2004年9月 アーカイブ

自分が蒔いた小さな種

2004年9月 9日(木) 9:59:54


22年前、大学2年の時。大学のあるクラブから独立し、数人で新しいクラブ(スポーツ系)を設立した。初代幹事長になった。わりと理想に燃えて運営し、いま思うといろんな失敗や後悔や赤恥もあるが、それなりに楽しいこともあった。いわゆる青春の1ページ。というか、もうクラブを作ったことすら忘れていたよ。卒業後ボツ交渉になっているので、いまどうなっているかも知らなかった。当然もうないと思っていた。
そしたら昨晩、偶然いっしょに飲んでいた人がそのクラブに入っていたことが判明。12歳違う人なので、ボクが卒業したずいぶん後にそのクラブに入ったことになる。なんと100人くらい部員がいたらしい。いまでも年数回集まるらしい。とてもいいクラブだったらしい……。自分が蒔いた小さな種が図らずも花開いてることを知った瞬間。いまでも大学で誰かがボクのクラブで活動している不思議。この気持ちをなんと表現すればいいだろう。いろんなことが思い出されてちょっと泣きそうになった。みっともないから我慢したけど。
大学の時のクラブって大事だ。ボクたちが作ったクラブで一回きりの貴重な青春を過ごした人が存在することを必要以上に重くうれしく受け止め、すっかり泥酔してしまったボク。後輩よ、また飲もう。それと、クラブに入ってくれて、どうもありがとう。しくしく。

「ダ・ディーノ」

2004年9月10日(金) 9:39:26


古い女友達が取締役になったので、そのお祝いに恵比寿の「ダ・ディーノ」へ。駅前にあるのに超隠れ家なこのリストランテは、前に行ってとても気に入った店。さっそく裏を返しに。
女3人と男1人でワイン4本あけて陽気に大盛り上がり。イタリアーノな感じ。閉店間際まで居座ってしまった。本来は夫婦ふたりでやっている店のようだが、ボクが行ったときは二度とも背の高いサービスがヘルプに来ていて、彼がとても感じがいい。前回飲んだワインも覚えていてくれ、ワインのセレクトも完璧。彼がずっといるといいなぁ。

村上春樹「アフターダーク」読了

2004年9月11日(土) 7:59:18


村上春樹の新作「アフターダーク」読了。
三人称での長編は初めてとか。そういえばそうだったかな。数時間で読めるし描写は簡潔だが、なかなか難解な作品だ。読み終えて「さて困ったな」と思う人も多いのではないだろうか。
映像的な視点を読者に強要し、読者は常に「夜」を俯瞰、客観視することになる。たぶん彼は人間を描くというよりも総体としての「夜」(もしくは闇)を描こうとしたのだろう。「夜」(もしくは闇)との距離感を強要される感じは独特で、さすがに村上春樹だなと思う反面、客観すぎて心に響いてこないのを物足りなくも思う。
ボク自身、夜中にふと街を感じる時、人間への漠然とした距離感と愛情と不思議さみたいなものを感じるが、読んでいる最中ずっとそれにとても近い感覚を味わった。その気分には共感する。ただ、メタファーを多用してそこから数歩踏み込むのが村上春樹であって、今回の作品が彼の中での前進だとしても、期待をはぐらかされたと感じる読者は多いと思う。
人物配置と描写加減はいい。完成度も高い。でも、なんだろうな、たとえば村上龍なんかはストーリーテリングもきちんと入れつつ、その外側で夜や空気や距離感や不安をきっちり感じさせる。そういうスタンスに比べると、なんというか、ちょっとナイーブ(ひ弱)に感じた。

911から3年。今日は我が家のトイプードルの2歳の誕生日でもある。土曜だが出社。9月は胃が痛くなる仕事が多い。なんとか乗り切ろう。

ペディグリーチャムおそるべし

2004年9月12日(日) 6:37:54


昨晩「♪ハッピバースデー」とみなで歌いながら、いつもと違う豪華ドッグフード(ペディグリーチャム製)をあげたところ、産まれてからずっと格安ドッグフードだけで過ごしてきた我が犬はもうなんつうか狂ったとしか思えない様子で食べよった。食べ終わってからも食器を離れず、分子原子レベルまで舐めとろうとする。今朝も起きたらすぐ食器に行きまたひと舐めふた舐め。知ってしまった蜜の味。あーあ、いつもの格安ものに戻ってくれるだろうか。

「スウィング・ガールズ」!

2004年9月13日(月) 7:09:49


映画「スウィング・ガールズ」鑑賞。
「てるてる家族」以来、我が家は上野樹里ファンなので一家3人で出かける。もちろんボクには「チルソクの夏」の上野樹里でもある。あ、「ジョゼ」も早く観なくては。
これが予想した通り家族で観るには最高の映画で、帰り道の会話がはずむはずむ。いや実に楽しかった。粗い部分はいろいろあるのだが、全体にイキオイがあるので気にならない。つか、適度な粗さが逆に観客の肩の力を抜かせる。その辺がこの監督は上手。敢えて言えば、演奏がうまくなっていく過程にもうふたエピソードくらい短いのを挟んで生徒たちの努力や友情を描いていたら「世界」でも通用したかも。
とりあえず観終わって「管楽器してぇ」と一家3人に思わせたので、制作者側も観客側も双方ハッピー。ピアノをやっている娘にも「音楽とは何か」が少し伝わった模様(ホントか?)。そう、楽しくなければ(楽しくさせなければ)意味がないのよ。
ていうか、秋田弁っていいな。そうだ、秋田に行こう。

スウェーデンの小さな町から来たアートディレクターと鮨

2004年9月14日(火) 19:54:45


昨日の昼に「秋田弁じゃなくて山形弁ですた」みたいなこと書いたんだけど、手違いで消してしまった模様。とりあえず訂正。

昨晩はスウェーデンの北の方の小さな町から来たアートディレクターと銀座の「双葉寿司」。古く江戸っぽい店内が外国のデザイナーにはうれしいと思い選択。彼は田舎に住んでいるがセンスは一流。特にウェブデザインにおいては住んでいる土地は関係なし。
彼の町に日本料理店がないということでお箸も初めて。いろんな魚がある日本にもびっくり。シェフが目の前に立って作ってくれるのも感激してた。博品館〜アップルストア銀座〜ビックカメラなどの買い物も刺激的だったみたいで、初めての日本は楽しかった模様。よかったよかった。
彼の町でうまいのはなんだ、と聞いたら「ムースかな。ムースは最高だ」と謙虚に威張る。ムースかぁ。トナカイは食べたことあるが、ムースはないかもしれない。食べてぇ。

「新・地底旅行」

2004年9月15日(水) 7:58:21


あぁまた間違えた。双葉寿司じゃなくて二葉鮨。ぜんぜん違う。

自分はうまいもん喰ってるくせに、ワンコには喰わせんとは不届き千万!というメール数通。つか、まだ2歳だし。ある換算表で見ると、人間で言ったらまだ24歳。美食にはまだちょと早い。

奥泉光の「新・地底旅行」読了。おもしろし。寝不足。

「週刊文春」書評欄に書きました

2004年9月16日(木) 6:53:17


本日発売の「週刊文春」の文春図書館というコーナーで「フレンチの達人たち」(宇田川悟著/河出書房新社)の書評を書きました。P143に載っています。ぜひご覧ください。
週刊文春の書評欄ってボク自身ちょくちょく参考にしていたし、わりと本好きが読んでいるのでかなりプレッシャーがかかり、先週の〆切前はうんうん唸ってました。つか、書評で原稿料いただくのはたぶん初めて。書いているうちに書評欲が戻ってきたので、おもしろ本更新に(やっと!)いそしむ予定。あぁ、ダイエット成功談も書かなくては!

ちなみに、先号の「ブルータス」のお取り寄せ特集のうどんコーナー、今号の「料理王国」の夜食小特集にも書いています。仕事の嵐の合間を縫って、綱渡りの毎日。痩せたのはこのせいか !?

ナンタル日ヤ

2004年9月17日(金) 7:48:40


朝から晩まで会議会議プレゼン会議会議会議でゲトゲトになり、ヒーヒー言いながらうちの会社主催の大パーティに遅れて馳せ参じたらちょうど一本締めが終わったところでビールすら飲めず、あ〜マジで疲れたし腹減ってもうダメ!と前から気になっていた鮨屋にひとりで入って黒龍で握りを食べてたら「入りにくい店によくひとりで入りましたね」と店主に言われ「入りにくいのを威張るなボケ」と疲れが増し、強いショートカクテル飲んで夜をやりすごそうと馴染みのバーに寄ったがどうしても小腹が減るので2杯飲んだところでバーを抜け出してさぬきうどん屋に駆け込み、「なんじゃこの麺はぁ!」と机ひっくり返しそうになって余計にストレスが溜まり、もう今日はそういう夜なのだと諦観しながら電車内でiPod聴こうと思ったら途中でブチと電池切れになり、冷静になれるツボをよ〜くもみながら虚空を睨みなんとか家に帰りついてなにげなく会社のメールを開いたらたった2時間半オフラインだっただけで60通も仕事メールが来ていて卒倒し、泣きながら返事を書いて寝ました。おしまい。

16コのプロジェクト同時進行

2004年9月18日(土) 7:52:33


毎日毎日ゲトゲトになるので、改めて昨日「いったいいくつプロジェクトを抱えているのか」と数えてみたら16コでしたよ奥さん。 そのうち巨でかいのが4コですよ旦那さん。めざせ!「プロジェクトを20コ回すオトコ」ですよ娘さん。食べれば食べるほど胃袋が大きくなって許容量増えるのは我がカラダで実験済み。

昨日、新橋駅でばったり黒田征太郎さんと。「うわ〜、NYでも会えないのになんでこんなところで!」とお互いビックリ! たった3分お話させてもらっただけで元気百倍。俺もやらなくちゃ菌大増殖。すげーオーラ。もうけたもうけた。

プロ野球のストはあまり興味なし。球団合併に至る経緯は密室すぎる気がするが、球団消滅を阻止する施策を問題が表面化するまで選手会はしてこなかった。高年俸で球団経営を危うくさせているのは周知。観客動員策など我々から見える努力を適切にしてきたか。勤め人たちはもっと時代や経済や会社に危機感もって働いてるぞよ。高年俸が減るのはイヤ、球団がつぶれるのもイヤ、というのは少し甘く見える。プロ野球だけが娯楽だった時代はもうとっくに終わっている。選手たちも発想を変えてかないと。
つか、ライブドアや楽天が参入するの大賛成。彼らがネットで野球中継し始めちゃうと将来的に放映料が取れなくなってもっと赤字になるのがオーナーたちは怖いだけと思われ。でもさ。やってみようよ。新しい時代の人気娯楽に脱皮しようよ。観てもやっても楽しいスポーツなんだから。このままの体制で進んでいったらプロ野球だけ化石になるよ?

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、satonao310@gmail.com まで。