食事
「琉球料理乃山本彩香」が閉店します
2009年06月19日(金) 8:14:10
沖縄の、いや、日本の宝がひとつ、なくなろうとしている。
那覇の琉球料理店「琉球料理乃山本彩香」が8月いっぱいで閉店する。
昨日の朝、彩香さんからうちに荷物が届き、中にはオバマのTシャツと手紙、そして丁寧に折りたたまれた二枚の新聞紙があった。琉球新報と沖縄タイムスが1枚ずつ。
オバマのTシャツは5月頭に那覇で一緒にお茶したときに山本彩香さんが着ていたのと同じもの。それイイですね、とお褒めした。あぁあれを送ってくださったんだな。でもなんで? 欲しいってねだったっけか。まぁそれはそれとしてこの新聞紙はなんだ? と見てみたら、「ご挨拶」と題して閉店のお知らせ広告が載っていた。
いそいで手紙を読む。
そこには苦渋の選択が書かれており、「事後報告おゆるし下さいませ」と結ばれていた。
山本彩香さんは今までも何度も閉店を検討していた。
一度は決心し、そのときはボクも少し継続に関わったりした。
それ以来、個人的にいろんな事情をお聞きしているので、近く閉店を考えられていることは知っていたが、こんなにすぐとは思わなかった。
数週間前の5月末にお店に行って夜遅くまでふたりで話したとき、何かをボクに伝えようとして逡巡していたことが何度かあった。
店員の由美子さんも「先生、なおさんに伝えなくていいんですか?」と耳打ちしていた。
ボクは聞こえないふりしながら「何か言いにくいことがあるんだな」と想像していたが、それが「閉店の最終決定」だとはわからなかった。ボクになんか事前に告げたらまた必死に口説かれて決心が鈍ると恐れたのかもしれない。
手紙を読んですぐ、事情を知っていそうな方に電話した。
彼は彩香さんの評伝を書き続けている人。「必然の流れ」として閉店は知っていた。でもその本当の理由まではわかりかねている感じ。続けて彩香さんにも電話しようと思ったが、とりあえず今は止めた。声を聞いちゃうとお互い乱れる。もっと落ち着いた頃に電話しよう。
携帯メールを入れた。返事に泣けた。
会社に向かってとぼとぼ歩きながら、ふと気づく。
オバマのTシャツは、あのときそれを褒められたからではなくて、「チェンジ」ということをボクに伝えるためなんだな。前向きのチェンジ。明るい未来へのチェンジ。そう、終わりは始まり。
あのお店自体は終わるが、たぶん新しいカタチで、彩香さんの「次」が始まる。
彼女が守り続けてきた昔ながらの洗練された琉球料理も必ずや伝承される。
そのチェンジしたカタチは、またここでお知らせできると思います。
山本夏彦が行きつけだったバー
2009年06月08日(月) 8:31:18
先週、この方とふたりで飲みに行った。
落語のすごいエアチェック・コレクションを聴かせていただいたので、ではお返しに「居酒屋Jolly」にお連れしましょう、とお約束したのである(一軒目はご馳走になってしまったが)。
というのも、彼は熱烈な山本夏彦ファンなのである。
で、銀座の「居酒屋Jolly」はその山本夏彦翁が行きつけだったバー(名前は居酒屋だが、実際はバー)。毎週木曜日の夜に現れて、カウンターの左から2〜3席目に座ってチビリチビリとウイスキーを飲み、ご機嫌で市川までお帰りになったとか。
そんなエピソードを何故か知っていた同じく夏彦ファンのボクが、その夜の二軒目として彼をその店にお連れしたというわけだが、いろいろ話を伺っていると彼の方がよほど夏彦マニアで、まぁそのくわしいことくわしいこと。本もほとんど全部読んでいるという。あぁでもこの店は知らなかったわけですね(優越感)。そう、この店が彼の行きつけって知らない人多いです。ボクも偶然知ったので。
でも喜んでいただいて良かった。「聖地だなぁ」と感慨深い溜息をつかれていた。そう、あの「いろいろうるさい夏彦翁が気に入った店」というだけで、わかる人には価値があるでしょ? 店主の柴辻さん(ものすごく品がいい)からいろんなエピソードを聴きつつ深夜まで。途中から彼の美人部下さんも合流して3人で飲んだとはいえ、ふと気がつくと入れたボトルがもう1/5に。
…ここまで書いて急に不安になった。
ええとですね、山本達彦ではないですよ(笑) 時代の流れがあまりに速いので忘れちゃった人もいるかもしれない。山本夏彦。2002年に亡くなってしまった随筆家(ボクも感想を数冊書いている)。亡くなった数日後のさなメモでも短く書いているが(当時は短く書くメモだったので)、随筆家というより「昭和の説教ジジイ」に近かったかもしれない。浮ついた心に寸釘を打ち込む彼の「説教」に何度救われたことか。
というか、ほんのちょっと前までは「山本夏彦が生きていた世界」だったんだなぁ…。それが想像しにくいくらい、最近はあまりに「山本夏彦的ではない世界」である。
聖地で飲み、翌日から数冊読み返し、「山本夏彦的なもの」を少し思い出してきた。
どうしてこんなに大切なことを忘れていたのだろう。前に進んでいるように見えて着実に退歩している自分に気づいてプチ鬱。説教ジジイの新しい説教を読みたい。
「バーンズ」同窓
2009年05月08日(金) 7:56:34
昨晩クライアントと飲んだのだが、その宣伝部長が偶然なんと「バーンズ」の元常連であった。
「バーンズ」というのはボクの関西勤務時代の行きつけのバー。
約14年間で150本のオールドグランダッドを入れた店である。いったいいくら使ったんや。頻繁に行ってた頃は週4日は入り浸っていた。
ボクがその店に通い始めたのは、確か1985年。宣伝部長がよく行っていたのは1980年〜84年。行っていた時期は重なっていないが、20代にあの空間に入り浸りマスターと長い夜を過ごしていたのは一緒。それって同窓みたいなものである。そのうえ好物にしていたそこのメニューがチキンカチャトラということも一緒であった。あの店で毎回のようにチキンカチャトラを食べる人ボクくらいかと思ってたよ。なんという偶然!
さっそく「バーンズ」のマスターに携帯メールで「こんな人、知っとる?」と聞いたら、「おうおう、○○さんやろ?」と下の名前で返信。彼もその偶然を喜んでいた。というか25年前の常連の名前をよく覚えとるな。
しかも、その後の話でわかったのだが、その宣伝部長、苦楽園口駅近くの「司」という小さな居酒屋も行きつけだったという。つ・か・さ! 久しぶりに脳味噌に蘇ったその名前! いやぁ、ボクも週1回はあそこで夜ご飯を食べてました。カキフライとかお好み焼きとか。懐かしいなぁ(いまではもう店ないけど)。
そんでもって、宣伝部長とは苗字も一緒(笑)。佐藤同士。
ほぼ初対面みたいなものなのだが、今後下の名前で呼び合うことになった(5歳以上年上の方なんですけどね)。ボクは「なおさん」と呼ばれることに(笑)。
ええとですね、必然というかなんというか、彼との関西出張が決まったのはとってもナイショだ。
極寒長時間行列
2009年02月22日(日) 19:19:27
毎年この時季の恒例になっている「媚竈(びそう)」の澤畠夫妻との食事会を土曜日にした。
ブルゴーニュにある日本料理店のご夫妻で、冬のこの時季、食材調達なども兼ねて毎年来日する。もう4年にわたり、その時に食事をご一緒する仲である(去年はこんな感じ)。
去年はフランスの「ワインジャーナリスト協会賞2008年度グランプリ」を受賞したり、コート・ドール県で最も活躍した人(店)を称える賞「Les Cote d'oriens en lumiere」のレストラン部門で受賞したりするなど、ものすごく活躍中の彼らである。今回も無事に来日され、あちらの希望もあって「スタミナ苑」に行くことにした。
この「スタミナ苑」、個人的にも7年ぶりくらいかなぁ。久しぶりに行ったが全く変わっておらず、変わったところと言えば店の正面に店主の豪邸が建ったことくらい。
で、予約を取らないこの店、土日は16時30分開店なので、念のため1時間前の15時30分に並びに行ったのである。でもその時点で40人待ちだよ…orz ま、でもなんとか一回転目で入店できそうなので(全部で50席ほどある)、ほっとしつつ澤畠夫妻を待つことに。昨日は天気は良かったがわりと底冷えし、じぃっと立っていると寒さが身に染みる。でもまぁ1時間後にはおいしい焼肉にありつけるわけだし。
ただ、ここでボクは致命的なミスをふたつ犯した。
まず「入店時に全員揃ってないグループは、どんなに早くから並んでいようが店に入れてくれない」ということを澤畠さんに知らせていなかったこと。それと、1年に1回フランスからはるばるやってくる彼らに足立区鹿浜の遠さを教えていなかったこと。
時間は刻々と16時30分に近づく。行列はどんどん伸びる。一回転目に入れない人たちはここからあと1時間半以上待つわけなのに、それでもどんどん行列は伸びる。どんな店やねん。
たまに見回りにくる店のお兄さんに「まだ揃ってないですか、困りましたね」と言われつつ、なんとかギリギリまで待つ。あー携帯の番号も教えてなかった(3つめのミス)。どうやら店の方に「遅れます!」と焦った電話が入っていたようだけど、電話を取り次いでくれるタイプの店ではない。うー…。
結局彼らが着いたのは16時33分。3分遅れで入店できなかった(泣) 惜しい!
もうその時点で寒さは頂点に達していたんだけど、ボクもミスっているし、当然澤畠さんたちも平謝りだし、なんだか「こうして長時間並ぶのも乙」という気分になり、そのまま妙に楽しくなっちゃって親しい会話へ。寒い中で話しているうちに親しさも増したような感覚。そう、こういうハプニングこそ人を親しくさせるからね。
15時30分から2時間30分強並んでようやく入店。
そうしてありついた焼肉のうまさたるや! これは「苦労を共にした人しか共有できないおいしさ」。レバーあぶり塩、上ミノ、上ハラミ、中落とし、ミックスホルモン、テグタンスープなんかが昨日の白眉。白眉多すぎ。ただでさえもうまいのに「待ちわびた気分」が味を数倍にしているんだもん、そりゃ白眉も多くなる。
食べ終わって外に出たらまだ40人くらい並んでいた。いったい何回転するんだろう。10年以上前から焼肉の概念を変え、新鮮な内臓のうまさを広めた功績ある店がいまだに流行っているのはなんだかうれしい。毀誉褒貶ある店ではあるけど、やっぱり安いしおいしいし、意外と店員のサービスいいし、ボクは好き。
まぁでも焼肉臭くなる意味では都内随一の店ではあるなぁ(大阪の鶴橋にはもっとすごい店があるけど)。焼肉の匂いをプンプンさせて電車に乗り、上野で澤畠さんたちとお別れ。また来年のこの季節に会いましょう! 来年はどこに行こうかな。いまから楽しみ。
定例会
2009年02月17日(火) 12:14:27
昨晩は「定例会」で会食。
定例と言ってもなかなか予定が合わず、約1年ぶりの開催。4人の食べ好きがあつまって美味しいものを食べる会である。この4人だとボクがもっとも店を知らない。そんなメンツ。怖い怖い。持ち回りで店を選ぶんだけど、自分の番は実に緊張する。今回はボクの番じゃなかったので気楽だったけど、前にボクが選んだときは少しハズしてしまった。いや、一般的にはハズレではないんだけど、みんなのレベルが高すぎて少しハズした。まったくもう怖すぎるよ。
昨晩は著名なゲストを2人お呼びして6人で。
一軒目はしゃぶしゃぶ。二軒目は隠れ家ワインバー。どちらもとても良い店だった。独立やら受賞やら結婚やらのお祝いごともあり、なごやかで楽しい会だった。それぞれの分野の大御所ばかりではあるけど、なんとなく気が合うせいかとても気楽。最近になくくつろげたかも。
このままメンバーが増えていきそうな感じ。今回お呼びできなかった方がなにやら「激怒」されているらしいので(笑)、次回は7人かな。そうなったら、放送、出版、ネット、映画、芸能、イベント、広告、と、各分野が揃う(別の意味で)もっと怖い会になる。怖いけど面白そう。今年中に開催したいけど、予定合わせるのが至難の技っぽい。
眠いのに深夜飲み
2009年02月12日(木) 8:59:07
伊勢志摩の情報、たくさんありがとうございます。
伊勢・松阪はいっぱい教えていただきましたが、志摩が意外と少なく、店選びに苦心しております(贅沢ですが)。それと朝食にいい店も(市場の中とか)。もしご存知の方がおられましたら引き続きよろしくお願いします。
昨日は朝からずぅっと眠かったけど、仕事が間に合わなくてずぅっと企画書書いてました。
で、金沢から知り合いが上京してきていたので、22時すぎから中目黒「イカロ」でご飯。モリ(森崎博之くん)とも共通の知り合いなので、モリも途中から合流。結局深夜2時まで飲んでしまった。ねむひ。
モリはTEAM NACSの公演初日間近で、いまは稽古の真っ最中。実質あと5日しか稽古日がないそうで、ちょっとピリピリ気味。だってまだ台本が(以下口止めされ中)。
でも稽古直後だけあって滑舌が良い! 口が滑らか滑らか。あまりに明瞭な発声だったのでちょっとモリっぽくなかった(普段はどんなんや)。やっぱモリは発声不明瞭がいいなぁ。
ちなみに「TEAM NACS FILMS N43°」も札幌(2/14〜)と東京大阪(2/21〜)で上映するらしい(映画館などの情報はこちらで)。NACSファン用に作った映画の一般公開。会場はどんな反応をするのだろう。ちょっと楽しみ。ちなみにボクが観た時の感想はこちら。
8日ぶり
2009年02月06日(金) 7:49:10
先週の水曜日に飲んでから、昨日まで8日間、お酒を飲んでいない。
特に禁酒を誓ったわけではないが、仕事に追われていて飲む機会を失ったのと、体調も悪かった。風邪をひくかひかないかの境目をうろちょろしているような体調で、そういえばネズミーシーでは頭痛も酷かったっけ。
もともと家ではお酒を飲まない方である。ビールも飲まない。
20代30代は家でもたくさん飲んだ。酒棚の充実は人生の豊かさにつながると錯覚していた時期すらある。ハードリカーからリキュールまでズラ〜ッと自宅の酒棚に並べて悦に入っていたあの頃。その後ワインに凝ってワインセラーも持ったりしているが、最近は家では飲まないなぁ…。家では「常に頭をクリアにしておきたい」とか貧乏性なことを思ってしまう感じ。酔わずにいろいろやりたいことがある。
外食は相変わらずしているが、外食後に仕事や書き物をしようと思うと、どうしてもお酒を控えるようになる。そしていったん「お酒を飲まない外食」に馴れると、意外とこれはこれで快適。もちろん日本酒やワインの香りが味を倍にしてくれる料理もあるが、お茶やお水で食べることによってより鮮烈に味を感じられる料理も多い。翌朝のカラダも楽だしね。
まぁ今晩わりと飲む予定なので禁酒生活も8日止まりなのだが、副産物として8日で2キロ痩せた(笑)。
飲まないと食事量も少し減る(ボクの場合)。脂っぽいものもあまり取らなくなる。食事時間も短くなるので「もう一品食べようか!」みたいな「酔った勢いでの追加」も減ったりする。このまま飲まずに5キロくらい痩せてみたい気もするが、もう適正体重なのでこれ以上痩せなくてもいいや。ちょっと小太りの方が長生きするってどっかの研究所が発表していたし。
あぁでも8日ぶりに飲むってものすごく酔っちゃいそうだな。最近異様に忙しかったので疲れもたまっている。醜態をさらさないようにゆっくり飲もう。
農家の台所
2009年01月26日(月) 7:36:29
モスクワじゃなくて北海道のモリが上京した(モリがふたりいるからややこしい)。
新作芝居の稽古&公演のため数ヶ月滞在するという。そんじゃま、とりあえずご飯でも食べよう!と、昨晩久しぶりに会ってきた。約3ヶ月ぶりかな。
日曜の夜なのでやっている店が少ない。
いろいろ探して、野菜大好き&アグリ・タレントの道を歩んでいるモリのために(北海道ローカルで「あぐり王国北海道」という農業番組を持っている)、恵比寿の「農家の台所 恵比寿店」を選んでみた。
いや〜、ここイイわ。
入り口は冷蔵庫状態になっており、野菜が直売されている。店内も野菜野菜野菜。契約農家の方々の巨大ポスターが選挙ポスター状になってダダダと貼られており、しかもなんと畑まで店内にある(温室状になっている)。
コースは3500円からと安価で、ユニークなのは、野菜:魚:肉の比率でコースを決めること。6:2:2とか、5:2:3とか、まず比率を決め、その比率の中で3500円〜5500円のコースを選ぶのだ。面白い。
コースにも一品にもあるが、「特選農家のサラダ」というサラダバーが白眉。
ホントに美味しそうな野菜が並んだサラダバーが取り放題。もうこれだけでお腹一杯になるんじゃないかな。珍しい野菜も多いので(ソルトリーフとか)、つい取りすぎてしまう。小松菜とか白菜とかがまずうまい。大根も3種類くらいあり、人参もうまい。コースだとおかわり1回までだけど、一品ならおかわり自由で780円。これ、採算とれているのかな。
コースも量が多く、ちゃんとおいしい。コストパフォーマンスがとても良い。ご飯に辿り着くころにはお腹一杯に。
デザートは別注文だが、苦かったり酸っぱかったりと妙に面白い(というか苦すぎだろう!というのもあった)。話題の白イチゴもあり、場も盛り上がる。
敢えて言えば、全面禁煙じゃないんだよね。中二階が喫煙可能席になっている。生野菜を扱っているのにタバコの煙がそこはかとなく漂っているのはちょっと…。
まぁくわしくは「うまい店対談」で書こうと思うが、とはいえ安くてうまくて野菜がいっぱいとれて、なんだかお得な店である。昨年11月にオープン以来、予約がとれない店として有名になっているらしい。さもありなん。モリなんか「明日また来ようかな」とか言ってたし。
もちろん今朝のトイレはズドンスルスルでした。
食物繊維とりすぎ。腸スッキリ。ありがとう、野菜!
山奥の命
2009年01月12日(月) 10:20:51
姫路に住む友人夫妻のお父様が週末猟師をやられていて、毎年この季節になると新鮮なイノシシ肉を送ってくださる。ありがたく昨晩はボタン鍋。粉山椒をまぶしたイノシシ肉を味噌味の鍋にして、メドックの赤ワインを合わせてみた。シャトー・ラ・トゥール・サン・ボネの2000年。
同封されていたお手紙がいい。
新年早々、父がイノシシを獲ってきましたので、お送りいたします。天然のジビエは山の状態によって味が変わってくる、という常識的なことも、こうして都会生活を送っているとわからなくなってしまう。山の木の実の状態を想像しながらイノシシをいただく楽しさ。食卓が山に直結しているような実感。安定した食肉の切り身をスーパーや小売店で買っている毎日では決して味わえないシズル感。
今シーズンは、昨年秋に台風の上陸がなかったので山の木の実が充実しているのでいい状態(美味しい脂)だろうと思っていたところ、山には餌の木の実がなくイノシシもあまりいい状態のが獲れませんでした。
山の状態を想像しながら食べていると、それをむしゃむしゃ食べながら幸せに生きていたイノシシの命を奪って栄養にしている自分たちの存在にも自然と気づく。キレイゴトを言う気はないが、生き物たちの幸せな日々を奪っているという自覚を持って毎日大切に生きなければと思う。
酔って早く寝たせいか、山のチカラが宿ったせいか、今朝はすっきり目が覚めた。
とりあえず元日以来続いている早朝勉強をやり、いまから企画書作り。今週はいろいろ仕事が立て込んでいるので、相当準備をしておかないと危ない感じ。祝日とはいえ今日は地道にがんばる日。
喫茶店カレー
2009年01月08日(木) 7:40:04
なんか急に「喫茶店のカレーが食べたい」という欲求に駆られた。
インド風でも欧風でもタイ風でもない、あの独特の日本カレー。楕円のカレー皿で給されて隅っこに福神漬けの赤が眩しい街角カレー。ご飯がべっちゃりめでルーも水溶き片栗粉なんか入ってねっとり甘かったりする家庭カレー。紙ナプキンが巻いてあるスプーンとコップ一杯の水道水だけが脇役な、シンプルで懐かしい昭和洋食カレー。たまに昭和時代のケチャップ味ナポリタンが無性に食べたくなるのと同じように「喫茶店カレー」もたまに無性に食べたくなる。
出来ればウッディかつモルタルな昭和の喫茶店で、カウンターの椅子が木の作り付けだったりすると気分。マスターは黒のベストを着ているロマンスグレーの60代で、レジですれ違った時ほんのりブラバスの香りが漂ったりするともっと気分。デミタスカップのコレクションが棚にあったり、古いタンノイのスピーカーが隅に据え付けてあったり、山岳写真が額入りで飾ってあったりするともっともっと気分。そんな喫茶店でカレーが食べたい。
で、仕事場からとりあえず出た。そしていきなり途方に暮れた。そんな喫茶店どこにもない!
スタバはある。タリーズもある。ドトールもベローチェもエクセルシオールもある。チェーン店以外にもお洒落な「カフェ」はいろいろある。でも、昭和っぽいカレーをメニューにしていそうな「喫茶店」がない! オヤジたちが外回り中に一服するような「喫茶店」がない!
いや、近所にひとつある。
でもそこは喫煙率がスゴイのだ。一度だけ入ったことがあるが、煙で奥がよく見えない。この辺のサラリーマン愛煙家の溜まり場なのだ。んー、あそこでカレーを食べる気にはなれないなぁ…。
という流れで、いきなり昼飯難民に。
極寒のビル風が吹きすさぶ中、喫茶店がありそうな古い一角を彷徨い歩くも全然ない。飲食雑居ビルに入ってみても全然ない。んー、もう寒すぎるしカレーチェーンで済まそうか。いや専門に作られたものが食べたいのではない。雰囲気も味も全然違う。初志貫徹。喫茶店を探せ!
結局、情けないというか、屈辱的な結末に。
近くの「設計者がんばりました系複合型お洒落高層ビル」の2階に入っている「大正・昭和ロマンを疑似再現した、いかにも空間プロデューサーが裏にいそうな喫茶店」に入り、「昭和の喫茶店カレーを求める一部愛好家が泣いて喜ぶであろうことを狙って企画されたと思われる、典型的要素をすべて兼ね備えた、しかし950円とバカ高い邪道カレー」を食べてしまった。
意地が食欲に負けた。
あぁ不満だ。屈辱だ。でも結構おいしかった。orz
「弁いち」さんのおせち
2009年01月02日(金) 8:35:33
雲もなく風もない暖かい元日。
おせちは昨年同様「弁いち」さんのをいただいた。
お重を開けると全体に茶色くて、派手で美しい料亭のおせちには見劣りするんだけど、この飾り気のなさにこそ有り難みがある。美しい既製品使いのおせちが多い中、いちから地道に丁寧に手作りしていったことが感じられる料理群。大量生産ではないからこそ出せる味が詰まっている。
「弁いち」さんは浜松にある割烹である。サイト上で1999年から長く続く板前さんの日記を、その初期の頃から毎日のように読んで、「こういう人が作る料理を食べたい」と思ったのがご縁の始まり。浜松は遠くてなかなか行けなかったが、ようやく一度だけお邪魔でき「料理って作った人を食べることなんだな」という実感を持った。あの頃から料理や料理店に対する見方が大きく変化していった。そのきっかけになった店でもある。
一軒家ではあるが、こぢんまりした店である。
そんなに広くないであろう厨房で、そんなに巨大でないであろう冷蔵庫を駆使しながら、数多くのおせち料理を一品一品丁寧に作ってくれているのが目に浮かぶ。西麻布の「眞由膳」さんもおせちをするらしいのだが、彼女によると「冷蔵庫のスペースが足りないので、店の暖房を切って、寒い厨房でダウンジャケットを着て作ります」とのこと。「弁いち」さんもそうやって作ってくれているのかもしれない。作る品数が多いから段取りとかも大変だろう。大晦日の夜ぎりぎりまでそうやって作ってくれる有り難さ。
もちろん対価は支払っているが、そういう料理人の料理って等価交換以上のものが入っている。素材費や技術料だけでない「その人の想い」みたいなもの。特におせちって、味を楽しむというよりは、そこにかけた時間とか手間とか願いとかを味わうものだ。そしてボクはこのおせちからそれが感じられる。
時間とか手間とか願いとかを味わうという意味では、家でおせちを作らなくなったのは大きな出来事かもしれない。母親たちがおせちにかけた時間とか手間とか願いとかを家族で共有する場がなくなった。お正月が「願い」の場ではなく、単なる「イベント」に変わったのはおせちを作らなくなってからだろう。
祖母が死に、その技を受け継いだはずの母も老いて「もう作るのはしんどい」と言いだし、急に途絶えた。一品二品ならまだしもお重を埋めるほどのおせちを作るのは重労働だ。数人がかかりっきりにならないと無理。妻ひとり奮闘しても難しく、そもそも彼女も年末ぎりぎりまで働いている身である。数年粘ったが、いつしか自然とおせち作りは途絶えてしまった。
中2の娘にはせめて時間・手間・願いがこもったおせちを、と、作る人そのものが感じられる「弁いち」さんのおせちをお願いしてきたが、お店のサイトで年頭に明らかにされているように、「発展的に店をスリムに」されるようである。ボクと同じく「ダウンサイジング」が今年のテーマのようですね。シュリンクするのではなく最適にしていく感じ。その辺の志向も似ていて好ましいのだけど、おせちを買えるのはこれで最後かも。
よく味わって、いただいています。
ありがとうございます。
大阪で二日酔いだと
2008年12月13日(土) 11:27:57
昨晩遅めに大阪着。
今日の満劇、そしてボリショイのためである。観劇ハシゴ。信じられないくらいシアワセだ。
いつものバーにちょこっとだけ顔だそうと入ったら、ええとね、それから5時間くらいかな、結局ハシゴして飲むことに(笑) でもそれもシアワセ。わざわざ若手が会いに来てくれたりして、まぁ異様に買いかぶられているわけなのだけど、買いかぶられているうちが花でもある。
おかげで少し二日酔い。大阪で二日酔いだと、脊髄反射的に「きしめん あまの」の「味噌煮込みうどん辛口えのき入り大盛り」をカラダが欲する(←なぜ大阪なのに名古屋名物?)。もう堂チカにはないんだよな。ホワイティうめだまで歩いて食べに行こう。
では、味噌煮込みうどん、食べに行ってきます。「はがくれ」にハシゴする手もあるぞ(笑)
鷹匠寿〜すだち〜奇跡のリンゴ
2008年12月06日(土) 17:57:58
浅草の野鳥料理「鷹匠 寿」には年に2回のペースで行く。
いや、ここ数年は夏のみだったかな。紹介制の店であるにも関わらず人気が出すぎて、もうジビエの季節の予約がとれない状態なのだ。そのかわり夏は比較的空いている。夏は冬に捕れた野鳥を冷凍したものが出てくる。冷凍技術も発達したので夏でも遜色なくおいしい。だから最近ではすいている夏にゆっくり行く。
昨晩は久しぶりの冬の「鷹匠 寿」。
スズメとたかぶがおいしかったな。お狩場焼きももちろん美味。いつもながらこの店は日本のジビエ料理の最高峰のひとつだと思う。たかぶに食らいつくときに、カニを食べる時みたいに全員が黙りこくったのが可笑しかった。
食べ終わってからひとり上野の東京文化会館の楽屋口まで行き、出演を終えた岩田さんが出てくるのを待って一緒にご飯。その晩にバレエを観た友人と3人で銀座「すだち」へ。ボク的にはハシゴ飯で食べ過ぎだが、楽しいので気にならず。素直で素朴で偉ぶらない彼の人柄には毎回新鮮な驚きを覚える。どうして親友でいてくれるのか不思議だ。
深夜2時前だったかに帰宅。読みかけの「奇跡のリンゴ」を読了。面白かった。というか、ひたすら反省させられることばかり。足りてないことばかり。
ハチャメチャ食べで立ち直る
2008年11月27日(木) 7:37:35
昨日は600人規模の会議でスピーチ。
新聞大会や雑誌大会を経て、もういい加減場馴れしたからアドリブっぽく話せるのではないか、という「自分に対する淡い期待とテスト」的な考えで、あまり下準備せず臨んでみた。でも、この600人、全員我が社の部長以上、社長までのほぼすべての幹部がいる会議である。登壇した途端「ぞわぞわぞわぞわ」とアガリ虫が足下から這い上がってくる(笑) うわー、この感覚久しぶり!と楽しむ余裕はもちろんなく、しかもスピーチ冒頭で噛んでしまい、頭の中が真っ白に。「あー、何を語っているかわからなくなってきた…」と冷静に見ている自分を意識しつつ、論があっちゃこっちゃ行ってしまう。結局たいして場馴れなんかしていなかったことを確認。一歩進んで二歩下がる。
途中からさすがになんとか立ち直り、普通に展開できたが、ポイントだと思っていた論をしゃべり忘れるという残念な結果に。終わってから「話にちょっと矛盾があったよ」というご指摘も。くぅー。自分的には50点の出来かな。しばし落ち込む。
午後は社外で大きめのプレゼン。
午前中の50点を引きずらないように、とだけ自分に言い聞かせて話した。といっても、ほとんどを同僚が話してくれ、ボクは途中からのクリエーティブパートを話しただけ。このしゃべりはまぁ無難にこなせたと思うけど、質疑応答での難解な質問に柔軟に答えられず、これまたなんだか残念な感じに。
嗚呼なんとも残念な一日だったなぁ…。
ただ、夜は「断れない先輩」から急に誘われ、そーとー無理矢理な夜飯ハシゴになった。そして、文化も余韻も何もないようなそのハシゴ具合に逆に少し立ち直ったのだった。
だって1軒目で「ヒレ酒4杯」に「クジラの尾の身」に「クジラのステーキ」に「はりはり鍋」を食べて腹一杯になったのに、2軒目としてローマピザの店に行って「白ワイン3杯」に「オリーブ」に「ピザ2枚」を食べたのだよ?
はりはり鍋を食べながら「あのさー、次、たまねぎだけを使ったピザ食べに行かない? うまいんだよねー」と言われたときはさすがに仰け反った。先輩は60歳。負けた。というか、その流れのハチャメチャさにちょっと感動した。
ハチャメチャ食べは立ち直るのに最適。少なくともボクは。しかも二軒とも絶大にうまかった。昼間の残念さが遠く感じられる。落ち込みも遠く感じられる。結果的にはありがたいお誘いだった。実に助かった。
カキフライとカスレ
2008年11月07日(金) 6:46:26
今季初めてのカキフライは「銀座キャンドル」にて。
ここではいつもチキンバスケットしか食べないのだが、カキフライの評判が高いので昨日はそれにしてみた。三陸産のでかい牡蠣が3つ。ライスをつけたら3000円くらいしてしまう(高っ)。洋食風の揚げ。全体にぬるい。あの、噛んだらジュワッと熱々の牡蠣の汁が、って感じがなく、むにゅりとぬるいだ。海の香りはするけどな〜。でもな〜……。「銀座三州屋」になるべく早く行って口直ししよう(笑)
なんか世の中が冬っぽくなったので、木のぬくもりがある暖かいビストロでカスレかシュークルートみたいなものが食べたいぞ、と、夜は久々の「ビストロ・ド・ラ・シテ」へ。
この老舗レストラン、2004年にシェフが替わり、メニューも価格も一新した。めっちゃ安くなったのだ。
で、そのコストパフォーマンスの良さを脳味噌が深く記憶していて、「安いし冬っぽいし、イーネ!」とCKB的に盛り上がって飛び込んだのだが……、メニューを見たら、アレレ高くなっている。ワインも一律「仕入れ値+500円」だったはずなのに、普通の値付けに戻っている(いやむしろ高めに戻っている)。むぅ…。サービスの関根氏は健在なのだけど、またシェフとか方針とか変えたのかな。
いや、スープ・ド・ポワソンも、ブーダン・ノワールのパートフィロー包みも、カスレもとてもうまかったし、冬っぽさも満喫したんだけど、価格帯が予想と違うって意外とダメージが大きい。というか、昨日は昼も夜も散財。オバマも勝ったしまぁいいか(関係ありません)。
帰ってからはPhotoFuniaで、自分の顔写真をアンジェリーナ・ジョリーのTシャツの上に貼ったりして遊んでました。
ヤマ、越えた
2008年08月21日(木) 12:03:04
昨日、8月20日はある種のヤマであった。
明日、つまり22日から夏休みに突入することもあって、その前に片付けないといけない仕事のピークであったことがひとつめ。週刊文春から鈴木敏夫著「仕事道楽」の書評を頼まれたのだが、それの〆切日だったのがふたつめ。「広告批評社主の天野祐吉さんとの対談」という、業界の方なら「うわー、それ、重そう!」とわかってくださるようなプレッシャーのきつい2時間がみっつめ。鮨職人・新津武昭氏が復活して週1日だけ握っているそのカウンターに座る、という、ちょっと鮨経験上では重要な夜になりそうだったことがよっつめ。
ここ数日の仕事量も厳しかったけど、〆切も厳しかったなぁ。
だいたい書けてはいたが、出だしがどうもしっくり来ず、最後の最後まで違和感あり。で、一昨日の早朝にウンコしてるとき一行目が突然にょろにょろとひねり出された(汚い!)。やはりトイレは発想の母。それを受けて一気に書き直し、なんとなく納得のいくものになったのが昨日の早朝。はぁ〜間に合った!
天野祐吉さんとの対談は、もうここ数ヶ月の重荷で、先週あたりからは重荷過ぎて「はよ終わってくれ」と願ったほど。天野さんの新刊が冬に出るのだが、そこに収録する対談で、5人のうちの1人になぜかセレクトされたのだ。固辞しまくったのだが、企画意図・セレクト意図などを出版プロデューサーに延々口説かれ、つい受けてしまった。あぁプレッシャーきつかった。
でも案ずるより産むが易しで、なんとか2時間話し終えた。対談って慣れていないので(というか、ちゃんとしたのは初めてに近い)、なんかしゃべる部分と聞く部分のバランスが上手に取れず、途中舞い上がってしまった部分もあり、後悔はいろいろあるが、まぁこれが今の自分の実力、ということだと思う。
新津武昭氏は鮨好きの間では有名で、伝説の鮨職人ということになっている。
藤本繁蔵の数少ない弟子のひとり。銀座「きよ田」で名を上げた鮨職人。ボクは15年ほど前に一度行っている。そのときはまだ鮨カウンターに慣れていなかったこともあって異様に緊張した。いまは西麻布の「鮨 青木」の奥の個室カウンターで週に1回だけ握っている。
仕入れは青木さんで、酢飯と握りが新津さん。「仕入れをご自分でしないと握りは変わりますか?」「もうそれは大きく変わります」とおっしゃっていたから、完全に新津さんの握りというわけではない。ブランクも7年ほどあり勘も鈍っているだろう。でも「鮨の歴史として欠かせない人を(ある程度鮨経験を積んだ今)食べる」という意味では貴重な夜。
昨日はカウンターはボクと同行者のふたりのみ。しかも同行者が遅れたので、20分ほどボクは新津さんを独占し、いろんな話を聞いた。
「きよ田」開店一日目に小林秀雄が来たことや、常連だった白州次郎との初対面秘話などから始まって、毎晩80本ビールの大瓶をひとりで飲んだという話(!)、「今では減って30本になりました」という話(!!)、それでも本当に毎晩飲むのだという話(!!!)、それも早飲みで20分で20本空けるのだという話(!!!!)。いや、ビールの話だけしていたわけではなく(笑)、でもその話ですっかり打ち解け、いろんな話で盛り上がったなぁ。
同行者が来てからもニコヤカな新津さんは付かず離れず、絶妙な距離感でいろんなお話しをしてくれた。「きよ田」の記憶ではこんなに饒舌な方ではなかったはずなのだが、もう終始ニコヤカで楽しげ。裏話もいろいろ。いまや有名店になったあの店の持ち逃げ話など、ここでは書けないことも多い。「左様でございます」が口癖でどんどん話にドライブがかかる。
握りは記憶よりずいぶん優しい。藤本繁蔵の先輩弟子おふたり(鈴木さんと舘野さん)と比べるのも何だが、おふたりより突出して優しい。もっとエッジが立った鮨だった気がしたなぁ、というのが最初の印象。
酢飯が絶妙。タネとのバランスも絶妙。「伝説の鮨だから」という有り難みは置いておいて、トップクラスにおいしいとは思った。最初に赤身5貫。その後もすべて2貫ずつというスタイル。新子、新烏賊、鯛、穴子、それぞれ良い。一品一品というより全体のコース・バランスがとても良い鮨。よく出来たソナタを聞いてるような気分になった。こういう気持ちよさは鮨では希少。
でも、えーと、もし興味を持って行かれる方がいらっしゃったら、お財布だけは分厚くして行かれた方がよろしいかと。高い鮨屋はいろいろ行ったけど、2位以下を大きく引き離して断トツの新記録。ボルトの200メートル決勝みたいな感じ。まぁ多少追加で握ってももらったが…。いやぁ参った。領収書も取らず自腹で払うふたりに女将さんはちょっとびびっていた。社用の方が多いのだろう。
冬には、こういう間借りではなくて、ちゃんと復活されるとのこと。東京の鮨地図がまた賑やかになる。すごく楽しみだけど、財布が…。
酒を控えている影響
2008年07月04日(金) 8:25:46
来週に海外出張が待ち受けているので、昨晩は約束をお断りして帰宅&早寝。今晩も会食をお断りして帰宅&早寝の予定。
どうもカラダの底の方にあるはずの「体力の貯金」みたいのを使い果たした感じなので、こうして少しずつ貯めていくつもり。あ、来週の海外出張はハワイだし、凄まじいスケジュールでもないので、海外出張中でも「体力の貯金」が出来そうだ。気分も変わるだろうし、いい循環の始まりだと期待している。
しばらく「食」から関心が遠ざかっている。
ま、もともとの関心量が高すぎるようなので、少し遠ざかってようやく普通の人程度?って感じかもしれないけど。
前にこんな状態だったのは、大学時代かなぁ。何もせずひたすら毎日ダラダラ寝ている、という生活を数ヶ月したことがあったが、あのときも「食」に興味がなく、食欲も乏しかった。そのとき以来だから25年ぶりくらい。まぁ6月はほとんどレストランに行かなかったので、食の刺激を受ける時間が圧倒的に少なかったことも影響しているだろう。それと体調悪化ももちろん。これは一番大きい。
あとは、そうだな、酒を控えているのも影響大。
酒が飲めないとなると行く店が限られてきて、「食」への関心に加速度をつけるようないくつかの名店に行くことができなくなる。「飲めないとなるとあの店に行っても面白くないしなぁ。かといってあの店に行ったらワインが欲しくなっちゃうし、あの店だとどうしても日本酒が欲しくなっちゃうし。んー、どうしよう?」みたいにどんどん選択肢が絞られていってしまい、「いま行きたい!」と思う店に行けない。そして次善、次々善の店にとぼとぼ向かうこととなる。なんか勢いつかないんだよなぁ…。
ただ、スポーツ選手とかでも、その専門分野からいったん離れてみる、という作業をして新しい視点を手に入れる人は多い。ボクの場合、普通の日常も、旅行などの非日常も、すべて「食」は関心範囲内に置いていたから、いったん離れるという作業がまったく出来てなかった。たまにこうして離れてみるのはイイコトかも。
とか。
自分のサイトのみならず、伊藤さんとやっている「うまい店対談」の方まで更新さぼっている言い訳を、拙くもしてみました。伊藤さんにはご迷惑をおかけしています。週末にはひとつ更新する予定。浅草で「純レバー炒め」という絶品C級に出会ったので、それを書こうと思ってます。
歯と歯がぶつかる音
2008年05月27日(火) 7:01:00
カツンッ!
乾いた音がした。歯と歯がぶつかる音。いや、色っぽい話では全然なく、焼肉での話である。
まさかここまでとは想像しなかったのだ。
表面にゴマを敷き詰めて寝かしてあったシャトーブリアン。厚さ3センチに切られたフィレ肉の中心部。周りのフィレを贅沢に切り落とした赤いカタマリ。それを炭で網焼にする。目の前で店長が丁寧に焼いていく。表面のゴマは網でこそげ取られ、赤く熾った炭の上に落ちてテーブル上に香り立つ。
「ハイ、どうぞー!」
体育会系大声の店長が叫ぶ(この店は店員すべてが大声を出す教育を受けている)。
タレを少しだけつけて口に入れてみる。
ここで冒頭の「カツンッ!」である。
人間、予想というものがある。
このくらいのカタマリなら、このくらいの歯の力。
それなりに長い「肉体験」と照らし合わせ、噛み切るための力を推し量り、とはいえシャトーブリアンだからもうちょっと柔らかいかな、とか予想しながら、肉の表面に前歯を繰り出す。
そして空振りするのだ。いや、肉を噛んではいる。でも、いままでの経験をはるかに上回る柔らかさに、力を弱める暇もなく、歯と歯がいきおいよくぶつかってしまうのだ。カツンッ!
予想だにしなかった音に狼狽して思わず口を押さえる。
同行者がうひゃひゃと笑う。その仕草がおかしかったようだ。
でも、次の瞬間、同行者の口元からもカツンッと乾いた音が鳴り響き、彼も思わず口を押さえた。
そしてボクと目を合わせ、首を振りながらお互いつぶやいた。こ、これ……何?
歯で噛むとザクザクと音がするような赤身肉が好きである。
でも、ここまで想像を絶するのなら、柔らかいのもありである。いろいろ食べては来たが、ちょっと驚くクオリティだった。
この焼肉店、シャトーブリアンに限らず、食べたメニューすべてが「初めての食感」だった。食べさせ方も工夫が効いている。
あぁ参ったな、他のメニューも一品一品についてもこんな風に長く書けるよ。特にシマチョウ、タンユッケ、心臓刺身、ハネシタ鮨、上ミノ焼、その場で液体窒素で作るシャーベット…。なんだこれ、なんだこれ、と同行者たちの声がテーブル上に静かに漂う。驚くと人間って小声になるね。
店員の声はあくまでも大きく、テーブル上はどんどん小声に。
なんとも不思議な店である。
ニューヨーク旅 総括(レストラン編)
2008年05月13日(火) 8:36:14
アメリカはまずい、というのが定説だが、少なくともニューヨークはおいしい。
おいしい上に、スターシェフたちが競い合って新コンセプトの新店を出すので、旬が次々に変わっていく。旬の地域も次々変わっていく(MPDからロゥワーイースト、ヘルズ・キッチン…)。スターシェフたちも新店の成功を請け負って見事達成したら、その店を他の人に任せて次の出店に関わる。
そういう意味ではミュージカルのオジリナル・キャスト(初演メンバー)にシステムが似ている。初演メンバーで評判をとって、ロングランを狙うのだ。そして豪華な初演メンバーは次へと移っていく。
ブロードウェイとは層の厚さも似ている。
スターシェフの次に虎視眈々と上を狙っている若いシェフが待ちかまえていて、彼らが移っていった後の店の質をきっちりキープする。数店の支店を持つチェーンでも、コンセプトだけスターシェフが作って、あとは他のシェフに任せていたりするのに、意外とどの店も素晴らしいということがよくある。ここ数年躍進している「BLTグループ」もそういった例のひとつだろう。「BLT=Bistro Laurent Tourondel 」で、Laurent Tourondel というシェフが展開しているレストランなのだが、「BLT Prime」「BLT Steak」「BLT Fish」「BLT Market」「BLT Burger」など、どの店も評判がいい。David Chang の「Momofuku」もそんな感じになってきている(「Momofuku」についてはこちらでくわしく書いた)。
日本だとシェフが変わったり手を広げたりすると途端に店の質が落ちることがよくある。少なくともボクは、支店を出した店は警戒してしばらく行かなかったりする。でもニューヨークでは飲食店ビジネスが一桁違う規模で展開されているので、その辺の事情が違うようだ。ちゃんとお金が入った店はそれなりにちゃんとおいしい。
さて。
去年と今年、いろいろ回ってみた感じだけで話すと、ヘルシーでオーガニックという大きな流れの中で、「隠れ家」と「RAW FOOD」「洗練フュージョン」の3つが旬なのかなぁ、と。
「隠れ家」は、東京では「人に知られていないしっぽりな空間」として人気だけど、NYでは「La Esquina」「Freemans」を始め、単に意外性とハプニング性が人気のようだ。特に前者「La Esquina」はびっくりしたな。知ってる人しか辿り着けない秘密の扉を開くと地下につながっていて、その広大な地下ホールには怪しい人々が大勢たむろしていて…みたいなハプニング性。こういう隠れ家がどんどん出来ていると聞く。
「RAW FOOD」は、オーガニックを基本とした「最小限しか熱をいれない料理」で、なんだか美味しくなさそうだけどさにあらず。「Pure Food & Wine」なんか舌を巻いた。「Cookshop」も良かったな(ここは厳密にはRAW FOODではないか)。ある意味、鮨ブーム、オーガニック・ブームの行き着いたカタチ。これは「先端」だと思うし、今後もしばらく旬が続きそうな分野である。日本でももっともっと流行ってもいい分野だ。純和食とはまた違う、洋食系のRAW FOOD。おいしいよ。
「洗練フュージョン」は、数十年のフュージョン・ブームが行き着いた感じ。
エイジアン・フュージョンに日本料理が加わって、そこにジャン・ジョルジュやフェラン・アドリアの洗練が足され、ヘルシーさとオーガニックさをベースに出来上がった最先端、といった印象だ。
まぁこの辺の進化は想像できる範囲内ではあるんだけど、でも日本ではあまり食べられないタイプの料理だ。今回では「Park Avenue Spring」(←季節ごとにSummerとかAutumnとか店名を変える)なんか、洗練の典型だった。ありがちだけど、ちゃんとおいしい。
フュージョンではないけど、ごちゃまぜ系「アメリカン居酒屋」みたいなのも増えた気がする。
「Spotted Pig」「The Stanton Social」「E.U.」など、パブとも違うアメリカ人の居酒屋。料理はフュージョンをもうひとつごちゃまぜにした感じ。無国籍料理とはまた違う、ニューヨーク独特のカジュアル・フュージョン。こういうのって新アメリカ料理と言ってもいいのかも。
また、現地の人に聞いたら「ここ数年は地中海料理が旬ですよ」とのことだったが、確かに「Fig & Olive」とかに集まるニューヨーカーを見ていると旬みたい。あっさりヘルシーでオーガニックという意味では全体の流れの中にある。
あ、あと、ステーキやハンバーガーのレベルがここ数年、異様に上がっている印象も受けた。
ほんと5年前とは様変わり。もう「不健康」な印象はない。ヘルシー意識が強くなってきて、店側もかなり努力したのだろうな。
って、ちょっととりとめなくなっちゃったが、この辺で。
もう少し時間が経って自分の中で寝かせるとまた違った印象になるかもしれないけど、帰ってきてすぐの総括としてはこんなとこで。
※今年行った店はまだアップしてませんが、いままで行った店はこちらにまとめてあります。
うまいもので頭痛を霧散させる
2008年05月01日(木) 5:31:03
企画書書きの寝不足もあって偏頭痛がし、肩こりも酷かった昨日。会社のデスクに向かっていても常に目の奥の方がジンジンと痛い。ちょっとヤバイな、これは。
こういうときの対処法のひとつは「思いっきりおいしい昼飯を食べる」である。ボクの場合、それで治った過去がある(ホントかよ)。なんか悪いストレスみたいなものが出てっちゃうのかな。
電話してみたらラッキーにも席がひとつ空いていたので「鮨しみづ」。
地方の名店をいくつか回っている昨今だが、やはりここの鮨はひとレベル違う。というかボクとの相性が抜群なのだ。年々相性がよくなる気がする。数年前より柔らかく優しい握りに変化してきているが、奥の方に力強い男鮨が身を潜めていて、その酢の強さといい、パラけ方の絶妙な具合といい、Too Muchじゃない感じといい、お値段といい、食後の気持ちよさといい、ボクの中の「鮨の理想」に今一番近いかもしれない。
他の名店で食べても、それはそれで「うまいなぁ」と溜息をつくが、「鮨しみづ」で食べたときのホッとするようなしみじみするような極楽感は味わえない。相性だなぁ。いくつか名店を知っているからこそ、味の相性の存在に気がつく。相性がいい店を探し当てられたのは人生の極上のシアワセのひとつだ。そしてそのシアワセはそこそこの遍歴があってこそ、である。(←遍歴の末でないとボクはシアワセを感じられない)
これからも遍歴は重ねていくとは思うけど、この相性ばっちりが少しでも長く続きますように。
そう神様にお願いして店を出た。
あ、偏頭痛も肩こりも治らなかったです(笑)。そう甘くはないか…。
で、夜22時。
企画書を書いていたら電話。打ち合わせを兼ねて一杯飲むことになった。頭痛はひかない。痛い痛い。
行ったのは「Bar Radio」。最初はシャンパン。ボワールをちょっと垂らしてもらう。うまいなぁ。数杯飲んだあと、尾崎さんに「何かお願いします」と、カクテルを指定せずにお願いする(期待満面)。はい、と、いつもの笑顔で応えてくれて丁寧に作業しだす尾崎さん。
「はい、どうぞ。ジン・フィズです」
ジン・フィズ?
と、ちょっとはぐらかされた気分で飲み始めたが、このジン・フィズがすごかった。
あぁジン・フィズって飲み物の高みをボクはまだ知らなかったな。こんなにすごいんだ…。飲んだ瞬間、数多あるカクテルの中からジン・フィズという狭い狭いストライクを(それもチェンジアップで)狙いにきた尾崎さんの粋に気がついた。うわぁ。それにしてもジン・フィズがここまで…。うわぁ。
いや、ウソみたいな話、頭痛が霧散した。
そういうことも、ある。実際、あまり寝てないままに朝5時に起きて仕事をしているが、頭痛も肩こりも治ってしまった。うはは。
和稔じょ
2008年04月23日(水) 6:56:31
十勝の幕別町から「和稔じょ」が届き、ステーキにして食べた。
和稔じょ。わねんじょ。ほとんどの方が知らないと思う。それも無理がない。4年前に品種登録されたばかりなのでまだ知られていないし、ほとんど流通もしていない。といっても遺伝子組み換えの新製品とか品種改良の末とかいうものではなく、偶然発見された品種を丁寧に殖やしたものらしい。
このページを見るとよくわかるが、「和稔じょ」とは毛や毛穴がほとんどない、すぺすぺの長芋なのである。ホントにすべすべでキレイ。毛がないから普通の長芋と違って皮をむかずに食べられる。その分、少しの収穫傷も目立ってしまうのが欠点らしいが、それを補って余りあるキレイさ。
で、これがうまかったのだ!
収穫した堀内農場の方によると「和稔じょは甘味があるのでそのままおろして醤油をかけて食べるか、千切りにして食べていただけたら良いと思います。あと5mmくらいの厚さのいちょう切りにしてバターで炒めたりうま煮のように煮付けたりしても良いかと思います」とのことだが、ボクたちはまずは分厚く輪切りにして照り焼きステーキにしてみた。バターで炒めたあと醤油と味醂をまわしかける。食感と中の味がよくわかる食べ方。正解。とてもうまい。ネバネバでモチモチ。甘みが深くクセになる味。中2の娘も大喜びで食べた。
収穫は11月なのだが、年を越すとまた甘味が増すと言う。
次は生で食べようと思うが、ステーキが気に入った我が家はもう1回はステーキするかな。うま煮もいいかも。磯辺焼きとかもいい。「次はああしてみよう、こうしてみよう」と食べ物で盛り上がる食卓はうれしい。
鮨さいとう
2008年04月15日(火) 7:43:57
ある会社に出向した仲のいい同僚と鮨。
彼と、NYに学びに行った後輩との3人で「鮨部」と称していろいろ食べに行っていたが、みんなバラバラになってしまったな。でも個人的には環境がバラバラの方が好き。同じ環境で愚痴言って飲んでるより、それぞれに違った環境や価値観を報告しあった方がずっと有益だ。この夜もとても有益な話をたくさん聞けた。
行ったのは赤坂の「鮨さいとう」。
ううむ。実は評判ほど期待していなかったのだが、この店はうまいなぁ。隙なくうまい。敢えて言えば穴子と玉子がわりと普通かなと思ったが、それ以外のすべてが(昨晩は)うまかった。ご主人お若いのに素晴らしい。
夜8時半からの二回転目。ちょっとだけ早く店に着いたのだが、「まだお席の用意が出来ないので、それまでこちらで飲んでお待ちいただけますか?」と、同じビル内のバー「The King's Arm」へ誘導される。で、結果的にそこでのお勘定は店持ちになるというサービス。さりげなくこういうことが出来るのもなかなか。
バーナード・リーチのデザインによる古いバー「The King's Arm」で同僚は空きっ腹にマティーニを飲んでしまい、「鮨さいとう」に戻っていきなりハイテンション。他にあまりお客さんがいなかったこともあって飛ばし始める。ご主人も意外と多弁で、鮨業界のいろんな裏話を教えてくれた。面白し。
印象深かったのは、青柳の串、鰹の即席ヅケ、スミイカ、コハダ、ハマグリ、炙ったミル。
タネの温度と酢飯の温度を揃えているのが好ましい。意外と高級店でもタネが酢飯に比べて冷たいとか熱いとかいうことがあるものだ。じっくり人肌まで寝かせて酢飯の温度と合わせたハマグリのうまいことうまいこと。
つけ台が客側に傾いている独特のデザインの店。カウンター内の真ん中に立つご主人から五角形状に広がる店内は相当ユニークだ。6席しかない小さな店だが、なんか劇場的で面白い(ちょっと圧迫感はある)。
でも鮨はやっぱりいいな。最近ちょっとご無沙汰だったけど(直近では小倉の「もり田」で食べたのが最後)、また少し食べ始めよう。
GRUAUD-LAROSE 1967
2008年04月13日(日) 21:05:40
昨晩は対談ブログを一緒にやっている伊藤さんたちを家に招いて食事。
というのも、伊藤さんがあるワインショップで「GRUAUD-LAROSE 1967」を見つけて、それを飲もうということになったのだった。1967は妻の優子の誕生年。それを覚えていてくれて、一緒に飲もうと買ってくれたわけ。優しすぎる。遠慮せずありがたくいただいた。
41年間寝続けたこの赤ワインは、開け立てはさすがに寝ぼけていて頼りないくらいだったが、だんだん若さを取り戻し、最後は十分力強いものとなった。うまいなぁ、1967年にボルドー地方に降った雨(笑)。
伊藤さんが「ちりとてちん」のCDを持ってきてくれたので、それを聞いたりしながら。
なんかさんざん盛り上がったんだけど、最近は飲んでから記憶がなくなることが多く、なんだかよく覚えてないや。でもワインの味だけはしっかり覚えている。ちゃっかりしてる。
じゃがいも、たんかん、めんたいこ
2008年03月31日(月) 8:12:03
石垣島の人に北海道のじゃがいもを送っていただいた。
って、わかりにくいな。その人は石垣島に住んでいるのだが、北海道出身なので関係があるのだろう、「美味しいじゃがいも、北海道から送ります」とメールをもらい、送っていただいたのである。南の端と北の端。日本の両端の方の好意によって届いたじゃがいも。妙に感動して美味しさも数倍に感じられた。最近はモノの味の上にヒトの味が以前より深く重なって感じられるようになってきた。ありがたいな。
届いたのは見事なメークインと「インカのめざめ」。メークインはニョッキにし、インカのめざめは最初肉じゃがにして、これから丸ごと茹でるか素揚げで楽しもうと思っている。インカのめざめって美味しいよね。
遠くから届くとそれだけでも美味しいが、いま食卓にそういうのが他にもふたつある。
といってもこのふたつはお金を出して買ったのだが(当たり前)、ひとつは名護の「宮里みかん園」から届いた「たんかん」である。もう季節は終わりなのだがギリギリ最後のたんかんを買えた。で、これが素晴らしかった。ちょっと別物のたんかん。うちはたんかん好き家族なのでそこそこ食べ慣れているが、甘みと質と深さが違う感じ。濃くて優しい味がする。作っているヒトのぬくもりが感じられる味。次旬には確実に買わないと(あっという間に売り切れるほどの人気らしい)。
もうひとつは以前にも紹介した「きよ味や」のめんたいこ。きれたので追加注文したのである。
これもぬくもるなぁ。クセがなくて優しい味なのだけど一本芯が通っている。食べれば食べるほどじわじわうまさが理解できてくる。注文サイト(モバイル対応)が出来たらしいのでこちらもどうぞ。
新玉葱ごはん
2008年03月03日(月) 7:13:34
去年の新玉葱(タマネギ)の時季、「竹慈庵なかだ」で新玉葱ごはんをいただいた。
フルコースの後に十杯もおかわりしたボクもボクだが、あんなに驚異的な新玉葱ごはんを作る方も作る方である。
で、昨日。ふと「そういえば新玉葱がおいしい季節だなぁ」と思った瞬間に、鼻腔を去年のあの新玉葱ごはんの香りが駆け抜けた。うがっ。食べたいっ!
ということで、昨日の日曜、朝から「今日の夜ご飯は新玉葱ごはんにしてください。ついでに玉葱ステーキも」と、ツマにリクエストした。
「新玉葱ごはん〜? レシピは?」「んー、細切りして、そのままか炒めるかしてご飯と一緒にダシで炊き込む。たぶん」「ふーん…。いいけど。レシピをちょっと考える。で、玉葱ステーキはなぜ?」「いや、好きなので」「ふーん…」
実はちょうど先週の金曜日、月島の「1と8」で玉葱ステーキを食べて唸ったばかり。これまた無性に食べたくなったのである。
そして夜。
脇役には姫路のBさんが送ってくれた「猟師が仕留めた新鮮な鹿肉」が鎮座するという豪華な食卓。
肝心の「佐藤家特製新玉葱ごはん」だが、これがなかなかの出来。ツナと一緒に軽く炒め、ご飯に載せてダシで炊いたらしい。ボク的にはツナが余計だけど、ムスメはこの方が喜ぶかな。実際「おいしー。またやってー!」と喜んでいる。
ムスメは玉葱ステーキのうまさにもビックリしていた。椎名誠が「玉葱は天才である!」とどこかに書いていたが(彼は極貧時代に玉葱ばっかり食べて生き抜いたらしい)、ホント、玉葱って天才。裏方さんから主役まで何でもこなせ、しかも激うまい。
ということで、ここしばらくの定番になりそうである。次回は炒めないで炊き込んでみない?と提案している。コクが足りなくなるかな。
おいしいけど、寂しい
2008年02月29日(金) 7:59:33
えらく久しぶりに「牛フィレ肉のロッシーニ風」を食べた。
ヌーベル・キュイジーヌという言葉がもてはやされた頃、つまり一般的フレンチはまだクラシックな味付けだった頃、この料理はわりとどの高級フレンチ・レストランのメニューにもあった気がする。ただし一番最後に載っていた。メイン料理の一番最後。つまり一番高い料理として。
1980年代とか、フォアグラもトリュフも今ほど流通していなかったので、牛フィレ肉のステーキの上にフォアグラとトリュフが盛大に乗っているこの料理は超高級料理だった。ボクが初めて食べたのは1990年前後だと思う。どっかのホテルのメインダイニングで、会社の先輩と一緒だった。でもあまりおいしいと思わなかった。なによりも肉がダメ。これならただのフォアグラのソテーの方がいいかも、とか生意気を思った記憶がある。まぁまともなレストランがまだ少なかった頃でもあるから仕方ないけど。
つまりあまりいい記憶がなかった料理である。でも最近クラシックな料理が食べたくて仕方ない。「メニューにはございませんが、ご用意できます。オススメです」とレストランで言われたときはなんだかうれしかった。
食べたのは、四の橋の「ラビラント」。
いや〜おいしかった。印象を180度変えてくれた。この店は焼き加減が完璧なので、料理としての完成度が抜群。というか、この料理、ちゃんと作ったら、まずくなりようがないズルイ料理なのではあるが。
まず牛フィレがうまかった。うまくてでかい。卓球のラケットくらいある。ペンホールドではなくシェイクハンドの方ね。そのくらいある牛フィレの分厚いステーキが完璧な焼き加減で焼いてあり、その上一面にこれまた分厚いフォアグラが敷き詰められている。超濃厚。そしてそこに表面が真っ黒になるほどトリュフのスライスが敷き詰められている。ステーキの熱でその香りが吹き上がり、テーブル上の男3人、思わず目を閉じて鼻に集中してしまう。端から見たら確実にキモイ。
そして口に含んだ時の味の重なり。肉もフォアグラもトリュフもどれもが主張しすぎずひとつに溶け込んでいる。みんながお互いに気を遣いながらアピールしている感じ。日本人シェフってこういう謙虚な主張しあいのバランスを取るのがフランス人よりずっと上手。お国柄!
と、まぁ至福の時だったのだけど、でも結果的には「オレも歳をとったな、ふっ」と黄昏れる結果に。
いや、量的には軽くクリアしたのだが、なんというか「うめ〜!」という喜びの手前に「身体に悪いぞ。数値が気になるぞ」というドス黒いフィルターが薄くかかっていて、無邪気に喜ぶ心を邪魔するのだ。こういう潜在意識による妨害行為はいままであまり感じたことなかっただけに、ちょっとショック(遅すぎ?)。
なるほど「おいしいものを無邪気においしいと楽しめる年代」が終わろうとしているのだな、と、なんだか実感した。こういうクラシックな料理もだんだん頼まなくなってくるんだろうなぁ。コレステロール多いものとか頼まなくなり、だんだんそのうち少食になるんだろうなぁ。まぁそれはそれで仕方ないんだけど、やっぱちょっとだけ寂しいかも。
媚竈(びそう)のご夫妻と
2008年02月23日(土) 17:56:47
昨晩は、ブルゴーニュにある日本料理店「媚竈(びそう)」のご主人と奥様が来日したので、恒例のメシ会。もう3年ほど毎年一回ご飯をご一緒している。まだ現地のお店には行ったことないのだが、妻の優子がチーズ研修旅行のときに二度ほどお世話になっており、その関係でだんだんと親しくなり、毎年この時期にご飯をご一緒する間柄となった。ムスメは用事があったので家で留守番。優子とふたりで出かけた。
この、年に一度の来日を、彼ら澤畠夫妻は綿密にスケジューリングして、全国のおいしい店を食べ歩いている。今回も長崎「エリタージュ」だの博多「たらふくまんま」だの浜松「弁いち」だの、いろんな店で食べてきた模様。
ボクがお連れしたのは、迷いに迷った末「御田町 桃の木」。
いくつかリクエストをもらっていた店がいずれも満席だったのと、こういう中国料理って意外と世界のどこ探してもないので(中国各地方を組み合わせつつ、日本の繊細さを足し算して自由自在に構成している。しかもワインが充実している)面白いかと思って。
ブルゴーニュで毎日いろんなワイン造り手と会っているご夫妻だが、この店のラインナップは意外だったようで、最初からいろんなワイン話。ボクのよく知らないビオ系の小さな造り手の話をいろいろ教えてくれた。
この店、ミシュランで星を獲ってからアラカルトでは手が回らなくなったみたいで、いまではコース中心の営業なのだが、あらかじめサイトのメニューを見て食べたい料理をリクエストすることはできる。コレとコレが食べたい、と伝えるとそれをコースに組み込んでバランスをとってくれる。というか、ここで言及したこの本によると、それこそが中国料理店でおいしいものにありつくコツでもあるわけで。
そうして始まったコースは、バラエティに富みつつバランスを考えられてあって楽しかった。
定番の「鎮江黒酢の酢豚」はもちろん、「アヒルの塩漬け卵風味かぼちゃの炒め物」「老四水煮牛肉」「上海蟹肉入りチャーハン」なんかが印象的だったな。「老四水煮牛肉」がうまかったので残り汁に麺をもらってつけ麺にして食べたりもした。澤畠夫妻も気に入ってくれた模様。
食後は4人で西麻布に移って「椿」。
二階にも店が出来ていて、そちらで。
この店は10年ぶりくらいかなぁ。澤畠夫妻と椿さんが親しいようでいろんな話をテーブルで。名物ソムリエールのイクちゃんも10年ぶりだけど相変わらずのノリだった。こういうお高いワインバーってとんと行かなくなったけど、世の中にはお金持ちが多いようで、とてもよく流行っている。
うわぁ、椿っぽい〜、と、バブル時代が懐かしくて笑ってしまうような一品(イチゴのトリュフまぶし)とピンクシャンパン。
ボクの中ではバブルの象徴のようなワインバー「椿」。でも、こうして10年以上に渡りちゃんとバブリーに継続しているのは素晴らしいな(皮肉ではなく)。
澤畠さん、また来年も是非。
鼻の奥の方にいらっしゃるトリュフさん
2008年02月21日(木) 7:57:16
昨晩は男ふたりでちょっと贅沢な食事会をしたのだが、コースの中の「百合根トリュフまんじゅう」に唸った。
百合根まんじゅうの中に親指の先ほどのトリュフが入っており、外側にはトリュフが極細切りでふんだんにかけられている。目の前に運ばれてくる前からトリュフの香りがぶんぶんと暴力的に鼻に届く。ふんわり届くのではなく勢いよく届くのだ。例えて言うなら、蒸されてふくらんだトリュフの香りの風船が、器の上でパチンと弾けて広がったような。
話はとても盛り上がっていたのだが、器を目の前にした途端ふたりとも黙り込む。
ここまで鮮烈に香るトリュフはあまり記憶にないなぁ。「なんだよコレ」「やっべ」みたいな短く品がない言葉しか出てこない。口に入れて舌に乗せ、上顎の奥の方の空間にしばらく香りを溜め込んで楽しむ。百合根とトリュフがまた合う合う。うまひゃひゃ。
コースはド頭もトリュフ、〆もトリュフだった。
あまりそういうの好きじゃないんだけど(贅沢品はワンポイントで使ってくれる方が好き)、でも昨晩のトリュフ料理はどれも秀逸だったなぁ。
ド頭のクレソンとトリュフの和え物も良かったけど、〆のトリュフ卵かけご飯がこれがまた…。トリュフが入っているわけではなく、トリュフを入れた袋に卵を入れて密封保存して、殻を通して香りを中に移しただけのものなんだけど、卵の奥の方にトリュフがほんのり存在するその距離感がまたいい。もともと卵とトリュフって相性いいんだけど、このくらいの距離感だと主役の卵が負けてなくてちょうどいいなぁ。醤油を混ぜず、土鍋で炊いた白米にその卵のみをかけて食べる。ズズズ。うまひゃひゃひゃい。
一晩たってもまだ鼻の奥の方にトリュフさんがいらっしゃる。だから今朝は、起きてからずっと、静かにそぉっと息をしている。そぉっとな。逃げちゃわないようにな。
きよみ
2008年02月20日(水) 8:28:54
我が家で「きよみ」が急浮上している。
まず、一昨年頃からファンになった「清見(きよみ)タンゴール」。温州みかんとトロピタオレンジを交配させた柑橘類でこれがうまい。ファンである。
次に去年から急に縁ができた「きよみ」さん。神戸在住の方で、我が家とモリがいろいろお世話になっている。この前も一緒にご飯した。
そして「ちりとてちん」の和田喜代美と和田清海。毎朝、和久井映見の「きよみぃ」を聞いている。和久井映見の「きよみぃ」の発音が好き。
そしてそして、最後の「きよみ」は博多の明太子「きよ味」。先週博多で出会った明太子である。
正確には「辛子めんたい きよ味や」。鈴木清美さんという素敵な女性が作っている手作り明太子で、無添加無着色、すべての素材を厳選して手作りしている特別な明太子。「自分の子供に食べさせられる明太子を、と作り始めた」とのことなので、手を抜いている部分がない。【追記:その後、どうやら一次加工時(きよ味やに入る以前の漁船で獲った時点)にて微量の添加物が使用されていたことがきよ味やさんの調べでわかったようです。きよ味やさんのミスではないとはいえ残念。添加物は最低限とはいえ、完全無添加ではないのでご注意を】
まぁでもそんなことはどうでもよくて、ただ単に「うまい!」。いままでいろんな明太子を食べてきたが、ちょっと別物の明太子だった。粒は大きいし、薄味ながらも辛いし、実に自然な味だし。明太子の新しいおいしさを発見した気分。添加物バリバリに慣れた方には物足りないかもしれないくらい自然で清らかな味。
ただ、この「きよ味や」の明太子、完全手作り少量生産なため、ほとんど流通していない(写真)。
ボクは鈴木清美さんのオフィスに直接伺って買わせていただいたのだが、他ではどこで買えるのかなぁ。全国発送もしてくれるみたいなので、一応連絡先載せておきます。
福岡市中央区小笹1-5-13 (株)鈴屋商会内
092-534-8240(FAX:0120-565509)
中箱(230g〜:二腹から三腹)で3500円。クール宅急便代は別途かかるようです。
ということで、「きよみ」なお話でした。
ちなみに、うちのムスメは響子(きょうこ)だが、普段は「きよ」と略して呼んだりしている。近いことは近い。
誕生日ランチ
2008年02月02日(土) 8:54:18
昨日は伸び伸びになっていたツマの誕生日ランチ。
2月1日は中学受験のため、ムスメの通っている中学は休校。そんでは、と、3人で神楽坂「ラリアンス」に出かけた。
評判通りのいいレストラン。
でも基本はウェディング・レストランかも。まさにレストラン披露宴向けに作られたレストランなのだ。豪華なエントランス、広くお洒落なホール、高い天井、人数多いサービス陣…。ウェディング用に意識された花嫁花婿が降りてくる階段もあるし、プロジェクターやスクリーン、ピアノなどの準備も万端。ミシュランで一つ星とったレストランでの披露宴は列席者に喜ばれるだろう。そんなこんなもあって休日のウェディングの宣伝のために平日のランチを超お得にしている印象を受けた。ウェディングは儲かるし。
ウェディングにバッチシということは、記念日系にもわりとバッチシな環境ということ。
周りの席でもお誕生日会みたいのが多く、ケーキにろうそく、そして拍手と記念撮影みたいなテーブルが4つもあった(そのうちひとつがうち:笑)。
とにかくランチは超お得。
なんといっても3900円のコースがすごい。税込み・サービス料なし。ドリンクが2杯つく(食後のお茶以外に2杯。もちろんワインOK)。で、前菜・魚・肉・デザートのフルコースだ。味も盛りつけもなかなか良い。環境は抜群だしサービスもレベル高い。これでこの値段なら、そりゃ人気になるはずである。プラス550円すればデザートは「ワゴン取り放題」にもなる。プラス200円でハーブティ・ワゴンも来る。女性大喜び。
5000円のコースもお得。3900円のとの違いはアミューズとスープ、グラニテまでついて、最初からデザートがワゴンサービスなこと。もちろんドリンク2杯つきの税サ込み。ボクは食べたい料理が3900円の方にあったからそっちにしたが、この5000円もすごいお得感あるよなー。
あっという間にマダムたちの間で評判になったのだろう、広いホールはボクを除いて全員マダム系。男ひとり。まぁそういうレストランではある。ビジネス・ランチとかはあまり似合わないかも。
個人的には、この手の空間や環境にはあまり驚かないし、トキメキもない(男性だから、ということもあるだろう)。でも、料理はまぁまぁだったし、サービスはきちんとしていたし、気持ちのいいレストランだった。テーブルには「お誕生日おめでとうございます」のカードがあり、デザートに一品特別なケーキがついた(ろうそくつき)。それは退店時に箱に入れて持たせてくれた。卒がない。
あえて言うならパティシエが弱いかな。ここまで女性向き&記念日向きにしてあるなら、デザートにこそチカラを入れて驚かせて欲しいかも。おいしいのだが「こうなってくると、きっとデザートがすごいぜ」という期待はちょっと裏切られた。
その後ボクは会社へ。ツマとムスメは買い物へ。
そうそう、このレストラン、ワイン持ち込み4000円でオッケーらしいので、いいワインを持ち込んで友人たちと大勢で、という使い方も出来そうだ。その場合でも女性比率が多い方が雰囲気に馴染むけど。
毎年恒例の新年のお祝い
2008年01月16日(水) 9:26:08
昨晩は、すっかり毎年恒例となってきた神楽坂での新年のお祝い。
1時間だけだが、お茶屋さんでご挨拶をし、金粉の入ったお酒を飲み、伝統的な正月正装をした芸者さんの踊りを見て、最後は全員で三三七拍子(三味線入り)。今年は3年目ということで、多少ビビリも抜け、回りを見回す余裕も出来た。芸者さんとの会話も楽しく盛り上がる。あぁこういうのってやっぱり年月がいるんだなぁと実感。年に一回では粋な旦那衆になるまで数十年かかってしまいそうだが、こういう遊びを知らないよりはまぁいいか。
楽しく1時間が過ぎ、次の店「弥生」へ。
去年もこの店でお会いした、出版業界の大物に今年も偶然お会いした。もうお顔を見ただけで縁起物のような方。2年連続でバッタリ会うのは素晴らしい。今年もいい年になりそうである。
3軒目はお茶屋バーに行って飲み、深夜すぎに帰宅。
昨晩はもうひとつのお楽しみが待っていたのでワクワク。そう、これまた毎年恒例の「Macworld Conference&Expo San Francisco」が日本時間の16日深夜に行われ、ジョブズの発表があったのだ。
去年はここで iPhone が発表され、世界中で話題になった。今年は開催前から「There's something in the air.」と書かれた垂れ幕で話題になっていたが、やっぱり世界最薄のノートブックだった。「MacBook Air」。最薄部わずか4ミリ。すばらしい。マックは常に期待を大きく上回ってくれるなぁ。とはいえ有線LANポートがないのは困る(別売りでUSB Ethernetアダプタがあるらしいが)。あと少々高い。でも、薄くて軽いノートブックの登場を10年以上待ち望んでいたMacファンとしては、非常に食指が動く製品だ。欲しっ。でもすでにツマ(今日が誕生日)からの却下宣言を受けてしまった。む。
喜久酔 純米大吟醸 松下米40
2008年01月02日(水) 10:58:16
ある方にいただいた日本酒「喜久酔(きくよい)」。
静岡県藤枝市の青島酒造が作っているお酒で、ボクはまだ飲んだことなかったのだが、元日の夜、家族+父母で開けて飲んでみた。
ひと口目は「んん?」。なんか鋭利な香りが鼻に抜け、キレ味ばかりが強調された。
思い直してふた口目。急にフルーティさが広がり甘みも感じられる。キレ味はそのまま。「おぉ!なんだこれ」と優子と目を見合わせる。うまっ。優しく大らかなのにスキッとキレる。理想的な美味だ。
三口目、四口目、あぁほんのりした甘さとキレ味がバランスとれてきてさりげない味になってきた。わざとらしさがまるでない自然体の素晴らしさ。
一本空ける頃には、酔い心地に合わせていろんな顔を見せ、水のような柔軟さに収束していった。参ったな。傑作かもしれない。
この「喜久酔 純米大吟醸 松下米40」は、静岡の稲作農家松下明弘さんが、田んぼの土つくりから始めて農薬の代わりに特製の肥料を使用して育て上げた山田錦(松下米と呼んでいるみたい)を40%まで磨き上げた純米大吟醸。なんだか違う次元の酒だった。キクヨイかぁ。ちょっと他のも飲んでみよう。素晴らしい。
食事は「弁いち」さんから買ったお節。これも今年初めての注文だけど、丁寧で誠意溢れる仕事が感じられるもので、どれをとってもおいしい。だし巻き卵とか栗きんとんとか黒豆とかお煮しめとか、そういう基本的な料理に驚きがある。鳥団子やカラスミなんかにも発見がある。父母を含めた5人で一品一品に「へー」とか「ほー」とか言いながら大騒ぎで食べた。
敢えて言えば全体に色合いが乏しいのだけど、逆に発色剤とか着色剤とか全く使っていない証明でもある。作っている人の顔が見える料理はいいなぁ。工場で作っているような有名料亭のお節の数倍おいしいし安心だ。
おかげさまで元日の夜はとても充実していた。酒がうまくて食事がうまくて家族が健康なら何も言うことなし。食後の正月恒例の花札大会はムスメと父母に任せて、ほろ酔いで先に就寝。あぁ満足。とても良い第一日目であった。
ふぐ
2007年12月30日(日) 9:41:41
12月は「ふぐ」に2軒行った。
両方とも有名店。「味満ん」と「ふぐ福治」。先に「味満ん」に行き、ここまで高いふぐを食べたのなら、その味を舌が覚えているうちに評判が同じくらい高い「ふぐ福治」に行って舌を客観的にしておこうと思ったのである。こういうのは続けて行かないとわからない。2軒ともド高い店であるが、1年に1軒ずつ経験するより、続けて経験した方が、経験を積むという意味では結局お得なのだ。と、言い訳しないといけないくらいは高い(笑)
味の感想をここで書く気はないが(というか両方ともさすがにうまかった)、客層の違いが面白かった。
「味満ん」の何に驚いたって、客の美人率の高さ。日本一高いふぐ屋と言われているだけあってみんな本命をつれてくるのかも。IT系社長に美女、芸能人と美女、みたいな組み合わせばかり。でも店はいたってカジュアルな居酒屋風趣き。このギャップが面白い。税理士に「もっとお金を使ってください」と怒られるようなお金持ちが普段使いする店なのだろうな。全体に親密なカップル多し。家族経営の店なので全体に親密な空気が漂っているのもそういう客が多い理由かも。
「福治」の方も相当カジュアル。雑居ビルの3階にあり、改装したての小料理屋って感じ。こっちは同伴客とか接待客が多い。ネクタイ族と銀座のおねえさまたちがズラリと並ぶ。自腹っぽい男同士なんてボクたちのみ(対談の伊藤さんとふたりで行った)。同じような価格帯の店なのだが、この違いはなんだろう。六本木と銀座という立地の違いもあるかもしれないが、たぶん店の雰囲気だな。「福治」もいい店なのだが、「味満ん」に漂う「ひそやかな色気」みたいなものが足りないのかも。まぁ味で勝負って感じで男ふたり客としては居心地いいんだけど。
両店ともよっぽどリッチにならない限り自腹では再訪できないし、しないかも。ふぐという山の最高峰はそれなりにわかったし。
というか、ふぐ食べるなら半分以下の値段で値段相応においしい「小やなぎ」を選ぶかも。あそこの客はバラエティに富んでいる。怪しいカップルもサラリーマンも美人さんも芸能人も小劇団系もそこそこ混じっていてホッとできる。大阪で安くてそこそこのふぐをいっぱい食べてきたせいか(大阪はふぐの消費量日本一)、高いふぐはどうも落ち着かんというのが本音。
惑いの昼飯
2007年12月13日(木) 8:02:00
昨日、午前11時ころに銀座二丁目周辺にいた。
ちょっと早いがもうすぐ昼飯の時間だ。せっかくだからここらへんで食べよう。さて、どこ行こうかな…。思いつくのはまずカキ。「銀座三州屋」でカキフライか、「与志万」でカキ釜飯か、「小花」まで歩いてカキそばか。ほとんどお腹はカキ。カキカキ。3店を迷いつつ、でもまだ昼飯にはちょっとだけ早いので、一丁目周辺をぶらりぶらりと散歩する。お、「ニューキャッスル」でカレーという手もあったか、と店の前を通りながら思いつく。カレーもいいなぁ。あ、この横丁入って「さか田」でさぬきうどんもいいな。でも確か日比谷に移転したよなぁ。でもなんだかカレーうどんが食べたくなってきた。あぁカレーうどん! と、お腹がカキからカレーうどんに移る。カレーうどん、カレーうどん、まぁカレーそばでもいいや。蕎麦屋ってあったっけ……? ん? そうだ! カレースパゲティという手もあるか! 「ジャポネ」でインディアン!
と、食欲は思わぬ方向に展開し、有楽町駅方面に急いで引き返して銀座INS3の「ジャポネ」へ。この店は10時半からやってるからもうとっくに開いているはず。ぅうわっ、11時15分にしてすでに20人くらいの行列。でも迷わず並ぶ。この店、コンロが二口しかないので回転悪いんだよなぁ。待つこと20分。この時間が悪魔の時間で、インディアンと決めているのに、ナポリタンにしようか、バジリコにしようか、ジャポネにしようか、ジャリコにしようかとまた迷い出す。あぁでもこの店に来ると反射的にケチャップ味どろどろのナポリタンが食べたくなるんだよなぁ。昭和初期の喫茶店ナポリタン。あんなにお腹がカレーだったのに、どうしてもケチャップ味が食べたくなってきた…。
ということで、気がついたときにはナポリタンの大盛りをオーダー。カキからナポリタン。何の脈絡もない。結局何でもいいらしい…。
食べ終わって銀座でシャツ買おうと思ってぶらぶらしてたら、先々月に金沢でお会いした方にバッタリ。うわうわ偶然!と喜び合う。つか、今日の夜、金沢で会うことになっているヒトのひとりなんですけど。1日早く会っちゃった。
ということで、いまから金沢に行ってきます。冬の金沢を食べてくるです。昼は鮨。夜はその方も含めて4人で鍋。寒いかな。どんな格好で行こうかな。
昼も夜も中国料理
2007年12月09日(日) 18:03:22
昨日、シルヴィ・ギエムを観たあと、森崎くんが24時から30時までのロケだということで、じゃぁ夜ご飯も一緒に食べようということになり、家族も呼び出して4人で「御田町 桃の木」へ。
この店は2回目だが、1回目に行ったときより数段よくなっていた。
うまかったなぁ。ボタンエビの老酒漬け。ピータンを揚げたもの。自家製干し肉と台湾A菜の炒め物。鎮江黒酢の酢豚。咸魚(ハムユイ)チャーハン。あとヤリイカの辛み揚げみたいのもうまかった。ワインも美味しいのを厳選してあるしリーズナブル。妻も子供も大満足。また家族で来よう。
森崎くんと娘は映画「Hairspray」の話題で盛り上がっている。彼は子供もいないのに子供扱いが実に上手。というか、わりと対等につきあってくれるので娘も喜ぶんだな。22時半近くまでわいわい食べ、彼はロケへ。仕事前だったのでお酒も飲めず、ちょっとかわいそうだった。しかも今から徹夜だし。
実は昼ご飯も彼と一緒に「慶楽」のラーハンだったので、昨日は昼も夜も中国料理かつチャーハンだったことになる。東京の中国料理って確実においしくなっている実感。もっと開拓しよう。台湾や香港にも行きたいなぁと、おいしい中国料理を食べた後は心底思う。
年に一度のワイン会
2007年11月10日(土) 9:47:02
年に一回、11月くらいに岡山からお客さんを招いたワイン会がある。今年もその季節。昨晩は「ル・ジュー・ドゥ・ラシエット」にて。「オ・コション・ローズ」があったのと同じ場所なんだけど、改装してずいぶん感じが変わった。思い出がある店が跡形もないというのはやっぱり寂しい。自分の人生の大切な数時間が消しゴムで消されちゃった感じ。そういう意味でも「長く続ける志がある店」、そして「長く続いている店」がボクは好きなんだろうな。まぁいろんな事情があるだろうから責めるわけではないんだけど。
昔はワイン会って山ほど参加していて、ワイン日記もマメにつけていたのだけど、もうあまり造り手とかパーカーとかセパージュとかこの頃ほとんど興味なくなっちゃった。ワインを楽しむ最低限の知識はあると思うけど、それ以上くわしくなるつもりがあまりない。信頼できる酒屋さんやレストランに任せて楽しくおいしく飲めればそれでいい。その辺基本的に肩の力が抜けたなぁ。幸い奥さんがワインの資格を持っているので、何か困ったら彼女に聞けばいいし。
でもこのワイン会は古い知り合いばかりで、みんな異様にくわしいしよく飲んでるけどひけらかさないタイプ。気楽に参加できて良い。「どうも〜、1年ぶり〜」って感じで自然に始まる。みんな一本ずつワインを持ち込むのもこの会の特徴。ボクは昨日は「Gewurztraminer 2001 Gerard Schueller」を持ち込んだのだけど、これが我ながら絶品だった。イケムの香りなのに味はすっきり辛口。「佐藤さん、3年前も同じ造り手のリースリング持ち込みましたよね」と安師範の指摘。うわ、さすがなご記憶! あのリースリングもしみじみ良かったっけ。
光弘さんとも田舎暮らしを始めて初めて会う。野良仕事で少し痩せて顔もツヤツヤ。健康そうで何より。
ステーキ・タルタル
2007年11月03日(土) 16:19:11
昨晩はひさびさの「モレスク」。
原稿を書くために家に向かって電車に乗っていたら、ボクなんかより数倍忙しい方から「疲れ切ったのでつきあってくれ」と電話があり、そこで見捨てるほど冷たくもないので、心を切り換えて救助に向かった。まぁ2時間それにつぶしたからって挽回できないこともない。というか、しょせん原稿なのだ(と言い聞かせる)。
で、店の前まで行ったのだが、まだ7時前だったせいもあり、開店前。仕方ないからふたりで近くのフレンチ「レカイエ」のカウンターでシャンパンを飲んだ。思いも寄らない展開での思いも寄らないシャンパンは素敵だ。疲れの原因についてのポジティブな話を聞きつつ、ボクはボクで原稿原稿と張りつめていた心を解していく。アンチョビがよく合っておいしい。
「モレスク」が開店したのでサッと入り、お目当てのステーキ・タルタル。
その方はいつも具体的に「○○が食べたい」と料理名を言う方で、昨日のリクエストはそれ。前は豚肉のTボーンだったし、その前は鴨のコンフィだったし、その前の前は立ち飲み屋の怪しいステーキだった。ほとんどそれ一品をワインと共に飲み下すと「じゃ、帰ろうか」となる。たまには食べたいものを数軒ハシゴするのだが、昨日は夜8時すぎには解散となった。
おかげで気持ちが楽になり、スムーズに土日に突入。右肘の痛みゆえ止めていたプールにも今から久々に行こうと思う。少し視野が狭くなっていたことに気づかされた感じ。原稿は相変わらず難所で四苦八苦しているが、気持ちが明るくなったのでたぶん抜けられるだろう。ロシアでアウェイで闘っている方からの応援メールもよく効いた。ありがとう。
胃安め週間、いきなり挫折
2007年10月31日(水) 7:23:24
京都金沢とわりと食べたので、今週は胃安め週間に決定していたのだが、いきなり昨日挫折した。
帰り際、ある雲の上的お偉いさんに会社の出口で遭遇。「お、帰るんか。行くか」と一見矛盾するような言葉でお誘いを受け、「あぁ胃が…、原稿が…」とハラホレヒレハレになりながらお供。関西時代の上司でもありうれしいのだが、なして今日なん?とヨレヨレしながら。
店は新橋の「そのまんま」。宮崎料理ではなく土佐料理。2人の上司も合流して計4人に。
ここはお偉いさんの行きつけみたいだが、胃が疲れてなければ相当いい店。土佐弁バリバリのお母さんがひとりで切り盛りしてるんだけど、出てくるものがイチイチうまい。基本的にメニューはなく、おまかせのみ。昨晩は目刺系を七輪で焼いておつまみにした後、カツオのハラスとチチコ(心臓)を七輪で焼いたのだが、これがうまい。んでもってウツボのお汁。だしが絶品。そうこうしていると「鍋のまま客席に出すのこの店で初めてやきに」とドドドーンと出てきたのがカツオのカシラ鍋。賄い料理をそのまんま出してみたかったとか。アウトドアで使うような大鍋がそのまんまテーブルに。でもこのカシラがうまいのなんの。ニンニクの茎とも合ってダシがめちゃうまい。なんて贅沢な賄い。
で、こういううまいもんを前にすると習慣上ガバガバ食べてしまうのだが、胃が悲鳴を上げはじめ、ふと気がつくと腹一杯に。大鍋に逆上したらしく、まるでマシンのように喰っていた。あぁ胃安め週間だったのになぁ。でもまだまだ。メインディッシュはこの後だった。鯨すき鍋。鯨のすき焼きである。またこれが美味で、げっぷげっぷ言いながら食べた。なのに、最後の最後に、残った汁に卵を溶かずに落とし、白いご飯に汁とともにぶっかけて食べるといううまうまメシが待っていたじゃないですか。こりゃマジうまい! でも胃がもうもたん。食べたけど苦しい。あぁ絶好調時に来たかった…。
この店、「店のやり方に文句は言わんとってください」とか「当店の気に入らん人は出て行ってもらいます」みたいなことが壁に貼ってあったりして超個性的。とはいえそんな気難しいタイプのお母さんではないので(というかとても明るくほがらか)、以前によっぽどイヤな目にあったのかもしれない。万人受けはしないかもしれないけど、確実にうまいもんにありつける店だなぁ。それにしても胃が満杯だ。歳を考えなさい。今日こそは超セーブするぞ。
割烹の入り口
2007年10月27日(土) 7:40:21
京都の割烹は50歳になるまで取っておこうと思っていた。
場慣れや舌の訓練なんかはそこそこ来てるかなぁとは思うのだが、ああいう店は自分の格みたいなものが伴わないと店の雰囲気も壊すし、自分も居心地悪い。なにより若くしてそういう場所に出入りすると50、60になったときの楽しみがなくなる(笑)
で、昨日、2軒半(最後の「半」は食後に一品&飲みに伺ったから)、ひとりで有名割烹に行って、その思いを新たにした。
場慣れは大丈夫。居心地も悪くない。店側も一人前に扱ってくれる。というか料理人よりボクの方が年上だったりする。でも、もう少しだけ自分の年輪が足りない。あぁまだ数年早いな、と。ま、禁を破って周り始めてしまったので、これからも年数軒ずつ行く可能性はあるが、もうちょい早い(特にひとりでは)。
昼は端正で真面目な割烹。夜は若くて派手で驚きのある割烹。まったく違うタイプ。両方いい店だけど、どちらかというと夜の店の方が好きだったかな。
で、夜にハシゴして、ある方と古い割烹で待ち合わせて1時間だけ食べたのだが、この年季の入った板前さんは、ボクがその「若くて派手で驚きのある割烹」に行ったと言ったら「あぁ、彼はまだ若いなぁ。学芸会みたいな料理を作る。派手やけどお酒が進まへんな。その辺もう少し年がいくとわかるんやろうけどなぁ」と優しい口調で。なるほどな。ボクもまだいまはそっちの方が楽しいようだ。ようやっと割烹の入り口いうことやね。
松茸めがね
2007年10月26日(金) 8:26:44
泊まりはグランドホテルやったんやけど(こっちに来るとすぐにエセ大阪弁に戻る)、グランドホテルって50年の歴史に幕を閉じるらしい。お化けがでるという噂もあったけど、いいホテルやったんやけどな。最後に泊まれて良かった。
ちらりと支社に表敬訪問してから京都へ。
昨日から2日間、お休みをいただいてクレア連載のための下見&食べである。でもいつものような無理はしない。締め切り近いし体調崩したくない。基本、節制。
昼はひとり祇園「竹きし」。ここはなかなか良い。釜飯なのだが、祇園にありながら敷居も高くなく程が良い。季節の釜飯を「栗とホタテ」にするか「松茸」にするか迷った末「栗とホタテ」に。しみじみする。
食後、まだ少しお腹の余裕があったので新京極まで歩いて「乙羽」の冬期限定名物「むしすし」。器ごと蒸すせいか器を持てず、食べるのに苦労する。あちち。
ホテルに帰って原稿書き。ほぼ240ページざっとは書き終わったが、ここからが大変。見直していくといろんな瑕疵が見えてきて大幅に書き直す部分とか構成自体の変更とかいろいろ出てくる。今回は食の本でもエッセイでもなく真面目な本なので慎重に慎重に。
夜は、予約が取れない代表のような割烹「祇園さゝ木」へ。
ある方がなんとか抑えた席にボクなんかをご招待してくださった(といっても割り勘だけど)。
基本と創意工夫が交差した独特なるコース。佐々木劇場と言われるのもよくわかる。佐々木さんの目の前に座らせていただいたので創っていく過程がすべて見られ楽しい楽しい。器も凄かったな。料理は、シラザ海老とホタテの上海蟹内子ソース、小カブの銀杏ソース、戻り鰹の握り、笹鰈の焼き物あたりが印象に残っている。あ、それと、丹波松茸とぐじのホイル焼きも。ホイルを開けた途端、めがねが松茸香の蒸気で曇る。あぁ松茸めがね。思わずめがねをとって、曇った部分を嗅いでしまうアホくささ。
〆はサンマご飯と栗ご飯。特にサンマご飯、最高やね。デザートのパンナコッタもよい。
食後「バー・カルバドール」へ。とてもいい隠れ家バーだ。ウンダーベルグを使って創作してくれたカクテルがよろしかった。深酒しないように気をつけて、ホテルに帰って原稿。ある箇所で詰まっている。むぅ。
古くさくなったケーキ
2007年10月20日(土) 18:00:17
昨日、あるところで時間が中途半端にあいたので、カフェに入った。
カフェというか、ケーキ店かな。併設カフェがある感じ。その昔一世を風靡したケーキ店である。そういえばこのごろ噂を聞かないなぁ、まだあるのかなぁ、と行ってみたらまだあった。
入口でケーキを選ぶ。モンブラン系の種類が多いのはこのごろの流行だな。3人でそれぞれ違うのを選び、席につく。
ケーキが来た。よしよし、と、ひとくち。……。ん?
他のふたりの頭の上にもハテナマーク。
ボクは甘いものはあまりくわしくない。
というか、パティシエがいるレストランの、食べる人の注文があってから作るデザートが好きだし、なかなかそれに勝てないと思うのであまり行かないのだが、この店のケーキは…、ひと言で言うと「古くさい」と感じた。別にまずくはないのだけど、なんというか、一世を風靡したころのまんま。なんか1990年代の匂いがする。そこで止まっているのだ。古き良きものを守っているのならまだしも、あの頃の時代に踊ったまま、止まっている。
10年前は行列の店であった。いまはスカスカである。
きっとあまり味は変わってなくて、10年前にはこういうのを「おいしい!」と思っていた気がする。んー、なるほど、時代の味ってあるもんなんだなぁ。味が変わってなくても、それって(くわしくない人にでも)ひと口でわかられちゃうものなんだなぁ、とか。
人間もいっしょかも。成長をやめてしまった人は、5分話せばそれとわかる。
40代も中盤になると、同年代でも「おりてしまう」人が多い。以前はあんなに輝いていたのに、今はどこかでおりちゃった人。
きっと毎日の違いはほんの少しなんだろうけど、長い間にはすごい差になって現れてくる。ちょっとずつ自分を甘やかして「まぁいいや」とやってたり、以前の成功体験を反芻していたりすると、10年後が怖い。
ボクは別に時代に乗ったりしたことはないけど、40代になって自分に甘くなった気がする。成長の速度を緩めた感じ。古くさくなったケーキは、シビアにそこを突いてきた。甘いけど、痛い。
イチボのステーキ
2007年10月05日(金) 9:28:59
昨晩は久しぶりの「北島亭」。
3ヶ月前にある先輩が突然「イチボのステーキが食べたい。ガッツリ食べたい。北島亭で食べたい。佐藤予約してくれ」と言い出して、「いいっすねぇ。ガッツリ行きましょう。で、いつが空いてます?」と聞いたら「最短で空いているのが10月4日」と(笑)。お忙しい人なのだ。だから3ヶ月前に4席予約して、食材も指定して、3ヶ月間ずっと楽しみにしていた夜だったのである。
久しぶりの「北島亭」は外装も内装も変わらなかったが、サービスの人がハキハキと明るい男性になっていた。武骨だが楽しいサービスをしてくれる人。やっぱりサービスで店の印象はガラリと変わるなぁ。
料理はメニューから自由に料理を選べるタイプのコース料理。
メインだけはイチボのステーキにして、あとは4人で自由に。昨日は超定番の「生ウニとコンソメゼリー カリフラワークリームソース」と「フォアグラとアカザエビのラビオリ セップ茸のクリームソース」が特に印象に残っている。んでもって3ヶ月待ったイチボのステーキはやっぱり絶品。香りがスゴイし、火加減も絶妙だ。
冷たい前菜が2品。温かい前菜が1品。魚料理が1品(立派なのどぐろと柳鰈)。そしてイチボのステーキにデザート、と、皿数が多いし、もともと「北島亭」は一皿の量がスゴイので有名なので、パンをなるべく食べずにお腹を調整しながら食べたのだが、意外と量が少なく、最後までフツーに食べられた。
聞いたら「いろんな種類を食べていただきたいので、1皿の量を少なめにするように方針を変えました」とのこと。んー、このボクが料理を残すくらいの量を出していたあの頃のインパクトが少し減ってしまったのは残念かも。でもこれで女性でも最後まで行き着ける量になったのは確か。
終了後、東京タワーが見える隠れ家バー。
そのバーのオーナーも合流してしばし歓談。風が心地よい最高の晩だった。至極ご機嫌で帰宅。なんか運気まで回復してきたような気持ちにさせる、いい晩であった。
おごられ酒
2007年10月04日(木) 9:25:58
昨晩は会社の後輩がおごってくれるというのでトコトコと小滝橋「多幸兵衛」まで。高田馬場周辺は久しぶりなので馬場からずっと歩いた。途中「真菜板」を通り過ぎる。行きたい店のひとつ。それにしても後輩がおごってくれるって意外とうれしいもんだ。高い店じゃないけど、気持ちがうれしい。
3人で会社の話とかいろいろ。社外の人と飲むことが多いので(なるべくそうしている)、仕事の話とか逆に新鮮だったりして。愚痴酒ではなかったが、若い人たちも閉塞感いっぱいで大変そうだ。そういえばおとといは若者雑誌の編集長と2人でランチしたが、やっぱりそういう話になった。半径5メートル以内のシアワセに向かわざるを得ない人たち。成り上がってやろうとかいうギトギトとは無縁。それは大人が作った現在の環境から来るんだろう。ま、大人たちは大人たちで閉塞感で参っているのだけど。
3人でチラリと「Amoh's Bar」によって、バカ話で盛り上がって帰宅。時計の針がてっぺん指す頃だったかな。そんな遅い時間じゃなかったしあまり酔ってもいなかったんだけど、いつの間にかリビングで床寝していいてビックリした。いや、床寝というか床座り寝。ソファを背にして床に座って寝てたからケツいてぇ。朝6時までそんな状態。あぁケツいてぇ。起きてきた妻に笑われながら寝室に退散して二度寝。あぁ二度寝ほどのシアワセは他にない。
すっかり秋
2007年10月02日(火) 7:36:04
昨日もバッタバタで、わりと疲弊しつつ、夜。
待ち合わせて鮨屋。
今年初め頃から「飲もう」「飲みましょう」と言い合い続け、日程調整しては「あ、ごめん、延期して」「あ、その日はダメになっちゃいました」とキャンセルが続き、秋になってようやく会えた人。あぁ、でも他にもそういう関係の人が3人ほどいるな。いつになったら会えるのか。
人形町「六兵衛」。古い町に溶けこんださりげない店。なんてことない店だが、妙にくつろげる空気が漂っている。話に夢中になるにはこういう鮨屋がよい。
相も変わらずの爆裂人生。そのバイタリティと貪欲に感心しつつ、自分はすでにその世界にいないのかもしれないと溜息をつく。これは「老い」なのか、それとも「飼い慣らすことに馴れた」だけなのか。どっちだろうなぁ…。まぁ疲れているだけかもしれないが。
〆は久しぶりの「1と8」。爆裂人生の告白はさらに続く。外は冷たい雨。すっかり秋になった。
ちゃんと遊ぶ
2007年09月20日(木) 7:27:38
昨日は2時間だけ無理矢理早退して夕方しかやっていないやきとり屋へ。
15時半から18時までしか営業していない。開店前にはもう行列。うひゃ。
おととい「Amoh's Bar」で夜中に盛り上がったのは書いたが、そのとき「明日も飲もう」という話になり、森崎くんたちも含めて4人でそんな時間から繰り出したのである。というか、夜には店を開けないといけない天羽(中高の同期)にとっては、このトリッキーな営業時間は「店を開ける前に一杯飲める、まさにオレのためにあるような店」。しかも通勤経路にあるというから、彼がこの店の常連になるのも時間の問題だ。常連になっても仕方ないくらいは旨かったし。前から行ってみたかった店だが、やはりなかなか図抜けていた。煮込み、ガツ、ハツ、子袋、シビレ、生ピーマンに塗り込むつくね、ヒモのスタミナ、キャベツサラダ、黒ビールを混ぜるカクテル…。しかも激安。雰囲気もいい。来てる客もいい。外はまだ明るい。いいなぁ…。
17時すぎにはもうすっかり出来上がり、よし!とばかり2軒目へ。
典型的なサラリーマン居酒屋(だけど名店)へゴー。この店のゆぶしのファンである。やっぱうまい。名物の腸詰めとかアリラン漬けとかのりうどんとかもらってまたまた満足。そろそろ会社帰りのサラリーマンが店に来だした。ごめんね、こんな時間にすっかり出来上がっていて。
なんとなくスウィーツが食べたいねとなり、甘い店を探して街をさまようベロベロの4人。
「こっちです!」と自信たっぷりの森崎くん(札幌在住)の先導で自信たっぷり道に迷う4人。「絶対こっちです!」自信を失わない森崎くんのディレクションでますます深みにはまっていく4人。「あと少しです!」いよいよロストの度を深め、住宅街の奥に入っていく4人。というか、札幌に住んでいる人に東京の道案内をさせた時点で死。歩き疲れた頃に一軒の日本茶バーを見つけ、そこで和風スウィーツを食べて人心地。あ〜歩き疲れた。
で、4軒目はラム酒専門店へ。
ここはコロンボというカレーがうまい。腹一杯だけど食べちゃう。珍しいラムもいろいろいただいて満足。ふと時計を見ると「オイ天羽! そろそろ開店しないといけないんじゃないの!」という時間。ベロベロだったのに「店を開ける」と思い出して背筋が伸びる天羽。さすがプロ。がんばれよ〜とみんなも解散。5時間以上遊んだなぁ。疲れたけどなんか吹っ切れた。「ちゃんと遊ぶ」って、やっぱ必要だな。
打ち上げ
2007年09月19日(水) 12:14:07
ドラマ「受験の神様」が昨日クランクアップしたとのことで、森崎くんたちとお祝いの宴。
まずは焼肉。打ち上げは焼肉、というのはもうほとんど伝統行事みたいなものだ。場所は「正泰苑」。久しぶり。んー、なんだか高くなんない? もう少しリーズナブルな店だった記憶が。
まぁでも美味しく食べて場所を変える。
これまた久しぶりの某バー。シャッターを開けてもらって東京タワーを眺める。眺めるというか見上げる。札幌からのお客さんは当然喜ぶ。まぁこのシチュエーションは凄まじいからなぁ。ウンダーベルクで苦いカクテルを作ってもらって(そればっか)肉に疲れた胃を癒す。涼風が入ってきて気持ちよし。
〆は「Amoh's Bar」。
数日前に「宿無し」のことを書いたら「余計なことを書くな(笑)」とメールをもらい、いいタイミングだったので訪問。森崎くんもすでに何度か来て馴染みになっている模様。たまたまボクのiPodに入っていた「宿無し」をかけてもらったりしつつダラダラと飲む。
「じゃあね」と店を出るときにTOKIOの「本日、未熟者」が流れてきた。「だってドラマの後テーマじゃん!」だって。後テーマを背中に店を出る森崎くん。天羽はこのために用意してたのね(笑) サービス精神あるなぁ。
♪野望はあるか 義はあるか 情けはあるか 恥はあるか
中島みゆきの詞がこころにささる青山の夜。
佐藤家の4球
2007年09月17日(月) 21:24:21
週末は友人夫妻が来宅。
新婚さんなので結婚のお祝いをしようという趣旨。ほんでは、と、ちゃんとしたワインを開けることに。ワイン・セラーは妻の管理なので何が置いてあるかボクもほとんど知らない。何が出てくるのかなー。
まずは「Salon 1988」。いきなり贅沢だ。
これはある方からいただいたもの。インパクトがあったのでよく覚えている。大切なお客さんのときに開けようと取っておいたもの。うむうむ。濃くて複雑な味わい。当たり前であるがこりゃいい出だしである。ど真ん中のストレート。素晴らしく印象的な球筋。
2本目は、元ピアニストのフランソワ・グリナンが有機栽培で作った「セレーヌ・ブランシュ」。
ルセットという品種。面白い。ソーヴィニヨン・ブランをちょい甘くしてクセをつけた感じ。「Salon」と張りあわず、違う方向で攻めてきた。内角高め、ボールになるシュート。これを投げておくと次の外角直球が効く。
そしてその外角直球は、ジョルジュ・ミュヌレの「リュショット・シャンベルタン 1998」。
これは数年前のボクから妻への誕生日プレゼントだ。なぜ誕生日プレゼントのワインをこういうタイミングで開けるかって? それは「ふたりだと勿体ながって開けないから」ですね。こういうときでもないと一生開けない(笑) さすがの美味。酸味がいいなぁ。ズドンッとキャッチャーミットへ。バッターは呆然と見送るしかない。美しい。
ということで、ここまでの投球内容は完璧。ツーストライク・ワンボール。押せ押せ。
で、4本目はウィニング・ショットになるはずなのだが……。1998の「バーン・オーブリオン」はちょっとその役をこなしきれなかった。惜しいなぁ。開けるのが早かったのか、外角に力弱く逃げていくカーブになっちゃったよ。残念。やっぱシュート回転の直球で内角を抉って欲しかった。でもまぁ最後の最後に逃げるカーブを投げちゃう江川卓みたいで微笑ましかったけど。詰めが甘い佐藤家らしい。
ま、それにしても、相手夫妻が完璧にワインをわかっている人たちだったので、ワインも幸せであった。また是非。
とんかつと焼肉
2007年09月08日(土) 22:00:29
昨日はなぜか「肉」の日だった。
ボクは20代の一時期ベジタリアンをしていたくらいであるから、あまり肉を中心には食べない。なのに昼はとんかつ。夜は遅めに焼肉。なかなかハードだったな。
昼はとんかつの名店「勝漫」の職人さんが独立して開いたという「とんかつ やまいち」へ。8/20にオープンしたばかりの店である。てっきり「勝漫」のオーナーだと思っていたのだけど、雇われだったんだなぁ。
で、そろそろ辞めたいと周囲に漏らしたら「独立しろ」とせきたてられたとか。ただ、その職人さん、わりと弱気だったようで「自分なんかが独立しても成功しない」とあくまで謙虚。日本トップクラスのとんかつを揚げる人なのに謙虚すぎ。
でも常連さんをはじめ、強く勧める人が何人かいて、「勝漫」から程近い場所に店を開くに至ったと聞いた。ちなみに現在の「勝漫」は、ホテルの社員食堂で働いていた方が受け継いで揚げているとも聞いた。
いや〜やっぱうまかった。日本トップクラスに好きなとんかつかも。ご飯が少し残念だったけど、あっさりしたとんかつでいくらでも食べられそうだ。また来よう。
で、夜は広告の講義。
2時間の講義の中で、スラムダンクの事例を話したのだけど、終わってから聴いた人が寄ってきて「広告を続ける勇気が出ました」と言って泣いてくれた。普通にキャンペーン事例を話しただけだったのでちょっと戸惑ったが、なんかボクももらい泣きしそうになった。何かが伝わったのなら、うれしい。
講義後、一緒にやった方とふたりで渋谷「ぱっぷハウス」。焼肉だ。
裏メニューで豪華な食事。でも食べた量に比して高すぎる印象。うまかったけどなー。でもふたりとも「サシが嫌い」の「赤身好き」。とにかくサシが入っているのを持ってこないでくれ、と頼んだけど、裏メニューはどうしてもサシ入りばかり(まぁ単価が高いから仕方ないのだけど)。最後は内臓系。深夜なのに食い過ぎ。
ということで、しばらく肉はもういい気分。
小浜ラーメン
2007年08月26日(日) 19:16:50
「こはま」ではなくて「おばま」ね。
名古屋で世話になったNY強制送還ダンサーENGIN#9が、「オレ、どうしても食べて欲しいラーメンがあるんすよ。送るので食べてください」とメールをくれた。故郷である舞鶴に彼が住んでいた頃よく通った小浜のラーメン屋が通販をしているというのである。「ここのラーメンだけは自信があるっす。これをさとなおさんに食べさせたいがためにツアーを考えてるくらいっす」とまで言う。
福井県の小浜かぁ。わりと思い出の地だなぁ。
20代中盤くらい。よく遊んでいた男女グループ4人で、クルマ転がして三方五湖や若狭湾に遊びに行ったことがある。楽しかったなぁ。
んでもって小浜で「一日漁師体験」というのに参加したのだ。朝5時集合で港に行き、小舟に乗って沖に出て網を取り込む作業。その日はイカの大群が捕れ、狭い甲板で漁師自らがさばいて、とれたてのキトキトを食べさせてくれるオマケつき。舌にとろんとろん、歯にきしんきしん、喉にぬらんぬらんで、もうたまらん味だった。
そんなことを思い出しながら、送ってくれた小浜ラーメンを食べた。
ボクはあまりラーメン好きではないどころか、わりとラーメンに手厳しいところがある。せっかく送ってくれたけどおいしくなかったらどう言おうかなぁ、とか、おいしくないことを前提に言い方を考えていたりした。
が!
これがなかなかうまかったのだ。妻の優子も大変気に入った模様。
まぁ通販なので現地の味とは比べものにならないだろうが、予想を上回る美味であった。麺と油に改良の余地があるとは思うものの、魚の強い香りが存分にする独特のあっさりスープは奥深い味で実に気持ちがよい。パンチがある上に飲んでいてホッとする美味。おぉ、なかなかうまいじゃん!
というか「家で食べるのにちょうどいいあっさり感」なので、外食として食べたら物足りないかもしれない。でも気に入ったので、今後の家ラーメンに採用したい。定期的に買うことにしよう。ちなみにココで買えます。東京出店も考えているらしい。
SWING MATES CLUB K
2007年08月25日(土) 9:25:59
昨晩は久しぶりに「酒あり外食」。なんと10日ぶりである。
一軒目に行ったレストランについてはまた後日書く。いや〜うまかった。評判は聞いていたけど、ここまで繊細な料理だとは思わなかった。ほとんど和食のような清らかな純正オーストリア料理。ウィーンってこんなに美味しかったっけな?
デザート前の「クラッハー・グランクリュ」がまた絶品。ブルーチーズと貴腐ワイン(クラッハー・トロッケン・ベーレン・アウスレーゼ)を混ぜたもので、これをそのクラッハーを飲みながらいただく。当たり前だけど完璧なるマリアージュ。蜂蜜もよく合う。至福のとき。
二軒目は九段の「SWING MATES CLUB K」へ。
ここは二度目。店主の市川克美さんがギターと歌をやる小さなライブハウスなのだが、毎週金曜夜だけその娘さんである市川美絵さん(超美人)とふたりでやるのである。演目はオールディーズ中心。レパートリーが幅広く膨大。歌もギターもプロ真っ青の絶品級。ボクはオールディーズから70年代くらいまでのポップスに妙に詳しいので、ここでやるほとんどの曲を歌える。楽しすぎて泣ける。
美絵さんもお父さんも歌がうまい。演奏もうまい。見惚れつつ聞き惚れつつ共に歌いつつ。昨晩は珍しく日本語の歌もやった。「まちぶせ」「ルージュの伝言」「バスルームから愛をこめて」。あれだけのレパートリーを持ちつつ、こんな歌まで暗譜で歌えてしまう美絵さんはスゴイなぁ。しかもキーボードとアコースティック・ギターとベースをとっかえひっかえ弾きこなしながらである。
それにしても、山下久美子の「バスルームから愛をこめて」はやっぱり名曲だ。家に帰ってからもずっと頭の中で歌い続け。今朝も頭を離れない。♪おーとーこーなんてしゃぼんだま〜
人生初!? お酒抜きで割烹
2007年08月22日(水) 9:10:37
数日前、可愛い後輩とふたりで夜ご飯に行った。
下北沢には珍しい大人な割烹。酒の肴として絶好なメニューが並ぶ。でも、後輩はクルマだったので酒が飲めない。んー、そういえばボクも夏バテ真っ最中。「よし、今晩はお酒なしにしてみよう!」と最初からウーロン茶を頼む。わりと勇気がいる初体験。
だって、割烹に限らず、夜の会食で酒を飲まなかった記憶がないのである。
人生初かも。
もちろん、ひとり飯では飲まないことも多いし、残業飯や弁当の時は飲まない。家でもお酒はあまり飲まない。運転があるときも飲まない。でも、誰かと普通に夜ご飯を食べに出て、ビール一杯すら飲まなかったのはほとんど記憶にないなぁ。今晩はビール一杯でやめておこう、とか節制した夜は記憶にあるけど、最初から最後までウーロン茶なんて、やったことあったっけか?
ヤバイことに、この店、出てくるものがいちいちおいしい。お酒に合う。
茗荷を利かせたもずく酢から始まって、焼鮭のポテトサラダ、里芋とずいきの冷鉢、いわし南蛮、いろいろ野菜の白和え。冷酒に合いそうなおばんざいがすべてきちんと焦点が来た美味。うわぁ何かの罰ゲーム?
でも、最初は違和感あったものの、途中から酒がない食事に馴れ、普通になった。
話自体もちゃんと盛り上がった。いや、盛り上がったというより、スムーズで気持ちよく、楽しい会話だった。酒が入ってない分、調子に乗ったたわごとや失言もないし、酔った頭で必死に取り繕う屁理屈もない。さわやかな頭でさわやかな会話。近くの席で飲んでいる酔っぱらいの大声会話がバカげて聞こえる(笑)。なるほど下戸の人からはいつもこういう風に見られてたんだな。
焼き物に移って、さんま塩焼きと豚の西京焼き。うまし。そして〆には、だしの効いた昆布茶漬け。これまた絶妙。どの料理も焦点が来ていて加減がいい。下北にもこんな店があるんだなぁ。しかも安い。お酒飲んでないせいもあって、ひとり4000円強。よかよか。
つか、やれば出来るじゃんオレ。お酒抜きでも会食できるじゃん。いやむしろ気持ちよかったじゃん。夜も早く帰れて楽だし、帰ってからも(酔ってないから)いろいろ出来るし、翌朝もスッキリじゃん。
もちろんこういう料理には日本酒がうまい。でも「お酒がなくても楽しく食べられる」と知ったことは自分的には大きい(気づくのオセーよ)。思えばいままで「お酒を飲むものだ」と思考停止して飲んでいたかも。お酒を飲まない自由を獲得した感じ。オーバーか。
とはいえ、フレンチやイタリアンでワインなしで食事ができるかどうかは、また別のお話である。これは勇気がいる。ワインなしのフレンチねぇ…。今度やってみよう。
池袋「永利」
2007年07月24日(火) 5:44:21
最近行った店の中で一番印象的だったのは池袋の「永利」。
池袋に客が中国人ばっかりの店がある、とは聞いていたが、ここまでかよとビックリする中国料理店だ。7〜80人は入る店なのだが、その9割は中国人。いや9割5分か。しかも庶民系。店に入った途端クラクラするほど中国そのもの。みんながみんな甲高い声で話していて耳がわんわんしてくる。店員ももちろん中国人。日本語は一応通じるが覚束ない。
正確には「中国東北家郷料理」。
メニュー数が多く、壁に余白がないほど貼りまくってある。帰りに出前メニューをもらって帰ってきたが、出前メニューだけで201番までメニューがある。店長のオススメみたいな、壁に貼ってあるテンポラリーなものを入れると250くらいはメニューがあるかも。東北地方の料理や家庭料理が中心なので知らない料理名も多い。どれもこれもおいしそうだ。
まったく予備知識なく先輩(男)と飛び込んだのだが、ふたりで必死に勘を働かせて選んだメニューがどれもこれもアタリでうまかった。というか、勘が当たったとかいうよりメニュー全部うまいのかも。特に印象的だったのは「東北醤大骨」。豚背骨のタレ煮つけである。背骨がブロック丸ごとドドドンとテーブルに届く。そこにへばりついた肉(甘辛煮)を囓りとって食べるのだが、うわ、これうめぇ! ふと気がつくと他のテーブルもみんなこれを頼んでる。どうやら名物だったらしい。アタリアタリ。
野菜系、牛肉系、鶏肉系、羊肉系、海鮮系、豆腐系など、どれもハズレなし。量も多く、ふたりだけで来たことを後悔した。この店、4〜6人くらいで来ると天国かも。麺は麺で壁に貼ってある中から適当に頼んだのだが、見慣れぬ手打ち麺の焼きそばだった。これもおもろいなぁ。あぁやべえ。久しぶりに全メニュー制覇したくなる店かも。
値段ももちろん安い。ここでひとり3000円食べるのは大変だ(ビール飲んだら別)。超庶民派なので高級志向の人には合わないかもだけど、電車賃たった数百円で行ける中国。こりゃ楽しい。おいしいし安いし気楽だし。また行こう。
ところで豚背骨と言えば、昨晩も食べた。豚背骨煮込み鍋。ジャガイモもたっぷりほっこり。いわゆるカムジャタンか。赤坂の韓国料理店「古家庵」にて。
この鍋も絶品だったなぁ。やっぱり背骨ブロックがごろごろ入っている。豚背骨肉ってうまいなぁ。フレンチやイタリアンや和食ではあんまりお目にかかったことないけど(スープはとるけど)、ちょっと追ってみたいかも。「ローブリュー」あたりならあるかな?
やんばる島豚
2007年07月22日(日) 15:26:48
沖縄から「やんばる島豚」が届いた。
名護の我那覇畜産の大川牧場から。琉球在来種アグーとデュロック、バークシャーの三品種を交配したもので、餌や育て方にもものすごく気を遣った高級豚だ。
これ、茹でてしゃぶしゃぶのようにして食べたんだけど、ぶっ飛んだなぁ。うますぎて。
甘くて爽やかで豚の香りもとても強い。で、その香りの奥の奥にジャスミンの香りが漂っているのだ。うみゃぁ。茹でていてもアクがほとんど出ず、出ても白いきれいなアク。なんだか美しい。
今朝はその茹で豚のスープを使って、茹で豚も贅沢に乗せて、茹で豚ラーメンにしたんだけど、これがまた絶品。あー、ここまでうまいものが食べられるなら外食する必要ないなとすらちょっと思った。
琉球の豚と言えば、このごろアグーがよく世間に出回ってはいるが、5年前だかに名護の研究者に話を聞きに行った時は「純血のアグーは沖縄全島に36頭しかいない」とのことだった。当時、純血のアグーが手に入るのは年に2回、調査用に潰す時のみだった気がする(タイミングよくいただいて、豚数種で食べ比べをしたことがある)。ま、あれから数年、急に殖やした可能性もあるが、でも、店やレストランでアグーと名乗っているのはほとんど眉唾な気がするな。純血のアグーはそんなに多産じゃないし。
ま、それはそれとして、沖縄から山本彩香さんが上京中。
伊勢丹の大沖縄展(7月25日〜30日)のためである。豆腐よう、買いに行かなくちゃ。
CHATEAU HAUT BRION 1978
2007年07月10日(火) 9:18:18
もともと五大シャトーの中でもオー・ブリオンは特に好きなのだが、昨晩飲んだ1978年のそれは別格だった。
満開。朗々とした明るさを感じさせる開き方。完璧な状態だった。同行者(男)と目を合わせて大笑いするくらいうまいワインも久しぶり。
土っぽい湿りや長い年月閉じこもった暗さも奥の方にあるんだけど、「オレ、いま、ハイテンションだからっ!」みたいな底抜けの明るさの陰影としてバランスよく作用している。オー・ブリオンってこんなに明るいヒトだったっけ、みたいな。いろんな苦労を経た上で安定して明るくなっているヒトっているけど、そんな人格者の趣き。ひと口で飲み手の気分を明るくさせる赤ワイン。キミはすごいよ。「ちょうど今、完璧に飲み頃です」と勧めてくれたソムリエも素晴らしい。
最初は疲れた中年同士の会話だったのに、ワインのハイテンションにつられて会話も異様に盛り上がり、ふと気がつくと店に誰もいない。男ふたりで深夜1時まで5時間近くも話し続けてしまった。個室だったこともあったけど、それにしても周りの静けさに気がつけよ、という感じ。
行ったのは白金の「カンテサンス」。
「こういう食感、初めてでしょ」「こんな組み合わせ、経験したことないでしょ」「この焼き具合、すごいでしょ」みたいにヒトを驚かせて喜ぶのが好きなシェフなんだろうな。シェフのほくそ笑みを想像しながらニコニコ食べる。火の入れ具合が繊細で面白し。
深夜飲み
2007年06月28日(木) 9:19:35
昨日も昨日で分秒刻みのバタバタ。でも夜はしっかり遊んだ。つか、飲み過ぎた。ちょっとグロッキー。
前々から決まっていた打ち上げ会でわりと飲んだあと、気まぐれでひとり流れた「Amoh's Bar」で結局5時間近く。原因はモリ。NYで一緒にミュージカル地獄(天国?)を行った彼である。先々週札幌で会ったばかりなのだが、お互いに「久しぶり感」が強く、飲み始めたらあっという間に午前3時前。あー、今日もバタバタなのに…。結局最後は店を閉めた天羽と3人でタクシー帰宅。ふと気がついたらマックの前でメールを読みながら寝ていた。ずるずると寝室に這っていったのがいつも起きる時間である朝5時すぎ。うーむ。今日は昼から天ぷらコースだし、夜は夜で深夜まで。きびしー。
ちなみに、モリこと森崎博之くんは日テレ系の「受験の神様」というドラマの収録で東京にいる。7/14からの土曜ドラマらしい。見てあげてください。
神保町「嘉門」
2007年06月21日(木) 7:14:56
店に入ったら蚊取り線香の香りがぷ〜んとした。あえてクーラーをつけず、引き戸と窓を全開にしてある。カウンターとテーブルひとつの小さな居酒屋。全体に古びていて蚊取り線香の香りがよく似合う。メニューはおまかせ酒肴3500円のみ。日本酒は珍しいのを取り揃えているがすべて一杯500円。紹介してくださった方とカウンターの奥に座ってほぅと溜息。
ご主人ひとりでやっていて、その純朴そうな佇まいがすばらしい。ヘヘヘと笑いながら日本酒を升にこぼれるほどなみなみと注いでくれる。酒肴がまたうまい。タコ、カツオから始まって、珍しい山菜やかき揚げなど、どれも程がよく酒がよく進む。肴は主役じゃないことをよくわかっている程の良さ。でも「これ、おいしいねぇ」と会話をよく引き立てる。
こういう、いい意味で素っ気ない古い居酒屋は最近貴重になってきた。アルバイト店員もおかず、音楽もない。店は清潔だが年月なりに古びていて、それを隠そうともしていない。特別なお愛想もなく、こだわり親父的なうざさもない。実にさりげない。客はただただ居心地よく飲んでサッと席を立つ。
そこに座っているだけで、ご主人や年配の客たちが生きてきた年月が自分の中にふわりと美しく降り積もっていくような気分になれる店。こういう店が似合うようになるためにはもう少し地道な年月が必要かもしれない、とか思いながら店を出た。ご馳走様でした。
パスタ攻め
2007年06月15日(金) 7:43:32
妻がいない生活を不憫に思ってか、メールでおいしいパスタ・ソースを教えてくれる方やおいしいパスタ・レシピを送ってくれる方がいて大感謝。今日の夜はそのパスタ・ソースでパスタを作る予定。明日はそのレシピでパスタ。あさってはもうひとつのレシピでパスタ。ということで、パスタ攻めでよろしく >響子
昨日は夜ご飯の約束が中目黒だったので、代官山ヒルサイドテラスでやっている「ポルトガル・フェア」を覗いてから行くことに。
思ったよりこぢんまりしたフェアだったが、お〜はるばるあの天国みたいな空間から来たのだね、と、よしよししたくなるような物品ばかり並ぶ。ひと通り見てから、DAOワインの試飲などもして、ほろ酔い気分で中目黒は東山の「AW Kitchen」へ。バーニャカウダとパスタで人気の店。あ、昨晩もパスタ食べちゃった!(しまった!)
食後、ひとりで「テンダリー」に流れて、一杯だけ飲んで、帰宅。23時すぎ。
娘の響子はもう寝ていたが、いま寝たばかり、という雰囲気。早くしなさい!と急かす母親がおらず、やることやったか?とチェックする父親もおらず、自由な時間を満喫していた模様(中間試験も終わったしね)。来週頭には部活を決めないといけないらしく(体験入部とかいろいろ行事があって、本格的に入部を決めるのはこれかららしい)、2つの候補で悩んでいるみたい。どうすんのかなー。部活以外に器楽活動というのもあり、そこではフレンチホルンを希望したという。渋っ。
印度風カリーライス
2007年06月08日(金) 7:43:54
私も痩せました!というメール、ちらほら。
「実は私も2年前の春から秋にかけてBMグラサン+アルファリポ酸で半年間で65Kg→55Kgの10Kgのダイエットに成功しました。現在でもリバウンドなしで56kg台をキープしています」とか「去年トライして5キロの減量に成功しました。痩せたあとはグラだけですが、上下はあるものの体重キープしています」とか。「痩せると服の買い換えが大変」という贅沢な悩みも。
話は変わるが、今日で閉まる「印度風カリーライス」に昨日行ってきた。着いた途端目に入る大行列。50人ほどなのだが、とはいえこの店ではありえない数。ファンが多いんだなー。食べ終えて出てきても50人ほど並んでいた。回転がいいので15分ほど並べば入れる。最終日の今日も行こうかな。やっぱうまいや、ここのカレー。好き。マジでなくなるには惜しい店。60年以上この地でやってきたらしい(閉店理由は、医者から休養しろと言われたからとか)。
夜は打ち合わせの後、久しぶりに「Amoh's Bar」。高校の同級生がやってるバーである。
「お嬢さんのお祝いに」と、シャンパンをご馳走になる。そういえば半年ほど来てなかった。またちょくちょく来るわ。んでもって天羽と話しながら機嫌良く飲んでいたら携帯で先輩から呼び出しを受け、その店に行こうと外に出たらムツゴロウさんとばったり。やっぱ都会で遭遇するとビックリする。お元気そう。シュパーゲル(ドイツの白アスパラ)食べに行きましょう、みたいな立ち話をしてお別れする。もう旬が終わっちゃうな…。
目黒へ。ちょこっとだけ食べて帰ろうと思ったが、意外に盛り上がり、二軒行って酔っぱらった。考えてみれば先週の今日はまだNYにいたんだった。明日から札幌。YOSAKOIソーラン祭り。何故かセミ・ファイナルの審査員を仰せつかった(笑)。
ニューヨークのスターシェフ
2007年06月03日(日) 21:36:27
朝早くからHoward McgillinのYouTube見てたら、妙に疲れてしまった。疲弊させられるわ、彼の演技。すごすぎて。
ええと、一応「ニューヨークの行った店リスト」更新しました。
3泊4日の旅のヤツもアップデイトした方がよいですね。余裕があったらします。明日からの仕事状況次第。
更新しながら思ったけど、ボクはDaniel Bouludをちゃんと食べてないなぁ。なぜか縁がなくて。BataliやBouleyやJean-Georgesは少しずつ開拓できているけど。シェフの顔的にはGray Kunzが好きなんだけど(物理の教授みたいな顔してる)、彼のも「Lespinasse」のランチしか食べたことない。Thomas Kellerもきちんと食べてみたいし、BLT系のLaurent Tourondelも食べてみたい。あー、シェフの系譜に沿って一度しっかりニューヨークを食べてみたい、とか、そんなことを思いながら書いてました。
しかし、ニューヨークだと有名シェフがプロデュースにまわって厨房にいなくてもなんとなく気にならないのに、日本だとシェフが厨房にいないと気になるのはなんでかな。あっちは層が厚いので、セカンドの実力が高いということもあるかもだけど。
そういえば、ポルトガルの行った店もまだ書いていない。でもいま友人に本を貸しているので(友人と共にポルトガルに旅行中)、それが帰ってこないと住所とかわからない…。それを待って書きます。それと「関西の行った店リスト」、最後の詰めをしてなる早で公開します。お待たせしてスイマセン。
鮨と焼き鳥
2007年05月22日(火) 20:03:40
昨晩はよく食べた。
シャオヘイさんと伊藤さんと美人さんと4人。
まずは鮨。広島からの刺客相手に当代トップクラスの鮨で迎え撃つ。マコガレイ、カツオ、を切ってもらった後、コハダからズズズイと玉子、巻物までフルにつまむ。酢飯がしっかりしているので腹にたまる。いや〜満足満足と言い合って、二軒目に近くの渋いバーで喉を潤す。ここは「From The Barrel」とか「Pure Malt Black Label」とか置いてあって、なかなかタイムスリップ感ある店。懐かしい味をさっと飲んで、三軒目は焼き鳥。普通にお任せで食べる。つくね2本、モツ、砂肝、ねぎ間、しいたけ、鴨。鳥スープに漬け物。なかなかの満腹感にいい感じに手が痺れてきたけど、この辺の「食い過ぎ感」は嫌いではない。四軒目はバーの名店。ギムレット、マティーニと勝負。Y御大の優しい優しいギムレットが特に目鱗。さすがな味だ。
つか、鮨と焼き鳥をハシゴしてはいけないね。鮨にも焼き鳥にも失礼。とはいえボク自身は調子が上がってきていて、もう一軒蕎麦とか行けたかも。
途中で気づいたが、ビールで始めて焼酎、ウィスキー、ビール、カクテルと飲み続けているのに、家に帰るまでオシッコ1回も行かず仕舞い。あぁよくないなぁ。膀胱にあやまりつつ。
優しすぎるほど優しい味
2007年05月16日(水) 12:20:41
昨晩は信頼する後輩と優しい優しいベトナム料理。
いやー本当に優しい味だった。とんがったところがひとつもない。こういうのもいいなぁ。ボク的には、エスニックに「辛みや酸っぱみで元気をもらおう」とするところがあるんだけど、優しすぎるほど優しくてこんなに元気をもらったのは初めてかも。料理を作ってくれるベトナム人のお母さんも案の定優しい笑顔。笑顔がそのまんま料理に反映されたような料理だった。生活圏からはちょっと遠くにある店なんだけど、定期的に来てみたい店。
昨日書いた蛇話で、その後大丈夫だったかどうかに言及しなかったので、神戸の義父から心配の電話。すいませんすいません。ええ、大丈夫です、あなたの娘さん。昨晩も親友と飲みに行ってましたから。
というか「かわい〜と蛇に寄っていくところに衝撃をうけました」というメールも。ボクも衝撃をうけました。いったいどこがかわいいんだ?と聞いたら「あの手触りがかわい〜」と。不思議なる闇、身近にこそあり。
武蔵小山「イリッサ」
2007年05月12日(土) 19:12:08
武蔵小山の「イリッサ」に行った。チュニジア料理店。
駅前ながらも場末っぽい飲屋街にポツンとある、手作り感漂う小さな小さなレストランで、チュニジアから来日したメリティーさんという若い女性がひとりで切り盛りしている。味もたいへん良かったが(原宿「ハンニバル・デュー」より上かも)、なによりもこのメリティーさんがいい。彼女のお人柄と夢と愛情が店の中に溢れている。料理をいただきながら、なんだか胸が熱くなった。
2004年の浜名湖花博にはチュニジア・ブースがあり、そこで料理を作るシェフを決めるためにチュニジアで料理コンテストがあったらしい。結果それはとても倍率が高いコンテストになり、100人以上の候補者が集まったという。メリティーさんはその高倍率を見事勝ち抜いて来日し、そこで料理を作り続けた後、原宿の「ハンニバル・デュー」でシェフを務め、昨年末に独立してこの店を開いたのである。腕も確かだが、なんというか、遠き異国でたったひとり、チャレンジを繰り返して着実に一歩ずつ夢を実現していっている姿に感動する。
アフリカ大陸のチュニジアから見たら、日本はファーファーイーストのちっちゃな異文化離島である。そこに女性ひとりでやって来て、小さな店を構えるに至ることがどれほどハードルが高いことか。
日本語はまだまだたどたどしく、意志の疎通は難しい。場末っぽい飲屋街のせいもあって昨晩も「酒飲ませろ」系の酔客が入店してきて大変だった。場所柄、チュニジア料理がどういうものかなんて興味もない客たちも多いだろう。でも彼女は母親に教わった家庭的チュニジア料理を毎晩ニコニコ作り続ける。
舌だけでなく、心がおいしい店だった。
年齢のせいなのか、最近料理を食べて胸が熱くなることが増えてきた。
以前は単に表面的な「うまい」「まずい」を重視して食べていた。店の背景や苦労などには敢えて目をつぶり、客にとってどうなのかだけを見ていた。それは相手をプロとして見ることでもあるし、レストラン経験を積む上で必要なステップだったとは思うが、そんな長い時期を通過して、ボクもようやく「作っている人」を食べられるようになってきたのかもしれない。
…いや、単に歳をとっただけか。歳をとるとやたら涙もろくなるって言うし。
あのご家族はいまどこらへん?
2007年05月06日(日) 18:22:40
作ってくれた馬田草織さんはポルトガル料理の本を書いている真っ最中。そういう意味では料理研究に一番脂が乗っている時期の料理である。さすがに旨い旨い。
ポルトガル料理って素朴で味わい深くてホントうまいんだけど、ポルトガル人って「ポルトガルは田舎じゃないもん、都会だもん」みたいなコンプレックスがある人もいるらしく、特に料理人にその傾向があって、フランス料理とかイタリア料理とかの薄っぺらいマネをしたがるらしい。つまり「田舎料理だけど、充分うまいくせに、妙にモダンに見せたがる」わけ。だからリスボンみたいな都会のレストランはたいていまずい、という式が成り立つと馬田嬢は言う。卓見かも。そのまんまで旨いのに、いろいろ工夫しちゃうわけね。
これからポルトガルに旅行する方は「モダンっぽいレストランは避ける」と覚えておいた方がいいかも。時代や流行りなんて関係ない、っていうような素朴な地元食堂を探して入った方がいい。当たりの店に入りさえすれば、日本人の口に本当に合う、うますぎる料理達が待っている。
ボクの旅行記(さなメモの、だけど)を読んで信じてくれて、今現在ポルトガルに行っている家族がいる(お会いしたことはない方々)。彼らはどんな旅行をしているかなぁ、いい旅行になっているといいなぁ、と、ちょっと責任を感じつつ、この連休、常に気にかけている。まぁ絶対ポルトガルはいいよ、という自信はあるのだけど、やっぱ趣味嗜好って人それぞれだから…(と、ちょっと言い訳ちっく)
ポルトガル料理の夕べ
2007年05月05日(土) 17:12:23
昨日はガレリア座の2007年度公演「喜歌劇こうもり全3幕」を観に行く予定だったが、来客の時間をずらせず断念。去年「モンマルトルのすみれ」を観て面白かったので今年も是非にと思っていたのだが…。佐藤尚之会の佐藤尚之さん主演だったのに(と言っても全員佐藤尚之なのだが)。来年はぜひ。
あけて今日も来客。
今日は気楽なメンバーで「ポルトガル料理の夕べ」。
ポルトガルに料理修行に行っていた馬田嬢がわざわざ食材とともに家に来てくれ、ポルトガル料理をいろいろ作ってくれるのだ。ポルトガル・ワインも買ったし、いろいろ買いそろえたし、掃除もしたし、準備万端。ナガホリンと隊長も来る。鯨飲馬食のメンバーである。ちょっと怖いが、さて、そろそろ。
ちなみに「おもしろ本」を十数冊更新しております。ご興味がおありの方はどうぞ。
甲陽園「子孫」
2007年05月01日(火) 6:13:18
「ビストロ・ボンボン」に一緒に行った後輩にいい店を教えてもらった。
「子孫」と書いて「こまご」と読む。甲陽園(兵庫県)にある料亭。以前同じ場所に「子孫」という旅館があったそうだ。その3代目が同じ場所に懐石料理店を始めた、ということらしい。まだ全体に新しいから相当手を入れて改築したのだろう。
水の打たれた敷石を進んで店に入ると、美しい着物姿の奥様(若い)が出迎えてくれ、非日常のいい時間が始まる。セパレートされた座敷ふたつにテーブル席いくつか。実に清潔簡素。ミニマルな魅力。接客も丁寧で気持ちよい。ご主人は「招福楼」で修行したらしいが、やさしく穏やかな味ながらすべてに焦点が来ていて安心して食べられる。季節に合わせた料理と器。決してインパクトの強いものではないが作っている方の心が伝わってくるような流れ。
桜の花びらを散らした桜茶から始まって、鯛の白子の酢の物、胡麻豆腐のお椀、お造り、飯蒸し、可愛い焼き物、蕗・筍・木の芽味噌がのった豆腐の炊き合わせ、鮮烈な鮭茶漬け、シャーベットに桜餅、お抹茶まで。ポイントポイントで桜の花びらが散らされ美しい。4月30日だからこのコースももうこれでラストなんだろうな。昼の5000円コースで充分満足した。今度は夜に来てみよう(東京からはちょっと遠いが)。
全体に「清々としている」という言葉がピッタリの店。ゆっくりくつろぎつつ、ピシッと気持ちが引き締まって店を出た。生き返らせていただいた感じ。ありがとうございます。
すっかり満足して東京へ帰還。今日は出社。街がすいていそうだから仕事の合間に散歩でもしたいけど、どうやら雨らしい。
微笑みの店
2007年03月20日(火) 8:39:51
年度末のバタバタに、旅行準備のバタバタが重なってなにやら慌ただしい。
出発まであと4日。年度末最終週に個人旅行で日本にいないという離れ業をするので、仕事各方面への根回し・調整など、抜けがないかちょっとドキドキ。
旅行準備も抜けがないかいろいろチェック。チケット、ホテル、オッケー。国際免許もらったし、レンタカー予約したし、海外用ケータイも予約したし…。あ、犬をペットホテルに預ける手配しなくちゃ! 最近では昼は室内放しっぱなしのペットホテルも出てきて良くなった。なるべくそういうところへ。あ、歯医者も行っておかないと! ちょっと左の上に違和感あるしな。あ、長時間ヒコーキ乗って長時間運転するからゴッドハンドに腰をほぐしてもらっとかないと! ううむ、なにやら慌ただしい。
でも、昨晩「眞由膳」のカウンターでゆっくりほんわか食べていたらそんな気分もずいぶんほぐれた。
ここの料理は、驚きがあるものではないけれど、人を安心させ、くつろがせてくれるチカラがある。というか、まず微笑みとともに客を見て、その微笑みをキープしたまま目の前で丁寧に料理を作ってくれるご主人(真由美さん)のお人柄だろう。嫌いな言葉だけどまさに「癒される」って感じ。慌ただしさを忘れるには最適な店かもしれない(夜遅めになると混んできてわさわさしてしまうけど)。ちなみにテーブル席に座るとその魅力は味わえないのでカウンターが良い。
真由美さん、ちょっと行かない間にダイエットしたようで別人みたいに痩せていた。聞けば8キロ以上痩せたとか。でも微笑みは変わらず。あぁなんだかホントにほんわかしたな。同行者とニコニコ楽しんでいたら、あっという間に3時間半。このほんわか気分を旅行に持っていこまい。
ゴードンのティンキャップ
2007年03月02日(金) 9:00:22
去年やった講演でお知り合いになったクライアントとのご飯のあと、ひとりで「テンダリー」へ。久しぶりだ。
宮崎さんに「なんかウンダーベルク系で」とお願いした。
札幌の「バー山崎」(切り絵をしてくれるとこだ!)のオリジナル「フライハイト」を作っていただく。スロージンも好きなので大満足。そういえば「バー山崎」の出身で湯島の「EST!」の息子さんがやっている「アトリウム」が新しく移転したので先々週に行ったなぁ、とか思いながらゆっくり飲んだ。
一杯でサッと帰ろうと思ったボクに、宮崎さんがニコニコ寄ってきて悪魔の言葉。
なんとティンキャップの「ゴードン」が手に入ったという。んー正確には知らないけど1950年代? それはすごいなぁ。ではもう一杯、と居座る。オールド・タイプの「ゴードン」は本当においしいし。
ストレートでいただいたそのまろやかさに参った。舌や鼻を刺してくる要素がひとつもない。ジンは古いからって熟成するわけではないと思うので、これはもう作り方の違いなのだろう。なんでオールド・タイプの作り方を捨てるのだろう(やっぱり経済効率かな)。効率といえば、ゴードンは新ボトルを細長いタイプに変えたようだ。これは輸送効率なんだろうなぁ。前のボトルの方が100倍いいなぁ。
そういえば、「スミノフ」が韓国製になっているんだって? ボトルの裏を見たら確かに「製造元:韓国」と書いてあった。蒸留の仕方をちょっと端折っているようで、「冷凍庫に入れたら凍るのもあるらしいです」と。凍ってしまうウオトカ…。ううむ。これも効率重視の結果なのだろうなぁ…。
ラシェリール
2007年02月28日(水) 7:43:54
昨晩は白金(五の橋近く)にできた新しいフレンチ「ラシェリール」へ。
娘の受験お疲れさんと妻の誕生日(1ヶ月半前だけど)をやろう、と友人が段取りしてくれたのだが、ボクら家族としては、その友人の「あるお祝い」もメインの趣旨のひとつ。いやぁ、おめでとうございます。家に帰って妻が「素晴らしい人を選んだわね!」って喜んでましたよ(笑)
「ラシェリール」は、「モナリザ」で働いていたシェフが料理を作り、「ひらまつ」で働いていたマダムがサービスをする、という、なんというかそれだけでどういう方向性かわかる人にはわかる店。双方のイイトコロを上手に受け継いでいる印象。清潔で感じの良い、大人な店内。きれいだけどきちんと主張がある華やかな料理。優雅で温かい笑顔のサービス。なかなか良いかも。
仔鳩にワイルドライスを詰めてローストしたメインがうまかったなぁ。
最近では先々週だったかに「リストランテ濱崎」で食べたウズラのローストがベストに近い味だったが、ここの仔鳩もとっても印象的。焼き具合もよく、付け合わせも美味。盛りつけもとても美しい。クラシックな中に若々しさがあるいい料理だった。
場所的には焼肉「金竜山」のすぐ近く。ちょっと不便な立地が今っぽくていいけど、目の前がコンビニなのが可哀想。コンビニの蛍光灯で店内の雰囲気が壊れちゃうよなぁ。アル・ゴアが「温暖化防止のため、照明は蛍光灯に替えていこう」と提唱しているようだが、あの寂しくも不粋な灯りが地球中に広がるのだけは勘弁してくれないか。
媚竈のご夫妻と
2007年02月19日(月) 8:09:13
第一回東京マラソンで3万人が走っているのを尻目に「ラビラント」で昼フレンチ。
ブルゴーニュはボーヌ村にある和食レストラン「媚竈(びそう)」のご夫妻(シェフとマダム)が来日されているので、我々夫婦とご一緒しましょう、ということになったのであった。お会いするのは二回目。去年の一昨日以来。毎年恒例になりそうな予感。いや〜今年も楽しかった。
「ラビラント」は特にランチコースというのはなく、昼も夜も同じメニューなので、アラカルトでばんばん食べた。12時すぎに入って17時前まで。今日も料理が良かったなぁ。うずらの黒米詰めが特に印象に残っている。ツガニのスープも良かった。白レバーも良かったなぁ。
この店は年中無休な上に昼から夜までの通し営業、そのうえ丸の内に支店だしたりしていて、普通ならレベル落ちそうなものなのだけど、逆に料理レベル・サービスレベルは上がっているんじゃないかと思わせるところがある。東京の名店のひとつになりつつあるかも。
「媚竈」のお二人はムルソー村に住んでボーヌ村の店に通っているという、ワイン好きが聞いたらぶっ飛びそうな環境。休日はブルゴーニュ中のドメーヌを歩き回っていることもあって、様々な話が聞けて楽しい。毎年、冬のこの時期は店を閉めて東南アジアから日本へと旅をされるようだが、今回も京都「なかひがし」とか浜松「弁いち」とか浅草「鷹匠寿」とか西麻布「霞町すゑとみ」とか渋谷「竹慈庵なかだ」とか、素晴らしい店選択で食べ歩いておられ(よく予約が取れたなぁ)、その話もまた面白かった。年に一回の日本なので和食ばかりを選んだみたいだけど、だんだん和食にも飽きてきて「フレンチが食べたい!」と、最終日の昨日、フレンチでの〆に我々と。今日には帰仏の途につく。
前菜もメインもチーズもデザートもがっつり食べて、ワインもソーテルヌまで飲んで、満腹満足。休日の昼としては極楽に近い。でも昼に飲むとそこから夜まで使いものにならないのが問題ではあるけどな…。昨晩もいろいろさぼってしまった。
新玉葱ごはんを十杯
2007年02月17日(土) 8:10:35
昨晩は渋谷は松濤の一軒家割烹「竹慈庵なかだ」。
千一夜だけ営業する完全紹介制の店、というので話題でもある。昨日は壁に四七○日と書いてあった。あと470夜で店を閉める、ということみたい。
富山のフレンチ出身のご主人が作る創作和食はなかなかよく計算されていて、とってもおいしい。冒頭からホワイトアスパラを千切りしたサラダで驚かせ、レモンリゾット、新筍の姫皮スープでジャブを打ち、生フォアグラの酒粕漬けで右ストレート、生き血に潜らせた豚の薫製と田中泯さんのみんじゃがでアッパーカット、と、メリハリあるとても印象的な料理が続いた。うまいなぁ。唸るなぁ。
で、〆の「新玉葱ごはん」がまた絶品。
ご主人と話が盛り上がる同行者を横目に、女将相手に「おかわりください」「あ、おかわりを」「もう一杯お願いします」「すいません、もう一杯」「えっと、もう一杯いいですか?」「おかわり…」「すいません…」「ごめんなさい…」「まだありますか?」「…あと一杯だけいいですか?」と、食べ続け、最終的に十杯おかわりしてしまった(アホ)。まぁ小盛りではあるのだが、それにしても、ねぇ。でも遠慮しなければ15杯はいけたと思う。
ワインは持ち込みで2本飲んだが、食後に2階に上がるとまた別世界が広がっていた。
キャンドル灯して食後酒。極楽。
結局6時間くらい貸し切りでくつろいだ。そう、昨晩はボクたち男ふたりしか客がいなかったのでした。
フランシス・アルバート
2007年02月16日(金) 12:20:47
不定期日記を始めたのはサイト開設して2年目くらいの1997年7月。
一番初めの日記は「愛しのフランシス」と題して、妙にキザっぽく書いている。今読むと文章がとても若くてイヤなのだが、でもその「フランシス・アルバート」というカクテルはあれからも折に触れ作っているし、飲んでいる。
で、先日、「バー・ラジオ」に久しぶりに行き、そのカクテルを作り出した尾崎さんの前に座る機会を得た。
「あぁ、そうですか。何十回と作ってくださったんですか。とてもシンプルなレシピですけどね、人が直線を書いてもそれぞれに違うように、やはり作る人によって違います。わたしが作るとまた全然違うと思いますよ」
なるほど。
フランク・シナトラ(本名:フランシス・アルバート)が好きだった二つの銘柄、ワイルド・ターキーとタンカレーを1:1でステアする、ただそれだけのカクテルがどの程度違ってくるのかぜひ知りたいと思い、尾崎さんにお願いした。彼はニヤッと笑い、ボクのために作り始めてくれた。なかなか光栄な瞬間である。
尾崎さんは意外と饒舌だった。
作りながら工程を一部始終教えてくれる。
「はい、ここがポイントです。ステアするときに左手をこういうカタチにするんです。そして『気』を送り込みます。そうするとおいしくなるんです」
…気ですか。
ジョークなのかマジなのか、お顔からは判断つかないが、でもそういえば「マジック・スパイス」の下村泰山さんも同じようなことを言っていたな。物を作り出す達人は共通してそのようなことを言う人が多い。わかる気もする。
さて、そんなことよりステアが止まらない。
「え、あぁ、多いでしょう。100回ではきかないくらいステアしますよ。そうすると味がまったく変わります」
とても時間をかけて作っていただいたフランシス・アルバート。
いよいよ飲ませていただく。
あぁ…こんな味になるのか…。これが本物のフランシス・アルバートなのか…。
確かにボクがいつも作っていたり、他のバーで飲んだりしたものとは「別モノ」だった。ターキーの田舎臭さとタンカレーのおしゃまさが完全に溶けあって見事にフランク・シナトラの放埒さに辿り着いている。でもどこかに孤独っぽさもあって、それが彼の本名でネーミングした由来なのかもしれない。あぁ、うまい。とってもうまい。
ワイルド・ターキーとタンカレーを1:1でステアする、ただそれだけのカクテル。
それがここまでうまくなる。ここまで深く表現できる。
きっと超シンプルな料理ほどそういうことっていっぱいあるんだろうなぁ。味って奥が深いなぁ。というか、グラスの中である人物をそのまま表現しきっちゃうってスゴイよなぁ。とか、ちょっと鳥肌立ちながら、ゆっくりゆっくり飲んだ夜だったのでした。
「ためしてガッテン」鮨スペシャル
2007年01月04日(木) 8:38:34
昨晩、1時間半の鮨特集だっつうんでNHK「ためしてガッテン」を見ていたら、途中から「すし與兵衛」の鈴木信夫さんが出てきてほぼオンステージ。うわ〜とひっくり返って驚いた。つか、物怖じせず緊張せず、いつもの鈴木さんであった。演技もうまいうまい。握る手も震えてない(笑) 見事な男ぶり。さすが。
番組の内容はなかなか画期的で、日本人の「鮮度&素材信仰の鮨観」を壊してくれるもの(快哉!)
なにしろ「大間の最高級生まぐろ+金賞受賞のこしひかり」で握った鮨が、「スーパーの冷凍まぐろ+古米7割のブレンド米」で握った鮨に、一般人の食べ比べ投票で負ける、というところから番組が始まるのである。
で、鮨のルーツを探ったあと、科学の目を使って、酢が魚の旨みを増やし魚が米のうまみを増やす握りの技(押し寿司の秘密)、タネと酢飯が剥がれない一体感がいかに大事かという事実、優れた職人が握りの中に空洞を作っている様子をMRIで撮影して「噛むにつれて自然に酢飯がほどけ、口の中で魚とご飯が渾然一体になる」ことを検証。
そしてそして、鈴木さんが店で生魚を出さず、すべて熟成をかけたり仕事したりして握る様子を「與兵衛」店内で撮影。それがどういう効果を生むかを鈴木さん自らが説明。そしてスタジオにも鈴木さんを呼び、冷凍まぐろのヅケを握らせてゲストに食べさせ感嘆させる、という流れ(最後に大間の生マグロのヅケも握ったが)。
最終的には「鮮度とか素材とか言う前に、タネと酢飯の一体感がいかに大事か」という結論に達してガッテン!となるわけですね(サイト参照)。
うはは。
まぁいろんな鮨好きがいていいとは思うが、内容的にはまったく同感である。個人的な鮨の好みの方向性とも完全に合致している。なんか溜飲が下がる思い。さらにその方向性ではトップだと思われる「與兵衛」の鈴木さんまで出てきたのだからちょっとニコニコなのであった(わりとマニアックな選択ではあるのでNHKの担当者がちゃんとした鮨好きなのだろう)。
再放送は
・1月 6日(土)午前0時00分〜1時13分
・1月10日(水)午前1時35分〜2時48分
らしいので、見逃した方は見ると良いですよ。
年越しアルギン会
2006年12月29日(金) 8:37:19
昨日は恒例になりつつある「年越しアルギン会」。
半ドンの仕事納め帰りに、銀座の老舗蕎麦屋「泰明庵」にて、名物ドリンクである「そば焼酎のそば湯割り」を飲みつつ、つまみ喰って蕎麦喰って今年を〆るのである。
なぜアルギン会かというと、この「そば焼酎のそば湯割り」のそば焼酎がドリンク剤の空き瓶に入って出てくるのだ。正確に言うとリポDの空き瓶っぽいのだが(ラベルが剥がされているからわからない)、誰かが「アルギンZの空き瓶」と呼んでからずっと「アルギン会」。泰明庵の机の上にアルギンの空き瓶をズラリと並べる異様さを楽しむ会となった。これをしないと年が終わった気がしない、という有様になりつつある。
回りは50代を中心としたサラリーマンたちで満杯。無事に年を終えた安心感にネクタイ緩めてズルルと蕎麦を手繰っている図がなんとも美しい。いや、もちろん個人個人は美しくないのだが、集団で見えてくると妙に美しいのである。日本はこの人達に支えられているのだなぁ、お疲れ様、ありがとう、と感謝の気持ちすら起こる(まぁ自分もサラリーマンのひとりなのだが)。
昼1時半からアルギンを飲み始めて5時半まで飲み続け。「空き瓶足りないから回収するよ〜」とか言われて、せっかくズラリと並べたアルギンは回収されちゃったよ。む〜ん、入店してくるお客さんがドリンク剤の空き瓶ズラリを見て驚く顔が楽しみなのに(笑)
真冬のスイカ
2006年12月21日(木) 7:16:58
季節はずれ、いや、季節違いのスイカを食べた。
ある驚異的な「隠れてない隠れ家店」でデザート代わりに出たのだが(この店の感想はまた書きます)、これがまたうまかったのだ。千疋屋と同じ仕入れとご主人は言っていたが、スイカ真っ盛りの夏に食べても最上等と感じるような美味。まぁ外は寒風吹きすさび、みんなコートの襟を立てて歩いているのが見える中、ざっくり切ったスイカに汁したたらせてかぶりつく妙なシズル感も手伝ってはいると思うけど。
高知のハウスものだと言うが、こういう季節を無視した食べ物を食べるとき、「旬をないがしろにするのもなぁ」とどこかで後ろめたく思いつつ、「本当に幸せなことだなぁ」という深い感慨を覚える。
「青柳」の小山裕久氏はその著書の中でこんなことを書いている。
八百屋の軒先に行けば一年中あらゆる野菜が溢れ、旬がなくなってさみしいということがよくいわれます。しかしそれは間違いだと思うのです。
たとえば平成のこの時代は、暑い夏でも部屋に入れば冷房がきいて涼しく快適という暮らしがありますね。これはたぶん、昔の人にいわせればユートピアです。冬もそうです。どんなに外が吹雪いていても一歩家の中に入れば、暖房のきいた暖かい部屋がある。北国の人は雪掻きの辛さを骨身に染みて知っていますから、彼らにしてみれば、現代は天国です。
同じように四季を通じてさまざまな野菜に出合えることも、昔を考えればパラダイス。それを旬がないと嘆くのは単なるない物ねだり。それこそ感性の欠落した人のいうことだと思います。クーラーを入れて涼風が心地よいと感じたならば、外は夏でもそれは秋の始まり。そんなふうに四季を感じることはいくらでもできるはずです。
で、「どんなところでも四季を感じることはできる。もっと言えば、瞬間瞬間が四季である」というような論につながっていくのだが、確かに季節違いのスイカは「それを食べた瞬間、ボクの中で『旬』」であった。
寒い寒い夜遅く、驚異的なコースの最後の最後に甘〜いスイカにかぶりつく。本当にパラダイスだよなぁと感じ入った次第。
後輩と天麩羅
2006年12月20日(水) 8:54:31
昨晩は中学高校の後輩とメシ。
後輩なのだけど会ったのは初めて。ここ数年メールのやりとりをしていてなんとなくお会いすることとなった。
サイトを読んでくださっている方と会うのはわりと勇気がいる。勝手に美化されていることが多いからである。実物見てガッカリさせたら申し訳ないなぁとか気を遣う。そのうえとっても落ち着かない。相手にはサイトですべてを知られているのに自分は相手のことをほとんど知らないという不公平な状況が意外とつらい。こっちは裸なのに相手は服を着ているみたいな落ち着かなさ。モゾモゾ。さらに、わりと疲弊もする。「相手がイメージしてくれているさとなお」をどこかで無意識に演じている部分があるのだろう。やっぱり激食べした方がいいのかなぁとか(笑)。
だから帰ると肩が凝っていることが多い。自意識過剰なのかな。サイトやってるヒトならわかってくれる感覚だと思うけど。
でもまぁ今日は後輩だしな、肩の力を抜いて行こう、校風が強い学校だったのでだいたい相手の雰囲気は想像つくし、しかも相手もサイトを持っていて少しはこっちも予備知識があるし…。と、昨晩は普段より気楽に出かけたのである。意識して気楽に。
で、ある隠れ家的な穴場店に天麩羅を食べに行ったのだが、しょっぱなの素材を食べて何も考えず瞬発的に「○○ですね」と言ったらイキナリ間違えた(笑)。うわぁ。肩の力抜きすぎ。こういう時ってびみょ〜な空気が流れて困る。ヤバイと思って次の素材からはわりと緊張して味わう方向に。だって普通天麩羅にしないような素材ばかり揚げる店なんだもん。合鴨とかイチゴとか柿とか。おもしろいでしょ? でも意識してちゃんと食べないとまた間違う。結局緊張。ダメじゃん。
肩に力が入り、緊張モードから抜け出られなくなり、とはいえどっかで「気楽にしよう」という意識もあり、なんつうか途中から何しゃべってるか自分でもわからないほど脈絡なくなりすぎてしまった。まぁそういう晩もあらあな。ごめんね後輩。また行きましょう。
流通のチカラ
2006年12月15日(金) 8:46:30
割烹「樋口」。
年内に裏を返そうと思っていたのだが、なんとか間に合った。誠実で真摯な料理。だけど客を緊張させる真面目さではなく、肩の力がホッと抜け真面目さ。この辺がこの店の真骨頂かもしれない。疲れた時に特に効く。
途中で白川(白甘鯛)が出た。ううむ。去年から今年にかけての「のどぐろ(アカムツ)」同様、はやり始めているみたいだなぁ。このところ続けて白川を食べている。
ここ数年、流通の進化と客の高級志向に伴って、地方でもめったにお目にかかりにくかった希少な高級魚が都内の割烹や居酒屋に出回るようになってきた。去年だったかフツーの居酒屋で「のどぐろ」の文字を見たときなんか驚いたもん。来年あたり白川もフツーに並び出すのかもしれない。でも東京でそれだけ消費されると、逆に地方では枯渇するんだろうなぁ。申し訳ない。というか、地方を訪問する楽しみが薄れるので、東京に流通させなくていいです(笑)
そういえば那覇から「きっぱん(橘餅)」が届いた。というかいただいた。ありがとうございます。本当においしい。
もう謝花きっぱん店でしか作っていない銘菓。二ヶ月待ち。だから観光客はなかなか手に入れにくい。東京にも流通していない。でもわざわざ那覇に行って買いたくなる希少な味のひとつである。
流通のチカラは素晴らしい(特にここ数年)。食べ物だけでなく、本もCDもクリスマス・プレゼントだって、家にいながら手軽に買える。すぐ届く。感謝感謝。
でも、わざわざその場所に行って苦労したり努力したり探し出したりしてやっと手に入れる、口に入れる、みたいな体験をしていないから、自分の幅は広がらないし、選択眼も養えない。人生もとても安易になる。まぁ、良し悪しというかなんというか。難しいところですね。
「すし匠」〜「カルマ」
2006年12月12日(火) 12:48:32
昨日のメモ、少し追記してあります。ハシゴする人(いるのか?)のためのコツというかなんというか。
昨晩は対談相手の伊藤さんと四ツ谷「すし匠」。
数ヶ月に一回ふたりでどこかに食べに行くが、まぁいろいろ話は尽きないこって。でも意外と食とか店の話はそんなにしない。
「すし匠」は、酢飯を使い分けることで(一部鮨好きに)知られている店。基本は白酢の酢飯を使っていて、さわらの昆布締めや煮小柱、赤身のヅケとかは赤酢の酢飯で握る。赤酢は少し酢をきつめにしてある。
ボクとしては酢飯の使い分けはとても素晴らしいことだと思っている。
優れた職人は「自分の酢飯と握り方」にタネを合わせて一貫を完成させていく。でも、逆にそのタネに一番合う酢飯の状態を作り分けられれば、鮨はまた違う次元に入っていける気がするのだ。そういう意味では昨日はとっても楽しんだ。ただ、酢飯を変えることでご主人がまとめ上げたい味の方向性が多少ばらついてしまったのも事実。白と赤をわかりやすく変えすぎているのかも。その中間くらいのグラデを使ってくれるともっとまとまって良いのだがなぁ、でもそうすると多種類炊き分けないといけないので大変すぎるなぁ、とか思いながら食べていた。
いずれにしても、創意工夫に満ちた素晴らしい鮨だった。いや〜満足満足、と店を出て、白金の「カルマ」へ。その昔「リジョイ」という店で宮崎優子さんと一緒に(というか弟子として)シェイカー振っていた浅川康明さんがやっているバー。宮崎さんのドクターYを所望したら「私オリジナルのドクターもできます」とのことで、名付けてドクターYASをいただくことに(彼の名前がヤスなので)。むむ。うまし。またこれを飲みに来るね。
満員劇場御礼座2006
2006年12月11日(月) 9:25:32
今回の大阪行の目的のひとつである「満員劇場御礼座2006年ひそひそ公演『それは秘密です』」を観てきた。
満員劇場御礼座(以下「満劇」)の公演のためだけに毎回新幹線代払って大阪に行ってもなんにも惜しくない。そのくらい良い。笑える。ほんわかする。というか好みに合っている(知りあいが出ているのもある)。でも貧乏性なので行ったら行ったでいっぱい食べたり飲んだりしちゃう、というのがこの金土日の真相である。ってどうでもいいか。
ちなみに今回もあっという間に前売り完売したらしいのでこのメモでも告知しなかったが、関西に住んでるなら是非観てほしい演劇ですね。とはいえサラリーマン集団の舞台なので不定期公演。なかなかやってくれないのが難である。
今回は全体的に本がよく出来ていた気がする。淀川フーヨーハイ、あべの金欠、心斎橋ラムネの3人の脚本があっさりとしつこめの間のギリギリのバランスで良かった。ちょっと前に観たつかこうへいの「蒲田(錦織版)」より良い(マジ)。いつものメンバーも流石なもの。客演の高瀬和彦氏もとても良かった。早く次の公演を望むです。
昨日のメシは、久しぶりに新世界を歩き回っていろいろ食べた。
通天閣の足もとをぶらぶら歩いて行き交う人を眺めているだけでなんだか元気になるなぁ。なんつうか「人間どうやっても楽しく生きていける」みたいな小さな自信を得られる。やっぱ新世界はええわ。ちなみに発見としては串カツ屋は「八重勝」が一番好きかも、ということ。例の二度漬け禁止の串カツ店がいろいろあるのだが、その中では。「だるま」とかと連続で食べてみてそう実感。
【追記】
新世界の串カツですが、「八重勝」も「だるま」も超人気店で、普通に1時間とか並ぶ世界です。
なのでボクみたいにハシゴしようと思ったら「朝10時半の開店前から『八重勝』に並んで(開店直前に行くともう座れない)、開店と同時に食べ、20分ほどバクバク食べたらすぐ『だるま』に向かい、開店前から並ぶ、という段取りを踏まないととても無理です。ちなみに「だるま」ジャンジャン横丁店なら11時開店。本店は12時開店です。ワタシも食べ比べてみる〜というメールをいただいたので、追記。
センチメンタル・イーティング
2006年12月10日(日) 8:46:30
大阪。
思った以上に二日酔いがひどく、ヨチヨチとなんばの「千とせ」へ。
「肉吸いと卵かけ御飯〜」と心の中でイメージしつつ(肉吸いとは肉うどんのうどん抜きなのだが、意外とあの脂な感じが二日酔いの胃にイイのである)、やっとこさ辿り着いたらなんと「本日臨時休業」の貼り紙が!
どっひぇーとぶっ飛んで、その勢いで斜め向かいにある「釜たけうどん」に入ってしまった。さぬきうどんの有名店である。おぉ、ぐっと踏み込む歯を包み込む系ムニムニうどんじゃん。なかなかうまい。入り口横に「うまひゃひゃさぬきうどん」も発見。我が本ながらなんだか懐かしい。
そのまま「なんばグランド花月」方面に歩いていくとその横で行列が。ふーん、このたこ焼き屋は入ったことなかったなぁと二日酔いも忘れて思わず並んで買ってしまう。でも正解だった。うまかった。「ワナカ」というたこ焼き屋さん。急に他のたこ焼きと食べ比べてみたくなって「会津屋」「大阪で一番おいしいたこやきくん」などで食べてみる。んー「ワナカ」の方が好きかも。
たこ焼きと言えば、大阪勤務時代に一番好きだった天満の「うまい屋」へ昨日行ってみたら火事(類焼)で店自体がなくなっていた。来春には再開するらしいが残念。あの古い雰囲気も良かったのに。
小麦粉を胃に入れたら急に調子が悪くなった(というか食べ過ぎ?)。
中崎の住宅街に友達が開いたカフェ「kitchen」に行き、水をもらって休憩。この店、以前は近くで小さく営業していたのだが、築80年の一軒家に移り、とてもオシャレでコージーなカフェに変身していた。だらだらしゃべって別れ、中崎を少し歩く。この辺オシャレな小さい店がいっぱい出来たなぁ。
ホテルに帰り昼寝。だいぶ調子が戻ったので夜ご飯食べに福島の「う越貞」(うおさだ)へ。途中、福島近辺も散歩したが、びっくりするほど今風の店が増えていた。
「う越貞」に来るのは10年ぶりくらいかなぁ…。懐かしい。一緒に行くはずの後輩が急病で救急車で運ばれたので(マジ)、ひとりカウンターで。数年前からじわじわと仕入れ先を変えているらしく、最上質の魚がズラリと並んでいる。へぇ、ずっと勉強を怠らない人なんだなぁとうれしくなる。八幡浜の白甘鯛と五島列島のくえが特に印象的。そーとー上質。うまかった。ご夫婦でやっている小さい素朴な居酒屋だけど、大阪でも最上の魚を出す一軒になっていた。また来よう。次は間人と同じくらい質がいいという津居山の松葉ガニを。
本当はその後苦楽園のいつものバーに飲みに行こうと思っていたのだが、大将が倒れて気弱になっていると聞いていたホテル阪神地下の「奴寿司」へお見舞いがてら伺うことにした。
大阪勤務時代は曽根崎新地の雑居ビルの地下の小さな店で営業していた店。知る人ぞ知るその「奴寿司」(天満の同名店とは別物)を誘致するとはホテル阪神もなかなかやるなと当時舌を巻いたものである。
谷大将とは仲良くて、いっつも冗談言いあいながらじゃれていた。というか若かったボクが鮨の食べ方や美味しさを知ったのはこの店のおかげ。カウンターでひとり食べることもここで覚えた。20代のボクにはちょうどいい敷居の低さと値段と味だったのだ。
谷大将はいまでは若手に任せて週数回しかカウンター内に立っていないらしいが、運良く今日は立っていた。最初はお互いぎこちない感じ。でも、「どうも! お久!」「……あれ? あ! あ〜!」と照れ臭く再開の挨拶を交わしているうちにだんだん昔の調子に戻ってきた。お互いの老け加減をからかいあいながら何貫か握ってもらう。あぁ懐かしい。そうだった。これが谷さんの握りの味だった。鮨リテラシーが上ってしまった今ではいろいろ思うこともあるが、それでもボクは「谷大将の手で握ってもらった鮨が好き」である。あの手でボクのために握ってくれた鮨はとても特別な味がする。
彼は倒れてもすぐ現場に復帰して元気にやっているが、確かに少し気弱になっているっぽい。「最近元気がなかったけど、佐藤さんの顔みて少し元気そうになった」と奥さん。でも握りはちゃんと元気な頃の谷さんの味だったよ。また来るから絶対握り続けてな。ちょっとセンチになりつつ店を出る。センチメンタル・イーティング。
贅沢者
2006年12月05日(火) 12:58:03
昨晩は、とある天才とふたりで「上海蟹の老酒漬け」。
いやぁ絶品…。老酒漬けは他でも何度か食べたけど、ここのがベスト。うますぎる。この店、やっぱしっかりしているなぁ。季節にはこれからアッチではなくコッチに来よう(謎)
食い物の話を中心に話題はあっち行ったりこっち行ったり。尽きず。彼の時間を2時間も独占するとは、ボクはなんて贅沢者なんだろう。感謝。
イイトコドリみたいな超絶コースを堪能した後、彼と別れて南青山「Amoh's Bar」。
1周年も無事乗り切り、なんだか店も落ち着いてきた雰囲気。1年持つって予想以上に大変なことだと思う。青山って商売難しそうだし。これからもがんばってね。
揚げ物モード
2006年12月02日(土) 19:08:36
先週、昼ご飯にひとりで入った新橋の「和楽」のアジフライがバリッとして妙にうまくて、また「アジフライ食べて〜」モードに入っている。年に数回来るな、アジフライ・モード。1枚しか出てこない場合、半身をしょうゆで、半身をソースで食べる。しょうゆかソースかで数年迷った末にこう落ち着いたのだ。あぁうめぇ。
やっぱり先週、久しぶりに昼を食べに行った「とんかつ まるや」がまたうまくて、同時に「とんかつ・モード」にも突入。キャベツのおかわりが+100円になっていたが、その分たっぷり盛られるのでこれも満足。とんかつにキャベツってゴールデン・コンビだなぁ。あぁうまいとんかつ腹一杯食べたい!
要するに強烈なる「揚げ物モード」に入っているわけっす。
ガツンガツンに揚げ物食べたい! そのためには2,3キロの体重増は覚悟している。というか、すぐ痩せられる自信があるので(←BMグラサンダイエット提唱者だし:笑)。あ、BMグラサンじゃなくて、BMグラだけでも「太りません」ね。どんなに食べても。少なくともボクは痩せたまま体重キープしています。興味ある方はこちらから順に読んでくださいませ。
ちなみに、我が家は揚げ物を全くしない家なので、家ではアジフライもとんかつも食べられないんだよなぁ…。どこかでアジフライ+とんかつが両方食べられるうまい店探して、両方一気食べするのが当面の夢だったりします(笑)。
HOKKAIDOミルク村
2006年11月30日(木) 8:49:34
こっちの対談でも書いたが「HOKKAIDOミルク村」札幌店は大変面白かった。その斬新な発想と意外性、そしてみんなで「コレが合う!」「アレも合う!」と、アイスとリキュールのマリアージュをワイワイ言い合う感じがなんとも楽しい。
で、銀座店もあるとは知っていたのだが、ある夜にようやく行けた。
仕事仲間の50歳のオイチャンと45歳のボクのむさい男ふたり連れでアイスクリーム・バー(笑)。でもふたりとも年齢不詳系なので浮かなかったと思うけど(思いたい)。
オイチャンはミルク村初体験。店に入った当初は頭の上から「?」飛びまくり。「この人なんでこんなとこに連れてきたんだオーラ」出まくり。まぁ店内には70年代ファンシー文化の空気が横溢しているのでさもありなん。女性客も多いし。
でも。
セットが来てからのオイチャンの喜びようと言ったら!
「こ、これはスゴイ!」
「新しいし、面白いし、楽しい!」
「というか、おいしい! んでもって安い!」
「うちの次の部会はここ貸し切ってやりますよ!」
「これ…、なんで渋谷とか下北とか若者の街に出店しなかったんだろう? 行列の店になるのに」
銀座出店は札幌店の店長の夢だったそうだから仕方ないんだけど、若者の街に出したらホント流行ると思うなぁ。ちなみに銀座店は札幌店の娘さんがやってます。輸送費など含めてセットが1500円と札幌店より240円高いけど、セットで1時間は楽しめるのでお得(お替わりも出来るし)。昼は12時からやっているので、今度女性の部下を連れて行ってみようと思うです。昼からほんのり酔わせてみる(笑)
「鮨 水谷」の極上
2006年11月29日(水) 8:43:26
「あれ? 大阪かどっかに転勤したのかと思ってたよ」
と開口一番に言われつつ「鮨 水谷」。水谷さんにそんな皮肉言われるくらいは間が空いた。ていうか、年一回来れるか来れないかっていうお値段だから仕方ないんです。銀座のこの店にコンスタントに通うのは(自分の中では)10年早い。
それにしてもうまかった。凄みすらあった。
銀座に開店してしばらく、多少酢飯に塩がきつすぎる時があったのだが、昨晩はそんなこと微塵も感じさせない安定感抜群の美味。ここまで高レベルで安定していると客って別の意味でくつろぎきるのね。もう真の意味での「おまかせ」になり、身も心も預けてしまっちゃう。四の五の考えず心をすべてオープンにしてまかせきる1時間。極上だった。
ぐっと柔らかく歯の侵入を許しつつ、最後に「やっぱりいや…」と静かに抵抗を試みる煮アワビ。その抵抗時にふんわりと芳香を放出する。あぁこれ。しとやかなのに奥の方から気の強さが立ち上がってくるこの感じ。歯を入れたままずっとじっとしていたくなる。
日本一のまぐろを握る彼に「今日のは、まぐろよりうまいんじゃないかと思う」と勧められた松輪の鯖。うわ。なんだこれ。これ以上脂が乗ると品がない、というギリギリのギリ。ラインのすぐ向こうに見える「下品」という文字を見ながら食べる、強烈に「上品」な握り。なんだかベルモットの瓶を横目で睨みながらジンを飲んだチャーチルを思い出すような。
世界中すべてのパティシエに食べさせて感想を聞きたい煮穴子。最近では煮穴子がうまい店も増えたが、わざとらしく柔らかかったり、どうしようもなく甘かったりする。水谷さんのはわざとらしさが微塵もない。舌の上に載せて上顎にぐぅっと押しつけてつぶすときのこの快感。なんだろうなぁ…。このバランスに辿り着くまでの長い年月を想ってしまうような穴子。特有のねっとり系の酢飯だからこそのバランスだ。無二。
いつかいい大人になった娘を連れてきて、背筋を伸ばして対峙させたい玉子。毎日食べているありふれた食材がちょっと手を入れて焼くだけでどうしてここまで輝くのか。人生の秘密がここにそのまんま入っている。心して食べられよ。
「あんまり間をあけないようにね」と釘をさされて店を出る。ひと月数千円ずつ水谷貯金しなくちゃね。
それにしても、うーん、家族を連れてくるとするとちょっとした旅行くらいはお金がかかるなぁ。でもたった1時間強とはいえ、そこらの温泉に行くよりずっと濃縮された時間がここにはある。うん、やっぱ連れてこよう。とはいえハタチそこそこで娘を連れてくるのは贅沢すぎる。せめて30歳くらいになって、多少の味覚とお金の価値を知ってから連れてきたい。いま娘が11歳だから…。うぅ。水谷さん、あと20年はやっていてくださいね。無理?
大スズメバチの焼酎漬け
2006年11月28日(火) 6:55:40
岐阜県は瑞浪市の、とっても悪い人たちから贈り物が届いた。
過日、瑞浪市での夜、大スズメバチ(しんこ蜂)酒にやられて3日も死んだワタシに対しての挑戦状である。生まれて初めて「何も食べられない。水すらも飲めない」という状態に陥ったあの日々…。
しかもオリジナル・ラベルだよ。うぅ。悪夢が蘇る…。
ボトル全体像の写真がコレ。ラベルはコレとコレを見ると全体がわかる。3つめの写真で沈んでいる大スズメバチが少し見えますね。大スズメバチを生きたまま焼酎に漬けるそうである。つまり猛毒成分が溶け出しているわけ。うぎゃ〜。精力増強に抜群に効くと言われてるらしいが、そんな精力いりませんから。というか、ボク、絶対、ハチ毒アレルギーですから! もう二度と大スズメバチ酒は飲みませんから!
うちで袋から出した瞬間、そのグロさに響子が「きゃ〜〜〜!」と叫び、集中力をなくした。勉強進まないのもアナタ方のせいですから!
とはいえ、ありがとうございました(泣)。定期的にうちに来る「隊長たち」に飲ませて生体反応を見ることにします。
見島牛のヒレ肉
2006年11月15日(水) 8:24:30
以前食べて大変感心した「見島牛(みしまうし)」をまた食べる機会を得た。「見島牛をいただく会」とは別で。
見島牛は、孤島に純血のままで残された天然記念物の牛で、和牛のルーツと言われている。月に約1頭だけ去勢牛が食肉として市場に出る貴重なもの。その見島牛のヒレ肉となればものすごく希少なのは想像に難くない。1頭あたり少ししか取れないし。
そのヒレ肉をほぼ独占的に仕入れているレストランが都内にあって、昨晩はそこでディナー。つまり普通の人でもそのレストランに行ってオーダーすれば食べられるわけである。ふーん、もっと宣伝すればいいのに、と思いつつ、まぁ需要が増えすぎると困る部分もあるのだろう。
フレンチのコースで、見島牛はメインで出てきた。
以前にも書いたが、見島牛は農耕などに使役している牛なので、筋間線維に脂肪が霜降り状に入り込むらしい。厳しい環境と粗末な食事ゆえに細かく脂肪を溜め込むのだとか。作った霜降りではなく自然の霜降りなわけ。うまそうだよなー。
まぁそんな能書きなど関係なく、一口食べれば「何かが違う」のがすぐわかる。厚切りのステーキだったが、上品で穏やかな中にきっちりと強い香りが隠れていてうみゃい。上顎と舌で挟んでむにゅぅ〜と潰すと肉汁と香りがぶわぁ〜と口中に広がるのである。むにゅぅ〜と潰れつつ押し返してくる感じがなんともはや。柔らかいだけの肉は嫌いだが、この肉はレッドミートの強さを保持しつつとろけちゃう。あぁすまんすまん。
実際にはロースとかの方が香りも旨みも強いとは思うが、このヒレ肉のむにゅぅ〜ぶわぁ〜も捨てがたい。うぅ。書きながら腹減ってきた。見島牛の(今の良さを失わない)増産発展を祈念します。
※ちなみに、見島牛の雄とホルスタインの雌を交配した見蘭牛(けんらんぎゅう)はわりと出回っているそうです。
朝からお腹がカキフライ
2006年11月07日(火) 6:47:03
昨日は朝からお腹がカキフライだった。
おとといの夜、広島についてのメールをある人に書いていて、その中でカキに言及したせいか、夢にカキフライが出てきたのであった。なぜかダウンタウンの松ちゃんと巨大なカキフライを食べている夢(なぜだ?)。で、起きたときにはもう胃がカキフライを欲している状態に。
午前中のミーティングをイライラ終え、よし!カキフライ、と思ったら、ちょうどタイミングよく知り合いから電話があったので一緒に「三州屋銀座店」へGO! あぁまさに「夢にまで見た」カキフライ。やっぱこの店、うまいわぁ。去年の印象よりちょっと甘い気がしたが、それでもプリプリのジュワジュワのハフハフ。うみゃ。
昼に油ものを食べると午後から眠くなるのだが、なんとかうっちゃって企画書をふたつ書き上げる。夜はある学校へ講義に。
講義後、先輩と四谷荒木町。「岩井食堂」に一瞬寄って軽く食べたあと、「いい店ないかなー」とぶらぶらしつつ通りかかったあるふぐ屋へふらり。いやなんとなく「焼きふぐ」の提灯に惹かれて「あの〜、一品で一杯とかって出来ますか?」と聞いてみたら「どうぞどうぞ」となったのだった。そういえばふぐ屋ってコースしか食べたことないけど、カウンターで一品&ひれ酒もなかなかオツ。「ぶっきり」と「焼きふぐ」と「ふぐ味噌汁」。予想以上にうまくて満足。ふぐは「てっちり」とかにするよりもこういう食べ方の方がいいかも。というか、そろそろ冬やねぇ。
ペトリュスのコーラ割り
2006年11月03日(金) 15:04:14
昨日の話を書いていて思い出したあるエピソード(実話です)。
ある友人が仕事で上海に行き、中国人のド金持ちと親しくなったんだって。
で、ぜひウチに遊びに来い、と言われ、そのまま彼の家にお邪魔することとなったらしい。上海の富豪は桁が違う。ものすごい豪邸の応接間に座って待っていると、彼は「一緒にワインを飲みましょう」と言ってボトルとグラスとコーラを持って来た。ボトルを見るとペトリュスじゃん(世界トップクラスに高い赤ワイン)。友人はワインにくわしいので、さっとヴィンテージを見て「お、いい年じゃん、ラッキー♪」と喜んだら、ペトリュスを注いだグラスを前に中国人はこう言ったという。
「この赤ワイン、いっぱい買ったんだけど失敗したネ。渋すぎるヨ。おいしくない。でも大丈夫ネ。こうやって飲むとうまいんダ」
その中国人はコーラの栓をシュポンッと抜き、「よせ〜!」と心の中で叫ぶ友人を前に、ペトリュスを入れたグラスにとぷとぷシュワ〜ッとコーラを注ぎ、くるりと混ぜて彼の前に置いたという。
友人は言ったものである。
「いや〜、久々に参ったよ。最低の夜だった。痛んだペトなのかとも思ったけど、頼んでペトだけ飲ませてもらったらちゃんとうまいの。つーかさ、あれで渋いんだったらまずボージョレーヌーボーあたりから飲み始めて、ある程度味がわかってから高級ワインを買って欲しいよな。ワインは有限なんだから…。でもさー、日本人も20年前とかは金にモノ言わせて高級ワインをいっぱい買って無駄飲みしてたのかもなーと思ったらさー…」
いま、上海や香港で高級ワインが買いあさられていて、その余波を受けて日本でもワイン価格が異様に高騰して顰蹙をかっているのだけど、20年前とかに価値も分からず日本が高級ワインを買いあさっていたころ、こうやってヨーロッパあたりから笑われ、顰蹙をかっていたのかもしれないなー、これもいつか通った道だなぁ、とか思ったです。
食えるうちは食っておきなはれ
2006年10月27日(金) 6:12:29
昨晩は札幌はすごい騒ぎだったでしょうね。すすきのとか。こないだ行ったばかりなのでなんだかうれしい。日ハム優勝おめでとさんです。
ところで、ちょっとショッキングなメールが飛び込んだ。
古い友人がジンマシンに苦しんでいたのだが、それが食物アレルギーへと変化し、9月から突然エビ・カニ・ピーナッツがダメになったというのだ。それどころか血液検査では問題の無かった蕎麦で一種のアナフィラキシーを起こし、「次食べたら死ぬよ」と医者に言われてしまったという。
エビ類、カニ類を食べるのはもちろん、ソースにエビが入っている可能性があるお好み焼、キムチや市販の白菜漬けも食べられない。かっぱえびせんも坂角のゆかりも食べられない。蕎麦そのものはもちろん、蕎麦も出しているうどん屋も同じ湯で茹でてる可能性があるのでダメ……。
好き嫌いがなかった友人ゆえ「食べられない辛さはすごい」と訴える。うう。わかる気がするなぁ。ある日突然「今この瞬間からエビはダメ、蕎麦もNG」とか言われたら、あのおいしさを舌が求めてノタウチマワルかも。
「あなたの牛胃も疲れておるようですが、食えるうちは食っておきなはれ」
だって。
そっかー。食事制限のある病気っていろいろあるけど、急にアレルギーになる可能性ってあまり考えてこなかったな。うん、食えるうちは食っておくけど、まず、なんでも食べられる現状に感謝しないと…。いや、ホント、シアワセです。感謝。
そういや、アナフィラキシーを検索して調べていたら「ハチ毒アレルギー」というのがあるではないですか。ボクが先々週に吐いて倒れたのって、軽度のソレではなかったのかなぁ、とちょっと思った。スズメバチ酒が一種のアレルギー反応を起こしたのではないか、と。何杯も飲んだから。だって翌朝の調子の悪さは二日酔いを越えてるし、調子が戻るのに時間がかかりすぎてるし(いまだ本調子じゃない)。
リンガーハットはがんばっている
2006年10月26日(木) 8:23:12
長崎情報いろいろありがとうございます。目移りして困ります(笑)。
予習のためにちゃんぽんを数店食べ歩いているのだけど、わかったことは「リンガーハットはがんばってる」ということ。チェーン店ということで軽視しがちだけどちゃんとうまい。昨日は太麺皿うどんを食べたけど、なかなかのものだった。んでもってメールでもネットでもみんな「リンガーハットはちゃんとうまい」「実は一番好き」とか発言していたりするのね。長崎出身者も含めて。なるほどそういう意味ではリンガーハットをちゃんぽん・皿うどんの基準に考えて食べて行くとわかりやすいかも。
ただし、ちゃんぽん(皿うどん)はあっさり系とこってり系にわかれるようで、リンガーハットはこってり系らしい。あっさり系は現地長崎以外にあまり普及していないらしいので、あっさり系を集中的に食べてくるのも面白いかもなぁ。まぁでもまだ大量にハシゴできるほど体調が戻ってないので、厳選していくつかしか行けないと思うけど。
食べ物以外では、やっぱり「あんでるせん」のオススメがメールでありました。ここのマジック伝説は聞こえてきています。でも整理券もらう暇がないし、そんなに長時間拘束されると他の店に行けなくなる…。同じ系統では小川心平さんの「マジックシアター」。ここも行ってみたいんだよな〜。なぜか長崎はクロースアップマジックがお熱いようで。
40代中盤だからこそ
2006年10月21日(土) 21:39:48
昨晩は新橋「荒井商店」で宴会。ペルー料理である。
胃腸にまだ自信がなかったので、おそるおそるペルービールから飲み始め(一週間ぶりの酒!)、白赤とワインを飲み、最後はラム。うん、なんとかいつもの胃腸に戻ったようだ。亀の手や腎臓などを食べても大丈夫だった。お帰りー、いつもの胃腸。
シェフはまた腕を上げたかもなぁ。美しい奥さんのサービスも気持ちよく、終電まで5時間強、みんなとっても楽しんだ。
それはそうと、今回、札幌の食べ過ぎとその後の胃腸異常でいろいろとメールをいただいた。
多くが「いい加減、年齢とか考えや」というもの。はしゃいで調子に乗った揚げ句、結果的に胃腸を痛めたわけで、なんつうかとてもお恥ずかしい。すげーお馬鹿。ご忠告はありがたくいただきます。本当にありがとうございます。
ただ、本人としては「こういう年齢だからこそ無理矢理でもいろんなことをしよう」と考えてるところがあったりする。40代中盤というのは、だんだん「新しいもの」を受け付けなくなり、時代にキャッチアップできにくくなる年齢だと思うのだ。
嗜好も固まり、食べるものもだいたい決まってくる。油断してると同じ店ばかり行くようになる。音楽も新しいものを聴かなくなる。本だって読むのにチカラがいるようなものを避けるようになる。旅するにしても価値観を揺さぶられるような場所をわざわざ選ぶようなことはしなくなる。などなど。要するに好奇心が減退し、だんだん保守的・消極的になり始める年齢なんですね。
そういう「老化」って、急にやってくるのではなくて、じわりじわりとやってくる。
20代30代では普通に持っていた好奇心も、意識して心の奥底から引き出してやらないとなかなか出てこなくなる。悪い意味で物事に驚かなくなってくる。そういうこともあって、「あえて無茶をする」「なるべく新しいことをする」「無理矢理自分に刺激を与える」「そういう状況に自分を置く」みたいなことを実はいっつも心がけていたりするのです。
もちろん「精神の老化」を「肉体の老化」が追い越したら元も子もないわけで、身体についてはみなさんがおっしゃるように気をつけていきます。でも、これからも食べ過ぎたり遊び過ぎたり無茶なものに手を出したりし続けると思います。そういうとき「あんなに注意したのに、こいつは本当にアホだ」と見捨てないで、「あぁこいつなりに老化と闘っているんだな(笑)」とか温かい目で見守ってくださるとうれしいです。今後ともよろしくお願いします。
…以上、近々懲りずに長崎で食いまくってくるための言い訳でした(笑)
調べれば調べるほど長崎って美味しそうだ〜。
「しみづ」でニコニコ
2006年10月11日(水) 6:21:00
昨日は疲れたので夜遅めからひとり「鮨処しみづ」。
ぬる燗を友にゆっくりいただく。ここの小肌の締め具合が好き。深めに漬かった鯖も結構。ブリ、赤身、ミル、すみいか、タコ、おぼろ、沢庵巻きなど、どれも印象的。というか、ここ数回の「しみづ」は実に良い。また腕を上げたんだなぁ。なんというか口に入れるとその鮮烈さで目が覚めるような鮨になってきている。
最後に清水さんが「玉子を変えました」と言うので頼んでみたら、薄焼きになっていた。酢飯を包み込むように握ってある。つなぎをなるべく使わないでイメージに近い味の玉子焼きにすると、握ると背から割れてしまう。それをいろいろ工夫して辿り着いた「割れない玉子」だということだ。美味。最高の〆となった。
食べながら「あぁシャーワセ」とニコニコしてたら、いつの間にか疲れも霧散。ひとりでニコニコニコニコしてたので、はた目から見たら不気味なオッサンだったかも。でもおかげで不機嫌を家に持って帰らずに済んだな。うまいもの食べて、ニコニコして、ゆっくり月でも見ながら歩けば、たいていのことはオッケーだ。うん、人生の bright side ばっかり見て生きよう。
ジャック・ローズの季節
2006年10月07日(土) 22:59:36
今日は土曜だが、表参道で講演というか講義というか。
大人しい聴衆だったが、んー少しは伝わったかなぁ。相当アジってみたのだが(アジるって死語?)。というか、ボクってネットを愛しているなぁと再確認した。そう、ネット系の表現と志の話をしたのでした。
2時間みっちりしゃべって、わりと疲れて帰途につく。
地下鉄に乗って地上に出た途端にブブブと電話。断れない方から「メシ行かないか」とのお誘い。土曜だったので一瞬焦ったが、疲れていてちょっと飲みたい気分だったので渡りに船。蒲田まで流れて先週行ったお好み焼きの「福竹」へ。その方が行きたがったのでなんとなく。でも今日はまたオバチャンの切れ味が鋭く、相当うまかった。この人はやっぱり名人だなぁ。好き嫌いが分かれる店だし、ボクも決して手放しで好きな店でもないのだが、やはりうまいものはうまい。んー、そのうち家族も連れて行こう。
二軒目は「テンダリー」へ。
入ってすぐ「グレナディン・シロップ作りました!」とにこやかに言われる。おお、もうそんな季節だなぁ。この店は自家製のそれでジャック・ローズを作ってくれるのだ。考えてみたら毎年いいタイミングで訪問する。ジャック・ローズと縁があるのかも。
なんと桃もあったので(同時期には珍しい)、ベリーニ、ジャック・ローズと続けていただく。ジャック・ローズは特に美味。口の中をグレナディンの香りでいっぱいにしつつ家に帰る。しあわせ。
一期一会
2006年10月06日(金) 6:35:53
サイト読者の方からメールで「大阪北新地の『千成』が閉店した。ご主人が亡くなったのが理由らしい」と聞いた。とても好きな肉料理屋だったのでショック。あぁあそこで〆に食べる「煮込みぶっかけ」がもう食べられないかと思うと…。朝日新聞にも書いたし(コレ)、うまい店対談でも書いた(コレ)。好きだったのにな…。
そういえば「いもや 須田町店」もご主人が急逝して閉めた。「カレー屋nagafuchi」もご主人が急逝して閉めた(いまは別の方で復活)。好きな店の味というのは実に儚い。
同じように、恐れていることがある。
東京の大地震である。
そう、阪神大震災級の地震が東京に来たら、いったい何軒の趣深い店がつぶれてしまうことだろう。
「鳥榮」も「鷹匠寿」も「鳥長」も「布恒更科」も「三州屋銀座店」もとても危ない。「二葉鮨」も「はち巻岡田」も「蔬菜坊」も「さいき」も残らないかもしれない。「スタミナ苑」や「一億」はどうだろう。人形町や月島の古い店も心配だ。新橋や有楽町のガード下も危険すぎ(阪急は高架が崩れたし)。大井町の東小路も壊滅するかもしれない(「永楽」の二階で食べるときなど「いま地震が来たら確実に死ぬ」とか覚悟しながら食べている)。他にも心配な店がたくさんある。
不謹慎な話ではある。
でも、阪神大震災を神戸で体験したボクにはわりと実感が伴っている(コレとか読んで下さい)。趣ある一軒家がどれだけなくなってしまったか。一軒家だけではない。コンクリートの家とかもビルとかもたくさん横倒しになったのだ。お店も例外ではない。補強もせず無防備に建っている店が多すぎる。体験者が見れば危ないかどうかだいたいわかるのだ。もちろんお店が無事でもご主人や料理人が無事かどうかの保証もないし。
店の心配するよりもまずは我が身や家族だろうが、とはいえ古く趣ある店で食べて帰るときは毎回「次に来るまで地震がないといいなぁ」とか考えてしまう。そう、明日にもヤツは来るかもしれない。自分の命も含めて、まさに一期一会。覚悟して食べ続けたい。
夜ハシゴに朝ハシゴに昼ハシゴ。
2006年10月03日(火) 15:06:27
今日も休暇で札幌。明日の朝一で帰る。
というか、めちゃめちゃ暖かい。10月でこんなに暖かいのって…と、住民みんな驚いてるし。
それはともかく、全国から「ボケーボケーボケー」のお言葉ありがとうございました。というか、そーとー引かれたみたい(笑)。すいませんこんな奴で。でも今日は歳を考えて、昼のハシゴはスープカレー2軒だけにとどめましたっ!(すいませんすいません)
昨晩はあれから石狩市の「金大亭」へ。
明治13年創業の石狩鍋発祥の店。頭の先から尾っぽまで鮭のすべてを調理して食べさせてくれる。すごく鄙びたところにポツンとある日本家屋。明治大正の頃から変わっていない趣がそれだけでご馳走である。数多くの鮭料理が出たが、中でもメフン塩辛、とも和え、焼白子、心臓焼き、そして鮭なべ(石狩鍋)が印象的だった。ちょうど旬なので、朝獲れの鮭。昔のお大尽とかもここでこうして楽しんだのだろうなぁと感慨を覚えながら。
終わって札幌に帰り、みなと別れてひとり「ろばた大助」へハシゴ。
鮭のフルコースの後にいかがなものか、と、少しだけ胃袋への思いやりが頭をよぎったが、気がつくとカウンターに座っていた。ししゃもの刺身とかほっけとか軽く食べつつ熱燗。こういうさりげない店はホッとする。となりでカップルがケンカしてるのを聞きながら。
ということで結局昨日は6軒。スープカレーのハシゴはキツイことを実感(当たり前)。
今朝は朝早く起きて札幌中央卸売市場へ。
場外市場ではなくマルカ(丸果)センター内にある鮨屋「鮨の魚政」へ。市場に勤めていた方オススメの店だ。お、煮きりを塗ってくれる! お、ちゃんとした酢締めだ! お、安い! とニコニコ食べる。市場鮨としてはとってもマトモ。旅行中の朝ご飯に最適だ。その後場外に行き「北のグルメ亭」で買い物。鮭やホタテやホッケを買い、東京の家に発送する。買い物してる間に親しくなった店員に「食事は! 食事は!」と勧められ、小さい丼ならまぁ、とばかりに同経営の食堂へハシゴ。「少なめで」とお願いして海鮮丼をいただく。ご飯は少なめだったが具が恐竜戦車状態。朝から腹一杯。
ところで鮭って今や「秋鮭のブランド化」が流行って知ってました?
日高漁協の「銀聖」、羅臼漁協の「羅皇(らおう)」、大樹漁協の「樹煌士(きこうし」、雄武漁協の「雄宝(ゆうほう)」とかが並んでいる。それぞれ厳しい規格があるという。んー、どれも食べてみたいが、店の人と相談して今日は「雄宝」の雄の立派なのを。ちなみに産地である雄武は「オウム」と読むんだってさ。
一度ホテルに帰って休んだ後、お昼からスープカレー探訪へ。
まずは昨日のリベンジで「イエロー」。本当は14時からのシーフードスープカレーがうまいらしいのだが、14時だともうお腹一杯で味わえないと思うので、早めに行くことにした(今回一番楽しみにしていた店なので)。濃厚さとシャープさが見事なバランスで同居している。実に完成度が高いカレー。今回のトップクラス。次に「VOYAGE(ヴォイジュ)」。姉妹店である「ピカンティ」や「XY象SA(きさ)」と迷ったが、一番推薦が多かったココへ。ここは乱暴なくらいの迫力でヒタヒタと攻めてくる。なんつうかチゲに近い印象(赤いという意味ではない)。これはこれでうまいなぁ。マジスパと同路線でありながらより濃厚。うみゃあ。
朝に食べ過ぎたのがきいて、お腹の中ご飯だらけ。「ベンベラ・ネットワーク」というスープカレーの店にも行きたかったのだが泣く泣く断念。胃をいたわることにする(もう遅いか?)。
ええと、スープカレー体験も東京で食べた3軒を含めてこれで8軒か。なるべくパターンが違う店を狙ったこともあり、いろいろ見えてきた気がする。旅行者には「イエロー」や「ヴォイジュ」タイプがいいかも。
スープカレーの店選択では特に森崎博之さんと奥様のお知恵を拝借している。いま沖縄でロケをしている彼と札幌のボクとでケータイメールがばんばん飛び交い中。おもしろ便利な時代になったものである。
塩ジンギスカンとスープカレーと回転寿司
2006年10月02日(月) 16:24:51
昨晩は札幌で、北海道の地元タレントである森崎博之さんとその奥様と3人でご飯。
彼はボクの「うまひゃひゃさぬきうどん」で人生が変わったと言い切る不思議な方で、何度かメールのやり取りをしていて、ようやくお会いできることとなった。なるほどー。ホントにうまひゃひゃで人生が変わったとですね。著者冥利に尽きます。どうもありがとうございました。
ご一緒させていただいた「八仙」という塩ジンギスカンの店はとても美味しかった。タレがどうもくどいと思っていたジンギスカンだが、塩だと羊の味そのものが味わえてとても良い。うまいので調子にのって焼酎をかんかん飲んでいたらずいぶん酔っぱらった。二軒目は「HOKKAIDOミルク村」。つい数日前に銀座でこの店を見つけたばかり。でも銀座進出するだけあってとてもユニークでうまかった。ソフトクリームをスプーンですくい、そこにいろんなお酒を垂らして飲む(食べる?)という段取り。グラッパやらウィスキーやらどんぐりリキュールやらマールやらブランデーやら、いろんなものをオーダーしてちょこっと垂らすのである。面白いなぁ。
彼らと別れた後ホテルのバーで飲んでいたらものすごく酔っ払い、部屋に帰ってそのままソファ寝。気がついたら4時くらいで、這うようにしてベッドへ。あぁ早起きして中央卸売市場に行こうと思っていたのになぁ…。
というわけで朝ご飯は諦め(二日酔い気味)、11時からスープカレー探訪へ。休暇を取ってまでゆえ、そこそこ気合いが入っている(笑)。とはいえスープカレーは一杯でも相当腹いっぱいになるので、ハシゴはなかなかに厳しい。
一軒目の「プルプル」で食べた納豆挽肉ベジタブルカレーが弱っている胃にドカンと来て相当ダメージを受けたが、二軒目の澄川「木多郎」でなんとか復活。これはもうカレーというよりは辛いトマトスープと位置づけた方がいい感じ。もしくはボルシチの辛いのって感じ。でも完成度が高くてうまい。ご主人の味のセンスに脱帽。三軒目は南郷7丁目の「マジック・スパイス 札幌本店」を詣でる。東京支店と同じ味だった(笑)。でもまぁ本店を知ってるに越したことない。
四軒目はすすきのの「イエロー」に行こうと思っていたが、「歳を考えろボケーボケーボケー」という声がどこからか聞こえてきて断念。東西線に乗って新札幌駅に行き、プールで泳ぐことに。ここは25mが10コースもある。すいていたし、施設もキレイで素晴らしい。
800mくらいだらだら泳いで、JRで札幌駅に戻る。
札幌駅ビルにある「根室花まる」という回転寿司がおいしいらしい、と聞いていたので、おやつにちょっと入ってみる。誤解を恐れずに言えば、北海道は加工もの(料理もの)はそんなに美味しくない。素材をそのまま出してくれる方がうまいことが多いのだ。鮨もある意味仕事を期待せず、いっそのこと徹底的に北海道の新鮮な魚にこだわって出してくれていれば意外とうまいかも、と想像したのである。そしたら奥さん! うまいのうまくないのって、うまいんです。根室から直送してくるという産直の食材がとてもうまい。うん、これなら満足。いままで回転寿司であまり満足したことないけど、この店は相当いいかもしれない。
5皿ほど軽くつまんで、いまホテルに帰ってきた。2時間ほど休んだら石狩鍋を食べに石狩まで遠出の予定。歳を考えろボケーボケーボケー。
絶叫マシン
2006年09月30日(土) 5:42:30
腰は快調だが、ダメ押しにゴッドハンドに行ってきた。
腰には違和感すらない。だから余裕綽々で施術にのぞんだのだが、まぁなんつうか、相変わらずの絶叫大会。ツボを押されるたびに、ぎゃ〜〜〜! いてぇ〜〜〜! 死ぬぅ〜〜〜! の嵐。男がここまで叫ぶかね、の世界。特に身体の奥深いツボを的確にズボッと押されると死ぬ。まぁ腰が痛かった時に1時間300回叫んだとすると、今回は100回程度だったのでずいぶん減ったとも言えるが、それでも地獄の責め苦。なんだか人生を悲観してしまうような痛みだった。
「セ、センセ、身体が完璧だとそこもあそこも全く痛くないんですか?」「そりゃそうヨ」「そこをそんなに押しても痛くないんですか?」「全く痛くないヨ」
うーむ…。確かに先日痛すぎた場所が今日は何も感じない。でも痛い場所は死ぬほど痛い。まだしばらく通わなければなぁ…。
昨日は相当念入りに調整してもらったので、そのまま帰ってお風呂にでも入って寝るべきだったのだが、帰り際にお誘いがあり、枝川の焼き肉屋「みゆきや」へ。ほがらかなご主人がいるほがらかな店。とても良かった。ハラミすじとハツが絶品だった。二軒目は隠れ家バーへ。素早く飲んで家に帰った。
今日はいまから仕事で知床である。寒いかな。寒そうだな。でも知床は10年以上ぶり。楽しみ。
福竹、そしてマジック・スパイス
2006年09月29日(金) 8:10:52
それにしてもおととい行った蒲田(蓮沼)のお好み焼き屋「福竹」はすごかった。
3時間いたが男4人で話せたのは計15分くらい。あとはずっと店のおばちゃんがお好み焼きを焼きながら能書きをしゃべっていた。ワンマンショー。おばちゃんが何かを取りに行った短い時間に「CMタイムですねぇ」とようやく4人で近況を話し合う。1時間あたり5分程度話せたら御の字。うはは。
それだけのことはあってなかなか美味しかった。はんぺんのバター焼きというシンプルな料理からして実にうまい。あぁはんぺんって細心に焼くとこういう味になるんだぁと感心した。うみゃあ。もちろんお好み焼きもいい。小麦粉をあまり入れないタイプ。ふんわりシャクシャク。「ふくたけ天」も良かったが、意外と「ピザミックス」とか「激カレー天」といったジャンク系がうまうまだった。
昨日は渋谷に用事があったので、ちょっと足を伸ばして下北沢の「マジック・スパイス」にリベンジ。無事に座れてスープカレーを食す。食べてビックリ。こりゃうまいわ。他の店と一線を画す。一瞬「トムヤンクンに勝てるのではないか?」とすら思った。世界三大スープに勝てる美味。というかご飯がいらない。スープで完成している。ご飯が出てくるのでスープに漬けて食べるんだけど「ご飯、いらないかもなぁ」という思いから離れられなかった。だってスープだけで充分うまいんだもん。
普通のカレーが「ご飯を最大限おいしく食べるライス料理」だとすると、スープカレーは「具を最大限おいしく食べるスープ料理」。主役が違う。別物という印象。
週末〜週頭にかけてスープカレー発祥の地札幌でスープカレーをいろいろ食べてくる。楽しみになってきた。何軒行けるかな。
マジスパ
2006年09月25日(月) 6:57:10
近々札幌に行くので「スープカレーを予習しとこう」と思い、下北沢へ出かけた。
なぜ下北沢かというと、札幌の有名店の支店が2店あるからだ。ハシゴしてちゃっちゃと食べようという魂胆。腰も快調だし。
まずは「マジック・スパイス」。
札幌では一般名詞として「マジスパ」で通じる勢いの人気店らしい。スズナリの裏手にある。細道を上っていくと…うあっ行列。中のレジに名前を書けと書いてあるので入って聞いてみると「1時間待ちになりますぅ」とのこと。がっくり来て退散。後でまた来よう。
仕方がないので2軒目「カレー食堂 心」へ。
ここはすぐ座れた。14種類の野菜のスープカレーを注文。新橋の「ガネー舎」でスープカレーは食べたことがあったが(そこは札幌のスープカレーの店「アジャンタ」で修行した人が作っている)、そのときは戸惑いの方が大きかった。だって食べ方わからないんだもの。だから、きちんと意識して食べたという意味では「心」が初めてかも。なるほどうまい。「具を食べる」という意味では普通のカレーより優れている面がある。スパイスもよく利いている。ただ最後にご飯をスープ側に入れちゃうと少し味が弱くなった。(この店の場合)ご飯と混ぜることを前提としてない繊細さがあるということか。
勢いづいて「マジスパ」に戻る。まだ全然かな、少しなら待てる感じなのだけど。うあっまだ行列。レジで聞いたら1時間ちょい待ちです、と。あぁ行列伸びてるよ…。せめてさっき名前書いておけば良かった…。
青山で観劇の予定だったので、並べず退散。今週のどこかでリベンジしよう。
というか、もともと2軒行く予定だったので腹の虫が文字通りおさまらない。仕方なく通りかかった駅前のカレー屋さんに入ったが、大ハズレ。あぁこのところよくハズすなぁ。まぁまずいもの食べないと美味しいものはわからないと思っているのでいいのだけれど。
肉と会話と板の間とピキキキ
2006年09月20日(水) 7:14:04
座っていて右手をデスクの上にふと伸ばすだけでピキッ!と痛みが走る。
イスから立ち上がるのに1分かかる。
電車の横揺れが我慢できず「あっ…あぁ」と、やらしい声を出してしまう。
腰は最悪の状態。
でも昨晩はYAKINIQUESTのメンバーと焼き肉の予定が前から入っており、楽しみにしていたので勇を鼓して出撃。でも焼き肉店って…。もしかしたら……。恐る恐る店内を覗いてみると………。ぎゃ〜〜! やっぱり「板の間に座布団」だった〜〜!
座って身体の位置を決めるのに3分かかった(笑)。焼き肉の網まで右手を伸ばすとピキッ! ビールを飲み干すために首をのけぞらすとピキキッ! おぉこりゃきれいなハラミだぁとお皿を覗き込むとピキキキッ! 盛り上がる会話で突発的に笑うとピキキキキッ!
もう仕方ないから開き直って肉と会話と板の間とピキキキを楽しんだ。
途中から胃袋の調子が上がり始め、一軒目を出るころには焼き肉ハシゴが出来る状態になったが、大事を取って帰宅。昨日はありがとうございました。 >YAKINIQUESTの方々。
朝起きたら腰は治っていた。なんてことはありえない。ピキッあっ!ピキィッあぁぁ!を繰り返しながらベッドから起き上がる。タイのクーデターのニュースを見て、マックの前に這いより、土日にやり取りしたばかりのバンコク在住の方々にメールを送るのが精一杯。そのまま動けん。イスから動けん。動けんままにこうしてメモを書いている。果たしてボクは朝飯のテーブルまで辿り着けるのだろうか。
ドシロート給仕
2006年09月13日(水) 9:27:49
昨晩は渋谷の某店。
いい店で料理は美味しかったが、ドシロート給仕に当たってしまい、その店の良さの30%くらいしか享受できなかったかも。ものすごく覇気がないサービス。もごもごした物言い。自信なさげにキョトキョトした目。料理自体をまずく感じさせるサービスってやっぱりあるなぁ。しっかりアルデンテだったリングイネとかもだらけて感じられたり。
というか、店が忙しいのなら仕方ない面もある。でも入店当初はガラガラだったのだ。ボクらだけ。評判のいい某サービス人もちゃんといた。でも店はドシロートをボクらにつけて、彼が応対に詰まると裏でコソコソ教えてはまた送りだしていた(そのコソコソの内容が客席のボクらの耳に届くからまたつらい)。教育とか研修に使われてしまったボクらの夜をいったいどうしてくれるのじゃ。一生に一回しかない、二度と戻ってこない夜なのに。
気分直しに犬がいるバーへ。
同行者との会話は楽しく、いろいろわかりあえて良かった。
でもなんかしばらく外食を止めたい気分なので、水木金土日と家でゆっくりご飯を食べることに決めた。
新しいiPod,80GBのヤツに少し食指が動いている。クリップ型のShuffleもiPod mini風nanoもいいけどなぁ。やっぱ大容量の良さは捨てがたい。早く200GBとかのが出ればいいのに。
「御田町 桃の木」
2006年09月12日(火) 9:13:02
昨晩は札幌の「よさこいソーラン祭り」の創始者たちとご飯。三田の「御田町 桃の木」。最近予約が取りにくくなっている中国料理店。行きたい店のひとつだった。
以前、日本料理の「菱沼」が入っていた場所を居抜きで使っている。前とまったく同じ雰囲気。なのに出てくる料理が中国料理。前を知っている身としては不思議な感覚。でも予想以上においしくて「うめえうめえ」と食が進む。北海シマエビの老酒漬け、アヒルの舌を唐辛子とか山椒で炒めたもの、黒い酢豚、鶏煮込みそばが特にうまかった。会話がずいぶん盛り上がったので他の料理を覚えていないが、全体的に良い店だ。中国のいろんな地方料理を取り入れている感じなのに印象がボケず、ぶっとい芯を持っているところがうれしかった。線が細い中国料理が増えてるし。
となりのテーブルの客がいちいち一眼レフで料理を写すのがイヤだった。
レストランで料理の写真を撮る人、増えすぎ。まぁ個人の趣味の問題なので撮ること自体には何も言わないが、撮るとしてももっと恥ずかしげに一瞬で撮って欲しい。一眼レフとかで堂々とバチャバチャ撮っている姿はそんなに美しくない。つか、撮ってる間に料理が冷める。この店の火加減は絶妙なので、来たらすぐ食べんと!
きっと今日か明日あたり、どっかのブログに写真入りで載るのだろう。検索して探せばあのオジサンの書いたブログを見つけられるかも。ま、そんなヒマなことしないけど。
数年前の巨人の野球
2006年09月10日(日) 12:10:22
外食を飽きさせるチカラって? と、もっと具体的に教えろメールが数通。
ええとですね、数年前の巨人の野球みたいな感じかな。他チームの主力打者を抜いてきて一番から九番までずらりと並べたあの頃の巨人。でも野球はつまらなかった。あれ?野球ってこんなに詰まらなかったっけ? みたいな感じがあった。あの頃の巨人が日本人に野球を飽きさせたのだと思う。
ホームラン狙いの四番打者はひとりかふたりでいい。一番には一番の仕事があり、二番には二番の仕事がある。四番打者がズラリと並んでホームラン狙っちゃうと野球が面白くない。つまりはそういうこと。出てくる料理が長距離砲ばかりで疲れちゃったのです。うまいし贅沢だし驚きもあったけど、ホームラン狙いの大技しか出てこないので、なんだかちょっと飽きてしまって「家で玄米でも食べたいなぁ」「素朴な赤出しが飲みたいなぁ」「目刺しかアジの開きか塩ジャケか冷蔵庫にあったかなぁ」とか食事しながら思ってしまった(笑)。具体的な説明になってない? んー、でもそんな感じだったんです。ま、個人的感想ですけど。
話は変わるけど、たまたま山下達郎の「夏への扉」がiPodから流れてきて、ハインラインの原作が無性に読みたくなり、本棚をあさったものの出てこず(たぶん誰かに貸したまま)、駅前の本屋で買ってきて今読んでいる。あぁおもしれー。というか、ハインラインのSFは上品でいいな。そういえば大天才ダン・シモンズの新作が出ているらしい。やばいやばい。ちょっとSFから目を離している隙にそんな情報すら耳に届かなくなっている。触れ続けることは大切だ。早く読まなくちゃ!
外食を飽きさせるチカラ
2006年09月09日(土) 12:06:56
夜の打ち合わせまで時間が空いたので19時からプール。
6月ごろに比べると筋肉が落ちているのでまた絞り直しを決意。基礎代謝(BM)は落ちていないので黙っていても痩せては行くが(BMグラサンダイエット♪)、裸のカラダを姿見で見て、胸と腕の筋肉が落ちたのにちょっとガックリ。もう少し膨らまそう。
プールから上がって打ち合わせに行き、その後「かどわき」で遅めの夕食。
それにしても贅沢な店である。お金を使えば使うほど税理士さんに褒められるような生活をしている人が多く来店している感じ。そういうニーズにきっちりしっかり応えている店でもある。美味。だけど個人的には落ち着かない。なんでだろう。いい店なのだが、なんか外食を飽きさせるようなチカラを持っている(笑) しばらくは外食せず、家で玄米と味噌汁と目刺しと納豆とお新香を食べていたい気分になった。
あさっては911。
当日、CNNが、あの日に放映されたニュースを無編集で再放送するらしい。しかも事件が起こった日の実際の時刻に合わせての完全なライブ再中継。ネット上でとはいえ画期的な試みだが、喪失感の再共有で済まず、憎しみの再燃にまで広がりそうでちょっと怖い。
あぁそういえば911は我が愛犬の誕生日でもあった。丸4歳。特別食を用意してあげよう。
牛込柳町「つず久」
2006年09月05日(火) 9:21:03
FIBA世界バスケ、「ドガッチ」で全80試合(!)のハイライトを配信してました。メールで教えて下さったSさん、どうもありがとう。さっそく数試合見ました。ギリシャvsアメリカ戦とかもう少し長く見たい…。でも見られるだけシアワセか。早く9テラの世界にならないかな。
昨晩は飲みたい気分だったので友人呼び出して牛込柳町の「つず久」へ。
詰め詰めで窮屈ではあったけどまぁうまいうまい。松輪のサバが印象的。んでもって〆のわさび飯でやっぱ泣いたわ。蝦夷ワサビって言っているけど完全にホースラディッシュ。でも熱々のご飯とかき混ぜて口に入れると鼻にブワッと来る。涙もブワッ。「だから口に入れたら息しちゃダメって言ったでしょ!」と店の奥さん(平野レミ似)に怒られつつハフハフかきこむ。あーうまかった。
となりの席のカップルが卵焼きを頼みたいけど大きすぎて迷っていたらしく、奥さんこっちの席に来て「となりと半分こしない?」と。はは。こういうのも初めて。卵焼き食べたかったから渡りに船だった。半分でも充分の量。イクラを混ぜ込んだ卵焼きは独特の風味。うまし。
このところ「行った店リスト」を集中整理していたので、行きたい店・再訪したい店がたくさん思い出されて困る。さて、とりあえず今日は昼ご飯にどこ行こう。
トリュフかけ放題♪
2006年09月02日(土) 21:21:37
銀座「ヴィラ・モウラ」でポルトガル料理を食べていたら、会食相手が「うちの奥さんに謎のメールが来たんだけど」と切り出す。内容を聞いてみたら「トリュフを仕入れすぎて困っています。保存ももう限界。大量放出するので店に食べに来て下さい。トリュフかけ放題です」というレストランからのメール。ぐはは。「ふとんの押し売りとか宝石の詐欺商法といっしょじゃないですか!」と一蹴するも、時間が経つにつれみんなだんだん気になりだす。まぁウソだったり詐欺だったりしたら走って逃げましょうとか話し合い、二軒目にそのイタリアンレストランに流れてみた。
フルコース食べた後なので、もし本当だったとしても腹一杯であまり食べられないねぇと話しつつ、西麻布のその店に恐る恐る入る。なぜか奥の奥に通される。うぅぅこれじゃ逃げるの大変だな、と思いつつ、来たサービスの人に聞いてみると「あ、そのメール、私が出しました」との返事。うわー本当だったんだー!
事情を聞くとなんだか本当に発注ミスしたみたいで「余ってます。困ってます。かけ放題です」と。みんなで胸元開いて「ここにかけて〜♪」とかふざけたが軽く無視され、テーブルに案内される。素材とパスタと料理法を指定して組み立てる方式の店なので、ううむと考え、タリアテッレをドライポルチーニのクリームソースで和えたものにヤギのレバーを載せてもらい、そこに「めっちゃくちゃたくさんトリュフをかけてください」とお願いした。他の3人もそれぞれ工夫をしてオーダーしてた。
来たよ来た来た。うわっ、パスタが見えねー。掘っても掘ってもトリュフの茶色(笑)
まぁ大量放出するくらいだからもうギリギリの品質なのだろう。質的にはあまり香らないトリュフだったが、こんだけの量があるとさすがにブワンと来る。4人ともそれぞれに大量にかけているので部屋中トリュフくさい。トリュフに合わせてワインも飲んでいるうちにあっという間に2本あく。
あぁゲップがトリュフくさい。というか、おしっこもトリュフ臭いかも。何がなんだかわからなかったが、こういうこともあるのだなぁと笑い合う。ヘンテコで楽しい夜。もう当分トリュフはいいや。
キーツ・マンゴー
2006年08月29日(火) 6:48:08
今年はマンゴーの当たり年♪
って、収穫の話ではなく、我が家に溢れた数が。
まず7月アタマに、ネットで知りあった方から宮古島の有機栽培のドでかいマンゴーが届いた。すばらしかった。うますぎ。いままで食べたマンゴーのトップ。いやーマンゴーをどこかで「うまいけど濃厚さがちょっと単調」と軽視していたボクを悔やんだよ。こりゃうまいわ。
んでもってつい先週、別の方から、沖縄のキーツ・マンゴーが届いた。
いわゆる一般的なマンゴーはアーウィン種。その出荷が終わる8月中旬頃からキーツ種のマンゴーのシーズンが始まるらしい。これって「幻のマンゴー」と言われていて沖縄県外ではめったに手に入らない。収穫量が非常に少ないらしいのだ。大きさはアーウィン種より大きく、赤くならないで緑のまま。全体が黄色くなって指で押してほにゃりとしたら食べごろだ。酸味があって至極あっさり。あぁこういう濃厚さだったら飽きが来ないなぁ。こりゃアーウィン種とはまた違うおいしさだ。うみゃ〜。
しかし贅沢だ。前者も後者も品質を吟味しきって出荷してくださった最高級もの。それを毎朝毎晩…。この夏、マンゴー・リテラシーが飛躍的に増大した佐藤家である。
芦屋・苦楽園・原宿・青山
2006年08月28日(月) 6:59:36
土日は神戸に行ってたのは昨日書いたが、土日は他にもいろいろした。簡単に書いておこう。
土曜は夕方に関西に着いて、「THE BARNS」に行く前に2軒ハシゴ。
1軒目は阪急芦屋川駅近くのおでん屋「楽ぜん」。
ひとりで。ここ良かったなぁ。食べると口の中が清らかになるようなおでんなのだ。特に中の黄身の部分がパサパサになっていない卵と、香り高い牛すじ、プリプリする手練りのエビ天、ごっついでかい特製ひろうすが印象的。うまいので他にもいろいろ取る。ほんの少しだけ食べて次に行こうと思ったのに思わず取りすぎた。
2軒目は苦楽園口の「くすはら」。
「THE BARNS」の昔の常連たち2人とココで待ち合わせ。「楽ぜん」でいっぱい食べてしまったのであまり食べられなかったが、怖面のご主人がやってる清潔な和食割烹。がんばってる感じ。魚うまし。また来よう。
で、「THE BARNS」で深夜まで。お祝いの品も喜んでくれて良かった良かった。グランダッドとチキンカチャトラ。久々のバーボンがきいた。
翌朝日曜。
がんばって早起きして新幹線に乗り、東京は原宿へ速攻移動。ウコンを大量摂取したせいか二日酔いなし。
新大阪駅の「浪花そば」で久しぶりににしんそば。関西在勤時、出張前によく食べた店。ここはレジカウンターで先に発注する立食い蕎麦なのだが、このレジカウンターの感じが好き。
原宿へは「スーパーよさこい」を見に。6月に札幌で「よさこいソーラン」を見て以来ちょっと目が離せなくなっている「よさこい」関連。本場高知へは行けなかったけど、これは見ておきたかった。ちゅうことで、数時間、いろいろ歩き回って見る。最後は表参道ヒルズの真ん前に陣取って表参道を踊り行軍するチームをいろいろ見学。惚けたように見続ける。知りあいが踊ってるはずなのだが見つからず。
いい加減疲れ果てた夕方、青山通りまで出て昔よく行った「大坊珈琲店」へ久しぶりに。
抹茶を入れるようなでっかい土の器に入って出てくるミルクコーヒーは健在。温度管理がよい(ちょうど飲みやすい程度にぬるい)。相変わらず落ち着く店。ここによく来ていた頃のことを思いだしつつ。
で、帰宅・食事・就寝。そんな土曜日曜。疲れたけどいろいろ楽しかったよ。
苦楽園口「THE BARNS」還暦祝い
2006年08月27日(日) 19:07:12
関西勤務時代の行きつけのバー「THE BARNS」のマスターが還暦になったので、そのお祝いをしに神戸まで一泊で行ってきた。
当時苦楽園口駅近辺に住んでいたボクは、近所のこの店にひとりで実によく通った。週2から週3、下手すると週4くらいは普通に顔を出していたと思う。現在、店にキープしてあるボトルのナンバリングが154。つまり154本目のOld Grand Dadが入っている。この店で飲むのはこのバーボンと決めている。
なんつうか、若いボクはここで酒場修行をしたのだと思う。常連が多く顔を出す住宅街のバーに馴染むのは相当ハードルが高かった。しかも関西人からは疎んじられる東京人。転勤したばかりで東京臭が抜けなかったボクは、理不尽なまでの白い目に耐えつつも、必死に食らいついていつしか大常連になっていった。なんであんなに食らいついたのか我ながらナゾ。
20代中盤。当時のボクは訳知り顔で、鼻っ柱も強く、プライド(単なる世間知らずの自惚れ)も相当高かった。
マスター(&常連客たち)はボクのそういう部分を徹底的に壊し、へし折り、切り刻み、「自分を笑える大人」に仕立て直そうとしてくれた。ま、まだまだ成長途上ではあるのだが、そういう道をつけてくれたことにとても感謝をしている。
東京に帰ってきてしまった今では遠くなりすぎて、1年に1回くらいしか行けないが、行けば30秒ほどで昔の関係に戻れる。昨晩もそうだった。マスターの辛辣かつ温かいひと言であっと言う間にあの頃へタイムスリップ。ガハハと笑ってジョークの掛け合い合戦。東京生活で全然でなくなっちゃったジョークがここだとこんなにイージーに大量に出てくる。不思議だな。
芦屋・夙川・苦楽園は相変わらず時間がゆったり流れていた。
往復の新幹線の友にと持っていった文庫本は「クライマーズ・ハイ」。日航ジャンボ機墜落事故を記者の目で描いたこの小説を読みながら、そういえば「THE BARNS」に初めて行き、ビクビクしながらカウンターにひとり座ったのは、日航機事故があったあの年の秋であった、と、ふと思いだした。
「Amoh's Bar」〜「礼三」
2006年08月26日(土) 11:22:03
ある広告系の学校で講義。
こういう学校も「既存のマス媒体に乗せる表現技術」の講義が9割みたい。ボクのは「ねえねえみんなまだそんなこと言ってるの? マジ?」的ハナシなので異質&異分子。でもさあ、ボクはいろんな意味で抜き差しならなくなっているし、優秀なヤツらがトラディショナルを見捨てていく中で少なくとも「しんがり戦」だけはキッチリやろうと思っているんだけど、これから広告業に関わる若い人たちは「とっくに気づいてとっくに行動おこしてないとヤバイ」よ? というか大チャンスよ? そこんとこだけ伝えたかった。
終わってからひとりで「Amoh's Bar」。講義した場所から歩いて1分。ちかっ。
バーのマスター姿がすっかり板についてきた同期とぐだーと話して、満席になってきたのを潮時に退散。いいタイミングで、ボクが「東京の父」役をやっている可愛いムスメ(この人)が「飲みたい!」と連絡してきたので、西麻布「礼三」へ。ええと店に入った時点で22時半くらいか。店を出たのは27時くらい。1杯だけとか言いつつボトル2本強。だからさー、与えられた場所で一番になりなさいね、まずはそこから、とか。いや、お説教ではなく、ある意味身につまされつつ。
急速に変化していっている世の中で、一番の害毒は「古い成功体験」だ。
成功体験を捨て続ける人生はたいそうしんどいが、たいそう新鮮で楽しくもある。楽しむ気持ちがあるならば、だけど。
半年ぶりの「鷹匠寿」
2006年08月22日(火) 6:15:18
先週、半年ぶりに浅草の「鷹匠寿」に行ってきた。
もう年に2〜3回行くのが恒例になった店である。夏の時期は冷凍の鴨を使うが、現代は冷凍技術も進化しているし、解凍を数日かけて行う店なので冬と遜色ない味が楽しめる。鶏は朝絞め。
当日もうまかった。砂ずりやレバ串がまず「焼き鳥専門店」を凌ぐ味。
その後出てきた鶏の唐揚げがすごかった(夏しか出ない)。衣をつけない唐揚げで、ちょっと食べた感じ醤油煮みたい。むちむちのプリプリで、これはこれで鶏の食べ方の最高峰のひとつだな、と感嘆。
鴨の御狩場焼きは相変わらずの絶品。すごい。ほとんど冬食べるのと変わらないねぇと話す。これならすいてる夏の方がゆっくり出来ていいくらいだ(当日も2組しか客がいなかった)。
〆は初めての鶏飯。うわっ何これ。鶏で炊き込まず、よく混ぜ込んだあとサッと炒めるチャーハン風鶏飯だが、シンプルな料理なのに異様にうまい。鶏の素材の違いかなぁ。この味で鶏飯専門店を作れば絶対当たると脳内発酵してしまうような美味。
いっつも不思議だったので「厨房は誰が?」と聞いてみた。座敷に石を持ち込んで息子さんが焼いてくれる御狩場焼きはともかく、その他の料理もうますぎるので、誰か特別な料理人がいるんじゃないかと思ってしまうのだ。でもやっぱりお母さんと息子さんと若い男性の3人で切り盛りしているらしい。ううむ、さすがなものだ。
大老舗で個性が強い店ではあるが、やっぱりジビエ料理の世界最高峰のひとつだと確信して店を出た。
※すいません。ここは紹介制なので基本的に紹介者が同行しないと行けません。あしからず。
腹は出るけど体重減
2006年08月04日(金) 8:45:10
昨日はわりと遅めから和食屋で新しい連載の打ち合わせ。
連載…できるのかな? と思いつつ、隔月刊の雑誌なのでまぁなんとかなるやろという方に気持ちが傾く。昼メシ連載が終わったので、いまはイリイにオサニチの連載、そして婦人画報のエッセイコラムのふたつになっているし。ということで決まり。具体的に詰め始める。
その和食屋はカウンター割烹で、店主といろいろ話しあいながら料理を決めていく。突き出し、刺身と来て、焼きを新サンマとノドグロとタカベのどれにするか迷いまくる。だってどれもうまそうだよ? それぞれの長所を店主が語ってくれちゃうからなおのこと。いっそ3つとも!と叫びそうになる。でもこの頃食べ過ぎで「腹が出気味」なので我慢我慢。結局編集者の希望でノドグロに。イカフライもオーダー。最後はじゃこご飯に味噌汁で〆。それにしても遅い時間まで一種独特のお客さんたちで賑わっている店であった。高等遊民的人々。もし話したとしても共通の話題がなさそうな感じ。
そう、このごろ腹が出気味なのです。
ただ体重は減ってるんだよなぁ。プール熱にかかって以来、プール&ジムの習慣が途切れ(プールに行って病原菌ばらまくと悪いので自主規制中)、筋肉が急激に落ちている模様。腹に脂肪が貯まる重量より筋肉が落ちる重量の方が勝っているということ。体重減を素直に喜べない。
そろそろエクササイズだけでも復活しよう。暑いけど。
神保町トライアングル
2006年08月03日(木) 9:25:09
昨日のエントリーを受けて、タカヒロくんから、
>Slingbox など、ロケーションフリーな視聴もあるとおもいますよ。
>自宅の、HDD/DVDレコーダーに導入しましたが、めっちゃ便利です。
これ、気になってるんだけど、マックに対応してないんだよね…。ロケーションフリー、体験したいなぁ。
ま、いずれにしても「茶の間」は死語となり、「F1M1」という大ざっぱすぎる分類も廃れゆく兆候かと。そういう時代の広告は? インフルエンサーとどう向き合う? とか考え出すと楽しくて仕方ない。中から変える身としては気が重いけど。
とか言いつつ、昨日は昼に突然「カレーが喰いてぇ」と胃が叫び、神保町の「カーマ」まで久しぶりに出かけた。なんとなくシャバシャバ&家庭っぽさが感じられるカーマ気分だったのだ。いつものチキンカレー大辛。ん? あれ? こんなに塩辛かったっけ? あれ〜と戸惑う。カーマは気まぐれ?
なんか口が塩辛くなってしまった上に量も足りなかったので、お約束のように「丸香」でさぬきうどん。「カーマ」に行くといつも帰りにさぬきうどんをハシゴして帰ってしまう。今日はぶっかけ。んー釜玉にすれば良かったかな…。
なんとなく満たされず、これまたお約束のように「いもや」の前に佇んでしまう。「カーマ」「丸香」「いもや」のトライアングルは危険だぁ…。店頭で散々迷う大男。他の客の邪魔だよ。「イヤ、オマエは45歳なのだ、いい加減にしろ」と声に出して叱責。なんとか「いもや」の天麩羅を諦める。危ねえ危ねえ。
夜は同期の昇進を祝って銀座「VILA MOURA」。南ポルトガル料理。飲みすぎて食べ過ぎた。同期同士だとラクチンすぎてダダ酔いしてしまう。ちょっと二日酔い気味。
同年代の女性たちと焼鳥
2006年08月01日(火) 12:12:13
昨晩は同年代の女性たちと焼鳥。
初対面な上に、ボクのサイトをよく読んでくれている方々なので最初は居心地悪く(ハダカを見られている感じだ)、でもまぁハダカ見られちゃっているわけだから見栄張っても仕方ないし、と、だんだん気楽になっていく。まぁサイトが「本当のハダカ」というわけではないけど、毎日毎日書いているとどうしても本当の部分は見透かされてしまうもの。あぁそれ考えたら会社でもハダカで歩いているようなものか! いまさらながらちょっと恥ずかしくなったり。
昨日のボクは朝から理屈っぽく、会議でも辛辣な言葉を吐いたりしてなんかイヤ〜な状態だった。でもそうやってお酒を飲んでいるうちにかなり楽になった。うまく彼女たちが誘導してくれた感じ。ありがとう。つか、サワーって大学時代ぶりに飲んだな。なかなかうまい。
商店街のハシッコにあるその焼鳥屋は、店主の息子たちが中学の部活帰りの格好そのままでカウンターに座ってテレビを見てて、彼らに常連さんが話しかけて一緒に笑うみたいな、なんつうか地元生活感に溢れた店。いまどき貴重ないい感じ。こういう家族的な店って妙にくつろぐ。味もちゃんとしていた。突き出しのささ身と〆のチキンカレーが特に良い(焼鳥は褒めないのか?)。
なんだか、健さんの「駅」に出てくるような、倍賞千恵子がやっているような、場末の小さなカウンター居酒屋でちびちび飲みたい気分が続いている今日この頃。
大沖縄展と古月新宿店
2006年07月30日(日) 13:07:27
先週の平日の夕方遅め、なんとか時間を作って伊勢丹に行けた。大沖縄展。
山本彩香さんに会うときはいつもなにか奇跡的なことが起こるのだが(前回はホテルの朝食でNYで会った友達と偶然隣あった)、今回もビックリがひとつ。伊勢丹前を歩いていたら、NY在住の仕事仲間にバッタリ出会ったのであった。ボクが新宿のこの辺に出てくるのもレアなら、彼が来日するのもレア。同じ時間にこんなとこ歩いてるなんてもっとレア。うひゃあ!
しばらく話したあと固く握手して別れたが、メールやネットでなんだか世界が狭く感じられるこの頃、昔ほどの重みはないかも。軽く「またね〜」って感じで別れる。だっていつでもメールのやりとり出来るし。やろうと思えばビデオチャットでも顔見れるし。一期一会感がなんだか減ってきたなぁ。いいことなのか、悪いことなのか。
で、6階に上がって彩香さんの売り場へ。
前回お会いしたときより元気そう。営業を週4日にしたのがいい意味で効いているのかな(2006年6月から月木金土の週4日営業になったので、行かれる方は注意)。営業再開で何かが吹っ切れたのだろう。70歳超にはとても思えない顔艶である。
夜ご飯をご一緒することにしていたが、それまでちょっと時間があったので、ひとりで「きしもと食堂」ですば食べたり、その辺で試食を繰り返していたら「もう行きましょう!」と彩香さん。あらら、お腹がいい感じに一杯なんですけど…とか思いつつ、伊藤さんに勧めてもらった「古月 新宿店」へ友人の作家さんも含めて4人で向かう。伊勢丹から近くていいな。それにしても彩香さん、一日売り場で接客したあとなのに、リュックを背負って颯爽と歩くではないか。まったく若くて参る(笑)
いやぁこの店、良かったなぁ。伊藤さんありがとう。彩香さんもとっても気に入ったらしく、伊勢丹に来るときはココに来ようと名刺をもらってた。4800円の充実したコースを食べて解散。次に沖縄に行けるのは秋かな。それまでお元気で。ちゅうか、彩香さんよりボクの方がずっと弱っている。がんばらねば。
燃える人さし指
2006年07月27日(木) 9:13:14
昨晩は岩田守弘さんの実家にお呼ばれ。一緒に来日してる奥さん(オリガさん)のロシア家庭料理をいただいた。オリガさんの手料理はモスクワも含めると4回目かな。ロシアの食材をわざわざ持ってきて料理してくれるという本格ぶり。味もそうだが色が違うの。ボルシチとか金赤だし。マジで毎回びっくりするほどうまい。
食後、今日のメインイベントである70度のお酒「PASSOVER SLIVOVITZ」の一気飲み。
パッソーヴァ・スリヴォヴィッツ。プラム・ブランデーともプラム・ウォトカとも言われるスリヴォヴィッツァの中でも最高クラスの度数を誇る。樽熟の甘い香り。これを一緒に飲みたいとロシアからわざわざ持参してくれたのだった。
「このお酒はね、ポーランドのお酒なんですけどね、飲み方があるんですよ」と岩田さん。
「まず人さし指を口に入れて舐める。その後、お酒の入ったグラスに指を突っ込んで浸す。んでもってライターでその人さし指に火をつけて燃やします」
「ひえ〜〜!」
「ボクがあっちで飲んだのはもうちょっと度数高かったんで燃えたけど、コレは70度だからなぁ。燃えるかなぁ」
「も、燃やさないとダメっすか?」
「ダメです! 味が違います!」
「……(ほんまかいな)」
「でね、佐藤さん、ライターで火をつけて、指が燃えたらすぐ火ごと口に入れてしゃぶるの。それからすぐにグラスを一気飲みするんです。そうするとうまいの!」
……な、なんちゅう飲み方や。
ポーランドでポピュラーな飲み方かどうか知らんが、とにかくそれが正式だ!と岩田さんは主張する。それではまず岩田さんから。岩田家族、佐藤家族の目が集まる。
「こうでしょ。グラスの酒に人さし指を浸して…ライターで………アチッ!」
爆笑。でも、青い火が人さし指から確かに立ち上り、それを急いで口に入れ、そのままグラスを一気飲みする岩田さん。カンッと乾いた音を立ててテーブルにグラスを置く。「プハーッ、うまい! はい、次、佐藤さん!」
ううむ…。
でも肚を決めてトライ。花火師だしな(関係ない)。
指を舐め、酒につけ、いざライターで点火。
……どわアッチィ!
指の先はあまり熱くないが、指の根元、つまり酒がついているとことついてないとこの境目あたりの皮膚がチリチリ燃える(あぁなるほど。この境目がヤケドしないように先に指を入念に舐めて唾液で囲っておくのだな)。
観衆に言わせると「人さし指の青い火をしばらくボーッと見てた。そりゃ熱いわ」らしい。だってキレイなんだもん。とはいえ見てたのはほんの0.8秒。急いで口でしゃぶる。焦ってるから味なんてわからん。その後すぐに一気すると、なんだか焦げ臭い味と混ざって妙に香ばしい。ん? こ、焦げ臭い? あ! 数本しかない指の毛が全部燃え、キレイに脱毛されてます!
「ね、味が違うでしょ? ほら、次、優子さん!」と、嫌がる優子もオリガさんもやらされ、みんなでキャーキャー盛り上がる。いやぁこんな飲み方聞いたことない。ポーランドでは4本指でやる強者もいるらしい。燃えた指を順々に口に入れていくので小指は相当時間燃え続ける。うひょひょひょ。
70度の酒なので調子に乗って飲んでるとボーッとしてくる。
あぁ楽しいなぁ。こういうおバカな時間って人生そのものだよなぁ。明日のことを考えずにこのまま70度の世界におぼれちゃうのが筋だよなぁ。とか思いつつ、明日の仕事を考えて適当なところで切り上げちゃう小市民なワタクシ。でも本当に楽しかった。岩田さん、ありがとう! また!
岩田さんと「眞由膳」
2006年07月26日(水) 8:43:55
世界トップのボリショイ・バレエ団で第一ソリストをやっている岩田守弘さん。ボリショイにおける唯一の日本人ダンサー。野球でいったら野茂かイチローかというくらいすごい人なのに日本では全く無名。数年前に彼と知りあって以来、なによりも彼の人柄の良さに惹かれ、個人的に彼のマネージャーというか応援団東京支部長(本部は岡山:岡山に彼の最大の理解者がいる)を買って出ているのだが、昨晩は短期来日中の彼と、彼をTV番組とつなげてくれた人と西麻布「眞由膳」で会食。
今回、彼が出演する番組は関西ローカルの「セカイノ・ドコカ・デ」。
読売テレビで日曜の夜9時54分〜10時まで。「行列ができる法律相談所」のあとの6分である。8月6日(日)から数週にわたってオンエアされるらしい。ロシアでの彼の日常をロケで撮ったもので、改築中のボリショイ劇場にも潜入しているらしい。関西の方はぜひ見て下さいね。
「眞由膳」は二回目。前回ご飯まで行き着けなかったので、今回は〆の鮎ご飯までしっかり食べた。味噌汁のリクエストがきくので、昨晩は熟考の末「なすとミョウガの赤出し、ちょっと濃いめ」をオーダー。嗚呼大好きです茄子茗荷。じゃがいもとタマネギという組み合わせも好き。シンプルにシジミも好きだけど。どちらにしても濃いめの赤出しが好み。口の中を濃いめの赤出しの匂いでぷんぷんさせて歩く帰り道も好き(笑)。
若い人たちとフレンチ
2006年07月19日(水) 9:27:35
喉の痛みで寝られないほど。ネットを見るとプール熱(アデノウイルス)が大流行しているようで、これか?と疑う。だって「感染源:汚いプール」とか書いてあるし。潜伏期間も5〜7日と長い。この7日間でボクは違う2つのプールに行っている。ううむ、アソコが臭いな。ってアソコが臭いのではなくて、あのプールがどうも怪しいな。
とはいえ、高熱を発してないのでプール熱ではないのかも。結膜炎も出てないし。とりあえず喉が痛くて寝られないので「中国行きのスロウ・ボート」など読んでいた。最初期の短編集。ムラがある。相変わらず「午後の最後の芝生」と「土の中の彼女の小さな犬」は良い。
喉の痛みと微熱をおして、夜は西麻布「アルモニ」で7人の食事会。普段フレンチを食べ慣れない若者も多く参加。それぞれに感銘を受けていたようである。まぁやっぱフレンチは圧倒的にうまいもんね。連れていった甲斐があった。みんなイタリアンはよく行くようだけどフレンチはあまり行かないという。値段も変わらないのになぁ。
あらかじめ予算を言ってその金額内で料理とワインを仕切ってもらったのだが、こういう頼み方も大事。知った店では、こうやって店側に任せてしまうと少々安い予算でも上手に仕切ってくれる。食べ終わったあと若者たちは「○万○千円くらいですか?」と予算の倍を予想していた。「いやいやその半分以下」と予算を言うと愕然。そして喜ぶ。そう、そこらの居酒屋に払うくらいの値段でこれだけの料理とワインが楽しめるのである。しかも3時間以上ちゃんとしたサービスを受けながらゆっくりくつろげるし。この頃ではジャケットもネクタイもいらない店多いし。ね、フレンチっていいでしょ? と、ジバラン時代みたいに久しぶりにフレンチ啓蒙してしまった。
大崎善生「優しい子よ」
2006年07月15日(土) 13:28:50
今年の2月5日付けの日経新聞に大崎善生氏の「守られている」というエッセイが載っていた。NYに在住する人からメールで教えていただくまで気がつかなかったのだが、探し出して読んでみるとそれはとても感動的なエッセイだった。筆者の奥さんである女流棋士とそのファンである不治の病に冒された少年との手紙の交流を書いたもの。ボクは会社のデスクで人目を忍んで泣いた。いまでもその日の新聞はデスクの上に乗っている。捨てられないのである。
そのエッセイが、先月末に発売になった大崎善生氏の短編集「優しい子よ」の表題作として私小説になっている。というかこの私小説を元にあの日経エッセイが書かれたという経緯かな。ボクとしては日経のエッセイの方が抑えた筆致で好きだが、それでも家のリビングで家族に気がつかれないように泣き濡れてしまった。ボクはいろんな愛や優しさを出し惜しみしている。心の中の密閉容器にしまい込みすぎている。照れとか損得とか自分本位とかで出しそびれてる。でもそんなのっていったい何のための人生だろう。
そんなことを思いながら、昨晩は「テンダリー」で飲んだ。ボクの疲れた顔を見て宮崎さんはさっとウンダー・モーニを作ってくれた。ウンダーベルクのスプモーニ。心の焦燥を柔らかく包んでくれるような涼やかなカクテル。それは出し惜しみのない優しさで満たされていた。なるほどバーテンダーというのはそういう仕事なのだな。料理人も同じ。尊い仕事だ。きちっと受け止め一杯で店を出る。さてと。ちゃんと生きようっと。
三軒そぞろ
2006年07月12日(水) 12:41:07
昨晩は京割烹。本格的な京料理なのだが、店はとってもカジュアルで実に気楽。わりと安いし。しかもうめーうめー。ぐじ焼き、鱧焼き、明石の子蛸レモン塩、うまし。ぐじは酒蒸しか焼きか迷ったが、結局焼きにして正解。新玉葱すり流しや鰯梅煮、賀茂茄子田楽、湯葉あんかけご飯も美味だった。大きいのにやわらかく味の濃い賀茂茄子、うまかったなぁ。湯葉あんかけご飯は絶品。何杯でも行けそうだった。やっぱうまい和食はいいなぁ。ちょっと焦燥感いっぱいで疲れていたのだが、少し元気になった。
二軒目はぶらぶら歩いて知らないバーに飛び込む。古い街だったので飛び込みでも大丈夫。奇妙な店だったがわりと正解。こういう飛び込み系の遊びをもっとしたい。
で、三軒目、隠れ家蕎麦屋へ流れたら、ある方々と遭遇。こりゃまた奇遇ですねぇ。ある有名な社長さんとも初めまして。蕎麦うまし。
帰ってメール見て寝て起きたら、ジューン・アリスンが亡くなっていた。「グレンミラー物語」の奥さん役が鮮烈すぎて、たぶんこれからもずっと好きな人だと思う。そういえば甲斐智枝美も亡くなった。昔わりと好きだった。
村上春樹ばっかり読んでると「死」を身近に感じるようになる。生は表、死は裏。もしくは生が裏で死は表。死んでいても生きていても結局同じ、みたいな感覚。そういう時、春樹の主人公はきちんと髭を剃り掃除をし与えられたステップでダンスを踊る。ボクは唸るくらいうまいメシを喰い、プールに浸かる。
さて、今日はプールへ行こう。
老人確定
2006年07月09日(日) 20:26:42
だからラグビーファンなんですけど。とかブツブツ言いながら朝3時半に自然起床。前日の不眠で疲れきっているくせに朝3時半に自然起床。老人確定。
W杯3位決定戦の上川主審の晴れ姿視聴。あ、フィーゴとカーンも。でもフィーゴは後半あと10分まで出てこずちょっとがっくり。フィーゴって体臭きつそうだけどカッコいいよね。名前的にはシモン・サブローサが気に入った。シモン・サブローサ。なんとなく文明開化の音がする。
それにしても、はじめて主審注目で一試合見た。意外とドキドキするものだ。大事な試合、しかも開催国の試合で疑惑の判定とかしないといいな…。選手が不満をアピールするたびにヒヤヒヤする。でも上川主審、毅然とした態度でとても良かった。
んでもって二度寝。昼前に起きてプール。一週間ちょっと無茶したのでラクに流す。午後は娘といっしょにツタヤでCDレンタル。村上春樹全小説再読にかかっているせいか、ビーチボーイズとかブラームスとかスタン・ゲッツとかの持ってないヤツを聴きたいと思うものの、持ってるヤツしか置いていない。しょうがないのでボブ・ディランの初期の持ってないヤツなど。ついでにムーディ・ブルースなども脈絡なく。
夜メシは「印度の味」で作ったカレー。最初から「おかわりはあるけどダメ!」と釘を刺される。おかわり出来ないとなると家カレーって魅力半減する。あぁおかわりして腹一杯食べたいっ!
男4人の食事会
2006年07月04日(火) 8:30:17
昨晩は不思議な男4人による食事会。以前も一度あったが、どうも定例会化しそうである。
前回、鮨の話になり、結局ボクとIさんが勧める鮨屋に今回行くことになった。このメンバーに鮨屋を勧めるのはちょっと緊張する。失点したくない感じ(笑)。
で、昨日行って、相変わらずボクはあの鮨の方向性は好きだなと再確認したが、他のメンバーにはどうもいまひとつだったよう。あらら参ったな。もちろん高水準であることは認めてくれたと思うが、ここまでくると趣味嗜好の違いであろう。クラシカルな男鮨で酢飯の感じもボクは好きなのだけど、Kさんとかはもっと現代風で繊細な女鮨の方が好きな感じ。Yさんはバランスがいまひとつと感じたよう。
えーと、言い訳をひとつ(笑)。昨晩は親方の握りに今までにないような雑さがあった。握りが崩れるなんて信じられない。店はすいていたので万全だったはずだが…。ううむ。ちょっと残念だなぁ。
鮨を食べ終えて二軒目。Kさんの紹介で紹介制の隠れ家へ。いやぁ、こういう店を紹介させたらKさんの右に出る人はいない。シャンパーニュと赤ワイン飲んで楽しく解散。次回はお好み焼きの隠れた名店と相成った。ひとつずつ手札を出しあっていく。怖いこって(笑)
メシについて4人ともとてもくわしいので、逆にそういう話にあまりならない。そういうところもラクチン。昨日もほんわか楽しかった。次回がまた楽しみである。
不思議なタイ料理店
2006年06月30日(金) 8:12:06
昨晩は不思議な店に行った(しかも同行者は妖女と魔除けと招き猫)。
完全予約制で1年前には予約で席がいっぱいになるというタイ料理店。入り口ドアには「12月末まで満卓」とか掲示してある(雀荘すか?)。超年下殺しの妖女が予約しておいてくれたプラチナテーブル。
んでもって「翌年分の予約希望を6月から8月に所定用紙(1部100円。限定枚数配布次第終了)で申し込んでいただきます。予約希望日が重複した場合は抽選(最低1ディナーは確保・設定いたします)になります」という徹底ぶり。す、すごいな。
完全予約制のうえに完全セルフサービスで、後片づけもある程度は客がやる。物静かな女性が一人でやっている店なので手が回らないのである(席は12席程度)。いろいろ条件があってややこしいが、相当古くからやっている老舗らしく、長年毎年予約で埋まるというのだから立派である。
こういう店はえてして高いのが通例であるが、予想に反して腰抜かすほど安かった。コースが3000円なのだ。普段遣い値段じゃん! 普段遣いの店なのに年間予約制。妙にシュール。店内は古く手作り感に溢れており料理もとてもカジュアル。ふと立ち寄るタイプの店なのだ。なのに前年から予約しないといけない。ふーむ。
不思議な気分に包まれたままみんなと別れ、お久しぶりの友人と待ち合わせ。このあたりで二日酔いからようやく抜け出し、深夜の広尾で蕎麦をたぐるまで数軒突っ走った。
そんなこんなで異様に濃かった6月も今日でオシマイ。今月はマジでいろんなことがあった。ちなみに昨日、1500万アクセス突破したようです。ありがとうございました。
心開き系
2006年06月29日(木) 9:18:09
二日酔い(笑)
プールを始めてから酒が弱くなった気がする。ちょっと飲んだだけですぐ酔う。まいったな。昨晩はチェコやNYで一緒に闘った古い戦友と遅めから「和楽惣」にて飲み始めたのだが、焼酎をロックで行っているうちにいい感じに酔ったのはいいとして、それが朝まで抜けないというのに驚く。自分の肝臓とも思えないが、これが45歳のリアルということかな。でもまぁ昨晩は昔のつらい仕事の思い出をいっぱい話しあい、なんだかずいぶん褒めあったので(きもっ)、それも酒が残った原因かもしれない。心を開きすぎたかも。
そういえば昨日はランチも「心開き系」だった。大阪勤務時代の人々が5人集まって、大阪時代によく通った「ネスパ」の東京支店にわざわざ行ってランチしたのだった。懐かしすぎる話題がいっぱい。まぁたまにはいいのだが、こういうことが続くとだんだんと「昔は良かったなぁ」と過去に生きるオッサンになっていく。まずいまずい。たま〜ににしておこ。
それにしてもまだ9時台だというのに篦棒に暑い。って篦棒って読めますか。べらぼう。この漢字はボクも知らなかった。飯粒を潰す篦棒っていう棒があって、そこから「穀潰し」という意味になったという説と、便乱坊という1670年代に見世物で評判をとった奇人からとったという説とふたつあるらしい。まぁとにかく篦棒に暑い。今日は我が家も初クーラーかも。←この暑いのに毛皮を着ている不憫な愛犬用。
one for my daughter
2006年06月24日(土) 6:29:54
昨日は観戦後、結局二度寝してしまって起きたのは出社ぎりぎりの時間。プールに行けず。夜は娘のピアノ発表会があったのだが、まぁその後にでもプールへ行こうと思っていた(ボクは娘のピアノを聴いて帰るが、妻娘は他の人の演奏をすべて聴いて帰るので別行動)。
仕事を切り上げて息せききって会場へ。娘が弾いたのはスカルラッティ「ソナタK159」とシューベルト「即興曲」の2曲。親バカだがとてもよく音楽が表現できていた。ミスタッチとかはどうでもいいから感情の動きを身体ごと表現してほしい、と思っていたのだが、それがよく出来ていた。
弾き終わった彼女を待たず、スッと帰る。楽屋から出てくるのを待って感想を伝えようかと思ったが、小さい会場でそういう雰囲気でもないし、娘は超照れ屋なので友達がいる前とかで父親が褒めたりするのを嫌がると思ったのだ。帰ってから伝えればいいや。
プールへ向かう。でも電車に乗っているうちに自分が妙に酒を欲しているのに気付く。いろんな疲れ&娘の上出来が影響している模様。今週は仕事でもいろいろあった。で、急遽プールをやめて久々の「テンダリー」へ。
宮崎優子さんのおいしいカクテルでとりあえず one for my "本番に強い" daughter。さすがだね。次に one for my "立ち直りの早い" friend。かなわないよ。三杯目は one for my "カンヌで賞を獲った" staff。おめでとう。最後に one for my "無事にたどり着いた" weekend。意外と綱渡りだったよな。
サイドカーで〆て帰宅。娘も帰宅していたので感想を伝えたが、照れているのか素っ気ない。きちんと伝えられなかったのでココで伝える。今回の演奏は本当に良かったよ。努力の甲斐あり。誇りに思う。
早起き癖がついたのか、今日も4時台に起床。韓国vsスイスを観戦。あぁこれでアジア勢はすべて予選敗退。次回W杯でアジア枠が減らなければよいが。
CORALと再会
2006年06月21日(水) 8:46:29
昨日は直前でドタバタがあったあげく伊藤さんとふたりで飲みに行ったのだが、二軒目の「Fuzz」というバーでうれしい発見。なんとCORALの4ウェイスピーカーがあるではないか! しかも現役で鳴っている!
たまたま人にもらったとかで、オーナーさんがオーディオマニアというわけではなさそうだが、もう懐かしくて懐かしくて…。CORALの3ウェイブックシェフル型である「CORAL X-Vll」は大学生のボクが小遣いためて買える値段ではほぼハイエンドに近いスピーカーで、当時ボクは「SANSUI AU707」というプリメインアンプと「Technics SL-10」というダイレクトドライブのジャケットサイズ・プレーヤーで鳴らしていた。あぁどれも名器だなぁ。
「YAMAHA NS-1000M」に憧れつつ、DIATONEやTRIO、ONKYO、DENON、PIONEERなども聴き比べていたっけ。あの頃の国産スピーカーって意外と良かった。確かに無個性な音とは言えるが、謙虚で伸びやかな音を出していた。プリメインはLUXやAccuphaseに憧れたけど、サンスイの堅実な音で満足していたっけ。テープデッキはナカミチのDRAGONに憧れつつ、結局ソニーの777を使っていたんだったかな。Aurexのデッキも使っていた。アドレス(NRシステム)がわりと好きだったので。
その後、JBLだのハーベスだのアポジーだのクレルだのマッキントッシュだのチェロだのフィリップスだの、海外製品のハイエンドに突っ走る前の青い時代ではあるが、結局CORALを聴いて一喜一憂していたころが一番楽しかった気がする。スピーカーの上に重り置いたり、十円玉はさんだり、仰角計算したり…。工夫して1ランク上の音にする努力って、ポンッとハイエンドをお金で買っちゃうのの数百倍楽しいんだよね(後でわかることなんだけど)。
うきゃぁと喜んで逆上し、タリスカーをガバガバ飲み、三軒目では相当酔っぱらっていた。あぁCORAL。キミにまた会えて本当にうれしいよボクは。
成長せず
2006年06月10日(土) 7:30:41
あれー? なんだか異様に忙しいぞ、分秒単位で会議をハシゴしているうちにあっという間に夜になるぞ、と不思議になったので久しぶりに数えてみたら、責任者としてやっている案件が16個あった。そりゃ余裕がないのも当たり前。一日が会議会議会議で終わっていくのも当たり前。つか「断ることを覚えた」「まかせることを覚えた」と思っていた自分の甘さよ。何にも成長していない。仕事受けすぎ。ポカしないように気をつけながらひとつひとつを終わらせていこう。
とか言いつつ、新しい仕事絡みで今から札幌出張である。YOSAKOIソーラン祭り関連。まだ仕込み段階だけど。あ、これ入れたら17個だ。うぅぅ。
札幌にもスポーツクラブの支店がある。明日の朝、寄れるかな。でもススキノで今夜遅くまで飲む予定なので無理かもなぁ。
昨晩は娘が干したアジの干物を食べた。さんきゅー。
タテル・ヨシノ
2006年06月02日(金) 6:55:36
誕生日の一日は朝プールから(笑)
というか、飲んだ翌朝にプールする快感を知ってしまい、このところよっぽどの二日酔いでなければ出社前にプールすることが増えてきた。軽〜く中毒かな。でも反動で飽きてしまったらモッタイナイのでいい加減にやろう。
出社して午前中にバタバタと仕事を終えてサッと午後半休。昼は優子のおごりで「レストラン・タテル・ヨシノ」へ。芝パークホテルの本店の方ね。6/1は響子の小学校も創立記念日で休みなので家族3人で行けた。
昼とはいえアラカルトで組み立てて3時間弱ガッツリ食べる。楽しいアミューズ2品から始まり、仔ヤギのカルパッチョ、松木一浩さんの季節野菜のエチュベ・グリーンソース、鳩のトゥールト。松木さんというのは「タイユバン・ロブション」で総給仕長を務めた人。40歳を機に農民になり、レストランを深く知る立場で有機野菜の提供をしているらしい。その人が作る野菜をエチュベしたものを、アラカルト・メニューにはないソースでさわやかに和えてもらったものなのだが、これが実にうまかった。本日の白眉。「コート・ドール」のエチュベの印象をボクの中では越えたかも。
仔ヤギは喜界島産(シェフの出身地)。ヤギ好きのボクとしてはもう少し臭みがあってもいいくらい。でもちゃんとまとまっている。メインの鳩はフォアグラとトリュフを胸肉で挟み、その周りを手羽などのミンチで包んだものをパイ包み焼きしてあり、モダンなバランスを持っていた。あと少し深入りするとクラシカルでしつこいぞというギリギリの線。うまい。
途中、吉野建シェフが客席挨拶に出てきてビックリ。日本にいるんだ…。いつもいるのかどうかは寡聞にして知らないけど、とりあえず彼がいる日にアラカルトをガッツリ食べられたのはうれしい。
デザートは「シュプリーズ」。英語で言えばサプライズ。「きっと驚いていただけます」とのことでオーダーしたが、確かに驚いた。これは印象的なデザート(内容は秘す)。ワインは82年のペルナン・ベルジュレス。この地域、穴場的にわりと好き。でも20年以上の古酒としてはどうかなと思いつつ若林ソムリエの言葉を信じてオーダーしたらアタリ(でもドメーヌは忘れた)。レンガ色に熟成しており、酸味の引っ込み具合がいい感じ。時間が経っても緩まない。
2004年にメートル・ド・セルヴィス杯で優勝した田中氏のサービスも秀逸だったし、若林ソムリエ(総支配人)のサービスも気持ちいいもの。優子はパリの「ステラマリス」にも行ったことあるらしいが(いつの間に!)、パリの店よりもずっと良いと言っていた。実は少し先入観を持っていたのだが、なかなかたいしたものだったなぁ。いい誕生日をどうもありがとう >家族
メニューでもっと悩ませて
2006年05月31日(水) 9:23:52
昨晩は最近有名な大井町「萬來園」で中華。
カウンターのみの店でメニューがない。料理は料理人と相談して決める。「ええと今日はカニと車海老とスズキとアサリと牛肉と○○と○○と…」と、食材をズラリと言われ、「カニは春雨と煮るかカラッと揚げるか卵と和えるか、それか○○してもいいし…」と、料理法をズラリと並べられる。客は悩みに悩んで「うーん、うーん、じゃ、まずカニをぉ、ええと揚げてもらいますか、いや春雨もうまいよねー、うーん、いややっぱり揚げてぇ、それとその牛肉とマコモダケのっておいしそう、ソレね、それからー…」とひとつひとつ決めていく。決めると「ハイ、ワタリ蟹。すごいでしょ」と食材を見せてくれ、目の前でジャジャジャと料理してくれる。メニューで悩むのって実は食事自体と同じくらい楽しいのだなと再確認。
メニューで悩むといえば、数日前に行った東京タワーの真下に位置する素敵なレストランも秀逸だった。こちらはメニューに分厚い表紙がついていて、絵本のよう。開くとメニューがイラストになっており、ゆっくり眺めて考える趣向になっている。どれもこれもおいしそうに見え、これまた悩みまくるのである。
優秀なメートルがいるレストランもメニューで悩ませてくれる。今日のオススメを聞くだけであまりにおいしそうで頭を抱える。壁にメニューがズラリと数十数百貼ってある居酒屋とかも悩ましい。また「おいしそうな字」というのも存在していて、あぁそんな字でメニュー札書かれたら堪らないわと身をよじることになる。「今日はこうなっております」と魚が美しく並べられたタネ箱を見せてくれるような鮨屋もたまらない。まぁ鮨屋の場合は悩まず「全部食べる!」とかなっちゃうのだけれども。
レストランでのメニューの悩みは深ければ深いほど楽しい。テーブルになにもないまま悩む最初の十数分は客にとっての極楽タイム。最近はコースしかない店が増えたけど、この極楽タイムがないのはやっぱりちょっとつまらないよね、とか思いながらの中華三昧でありました。あぁ紹興酒飲みすぎた。
のどぐろ
2006年05月28日(日) 7:23:30
このところ「のどぐろ」を食べる機会がわりと多い。東京でわりと流行っているらしく、いろんな割烹や居酒屋でメニューに見かけるようになった。ボクもこの1年で5回ほど食べた。数年前にはあまり見なかった気がするから確実に流行っているな。
関西でのどぐろと言えば島根の浜田産の高級魚で、アカムツのことである。口の中が黒いのでそう呼ばれている。山陰全般や能登、新潟方面でも捕れるが、なぜか浜田産を珍重する。
でも関東でのどぐろと言うとマアジを指す場合もある。東北では別の魚をのどぐろと称した気がする。ややこしや。とはいえ同じのどぐろでもアカムツが味的にはベストだと思うな。あのとろけ方は尋常ではない。
先々週だったか、西麻布の「和楽惣」でのどぐろの塩焼きを食べた。
マアジでなくアカムツね。鮮魚としての旬は冬なので(浜田産はなぜか秋口)一夜干しですね。そういえば大将が西京焼きでも出来ますと言っていた。西京焼きも出回るんだよなー、でもなー、んー、迷ったけどやはり塩でしょう。「白身のトロ」と言われるだけあってさすがにとろっとろの食感。香りも高い。うめ〜うめ〜と同行者とむさぼり喰う。いまのところダントツで今年のベストワン。
この調子で流行っていけば、8月末あたりから東京でも浜田産が出回るかもしれない。高いんだろうなぁ。一回くらいは食べたいところ。
ついでに言えば「和楽惣」では金目鯛の刺身も絶品だった。南天空海さんのブログで「(和楽惣で出す)魚はすし屋より美味しい」と書かれていたが、確かにそうかも。ちなみに〆のご飯もののバリエが豊富なのもうれしいが、つい食べ過ぎてしまうのが難。あ、味噌汁の味噌が選べるのもうれしかった。ま、八丁味噌好きなので、結局赤だし(しかも濃いめ)にしてしまうのだけれども。
同期がやってるバー
2006年05月24日(水) 12:09:41
昨日は出社前にプール。
いろいろ試しながら泳いでいる中で、「泳ぎ方はとりあえず考えないことにして、初級クラスで習ったラクチンな息継ぎに徹し、息継ぎも毎ストローク右側で」と決めて泳いだら、あっさり200mノンストップで完泳してしまった。とりあえずの目標クリア。小さくガッツポーズ。このままあと数百mは泳げそうだった。
ただ、理想とする泳ぎからは程遠い妥協の産物なので、まだまだと言った感じ。ストローク数も多かったし。試行錯誤は続くなぁ。でも200の壁を突破できたのはいろんな意味で大きいかも。
出社後はバタバタだったが、なんとか抜け出し、夜は西大島の「與兵衛」で後輩と鮨。おいしい店リストのエクセル表をhtmlに吐き出すプログラムを手伝ってくれたのでご馳走したのである。鮮度ピチピチ系鮨屋とは違う鮨屋で食べたい、というので與兵衛を選んだが、口の中でのタネと酢飯の一体感を分かってくれただろうか。親方自身の強いイメージがまずあり、そこにタネと酢飯のバランスで近づけていくという、普通の鮨屋とはアプローチが全く違う鮨である。だからすべての握りが同じ方向性の味になる。こういう鮨は他にはあまりないなぁ。
後輩と別れ、地下鉄で表参道に出て「Amoh's Bar」へ。
高校の同期が会社を辞めてバーを始めたと聞き、ちょいと覗きに行ったのだ。その名も天羽(あもう)くん。なので「アモーズ・バー」。そのまんまやん(笑)。せっかく天の羽なんていう素晴らしい本名なんだからもっと他にネーミングのしようもあっただろうに。まぁ最低でも「アモーレ」とかさ(←ダサ)。
路地裏にあるオープンな雰囲気のバーで、夏は庭でも飲めるらしい。へぇ〜いいバーだなぁと感心。いろいろ懐かしい面々の消息など聞いたりして酒が進む進む。散々與兵衛で日本酒飲んだのに、ここでもワイン1本半飲んでしまう。ヘロヘロ。
しかし、青山周辺にひとりで気楽に飲みにこれるバーが出来たのは大きい。うれしいな。また行くね。
飲んだ後、プロダクションにより少し打ち合わせ。ヘロヘロでごめんなさいと思ったら相手もヘロヘロだった。でも有意義な打ち合わせ(ホントか?)
映画「かもめ食堂」と大船「かんのん食堂」
2006年05月06日(土) 15:43:18
映画「かもめ食堂」。大阪の塩出「パイル」名人に前売券をいただいていたので上映が終わらないか気が気ではなかったのだが、今日やっと行けた。といっても通常上映はもう終了していて、朝一回目のみの公開。銀座シネスイッチにて。
9時15分からと朝早いし、GWは他にもいろんな映画がやっているので空いているかと思いきや、上映時間15分前に到着したらすでに行列。うわぁ。人気映画なのね。
実に「涼やか」な佳品。涼やかな主人公の涼やかな映画。ヒトとの距離感の取り方がとても共感できる。その自然体な生き方がかたくななヒトの心を溶かしていく。流れに逆らわないようでいて、郷に入っても郷に従わない潔さ。流されて変わっていくことと「やりたくないことをやらない」生き方は矛盾しないことを教えてくれる。あぁ、ある芯をもった自然体っていいな。
と、感動しつつ、同時にとても腹が減る映画でもあった。だって小林聡美(サイコー!)がこれまたおいしそうに料理作るんだもん。音効さんも実に上手。おにぎりを握るニチャニチャした音がまた良い。
観終わって午前11時。昼まであと1時間か。うーむ……そうだ湘南に行こう!(なぜ?)
フィンランドの海が呼んだのか、思い立って東海道線に乗り、一気に陽光溢れるエリアまで。
さわやかな風に吹かれながら、小林聡美のエクボに思いをはせる。いいエクボだったなぁ…(笑)。
大船のレストラン「ミカサ」に12時すぎに到着。カウンターに座ってお目当てのオムライス。オープンタイプのオムライスなのだが実に完成度が高いのだ。本当はカツメシが有名な店だが、オムライスの方がオススメかも。うましうまし。こういう洋食屋は行きつけになったらどんどんうまいものが出てくるんだろうなぁ、今度は炭焼きステーキも食べたいなぁとか思いながら店を出る。
大船駅前の商店街をひやかして歩く。
ふと魚屋を見ると、朝捕れの見事なサバがどえりゃあ安いではないか。さすがは海が近い街。思わず買い込んでしまう。あれ? この小さな古い魚屋さん、隣が食堂だ。おっ? どうやらこの魚屋が経営してるみたいだぞ。「魚廣 観音食堂」と並んで書いてある。ジャージのオヤジが昼から酒飲んでくだまいてるような古びた食堂兼居酒屋だが、こういう店って意外と惹かれるんだよなぁ。
で、買ったサバの持ちを気にしながら思わず入店。昼メシのハシゴ。アホか(アホです)。
おお、ギンポの天ぷらがある! アジフライもうまそう! 刺し身は30種類くらいある! とか喜んでいろいろ食べる。なにせ魚屋直営だ。安いしカジュアルだし鮮度いいし、なんだかうめぇ。
そして今。やっと帰宅。映画観に行ったのになぜサバがお土産?といぶかる家族をごまかしつつこれを書いている。吐きそうなほど腹一杯なので、少し休んでからプールへ行って腹ごなししよっと。「かもめ食堂」でも小林聡美が実に気持ち良さそうに泳ぐシーンがあった。ドリルだ距離だと目くじら立てず、今日はあんな風にゆっくりニコニコ泳いでみたい。
ボリショイ・バレエ「ラ・バヤデール」
2006年05月05日(金) 18:57:52
圧倒的な舞台だった。完成度がめちゃ高い。最後はスタンディングオベーションだった。
終演後いっしょにご飯に行った岩田守弘さんも「今晩の舞台はすごかった」と言っていた。観客が舞台をどんどん煽っていき、演者は相当ノリノリだったそうである。グラチョーワ(ニキヤ)の出来も異様によかった。片足で立つバランスも完璧で長時間(岩田さん曰く「本人も、アレ?立てちゃった、と思ってるんじゃないでしょうか。舞台袖でもみんなでオオ〜と囃してました」とのこと)。
グラチョーワはモスクワのボリショイ劇場の稽古場(岩田さんに特別に入れてもらった)で見たことがあるのだが、素顔&稽古着の彼女は相当ふてぶてしく女王然としていて近寄れないほど怖かった。いやマジで怖いの。でも第一幕の彼女は「これがあのふてぶてしくて怖いグラチョーワ?」と目をこするほど可憐。実際18歳くらいに見えたしなぁ。素晴らしい演技力。靴音もまるでしない滑らかさ。さすがである。
岩田さんが言うには「グラチョーワが出ると何故かいい舞台になる。みんなすごく引っ張られる」とのこと。ある種のカリスマ性か。今回も主役級から端役に至るまで本当に隙のない出来。ネポロージニー(ソロル)も大きな演技で良かったし(情けないプリンス役は地?)、アレクサンドロワ(ガムザッティ)も抜群だったし、第三幕の影の王国での群舞は完璧だった。いやぁあの群舞の美しさったら…。
特にニキヤとガムザッティの闘いの場面は圧巻。手に汗握るふたりの闘い。思わず舞台に引き込まれる。アレクサンドロワって以前より凄みを増した気がする。個性的な顔と長い首で背の低いグラチョーワを攻め立てるのである。こわっ。でもうますぎ。
個人的にはモスクワで観たときにお気に入りになったボロティン(太鼓の踊り)が見られたのも満足。この辺の熱いノリはボリショイならでは。壺の踊りのレベツカヤもとても良かった。韓国人のジュ・ユン・ペ(ボリショイの東洋人は岩田さんと彼女だけ)ものびのびと踊っていたな。
そしてもちろん岩田守弘のゴールデン・アイドル。
実は開演前に電話をもらったときに「以前の捻挫が再発して痛い」と聞いていたのでドキドキして登場を待っていたのだが、踊り始めるとレベルがひとつ違う安定感を見せつけ、ただただ美しかった。ここまで軸がぶれない人はボリショイでも他にはいない。偶像役なのでクールな踊りだったが、高いジャンプと安定した回転で拍手喝采をもらっていた。
日本の観客はとかく客観的な拍手をしがちだが、この夜に限ってはまるでモスクワにいるようだった。岩田さんもビックリしていて「本当にモスクワのボリショイで踊ってるようでした。昨晩やマチネのお客さんとは全然違った」と言っていた。岩田さんの時だけ凄かったのではない。グラチョーワやアレクサンドロワに対しての万雷の拍手やブラボーの声の多さ。すごい熱気を感じたなぁ。まぁ「連休中にわざわざ来る」&「ザハーロワではなくグラチョーワを選ぶ」客たちだもの、いわゆる「濃い」んでしょうね。
キャストを一応まとめておくと
ニキヤ:ナデジダ・グラチョーワ
ガムザッティ:マリーヤ・アレクサンドロワ
ソロル:ウラジーミル・ネポロージニー
太鼓の踊り:アナスタシア・ヤツェンコ、ヴィタリー・ビクティミロフ、アンドレイ・ボロティン
黄金の偶像:岩田守弘
壺の踊り:アンナ・レベツカヤ
「黄金の偶像のメイクはモスクワで観たときはもっとキンキラキンだったけど?」と岩田さんに聞いたら「金粉をもってくる量が少なすぎて薄めて使ったんです」と。メイク係のミスらしい(笑)。
終演後、興奮しつつ岩田さんとメシ。GW中であいてる店が少なかったが、なんとか銀座「マルディグラ」に滑り込む。シャンパンとワイン。うまし。
※ボクはロシアで初めてバレエを見たこともあって、ロシア語読みで刷り込まれてしまっていて、グラチョーワはグラチョーバ、アレクサンドロワはアレクサンドロバ、ラ・バヤデールはバヤデルカとか書きがちなのだけど、今回は日本で流通している書き方にしました。5/3のメモにいくつかご指摘いただきましたが、あれはなんつうかロシア語読みなのです※
ギンポ残念
2006年05月04日(木) 14:53:50
今日は頭痛がなかったのでGW3度目のプール。毎回1km以上(休み休み)泳いでいるが、前回うまく泳げなかったこともあり、今日は距離を諦めドリルをみっちりやってみた。するとアンダースウィッチ(←TI用語)がうまく出来ていないことが判明。水中クロールでぐいぐい進まない。これじゃあアカンとそればっかり練習。少し出来てきたところで大プールに移って泳いでみたらとても楽に進む。ううむ。やはりドリルは必要だな。
と、プールを堪能。大窓から差し込む日差しが水面に当たって美しく揺らぐ。ジャグジー&シャワーでさっぱりしたあと、さてどこで昼メシ食べようかと自転車逍遥。走っているうちになんとなくうまい蕎麦が食べたくなったので、よく行く蕎麦屋へ。
席に座ってふと壁を見ると……なんと品札に「ぎんぽ天もり」が!
うひょ〜そんな季節だったか〜と喜んで即オーダーするも「すいませーん。今日は入ってないんですー。先週一回だけ入ったっきりで。なかなか捕れないんですねぇ」と。あぁ惜しい。でもしつこく通って食べてやる。あぁギンポ食べたい!
うまいもりを食べ、蕎麦湯でほっこりする。住むならやはり近所にうまい蕎麦屋と鮨屋は必須だねぇ。欲を言えば居酒屋とバー、そしてプールもあるといいねぇ、とか考えつつ、実に気持ちいい気候なのでしばらくサイクリングして帰宅。いまから少しだけ昼寝して夕方からボリショイ・バレエ観劇だ。ボリショイのあとは出演した岩田さんとご飯の予定。あぁそこそこ充実した良い休日かも。
尾山台「徳助」
2006年04月28日(金) 12:04:12
昨晩は尾山台「徳助」で鮨。10年ほど前に一度だけ来たことがある店。
若い後輩とふたり。酔いやすい難しい話題。でも若い頃のことを思い出したりして少し新鮮ではあった。昔の仕事なんてこのごろ懐古しなくなったしなぁ(懐)。振り返るといろんな仕事に恵まれていた気がする。親になってはじめて親の有り難みがわかるのと同じで、この歳そして管理職になってはじめてわかる有り難みがある。あの頃ボクが噛みついてた上司の複雑な表情。なるほどな。そういうことか。
「徳助」はやさしいやさしい女鮨。コハダ、オニカサゴ、シマアジ、小柱、干瓢、うまい。冷酒は初孫のみ。カプカプと行く。店主も10年前よりどっしりして揺るぎない感じになった。酢飯が少し弱いがバランスはいい。それにしても尾山台って上品でバランスがいい街だ。難しい話もおっとり流れていく。
もう1軒流れたかったが、散財したのでガマンして帰宅。後輩にうまく伝わってたらいいなぁと願いつつ就寝。夜中に「起きなさい!」と揺り起こされる。あららソファで寝てたのね。てっきりベッドだと思い込んでいたあたりが情けない。ズルズルと這ってベッドへ。翌朝に早朝プールを予定していたがこんなんじゃ全然ダメ。夜に行くかな。
ホリエモン保釈。痩せてはったね。1分1秒争って生きていた毎日が彼の目に今どう見えているのか、我が身に置き換えて想像してみたりする。
さっさか徘徊
2006年04月20日(木) 12:47:59
いろんなことでストレスが溜まりまくっているせいか、逃避として水泳にググッとのめり込んでいる模様。トータル・イマージョン・スイミングのDVDが届いたので、それを繰り返し見ている。なるほどすごくカンタンそうだ。というか、いままでのクロールとは全く違う。泳法のアプローチも最終的なカタチも。しばらくマネッコしてみるつもり。
夕方、銀座で時間が空いたので、服を見回る。
なんかこう気分を明るくしてくれる服はないものかと見回ったのだが、ピンと来ない。気持ちが明るい時に買わないと変な服を選んでしまいそうなので結局ガマン。Y'sに良さげなのがあったんだけどな。
その後ある方と待ち合わせて徘徊開始。
銀座「鳥長」でうますぎる焼鳥。ビールと焼酎でパクパクと。ここの焼きはキレイで、しかも焼き加減抜群。しみじみうまい。
10串ほど食べてから、二軒目は「Y&M Bar Kisling」で吉田さんの男っぽいカクテルをいただく。なんか余裕かましたカクテルなんだよなぁ。「あんた、肩に力入ってるよ」と教えてくれるようなカクテル。男はやっぱ余裕が大事っすね。
その後小腹がすいたので浜松町に出て久しぶりのおでん「桔梗」。日本酒「徳川家康」。トマトのおでんとか食べながらゆっくりと。相変わらず蛍光灯煌々&テレビつきのカジュアルな店だが、おかあさんがなんともいい風情なのだ。本格バーのハシゴより、こういう店を混ぜる方が夜が楽しくなる。
最後は恵比寿まで流れてバー「Mauve」。タリスカーをロックで。この店のオーディオって妙に音が甘い。いい意味で。蕩ける音。こういう音出すのって難しいんだけどな。しばらくジャズに聞き惚れ、本日終了。おや、まだ22時すぎだ。さっさか回ると早く帰れていい。
うますぎる花山椒鍋
2006年04月15日(土) 12:15:02
春のこの時期、数週間しか採れないという花山椒。それをふんだんに使った鍋をある店で初めて食べた。
いや〜ここまでうまいか。
山椒で舌が心地よく痺れるところに上質な牛肉の甘さが乗っかってくる。痺れた舌を包み込むダシのうまみも計算し尽くされている感じ。1年前からこの時期指定で予約してくる人がいるのもわかる。鱧松茸や間人蟹など、いろんな名物がある店ではあるが、この花山椒鍋は実に秀逸。この時期は予約困難らしいが、そのうちまた来れるといいな。
他にも、立派な筍の炭火焼きは香ばしく、5cmほどの稚アユの炭火焼きは苦味と香りのバランスが抜群。このわた味の一口蕎麦も印象に残ったし、甘鯛の昆布締めウロコ焼き付き、菜の花鮨、そして〆の空豆ご飯なども完成度高かった。シャーワセ。
実はこの店、以前間人蟹の季節に訪れたときあまり感心しなかった思い出があるのだが、今回はすごみを感じさせるうまさの連続だった。若手料理人が変わったのかな。それとも春の苦味料理系が特に得意なのかな。
二軒目は恵比寿のバーへ。以前うますぎる和菓子(やまのとうか)を恵んでくださったお姉さまがまた来店し、今度は鹿児島のきびなご鮨をいただいてしまった。いい人だぁ。
東京トップクラスのタイ料理店
2006年03月28日(火) 8:58:53
なまものの隠し日記を読んでいたら面白い記事が(つか、いつもたいてい面白いのだが)。
なんと「愛されるために生まれた大事なあなたのダイニング」という名前の店が名古屋にあるらしい!
こことかここにも載っている。きっとよくよく考えてのネーミングなのだろうし目立たないより目立ったほうがいいだろう。シャレも半分あるかもしれない。でもその長さとともに、自分で「愛される」とか「大事な」とか先に宣言しちゃうあたりが画期的。どんなダイニングやねんって覗いてみたくなる。
いや、もしかしたら「愛されるために生まれた」は「ダイニング」にかかっているのではなく「あなた」にかかっているのかも。んでもってこの店は韓国料理店なので、もしかしたら「愛されるために生まれた大事なあなた」という名セリフでも冬ソナあたりにあるのかも。
まぁでもこの店は「なんとなくこそばい感じ」を楽しむには最適じゃね。店にいる間ずっとお尻の辺りがこそばいと思う。そういう気分ってなかなか味わえない。これはこれでエンターテイメントかもしれない。
昨晩は東京一と勧められたタイ料理屋へ、All Aboutエスニックの佐藤さんと伊藤章良さんともうひとりの方と優子と5人で。
穴場中の穴場な店だが、マジでうまかった。これはいままで食べた東京のタイ料理の中でもトップクラス。味の良さも値段の安さも含めて。珍しく「人にあまり紹介したくない」と思ってしまったが、やっぱりおいしい店は皆で共有した方がいいと思うのでご紹介。大森の「タニ・キッチン」というお店。別にタニさんがやっているわけではなく、タニとは村という意味のタイ語らしい。All Aboutエスニックの佐藤さんが見つけてきた店。とっても満足。佐藤さんありがとう。
二軒目は「テンダリー」へ。いつものニガニガカクテルを注文。ボクがモルトの「タリスカー」の薬臭さが好きだと言ったら、宮崎さんがそれにタリスカーを加えてまとめてくれた。美味。どんどんボク好みのカクテルになっていく。完成形が少し見えてきたかも。
うまいもの食べて、うまいもの飲んで、前向きでポジティブな話をして。福、至る。
古い友達と
2006年03月18日(土) 10:46:00
昨日は夕方、とあるセレクトショップのレセプション・パーティへ仕事で。いや〜ファッション系はさすがに華やかだ。
で、パーティは苦手なので早々に退散。その後夜メシの約束まで時間があったのでスポーツクラブへ入会手続きに行く。法人会員かつ25mプールがあるクラブを探し、最寄りにあるクラブに決めた。勤務がフレックスタイム制なのでうまくやりくりすれば効率良く通える。今年は泳ぐぞ。
20時すぎに五反田。駒沢公園近くにあったフレンチ「ラ・プリムール」の高橋シェフが始めた焼鳥屋「たかはし」へ。「ラ・プリムール」は、鱸のポワレ・ラベンダーソースが異様に印象に残っている店で、わりと好きな店だった(サービス以外は)。あのシェフが目の前で焼鳥焼いている。変な気分。
人気店らしく入れ替え制になっている。ボクは20時15分の部。ワインとともにあっさりした焼鳥を。ソリと親子丼が美味。それと完璧な焼き具合のプレーン・オムレツも良かった。フレンチのシェフだもんねぇ。
大阪勤務時代に知りあった男友達とふたり、ばんばん飲んでばんばん食べる。
彼とはもう20年近いつきあい。会社は違うのだがある仕事で知りあい、当時、苦楽園(西宮)で住んでたマンションが近かったこともあってよく地元で飲んだり毎週末テニスに行ったりしていた仲。大学も一緒だったし同期だったし東京出身だったし、いろいろ似てたからなぁ。彼の方が先に東京転勤しちゃったが、その後も軽井沢や蓼科で待ち合わせてテニスしたり。彼のドイツ転勤中は彼の家に泊まりに行ったりもした。フランクフルトからフランスのランスまで日帰りで昼メシを食べに行ったり。思えば色濃くつきあった。
そういえばあんなに毎週末やっていたテニスを阪神大震災後スパッと止めてしまった。ちょっと再開したい気分。
士の心と書いて、こころざし
2006年03月16日(木) 7:40:46
「木の剪定は、かなり思い切って枝を刈り込むことがありますよ」とのメールをいただき、改めて木をじっくり見に行く。
ううむ…。でもね、ホントに「♪この木なんの木気になる木」みたいに大きな円を描いた枝ぶりだったのに、今は一本の棒になってしまっているの。これで大丈夫なのかなぁ。とりあえずクレーム、じゃなかった電話で聞いてみよう。思ってるだけじゃなくて相手に伝えるのが大事なのだ(ちょっと違う 笑)
昨晩は広島に行ったときに現地の人にお土産としていただいた「賀茂輝」という小さな蔵のお酒を家で飲んだが、とてもおいしかった。フルーティでさわやかな後味。どっしりした腰も持つ。
浜松の割烹「弁いち」さんのところで板前さんが日記をつけていて、ずいぶん昔から愛読しているのだが、3/7から「酒造りの迷信」と題して飛び飛びでその1からその4までシリーズが続いている(昨日はその4)。この一連を読むと日本酒に対する思い込みが相当なくなる。もう古い常識や資料を捨てて新たな情報収集をし始めないといけない時代だなぁ。もしくは偏見なく自分の舌だけで判断して飲み進めることだ。まぁ当たり前のことなのだけれども。
お酒も料理もお店の経営も、いや仕事だってスポーツだって政治だって、結局「高い志」が一番大切かも。高い志さえあれば一見不利と思われる状況も打破できるし、それをする人の心も受け取る人の心も豊かにする。大工よ、屋根の梁を高く上げよ。このところ忙しさにかまけて志が低め設定になっていないか自問しつつ。
ちゃんと本人に伝えること
2006年03月14日(火) 7:23:25
「山本彩香」行きから帰ってきて改めて思うことは「意外と本人に伝わっていないぞ」ということ。
数日前にも書いたけど「その人が存在する価値ってその人からは本当に見えにくい」。こんなことボクが伝えなくても当たり前に認識してるでしょう?というようなことがわかっていなかったりする。
たとえば彩香さんのシャコ貝の豆腐よう漬けについて「これは本当に名作ですねぇ。そういうメールもいっぱい来ます」と言ったら「ホントに? うれしい!」とやけに初々しくおっしゃる。「もしかしてそういう評判って届いてないんですか?」って聞いたら首を横に振る。もちろんお店や売り場でのお客さんの言葉や売り上げで好評なのはわかるが、ちゃんと感想が耳に届くことが意外と少ないらしい。
あぁ伝わってないんだ〜…。いろいろ聞いてくると、ご自分がいまお店で実践していることの意義や貴重さもいまひとつ認識していらっしゃらなかったようである。今回いろんな方に言葉をもらってようやく理解者が多いことを実感した感じであった。
ボクは長くジバランというレストラン評価サイトもやっていたので客観評価のために店の人とはほとんど会話してこなかったし、店の人と話して親しくなると「何のしがらみもなく気楽&気ままに店に行ってスッと帰る」という極楽ができなくなるので避けてきたのだが、いまはもうジバランもやめたしスタンスも変えたし、これからは「尊敬する店」「志が高い店」「これからも末長くやって欲しい店」にはきっちり感謝と想いを伝えていこうといまさらながらに思った。
照れてしまってその場で伝えられなければ、メールかハガキで本人にちゃんと伝えよう。そうしないと店は少しずつ消えていく。志や目標を見失っていく。それを今回改めて実感した。
そういうことがスマートに出来るのって実に難しい技なので躊躇はするが、でも、不格好でもしどろもどろでも伝えないよりは伝えたほうがマシ。店の人はそのモチベーションを客の言葉でキープするのだ。感動した客はきちんとその感動を店に言葉で伝えなければ、結局「その店のレベルが少しずつ下がっていく」という客にとって最悪の事態になってしまう。
幸せなことに、世に数店「尊敬する店」をボクは持っている。きちんとしつこいくらいに本人に伝えなきゃ。ホントこちらが思うより意外と伝わってないんだから。お店に限らず尊敬する人とか感謝する人にはその意を相手にちゃんと伝えなきゃ。さぼるなよ、自分。
p.s.
山本彩香さんに何か伝えたいことがある方はボクが仲介することもできますので、直接が気恥ずかしい方はメールをボクにくださいませ。
「淡すい」、そして「安珍」
2006年03月13日(月) 20:37:56
数日前「沖縄行きはあるお店に行くためだけのために」と書いたが、行ったら行ったで貧乏性的にいろいろ食べに行ってしまうウソツキなワタクシ。今回は沖縄そばに発見があったです。すいません。
というか、沖縄そばってボクがガァ〜ッと50軒ほど食べ回った1999年に比べると格段にレベルアップしている。化学調味料を使わない店が増えたし、昔ながらの作り方に戻った店も多い。消費者(観光客)の本物志向がいい方に影響を与えている模様。
1999年当時は、手打ちの店も少なく、灰汁を使う店などほとんどなく、ズンズンと「ラーメン化」の道を歩んでいた(沖縄そばともラーメンとも見分けがつかないような、という意味で)。もうこのままダメになるかもなぁと当時は思ったものである。でも志ある料理人たちが本来の作り方で店を開き始め、それがじわじわ広がっている印象。おもしろいなぁ。うれしいなぁ。
今回は4軒行った。「玉家」「安珍」「淡すい」「がじゅまるのそば」(←彩香さんの娘さんと孫がやっている)。
白眉は糸満の「淡すい」。うまいとは聞いていたけどこれほどとは! ボクの中では「首里そば」と完全に並んだ感じ。いや参りました。脱帽。
そして与那原の「安珍」にもびっくり。がじゅまるの木を焼いて木灰を作ってつないでおり、すべて昔ながらの作り方に沿っている。んでもって奥さんが実に親切でいい感じ。庭もキレイで思わず長居。あぁ気持ちイイ。この店はボクの中で「てんtoてん」と並んだ。ちゅうか、奥さんと話しにまた行きたい。
4軒ともに秘境系。特に「安珍」は見つけにくいこと限りなし。与那原小学校の裏の道、住宅街にポツリとある。興味がある方はぜひ訪問を(住所やくわしい感想は「好きな店リスト」になるはやでアップします ←春休みに沖縄行く人も多いだろうし)。
沖縄ってなんだか出会う人がみんないい人だ
2006年03月12日(日) 9:17:03
おとといに引き続き、昨日は招かれて「山本彩香のまかない料理」。
いや〜贅沢な昼ご飯。昼の営業はしていないので、店内貸し切りで彼女の手作り普段料理を食べさせてもらった。削り節に味噌のっけてお湯をかけるだけのカチューユから始まって牛乳に漬け込んだ大根の漬け物やシャコ貝の豆腐よう漬け(大量)、フシカブ・デークニ、五穀米、まで。特筆すべきはフシカブ・デークニ(干し株大根)。ざく切りにして干した大根を昆布や豚、ニンニクの茎などと炒め煮してあるのだが、滋味溢れる美味で「これ、夜のコースに是非入れてください」とお願いしたら「そうしようと思っていた」と。今後、夜のコースのどぅるわかしーの前あたりにちょこっと出るかも。
彩香さんは吹っ切れたみたいで「なんだか元気になっちゃった」と笑う。2時間話し込んだ。あと20年はやると約束したのでみなさんご安心を。
腹一杯だったが、そば屋を2軒ハシゴ。
さすがに腹がたぷんたぷんになったので、ロワジールホテルに行って屋内プールへ。「ゆっくり長く泳ぎたい!」という本を読んでその方法を実践してみたかったのだ。なるほど少し楽にクロールが出来るようになったが、まだまだバタバタと足を動かしてしまう。500mほどゆっくり泳ぐ。今年は少し水泳をやってみたい。
夜は初対面の読者の方(家族3人)と。
ちょうど予定がなかったので「どこで食べるかなぁ」と考えていたところに押しの強いメールをいただき(笑)お会いすることに。
ひさ〜しぶりに桜坂の「さかえ」へ。山羊刺し、山羊汁など。いい方たちで楽しかったが、相変わらず料理が出てくるのが遅いので空きっ腹に飲んでしまい、水泳疲れも手伝って最後にはずいぶん酔ってしまった。
「さかえ」の陽気なおねえさんは健在で(3年ほど店に出てなかった)、久しぶりの再開を喜び合う。というか、名も名乗ってなかったのによく覚えてくれていたなぁ。どの座敷に座ったかだけでなく、娘の名前まで覚えていてくれた(まぁエッセイの中で「さかえ」のこと書いたこともあるけど)。ストレートな感情表現に戸惑いつつ、なんだかジンと来る。とにかく異様に喜んでくれて、いつもより多めのお土産をいただいた。この店に行った方はわかると思うが、混んでいて十分な接客が出来ないときはお土産をいろいろくれるのである。それにしても…、うれしいけど多すぎます。
お土産といえば、山本彩香さんにもたくさんいただいた。というかお持たせが半分。
ちょうど数ヶ月前に閉店の危機にあったバー「テンダリー」も彩香さんと同じような閉店理由だった上で復活したのでその話をしたら、「他人とは思えない!」「がんばってと伝えて!」と、たくさんの手土産をもたされた(笑)
あぁそういえば昨日お会いした方にもたくさんの手作りイカナゴをいただいた。「さかえ」で偶然お会いした違う読者の方にもお土産をいただいた。うれしいなぁ。沖縄ってなんだか出会う人がみんないい人だ。でもマジで持ちきれない(笑)。宅急便で送ろうかな。
東京で暮らしていると忘れてしまうような「人の情」を濃く感じた一日。しばらく浸っていたい感じ。
「山本彩香」継続!
2006年03月11日(土) 9:48:48
「琉球料理乃山本彩香」という、ボクが沖縄でトップに好きな店 & 同時代に生きられて光栄に思っている店が那覇にあるのだが、実はそこが閉店の危機に瀕していた。それを聞いたのが先月の20日だったか。彩香さんを通じてお会いし親しくなった作家さんから「どうも3月末で閉店する決心をされたらしい」と。
前の店「穂花」の頃から行き、サイトや本で「好きだ〜」「素晴らし〜」と一方的に熱く紹介しているうちにいつしか店主の彩香さんと親しくさせていただくようになっていたボクは、「厚かましいかな」と思いつつすぐ電話してみた。そしたら電話口で泣いていらっしゃる。「今度会ったらくわしく事情を話す」と。閉店の決心は揺るがない感じ。
豊かだけど手のかかる本当の琉球(辻)料理の伝承・普及のために、高齢をおして強い意志でずっと努められてきた彼女が閉店の決心をするとはよっぽどのこと。よっぽどのことなのだろうけど、日本の宝とすら思うこの店が終わるのを遠い東京で指くわえて見ているわけにはいかない。その場でスケジュールをやりくりして即予約。その作家さんはどうやっても都合がつかないとのことでとりあえず単独行。説得できるなんてこれっぽっちも思わないが、せめてちゃんとお話を聞き、どうしても終わるというのであればその最期の姿を目と舌に焼き付けておきたい、と。
で、沖縄に飛び、店に行ってきたのが昨日の夜。店に入る前から泣きそうだった(笑)
てっきりカウンターかと思ったが思いもよらずカウンター前の個室に通され、彩香さんとサシで4時間ほどお話をした(もちろん他のお客さんを接客する合間に)。事情は込み入っていた。でも結果は表題の通り。あぁ良かった! 3月末より一時休業したあと、4月21日からは規模を多少縮小し、同じ場所・同じ時間(夜)で営業する。ホッとして酔いが一気に回る。
いや、こう書くとボクのチカラみたいだな。そんなことはまるでない。いろんな親しい方、後援者、お客さんと話をし励まされ、数日前にすでに継続を決心されていた模様。ブラボー。特に宮本亜門さんの言葉が効いたようだ。お会いしたことないけど、ありがとう亜門さん。
握手してお互い涙ぐみながら乾杯。珍しく彩香さんも飲んで何度も「ごめんなさい」と繰り返す。心配してボクにメールをくださった方々の言葉も逐一お伝えしたら喜んで泣いておられた。その人が存在する価値ってその人からは本当に見えにくい。彩香さん、アナタが心を込めて作っている料理も想いも、その料理を通じてみんなにちゃんと伝わってますよ。そういうことをその人に伝える手間をボクたちは惜しんでいる。もっとちゃんと伝えないと。
昨晩の彩香さんの手料理はこれまたカラダに染み込むようにおいしかった。こんな素敵なものがこの世から消えてなくならなくて良かった。眠るのが惜しかったのでひとりで数軒ハシゴ酒。格別の夜。
六本木「さだ吉」
2006年03月04日(土) 12:55:05
久世光彦の向田邦子系のウェットな著作を少し読み返す。「昭和恋々」も読み返しかけて「あぁこれはダメだったのだ」と思い出す。自分が書いた当時の感想を読み返してもその月の最下位になっていた。
昨晩は六本木「さだ吉」。一見さんお断りの居酒屋。久々の訪問。
「佐藤ですが…」と予約電話したら「あ、お久しぶりです」と。そんな年に一度くらいのお客でしかも佐藤なんつう超ありふれた名前の人を覚えとらんだろうと思ったが、どうも本当に覚えてくれていたようである。たまたま佐藤という名前の客が少ないとか。これからもずっと少ないといいなぁ(笑)。
昨晩飲ませてもらった日本酒の中では「七本槍」が印象的。賎ケ岳の七本槍から取っているのだろう。検索したらブログもあった。この頃では造り手の方の生の声がこうして読めるようになった。とてもシアワセなことだ。どういう方がどういう情熱でその製品を作っているかを知ると、日々の生活がとても「丁寧」になる。手にするもの口にするものを大切にする気持ちがより強くなる。
3人で行ったのだが、話はたいへん盛り上がり楽しい宴席。初めてご一緒した方の奥さんがボクの自宅から歩いて数秒のところに住んでいたことが判明。日常使いのスーパーまで一緒。あららと親近感。〆にうどん食べて帰宅。英語を二週間さぼったのでそろそろ再開しようと誓いつつ原書読みして就寝。
西大島「すし與兵衛」
2006年03月03日(金) 8:15:20
笑ったのでご紹介。iPodのパッケージをマイクロソフトが作ったら、みたいなフィルム。うけた。
昨晩は「すし與兵衛」。
新婚さんと。「結婚祝いに連れていけ」と前からリクエストされていたのでご馳走した。こういうお祝い&美味しいもので使われるお金はシアワセもの。
ヒラメ、シマアジで始まって、イワシ、コハダ、カスゴやアナゴに至るまで、すべて店主のイメージの一点に収束している。タネの味や状態に左右されず、そのイメージに近づけていく作業。つか、イメージに近づけられるタネしか仕入れない。そういう意味では「一本調子」と形容する人もいるかもしれない。最初から最後まで同じ傾向の味ではあるからね。でもボクはこの店に鮨を食べに来るというよりは「鈴木さんのイメージを食べに来る」と思っている。タネごとの味の違いを驚きに来ているのではない。そして昨晩も十二分に満足。新婚さんも「なるほどconsistentですねぇ」と感心しきり。こういう首尾一貫した鮨は初めて食べるそうだ。そうそう、鈴木さんのイメージと合う人にとってこの店は極楽と化すわけよ。とはいえ「もう表で交通事故に遭って死んでも満足です」はオーバーだと思うが。
味だけでなく、彼のしゃべりも相性があるだろうな。ボクは彼と話していると実に楽しい。とてもリフレッシュされた。新婚さんと別れ、ひとりで「テンダリー」へ。ハモンイベリコがドンッとカウンターに置かれてた。例によって宮崎さんに「極限まで苦いカクテル」を作ってもらい、胃をさっぱりさせて帰宅。久世光彦の訃報を知り、いろいろ考えた後、犬とちょっとだけ遊んで就寝。
新子安「八左エ門」
2006年03月02日(木) 7:54:31
昨晩は新子安の鮨屋「八左エ門」に行った。
南関東以外の方は新子安という地名すら知らないかな。東京と横浜の間。品川大井町大森蒲田川崎鶴見新子安、と続く。近いのだけど遠い。サッカーファンにはマリノスのグラウンドがあるところと言ったほうが早いかも。
店は表通りからは存在が全くわからない造りになっている。でも扉を開けると別天地。掃除の行き届いた清潔で凛とした空間が広がる。白木のカウンターのみ。冷蔵ケースを使わずタネ箱もお櫃も隠されている。シンプル。でも、オヤジさんひとりでなにもかもしているので進行が遅く、どうしても飲み過ぎになるのが難。
背が高く細長い握り。台形状でタネごとにカタチが違うのがちょっと不細工な感じだが、味はよい。バランスもなかなか。というか酢飯がとてもいい出来で、お櫃を開けたときに香る発酵臭のような香気がたまらない(大櫃の前の席だった)。はやりの赤酢は使っていない。きちんとした造りの米酢を使用している印象。
厳選されている分、タネの種類は少ない。コハダ、アナゴ、車海老、そして干瓢巻きが印象に残っている。しっとりした干瓢は秀逸。いままでのベスト。まぁこの店に来るダジャレオヤジはみんな言うのだろうけど、新子安だけに安い新子が出たらいいのになぁ(季節が違います)
たくさん飲んで一通り食べてもお勘定は新子安価格。というか、新子安では高いのだろうけど、都心だったら安い、そんな値段。なかなか足を延ばしにくい立地だが、妙に印象に残るお店だった。とはいえおまかせの量がそんなに多くないので、電車に乗っているときにはもうお腹が空き始めており、鮨屋をハシゴしようか迷う迷う。でも懸命に努力してまっすぐ帰った。偉い!(当たり前です)
ところで、全く知らなかったのだけど、こんなことが進行しているのですね。もう施行間近じゃん! 古い真空管アンプとかもう手に入らなくなるのか!?
トリュフの「味」
2006年02月25日(土) 22:09:02
昨晩、生まれてはじめてトリュフを囓った。
もちろん香りをかいだことはいっぱいあるし、スライスを食べたこともたくさんある。でも、舌がちゃんと味として認識するには極薄スライスではやはり足りない。ある程度のカタマリをもしゃもしゃ食べないとわからない。※トリュフのパイ包み焼は食べたことがあるが、あれはソースの味が強くトリュフそのものの味はわかりにくい。
シェフがこぶし大ぐらいの黒トリュフを出してきて、生のままトンットンットンッと三等分し「ハイ」とお皿で出してくれる。岩塩も横に出してくれるがそんなものいらない。あぁ切り口から立ち上るこの香り…。おもむろにガリリと囓る。うおお。こういう「味」だったのか。このくらいの分量を食べるとなんとか味がわかる。まぁ無味に近いのだけどちょっとナッツぽいエッチな味が濃厚な香りの向こうにある。へぇ〜。
その店では肉のいろんなパターンを次々出してもらった。生レバー、生姜焼き、ステーキ、ハンバーグ、牛丼、カレー。その上、あわびも牡蛎フライも食べた。食べ過ぎ。でもきわめてキレイで雑味のない肉なので、胃にまったくもたれない。すごい肉だった。ハンバーグは石垣島の「パポイヤ」のA-5石垣牛100%ハンバーグと同等かそれ以上。牛丼は牛丼観がかわる味。牛の生姜焼きも目鱗だった。うー、まいった。
残りでステーキサンドとハンバーグサンドを作ってもらって、今朝家族で食べたが、優子も響子も「こ、これなに?」と驚いていた。一晩たっても柔らかすぎて口の先で溶ける。柔らかいのがいいとは思わないが、ここまでキレイだと驚かざるを得ない。香りも高い。
合わせたデュニ・モルテのジュブレ・シャンベルタン2003もこれまたキレイで雑味のないワインで「キレイだなぁ」と嘆息しながら食べ、飲んだ。そういえば造り手デュニ・モルテは去年12月に自殺してしまったとか。この死に関してはいろんな噂もあるようだけど、どちらにせよすごい造り手を失ったのだなぁ。
亀の手(ペルセベス)
2006年02月22日(水) 12:24:44
昨晩はある方々と手打ちの会。いや、手打ち蕎麦の会ではなくて、なんつうか、問題解決のお祝いの宴、みたいなもの。まぁなんにしろ解決してよかった。
行った店はペルー料理の「荒井商店」。店名はトリッキーだが、なかなか志を感じる店。「オテル・ド・ミクニ」で5年修業したシェフが始めたらしい。ペルービールにペルーワインでいろんなメニューを試す。
亀の手が面白かったな。フジツボの仲間。スペイン語圏では「ペルセベス」と呼ばれてとても珍重されているらしい。ステンドグラスみたいな色合いの頭部と長い足(?)。石垣産の大きなもの。グロテスクではあるが潮の香りがプンプンしてうまい。ちょっとカニの風味がある貝味かな。イカの食感。これはいいダシが出るだろうなぁと思いつつ食べた。他にもセビチェ(生魚のレモンマリネ)とかペルー風ブイヤベースとか鴨のローストとか、名前はわからない(ペルー語)がうまい料理が続いた。美人のマダムの説明も丁寧でなかなかイイ店。そういやシェフもわりとイケメン。
南米には行ったことないのでここのペルー料理がどの程度本格的なのかはわからない。ペルー料理自体も、京都のインカ料理店「森繁」で食べたくらいで圧倒的に体験不足。でもこの店の味は料理人の個性とペルー料理の個性がいい感じでぶつかりあっていると感じた。この手の「マイナー国料理店」は、現地の味の再現に汲々として料理人の個性や主張が消えている店も多いので、こういう主張ある味はうれしい。
歩いてすぐの「グラビティ」に移動して一杯。いつもの如く、思いっきり苦いカクテルを所望。胃をスッキリさせて帰宅。企画書の確認をして就寝。
カーリング、やりたいなぁ
2006年02月21日(火) 8:14:26
あーあ、カーリング予選敗退。惜しかったなぁ。ちなみに本橋ファンです。ヨーダの物まね見てまた惚れました。
というか、氷上の詰め将棋とも言われる(?)カーリング、やりたいなぁ。絶対向いている。つか日本人に向いている。あんな繊細なの日本人絶対得意。ボーリング場の一部を改造してカーリング場にしたら絶対はやると思われ。
昨晩は六本木の隠れ家フレンチ。いやぁこりゃ隠れ家だ。暖炉が燃える暗い店内は雰囲気も最高。
ブラウザがモザイクの頃から(つまり10年前ですね)このサイトを読んでくださっている方と初対面。頭痛が酷かったのだが、おいしいジビエ(シェフが撃ってくる。昨晩はひよどり)とワインでだんだん癒され、最後までなんとか完走。二軒目は無理だったが楽しかった。お土産にツォップのパンまでいただいてしまった。すっごい人気で手に入りにくいパンらしいですね(帰ってから優子が大喜びしていた)。Tさんありがとうございました。
それにしてもおもしろい造りの店。奥に隠れカウンター席があったりする。手書きメニューの字が美しく、美しい字が好きなボクはそれだけで惚れちまった。
フランスで鳥インフルエンザが見つかったので、フォアグラもそのうち品薄になるかもなぁ。フランス産の野禽類も日本に入ってこなくなるかもしれない。うーむ。
発熱中
2006年02月17日(金) 9:51:17
久々に発熱。
昨日の午前中からどうも調子が悪いと思っていたが、まぁ今週は出張もあったし疲れだろうと気にせずにいた。が、昼一に某新聞社の勉強会で講師役をやっている最中に不調が明確に感じられるようになり、終わった頃にはすでにフラフラ。会社に帰って仮眠室に行こうと思いつつとりあえずデスクでメール作業などしているうちにいつのまにか気を失うように1時間熟睡。まぁこの熟睡のおかげで少し回復したものの、近来稀に見る調子の悪さに少し気弱になり、人間ドック施設などを検索して予約手続き。
とはいえ、夜は約束があって、ふぐ「小やなぎ」へ。
ちょっと無理かもなぁ、と思いつつ、「うまいもの食べたら意外と治ったりして」とか淡い期待を込めつつ向かった。
無理をおして向かったのには訳がある。ブルゴーニュで日本料理店「媚竈(びそう)」をやっているご夫妻が来日中で、一緒にご飯を食べることを前から楽しみにしていたのである。特に奥さんには優子がフランス滞在中に大変お世話になったし。
お会いしてみたら(ボクは初対面)やっぱり予想通りに楽しく、意外な共通点もあったりしてあっという間に3時間。あー面白かった。相変わらず雑炊うまいし。で、「おや? 調子が戻ったか? やっぱうまいものと楽しい会話が最大のクスリだなぁ」とか思って店の外に出た途端オカンが襲ってきた。時々オトンも。ってリリー・フランキーかよ。悪寒だ悪寒。
寒くてたまらない。ガクブル。帰宅後とりあえず熱を測ったら、アララお久しぶりな体温。すぐ寝たが、寝る直前に「ウェブ進化論」を少しだけ読んだせいかグーグルに支配されてる夢を見た(ホント)。超細分化され極小単位で整理された情報が、今度はグーグルによって分類され定型化されてしまう夢。突き詰めきったIT民主主義はかえって共産主義に近くなっていくという夢。なんちゅう理屈っぽい夢や。あぁつらかった。
今日はとてもじゃないけど仕事に行けない。1日寝ます。申し訳なし→各方面。
4人の大食漢
2006年02月10日(金) 8:52:53
昨晩はNYでお会いした間庭さんの帰国祝いの会。男2女2の食い道楽が集まり、まずは中目黒の居酒屋で。
基本的な肴メニューがおいしい隠れ居酒屋。にらのおひたしと穴子のサラダも印象的。NYの話とかミュージカルの話とかワイワイ盛り上がる。
いっぱい食べて飲んで腹一杯になったので、じゃぁ軽くバーでも、と歩き出したら、ふと右手路地に感じのいい小さな店がある。窓から覗いたら石釜でピッツァ焼いてる。へー、ピッツェリアなんだー、ピッツァ1枚にワインってのもいいねー、あーあのテーブルがちょうど4人分あいてるねー、でも腹一杯だねーとか話していたら店の人が外に出てきて、そのまま誘われるように入店。
メニューを見てるうちに腹が減ってきた40代中盤のオッサンふたり(うまい店対談の伊藤さんもいたのであった)。5分前まで居酒屋でさんざん食べてきたのにアホですか? というか「いい店オーラ」が店員や厨房やメニューからギンギンに出てるんだもの。こりゃ食べんとな。
しらうおの前菜にピッツァにパスタを二品。だから腹一杯だっちゅうのにオーダーが止まらない。さすがに頼み過ぎかと思ったがわりとペロリ。まぁオッサンふたりはわかるとしても、女性陣が平気な顔してパクパク食べるのに感心。よく食べる人は気持ちいいな。
中目黒の「サルバトーレ」で働いたあと南イタリアで修行したという若いシェフが焼くナポリピッツァはムッチリもちもちで相当うまい。女性店員さんも相当感じがイイ。追加だ追加だと騒いで、ピッツァとパスタをとり、あげくデザートまでとってしまう。ちゃんと南伊の味を出す店って意外とないんだよー、こういう粉っぽいパスタを出すのって相当勇気がいるんだよー、と南伊帰りの伊藤さん。なるほど当たりだったのね。ワインも2本あけ、食後酒に自家製リモンチェッロ(美味!)まで。
あ〜健康に悪いことした〜とゲラゲラ笑いながら店を出る。店の名は「イル・ルポーネ」。「大食漢」という意味なんだってさ。ぐはは。
昼から朝まで絶食
2006年02月08日(水) 8:04:11
昨日の昼は鮨に行こうと思ったが、結局後輩となぜかカレーへ。「ラ・ソース古賀」でふたりで3品頼んだ。ボクはハヤシ。彼はカレー。んでもってブイヤベースをシェア。
ふたりで3品なんて全然多くないというかよくやる手なのだけど、この店少し量が増えてたようで、食べ終わったら相当腹一杯。はぁ〜喰った喰ったと午後眠くなるのを我慢しつつ仕事していたのだが、夜になっても腹が減らない。あれ〜? まぁ今日はちょうど食事の約束なかったし、腹減らないなら減らないで仕事して遅めにどっか行こうとか思って残業していたが、それでも腹が減らない。仕方ないから家に帰った。
んー。「ラ・ソース古賀」はフレンチ・シェフが出したフレンチなカレーのせいか、相当バターとか使っている模様。22時になっても23時になっても腹減らない。酒飲む気にもならない。"ハシゴ何軒でも体質" のボクとしては珍しい。結局昼にカレーを食べて以来、間食もとらず朝まで絶食。朝ご飯前も、もうたまらん!ってほどの空腹ではなかった。カロリーとかも相当高かったのだろうなぁ。それとも単に体調か?
それにしても、昨日は15℃まで上がるという気象庁の予報だったので厚着せずに出かけたのに、7℃程度までしか上がらないという誤報。寒かった…。朝の予報で数時間後にここまでハズレると笑える。
人生をしゃぶりつくそうとする元上司と
2006年02月04日(土) 16:54:03
昨晩は大阪勤務時代の上司家族とごはん。こちらも家族連れで。
全員で7人、しかも当日予約だったこともあり、スペースが大きく比較的空いている表参道の「リストランテ・ポルトゥーナ」へ。
7人みんなでシェアしたいとお願いしたら快く受けてくれ、いろんな種類を小ポーションずついただけた。やっぱりこのリストランテは使い勝手も良いしおいしい。野菜と手打ちパスタが特にいい。デザートも秀逸。子供も違和感ないし、ワインも面白いオススメを置いていてしかも安い。立地も便利(地下鉄出口上)。でも金曜夜なのに空いてるんだよなぁ。もうちょっと流行っても良い店なのだけど。
昔の上司は相変わらずいろんなことに超積極的で、なんか全然変わらないなぁと懐かしく。
黛まどか氏や辰巳琢郎氏、藤原正彦氏など錚々たるメンバーと定期的に句会をやっているとか。ついに俳句の世界まで手を出しましたか。今日は今日で山中温泉のかよう亭へ行くと言う。はぁ……。人生をしゃぶりつくそうとするその生き方に、結局いろいろ影響されてきたのだなと気がつく。10年も一緒に仕事したし。
それにしても、もう定年間近だというのに白髪一本ないと言う。こんなエネルギッシュで好奇心の固まりな人が引退していくなんておかしな話である。こうして世のあちこちで元気な団塊の世代が一線から退く。消費構造にも社会構造にも大きな影響が出るのは当たり前。ネットの流れも含めて、まったくもって2005年からの数年は変化の年なのだな、と、多弁な上司と会話しながら肌で実感。
10時間飲み続け
2006年01月28日(土) 14:41:59
出だしは北千住の「大はし」。知らぬ間に新装してて趣がなくなったが相変わらず美味。ビール。牛にこみ。いわしのフライ。にこごり。そして梅割り。ここの焼酎梅割りは独特でうますぎ。「縄のれん」のハイボールと「泰明庵」のそば湯割りアルギン並べとココの梅割りで「東京三大怪しい飲み物」と命名。がぶがぶ。
蔵前に流れて「ビストロ・モンペリエ」で牛すじのテリーヌと鴨のコンフィ・シュークルートたっぷり添え。「もうすでに二軒目でこの料理だけ食べて次に行く」と話したら「そういう使い方をされたかった。ビストロとはそういうもんです」と妙に喜ばれる。白ワインと赤ワイン。がぶがぶ。
大森まで足を延ばして「テンダリー」のレセプションに再びちらりと顔を出す。シャンパーニュとアブサンを飲んでさっと帰る。ココにある方を連れてくる、というのが当初の目的だったのだが、その前に幸せな飲み歩きをしようとなって上記のようなことになったのだった。
ある方とはココで別れ、ボクは大事なパーティへ遅れて参加。銀座の「あらじんデュオ」。30人くらい集まっている。みんなはココが飲み始めだろうが、こちとらすでに4軒目でベロベロ。いろんなヒトと話したが足下ふらふらですまんこって。最後にスピーチさせられたが何を話したかよく覚えていない。危険。カレー。ケーキ。赤ワインがぶがぶ。
なんだか久しぶりに盛り上がったパーティで、二次会へゴー。銀座「竹富島」。うはは。5軒目に至って泡盛で〆とは泣ける。この辺になると逆に元気復活。泡盛のおかげかな。席をどんどん移っていろんなヒトと話す。とてもいい会だった。言い出しっぺのシューさん、ありがとうございます。またやりましょうね。
ふと気がつくと飲み始めてから10時間強。がっつり飲み続け。家にたどり着いて思わず床寝しそうになったがイカンイカンと這いずってベッドに到着。瞬殺。
テンダリー、リニューアルオープン
2006年01月27日(金) 8:52:38
大森のバー「テンダリー」がリニューアルオープンし、昨日今日とレセプション・パーティなので早速行ってきた。
雰囲気がガラッと変わっていてビックリ。
以前は奥にL字型のカウンターがあり、テーブル席が多い構成となっていて、ちょっと構造上問題があったバーであったが、その辺が一掃された。細長い部屋めいっぱいに長〜いカウンターが伸びており、見事に「カウンターバー」っぽくリニューアル。店内も落ち着いた色合いに統一されくつろげる。こりゃ落ち着いて飲めるわ。
端から端まで歩き回る宮崎さんの足腰にとってはなかなか過酷なリニューアルであるが、客としてはとてもうれしいなぁ。お花もいっぱい届いていた(ボクも贈ったけど)。本格オープンは明日から。土日は昼もやっている。定休日は火曜に変わったようだ。
「テンダリー」でアブサンを飲んだせいか勢いがつき、一緒に行った伊藤章良さんとその後ハシゴ(優子も一緒だったが途中で帰った)。蕎麦屋で熱燗たっぷりに天種、そして蕎麦。次に鮨屋で軽く飲み直したが、途中からお腹が減ってきて握りもたっぷり。食い過ぎだよ。お互いそろそろ考えないと。
雪の人形町で「小春軒」
2006年01月22日(日) 6:23:58
休日&雪で都心は空いていた。どうせならちょっと足延ばすか、と、打ち合わせの合間に人形町へひとり昼飯へ。すげー寒いのに相変わらず親子丼の「玉ひで」は大行列。この店まだ食べたことがないのだが、この調子じゃ一生食べられないかも。10人くらいなら並ぶけど、30人とか50人とか70人とか並んでるとさすがに並ぶ気にならぬ。
さてどこで食べようかと路地を入るが、土曜のせいもあって意外と閉まっている。一周した末、洋食の「小春軒」にした。件の大行列店の数軒隣である。そういえば「玉ひで」は「小春軒」と「来福亭」という老舗下町洋食に挟まれているんだな。ついでに老舗喫茶「快生軒」まで並びにある。この並びで入ったことがない店が一番有名な「玉ひで」というのは悔しいので、近いうちに並んで食べてみようと心に決める。
「小春軒」は何度目の訪問か…。海老フライ盛り合わせライス、メンチカツライス、鮭フライライス、カツ丼、そしてこの季節はカキフライライス…。好きなメニューが多い店。どれを頼もうか席に座ってからも決まらない。オーダー聞きに来たおばあちゃんと目を合わせて数秒フリーズ。心はカキフライに傾いていたのに口が勝手に「メンチカツ」と動いてしまう。まぁ脳より身体の反応を信じよう。
出てきたメンチカツをガブリ。そうそう、ここのはとても丁寧な作りで香りも強いのだった。うん、やっぱり今日の胃の気分に合っている。カキフライは違ったな。こういう店では脳で考えちゃダメなんだよなクックックッ。相席した老夫婦の会話が止まる。すまん。
ざっと食べてから、この店は量が少なめだったことを思い出す。そうだ、コロッケを一個単品で貰うのが鉄則だった、と悔やむがさすがにもう遅い。店を出てまた路地を入り、前から気になっていた古いパン屋に入る。コロネを買って雪の中を歩き喰い。うまい。つか、古い店で店と同じくらい古いニコヤカな女性から買った食べ物はたいていうまい。しかも雪の中を歩き喰いしたらもっとうまいに決まってる。
メンチカツとコロネの香りが混じった口をフリスクで消臭しつつ次の打ち合わせへ。「小春軒」のメンチは食べたあと眠くならないのがうれしいね。
講演と香箱
2006年01月20日(金) 8:27:24
昨日は日本マーケティング協会というところで講演。
マーケの専門家たちが相手なこともあって、中途半端に専門用語を使うとメッキが剥げる。だから自分の言葉でやわらかく語ってみた。意外と受けたので満足。質疑応答も活発だったし。
終了後、21時まで別件で打ち合わせ。その後打ち合わせ相手とカニを食べに行く。今季はじめてのカニ。なにせ12月はほとんど外食しなかったからなぁ。香箱の内子外子をいっぱい食べた。話も盛り上がり、このところずっと感じていた閉塞感も少し打ち破れた。もうちょいがんばってみるか。
あぁ昨日はバタバタしてて英語を全然勉強しなかった。12月1日からずっと続けてきた習慣なのに…。堤防決壊しないように粘ろう。
ライブドア問題。違反は違反なので弁護はしないが、出る杭をここぞとばかりに喜んで打ちまくっている人々は、その醜さに早く気がつくと良いなぁと思う昨今。というか、日本で出る杭になることの空しさよ。
芸者さんと新年のお祝い
2006年01月19日(木) 8:17:54
昨晩は夜に仕事を抜け出して、神楽坂の料亭で1時間だけ芸者さんと新年の祝い。
初体験である。いわゆる芸者遊びは大阪で2回ほどしたことあるが、東京で、それもお正月は初めて。お座敷にお大尽風にどんと座り、金粉入りの角樽を飲む。横には芸者さん。いわゆる「出(で)の衣装」っていうのかな、黒の裾引きの衣装にだらりの丸帯、日本髪に稲穂の簪。正月の正装だという。今週いっぱいはこの衣装で踊るらしい。
まるで映画かドラマの一場面のような光景が続く。芸妓さんおふたりと三味線に太鼓。目の前で「初春の〜」と唄い、踊る。三曲ほど踊っていただいた。いい頃合いで女将さんが現れてご挨拶のあと三本締め。三味線と太鼓がついた三本締めはなんとも優雅。楽しいと同時に心が引き締まる。で、最後に芸妓さんらの背中にお年玉を差し込む儀式(笑)。これも入れ方や入れる深さに粋な感じがあるらしく、いろいろ教えてくれた。
連れてってくださった方と「少しずつ覚えていこう」と話ながら、1時間でさっと帰る。慌ただしかったし、あまりに無知だったので本当の楽しみ方はできなかったと思うが、日本の伝統的な新年の迎え方の一端に触れた思い。50歳60歳とゆっくりゆっくり楽しみ方を覚えていこう。
というか、今年は全く正月気分がなかったのだが、初めて「お正月だなぁ」と思い、心があらたまった。こういう季節の句読点は本当に大事だと深く感じ入った次第。
誕生年ワイン
2006年01月17日(火) 7:22:17
今日で阪神大震災から11年。
ということは、あの時お腹の中にいた娘は今年で11歳ということだし、前日である昨日は優子の誕生日ということになる。そう、我が家はあの大地震を一生忘れられないことになっている。
みなさんも忘れないでね。大地震への備え。とりあえず「地震が起こる前に、これだけはしておけ!」を再度お読みください。ボクの実体験からの教訓が書いてあります。コレやコレも是非。
ということで、昨晩は優子の誕生祝い。娘は用事があったので、ふたりでレストランへ。こういう経緯もあり、優子の誕生年1967年のムートンを飲んだ。予約して半年強。折に触れ楽しみにしてきたムートンは39年ものとは思えない若々しさでびっくり。まぁまだキミも若いということだよ。
小山薫堂さんのドラマで、出演者が古いワインを飲みながら「キミはいま○○年に降った雨を飲んでいるんだ」というキザな台詞を言う場面があるが、古酒を飲むとまさにそんな感じになる。1967年にポイヤックに降った雨が我が身に染み入る。
ちなみに西麻布の「アルモニ」というレストラン。料理も最高。シェフ自ら捕ってきたエゾジカが異様なうまさ。死んですぐシェフ自ら料理用に丁寧に解体したおかげで臭みもクセも全くなく、ブラインドで食べたら質のいい牛としか思えないような繊細さ。ビックリする。あの地獄の臭さの山羊も、実は解体時に膀胱などを破らず丁寧にやると臭みがなくなる。解体作業って大事なのだ。
とにかくいままで食べたエゾジカで一番うまい。ムートンにもピッタシ。来年もジビエの時季に食べに行きたい。
御御御付け? 御味御付け?
2006年01月07日(土) 9:54:38
昨日の「おみおつけ」話題にメールをいろいろ。
「御付け」が味噌汁全般を指すものだというのは定説みたい。
「私の両親は岩手出身の70歳台ですが、お味噌汁を『おづけ』と言います。これは方言だとずっと思ってきましたが、これは『おつけ』が少しなまった言葉だったんですね!」と書いてくださった方も。
あとは「おみ」の部分だけど、意外と多かったのが「御味=味噌の丁寧語+略」という説。「御味噌の御付け」だから「御味御付け」だということ。これは「おすまし(御澄まし)」に対しての言葉だということだ。なるほど。澄まし汁と付け汁か。
「『おみおつけ』という言い方はどう考えても内裏の女房言葉で、具だくさんの汁は京都近辺では『田舎汁』と考えられていますから、具だくさんの汁を『おみおつけ』と言うとは到底考えられません」という説得力のある意見もあった。「御実御付け」はありえない、ということですね。
その方は生粋の近江人で、同じ味噌を使うにしても「味噌を溶き入れる豚汁や粕汁を『おみおつけ』と呼ぶことは決してなかった。ああいう具だくさんのものはどちらかというとおかず」だそうである。
また、「懐石料理の流れから、夜は『お澄まし』を飲んで(懐石では椀物は「お澄まし」)、逆に朝は質素に『味噌味のお付け』、つまり『御味御付け』を飲みます」と書いてくださった京都の方も。
なるほどね。
つか、お付けを超丁寧語にして「御御御付け」と書くくらいなら、ハレの料理っぽいお澄ましはもっともっと丁寧にしてせめて「御御御澄まし」(おみおすまし)にすべきだろう。そういう意味でも「御味御付け」と書く方が説得力ありそうだなぁ。
ということで、有力な反論がない限り、このサイトでは「御味御付け」と書くことに決定!(何の権威もなし)
おみおつけ
2006年01月06日(金) 7:39:59
昨晩のおみおつけ(味噌汁)は娘が出しをとった。小皿で味をみる姿はなかなか様になっているが、皿を嘗めるのはやめなされ。ちょっと懐かしいけど(わかるヒトだけ♪)。
おみおつけ、という言葉がとても好きなのだが、漢字で書くと「御御御付け」なのだそうだ。てっきり「お実を付け」だとばかり思っていたよ。
と思って調べてみたら、「正確には御実御付けと書く」とか「いや、御味御付けです」とか「おかあさんとは "御かあ三" である。だから御を三つつける」とか諸説あるらしい。御がみっつも続くと「御三付け=オッサン付け」と読みたくなってしまうのは、オヤジギャグ好きの悲しき性。つか、オッサンなど付けて欲しくないし。
いずれにせよ「御付け」とは味噌汁のことらしい。「おつけ」の丁寧語が「御(み)御付け」。念を入れてもっと丁寧にして「御御御付け」と呼ぶ、というのが一番の多数説。具の入った味噌汁が贅沢品だったころの名残かな。それにしてもそこまで丁寧にするかな。
だったら銀舎利とまで呼ばれた贅沢品 "ご飯" だって御御御付けに負けないくらい御をつけてほしいよねぇ。「御御御御飯」(ごごごごはん)とか。「御御御米」(おみおこめ)とか。
味噌汁だけ「念入りに丁寧にした」説はやっぱ少し違和感あり。
やまのとうか
2005年12月21日(水) 7:39:45
昨日書いた、バーでお隣になった女性から恵んでもらったお菓子がやけにおいしかったので、ご紹介。
恵那川上屋というお店の「やまのとうか(山乃灯菓)」。無農薬柚子の中に羊羹を入れたもの。柚子ごと食べられる逸品。羊羹の甘さと柚子の香りが絶妙にマッチしている上に、柚子皮の食感がこれまた繊細なバランスで口中を刺激してくれ、思わずハァとため息をつく旨さ。というか好みの味なのだな。いや〜うまいうまい。これは取り寄せて贈答品にしても喜ばれるはず。
いただいたと言えば、山本彩香さんから、手作りの「やんばる豚のてびち」をいただいた。これまた絶品で、骨までジウジウとしゃぶりつくした。豚の旨みが自然に出ている奥床しい味で、わざとらしくないおいしさ。ポン酢を少しかけていただくとこれまた結構。ゼラチンで口の周りがベタベタ。あぁうまいうまい。
とか、ささやかな幸せに浸ってると手痛くしっぺ返しを受ける運気らしく、夜中に電話がかかってきて、仕事で大大大トラブル発生。これってどうやってしのげばいいのか途方に暮れる。暮れなずむ。すごいスケジュールで危うい綱渡りをしてきたが、ラスト間近でついに綱から落ちた感じ。
でもまぁなんだ。命までは取られまい。粛々と手当するのみ。
思いがけない助け船
2005年12月20日(火) 7:53:50
夜9時半。今日は朝メシ以来な〜んにも口にしていないことにふと気がつく。
いや、ずっと気づいていたのだが、それを考え出すと仕事が手につかなくなるので気づかないふりをしていたのだった。うぅ。14時間まったく何も食べていない。コンビニでおにぎり買う余裕すらなかった。忙しくて昼メシを抜く人はいっぱいいるだろうが、ボクにとっては大事件。だって昼メシ夜メシが楽しみで毎日会社に行ってるんだから(半分ホント)。
夜も本当は友人たちと鮨屋に行く予定の日であったが、とても行ける状態ではない。うがぅ。今頃うまい鮨喰ってるんだろうなぁとか想像しながらスタジオで打ち合わせ。腹減りすぎてなんだか食欲ないし、まぁもういいか…。
ブブブブブとバイブが震える。ある役員から仕事の電話。ひとしきり打ち合わせた後「ところでこのごろ忙しいのか」と聞かれたから「いや〜すさまじいっす」と今の惨状を話すと「なに! 朝から何も喰ってない!? なに! 一週間おにぎり!? さとなおがか! よし、温かいもの喰わしてやる。1時間だけ抜けてこい!」
こういう無理矢理な割り込みは逆に抜けやすい。「役員なら仕方ないっすね」と仕事仲間も優しく(胸の内は知らんが)許してくれ、夜10時半に役員と「とあるメシのうまいバー」で合流。約一時間、温かいものをたっぷり堪能させていただいた。しかも、あまりにガツガツ食べたらしく、店の人や隣の席の女性に欠食児童のように同情され、おまんじゅうとかドッサリお土産にもらった。「お腹がすいたら食べるのよ」だって(笑)。
夜12時前。スタジオの方は仕事が終わっていたが、別の仕事がスタックしていた。さっと立ち寄って明るく指示。「深夜なのに元気ですねぇ〜」と笑われた。うまいメシさえ喰えればこの通り。シンプルライフ。
ドナステラで再会の夕べ
2005年12月06日(火) 8:46:34
ニューヨークで会った方々との「日本での再会の夕べ」が昨晩とりおこなわれた。
といっても4人だけなんですけどね(笑)。同業種かつ同領域かつ先端系。4人中2人はライバル会社の方なのだけど、もともと異国の地でのディナーが出発点ゆえ、なんというか日本人同士感があり、オープンで和やかでとてもいい会になった。素敵な3人に囲まれてシアワセざんした。
つか、「そのうちメシでも喰いましょうね」と言って別れても、まずたいてい実現はしない。こうしてなんなく実現するなんてことはめったにない。せっかくだからこの会は今後も続けましょう。
行ったのは銀座のイタリアン「ドナステラ・クチーナ・オオサコ」。ここはとてもいい店だ。
エントランスも店内もカジュアルで普通っぽいのだが、出てくる料理がどれもこれも美味美味。量も多くて満腹。トリュフを入れて熟成させた濃厚なチーズのソースの「取り合わせ茸と鳥のせせりのソテー」と、これまた秋トリュフをむせるくらいふんだんに載せた「仔牛のローストとフォアグラのソテー」、どっしりと力強い「琉球ロイヤルポークの骨付きロースのグリル」なんかが印象に残っている。がっつり主張があるのに胃がまるでもたれず、食後感がさわやか。やるなぁ。あ、マロングラッセ入りのバニラに熱々のエスプレッソをかけたデザートも良かったなぁ。
厨房に大迫シェフひとり、ホールに男性ひとり、のふたりで切り盛りしている。こういう「厨房はシェフがひとり」な店は、絶対シェフの料理が食べられるという安心感がある。このごろシェフが支店に行っていていない有名店も多いしね。やっぱりシェフが最初から最後まで作ってくれると、主張したいポイントがピシッと決まってて美味しいもん。
山本彩香さんと夜ご飯
2005年12月03日(土) 9:18:38
昨晩は、三越日本橋店の沖縄展のために東京に来られている山本彩香さんと、作家の駒沢敏器さんとそのフィアンセの建築士(お美しい!)と、4人でご飯を食べた。
山本彩香さんとプライベートでご飯を食べるのは初めて。気軽な店でやさしいお野菜を食べたいというご希望にそってお連れした「霞町一(ぴん)」は彩香さんのお気に召したらしく、おいしいおいしいと食べていただいた。ほっ。まぁ丁寧に丁寧に作られた無添加の自然食ばかりだからなぁ。良かった。
彩香さんは70歳とは思えない健啖ぶり。頭も実にクリアで、会話で一度使った単語は繰り返さない。どんなに話が飛んでもついてくるどころか先を行く。感服。ボクが思わず口に出すカタカナ語もすべて伝わるし。「だって占領下で必要に迫られてめちゃめちゃブロークンな英語使いましたから」 なるほどー。そのブロークン度合いでまた大笑い。楽しかった。
駒沢さんはメールで何度もやりとりしながら、お会いするのは初めて。彩香さんをお母さんと呼び、彩香さんの那覇のご自宅で手作り料理とか食べているうらやましい方。彩香さんがふたりを結びつけてくれたとも言える。そういえば同い年ですね。最近では「58号線の裏へ」という連載を楽しみにしている。最新刊「語るに足る、ささやかな人生──アメリカの小さな町で」も読まなくちゃ。
ある企ての会でもあったのだけど、何とか一歩踏み出せそう。ある意味大事なプロジェクトである。さて、次の「ヒヤ・エン・イート」の会はいつにしましょうか。正月近辺に那覇でしゃこ貝の下ごしらえをしながら、というのが一番しあわせくさいけど。
料理説明のタイミング
2005年12月01日(木) 8:13:59
昨日は夕方、日本橋で空き時間が出来たので、三越7階の「沖縄展」に行ってきた。
お目当ては山本彩香さん。お忙しそうにしていたが、少しだけお話できた。というか、実は金曜夜にご一緒する予定なので、いろんな話はそのときにと約束して別れる。
完成した「しゃこ貝の豆腐よう漬け」を少し試食したが、やはり激うまい。3000円近くするがこれはマジでオススメだ。夜にあるお偉い方々との会食があったので、そこへのお土産にふたつ買い込む。これは誰にあげても絶対喜ばれる美味なので。
そのまま赤坂に出店した京都の有名割烹へ。
料理はそれなり。印象は薄いけど、美しい盛りつけと素材はよい。が、サービス系がどうもなぁ。まず、カウンター内に立っている料理人たちの白服(割烹着)がみな薄汚れているのがどうにも気になる。若い人なんか黒ずんでいる。あー悲しい。しかもこちらの会話がどんなに盛り上がっていようが無理矢理割り込んできて料理説明をするのも腑に落ちん。こういう店では会話が主役で料理は脇役だと思うのだけどなぁ。つか、会話に割り込むタイミングというものがあろう。出してすぐ食べて欲しいからすぐ説明するのはもちろんわかるが、聞かれたらきちんと答えるというスタンスでいいと思うのだけど。このごろ料理説明のタイミングが最悪な店が多いなぁ…。結局、店へのアプローチの見事さだけが印象に残るお店だった。
カウンター「12345678」は多くの方が狙ってくださった模様。すごいイキオイでカウンターが回った。ゲットしたのはJetさん。
「サイン入りブック、ホントに欲しいんですが、お!もうちょい!と思って何回かポチポチしてしまったのでちょっとインチキっぽく心苦しいので、ここはファン皆さんの為にも『おいしい店リスト』リニューアルをお急ぎ頂くことプレゼントにかえていただくということでいかがでしょう?笑」
いや、あの、本を受け取ってくれた方がよっぽど気が楽なのですが(笑)。あ〜リニューアルの道遠し。この日を境にもう一度見直しはじめてしまったので、もう少しかかるです…。でもJetさんのお尻叩きで少し目が覚めました。
今日から12月。とうとう年末になっちまった。
吉岡幸雄さん〜山本彩香さん
2005年11月29日(火) 8:26:14
昼休みを利用して「染織家 吉岡幸雄の仕事」展を見に日本橋高島屋に行ってきた。最終日。
テーマは「甦る王朝の美 源氏物語の色」。古い日本固有の色を染織で再現している。この微妙で美しい色合い…。日本の色の美しさに絶句することしばしば。あんまり美しかったので、父母へのX'masプレゼントを会場で選んだ。展示即売会やっていたのだ。母へは超微妙な色合いの二重織り透かしシルクのスカーフを奮発。父にはシルク織りのメガネ掛け。双方ともよしおか工房が染めたもの。(このサイトは父母ともに見てないので書いても大丈夫なのです)
と、ここまで書いて「あれ? X'masであってたっけ?」と気になって調べてみたら…。やっぱり「X'masは誤用」だそうだ。正しくは「Xmas」。「'」がいらないわけね。日本人だけが勘違いしているとか。ニュースや広告でも堂々と「X'mas」って書かれてるもんねぇ。
すぐ近くの日本橋三越では今日(11/29)から沖縄展がある。はるばる山本彩香さんも来られている。以前試作品を試食させていただいた「姫シャコ貝の豆腐よう漬け」をたぶん初売りするはず。絶品だから皆さん是非食べてみてください。
山本彩香さんと言えば、上京土産に彩香さん手作りのソーキの煮付けをいただいた。これが本当においしくて、なくなっちゃわないように毎晩ちびちびちびちび食べている。泡盛の香りがぷーんとして家の中をなにやらさわやかな風が吹く。食べ物でヒトの心をここまで豊かにさせることができるのだなぁ、と改めて感服。
テンダリー、無事
2005年11月25日(金) 8:50:33
大森のバー「テンダリー」が実は閉店の危機だった。11月頭に「店をリニューアルするので休みます」とメールが来て、あぁ年末は宮崎さんのカクテルが飲めないのかとがっかりしていたら、今度は「申し訳ありませんが、店を閉めることにしました」とメール。「ええ〜!」と激しく慰留したのだが、宮崎さんにも事情があった。ううむ。しつこく慰留しつつ、仕方ないかなと諦め始めた頃、元気に「店を再開することに決めました。来年1月下旬にリニューアルオープンします」と9回裏大逆転メール!
あぁ良かった。言うほど通っていない不真面目な常連客ではあるが、なにより名人・宮崎優子さんのカクテルがこの世から消滅することだけは避けたいと思っていた。良かった良かった。
何度かさなメモに「テンダリー閉店」と書いてしまいそうだった。これを書いたら本当に閉店してしまいそうで最後の最後で躊躇して書かなかった。書かなくて良かったよ。
昨晩は秘密プロジェクトが大幅な進展!
わりとウキウキ帰ってきたが、今朝起きたらしっかり風邪をひいていた。頭ガンガン。喉も痛い。午前中は休ませてもらおう(午後はどうしても出ないといけない)。
うまいものと可愛いもの
2005年11月20日(日) 9:30:30
休日出勤後、夕方からあるお宅で打ち合わせ兼ホームパーティ。
ホスト役のOさんの焼く焼き鳥があまりにうまくて唸る。家庭の味ではない。もうプロの領域に踏み込んでいる。というか、もっとまずい焼き鳥を出すプロはいっぱいいる。彼が作るイタリアンも秀逸なので、イタリアンと焼き鳥をバランスよく組み合わせておまかせで出す店でもやってくれたら、と、ひそかに星に願う。ワインの品揃えもよくしてね。
Iさんちの双子ちゃんも初お目見え。Iさんソックリ。そっと抱かせてもらう。まだ4ヶ月半。なんて懐かしい感触。あぁあの頃はただただ無事に育てば何もいらないと思っていたな。初心忘るべからず。授かり物に要望を多くするなんざ神をも恐れぬ行動だ。ただただ、元気で。丈夫で。
ワインを飲みつつ4人で仕事の打ち合わせをする予定だったが、結局(いや、予想通り)ぐだぐだ笑いあって終了。うまいものと可愛いものが揃った場で打ち合わせなど出来るはずもなく。つか、ちょっと飲み過ぎた。来週仕切り直しですね。
今日は「ALWAYS 三丁目の夕日」を娘と観に行く予定。最近、制作会社「ROBOT」が作る映画にはずれなし、である。あ、「サマータイムマシン・ブルース」を観忘れた!
深夜の東京タワー
2005年11月18日(金) 9:05:59
夜の長い会議の途中、断れない方から「おでんが食べたい。店は考えといて」との電話。ちょうど会議も終わりそうだったのでご一緒するのはやぶさかではないが、この時期にすいているおでん屋があるわけもなく、うーむと熟考。おいしいけど今から行ける程度にすいてる店…。全然アイデアでず、こういうときの最後の手段、伊藤さんに電話して聞く(笑)。滅多に使ってはいけない手だが、仕方なし。
で、浜松町のKへ。座れたし美味しかったし大正解。蛍光灯が燦々と照る超カジュアルな店なので一瞬引くが、お酒もおでんも良く、なによりお母さんとおねえさんのホスピタリティが良い。トマトのおでんがうまかった。食べてみたかったタマネギのおでんは品切れ。次回期待。伊藤さんありがとう。
その後、東京タワーの真下にある隠れバーでボージョレーヌーボー。リリー・フランキーの本のことなど話しながら。東京タワー周辺に行くたびに、この辺って電磁波はどうなっているのだろうかとか考える私は無粋者。照明が消えた深夜の暗い東京タワーもわりと好き。墨絵みたい。
古く趣きある店は今のうちなのかも
2005年11月16日(水) 9:27:52
昨晩は池之端の「鳥栄」。相変わらずほっこりする美味に満足。以前ほど強いインパクトを感じなかったが、しみじみうまかった。ただ、飲む前に風邪薬を飲んでいたせいか酔いが早く、二軒目の「琥珀」ではわりかし酔っていた。今朝起きたら喉腫れてるし。うまいもん食べて熱燗飲んだら風邪くらい治る、と無理矢理思い込んでいたが、やはり幻想(当たり前)。今日は静かにしていよう。
それにしても「鳥栄」は趣きがありすぎて、東京に大震災が来たら営業不能になりそうである。そういう名店は東京に山ほどある。新しくできた堅牢な店よりも、震災が来たらなくなってしまいそうな店を優先して食べに行きたいなと不謹慎なことを考えている。だって阪神大震災でなくなった店っていっぱいあるし。悲しかったし。
震災後、西宮や芦屋のお屋敷街はずいぶん様変わりした。古く趣きある建物がほとんど崩壊し、ペラペラの新建材の家ばかりになった。東京の住宅街とかもずいぶん様子が変わるだろう。下町の風景は激変するだろう。今のうちに徘徊して目に焼き付け肌に染みこませておきたいと思ったりする。ちょっと不謹慎かな。
小さな店小さな店小さな店みーつけた♪
2005年11月12日(土) 13:03:58
おとといの昼の牡蠣フライがいまひとつだったこともあり、昨日は朝から「あぁうまい牡蠣フライが食べたい!」気分。ゆえに昼メシは確実においしいとわかっている銀座二丁目の「三州屋」へひとりで。相変わらずジューシーかつカラリと揚がっており満足。うまいうまい。その後「松屋銀座」に少し寄って紳士服を見る。牡蠣フライの満足もあってガードが下がっていたらしく、思わずY'sの黒スーツを買わされそうになる。危ねー危ねー。
社に戻って打ち合わせをいろいろやっているうちにあっという間に夜。このごろ暗くなるの早くなったなぁ。で、残業も終わった20時過ぎ、「そういえば今日は家にゴハンないんだった」と急に気付き、夜の街をメシを求めてひとり徘徊開始。
イメージ的に「『センセイの鞄』に出てくるような気軽な居酒屋で孤独にお湯割りズビズビ」だったので、そんな店を求めて銀座新橋を1時間以上ひとり彷徨い歩いたがなんかイメージに合う店がなく、そのまま住んでいる街へ電車移動。駅前をいろいろ歩き回ったり住宅街にポツンとある店を覗いてみたりするも、イメージ湧かなかったり入るのに勇気いったりで結局入らず。あぁもしかして食いっぱぐれたか、まぁ家にある材料でなんか食べるか、とか半分諦めて自宅に向かって歩いていたら、ふと小さな小さなカフェ風の店の存在に気付いた。こんな店あったっけ?
幅はわずか2mほど。うなぎの寝床にしても狭すぎる。でも新築で小綺麗。なかなかいい雰囲気。昼は喫茶、夜はちょっと手料理を食べられるバーになっている様子。覗いたら同年代かちょっと上くらいの女性がひとりでカウンター向こうに立っている。その風情も良かったので入ってみる。
聞けば開店2ヶ月とか。狭い敷地に建てた例ということで専門家がたくさん見に来たらしい。4席だけのカウンター。奥にテーブル。2階は個室。まぁよく建てたねぇと感心するのだが、中は意外と狭さを感じさせない。JAZZがかかる中、家庭的かつ美味な手料理と焼酎をいただく。料理を5品焼酎6杯飲んで4000円強は安いなぁ。自宅近くに気軽に来れる店をやっと見つけたかも。ちょっとだけ飲みたい時に重宝しそうだ。
東京に転勤して以来、とにかく行きつけにできる小さな店を探してきた。気楽な根城。接客の距離感がいい店。意外とないんだよな。関西にはあんなにいっぱいあったのに。この店を行きつけにするかどうかは別にして、ちょっとだけ安心した夜。
富士酢と福来純
2005年11月08日(火) 9:00:46
う、うわ! うま〜〜〜!
いや、昨日、「富士酢」の飯尾醸造五代目の飯尾彰浩さんにお誘いを受けて、昼休みに日本橋高島屋の催事「味百選」に行ってきたのである(飯尾醸造は百選に選ばれて出展している)。
飯尾醸造は昔ながらの造り方を守っていることで有名なお酢屋さん(「美味しんぼ」にも登場する)で、飯尾さんとは何度かメールをやりとりし、富士酢はすっかり家の常用酢になっている。めちゃくちゃうまい。発酵香が強く立ちのぼりつつ、いろんな芳香が奥の方で押しくらまんじゅうする。お酢好きなボクにはたまらない味。つか、ボクのお酢好きは年季が入ってますからね。中学の頃からなんにでもお酢をじゃぶじゃぶかけていますから。そのボクがいまや富士酢オンリーである。もっと早く知っていれば良かった…。
で、高島屋で初めてリアル飯尾さんにお会いして、いろんなお酢を試飲させていただいた。
中でも「紅芋酢」と「黒豆酢」と「無花果酢」に感銘を受けた(「無花果酢」はロブションが絶賛したという)。これはマジでうまい…。特に紅芋酢は常飲したい味。栄養も満点らしいので(ポリフェノールがすごく多い)毎朝飲もう。
それでね、時間もなかったし、飯尾さんともお話できたし、お酢も買い込んで満足したし、さぁ帰ろうと思ったら、飯尾さんが「ぜひさとなおさんに飲んでいただきたいものがあるんです」とおっしゃる。同じく「味百選」に出展している白扇酒造の「福来純」というみりんだという。へぇ〜みりんねぇ…と思いながら飯尾さんといっしょに白扇酒造のブースに行って半信半疑で試飲させていただいたら………こ、これは!
三年熟成の「福来純 本みりん」にまずビックリ。これがみりん!? 本当のみりんってこういう味だったのか…。続けて出された十年熟成の「福来純 古々美醂」に至っては言葉をなくした。最上級のデザートワインでもこの後味の芳醇さは出ないかも。グッと味を主張したあとゆっくりとろけるこのうまさ。ありえない…。とどめは「福来純 梅みりん」。三年熟成本みりんに紀州産の梅を1ヶ月漬け込んだもの。吉兆の食前酒に選ばれるだけのことはある。思わず見えもしない空を仰いでしまったくらいさわやかで豊か。
白扇酒造も江戸時代からの製法を守ってマジメにマジメに作っていらっしゃるようだ。と、思わず敬語になってしまうくらい感銘を受けた。いや〜うまひ〜〜。
もちろん全部買わせていただいて、夜遅くに家に帰って鼻高々で優子に飲ませたら、「あら、福来純は使ってたわよ。いま切れてるけど」
……がーーん!
そういえば10年ほど前、芦屋のとあるワインバーで勧められて飲んで感動した経験があった気がしてきた。あぁついに舌まで忘れっぽくなってきたか…。
でも優子も十年熟成や梅みりんは飲んだことなかったらしく、特に十年熟成は「チーズに合わせてみよう!」と喜んでいた。いやぁ飯尾さん、本当にありがとうございました。
ちなみに「味百選」は今日18時で終わってしまう。もっと早くご紹介できれば良かったなぁ。もし今日行ける方は是非是非! 飯尾醸造はエレベーターを8階で降りた目の前。白扇酒造はエレベーター降りて右奥にブースがあります。
Always look on the bright side of life♪
2005年10月23日(日) 15:05:59
ようやく時差ボケ脱出。わりと元気復活。今回はカンファレンス出席(4日間)が主な目的だが、最新のNYエンタメ関連を見て回るのも、こちらでコンテンツを作ってる先端の人々に会うのも大事なサブ目的。時差ボケのままだと行動範囲が狭まってしまい致命的。あぁ良かった。
午前中は部屋で企画書制作。
昼は講談社から「ホントに美味しいNY10ドルグルメ」という本を出した間庭典子さんとビジネス・ランチ。昨日テイクアウトした「Daisy May's BBQ USA」はこの本で知ったのだった。一緒に行ったのはコリアタウンの「Cho Dang Gol」。手作り豆腐のスンドゥブチゲの店。NYで韓国料理を食べに行くときは深夜が多いのだが(24時間営業のレストランは韓国料理が多い)、この店は24時間営業ではないので来る機会がなかった。深夜や早朝ではなく普通のランチやディナーの時間にコリアタウンで食べると損した気になるくらい「NYの韓国料理=深夜・早朝」というイメージがボクの中にできあがっているからねえ。
スンドゥブは作りたての豆腐の風味とともに大変おいしい。間庭さんがとった「おからチゲ」も豆乳スープのようでホッとできる味。ちなみに彼女の最高のオススメは「キムチおからチゲ」らしいよ。
打ち合わせを終えた後、今年度のトニー賞作品賞を受けた「Monty Python's SPAMALOT」をマチネーで観に行く。異様に面白いと聞いていたが、ここまでとは……。モンティ・パイソンってこんなに面白かったっけ?と思うくらい新鮮な面白さに溢れた傑作。相変わらずパロディが多いのだがパロディ元や英語がいまひとつ掴めなくてもこんなに面白い。ホスピタリティもテンポもよいし、なにより歌や踊りが良い。贅沢にも劇中歌として使った「Always look on the bright side of life♪」なんか頭を離れない。嗚呼スゴイなブロードウェイ。参った。このレベルと闘うのは無理かも。
感動を誰かと共有したくて、部屋に帰ってからスパマロットで検索しまくる。こういう共有欲求こそがネットの原点。
夜は業界系大物とディナー。「Scalini Fedeli」というトライベッカのイタリアン。NYには珍しいクラシックスタイルのイタリアンだが予想の数倍うまかった(クラシカルなイタリアンはNYではたいていまずい)。フォーマルな人も多く来るレストランではあるが、オシャレであればカジュアルな格好でもOK。濃くてしっかりした味付け。
その後、その大物がW HOTELのスィートに泊まっているということが判明し、その部屋にみなで押しかけて二次会。ここは去年ボクが約1ヶ月泊まったホテル(ただし普通のシングル)。懐かしい…。スィートルームはめちゃ広く、NYのランドマークが東に西に見えてゴージャス。調度品もとてもいい。4人でジンなど飲みながら仕事について意外と真面目な意見交換。大人っぽい会話。楽しい。
深夜すぎてから帰ったが、土曜の夜ということもあり、W HOTELの一階の「WET BAR」は大盛り上がり。これまた懐かしいなぁ。スノッブかつエッチな人種が大挙して集まってきている。泊まっているホテルに帰ったら、地下の「CELLER BAR」に入店するために入り口に同じ人種たちのながーーい列が出来ている。深夜1時にここまで行列するかね? あきれながら部屋に帰りシャワーを浴びて就寝。浴びながら地下の店のどこがそんなに魅力的か考えるが、答えは出ず。
MoMAとポロックとGoogle Map
2005年10月22日(土) 13:12:51
昼前まで寝たり起きたり。うわー本当に時差ボケだ。時差ボケにならないカラダだと思っていたのでちょっとショック。
昼は50丁目と6Aveの角近くに屋台を出している「Daisy May's BBQ USA」でボウルオ・レッドとポークサンドとチキンサンドを買い込み(ここはテイクアウト専門スタンドのくせにザガットで23点取っていたりする)、コロンビア大学まで地下鉄で上がって、キャンパス内でビジネスランチ。テックス・メックス系チリスープもサンドウィッチも相当うまかったが、途中から時差ボケもあって食欲がなくなる。このボクが食欲なくすなんて…。
みっちり打ち合わせ後、帰って寝るべきかと思いつつ、MoMA(近代美術館)へ行ってしまう。新しく建て替えたMoMAは初めて。日本人の設計家には悪いが前の方が好き。というか、グッゲンハイム美術館まで行かなくてもいいが、なにか近代美術を象徴するような建物にしてほしかったな…。とか思いながら早足でひと通り回る。特別展示の「SAFE」という特集が面白かった。
MoMAに来るといつでもポロックの前に数十分座り込んで楽しむのだが、今回もポロックを見つけるや否や「おひさ〜」と座り込む。マイ・フェバリット。見慣れた構図。で、なんとなく目を細めて見ていたら、なんとポロックの絵が「Google Map」の空撮地図に見えてきた(!)。黒い線が川で白い線が道。一見乱雑に絵の具を垂らしただけに見えるポロックだが、目を細めると本当にMapとして見え、Mapとして見るときちんと秩序とバランスが取れている。ある意味地球の縮図になっている感じ。それだけ普遍性がある構成ということか。ポロックの他の作品にも「これってどう見ても千葉県の空撮〜」というのがあり(緑色が効果的に使ってあるのだが、目を細めてみるとそれがゴルフ場の空撮に見えてくる)なんだか違ったポロックの楽しみを見つけた気分。
ポロックのおかげかだんだん元気になってきたので、チェルシー〜ミートマーケット地区(ミートパッキング地区)近辺を散策。ミートマーケットあたりってここ数年異様にオシャレになってきたのだが、それを実感できる散策だった。有意義。こりゃマンハッタンで一番面白い地区と言われるはずである。いろいろ見回った後、NY在住の友人たちと同じ地区内の「5Ninth」というレストランへ。エイジアン・フュージョンかな。パンチは足りないけどうまかった。なかなか良い。というか、店は看板もない一軒家。意外性がとてもいい。
勢いがついて、今最高にスノッブなホテル「Hotel Gansevoort」の最上階のバー、そして泊まっている「Bryant Park Hotel」の地下バーとハシゴ。双方ともに最先端のバーで、かつ金曜の夜ということもあり、オシャレな連中が列をなして入店してくる。マン・ウォッチをひとしきりしたあと、さすがにガソリン切れてきた。部屋に帰って寝る寝る。
松波〜オーパ
2005年10月13日(木) 9:27:28
わりと余裕のスケジュールを組んで仕事していたにもかかわらず、夕方には図らずもクワッド・ブッキングになっており焦りまくる。横から次々と急ぎの打ち合わせが割りこんで来やがる。10月になってからなんか異様じゃ。
19時すぎに「約束あるから〜!」と這々の体で逃げだし、駒形の「松波」で鮨。仕事モードから鮨モードになるまで相当かかったが、やっぱりうまいなぁ。さすがなバランスとしか言いようがない。アルデンテの酢飯もつぶつぶが口の中のいろんな部分を気持ちよくしてくれ、柔らかい酢飯では味わえない口中快感を引き出してくれる。いやぁうまひゃひゃ。親父さんも機嫌良くいろんな話をした。「魚は酸化させないといけない」という話が面白かったな。
その後、門仲の「オーパ」でジャック・ローズとドクターM。冴え渡る切れ味。
エゴマ豚うまし
2005年10月07日(金) 5:33:33
昨晩は遅めに青山のイタリアン「ポルトゥーナ」で仕事仲間と急ぎメシ。
ここは立地で非常に不安になるが、やっぱりなんでもうまい。そのうえ安い。オススメである。焼き野菜もデザートもとても結構だったが、特に「ブガティーニ エゴマ豚のアマトリチャーナ、ペコリーノ・シチリアーノ」というパスタが絶品だった。
忙中の妙なるシアワセ。相当バタバタな毎日だが、メシがうまいと報われる。
人生の必需品
2005年10月05日(水) 6:40:26
クライアントでの仕事が延びて、午後3時すぎにようやく昼ご飯。こんな時間にどっか開いてっか?とみんなで彷徨い歩いてとあるしょぼいインド料理店に入る。時間的に従業員は賄いを食べていたが気持ちよく通してくれた。おお、全員インド人系だ。
ひよこ豆のサラダとカレー数種類とナンを頼む。サラダもカレーもうまかったが、この店、ナンがもちもちのふわふわでちゃんと香る。しかもバカでかい。レギュラーでもでかいのに、この1.5倍のビッグ・ナンも用意されている。ナンを食べきれなかった人のための袋まで用意されている。うはは。わりといい店かも。ボクはインド未入国なので本場のナンを知らないが、ここのナンはわりといけてると思う。好き。豆サラダも上手だったし、カレー自体もなかなかのもの。もう一度ちゃんと来てみよう。期待せずに入った店がうまいと気分変わるね。
妻がチーズ研究のためにパリに行っているので、ここ1週間ほど娘とふたりきり。親世帯と実質つながっているのでもろもろ安心なのだけど、まぁそれでも世話が増えるし気にもなる。こういう週に限って遅い日が多いし。でも深夜とかにちょっと心配して帰って娘の部屋に直行し、安らかな寝顔を見たときのふわふわっと胸をくすぐる安堵感みたいなものって、なんというか「親の醍醐味」を感じる(笑)。ペットなども含めて、絶対守らなければいけない存在って人生の必需品かも。
三人メシ
2005年09月27日(火) 7:16:37
昨晩は対談ブログの伊藤さんとラーメンの大崎さんと三人メシ。たまにやってるメシ会である。六本木の「まっくろう」出身のシェフがやっている西麻布のレストランに行ったのだが、そこで「まっくろう」自体が今月一杯で閉店と聞く。あらら。東京の夜の、ある意味「伝説の店」がまた一軒消えていく。もう一度行きたかったな。残念。
いい加減飲んだ後三人でふらふらと「霞町 嵐」に流れる。伊藤さんのリアル知り合いでありボクもメールを何度か交わした人とカウンターでバッタリ(ちょっとは予期したけど)。マスターが大崎さんにラーメン談義を仕掛けるのをヒヤヒヤ眺めつつ、二日酔いになると困るので一杯でストップしておく。酒をストップできる意志を出せるなんて、よっぽど原稿が進んでないようですねそうですね。
それにしても、このふたりと食べてると、ふたりとも食べてきた経験量が尋常でないこともあって、すごく楽な気持ちになれる。ボクが一番レストラン経験が浅いのだもの。いろんなことを彼らに頼っていればよく、すごい楽チン。ディープな話も楽しいし。
サイトの「おいしい店リスト」のリニューアルについて「全部直すの?」とか「間に合うの?」とかいろいろ聞かれた。ええと、大変ですが少しずつ進んでます。なんとか10月いっぱいで出したいし。
血が胃に行きすぎ
2005年09月24日(土) 18:57:36
昨日は原稿日和だったのだが、昼にたまたま出かけた大井町「ブルドック」で巨大メンチカツを食べてしまい、血が全部胃に行ってしまいお釈迦。卓球ラケット、それもシェイクハンドくらいある巨大なメンチカツは肉汁、つまり老廃物たっぷりで、それを消化するのにかなり胃腸に負担をかけた模様。夜メシ前あたりまでダルダルで使いものにならず。あーあ。消化にいいもん食べてさえいれば、たぶん昨日は原稿が捗っただろうになぁ(そう思いたいだけ)。
今日はその轍を踏まぬようサラダ中心で行くもんね、とフンフン言ってたら、朝ご飯からカレーパン(揚げタイプ)が出てきた。「昨日パーティでおみやげにもらったの。おいしいんだって!」と優子。ううむ。カレーパン食べ出すと勢いがついてパンと牛乳で大食してしまうクセのあるボクはいったん却下したのだが「痛んだらどうするの」と言われしぶしぶ食す。うまい。あぁ牛乳ほしい。パンのお代わりもほしい。これで午前中がお釈迦になっても許す、と、どんどん堕ちていく…。
しかし…それにしても……意志が弱い。本当に書き上がるのだろうか。
羽田大井町大森そぞろ
2005年09月09日(金) 7:36:47
昨晩は先輩に急のお誘いを受け(企画作業があったがこの先輩のお誘いは断れない)、羽田まで行って江戸前のギンポ天を食べようとなった。で、「ゆたか」という店に行ったのだが、季節的にぎりぎりおしまいでガッカリ。10月初旬まである年もあるらしいが羽田沖も埋め立てが進んでギンポがほとんど取れなくなっているという。「初夏ならわりとある日が多いんですけどねぇ」「あぁ残念。じゃ来年は初夏に来よう」とか話し合う。でもそのかわりハゼが出始めていて、今年初のハゼ天。「ハゼーハゼー」とふたりで小躍り。パチパチパチ。わりと大きめで香りも豊か。うまいうまい。穴子天やボサエビかき揚げ天なんかと共に。穴子も相当うまかった。さすが羽田。季節を感じる食事だったな。
その後、大井町に流れて東小路を探検。前から行きたかったと先輩が言う「むら上」でうなぎ&立ち飲み。「昔はうなぎの立ち飲みっていっぱいあったんだよ」と先輩。趣ある店内のカウンターに立つと目の前のバットにうなぎの串が並んでいて(傾けてあってタレもバットに溜まっている)、それを勝手に食べつつビールを飲む。食べ終わった串はカウンター上に並べ、それがお勘定となる段取り。ヒレや頭がめちゃうまい。思わずたくさん食べてしまう。雰囲気もいいしまた来よう。
近くの「永楽」や「ブルドック」などの名店に惹かれつつ、まぁ天ぷらをさんざん食べてうなぎも食べた後にラーメンやハンバーグはやめよう(お互い数値も気になるし)となって、大森まで流れて「テンダリー」。先輩に解禁アブサンを飲ませてあげたかったのだった。ボクは宮崎さん特製の「ジンベースうこん大量入り」の名無しカクテル。〆としては完璧。胃の脂っぽさがすぅと消えていく。
さっさっさっと回ったので、まだ21時前。酔ってはいたがスッキリしてたので企画書作成に取りかかる。わりと充実した夜だったかも。
解禁アブサンをやっと飲む
2005年09月07日(水) 5:30:03
今年の3月に発祥地スイスで正式解禁された本物のアブサンを昨晩「BARテンダリー」で飲んだ。品薄でなかなか手に入らないということでストレートで一杯だけ。おぉこれがアブサンか!と感慨深い。
ランボー、ボードレール、ピカソら多くの芸術家が愛飲した酒、アブサン。彼らがアブサンを愛すこと崇拝に近かったという。ゴッホが自らの左耳を切り落としたのはアブサンを飲みつづけたことによる精神病の悪化と言われてるしね。インスピレーションが得られる酒と思われ、当時の芸術家たちに常用されていたらしい。
アブサンはもともと医薬品。ニガヨモギを中心に多くの薬草や香草で風味を加えたアルコール度数60〜75度の強いリキュール。
中毒性が高く問題になっていたところに、1905年にアブサンを飲んだ農民が妻や子供を射殺した事件が起こり、飲むと幻覚作用が起こる「禁断の酒」としてスイスおよび近隣諸国で製造や販売が禁止されたらしい。
で、今年3月。毒性や幻覚作用には科学的根拠がないとしてスイス議会で承認され、約1世紀ぶりに解禁されたというもの(近隣諸国では約20年前に解禁されたらしいけど…)。本場スイスのアブサン。全世界的に飲んべえが奪い合っているのだろうな。「テンダリー」が手に入れられたのもこの一本だけという。
アブサンが禁止された後、アニスを使ってアブサンに近い風味を出した代用品が流通した。パスティスが代表的。ペルノーやリカールはボクも常飲している。アニス好きなのだ。だから、アニスで作った「アブサン」という名前の酒はこれまで何度も飲んだことがあるが、これはニガヨモギを使った本物のアブサンとは違うもの。
ということで、本物のアブサン。ストレートでグビッと行ったのだが、まず喉に火がついた後、鼻の奥アニスに近いさわやかな香りが広がり、その後ゆっくり口の奥に苦みがくる感じ。ベタッとした甘みが皆無で、まとわりつくような女々しさもない。キレ味やよし。んでもって飲み終わった後、食道のあたりに香りが常駐する感覚。
なるほど芸術家たちがちょっと顔をしかめつつグビッとやるのに最適な酒かも。この残り香や食道のあたりの気持ちよさも独特なものだしな。ちょっといい詩や画が描けそうになる気持ちもわかる気がする。夜に沈みこんでいくような酒ではなく、どこかポジティブな香りを持つ酒でもあるのである。
そのうえ寝覚めもスッキリ! 朝5時にパチッと!(ジジイかよ)
地震が起こる前に、これだけは。
2005年09月01日(木) 8:34:10
昨晩はムツゴロウさんと食事。青山の「P」にて。ポルチーニうますぎ。
今回は食べ物の話題ばかりに終始した。ほとんどの食材について実体験に基づいた話&学者的な科学的な話が聞け、知的充実を感じられた数時間。ボクなんか足元にも及ばない経験の数々。そして経験を体系化して話すことが出来る構成力と記憶力。すばらしすぎる。年齢的に24年の猶予はあるが、あと24年であそこまで到達できるかと聞かれればノーとしか言いようがない。不可能だ。ごいっしょするたびに遠く遙かになっていく目標点…。
今日は9月1日。防災の日ですね。ボクがここで出来ることは、大震災体験を読んでいただくことくらい。「地震が起こる前に、これだけはしておけ!」と「地震が起こったら、まずこれをしろ!」 地震が起こる前に、ぜひ。
客観的にみて住みにくい
2005年08月26日(金) 7:11:51
沖縄で何度か台風を経験しているせいか、「大型で非常に強い台風が首都圏を直撃」とかいう報道があるといつもあの猛烈な雨風を期待してワクワクするのだが、この前のも今日未明のも「こんなの台風ぢゃない!」という程度の雨風で(都心は)なんだか拍子抜け。被害にあった方には申し訳ないけど。でも沖縄の、ビルすら倒れるのではないかと一瞬思わせる風の強さこそ、台風の名にふさわしい。
それにしても日本列島って…世界の中でもトップクラスに暮らしにくい島ですな。
地震多発。台風多発。水害多発。酷暑。花粉。火山たくさん。そのうえ公害・汚染・人口密度・交通事故・過当競争…。特に地震は海外の人には恐怖みたいで「よくそんな危険な国に住めるな」と驚かれるらしい。バグダッド在住の人に言われた記者もいると言うから相当だ。んー、客観的に見て住みにくい国なのかも。昔ほど自然も美しくないし、安全でもないし、閉塞感強いし。災害があろうがなんだろうが「住んでいる人が誇りを持てる国」にしていかないとなぁ。ひとまかせではなく。
ところで石垣牛、知りたい方多いんですね。昨晩もメールがいくつか。
ちなみに「なんでボクが石垣牛の取材に行ったのか」という理由は、以前こんな記事を書いていたからです。この記事は加筆修正して「沖縄上手な旅ごはん」という本にも入れてます。そう、石垣牛は多くのブランド牛の素牛(もとうし)になっているですね。まぁこんな記事書いたくらいですからハナから石垣牛にはくわしかったわけですが、今回もっとくわしくなっちまったと。そういうわけです。
名古屋・京都方面に仕事で数日。土曜日は更新できないかも。
石垣島のネットカフェより
2005年08月20日(土) 10:23:04
肉のみ食う旅(取材)がこんなにつらいものとは…。
でも相変わらず「やまもと」はうまかったし、うまさの秘密も知った。
こんなに肉でおなかパンパンなのに、朝飯目当てにカフェ(マヒマヒ)にスパムチーズサンドとか食べにきてしまう自分のバカさにあきれつつ、またいまから肉を食べに行く。
天気はずっと曇天。ビーチにもプールにもいく暇なし。ひたすら石垣牛。
ムツゴロウさんと「シェ・イノ」
2005年08月17日(水) 8:51:11
4ヶ月ぶりにムツゴロウさんと食事。紹介する必要もあり、女性スタッフをふたり連れて行ったのだが、ふたりとも一気にムツファンに。女性はお会いするとたいていその魅力やセクシーさに一発でやられるんだよね。相変わらずただ者ではないパワーを感じ、自分を振りかえさせられる。自戒。発憤。というか、ボクはあんな魅力的で大らかな老人になれるだろうか。
食事は7年ぶりくらいの「シェ・イノ」。ムツさんの行きつけ。だってメニューも見ずに「ボクはいつもので」っていうんだもん。グランドメゾン系でそういうこと言う人、初めて見たよ。店の場所を移って新装開店して半年。インテリアはサロンからグランドメゾン系になり、クラシックな料理は味に磨きがかかり、酷かったサービスは改善され(まだちょっと余所余所しいが)、社用族ばかりだった客層も変わり、全体にとても良くなっていた。たまにはクラシックな料理のグランドメゾンもいいなぁ。世界中を食べ歩いたムツさんであるが、「フォアグラのテリーヌはこの店が世界一です」と公言して憚らない。納得。
彼は気に入ると何十回何百回と通う。「ラ・トゥール・ダルジャン」も、最初行ったときはその名物料理「フォアグラ三皇帝風」を「こんなもんか」と思ったそうだが、「でもこんなもんであるはずがない」とその後数回通い、ある時からその奥深さに驚嘆しはまってしまったらしい。で、それ以来「200回は行ってます」とか。行きたい気持ちもお財布も、出し惜しみしない人だなぁ(笑)
古い友人夫婦とラビラント
2005年08月16日(火) 16:46:11
昨晩は古い友人夫婦と四の橋「ラビラント」で夜メシ。
古いと言っても、サイトにメールをもらって始まったつきあいなので、7.8年しか経っていない。でもすごく古く感じる。なぜだろう。税理士と銀行家のカップルで、ボクたちと文化や視点がまるで違うのもまた面白い。バリバリの関西弁なのもね。昨日はオシャレなビストロを関西弁で染めてしまった。周りのおされなカップルたちよ、ごめんなさい。
3時間近く。フェレットの話や女子高生の制服の話(笑)や郵政民営化の話やガンの精密検査の話や高層マンションでの地震話や。他にも、森前総理の「ひからびたチーズ」は、やっぱりミモレット、それも24ヶ月の上物に見えたよなぁ、など。
なんか珍しく胃にもたれた。胃が弱ってるのかな。暑いし。でも今日もフレンチなんだよなぁ…。今日はムツさんとお久しぶりに。
国家公務員なのに世襲制?
2005年08月13日(土) 13:12:29
夜、岩田守弘さんの実家で、奥さんのオリガさん(ロシア人)のロシア手料理をいただく。
ビーツのサラダから各種ピロシキ、ボルシチやロシア風肉じゃが(と勝手に命名)など、どれもマジで美味。参加者たちから歓声が上がる。いや〜本物のロシア料理はマジうまい。滋味豊か。ロシアに行ったことない人たちはボルシチのあまりの違いに驚いていたようである。
酒はロシアのシャンパンから始まり、ウクライナのガリルカという酒まで。ガリルカは唐辛子のリキュールなのかな、胃の腑にボッと火がつく味。わりと強め(40%)。乾杯&一気飲みをロシア式に8回ほどしたが、なぜか今朝には残らず爽快。他の参加者がどういう惨状だったかは知らないけど。
郵政民営化について、いろんなメールあり。
ブログを見回ってもすごい勢いで議論されているのがわかる。いいことだ。自分の意見を書こうとするとそれについて考え、整理する時間が必要となる。その効果、計り知れず。
それにしても「民主党の支持母体&集票組織は郵政労組であり、だから郵政民営化に反対せざるをえない」とか、「特定郵便局長は国家公務員であるにもかかわらず、なんと『世襲制』で、どんなに暇でも平均1500万円ほどの収入があるらしい」とか、いままで一般に知られにくかった事実が、すごい勢いで常識化していっているのを感じる。
特に後者など、わかってくればくるほど脱力感強し。
・全国に2万5000ほどある郵便局の約3/4は特定郵便局。
・特定郵便局長は、国家公務員にもかかわらず、世襲で引き継がれる。
・特定郵便局の建物は、ほとんどが特定郵便局長の家。つまり、特定郵便局長は建物を「時価」で国に貸し付け、賃貸収入まで得ている(平均して年間約450万円)。
・それとは別に光熱費などの維持費用に年間500万円近いお金が支給され、多額の「営業歩合給」(郵貯や簡保の獲得報酬)まで支払われている。国家公務員なのに!? 年間数千万円の歩合給を得る局員もいるという。
・仕事は、地域にもよるが、民間会社に比べりゃ相当ヒマらしい。
こんなおいしい職業があったとは!
っていうか、世襲制って…。歩合給って…。
で、特定郵便局長は「全国特定郵便局長会」つうのを組織していて、このめっちゃおいしい既得権益を守るべく必死に活動しているのだな。彼らは選挙において100万人の集票能力を持っていると言われていて、郵政民営化反対勢力の方々はそのお世話になりまくっているんでしょうね。なるほどね。
別に特定郵便局長が悪人なわけではない。そういうシステムだったからそこに乗っているだけだろう。でも、さすがにさ…。
民間人にやらせてくれよ。もっと効率的にやるからさ。
♪赤ちゃんはどこから来るの
2005年08月02日(火) 7:12:20
家メシする予定だったが、優子の都合がつかずポッカリ夜の予定があいた。
うーん、アソコに行こうかそれともココか、などと迷っているうちに時間が経ち、結局近場の鮨屋へひとりで。ひねりがない夜になってしまったが、ひとりでサクッと食べるのに鮨屋は最適でもある。最初に頼んだコハダが思いのほかうまく(バランスよく握ってあったなぁ)、なんとなく酒に移行。深夜の原稿書きを考えるとそれ以上は飲んではいけないのに、止まらなくなってそのままバーへ。相変わらず意志弱し。
帰ってからさあ書こうとデスクに向かったが、肩慣らしにいくつかサイトを巡回しているうちに「赤ちゃんはどこから来るの?」というセガのゲームタイトルサイトへ行ってしまい、その音楽が頭を離れなくなってしまった。やめてくれ〜。前作「きみのためなら死ねる」の音楽も相当麻薬的で頭を離れなかったが(ラヴィ!)、今回も狂ってます。ぐぅ。こんな音楽が頭の中まわっていてイイ文が書けますかいな。…さぁアナタもご一緒に、♪赤ちゃんはどこから来るの〜
いったいいつ始まるのだ、アイスカレー!
2005年07月31日(日) 11:34:20
先週はまさに怒濤だったなぁと過去形で語れてホッとする。さなメモに書かなかったイベントや仕事もいっぱいあり、大ポカもなく無事に終わってマジでシアワセ。いや〜なんつうか、志摩観光ホテル「ラメール」の伊勢海老のクリームスープにイカスミを混ぜて煮詰めたような、異様に濃い一週間だったよ(どんなんや)。プレゼンが山のようにあった一週間でもあったな。先週月曜のある大企業社長プレゼンとかが何ヶ月も前に感じられる。
その多忙な中を縫うようにして昼メシ連載のためにいい店を探し歩いているのだが、なるはやで取り上げたいアイスカレーにこのごろ翻弄されている。凍ったカレー。ある店の盛夏のみのメニューなので始まったらすぐに掲載したいのだが、7月中旬くらいから「まだですか?」「来週くらいには」みたいな会話を店主と5度くらい続けている。なかなか作ってくれないのだ。
で、先週頭に「今週末には必ずメニューに載せます」との言葉を受けて金曜に確認のために食べにいったら「すいません、やっぱり来週から…」と。うぎゃー! ここに食べに来るために仕事ひとつ延期させているのに!
おかげで連載先の日経BPにもご迷惑をかけ、ボクはボクで当てにしていた原稿も書けず大汗かいて予備のを送る。毎週〆切ギリギリまで苦労するスリリングな連載ではあるのだが、今週は落とす寸前でした(汗)
行くべし! 沖縄物産展!
2005年07月30日(土) 20:00:27
山本彩香さんにお会いしに行ってきた新宿伊勢丹6階の沖縄物産展。これがなかなかの充実で超面白かった。つか、あの「首里そば」が出店していて、会場で食べられる上に、特別に麺まで売っているではないか! 首里そばのレジ横にはボクが書いた記事が大きく貼られ、赤面しながら入って食べたが、うん、大きくは現地の味!(小さく言えばいろいろ違う)。でもうまいし懐かしい。袋麺も買い込んだ。あぁそうそう川平ファームのパッションフルーツ・ジュースももちろん買い込む。オーナーが来ていたようだ。他にもいろんな店がいっぱい出ていて、グルクン唐揚げ!