2007年5月 アーカイブ

甲陽園「子孫」

2007年5月 1日(火) 6:13:18

「ビストロ・ボンボン」に一緒に行った後輩にいい店を教えてもらった。
「子孫」と書いて「こまご」と読む。甲陽園(兵庫県)にある料亭。以前同じ場所に「子孫」という旅館があったそうだ。その3代目が同じ場所に懐石料理店を始めた、ということらしい。まだ全体に新しいから相当手を入れて改築したのだろう。

水の打たれた敷石を進んで店に入ると、美しい着物姿の奥様(若い)が出迎えてくれ、非日常のいい時間が始まる。セパレートされた座敷ふたつにテーブル席いくつか。実に清潔簡素。ミニマルな魅力。接客も丁寧で気持ちよい。ご主人は「招福楼」で修行したらしいが、やさしく穏やかな味ながらすべてに焦点が来ていて安心して食べられる。季節に合わせた料理と器。決してインパクトの強いものではないが作っている方の心が伝わってくるような流れ。
桜の花びらを散らした桜茶から始まって、鯛の白子の酢の物、胡麻豆腐のお椀、お造り、飯蒸し、可愛い焼き物、蕗・筍・木の芽味噌がのった豆腐の炊き合わせ、鮮烈な鮭茶漬け、シャーベットに桜餅、お抹茶まで。ポイントポイントで桜の花びらが散らされ美しい。4月30日だからこのコースももうこれでラストなんだろうな。昼の5000円コースで充分満足した。今度は夜に来てみよう(東京からはちょっと遠いが)。

全体に「清々としている」という言葉がピッタリの店。ゆっくりくつろぎつつ、ピシッと気持ちが引き締まって店を出た。生き返らせていただいた感じ。ありがとうございます。

うれしいと右に振る

2007年5月 2日(水) 7:27:02

イタリアのトリエステ大学研究者の発表によると「犬はうれしい時、右へしっぽを大きく振る」らしい。
ケージに犬を入れて実験したところ、飼い主を見た時は元気いっぱいにしっぽを右に振り、攻撃的な見知らぬ犬の場合にはしっぽを左に振り、他人や猫の場合だと右に小さく振ったという。本当なら相当いろんなコミュニケーションが広がる。

このニュースを読んで以来、わが愛犬のしっぽを厳しく観察しているが、たしかに右に振っているような…。でも右左同幅という気もする。どうなんだろう。おととい関西で無愛想な巨大犬に出会い、よく見ていたら右に振ったのでこわごわ頭を撫でた。右に振ってなかったら避けたかも(でかすぎたので)。こんな使い方はできるかも。

そういえば数年前、クルマ用のしっぽが発売されたっけ。たしか「サンクステイル」と呼んだと思う。
道を譲ってくれたり車線変更させてくれたりしたらテールにあるしっぽをうれしげに振るというコミュニケーションツール。素晴らしいと思った。しっぽ振ってくれるなら道を譲っても悔しくない(笑)。あれ、はやらなかったけど、いいアイデアだと思ったけどなぁ。

軽井沢「丸山珈琲」

2007年5月 3日(木) 10:09:42

軽井沢。GWと言っても昨日は平日なので比較的空いていた。

妻と娘は用事があって(というか娘は学校)夜到着するのだが、ボクは午前中に入って「丸山珈琲」でモーニング・コーヒーを楽しむことに。ここは軽井沢の南が丘にある小さな珈琲店だが、珈琲豆の国際審査員を務める人がやっている店で、各国の一位の豆を落札し、それをプレス式で抽出して飲ませてくれる。その珈琲の味は比類ない。一軒普通の家で、靴を脱いで上がる。

一般的には、ドリップ式ではなくてプレス式(紅茶なんかで使う、上からギュッと押しつけるやつね)で抽出すると表面に豆の油分が出てしまって濁り、雑味も出てしまう。が、ここの豆はオークションで競り落とした世界トップクラスなため、雑味がほとんどなく、逆に香りと風味が油分から出てきている。見た目は濁っているのだが、変な味は全くなく、香りだけが立ってくる。ゆえに「香りはストロングなのに味はマイルド」という珈琲が可能になる。ボク的には理想的なバランス。

軽井沢から一泊で帰る

2007年5月 4日(金) 9:28:31

GWも後半に入り4連休。そのせいか昨日は軽井沢も超渋滞。駅前もプリンス通りも全くクルマが動かない。まぁこちとら「クルマ解脱族」ゆえチャリでの移動。クルマの間をスイスイ走れて気持ちよい。

昼メシは「東間」へ。蕎麦懐石。
山菜、筍の木の芽和え、牛と山芋のそうめん、飯蒸し、だし巻き卵なんかが続き、最後に二八の蕎麦。濃いトロトロの蕎麦湯、抹茶で〆。3800円。外観や庭に比べて内装の凝り方が惜しいけど、ゆっくり寛げるいい店だった。

終わってプリンス・ショッピング・プラザへ娘の買い物。
例の駅前のでかいモール。人出が凄まじい。ただし単なるウィンドウ・ショッピングではなく、娘に必要な品物を探す目的があったので、なんとか疲弊せず済んだ。男にとってウィンドウ・ショッピングってなかなかつらいものなのだが、目的さえ与えられれば逆に張り切ったりする。先頭立って歩き、なんとか気に入った品物を探し出せた。ついでに妻のカバン(高価)も買わされてしまったのは想定外。でも「そのかわりNYのお土産はなし」という契約も同時成立。

ポルトガル料理の夕べ

2007年5月 5日(土) 17:12:23

昨日はガレリア座の2007年度公演「喜歌劇こうもり全3幕」を観に行く予定だったが、来客の時間をずらせず断念。去年「モンマルトルのすみれ」を観て面白かったので今年も是非にと思っていたのだが…。佐藤尚之会の佐藤尚之さん主演だったのに(と言っても全員佐藤尚之なのだが)。来年はぜひ。

あけて今日も来客。
今日は気楽なメンバーで「ポルトガル料理の夕べ」。

ポルトガルに料理修行に行っていた馬田嬢がわざわざ食材とともに家に来てくれ、ポルトガル料理をいろいろ作ってくれるのだ。ポルトガル・ワインも買ったし、いろいろ買いそろえたし、掃除もしたし、準備万端。ナガホリンと隊長も来る。鯨飲馬食のメンバーである。ちょっと怖いが、さて、そろそろ。

あのご家族はいまどこらへん?

2007年5月 6日(日) 18:22:40

昨晩食べたものの中でも秀逸はコレコレ

作ってくれた馬田草織さんはポルトガル料理の本を書いている真っ最中。そういう意味では料理研究に一番脂が乗っている時期の料理である。さすがに旨い旨い。

ポルトガル料理って素朴で味わい深くてホントうまいんだけど、ポルトガル人って「ポルトガルは田舎じゃないもん、都会だもん」みたいなコンプレックスがある人もいるらしく、特に料理人にその傾向があって、フランス料理とかイタリア料理とかの薄っぺらいマネをしたがるらしい。つまり「田舎料理だけど、充分うまいくせに、妙にモダンに見せたがる」わけ。だからリスボンみたいな都会のレストランはたいていまずい、という式が成り立つと馬田嬢は言う。卓見かも。そのまんまで旨いのに、いろいろ工夫しちゃうわけね。

連休最終日

2007年5月 7日(月) 19:13:43

昨日の連休最終日はとても静かに過ごした。
銀座松屋でやっていた「星の王子さま展」に行こうかと思っていたけど、それもやめてとにかく静かに。どちらかというとしんみりに近い静けさ。メールのお返事書いたり、本を読んだり。

あ、ひとつだけ賑やかなことをやった。
と言ってもTVドラマの「木更津キャッツアイ」をDVDで見た、ってだけだけど。ずっと見たかったけど見れてなかったので、数枚借りてきて家族で見た。クドカンの世界にあっという間に取り込まれ夢中に。よいねぇ。

ふと思い出して、このドラマのプロデューサーである磯山晶の「プロデューサーになりたい」を再読。現場の空気を活写した漫画である。そういえばこれ、「おもしろ本」に書いていない。こういう書き忘れが意外と多い。過去に遡ってじわじわ埋めるつもり。

あぁホッとした

2007年5月 8日(火) 8:02:07

「あのご家族はいまどこらへん?」と書いたご家族が帰国してメールをくれた。一言... ポルトガル最高!!
ほんと、もう言葉では言い尽くせません。
フランスや、イタリアの影でひっそりと目立たない国がこんなにも素晴らしいとは〜
自己主張せず、ギラギラしていないのに、本当に心地よい風があちらこちらに吹いています。
おまけにご飯がおいしいいいいいいい〜
ちょっと、本当に癖になりそうです。こんな冒頭の長いメール(笑)。あぁホッとした。ちょっとお世辞も入っているのかもしれないが、でもうれしい。以前にも書いたが、ボクの場合「褒めて勧めるのはドキドキする」のである。特に相手に高額なお金を使わせてしまう場合。今回はGWに家族3人なのでそりゃ新車一台分くらいは行っているだろう。ボクに直接責任はないとはいえ、やはり「よくなかった」「合わなかった」「フツ〜」では申し訳なく思う。

お勧めしたオビドスもベルモンテもアライオロスも最高だった模様。オリヴィエ亭も行ったのかぁ。あのご主人、最高だったでしょ、とかメールを読みながらニコニコ。あぁ良かった。さぬきうどん旅や沖縄旅やレストランでの食事でも「行ったけど良かった」とメールをいただくことがあるが、そういうメールは本当にホッとするしうれしい。特にベルモンテが最高! あの、空気はいったい何なのでしょう??
今からでも又出かけて行きたいです。
『又、来る事できるかなあ?』という私に、『私が又連れて来てあげるよ』とやさしい娘が約束してくれました。やさしい娘さん。うちの娘もそんなようなことを言ってくれていた。ポルトガルって人をそういう気持ちにさせる部分があるのかも。

そういえば、さなメモには書いたとはいえ、まだ旅行記的にまとめてはいないかも。ポルトガル旅行、まとめます(あ、関西のおいしい店もしないと!)。

目が疲れそうな晩年

2007年5月 9日(水) 9:24:59

メールで強く勧められていた整体に行ってきた。
ボクにはゴッドハンドが効く、と、わかっていつつ、いろいろ調べるとそっちの整体も興味津々で。というかほとんどカラダに触らない整体なのだ。怪しいけど数回は通ってみよう。昨日は一回目。急降下していた腰の調子が多少上向きに。でも本当にベッドに寝るだけの整体なのだ。施術後はずいぶん物足りない(笑)。でもなんだか効いている気もする。少なくとも頭はスッキリしている。

で、施術後は飲酒厳禁とのことだったので、昨晩は予定を変更してインド料理へ。
インド料理って(個人的には)お酒が進まない。だから禁酒したいときには重宝するのである。骨董通りの「シターラ」。優しく洗練された味。ボクは好き。

それはそうと「DVD1枚分(4.7ギガ)を4秒でネット転送」ってニュースには驚いた(もちろんIPv6でだけど)
というか、いままでも実験上では5秒で転送できたらしいけど、いずれにしてもスゴイなぁ。こういうことが一般レベルで普通になると、もう「空気のように意識せず」データのやりとりができるようになる。動画や重いデータを一瞬で送受信できる世界。テレビのスイッチをつけたらテレビが映るのと同じスピード感で映画が観られる感じ。「昔って映画をテープとか円盤をマシンに入れて観てたんだって!?」と孫の世代にバカにされるの確定。
まぁ数十年後足腰立たなくなる我々世代には朗報とも言える。ベッドにモニターさえあれば寝たきりでも数秒で好きな映画を呼び出せる。床ずれに悩みながら年間800本とか映画を観る生活。どうよ? もちろんモニターで(手を使わずに)本も読める。ゲームも指さえ動けば遊べるだろう。目が疲れそうな晩年だ。

酒が悪いんじゃねぇ〜

2007年5月10日(木) 8:02:34

「カラダに触らない整体」に行った効果かな、とも思うのだが、酒が欲しいという気持ちがパタッとなくなった。おとといまであんなに「あぁ飲まないとやってられん!」とか思っていたのに。でも今日も明日も飲む予定が入っているのであっさり戻っちゃう予感。どうなるかな。

というか、ここ1年、めっきり「酒を飲んだ翌日」がダメになった。
45歳ってそういう境目なのかも。二日酔いになるほど飲んでなくても、なんとなくスッキリしない。そういえば先輩が「25歳、35歳、45歳と、酒がガクンガクンガクンと弱くなる」と言っていたっけ。実感としてわかるな。以前は一晩にバーボンを1本半とか普通に飲んでいたけど、いまは3/4本飲めればいいほうだろう。いや、そんなに飲むと翌日だるい。1/3本くらいでやめとかないと翌日に響く。んー、調子によってはそれでも翌日ダウンかも。

困ったことに、妻の優子は年々酒に強くなっている。
13年前(結婚前後)は少し飲んだら真っ赤になってダウンしていた。チーズを深掘りするに従ってワインにのめり込み、ワイン講座をカルチャーセンターで持つようになるに至って、今ではずいぶん飲めるし毎晩のように飲んでいる。ボクが飲まない日でもひとりでワイン飲んでいる。下り坂の夫と上り坂の妻。あと8年したら娘も参入してくる。そのころ一番弱くなってたらイヤだな。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター
(株)ツナグ代表。(株)4th代表。独立行政法人「国際交流基金」理事。復興庁政策参与。公益社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。東京大学大学院非常勤講師。上智大学非常勤講師。
朝日広告賞審査員。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。
現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。
本名での著書に「明日の広告」「明日のコミュニケーション」(ともにアスキー新書)。「明日のプランニング」(講談社現代新書)
“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(光文社文庫)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。
花火師免許所持。
東京出身。東京在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園夙川芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao[a]satonao.com まで(←スパムメール防止のため、@を[a]にしてあります)。