくないのって、うまいんです。根室から直送してくるという産直の食材がとてもうまい。うん、これなら満足。いままで回転寿司であまり満足したことないけど、この店は相当いいかもしれない。

5皿ほど軽くつまんで、いまホテルに帰ってきた。2時間ほど休んだら石狩鍋を食べに石狩まで遠出の予定。歳を考えろボケーボケーボケー。

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絶叫マシン

2006年09月30日(土) 5:42:30

腰は快調だが、ダメ押しにゴッドハンドに行ってきた。
腰には違和感すらない。だから余裕綽々で施術にのぞんだのだが、まぁなんつうか、相変わらずの絶叫大会。ツボを押されるたびに、ぎゃ〜〜〜! いてぇ〜〜〜! 死ぬぅ〜〜〜! の嵐。男がここまで叫ぶかね、の世界。特に身体の奥深いツボを的確にズボッと押されると死ぬ。まぁ腰が痛かった時に1時間300回叫んだとすると、今回は100回程度だったのでずいぶん減ったとも言えるが、それでも地獄の責め苦。なんだか人生を悲観してしまうような痛みだった。

「セ、センセ、身体が完璧だとそこもあそこも全く痛くないんですか?」「そりゃそうヨ」「そこをそんなに押しても痛くないんですか?」「全く痛くないヨ」
うーむ…。確かに先日痛すぎた場所が今日は何も感じない。でも痛い場所は死ぬほど痛い。まだしばらく通わなければなぁ…。

昨日は相当念入りに調整してもらったので、そのまま帰ってお風呂にでも入って寝るべきだったのだが、帰り際にお誘いがあり、枝川の焼き肉屋「みゆきや」へ。ほがらかなご主人がいるほがらかな店。とても良かった。ハラミすじとハツが絶品だった。二軒目は隠れ家バーへ。素早く飲んで家に帰った。

今日はいまから仕事で知床である。寒いかな。寒そうだな。でも知床は10年以上ぶり。楽しみ。

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福竹、そしてマジック・スパイス

2006年09月29日(金) 8:10:52

それにしてもおととい行った蒲田(蓮沼)のお好み焼き屋「福竹」はすごかった。
3時間いたが男4人で話せたのは計15分くらい。あとはずっと店のおばちゃんがお好み焼きを焼きながら能書きをしゃべっていた。ワンマンショー。おばちゃんが何かを取りに行った短い時間に「CMタイムですねぇ」とようやく4人で近況を話し合う。1時間あたり5分程度話せたら御の字。うはは。

それだけのことはあってなかなか美味しかった。はんぺんのバター焼きというシンプルな料理からして実にうまい。あぁはんぺんって細心に焼くとこういう味になるんだぁと感心した。うみゃあ。もちろんお好み焼きもいい。小麦粉をあまり入れないタイプ。ふんわりシャクシャク。「ふくたけ天」も良かったが、意外と「ピザミックス」とか「激カレー天」といったジャンク系がうまうまだった。

昨日は渋谷に用事があったので、ちょっと足を伸ばして下北沢の「マジック・スパイス」にリベンジ。無事に座れてスープカレーを食す。食べてビックリ。こりゃうまいわ。他の店と一線を画す。一瞬「トムヤンクンに勝てるのではないか?」とすら思った。世界三大スープに勝てる美味。というかご飯がいらない。スープで完成している。ご飯が出てくるのでスープに漬けて食べるんだけど「ご飯、いらないかもなぁ」という思いから離れられなかった。だってスープだけで充分うまいんだもん。
普通のカレーが「ご飯を最大限おいしく食べるライス料理」だとすると、スープカレーは「具を最大限おいしく食べるスープ料理」。主役が違う。別物という印象。

週末〜週頭にかけてスープカレー発祥の地札幌でスープカレーをいろいろ食べてくる。楽しみになってきた。何軒行けるかな。

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マジスパ

2006年09月25日(月) 6:57:10

近々札幌に行くので「スープカレーを予習しとこう」と思い、下北沢へ出かけた。
なぜ下北沢かというと、札幌の有名店の支店が2店あるからだ。ハシゴしてちゃっちゃと食べようという魂胆。腰も快調だし。

まずは「マジック・スパイス」。
札幌では一般名詞として「マジスパ」で通じる勢いの人気店らしい。スズナリの裏手にある。細道を上っていくと…うあっ行列。中のレジに名前を書けと書いてあるので入って聞いてみると「1時間待ちになりますぅ」とのこと。がっくり来て退散。後でまた来よう。

仕方がないので2軒目「カレー食堂 心」へ。
ここはすぐ座れた。14種類の野菜のスープカレーを注文。新橋の「ガネー舎」でスープカレーは食べたことがあったが(そこは札幌のスープカレーの店「アジャンタ」で修行した人が作っている)、そのときは戸惑いの方が大きかった。だって食べ方わからないんだもの。だから、きちんと意識して食べたという意味では「心」が初めてかも。なるほどうまい。「具を食べる」という意味では普通のカレーより優れている面がある。スパイスもよく利いている。ただ最後にご飯をスープ側に入れちゃうと少し味が弱くなった。(この店の場合)ご飯と混ぜることを前提としてない繊細さがあるということか。

勢いづいて「マジスパ」に戻る。まだ全然かな、少しなら待てる感じなのだけど。うあっまだ行列。レジで聞いたら1時間ちょい待ちです、と。あぁ行列伸びてるよ…。せめてさっき名前書いておけば良かった…。

青山で観劇の予定だったので、並べず退散。今週のどこかでリベンジしよう。

というか、もともと2軒行く予定だったので腹の虫が文字通りおさまらない。仕方なく通りかかった駅前のカレー屋さんに入ったが、大ハズレ。あぁこのところよくハズすなぁ。まぁまずいもの食べないと美味しいものはわからないと思っているのでいいのだけれど。

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肉と会話と板の間とピキキキ

2006年09月20日(水) 7:14:04

座っていて右手をデスクの上にふと伸ばすだけでピキッ!と痛みが走る。
イスから立ち上がるのに1分かかる。
電車の横揺れが我慢できず「あっ…あぁ」と、やらしい声を出してしまう。

腰は最悪の状態。

でも昨晩はYAKINIQUESTのメンバーと焼き肉の予定が前から入っており、楽しみにしていたので勇を鼓して出撃。でも焼き肉店って…。もしかしたら……。恐る恐る店内を覗いてみると………。ぎゃ〜〜! やっぱり「板の間に座布団」だった〜〜!

座って身体の位置を決めるのに3分かかった(笑)。焼き肉の網まで右手を伸ばすとピキッ! ビールを飲み干すために首をのけぞらすとピキキッ! おぉこりゃきれいなハラミだぁとお皿を覗き込むとピキキキッ! 盛り上がる会話で突発的に笑うとピキキキキッ!

もう仕方ないから開き直って肉と会話と板の間とピキキキを楽しんだ。
途中から胃袋の調子が上がり始め、一軒目を出るころには焼き肉ハシゴが出来る状態になったが、大事を取って帰宅。昨日はありがとうございました。 >YAKINIQUESTの方々。


朝起きたら腰は治っていた。なんてことはありえない。ピキッあっ!ピキィッあぁぁ!を繰り返しながらベッドから起き上がる。タイのクーデターのニュースを見て、マックの前に這いより、土日にやり取りしたばかりのバンコク在住の方々にメールを送るのが精一杯。そのまま動けん。イスから動けん。動けんままにこうしてメモを書いている。果たしてボクは朝飯のテーブルまで辿り着けるのだろうか。

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ドシロート給仕

2006年09月13日(水) 9:27:49

昨晩は渋谷の某店。
いい店で料理は美味しかったが、ドシロート給仕に当たってしまい、その店の良さの30%くらいしか享受できなかったかも。ものすごく覇気がないサービス。もごもごした物言い。自信なさげにキョトキョトした目。料理自体をまずく感じさせるサービスってやっぱりあるなぁ。しっかりアルデンテだったリングイネとかもだらけて感じられたり。

というか、店が忙しいのなら仕方ない面もある。でも入店当初はガラガラだったのだ。ボクらだけ。評判のいい某サービス人もちゃんといた。でも店はドシロートをボクらにつけて、彼が応対に詰まると裏でコソコソ教えてはまた送りだしていた(そのコソコソの内容が客席のボクらの耳に届くからまたつらい)。教育とか研修に使われてしまったボクらの夜をいったいどうしてくれるのじゃ。一生に一回しかない、二度と戻ってこない夜なのに。

気分直しに犬がいるバーへ。
同行者との会話は楽しく、いろいろわかりあえて良かった。
でもなんかしばらく外食を止めたい気分なので、水木金土日と家でゆっくりご飯を食べることに決めた。

新しいiPod,80GBのヤツに少し食指が動いている。クリップ型のShuffleもiPod mini風nanoもいいけどなぁ。やっぱ大容量の良さは捨てがたい。早く200GBとかのが出ればいいのに。

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「御田町 桃の木」

2006年09月12日(火) 9:13:02

昨晩は札幌の「よさこいソーラン祭り」の創始者たちとご飯。三田の「御田町 桃の木」。最近予約が取りにくくなっている中国料理店。行きたい店のひとつだった。

以前、日本料理の「菱沼」が入っていた場所を居抜きで使っている。前とまったく同じ雰囲気。なのに出てくる料理が中国料理。前を知っている身としては不思議な感覚。でも予想以上においしくて「うめえうめえ」と食が進む。北海シマエビの老酒漬け、アヒルの舌を唐辛子とか山椒で炒めたもの、黒い酢豚、鶏煮込みそばが特にうまかった。会話がずいぶん盛り上がったので他の料理を覚えていないが、全体的に良い店だ。中国のいろんな地方料理を取り入れている感じなのに印象がボケず、ぶっとい芯を持っているところがうれしかった。線が細い中国料理が増えてるし。

となりのテーブルの客がいちいち一眼レフで料理を写すのがイヤだった。
レストランで料理の写真を撮る人、増えすぎ。まぁ個人の趣味の問題なので撮ること自体には何も言わないが、撮るとしてももっと恥ずかしげに一瞬で撮って欲しい。一眼レフとかで堂々とバチャバチャ撮っている姿はそんなに美しくない。つか、撮ってる間に料理が冷める。この店の火加減は絶妙なので、来たらすぐ食べんと!

きっと今日か明日あたり、どっかのブログに写真入りで載るのだろう。検索して探せばあのオジサンの書いたブログを見つけられるかも。ま、そんなヒマなことしないけど。

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数年前の巨人の野球

2006年09月10日(日) 12:10:22

外食を飽きさせるチカラって? と、もっと具体的に教えろメールが数通。
ええとですね、数年前の巨人の野球みたいな感じかな。他チームの主力打者を抜いてきて一番から九番までずらりと並べたあの頃の巨人。でも野球はつまらなかった。あれ?野球ってこんなに詰まらなかったっけ? みたいな感じがあった。あの頃の巨人が日本人に野球を飽きさせたのだと思う。

ホームラン狙いの四番打者はひとりかふたりでいい。一番には一番の仕事があり、二番には二番の仕事がある。四番打者がズラリと並んでホームラン狙っちゃうと野球が面白くない。つまりはそういうこと。出てくる料理が長距離砲ばかりで疲れちゃったのです。うまいし贅沢だし驚きもあったけど、ホームラン狙いの大技しか出てこないので、なんだかちょっと飽きてしまって「家で玄米でも食べたいなぁ」「素朴な赤出しが飲みたいなぁ」「目刺しかアジの開きか塩ジャケか冷蔵庫にあったかなぁ」とか食事しながら思ってしまった(笑)。具体的な説明になってない? んー、でもそんな感じだったんです。ま、個人的感想ですけど。

話は変わるけど、たまたま山下達郎の「夏への扉」がiPodから流れてきて、ハインラインの原作が無性に読みたくなり、本棚をあさったものの出てこず(たぶん誰かに貸したまま)、駅前の本屋で買ってきて今読んでいる。あぁおもしれー。というか、ハインラインのSFは上品でいいな。そういえば大天才ダン・シモンズの新作が出ているらしい。やばいやばい。ちょっとSFから目を離している隙にそんな情報すら耳に届かなくなっている。触れ続けることは大切だ。早く読まなくちゃ!

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外食を飽きさせるチカラ

2006年09月09日(土) 12:06:56

夜の打ち合わせまで時間が空いたので19時からプール。
6月ごろに比べると筋肉が落ちているのでまた絞り直しを決意。基礎代謝(BM)は落ちていないので黙っていても痩せては行くが(BMグラサンダイエット♪)、裸のカラダを姿見で見て、胸と腕の筋肉が落ちたのにちょっとガックリ。もう少し膨らまそう。

プールから上がって打ち合わせに行き、その後「かどわき」で遅めの夕食。
それにしても贅沢な店である。お金を使えば使うほど税理士さんに褒められるような生活をしている人が多く来店している感じ。そういうニーズにきっちりしっかり応えている店でもある。美味。だけど個人的には落ち着かない。なんでだろう。いい店なのだが、なんか外食を飽きさせるようなチカラを持っている(笑) しばらくは外食せず、家で玄米と味噌汁と目刺しと納豆とお新香を食べていたい気分になった。

あさっては911。
当日、CNNが、あの日に放映されたニュースを無編集で再放送するらしい。しかも事件が起こった日の実際の時刻に合わせての完全なライブ再中継。ネット上でとはいえ画期的な試みだが、喪失感の再共有で済まず、憎しみの再燃にまで広がりそうでちょっと怖い。

あぁそういえば911は我が愛犬の誕生日でもあった。丸4歳。特別食を用意してあげよう。

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牛込柳町「つず久」

2006年09月05日(火) 9:21:03

FIBA世界バスケ、「ドガッチ」で全80試合(!)のハイライトを配信してました。メールで教えて下さったSさん、どうもありがとう。さっそく数試合見ました。ギリシャvsアメリカ戦とかもう少し長く見たい…。でも見られるだけシアワセか。早く9テラの世界にならないかな。

昨晩は飲みたい気分だったので友人呼び出して牛込柳町の「つず久」へ。
詰め詰めで窮屈ではあったけどまぁうまいうまい。松輪のサバが印象的。んでもって〆のわさび飯でやっぱ泣いたわ。蝦夷ワサビって言っているけど完全にホースラディッシュ。でも熱々のご飯とかき混ぜて口に入れると鼻にブワッと来る。涙もブワッ。「だから口に入れたら息しちゃダメって言ったでしょ!」と店の奥さん(平野レミ似)に怒られつつハフハフかきこむ。あーうまかった。
となりの席のカップルが卵焼きを頼みたいけど大きすぎて迷っていたらしく、奥さんこっちの席に来て「となりと半分こしない?」と。はは。こういうのも初めて。卵焼き食べたかったから渡りに船だった。半分でも充分の量。イクラを混ぜ込んだ卵焼きは独特の風味。うまし。

このところ「行った店リスト」を集中整理していたので、行きたい店・再訪したい店がたくさん思い出されて困る。さて、とりあえず今日は昼ご飯にどこ行こう。

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トリュフかけ放題♪

2006年09月02日(土) 21:21:37

銀座「ヴィラ・モウラ」でポルトガル料理を食べていたら、会食相手が「うちの奥さんに謎のメールが来たんだけど」と切り出す。内容を聞いてみたら「トリュフを仕入れすぎて困っています。保存ももう限界。大量放出するので店に食べに来て下さい。トリュフかけ放題です」というレストランからのメール。ぐはは。「ふとんの押し売りとか宝石の詐欺商法といっしょじゃないですか!」と一蹴するも、時間が経つにつれみんなだんだん気になりだす。まぁウソだったり詐欺だったりしたら走って逃げましょうとか話し合い、二軒目にそのイタリアンレストランに流れてみた。

フルコース食べた後なので、もし本当だったとしても腹一杯であまり食べられないねぇと話しつつ、西麻布のその店に恐る恐る入る。なぜか奥の奥に通される。うぅぅこれじゃ逃げるの大変だな、と思いつつ、来たサービスの人に聞いてみると「あ、そのメール、私が出しました」との返事。うわー本当だったんだー!

事情を聞くとなんだか本当に発注ミスしたみたいで「余ってます。困ってます。かけ放題です」と。みんなで胸元開いて「ここにかけて〜♪」とかふざけたが軽く無視され、テーブルに案内される。素材とパスタと料理法を指定して組み立てる方式の店なので、ううむと考え、タリアテッレをドライポルチーニのクリームソースで和えたものにヤギのレバーを載せてもらい、そこに「めっちゃくちゃたくさんトリュフをかけてください」とお願いした。他の3人もそれぞれ工夫をしてオーダーしてた。

来たよ来た来た。うわっ、パスタが見えねー。掘っても掘ってもトリュフの茶色(笑)
まぁ大量放出するくらいだからもうギリギリの品質なのだろう。質的にはあまり香らないトリュフだったが、こんだけの量があるとさすがにブワンと来る。4人ともそれぞれに大量にかけているので部屋中トリュフくさい。トリュフに合わせてワインも飲んでいるうちにあっという間に2本あく。

あぁゲップがトリュフくさい。というか、おしっこもトリュフ臭いかも。何がなんだかわからなかったが、こういうこともあるのだなぁと笑い合う。ヘンテコで楽しい夜。もう当分トリュフはいいや。

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キーツ・マンゴー

2006年08月29日(火) 6:48:08

今年はマンゴーの当たり年♪
って、収穫の話ではなく、我が家に溢れた数が。

まず7月アタマに、ネットで知りあった方から宮古島の有機栽培のドでかいマンゴーが届いた。すばらしかった。うますぎ。いままで食べたマンゴーのトップ。いやーマンゴーをどこかで「うまいけど濃厚さがちょっと単調」と軽視していたボクを悔やんだよ。こりゃうまいわ。

んでもってつい先週、別の方から、沖縄のキーツ・マンゴーが届いた。
いわゆる一般的なマンゴーはアーウィン種。その出荷が終わる8月中旬頃からキーツ種のマンゴーのシーズンが始まるらしい。これって「幻のマンゴー」と言われていて沖縄県外ではめったに手に入らない。収穫量が非常に少ないらしいのだ。大きさはアーウィン種より大きく、赤くならないで緑のまま。全体が黄色くなって指で押してほにゃりとしたら食べごろだ。酸味があって至極あっさり。あぁこういう濃厚さだったら飽きが来ないなぁ。こりゃアーウィン種とはまた違うおいしさだ。うみゃ〜。

しかし贅沢だ。前者も後者も品質を吟味しきって出荷してくださった最高級もの。それを毎朝毎晩…。この夏、マンゴー・リテラシーが飛躍的に増大した佐藤家である。

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芦屋・苦楽園・原宿・青山

2006年08月28日(月) 6:59:36

土日は神戸に行ってたのは昨日書いたが、土日は他にもいろいろした。簡単に書いておこう。

土曜は夕方に関西に着いて、「THE BARNS」に行く前に2軒ハシゴ。

1軒目は阪急芦屋川駅近くのおでん屋「楽ぜん」。
ひとりで。ここ良かったなぁ。食べると口の中が清らかになるようなおでんなのだ。特に中の黄身の部分がパサパサになっていない卵と、香り高い牛すじ、プリプリする手練りのエビ天、ごっついでかい特製ひろうすが印象的。うまいので他にもいろいろ取る。ほんの少しだけ食べて次に行こうと思ったのに思わず取りすぎた。

2軒目は苦楽園口の「くすはら」。
「THE BARNS」の昔の常連たち2人とココで待ち合わせ。「楽ぜん」でいっぱい食べてしまったのであまり食べられなかったが、怖面のご主人がやってる清潔な和食割烹。がんばってる感じ。魚うまし。また来よう。

で、「THE BARNS」で深夜まで。お祝いの品も喜んでくれて良かった良かった。グランダッドとチキンカチャトラ。久々のバーボンがきいた。

翌朝日曜。
がんばって早起きして新幹線に乗り、東京は原宿へ速攻移動。ウコンを大量摂取したせいか二日酔いなし。

新大阪駅の「浪花そば」で久しぶりににしんそば。関西在勤時、出張前によく食べた店。ここはレジカウンターで先に発注する立食い蕎麦なのだが、このレジカウンターの感じが好き。

原宿へは「スーパーよさこい」を見に。6月に札幌で「よさこいソーラン」を見て以来ちょっと目が離せなくなっている「よさこい」関連。本場高知へは行けなかったけど、これは見ておきたかった。ちゅうことで、数時間、いろいろ歩き回って見る。最後は表参道ヒルズの真ん前に陣取って表参道を踊り行軍するチームをいろいろ見学。惚けたように見続ける。知りあいが踊ってるはずなのだが見つからず。

いい加減疲れ果てた夕方、青山通りまで出て昔よく行った「大坊珈琲店」へ久しぶりに。
抹茶を入れるようなでっかい土の器に入って出てくるミルクコーヒーは健在。温度管理がよい(ちょうど飲みやすい程度にぬるい)。相変わらず落ち着く店。ここによく来ていた頃のことを思いだしつつ。

で、帰宅・食事・就寝。そんな土曜日曜。疲れたけどいろいろ楽しかったよ。

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苦楽園口「THE BARNS」還暦祝い

2006年08月27日(日) 19:07:12

関西勤務時代の行きつけのバー「THE BARNS」のマスターが還暦になったので、そのお祝いをしに神戸まで一泊で行ってきた。

当時苦楽園口駅近辺に住んでいたボクは、近所のこの店にひとりで実によく通った。週2から週3、下手すると週4くらいは普通に顔を出していたと思う。現在、店にキープしてあるボトルのナンバリングが154。つまり154本目のOld Grand Dadが入っている。この店で飲むのはこのバーボンと決めている。

なんつうか、若いボクはここで酒場修行をしたのだと思う。常連が多く顔を出す住宅街のバーに馴染むのは相当ハードルが高かった。しかも関西人からは疎んじられる東京人。転勤したばかりで東京臭が抜けなかったボクは、理不尽なまでの白い目に耐えつつも、必死に食らいついていつしか大常連になっていった。なんであんなに食らいついたのか我ながらナゾ。

20代中盤。当時のボクは訳知り顔で、鼻っ柱も強く、プライド(単なる世間知らずの自惚れ)も相当高かった。
マスター(&常連客たち)はボクのそういう部分を徹底的に壊し、へし折り、切り刻み、「自分を笑える大人」に仕立て直そうとしてくれた。ま、まだまだ成長途上ではあるのだが、そういう道をつけてくれたことにとても感謝をしている。

東京に帰ってきてしまった今では遠くなりすぎて、1年に1回くらいしか行けないが、行けば30秒ほどで昔の関係に戻れる。昨晩もそうだった。マスターの辛辣かつ温かいひと言であっと言う間にあの頃へタイムスリップ。ガハハと笑ってジョークの掛け合い合戦。東京生活で全然でなくなっちゃったジョークがここだとこんなにイージーに大量に出てくる。不思議だな。

芦屋・夙川・苦楽園は相変わらず時間がゆったり流れていた。
往復の新幹線の友にと持っていった文庫本は「クライマーズ・ハイ」。日航ジャンボ機墜落事故を記者の目で描いたこの小説を読みながら、そういえば「THE BARNS」に初めて行き、ビクビクしながらカウンターにひとり座ったのは、日航機事故があったあの年の秋であった、と、ふと思いだした。

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「Amoh's Bar」〜「礼三」

2006年08月26日(土) 11:22:03

ある広告系の学校で講義。
こういう学校も「既存のマス媒体に乗せる表現技術」の講義が9割みたい。ボクのは「ねえねえみんなまだそんなこと言ってるの? マジ?」的ハナシなので異質&異分子。でもさあ、ボクはいろんな意味で抜き差しならなくなっているし、優秀なヤツらがトラディショナルを見捨てていく中で少なくとも「しんがり戦」だけはキッチリやろうと思っているんだけど、これから広告業に関わる若い人たちは「とっくに気づいてとっくに行動おこしてないとヤバイ」よ? というか大チャンスよ? そこんとこだけ伝えたかった。

終わってからひとりで「Amoh's Bar」。講義した場所から歩いて1分。ちかっ。
バーのマスター姿がすっかり板についてきた同期とぐだーと話して、満席になってきたのを潮時に退散。いいタイミングで、ボクが「東京の父」役をやっている可愛いムスメ(この人)が「飲みたい!」と連絡してきたので、西麻布「礼三」へ。ええと店に入った時点で22時半くらいか。店を出たのは27時くらい。1杯だけとか言いつつボトル2本強。だからさー、与えられた場所で一番になりなさいね、まずはそこから、とか。いや、お説教ではなく、ある意味身につまされつつ。


急速に変化していっている世の中で、一番の害毒は「古い成功体験」だ。
成功体験を捨て続ける人生はたいそうしんどいが、たいそう新鮮で楽しくもある。楽しむ気持ちがあるならば、だけど。

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半年ぶりの「鷹匠寿」

2006年08月22日(火) 6:15:18

先週、半年ぶりに浅草の「鷹匠寿」に行ってきた。
もう年に2〜3回行くのが恒例になった店である。夏の時期は冷凍の鴨を使うが、現代は冷凍技術も進化しているし、解凍を数日かけて行う店なので冬と遜色ない味が楽しめる。鶏は朝絞め。

当日もうまかった。砂ずりやレバ串がまず「焼き鳥専門店」を凌ぐ味。
その後出てきた鶏の唐揚げがすごかった(夏しか出ない)。衣をつけない唐揚げで、ちょっと食べた感じ醤油煮みたい。むちむちのプリプリで、これはこれで鶏の食べ方の最高峰のひとつだな、と感嘆。
鴨の御狩場焼きは相変わらずの絶品。すごい。ほとんど冬食べるのと変わらないねぇと話す。これならすいてる夏の方がゆっくり出来ていいくらいだ(当日も2組しか客がいなかった)。

〆は初めての鶏飯。うわっ何これ。鶏で炊き込まず、よく混ぜ込んだあとサッと炒めるチャーハン風鶏飯だが、シンプルな料理なのに異様にうまい。鶏の素材の違いかなぁ。この味で鶏飯専門店を作れば絶対当たると脳内発酵してしまうような美味。

いっつも不思議だったので「厨房は誰が?」と聞いてみた。座敷に石を持ち込んで息子さんが焼いてくれる御狩場焼きはともかく、その他の料理もうますぎるので、誰か特別な料理人がいるんじゃないかと思ってしまうのだ。でもやっぱりお母さんと息子さんと若い男性の3人で切り盛りしているらしい。ううむ、さすがなものだ。

大老舗で個性が強い店ではあるが、やっぱりジビエ料理の世界最高峰のひとつだと確信して店を出た。
※すいません。ここは紹介制なので基本的に紹介者が同行しないと行けません。あしからず。

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腹は出るけど体重減

2006年08月04日(金) 8:45:10

昨日はわりと遅めから和食屋で新しい連載の打ち合わせ。
連載…できるのかな? と思いつつ、隔月刊の雑誌なのでまぁなんとかなるやろという方に気持ちが傾く。昼メシ連載が終わったので、いまはイリイにオサニチの連載、そして婦人画報のエッセイコラムのふたつになっているし。ということで決まり。具体的に詰め始める。

その和食屋はカウンター割烹で、店主といろいろ話しあいながら料理を決めていく。突き出し、刺身と来て、焼きを新サンマとノドグロとタカベのどれにするか迷いまくる。だってどれもうまそうだよ? それぞれの長所を店主が語ってくれちゃうからなおのこと。いっそ3つとも!と叫びそうになる。でもこの頃食べ過ぎで「腹が出気味」なので我慢我慢。結局編集者の希望でノドグロに。イカフライもオーダー。最後はじゃこご飯に味噌汁で〆。それにしても遅い時間まで一種独特のお客さんたちで賑わっている店であった。高等遊民的人々。もし話したとしても共通の話題がなさそうな感じ。

そう、このごろ腹が出気味なのです。
ただ体重は減ってるんだよなぁ。プール熱にかかって以来、プール&ジムの習慣が途切れ(プールに行って病原菌ばらまくと悪いので自主規制中)、筋肉が急激に落ちている模様。腹に脂肪が貯まる重量より筋肉が落ちる重量の方が勝っているということ。体重減を素直に喜べない。

そろそろエクササイズだけでも復活しよう。暑いけど。

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神保町トライアングル

2006年08月03日(木) 9:25:09

昨日のエントリーを受けて、タカヒロくんから、

Slingbox など、ロケーションフリーな視聴もあるとおもいますよ。
>自宅の、HDD/DVDレコーダーに導入しましたが、めっちゃ便利です。

これ、気になってるんだけど、マックに対応してないんだよね…。ロケーションフリー、体験したいなぁ。
ま、いずれにしても「茶の間」は死語となり、「F1M1」という大ざっぱすぎる分類も廃れゆく兆候かと。そういう時代の広告は? インフルエンサーとどう向き合う? とか考え出すと楽しくて仕方ない。中から変える身としては気が重いけど。

とか言いつつ、昨日は昼に突然「カレーが喰いてぇ」と胃が叫び、神保町の「カーマ」まで久しぶりに出かけた。なんとなくシャバシャバ&家庭っぽさが感じられるカーマ気分だったのだ。いつものチキンカレー大辛。ん? あれ? こんなに塩辛かったっけ? あれ〜と戸惑う。カーマは気まぐれ?

なんか口が塩辛くなってしまった上に量も足りなかったので、お約束のように「丸香」でさぬきうどん。「カーマ」に行くといつも帰りにさぬきうどんをハシゴして帰ってしまう。今日はぶっかけ。んー釜玉にすれば良かったかな…。
なんとなく満たされず、これまたお約束のように「いもや」の前に佇んでしまう。「カーマ」「丸香」「いもや」のトライアングルは危険だぁ…。店頭で散々迷う大男。他の客の邪魔だよ。「イヤ、オマエは45歳なのだ、いい加減にしろ」と声に出して叱責。なんとか「いもや」の天麩羅を諦める。危ねえ危ねえ。

夜は同期の昇進を祝って銀座「VILA MOURA」。南ポルトガル料理。飲みすぎて食べ過ぎた。同期同士だとラクチンすぎてダダ酔いしてしまう。ちょっと二日酔い気味。