2004年12月 アーカイブ

日本叩きは中国人の娯楽

2004年12月10日(金) 8:51:22

ニューヨーク・タイムズ(12/6)に、上海で中国人の教育関係者多数から取材したとしてこんな記事が載っているらしい。

「中国では日本を叩くことが国民的な娯楽で、正しい歴史を教えないと日本を叱るが、中国の歴史教科書こそ近年の歴史をきわめて選別的に教え、ゆがんだ見解を提供している」。
ゆがみの実例としては、(1)中国軍はチベットやベトナムに侵攻したのに自衛以外の戦争はしたことがない、と教えている(2)第二次大戦で日本は米国ではなく中国共産党軍により敗北させられた、と教えている(3)1950年代に毛沢東主席が断行した「大躍進」の政策失敗で3000万人も餓死した事実は教えない(4)朝鮮戦争は米国と韓国が北朝鮮を侵略したことで始まった、と教える、など。

まぁ義務教育は国策の一部なので、あの政権なら仕方ないかなとも思うけど、日本叩きが国民的娯楽とは知らなかった。
確かにそう考えるともろもろスッキリする。好意から譲歩してもまた違うネタで叩きにくるということだ。さしずめキャラとしては上田馬之介あたりか(いや出川哲朗という線もあるか)。
大事な娯楽を取り上げてしまうのもなんだし、嫌われキャラで突き進むのもアリかもね。

「次郎よこはま店」に滑り込み

2004年12月11日(土) 8:07:36

1月に銀座に移転してしまう前に「次郎よこはま店」に滑り込みで行ってきた。
カウンターは5席。先客2人にわれわれ男3人組でいっぱい。後から来たフリの客はみな断り、店主の水谷八郎さんは5人分をゆっくり多弁に握る。

「数寄屋橋 次郎」よりうまいと言われるその鮨を全身全霊で味わわせてもらったが、いやマジで数寄屋橋よりうまいと思った。ねっとりとした酢飯と絶妙にバランスがとれたネタ。酢飯は固い方が好きだが、ここまでネタと一体に溶け込むと文句なし。塩加減も酢加減も完璧。絶品の連続。参ったな。

水谷さんはフランス旅行から帰ったばかり。先客(常連)とその話をしているうちにテンションが上がりまくり、ボクらともカジュアルに話まくり(こんなにざっくばらんで楽しい人だったんだ…もっと物静かな人かと思った)、酒量も進み、「今日は気持ちいいなぁ」と叫んで、途中からヤバイ程の本音大会。水谷さんの本はいろいろ出ているが、ここまでの本音は書かれていない。うわー!の連続。なんか新店開店が間近になって気持ちが開放されている感じ。うー、この貴重な情報は誰かに話さずにはいられないがとてもヒトに話せる内容ではない。取り扱い注意ネタ。

せめてプロであれ

2004年12月12日(日) 10:50:49

ボクは紳助が好きである。
ヤンキー漫才のころはそうでもなかったが、まだ売れてない藤原紀香をアシスタントにしていた関西ローカル深夜番組(なんだっけ?)を毎週見て以来ずっとファンだ。あの進行能力やイジリ感覚は天才だと思っている。あまりに程度が低いので言及しなかったが、吉本興業社員への暴力事件については最初からずっと紳助の味方。別に暴力を肯定はしないが、社員の態度があんまりだ。天才がかわいそうである。

だって吉本興業の商品は芸人なのだ。他タレントのマネージャーである彼女は芸人がその才能を発揮することで報酬をもらっている。現場は他ならぬテレビ局。楽屋だとしても芸人にとっては勝負の現場ではないか。芸人はウケなければ商品価値がない。つまり現場ではテンションを最大限にあげている。売れてる芸人は特に。その現場で社員が取るべき行動は「芸人が多少理不尽であっても、そのテンションを最優先すること」であろう。だって商品なのだ。テレビ局の現場では彼はヒトではなく商品なのだ。しかもテンションと芸が保てなかったらすぐ売れなくなってしまう水もの商品。彼女はそれを売って食べている。

商品に最大限のチカラを発揮させるために、どんなタレント事務所のマネージャーも必死である。タレントにおべんちゃらは言うしどんな理不尽でもとりあえず聞く。そういう姿をバカなヤツと軽蔑するヒトもいるかもしれないが、ボクは「プロだなぁ」と思う。ええ、繰り返しますが理不尽な暴力はいけないと思いますよ。でも、暴力的テンションは彼の芸ではないか。そういう商品だ。しかも大ヒット商品だ。それを売っている会社に入ったのだ。せめてプロであれ。プロ意識が持てないなら学生に戻れ。その上で理想を語れ。それなら文句はない。

本物とは何か

2004年12月13日(月) 11:50:56

日曜の夕方、娘とふたりで映画「Mr.インクレディブル」を観てきた。ストーリー、キャラ設定、展開、スピード感など、とてもよく考えられていてかなり楽しんだ。娘は再見希望。ハウルより良かったそうだ。

映画や本や音楽やイベントや漫画なんかを惜しまず娘(9歳)に与えるようにしているが、このごろ少しずつ(ほんのちょっとずつだけど)独自の感想を言うようになってきた。無批判・思考停止の受動状態から一歩進んだかな。16歳くらいまでに能動状態に持って行きたいのが親としての目標。え? ああ、食については16歳からで充分。まず広く芸術一般に触れさせた後の方がむしろ良い、という意見を持っているです。

本物とは何か、についていくつかメールをいただいている。
「逃げ道をつくってない人」「目指すものと到達したものの差が少ない人」「今日死んでも後悔しない人。もしくはその状態」など。逃げ道ありまくり。到達してない。後悔しまくり。の三重苦っすから、やっぱボクは偽物くさい。

「鮨 松波」

2004年12月14日(火) 14:52:58

昨晩は浅草の「鮨 松波」。
前から行きたかった店だが……ここまでうまいとは! いや久しぶりに唸った(先週も次郎よこはま店で唸ったばかりなくせに)。
煮きっていない煮きり、煮つめてない煮つめ。これらがまたベラボウに鮨に合う。はぁ〜煮きりと煮つめでここまで違うとは初体験。つか、何から何まで絶品の嵐。ネタとシャリが同時にとろけるのに、とろけ方がナチュラルで後味もすっきり。塩加減も酢加減も文句なし。
敢えて言うならインテリアとお酒がちょっと弱いが、握りの質はトップクラスだ。そういえばこの時期で三枚漬けのシンコのようなコハダが出たり、生でない鳥貝が出たりも意外なよろこび。親父さんの笑っちゃうほどの江戸弁も楽しい。あぁまた通わないといけない店が増えた。お金が持たないや。

今シーズン初「小やなぎ」

2004年12月15日(水) 20:52:07

昨晩は今シーズン初「小やなぎ」。

いつも通り「八百千代」に寄り道しておばあちゃんのぬか漬け買ってから入店。相変わらずうまいフグ。板長シェフ斬りの友里氏が「安いけど評判倒れ」と書いているが(確か本ではボク名指しで疑義を呈されていた気がする)、ボクは好き。この値段でこれだけわかりやすくうまければシアワセだ(そうは言っても15000円かかるけど)。この「わかりやすさ」というのが意外とボクの中では大事な要素。忙しい昼間を過ごしていると夜はわかりやすくシアワセでありたい。わかんないヒト(マニアな方とか)も多いかもしれないけど。

年末年始と出版に向けていっぱい作業が待っているので、年末の外食予定も残すところあと1,2回に絞った。そろそろ原稿書きのためのテンション上げ。ぶしゅ〜〜。あ、ドラクエ8は神鳥レティスを探しているあたりっす。

本物とは何か2

2004年12月16日(木) 9:31:36

本物とは何かについて引き続き。

読者の今井さんより「さまざまな揺らぎやためらいをも包容した勁い意志を持ち、また折々で出した結論に対しその責任を引き受けられる人は『本物』だと思います」との言葉。特に後半の「折々で出した結論に対しその責任を引き受けられる人」というのはその通りですね。

工藤さんからは「感謝して、それが自然にできて、穏やかに暮らせる人」という趣旨の言葉。そう、確かに本物(だとボクが思う人)からは、日々の感謝の念みたいなものがちゃんと伝わってきます。

松原みき亡くなる

2004年12月17日(金) 12:14:29

ニート(Not in Employment, Education or Training)についての特集をTVで見ていて、ふと「久しぶりに『ニートな午後三時』が聴きたいな」と漏らしたら「亡くなったよ」と優子。へ? 松原みき、亡くなったの?

調べたら亡くなっていた…。
10月に亡くなっていたことがおとといだかさきおとといだかにわかったらしい。あぁ。

門あさ美や麻倉未稀、須藤薫や中原めいこなんかと同じ感じで、ボクの中での「蒼さ」を思い出させるトリガーのひとつであった松原みき。たいしたファンではなかったけど、なんだか昭和がまた一歩遠くなった感じである(年寄りっぽい感慨)。

パンに凝る優子

2004年12月18日(土) 9:04:04


姫路のGohshiさんから新鮮な鹿肉を送っていただいたので、まずはカルパッチョにして楽しむ。なんでも奥さんのお父さんが猟で捕ったという初物らしい。どのワインを合わせようかと優子といろいろ考えた末、スーパートスカーナの「TIGNANELLO」1999を開けることに。めちゃめちゃ合った。トロけつつ香り立つ。それにしてもこの鹿肉はうまい。抜群。Gohshiさんありがとう。

半年ほど優子がパン作りに凝っているので、パンはこのごろほとんど自家製となった。プロのものとはふた味くらい負けるが、日々の成長が感じられて面白い。チーズとワインとパンを彼女に任せているうえに料理まで作ってもらっている。贅沢かも。ボクも(食材購入資金稼ぎ以外で)食卓に貢献できる何かを身につけなければな。一時期「ベジタブル&フルーツマイスター」(通称「野菜のソムリエ」)を目指そうかと思ったこともあったのだが、不規則な仕事ゆえ定期的にスクールに通えないのがガン。ううむ。何か貢献できないと食卓での存在感が消える。どうしよう。

ある分野で突出している人

2004年12月18日(土) 10:00:43


※2.3日前に「ある分野で突出している人はたいていのことは許される」と書いたことがわりと引っかかっている方が多いようでいろんなメールをいただいています。あれは文脈上「ある分野で突出している芸人(職人)は」という意味で書いてます。紛らわしくてすいません。暴力を肯定しているわけではありませんし、突出した人や国が何やってもいいという意味でもありません。ボクの中に「失われつつある古き良き封建的な職人の世界への強い憧れ」みたいなものがあり、例えば横山やすしとか無頼な作家みたいな、ある部分突出しているけどある部分全然ダメな職人への敬意が強いのです。そういうニュアンスで受け取っていただければ。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。