2008年5月 アーカイブ

うまいもので頭痛を霧散させる

2008年5月 1日(木) 5:31:03

企画書書きの寝不足もあって偏頭痛がし、肩こりも酷かった昨日。会社のデスクに向かっていても常に目の奥の方がジンジンと痛い。ちょっとヤバイな、これは。

こういうときの対処法のひとつは「思いっきりおいしい昼飯を食べる」である。ボクの場合、それで治った過去がある(ホントかよ)。なんか悪いストレスみたいなものが出てっちゃうのかな。

電話してみたらラッキーにも席がひとつ空いていたので「鮨しみづ」。
地方の名店をいくつか回っている昨今だが、やはりここの鮨はひとレベル違う。というかボクとの相性が抜群なのだ。年々相性がよくなる気がする。数年前より柔らかく優しい握りに変化してきているが、奥の方に力強い男鮨が身を潜めていて、その酢の強さといい、パラけ方の絶妙な具合といい、Too Muchじゃない感じといい、お値段といい、食後の気持ちよさといい、ボクの中の「鮨の理想」に今一番近いかもしれない。

実質6日でミュージカルを9本

2008年5月 2日(金) 4:58:54

最後の最後までバタバタ。
夕方まで分刻みで仕事をし、プレゼンに至っては出発直前に新しいニュースが飛び込み、行きのタクシーの中でパワポを大幅に訂正して書き上げるという離れ業をし(車に酔った!)、夜は夜で会食で飲み過ぎ、家に帰ったらもうクタクタ&デロデロで翌朝からの旅の用意も出来ず。すっかり家族にもダメ人間と見放されてソファ寝。

夜中過ぎ、なんとか起き出して多少の用意。
ニューヨークは寒いらしい。でも東京はすでに夏日なので、いまさら冬支度する気にもならず。なんとかなるやろ(なるのか?)。

あぁ、ここまで用意らしい用意もせずに出かけた旅の記憶はなし。でも、そういう旅に慣れていった方が人生は楽しいな。身を軽くすれば心も軽し。荷物はしがらみと心得よ。

ニューヨーク観劇旅行2008 第1日目

2008年5月 3日(土) 16:26:16

昨年に引き続き、ミュージカル旅。
年に一度のインプット三昧で、自分にとっては「勉強」の意味合いが強い旅。無理矢理にでもこういうことをしないと年齢的にどんどんインプットが減っていくので、家族にもお願いして来させてもらっている。幸い一緒に「勉強」してくれる役者・脚本家の森崎博之くん(モリ)という仲間が出来たので、これは恒例になるかもしれない。

新作ミュージカルを観る、NY最新のレストランへ行く、最先端アートに触れる。
直接は広告クリエィティブの仕事に関係ないとはいえ、こういう積み重ねってわりと大きい気がする。モリはもっと直接的に舞台の脚本の「勉強」だが、ボクは時代の先端で起きていることの「勉強」かな(←カッコつけすぎっぽいが)。ネットでは先端にいろいろ触れてはいるが、やはりリアルな肌感覚として触れるのは大事。

ということで、朝早く家を出て羽田〜関空〜デトロイト〜ニューアークと乗り継いでようやくマンハッタンへ。
わりとJALを利用することが多いボクなので、ノースウェスト航空は久しぶり。ロゴや機体デザインが好き。グレーと赤の色遣いって好きなのだ(JALも前のデザインの方が好き)。でもこのデザイン、デルタ航空と合併して消えてしまうらしい。うーん、残念!
ノースウェストは機内も快適で、思っていたよりずっと良かったかも。機内では「MAD MONEY」と「CLOVERFIELD」を観た。後者は英語版しか放映してなかったがシンプルな物語なのでまぁなんとかなるだろうと観た。カメラワークが良い。マンハッタンを活写している。これって意外と細かいリハーサルを繰り返してちゃんと撮ってるんだろうなぁ。終わり方がハリウッドっぽくなくて良い。

ニューヨーク観劇旅行2008 第2日目

2008年5月 4日(日) 17:20:25

朝9時すぎ起床。
ベランダに出てみたら異様に寒い。昨日も9℃だったらしい。今日はもっと寒いかも。

みんなが起きてきたので一緒にブランチへ。
「Park Avenue Spring」。このレストランは四季ごとに名前を変える。春は「Park Avenue Spring」、夏は「Park Avenue Summer」って感じに季節の名前をつけ、内装も変える。この店もアタリ。ブランチには是非オススメする。コース32ドルでちょっと高いが内容はよい。6つのパンもとても美味しいし、タイ風スープやリゾット、柔らかいフレンチトーストなど、レベル高いなぁ。

そのままマチネ(昼公演)へ。
実はこの日のマチネは予約しておらず、なにか空いているのを観ようと決めていたのだが、安売り窓口の「Tickets」に並んで空いているのを観てみたらちょうど「Mamma Mia」が35%引きで売っていたのでそれを買う。たまたま見逃していた演目なので良かった。席は2階の右端。盛り上げるのがうまい劇で、観客も激烈に踊って楽しい。これは日本とかよりアメリカで観た方がいい演目だな。観客のノリが違う。ちょっとどうかと思うくらいのノリ。

ニューヨーク観劇旅行2008 第3日目

2008年5月 5日(月) 21:06:59

もともと時差ボケしない方だったのだが、今回はわりと出ている。
日中眠くて仕方がない。でも今日は朝11時くらいまで寝られたのでなんとか回復。ベランダに出てみたら晴れ。天気予報はずっと雨だったが、今回は晴れ人間が揃っているのでなんとか持ち直す(非科学的)。

昼はチャイナ・タウンまで下がってベトナム料理店「Nam Son」でフォー。ミュージカル旅はどうしてもアフターシアターの深夜大食で胃が疲れるので、ちょっと胃を休めようという魂胆。
この店、4年前に行ってうまかったので皆にも勧めたのだが、今日もとてもうまかった。ガイドブック系にはまず載ってない店だが、ベトナム人などで行列になっている。GrandとBoweryの角の近くに「南山」という看板が見えるのでソコ。

その後、ソーホーのノリータのあたりに出来た「ニューミュージアム」に行く。
妹島和世(Kazuyo Sejima)、西沢立衛(Ryue Nishizawa)による前衛建築ユニットSANAAの設計によるミュージアム。外観が実に美しい。リンク先を見てもらえばわかると思う。中の展示物よりも建物が勝っている。そういえば新しいMoMAも日本人建築家だ。建築も、ファッションやマンガなどと並んで世界トップなのだなぁ、と、ちょっと誇らしい気分。

ニューヨーク観劇旅行2008 第4日目

2008年5月 6日(火) 18:59:28

ニューヨークは「自分の人生、結局、他人からどう思われても良いのである。うむ」と再確認するのに最適な街である。

誰も他人なんか気にせず街を歩いている。
いい意味で自分勝手の寄せ集め。でもそれでいいんだということを日本に住んでいるとすぐ忘れちゃうのだ。こうやって再確認しないと知らぬうちにまた他人の目や評価を気にして生き始めるボクがいる(まぁサラリーマンって他人から評価を受ける職業なので仕方ないのだけど)。

他人の目を気にして生きるということは、他人に合わせて人生を変えるということだ。変えるのは良い。でもそれが他人の尺度なら良くない。他人の尺度は自分のオリジナルな人生にはなりえない。
いや、実に青臭い話なのだが、もうすぐ50歳の男でもまだそんなあたりに留まってウジウジ考えている。この辺、28歳のころとほとんど変わらないかもね。

ニューヨーク観劇旅行2008 第5日目

2008年5月 7日(水) 14:41:07

朝9時すぎ。這いずるように起き出してアッパーウェストの「Barney Greengrass」へ。
ここ、何回来ただろうか。最近はNYに来たら必ずと言っていいほど来ている。スモークド・サーモン、セイヴィル、チョップドリバーなんかをベーグルに乗せて食べるユダヤ朝食。抜群のうまさ。前回これを初体験したモリも「あそこだけは再訪したい」とお気に入り。

ただ、ついさっきまで飲んでいたせいなのか胃があまり受け付けない…(泣)
体調不良や時差や寝不足もあるのだろうな。でも、絶品のスモーク物をいくつかいただいて、ベーグルも食べて満足。普通の人の朝ご飯の量は食べたか。

天気は快晴。雲ひとつない。
フリッツ美術館に行こうかと思っていたが、気を変えてセントラルパークへひとりで。
芝生が大きく広がるSheep Meadowまでテクテク歩いて、芝生に寝ころぶ。周りは水着姿の人も多い。あ〜極楽だ。途中から上半身裸になって太陽に直火焼きされながら約1時間半くらい寝ていただろうか。ぐっすりと寝込んだ。

ニューヨーク観劇旅行2008 第6日目

2008年5月 8日(木) 21:07:39

実質的な最終日。暑いくらいのドッ晴れ。
朝はやはり6時すぎに目が覚める。毎日毎日睡眠時間が短くなる。でもカラダが持っているうちはいいか。気にしないことに。

朝9時すぎに出て、ひとりでブルックリン・ミュージアム。
村上隆の回顧展をやっているのでそれを観るために。いやー村上隆っていまいちわからなかったし、どちらかというと嫌いだったけど、これだけの量と空間に浸って印象が変わった。ようやく彼のやりたいことと魅力がわかった。天井から壁から部屋がまるごと彼の作品になっていて、その空間に自分の身を置いてみると、普通一般の世界が「異化」されて感じられる。個々では異様なアートが、ある調和を見せ始める。本当のリアルワールドとは何なのかという疑問を提示されて身がすくむ感じ。

1階で浮世絵展もやっていて、歌麿や広重を観る。村上隆の二次元性と重なってまた面白かった。

ニューヨーク観劇旅行2008 第7日目

2008年5月 9日(金) 19:16:05

最後の朝。
ニューヨークとの関係も長く、キザに言えば「もう別れに慣れてしまった」というのが実感。また会えるかもしれないし、もう一生会えないかもしれない。でも、慣れた。特にさよならも言わずに別れる感じ。

結局ほぼ徹夜。ソファで30分ほどまどろんだあと、アメリカのきつい薬でいよいよ調子を崩してしまったモリを起こして帰る準備を始める。

そうそう、そういえば書いてなかったが、今回も去年に引き続き激安旅行なので、モリたちと合宿状態だったのだ。
モリとはツインで同じ部屋(リビングつきの広めの部屋ではあるけど)。40も半ばになって合宿旅をするとは思わなかったが、逆に言うとこういう旅がまだまだ可能な年齢であることに気づかせてもらった。そりゃ高級ホテルの旅も快適だ。でも合宿もまた楽しい。モリたちの気遣いもあると思うけど、ボク自身も昔より神経質さが抜け、楽になっている。ま、髪も抜けたけど。って関係ないけど。

人生の体力

2008年5月10日(土) 12:53:52

無事ニューヨークから帰って、家族にお土産渡して(セレクトを異様に喜ばれた。良かった…)、25時くらいに寝たのに、今朝は6時すぎに目が覚めた。時差ボケとかもあるはずなのに、しかも目覚ましも鳴らさないのに、なぜ常に現地時間の朝6時に目が覚めるのか。ニューヨークでも朝6時に目が覚めることが多かった。不思議だ。

で、何もなかったかのように普通に生活が始まる。
ちょっと眠いけど、これは普段から眠いので一緒。ほとんど違和感なし。夕方くらいに強烈な時差ぼけが来るのかな…。

体力がありますね、丈夫なんですね、とか、大人になってからよく言われるようになった。
特にこういう旅行をすると、同年代からそういうメールが来る。今回の旅でもいくつもいただいた。同行したモリにも「寝ないでよく持ちますね」とか感心された。いや、寝ないのは体力がないからです(笑) 長時間寝るって体力がいるのです。老人は体力がないから早朝から起き出すわけで。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター
(株)ツナグ代表。(株)4th代表。独立行政法人「国際交流基金」理事。復興庁政策参与。公益社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。東京大学大学院非常勤講師。上智大学非常勤講師。
朝日広告賞審査員。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。
現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。
本名での著書に「明日の広告」「明日のコミュニケーション」(ともにアスキー新書)。「明日のプランニング」(講談社現代新書)
“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(光文社文庫)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。
花火師免許所持。
東京出身。東京在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園夙川芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao[a]satonao.com まで(←スパムメール防止のため、@を[a]にしてあります)。