2005年11月
すっきり痛飲
2005年11月02日(水) 14:49:09
一日更新が空いてしまった。
ええと、大阪での講演は200人以上来てくださり、わりと好評(関係者語る)に終了。リラックスして話せたが、前日にあまり寝ていないこともあって疲れが絶頂。ふわふわ足が地に着かない感覚のまま夜メシへ。
夜は講演のご褒美に偉いさんがふぐをご馳走してくれた。この店は大阪勤務時代に来たことがあり、ふぐの腸にねぎを突っ込んだ具材が特徴的。てっさもてっちりも結構。ご馳走様でした。ふぐ食べて元気になったので、そのまま北新地の飲み屋に移動。2店に渡り、いっしょに講演した男の過去話で盛り上がる。ドラマチックな半生だなぁ…。
その後、いろいろ別れて夜中まで痛飲。大阪の夜はいっつも痛飲になるが、心が開放されるせいか疲れが取れる系。あぁすっきりした♪
わりかし余裕なし
2005年11月03日(木) 22:34:58
祝日だけど打ち合わせをいくつか。あっという間に夜中。
仕事・原稿・サイト・家庭・プライベートとやることが多すぎてなんだかよくわからなくなってきた。メールでいくつか異論反論などもいただいているが、議論している余裕がない。ちょっと待ってくださいね。とにかくすべてからRUN AWAYしたい気持ちが押し寄せているのだが(わりと危機?)、娘の塾帰りを迎えに行って、夜道をふたりでダラダラくっだらない話しをして歩いているうちに少し癒された。子供というのは存在しているだけで親を奮い立たせてくれるのだなぁ。
家に着いたら、優子のお友達が数人来てくださっていて、簡易ホームパーティの真っ最中。ぐったりなカラダもおいしいワインと楽しい会話で少し元気に。明日はまた仕事の嵐なので早く寝よう…。
匂いフェチ
2005年11月04日(金) 21:16:45
疲れたときは特に、なぜか本の匂いを嗅ぐのが好き。本棚の本を抜いてバラバラと親指でめくってページの匂いを鼻をつけて嗅ぐ(笑)。このごろいい紙の匂いがする本が少なくなった。持っている中では「逆引き広辞苑」がわりと好きな匂い。30年近く前の本だが、旺文社の「数学1」の教科書も好きな匂い(ほぼ匂いが消えているが少しわかる)。あ、教科書でいえば山川出版社の「日本史」も好き。でもあの頃で言えば、チャート式シリーズの参考書の匂いは相当好きだったなぁ。
辞書は特に匂いで選ぶ傾向あり。いい匂いの本だと頻繁に引くのも苦にならぬ。匂いで辞書とか参考書選ぶヤツもどうかと思うが、紙の匂いまで気を遣って欲しいと出版社には断固言いたいね。装丁に凝るのと同じくらい匂いにも凝って欲しい。匂いで本を買う人も意外といると思う(ボクだけかもしれないが、少なくともボクはいい匂いの本は買う傾向)
フランツ・フェルディナンド
2005年11月05日(土) 10:22:27
近来稀に見るくらい疲れ切って家に帰り、山本彩香さん特製「姫シャコ貝の豆腐よう漬け」(試作品)を肴に「浦霞」の一升瓶をガブガブ飲んで、な〜んも考えずテレビをぼんやり見て、死んだように8時間寝たら、なんとか少し元気になりました。でも朝起きて会社のメール見てまた卒倒しそうになったけど。
なんか書くとも書かないとも言ってなかった感じなんだけど、今月号の婦人画報の来月号予告に「新連載/さとなお」の文字。あぁこの状態で引き受けるのは相当無理があるのでどうやってお断りしようかと思い続けてそのまま先延ばししていたらついにこんな事態に…。自業自得。まだ題名も内容も決めておらず。この土日で第一稿上げねばならず。ノーアイデア。どうしよう。
天気がいいなぁ。セントラルパークに行きたいなぁ。とか「フランツ・フェルディナンド」を聴きながら思う。このバンドとNYの関係は直接はないけどさ。でも、いまさらだけど、このバンド本当にいい。どうでもいいけど、このバンド名ってサラエボで暗殺されて第一次世界大戦勃発のきっかけになったオーストリア皇太子の名前だよね(?)。実質的に世界史を塗りかえた彼の名前を付けるあたりがハイブロウ&野心家。
さて。お犬様の散歩に行ってこよう。
疲れたカラダといい関係
2005年11月06日(日) 8:56:22
昨日はわりとはかどり、婦人画報の原稿もなんとかこうとか目途が立った。おいしい店リニューアルもずいぶん進捗したし、仕事の企画書もひとつ書いた。ハリーポッター原書も久しぶりに20ページ。この調子で今日も能率上がるといいな。
つか、なんでこんなに疲れがとれにくいんだろう不思議だなぁと思ってよくよく考えたら、なんだまだNY出張から帰って一週間ちょいじゃんか! そりゃ疲れが出る頃だ。しかもその間に大阪出張までしていて、ちゃんとゆっくり疲れをとっていない。普通にカラダがSOS出してたわけね。生理現象みたいなものですわね。あぁ良かった。老衰かと思えるくらい疲れてたのでホッ。
ホッとして「疲れてて当たり前」と開き直ったらイイカンジになった。疲れと上手につきあうことで意外とはかどる。疲れを上から押さえ込もうとしてたからいけなかったのだな。このカンジで書き続けられればいろんなストレスから脱却できるかも。11月いっぱいこのカンジが続いたら…いや、なんとか続くよう工夫しよう。
今日も疲れと上手につきあいながら、ダラダラとがんばるぞ。
異化する技術
2005年11月07日(月) 8:43:36
昨日送った婦人画報の原稿にスパッとOKが出て明るい気分。あとはアチラの原稿(一冊分)をスパッと行きたいところだが、なぜかすぐ難破漂流してしまう。スパッと決まるスウィートスポットがどこかにあるはずなのだが、探し始めてもう10ヶ月近くになる。超難産。
見逃していた北野武監督作品「座頭市」をTVで観た。編集うまし。どこかに隙を作る感じも上手。
そういえばちょうどこの週末から新作「TAKESHIS'」が公開されているんだったかな。この新作は夏まっさかりの頃、関係者オンリーの0号試写に紛れ込ませていただいて(一応仕事絡み)観せてもらった。ちょうどベネチア映画祭でサプライズ上映する前というので、内容は口止め条件。できたてホヤホヤ。小さな試写室。美輪明宏とか出演者も数人いた。日常を異化する独特の手法。理解できる部分と途方に暮れる部分と。試写が終わった後、外に出たら蝉が非日常的に盛大に鳴いていたのが妙に耳についたのを思い出す。ヒトの日常を異化するのうまいなぁ。観終わって長く経つともう一度観てみたくなるタイプの映画。ボクは彼がナポリタンをまずそうにくちゃくちゃ食べるシーンが好きっす。あなたは?
本田美奈子亡くなる。38歳。活躍は聞いていたが舞台は観なかった。観ておきたかったひとり。あぁボクは生き延びさせてもらっている分、もっとちゃんと生きないと。
昨日は日曜だというのにマックの前に13時間いた。少し目が痛い。遠い空を眺めながら会社に行こう。天気いいし。
富士酢と福来純
2005年11月08日(火) 9:00:46
う、うわ! うま〜〜〜!
いや、昨日、「富士酢」の飯尾醸造五代目の飯尾彰浩さんにお誘いを受けて、昼休みに日本橋高島屋の催事「味百選」に行ってきたのである(飯尾醸造は百選に選ばれて出展している)。
飯尾醸造は昔ながらの造り方を守っていることで有名なお酢屋さん(「美味しんぼ」にも登場する)で、飯尾さんとは何度かメールをやりとりし、富士酢はすっかり家の常用酢になっている。めちゃくちゃうまい。発酵香が強く立ちのぼりつつ、いろんな芳香が奥の方で押しくらまんじゅうする。お酢好きなボクにはたまらない味。つか、ボクのお酢好きは年季が入ってますからね。中学の頃からなんにでもお酢をじゃぶじゃぶかけていますから。そのボクがいまや富士酢オンリーである。もっと早く知っていれば良かった…。
で、高島屋で初めてリアル飯尾さんにお会いして、いろんなお酢を試飲させていただいた。
中でも「紅芋酢」と「黒豆酢」と「無花果酢」に感銘を受けた(「無花果酢」はロブションが絶賛したという)。これはマジでうまい…。特に紅芋酢は常飲したい味。栄養も満点らしいので(ポリフェノールがすごく多い)毎朝飲もう。
それでね、時間もなかったし、飯尾さんともお話できたし、お酢も買い込んで満足したし、さぁ帰ろうと思ったら、飯尾さんが「ぜひさとなおさんに飲んでいただきたいものがあるんです」とおっしゃる。同じく「味百選」に出展している白扇酒造の「福来純」というみりんだという。へぇ〜みりんねぇ…と思いながら飯尾さんといっしょに白扇酒造のブースに行って半信半疑で試飲させていただいたら………こ、これは!
三年熟成の「福来純 本みりん」にまずビックリ。これがみりん!? 本当のみりんってこういう味だったのか…。続けて出された十年熟成の「福来純 古々美醂」に至っては言葉をなくした。最上級のデザートワインでもこの後味の芳醇さは出ないかも。グッと味を主張したあとゆっくりとろけるこのうまさ。ありえない…。とどめは「福来純 梅みりん」。三年熟成本みりんに紀州産の梅を1ヶ月漬け込んだもの。吉兆の食前酒に選ばれるだけのことはある。思わず見えもしない空を仰いでしまったくらいさわやかで豊か。
白扇酒造も江戸時代からの製法を守ってマジメにマジメに作っていらっしゃるようだ。と、思わず敬語になってしまうくらい感銘を受けた。いや〜うまひ〜〜。
もちろん全部買わせていただいて、夜遅くに家に帰って鼻高々で優子に飲ませたら、「あら、福来純は使ってたわよ。いま切れてるけど」
……がーーん!
そういえば10年ほど前、芦屋のとあるワインバーで勧められて飲んで感動した経験があった気がしてきた。あぁついに舌まで忘れっぽくなってきたか…。
でも優子も十年熟成や梅みりんは飲んだことなかったらしく、特に十年熟成は「チーズに合わせてみよう!」と喜んでいた。いやぁ飯尾さん、本当にありがとうございました。
ちなみに「味百選」は今日18時で終わってしまう。もっと早くご紹介できれば良かったなぁ。もし今日行ける方は是非是非! 飯尾醸造はエレベーターを8階で降りた目の前。白扇酒造はエレベーター降りて右奥にブースがあります。
自分をポジティブにするための技術
2005年11月09日(水) 7:37:40
「家事でもなんでも、どうせやるなら楽しい方がいいじゃない? どうせやるんだから。だからかわいいものとか、使ってて楽しくなるものとかを使ってウキウキとやるのよ」
「相手にも楽しんで欲しいからほんのひと手間かけるの。ごはん出すにもなんでもないひと手間で印象がぐっと変わるのよ。もったいないじゃない」
「つらい作業こそ、お気に入りのものを使ってなんとか楽しくするの。これを使いたい、と思えるようなものを使えばポジティブな気分になるじゃない? 英語の勉強とかもつらいじゃない? 私はつらいのね。だから手帳とかすごくきれいなの使ってるの。辞書とか入れる英語セット袋も可愛いの。文具も凝ってる」
「海外旅行とかの荷物って減らそう減らそうとするじゃない。あれは絶対間違ってると思う。わたし、すごくいっぱい持って行くの。あぁアレがあったらなぁってあっちで思ったら楽しくないから」
「海外旅行のカバンの中には小分け袋がいっぱい入ってる。全部かわいい。整理にもいいし、カバンを開けたとき楽しいし。海外で誰かに何かあげるときその袋に入れてさしあげてもいいし」
「わたし、足の裏に自信があるの。ふわふわよ。すごく手入れしてる。死んだとき『足の裏がきれいな人』って思われたいのよ(笑)」
昨日お会いしたカリスマのいろんな言葉。
自分の回りに楽しいことをいっぱい散りばめる。お気に入りをいっぱい配置してつらいこともつらくなくする。自分をポジティブにするためのちょっとだけ努力する。そうすれば自ずと上機嫌になり、結果的にまわりにも笑いを与え、楽しい空気が流れ出す。で、もっと楽しくなる……。
ボクはその辺ストイックにしてしまう部分がある。自分を快適にすることにもっと貪欲になってみよう。快適であることにもうちょっとお金を使ってみよう。それが結局楽しい生活とかいいクリエーティブに繋がるのだな、とか改めて思いました。
木住野佳子ライブ
2005年11月11日(金) 7:33:04
更新が一日あいてしまった…。
昨日はいろんなことがあった。午前中はそーとー大きなプレゼン。しゃべる予定はなかったのだが、急に振られて汗かきながら説明。なんとか通過した模様。うれしい。昼は赤坂「フリッツ」で牡蠣フライ。とんかつに比べて牡蠣フライはもうひとつかなぁ。その後いろんな場所で打ち合わせ。移動が多い一日だった。
やっと夜になり、渋谷セルリアンタワー「JZ Brat」に木住野佳子(きしのよしこ)トリオのジャズ・ライブをひとりで聴きに行く。このごろライブを聴いてなかったのでウキウキ。オリジナル曲中心だったが、彼女のCDはよく聴いていることもあって耳馴染みもよく、素晴らしかった。久しぶりに熱くなった。弦をバックにした上品なのもいいが、トリオで思いっきり開放するのはもっといい。
で、2ステージ入れ替え制だったのでそのまま帰ろうとしたら、出口のところで大阪時代の上司にバッタリ。「一緒に聴こう!」と言われ、そのままセカンド・ステージも聴くことに(笑)。「OASIS」という曲以外ファースト・ステージとすべて曲を変えてくれて、またまたとてもエキサイティング。「OASIS」の後半のインプロヴィゼーションが白眉。
結局19時から24時までライブハウスにいて(ながっ!)、そのまま赤坂のレストラン「カナユニ」に流れて名物の「サンビッツ」などつまみながらワイン。元上司は3人連れで、共通の友人などもいて盛り上がる。最近いろんな人脈がつながりだして面白い。
小さな店小さな店小さな店みーつけた♪
2005年11月12日(土) 13:03:58
おとといの昼の牡蠣フライがいまひとつだったこともあり、昨日は朝から「あぁうまい牡蠣フライが食べたい!」気分。ゆえに昼メシは確実においしいとわかっている銀座二丁目の「三州屋」へひとりで。相変わらずジューシーかつカラリと揚がっており満足。うまいうまい。その後「松屋銀座」に少し寄って紳士服を見る。牡蠣フライの満足もあってガードが下がっていたらしく、思わずY'sの黒スーツを買わされそうになる。危ねー危ねー。
社に戻って打ち合わせをいろいろやっているうちにあっという間に夜。このごろ暗くなるの早くなったなぁ。で、残業も終わった20時過ぎ、「そういえば今日は家にゴハンないんだった」と急に気付き、夜の街をメシを求めてひとり徘徊開始。
イメージ的に「『センセイの鞄』に出てくるような気軽な居酒屋で孤独にお湯割りズビズビ」だったので、そんな店を求めて銀座新橋を1時間以上ひとり彷徨い歩いたがなんかイメージに合う店がなく、そのまま住んでいる街へ電車移動。駅前をいろいろ歩き回ったり住宅街にポツンとある店を覗いてみたりするも、イメージ湧かなかったり入るのに勇気いったりで結局入らず。あぁもしかして食いっぱぐれたか、まぁ家にある材料でなんか食べるか、とか半分諦めて自宅に向かって歩いていたら、ふと小さな小さなカフェ風の店の存在に気付いた。こんな店あったっけ?
幅はわずか2mほど。うなぎの寝床にしても狭すぎる。でも新築で小綺麗。なかなかいい雰囲気。昼は喫茶、夜はちょっと手料理を食べられるバーになっている様子。覗いたら同年代かちょっと上くらいの女性がひとりでカウンター向こうに立っている。その風情も良かったので入ってみる。
聞けば開店2ヶ月とか。狭い敷地に建てた例ということで専門家がたくさん見に来たらしい。4席だけのカウンター。奥にテーブル。2階は個室。まぁよく建てたねぇと感心するのだが、中は意外と狭さを感じさせない。JAZZがかかる中、家庭的かつ美味な手料理と焼酎をいただく。料理を5品焼酎6杯飲んで4000円強は安いなぁ。自宅近くに気軽に来れる店をやっと見つけたかも。ちょっとだけ飲みたい時に重宝しそうだ。
東京に転勤して以来、とにかく行きつけにできる小さな店を探してきた。気楽な根城。接客の距離感がいい店。意外とないんだよな。関西にはあんなにいっぱいあったのに。この店を行きつけにするかどうかは別にして、ちょっとだけ安心した夜。
たった40年前は立ち小便が普通だったよな
2005年11月13日(日) 22:31:20
一日中マック前。あーでもないこーでもないと呻吟。リニューアルも着実に進めてます。「遅すぎ!不便すぎ!」という督促メールもちらほら来だした(笑)。がんばります。というか、来週末あたり適当に見切り発車するかも。
で、今日のBGMはカーディガンズとジェイミー・カラムとシェリル・クロウとケイコ・リーとマーカス・ミラー。アルバムでシャッフルかけて1日中エンドレス。
ほんの20年前はまだレコードだったからかけるの面倒だったし(儀式的)、レコードは相対的に高くて貴重だったし(よくよく考えて買ってた)、街のレコード屋の品揃えもたいしたことなかった(今のような量販店もなかった)。それに比べたら、なんてシアワセな世の中なのだろう。と、シャッフル&エンドレスごときで感謝の意を持つくらい、今日はわりと謙虚な一日。
というか、たった40年前は普通に街角で「立ち小便」とかしてる国だったんだよな、とか急に思いだす。立ち小便。いまでは信じられないけど。でも電柱ごとにゲロとかもあった。駅には必ず痰壺あった。ずいぶん清潔な国になったな。というか、それが「等身大」だった国だったのだ。たった40年前は。その程度の国というかなんというか。最近の再開発とかも含めて、妙にヒトの気配がしない国になっちまってるけど。
村上龍「無趣味のすすめ」
2005年11月14日(月) 8:16:43
幻冬舎から創刊された雑誌「ゲーテ」が面白かった。
スティーブ・ジョブズについて載っているので買ったのだが、村上龍の「無趣味のすすめ」という短文にずいぶん刺激された。特に次のような言葉。
現在まわりに溢れている「趣味」は、必ずその人が属す共同体の内部にあり、洗練されていて、極めて安全なものだ。考え方や生き方をリアルに考え直し、ときには変えてしまうというようなものではない。だから趣味の世界には、自分を脅かすものがない代わりに、人生を揺るがすような出会いも発見もない。心を震わせ、精神をエクスパンドするような、失望も歓喜も興奮もない。真の達成感や充実感は、多大なコストとリスクと危機感を伴った作業の中にあり、常に失意や絶望と隣り合わせに存在している。
つまり、それらはわたしたちの「仕事」の中にしかない。
引退者がよく言う「趣味を探す」という言葉に常に違和感を持っていたが(趣味はわざわざ探すものではないと思うから)、もし探せたとしても、確かに趣味には「心を震わせ、精神をエクスパンドするような、失望も歓喜も興奮もない」だろう。そんな晩年はイヤである。
今年の初め、ボクは「○○は趣味ではなく、仕事である」と書いた紙をデスク上に貼った。この○○には家庭も執筆も読書も音楽も映画も食事もサイトも入る。それらを趣味と考えると、会社の仕事に押されて○○が出来ない時にすごくストレスが溜まったから、「いっそのことすべてを仕事と考えよう」と思ったのだった。そしたらタイムマネージメントをしっかりしだし、わりとうまく回るようになった。刺激も達成感も増大した。無意識に村上龍の「無趣味のすすめ」を実践していたのかもしれない。
仕事と趣味が合致する人生がやっぱり一番かもね。死ぬまで達成感と共にある(失望感とも)。
趣味をすべて仕事と考えてもいいし、仕事を限りなく趣味化してもいいし、趣味をどんどん仕事に取り入れてもいい。そういえば「趣味を仕事にすると大変だよー」というのもよく聞く言葉であるが、そう言っている本人は概してうれしそうである。そういうことか。
11時間も寝た
2005年11月15日(火) 9:10:44
昨日は朝から頭痛がしていた。
もともと偏頭痛持ちなので(会社で頭痛で倒れて救急病院に運ばれて、医者に「偏頭痛とは一生のつきあいですよ」と言われた)、あぁまたか、と思って気にせずいたのだが、そのうち身体の節々も痛だるくなってきた。ちょっとゾクゾクもする。あれ?この感覚って久しぶり♪ とか♪マークなんか打ってる場合ではなく、これって風邪じゃーー!
残業も早々に家に帰り、アンプル剤飲んで、一杯だけ熱燗飲んで暖まって、21時には就寝。起きたら朝8時。うはー子供みたいに寝た。おかげでなんとなく治った気がする(どうかな?)。とりあえず会社に行ってみよう。今晩はおいしい食事の予定があるからな(仕事はどうなのだ)。
古く趣きある店は今のうちなのかも
2005年11月16日(水) 9:27:52
昨晩は池之端の「鳥栄」。相変わらずほっこりする美味に満足。以前ほど強いインパクトを感じなかったが、しみじみうまかった。ただ、飲む前に風邪薬を飲んでいたせいか酔いが早く、二軒目の「琥珀」ではわりかし酔っていた。今朝起きたら喉腫れてるし。うまいもん食べて熱燗飲んだら風邪くらい治る、と無理矢理思い込んでいたが、やはり幻想(当たり前)。今日は静かにしていよう。
それにしても「鳥栄」は趣きがありすぎて、東京に大震災が来たら営業不能になりそうである。そういう名店は東京に山ほどある。新しくできた堅牢な店よりも、震災が来たらなくなってしまいそうな店を優先して食べに行きたいなと不謹慎なことを考えている。だって阪神大震災でなくなった店っていっぱいあるし。悲しかったし。
震災後、西宮や芦屋のお屋敷街はずいぶん様変わりした。古く趣きある建物がほとんど崩壊し、ペラペラの新建材の家ばかりになった。東京の住宅街とかもずいぶん様子が変わるだろう。下町の風景は激変するだろう。今のうちに徘徊して目に焼き付け肌に染みこませておきたいと思ったりする。ちょっと不謹慎かな。
レストラン評論はしない
2005年11月17日(木) 7:22:13
勉強もあってオライリーの「What Is Web 2.0」を精読している。面白いけど難しい。英語力ねーなー…。まぁ英語力は置いといて、この論文、もちろん仕事的にも興味深いのだが、ナノメディアとしてのボクのサイトがこれからどうあるべきかを考える一助にもなっている。テクノロジーが我が手にないのが致命的ではあるが、ボクが持っているDataがどう共有されるのがヒトの役に立ち、かつ美しいのか楽しいのかをつらつら考えたり。
というか、つらつらと自分の根本を掘り下げていって「ボクは評論をしたいわけでは全くない」ということを再認識した。
ボクは評論がしたいのではなく「いいと思ったものをヒトにオススメしたがるオセッカイ」がしたいのだ。教えたがりのおせっかい。考えてみたら、さぬきうどんも沖縄もそういう態度で書いたものだった。「スゲーいいぞおいしいぞ。やってみ食べてみ」と。いい店やいい旅をヒトに教えて喜ぶ性格なのだ。んでもって「行ったけど良かったよ」というメールでももらえるとそれで満足するのだ。本や音楽や映画もそういう態度で書いている(いた)。
途中で「ジバラン」という評価サイトを主宰したおかげで、なんとなくレストランについては評論めいた書き方になっているし、一部からそう見られている部分もあるし、実際スタンスが何度かぶれた時期もあった。けど、もともとボクは「ヒトにいい店を教えるのが好きなだけ」なのであった。その根本に帰ろうと思う。レストラン評論はしない。ただ、おせっかいに徹する。今後はもうぶれないと思う。
考えたらおせっかいなサイトだよなぁ。あれもいいこれもいいとリコメンドしてるコンテンツばかり。不定期日記もそういう「ちょっと役立つ系」が多いし。ボクはそうやってヒトとコミュニケートしていくのが好きなのだ。これまでも。これからも。きっとずっと。
深夜の東京タワー
2005年11月18日(金) 9:05:59
夜の長い会議の途中、断れない方から「おでんが食べたい。店は考えといて」との電話。ちょうど会議も終わりそうだったのでご一緒するのはやぶさかではないが、この時期にすいているおでん屋があるわけもなく、うーむと熟考。おいしいけど今から行ける程度にすいてる店…。全然アイデアでず、こういうときの最後の手段、伊藤さんに電話して聞く(笑)。滅多に使ってはいけない手だが、仕方なし。
で、浜松町のKへ。座れたし美味しかったし大正解。蛍光灯が燦々と照る超カジュアルな店なので一瞬引くが、お酒もおでんも良く、なによりお母さんとおねえさんのホスピタリティが良い。トマトのおでんがうまかった。食べてみたかったタマネギのおでんは品切れ。次回期待。伊藤さんありがとう。
その後、東京タワーの真下にある隠れバーでボージョレーヌーボー。リリー・フランキーの本のことなど話しながら。東京タワー周辺に行くたびに、この辺って電磁波はどうなっているのだろうかとか考える私は無粋者。照明が消えた深夜の暗い東京タワーもわりと好き。墨絵みたい。
終電ラッシュ
2005年11月19日(土) 7:12:40
久しぶりに終電に乗ったが、いま東京の終電ってすごいことになっているのね。朝のラッシュよりもすごい。身動きできない。駅員さんが押し込まないとドアが閉まらない。おまけにみんな酒臭い。タバコ臭い。肴臭い。人に寄っかからないと立てない酔っぱらいもいる。何やら叫んでいる泥酔者もいる。iPod大音量の若者もいる。なぜか中学生もいる。ここぞとばかり超密着してるH系カップルもいる。きっと痴漢もいるスリもいる殺人者もいる。修羅場じゃ地獄じゃ都会の縮図じゃ。
みんなひたすら超満員電車に耐えている。全員知らない人。無表情。都会の中の不特定多数。
でも、自分でサイトやったり他人のブログ読んだりしてると「あぁこの電車の中の2割くらいはブログとか書いているんだなぁ。無表情の裏側でいろんなこと想いながら生きてるんだなぁ」とか当然のことを感慨深く思い、ちょっと愛おしくなったり。表情のない他人だった集団がいきなり表情を持って感じられる。目の前にいる赤ら顔のにいちゃんがブログとかで「今日の終電ラッシュは死ぬかと思った」とか書くかもしれない。それはたまたまボクが読んでいるブログかもしれない。意味のなかった点と点がそうやってつながっている実感。ネット特有の現象がちょっと前からリアルでも深く感じられるようになった。その実感はまだ自分の中でちゃんと言葉にできていないものなのだが、中途半端に友達に話したらなんだか誤解された。いや、そういう意味ではなくて、んー……、説明が難しい。
うまいものと可愛いもの
2005年11月20日(日) 9:30:30
休日出勤後、夕方からあるお宅で打ち合わせ兼ホームパーティ。
ホスト役のOさんの焼く焼き鳥があまりにうまくて唸る。家庭の味ではない。もうプロの領域に踏み込んでいる。というか、もっとまずい焼き鳥を出すプロはいっぱいいる。彼が作るイタリアンも秀逸なので、イタリアンと焼き鳥をバランスよく組み合わせておまかせで出す店でもやってくれたら、と、ひそかに星に願う。ワインの品揃えもよくしてね。
Iさんちの双子ちゃんも初お目見え。Iさんソックリ。そっと抱かせてもらう。まだ4ヶ月半。なんて懐かしい感触。あぁあの頃はただただ無事に育てば何もいらないと思っていたな。初心忘るべからず。授かり物に要望を多くするなんざ神をも恐れぬ行動だ。ただただ、元気で。丈夫で。
ワインを飲みつつ4人で仕事の打ち合わせをする予定だったが、結局(いや、予想通り)ぐだぐだ笑いあって終了。うまいものと可愛いものが揃った場で打ち合わせなど出来るはずもなく。つか、ちょっと飲み過ぎた。来週仕切り直しですね。
今日は「ALWAYS 三丁目の夕日」を娘と観に行く予定。最近、制作会社「ROBOT」が作る映画にはずれなし、である。あ、「サマータイムマシン・ブルース」を観忘れた!
「ALWAYS 三丁目の夕日」と「夕凪の街 桜の国」
2005年11月21日(月) 7:55:52
「ALWAYS 三丁目の夕日」は素直に泣けました。ベタだけど。昭和30年代以前の生まれなら確実にあの時代の空気に触れられて泣くね。とはいえ平成生まれの娘も泣いてたけど。集団就職も住み込みも当然知らないので、夜いっしょにお風呂に入りながら(まだいっしょに入ってくれている)ちょっと説明した。昔の貧乏さや舗装されてない土の道や力道山や都電や氷屋なんかについてもゆっくり説明してやらないと。
それにしても昭和33年を再現したVFXにびっくらこいた。CGの出来自体はバレバレのところもあり(上野駅の雑踏で人間の多くをCGにしてたのとか大通りの情景とか)、CG臭さをどうしても感じてしまうのだけど、ここを責めるのは酷と言うもの。素晴らしい仕事と褒めるべきだろう。
ド頭にトリッキーなカメラワークをいくつか持ってきたのも演出的には成功しているかなと思う。あの頃へトリップする入口として効果的だった。美術陣の苦労も忍ばれる。父性や母性を演じきった役者陣も良い感じ。
それと、モチーフ(もしくは主題)としての「建設途中の東京タワー」が秀逸。これだけでご飯が三杯食べられる。バクバクバク。発展途上の日本と大きな夢と貧しさと豊かさとあの頃の空の広さをすべて「建設途中の東京タワー」で表現しきる上手さ。うーむ。
ただ、ボク的にはもう少し「イマ」と結んで欲しかった気はする。ノスタルジーに寄りすぎかな。もちろん監督も「イマ」を意識していたとは思うけど、たとえばスタッフロールあたりが東京の街がどんどん高層化する遠景の早回しで作られていたら、またこの映画は違った意味を持ったのではないかとかちょっと思った。
帰宅してから、こうの史代の漫画「夕凪の街 桜の国」を読む。映画と漫画のおかげで原稿も書けずにボンヤリと夜を過ごす。いい夜なのかもしれない。
ギエム「最後のボレロ」
2005年11月22日(火) 8:02:06
うぎゃぎゃと焦るくらい仕事がまた切羽詰まってきた。でもそういう時こそ、うひょひょとしなやかにこなしたいもの。とかなんとか言い訳して夜早めに無理矢理仕事を切り上げ、東京文化会館へ。今晩ははずせない。何と言ってもギエム様である。公演タイトルは「シルヴィ・ギエム 最後のボレロ」。仰々しいがそういうことらしい。
ボクが観たのはBプロで、まず東京バレエ団でバランシン振付の「テーマとヴァリエーション」。次にシルヴィ・ギエムとマッシモ・ムッルの「Push」(ラッセル・マリファント振付)。そして東京バレエ団でモーリス・ベジャール振付の「春の祭典」。最後にギエムでベジャール振付の「ボレロ」。
バランシンのを除けば(除くのかよ)どれもなかなか。ベジャールってやっぱりいいなぁとか思ったし、ギエムの「Push」も瞠目のパフォーマンス。「春の祭典」も意外と良かった。井脇幸江の名前を覚えたし、大嶋正樹もなかなかよい。
でもでも! なによりラストの「ボレロ」が凄すぎた!
ストーリーも何もないただの踊りで泣いたのは初めてかも。涙がじわりゾロリ。ラヴェルの曲のパワーを越え、違う世界へ連れてってくれた。表現力というより伝達力。心に直接届く踊り。シャーマン降臨。参ったな。
あまりに凄い瞬間芸術を観たせいか、オシャレでぬるい店になど行く気もおこらず、B級でイキオイと活気のある店を選んで深夜メシ。瞬間燃焼系。それにしても翌朝である今でも感動がありありと再現できる。ギエムはその踊りでボクの中の何かをエクスパンドしてくれる。これが12000円とは安い安い。
お金を払う価値ありといえば、来年5月のボリショイ日本公演を会場優先予約していたので買ってしまった。ザハーロワは避けてグラチョーワ中心買い。アレクサンドローワとアラシュも買い。岩田さんが来日メンバーに入るのを祈りつつ。
ポジティブ・シンキング!
2005年11月23日(水) 6:51:43
昨日もとってもよく働いた。いやぁ働いたなぁと感慨深く思っていた夜10時、打ち合わせしていて今後のスケジュールを確認しあっていたら、今年はクリスマスも年末年始もないことがほぼ確定していることに気づく。マジかよ! つうか、12月はほとんど休みがなさそう。うはは。面白くなってきたぞと無理矢理ポジティブ・シンキング。
でも、複数の大御所有名仕事人たちとがっぷり仕事できるので、これはこれでとても恵まれている。それに、受験期といっしょで時間がないときほど他のことも充実するもの。延び延びになっているサイトリニューアルも原稿も本も意外と捗るのではないかと予想中。いや、予想というより単なる夢想的ポジティブ・シンキング。
今日は祝日だが、当然のように朝早くから休日出勤。今年はこれ以降の休日は諦めた。というか、村上龍の「無趣味のススメ」に忠実になれば、休日という考え方自体NGである。人生に休暇はあっても休日などない。ということにしとこうと今度は自虐的ポジティブ・シンキング。
休日の朝の秋葉原
2005年11月24日(木) 7:10:54
昨日は朝10時前に仕事で秋葉原にいたのだが、休日の開店前のアキバって無言の賑わいがあったんだな。知らなかった。
街は静かなのだがヒトは多く、黒っぽい長い固まりがあちらこちらに。ダークな色を独特に着こなした青年&オヤジたちである。みんなリュック姿。アニメ屋とかゲーム屋とかパーツ屋の前に30〜50人ほど無言の行列を作っている。それも一店二店ではない。街角ごとって感じ。うは〜。
というか、朝早くに並ぶ意味は何なのだろう。売り出しとかレアものゲットとかのため? ある一店で行列になっているならわかるが、各店でそういうイベントがあるのだろうか。休日ごとに? うーむ、よくわからん。
とまどいつつ仕事を終え、銀座に出てひとりで少しブラブラ。家に帰って原稿。調子が良かったので一気に書こうと思ったが、夜メシで一口だけワインを飲んだら止まらなくなり撃沈。この意志の弱さを誰かなんとかしてくれ。
テンダリー、無事
2005年11月25日(金) 8:50:33
大森のバー「テンダリー」が実は閉店の危機だった。11月頭に「店をリニューアルするので休みます」とメールが来て、あぁ年末は宮崎さんのカクテルが飲めないのかとがっかりしていたら、今度は「申し訳ありませんが、店を閉めることにしました」とメール。「ええ〜!」と激しく慰留したのだが、宮崎さんにも事情があった。ううむ。しつこく慰留しつつ、仕方ないかなと諦め始めた頃、元気に「店を再開することに決めました。来年1月下旬にリニューアルオープンします」と9回裏大逆転メール!
あぁ良かった。言うほど通っていない不真面目な常連客ではあるが、なにより名人・宮崎優子さんのカクテルがこの世から消滅することだけは避けたいと思っていた。良かった良かった。
何度かさなメモに「テンダリー閉店」と書いてしまいそうだった。これを書いたら本当に閉店してしまいそうで最後の最後で躊躇して書かなかった。書かなくて良かったよ。
昨晩は秘密プロジェクトが大幅な進展!
わりとウキウキ帰ってきたが、今朝起きたらしっかり風邪をひいていた。頭ガンガン。喉も痛い。午前中は休ませてもらおう(午後はどうしても出ないといけない)。
格好いい大人がたくさんいる社会
2005年11月26日(土) 8:07:02
風邪でどわんどわんになりながら深夜帰宅。帰り際に30分ほど銀座「きく」に寄って、絶品アジフライと味噌汁をいただけたのがせめてものお慰み。小さい小さいアジフライなのだが、なんとも素晴らしい。お持ち帰りもさせてもらう。朝ご飯にアジフライ・サンドにするんだもんね。
犯罪に走る子供や青年が多いのは、ネットや教育が悪いとかいう表面上のことだけが原因ではなくて、「目標としたくなる格好いい大人」が少ないからではないかとか考える。ファッションはもとより生き方がね。論理の飛躍はあるけど、でもなんというか、格好いい大人が多くなるだけでその社会はとても明るく前向きになるよなぁ、生きるのも捨てたもんじゃないとか思うよなぁ、他人の人生を尊重するようになるよなぁ、とか終電でぼんやり考えていた。だって終電って格好悪い大人の展示場なんだもん(自分のことはさておき)。
最寄りの駅で降りたら、階段でゲロってる中年ひとり。片側でバシャーッとか吐いているので階段が片側しか使えず大渋滞。格好悪すぎっ。こういうひとつひとつがボディブローのように社会に効いてくる気がする。
今朝起きてもまだ風邪よくならず。
今日も休日出勤だが、出勤前にワクワクのイベントあり。荒川修作氏の三鷹天命反転住宅(知らない方はココとかココとかで)を見学に行くのだ。入居希望者以外には内部公開していないが、荒川さんの友人に中を見せていただけることになった。うれしすぎ。風邪よ、邪魔するな! 今日だけは持て!
三鷹天命反転住宅へ行ってきた
2005年11月27日(日) 17:57:00
荒川修作氏の友人の紹介で特別に中を見せてもらった。「建築する身体」を再読してから出かけた(just 再読。not 理解)。
びっくりするだろうとは思っていたけど、やっぱりびっくりした。でも、帰るころには全く違和感がなくなっていた。外に出て平らな平面を歩いていたら、「あれ?なんで平らなんだろう?」と疑問が湧いたりした。
デコボコでゴツゴツで傾いた床面。歩くだけで足裏マッサージ。つか、気をつけないと転ぶ。ド派手な色遣い。球の部屋は床も球だし、洗面所は傾いていて身体をひねってシャワーブースの横を通りぬけないとトイレに辿り着かない。キッチンはすり鉢状に落ちている。収納はまるでなく天井のフックやポールに吊す。
そう、ここは反バリアフリー住宅。身体を甘やかすと老いて死ぬと言う人もいるよね。つまりはその反対。住んで生きているだけで鍛えられる家だ。荒川氏曰く「死なない家」。というか、もう一歩踏み込んで「生きろ!と励ましてくれる家」と呼びたいくらい。
実際、たぶん、実に住みにくいだろう。でも長くその空間にいるとだんだん自然に思えてくる。異様に落ち着くのだ。
60平米程度の広さなのだが、部屋中をずっとほっつき歩いていたくなる。いろんなところに寝ころびたくなる。ほぼ全戸(9戸)見させてもらったが、どの部屋も基本的に同じパーツで出来ている。でも色遣いとレイアウトが異なるのでガラリと印象が違う。
瀬戸内寂聴さんが1戸購入を決めたらしい。東京の寂庵だ。
わかる。うらやましい。あぁ住んでみたい。なんて異化と刺激と自然に満ちている家だろう。
2時間ほど居させてもらった。見る前と見終わったときでは体調が明らかに変わっていた。風邪が治っていた。いや、マジで。活性化されたらしい。
「この住宅は、ヘレン・ケラーが身体を使い、自然と環境・人間の関係を知ったように、あなたの身体のもつ大いなる希望を見つけ、生命の無限の力を体験できる、まったく新しい住宅であり、命の器なのです」とパンフに書いてある。
妙に納得。パンフの最後に家の「使用法」が書いてあって、これがまた傑作なのだが、長くなるのでココでは書かない。
まだ分譲が残っている。ううむ。うむうむ。
え? うん。写真だけ見ると「冗談だろ」と思うでしょ。でもあの空間に身を置いてみると意外なほど自然で楽しいのです。
原始の山と三鷹天命反転住宅
2005年11月28日(月) 7:17:27
あれは3年前だったか、さなメモでも大騒ぎしたくらい腰痛に悩んでいたとき、取材もあって無理をおして石垣島へ行き、決死の覚悟で原始の森の山へ入って野生のイノシシ狩りに参加した。狩りの師匠にも事情を話し、最悪の場合取材中止&かついで山から下りてくれとお願いしてから山へ入った。
そして半日後。原始の山から帰ってきてふと気がつくと、驚くことにすっかり腰が治っていた。それ以来腰は無事。あれは何だったんだろうと今でもよく考える。ほとんどヒトが入っていない原始の山の「気」が身体に入ったか。もしくは平地がひとつもない獣道を登り下りする間に身体が活性化され、でっぱりがちだったヘルニアを押し戻してくれたのか。後者であれば、人間にとって今の都会や家やオフィスのような「完全なる平地の連続」は不自然で、腰痛はそこから来たというのか。
まぁ答えは出ない。
でも、土曜日に三鷹天命反転住宅に行って以来、風邪も治り身体の調子も良いのはどういうわけだ。この感覚は石垣の山に入ったときと同じだ。身体が活性化した感覚。「病気にならない家」「死なない家」と言う荒川修作氏の言葉が妙に現実味を帯びて感じられる。あの家ってマジですごい家なのではないか…。
まぁもしかして、固いデコボコの床面でひたすら足裏マッサージをさせられたのが効いたというオチかもしれないけど、それだってすごい家だよな。
吉岡幸雄さん〜山本彩香さん
2005年11月29日(火) 8:26:14
昼休みを利用して「染織家 吉岡幸雄の仕事」展を見に日本橋高島屋に行ってきた。最終日。
テーマは「甦る王朝の美 源氏物語の色」。古い日本固有の色を染織で再現している。この微妙で美しい色合い…。日本の色の美しさに絶句することしばしば。あんまり美しかったので、父母へのX'masプレゼントを会場で選んだ。展示即売会やっていたのだ。母へは超微妙な色合いの二重織り透かしシルクのスカーフを奮発。父にはシルク織りのメガネ掛け。双方ともよしおか工房が染めたもの。(このサイトは父母ともに見てないので書いても大丈夫なのです)
と、ここまで書いて「あれ? X'masであってたっけ?」と気になって調べてみたら…。やっぱり「X'masは誤用」だそうだ。正しくは「Xmas」。「'」がいらないわけね。日本人だけが勘違いしているとか。ニュースや広告でも堂々と「X'mas」って書かれてるもんねぇ。
すぐ近くの日本橋三越では今日(11/29)から沖縄展がある。はるばる山本彩香さんも来られている。以前試作品を試食させていただいた「姫シャコ貝の豆腐よう漬け」をたぶん初売りするはず。絶品だから皆さん是非食べてみてください。
山本彩香さんと言えば、上京土産に彩香さん手作りのソーキの煮付けをいただいた。これが本当においしくて、なくなっちゃわないように毎晩ちびちびちびちび食べている。泡盛の香りがぷーんとして家の中をなにやらさわやかな風が吹く。食べ物でヒトの心をここまで豊かにさせることができるのだなぁ、と改めて感服。
親バカ
2005年11月30日(水) 6:56:34
【親バカここから】響子がなかなかいい絵を描いた。コレ。わりと力強いいい絵だと思いません? ボクは相当好き。太陽が特にいいね。海と空と鳥の青が溶けているバランスもなかなか。鳥の姿もよい。なにか再生とか再挑戦とかを感じさせる。って、そんなこと考えて描いてないと思うが。【親バカここまで】
そういえば、もうすぐカウンターが「12345678」になる。ううむ。ゲットしたヒトには……何か考えようかな。本でよければサイン入りで(誰もいらんて)。
今日はすでに打ち合わせのトリプル・ブッキングがひとつ。撮影とプレゼンのダブル・ブッキングもひとつ。どないせいっちゅうんじゃ〜。とりあえず早朝から会社へゴー。




